JP2008087720A - 自転車の手動式両脚スタンド - Google Patents

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Abstract

【課題】手で操作レバーを操作するだけで、後輪を地面から浮かさずに、スタンドを立てることができる手動式両脚スタンドを提供すること。
【解決手段】自転車Cの後輪フレームFの左右両側に取り付け可能な左右一対の取付部材1・1と、これら一対の取付部材1・1に揺動可能に軸支された左右一対の脚部材2・2と、これら一対の脚部材2・2同士を連結する連結部材3と、一端側が脚部材2に固定され、他端側が脚部材2の上方へ延びる操作レバー4と、から成り、駐輪時に手で操作レバー4を操作することによって脚部材2を立て、自転車Cの後輪Rを接地させたまま、脚部材2の下端を接地させるように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自転車の起立姿勢を保つための両脚スタンドに関するものである。
周知のとおり、自転車を駐輪する際には、跳ね上げ状態にあるスタンドを立てる必要がある。ところが、従来の両脚スタンドにあっては、スタンドを立てるとき、自転車の後輪を持ち上げなければならなかったため、特に子供や高齢者にとっては負担が大きかった。また、従来の両脚スタンドは、足で操作するものであったため、スタンドを立てる際、使用者は片足立ちにならざるを得ず、不安定になる難点があった。
なお、下記の特許文献1には、使用者の体重を利用して梃子の原理によりスタンドを立てる操作を省力化しようとする両脚スタンドが記載されている。しかしながら、この両脚スタンドの場合も、スタンドを立てる際には、後輪を地面から浮かさなければならず、自転車の後部を持ち上げる労力は依然必要であった。
特開2002−193158号公報
本発明は、従来の自転車の両脚スタンドに上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、手で操作レバーを操作するだけで、後輪を地面から浮かさずに、スタンドを立てることができる手動式両脚スタンドを提供することを技術的課題とする。
本発明は、自転車の後輪フレームの左右両側に取り付け可能な左右一対の取付部材と、該取付部材に揺動可能に軸支された左右一対の脚部材と、該脚部材同士を連結する連結部材と、一端側が前記脚部材に固定され、他端側が該脚部材の上方へ延びる操作レバーと、を含み、駐輪時に、前記操作レバーを手で操作することにより前記脚部材を立て、前記自転車の後輪を接地させたまま、該脚部材の下端側を接地させることを特徴としている。
また、本発明は、自転車の後輪フレームの左右両側に取り付けられた左右一対の取付部材と、該取付部材に揺動可能に軸支された左右一対の脚部材と、一端側が前記脚部材に固定され、他端側が該脚部材の上方へ延びる左右一対の操作レバーと、該操作レバー同士を連結する連結部材と、を含み、駐輪時に、前記操作レバーまたは連結部材を手で操作することにより前記脚部材を立て、前記自転車の後輪を接地させたまま、該脚部材の下端側を接地させることを特徴とする。
更にまた、前記脚部材の下端側に支持車輪が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る手動式両脚スタンドによれば、操作レバーを手で操作することによって、脚部材の立て操作及び跳ね上げ操作を行うことができ、必ずしも足で操作する必要がない。したがって、スタンドを立てる際に使用者が片足立ちになる必要もなく、より安全かつ確実にスタンド操作を行うことができる。
しかも、自転車の後輪を接地させたまま、少なくとも一方の脚部材を接地させることができるので、従来の両脚スタンドのように、駐輪する際に後輪を地面から浮かす労力は不要となり、極めて簡単にスタンドを立てて自転車の起立姿勢を保つことができる。
また、一対の操作レバー同士が連結部材によって連結された手動式両脚スタンドによれば、操作レバーまたは連結部材を手で操作することによって、一対の脚部材を同時に手で揺動操作することができる。
また、脚部材に支持車輪を備えた手動式両脚スタンドによれば、スタンドを立てたまま自転車を走行移動させることができる。また、支持車輪が回転自在に接地するので、スタンドの立て操作や跳ね上げ操作を円滑に行うことができ、また、自転車の走行中においてもスタンド操作を行うことができる。
以下、図1〜図3を参照しながら、本実施形態の自転車の手動式両脚スタンド10について説明する。
本実施形態の手動式両脚スタンド10は主として、図1〜図3に示すように、自転車Cの後輪フレームFの左右両側にそれぞれ取り付けられた左右一対の取付部材1・1と、これら一対の取付部材1にそれぞれ揺動可能に軸支された左右一対の脚部材2・2と、これら一対の脚部材2・2同士を連結する一つの連結部材3と、片側の脚部材2に固定された操作レバー4と、から構成されている。
取付部材1は、従来の一般的な両脚スタンドにおけるものと同様に構成されており、図1に示すように、後輪フレームFの後端部に、後輪Rの車軸と共にナットによって固定されている。この取付部材1に、棒状の脚部材2が支軸11により揺動可能に軸支されており、そしてまた、脚部材2の揺動を所定範囲内に規制するための図示しないストッパが取付部材1に設けられている。このことで、脚部材2を、立て位置(図1参照)と跳ね上げ位置(図3参照)との間で適宜に揺動操作することができる。
また、取付部材1と脚部材2との間には、コイルばね12が引張り状態で張架されている。従来の両脚スタンドと同様、このコイルばね12の引張力によって、脚部材2が立て位置または跳ね上げ位置へ揺動するのをそれぞれ付勢し、そして、立て位置または跳ね上げ位置において脚部材2を安定保持する。コイルばね12は、左右一対の取付部材1にそれぞれ設けられている。
また、本実施形態の手動式両脚スタンド10は、図1及び図2に示すように、脚部材2を揺動させて立てたとき、自転車Cの後輪Rが接地したまま、脚部材2の下端部が接地するように構成されている。後輪Rと共に脚部材2を接地させ、脚部材2で自転車Cを支えることによって自転車Cの起立姿勢を保つのである。なお、脚部材2を立てて駐輪したとき、必ずしも左右一対の脚部材2・2が後輪Rの左右両側で同時に接地している必要はなく、いずれか一方の脚部材2が接地していれば、自転車Cの起立姿勢を保つことができる。したがって、自転車Cを垂直に起立させた姿勢において、脚部材2の下端部と地面との間に隙間Sを設けることができる。この隙間Sを設けることによって、脚部材2の揺動操作をよりスムーズに行うことが可能となる。
なお、この脚部材2と地面との間の隙間Sによって、駐輪時には、自転車Cが左右どちらかに傾斜することになる。しかしながら、本実施形態の両脚スタンド10においては、自転車Cの左右両側に一対の脚部材2が設けられているので、自転車Cを安定に駐輪することができる。即ち、従来の片脚スタンドの場合には、駐輪した自転車が片脚スタンドの無い側へ容易に倒れてしまわないように、自転車を所定の角度以上、傾斜させなければならなかったのに対し、本実施形態の両脚スタンド10にあっては、自転車Cの左右両側に一対の脚部材2が設けられているので、片脚スタンドのように自転車を所定角度以上、傾斜させなければならないといった制限はない。したがって、両脚スタンド10によれば、駐輪時の自転車Cの傾斜角度を小さくして駐輪安定性を確保することができる。
連結部材3は、略U字形状に形成されており、各端部が一対の脚部材2の中程にそれぞれ溶接されており、自転車Cの後輪Rを迂回して左右の脚部材2同士を連結している。図1に示すように、本実施形態の連結部材3は、立て位置に揺動させた脚部材2から、自転車Cの後方へ水平に持ち出された状態で、脚部材2同士を連結している。この連結部材3によって、片側の脚部材2を操作するだけで、左右の脚部材2を同時に揺動させることが可能となる。
操作レバー4は、その中程が屈曲した略へ字形状に形成されており、その下部の一端部が、U字ボルトを用いた公知のワイヤクリップ41によって脚部材2の中程に固定されている。また、操作レバー4の上部の他端部は、脚部材2の上方へ延び、後輪Rの外方へ突出している。そして、操作レバー4の上端部には、略円弧形状のグリップ42が設けられている。
しかして、本実施形態の手動式両脚スタンド10によれば、手で操作レバー4を操作することによって、脚部材2の立て操作、及び跳ね上げ操作を行うことができる。したがって、スタンドを立てる際に使用者が片足立ちになる必要もなく、より安全かつ確実にスタンド操作を行うことができる。この手動式両脚スタンド10を足で操作することも勿論可能である。
しかも、本実施形態の手動式両脚スタンド10によれば、自転車Cの後輪Rを接地させたまま、後輪Rの左右両側において少なくとも一方の脚部材2を接地させることができるので、従来の両脚スタンドのように、駐輪する際に後輪を地面から浮かす労力は不要となり、簡単にスタンドを立てて自転車の起立姿勢を保つことができる。子供や高齢者にとって楽にスタンド操作することができる。
また、従来の両脚スタンドにあっては、自転車の荷台に重量物を載せている場合ほど、自転車の後部を持ち上げる際には、使用者がその体を自転車の後部に近づける必要があったのに対し、本実施形態の手動式両脚スタンド10の場合は、たとえ荷台に重量物を載せていても、手だけを操作レバー4へ伸ばしてスタンドの起立、跳ね上げ操作を行うことができる。スタンドを立てる際に、使用者の重心を自転車の後部へ移動させる必要もないので、例えば他の自転車が既に両側に駐輪されているなどして駐輪スペースが限られていても、簡単にスタンドを立てて駐輪することができる。
また、本実施形態の手動式両脚スタンド10によれば、操作レバー4のグリップ42が、後輪Rよりも外方へ突出しているので、自転車Cから降りた使用者が、体を殆ど後方へ移動させることなく、そのままの体勢でグリップ42に手を伸ばしてスタンド操作を行うことができる。また、自転車CのサドルSに跨って乗車したまま、グリップ42に手を伸ばしてスタンド操作を行うことも可能である。
更にまた、本実施形態の手動式両脚スタンド10にあっては、脚部材2の揺動支点(支軸11)から下端部までの距離よりも、脚部材2の支点(支軸11)から操作レバー4のグリップ42までの距離が大きいので、このグリップ42を介してより小さな力でスタンド操作を行なうことができる。例えば、女性や老人等の比較的に非力な使用者にとっても扱い易い。なお、支軸11から操作レバー4のグリップ42までの距離は、ワイヤクリップ41により必要に応じて適宜に調節することができる。
更にまた、本実施形態の手動式両脚スタンド10においては、脚部材2に操作レバー4を固定しただけの極めて簡素な構成によって、スタンドの手動操作を実現しており、摺動部位も脚部材2の支軸11部分に限られている。したがって、故障個所も殆どなく耐久性に優れ、メンテナンスも殆ど不要である。
なお、本実施形態では、自転車Cの前進方向に向って左側の脚部材2に、操作レバー4を取り付けた例を説明しているが、本発明は決してこれに限定されるものでなく、自転車Cの右側、或いは両側に操作レバー4を設けても良い。また、操作レバー4は、必ずしも略へ字形状に屈曲している必要はなく、例えば直棒形状に形成されていても良い。操作レバー4及びグリップ42のサイズ、形状については、操作レバー4の揺動操作性、デザイン性、或いは自転車Cの車体との干渉等を考慮して種々の設計変更が可能である。
以上、本実施形態の手動式両脚スタンド10について説明したが、本発明はその他の形態でも実施することができる。
例えば、図4〜図6に示す、手動式両脚スタンド20のように、各脚部材2に支持車輪5を設け、この支持車輪5を接地させるようにしても良い。他の構成は上述した手動式両脚スタンド10と同様である。
支持車輪5は、脚部材2の下端部に回転自在に軸支されており、図4及び図5に示すように、脚部材2を立てたとき、自転車Cの後輪Rが接地したまま、後輪Rの左右両側において少なくとも一方の支持車輪5が接地し、脚部材2を跳ね上げたときには、支持車輪5が地面から浮き上がるように構成されている。
この手動式両脚スタンド20によれば、脚部材2を立てたとき、支持車輪5が接地するので、スタンドを立てたまま、自転車Cを走行移動させることができる。したがって、例えば、他の自転車が既に両側に駐輪されているなどして駐輪スペースが限られている場合でも、予め両脚スタンド20を立てて自転車Cの起立姿勢を維持した後、自転車Cを狭い駐輪スペースへ向けて走行移動させることが可能となり、狭いスペースにも簡単に駐輪することができる。
なお、駐輪時に自転車Cが勝手に移動するのを防ぐために、支持車輪5に適度な転がり抵抗を予め付与しておいても良い。転がり抵抗を適宜に調節し得る調節手段を支持車輪5に設けても良い。また、自転車Cの前輪または後輪の制動状態を維持し得る公知のブレーキロック手段を設けても良い。
また、この手動式両脚スタンド20によれば、支持車輪5が回転自在に接地するので、脚部材2の立て操作、及び跳ね上げ操作を円滑に行うことができる。したがって、図5に示すように、自転車Cを垂直に起立させた姿勢において支持車輪5と地面との隙間Tを、上記手動式両脚スタンド10における隙間S(図2参照)よりも小さく設定することができ、自転車Cの駐輪安定性を更に向上させることができる。
更にまた、この手動式両脚スタンド20によれば、支持車輪5が回転自在に接地するので、自転車Cの走行中においてもスタンド操作を行うことができる。したがって、例えば、自転車Cの走行中に、両脚スタンド20を立てて自転車Cの起立姿勢を保持した上で、自転車Cを停車させ、その後、安全に降車することが可能となる。また、逆に、両脚スタンド20を立てた状態で安全に自転車Cに乗車した後、走行を開始し、その後、スタンド跳ね上げ操作を行うことも可能となる。更にまた、例えば、道路交差点において、赤信号での停止、待機、及び青信号での発進の一連の行為を、使用者がサドルに跨ったまま、手でスタンドを操作し、足をペダルに載せたまま行なうことができる。
また、図7及び図8に示す、手動式両脚スタンド30のように、一対の操作レバー6・6同士を連結部材7で連結しても良い。
手動式両脚スタンド30は主として、図7及び図8に示すように、自転車Cの後輪フレームFの左右両側にそれぞれ取り付けられた左右一対の取付部材1・1と、これら一対の取付部材1にそれぞれ揺動可能に軸支された左右一対の脚部材2・2と、これら一対の脚部材2・2の中程にそれぞれ、一端部が公知のワイヤクリップ61により固定された左右一対の操作レバー6・6と、これら一対の操作レバー6・6の上部同士を連結する一つの連結部材7と、から構成されている。即ち、手動式両脚スタンド30は、上述した手動式両脚スタンド20(図4参照)のように連結部材3によって脚部材2同士を連結するのではなく、一対の脚部材2・2にそれぞれ固定された一対の操作レバー6・6同士を連結しているのである。そして、片側の操作レバー6の上部に、略円弧形状のグリップ62を設けている。
この手動式両脚スタンド30によれば、図7及び図8に示すように、操作レバー6または連結部材7を手で操作することによって、左右一対の脚部材2を同時に揺動操作することができ、また、自転車Cに乗車したまま、操作レバー6または連結部材7に手を伸ばしてスタンド操作を行うことができる。
なお、この手動式両脚スタンド30は、図8に示すように、左右一対の操作レバー6・6と円弧形状の連結部材7とを、倒立略U字形状を成すパイプ材により一体に構成しているが、本発明は勿論これに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能である。また、脚部材2と操作レバー6とをワイヤクリップ61で固定しているが、脚部材2と操作レバー6とを一体に構成しても勿論良い。なお、図8においては、図面の輻輳を避けるため、自転車の後輪フレームF、取付部材1と脚部材2との間に張架されたコイルばねの図示を省略している。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。同一の作用または効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
本実施形態の手動式両脚スタンドを立てた状態の全体側面図である。 図1の手動式両脚スタンドを立てた状態の要部背面図である。 図1の手動式両脚スタンドを跳ね上げた状態の全体側面図である。 変形例の手動式両脚スタンドを立てた状態の全体側面図である。 図4の手動式両脚スタンドを立てた状態の要部背面図である。 図4の手動式両脚スタンドを跳ね上げた状態の全体側面図である。 他の変形例の手動式両脚スタンドを立てた状態の全体側面図である。 図7の手動式両脚スタンドを立てた状態の要部背面図である。
符号の説明
10、20、30 手動式両脚スタンド
1 取付部材
2 脚部材
3、7 連結部材
4、6 操作レバー
5 支持車輪
C 自転車
R 後輪
F 後輪フレーム

Claims (3)

  1. 自転車の後輪フレームの左右両側に取り付け可能な左右一対の取付部材と、
    該取付部材に揺動可能に軸支された左右一対の脚部材と、
    該脚部材同士を連結する連結部材と、
    一端側が前記脚部材に固定され、他端側が該脚部材の上方へ延びる操作レバーと、
    を含み、
    駐輪時に、前記操作レバーを手で操作することにより前記脚部材を立て、前記自転車の後輪を接地させたまま、該脚部材の下端側を接地させることを特徴とした自転車の手動式両脚スタンド。
  2. 自転車の後輪フレームの左右両側に取り付けられた左右一対の取付部材と、
    該取付部材に揺動可能に軸支された左右一対の脚部材と、
    一端側が前記脚部材に固定され、他端側が該脚部材の上方へ延びる左右一対の操作レバーと、
    該操作レバー同士を連結する連結部材と、
    を含み、
    駐輪時に、前記操作レバーまたは連結部材を手で操作することにより前記脚部材を立て、前記自転車の後輪を接地させたまま、該脚部材の下端側を接地させることを特徴とした自転車の手動式両脚スタンド。
  3. 前記脚部材の下端側に支持車輪が設けられている請求項1または請求項2記載の自転車の手動式両脚スタンド。
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