JP2008086009A - アダプティブアンテナ装置及び無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができるアダプティブアンテナ装置を提供する。
【解決手段】携帯無線通信装置100−1は、2つの受信回路部分と、3つアンテナ素子20a,20b,20cとを備え、これらのアンテナ素子はそのうちの2つを含みかつ互いに異なる方向に配列された複数のアレーを構成する。アンテナ切り換え回路1は、いずれかのアレーに含まれる各アンテナ素子を各受信回路部分に接続する。各受信回路部分は、接続されたアンテナ素子で受信された無線周波信号の振幅及び位相を調整して出力し、出力された各信号は合成器11によって合成される。コントローラ10は、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを形成するように各受信回路部分を適応的に制御し、信号品質を向上させるようにアンテナ切り換え回路1を制御して複数のアレーを適応的に切り換えさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主として携帯電話機等の通信機器に用いられる移動体通信用アダプティブアンテナ装置と、それを用いた無線通信装置に関する。
携帯電話機等の携帯無線通信装置の小型化、薄型化が急速に進んでいる。また、携帯無線通信装置は、従来の電話機として使用されるのみならず、電子メールの送受信やWWW(ワールドワイドウェブ)によるウェブページの閲覧などを行うデータ端末機に変貌を遂げている。取り扱う情報も従来の音声や文字情報から写真や動画像へと大容量化を遂げており、通信品質のさらなる向上が求められている。このような状況にあって、これまで主に基地局アンテナの高性能化に用いられていたアダプティブアンテナ装置を携帯端末装置に適用することが提案されている。
例えば、特許文献1記載のアンテナ装置は、導電性筐体と、導電性筐体の異なる位置に設置された3つのアンテナ素子と、導電性筐体に設置され、送信及び受信を行う送受信回路と、アンテナ素子及び送受信回路に接続され、各アンテナ素子の振幅及び位相を調整することにより、人体側への放射電力を減少させる振幅位相調整回路とを備えて構成される。このアンテナ装置は、送信時において人体頭部中で熱に変換された電力が通信に寄与しないため無駄になることや、また遅延波が互いに干渉して受信特性を劣化させることなどの課題を解決しようとするものである。これにより、送信時には人体頭部側に放射される電力を小さくし、アンテナ素子に伝達された信号を効率よく空間に放射でき、受信時には移動端末に対して人体側に指向性を有さないため、人体側以外の方向に対してアンテナ指向性を高めることができ、効率がよくなるという作用効果を有している。
また、例えば特許文献2では、干渉波となる遅延波を除去するために遅延波の方向に指向性のヌルを向けるアンテナ装置の構成が提案されている。このアンテナ装置は、移動通信用基地局において、遅延波の干渉を防止するために、また、アレー構成を用いてペンシルビームを実現する場合のアンテナ素子数を減少させるために、以下の構成を有している。このアンテナ装置は、帯状の領域を照射する移動通信用の基地局アンテナ装置として構成され、2素子以上5素子以下の複数のアンテナ素子が帯状の領域の長手方向に直交する直線状に配列され、各アンテナ素子間の間隔が1波長以上3波長以下に設定される。また、各アンテナ素子から周波数変換器を介して入力される入力信号の振幅及び位相を変化させる振幅位相可変器を各アンテナ入力部に備えている。さらに、振幅位相計算部は、受信側が予め既知の信号と、各アンテナ素子で受信された信号の合成信号との誤差を最小とするように各アンテナ入力信号の振幅及び位相を計算し、当該振幅位相計算部によって計算された各アンテナ素子の振幅及び位相が当該振幅位相可変器の出力となるように各振幅位相可変器を調整する。
また、複数のアンテナ素子を備えたダイバーシチアンテナとして、特許文献3乃至6に開示されたようなアンテナ装置が存在する。
特開平11−284424号公報。 特開平10−242739号公報。 特開平7−74687号公報。 特開平6−132940号公報。 特開平9−214409号公報。 特表平6−502981号公報。
これら従来技術に係るアンテナ装置では、主として、直線上に複数のアンテナ素子を互いに平行に配列していたので、これらのアンテナ素子を通る直線上においてはビーム及びヌルを制御することが困難になるという課題があった。特にアンテナ素子の個数が2つの場合にはこの問題が顕著であった。
図48は、従来技術に係る、互いに平行となるように並置された2個の半波長ダイポールアンテナ31,32を備えたアレーアンテナ装置を示す平面図であり、図49乃至図52は、図48のアレーアンテナ装置に係るシミュレーション結果を示す図である。図48のアレーアンテナ装置は、送受信される無線信号の波長をλとするとき、λ/2の素子長をそれぞれ有するダイポールアンテナ素子31,32を備えて構成され、これらのダイポールアンテナ素子31,32は互いに平行にλ/2だけ離隔して設けられる。ダイポールアンテナ素子31はその中央部に給電点Q01を備え、給電点Q01を挟むように、λ/4の素子長を有する素子部分31a,31bを備えて構成される。ダイポールアンテナ素子32も同様にその中央部に給電点Q02を備え、給電点Q02を挟むように、λ/4の素子長を有する素子部分32a,32bを備えて構成される。以下の説明では、図48に示すようにx軸、y軸及びz軸を有する座標系を用いて説明する。ここで、図面の奥から手前に向かう方向をx軸の正の向きであるとする。
図49乃至図52はそれぞれ、所定方位角の所望波及び干渉波が図48のアレーアンテナ装置に入射したときのアダプティブ制御されたアレーアンテナ装置の水平面(x−y面)放射パターンの一例を示す図である。到来波として、所望波と干渉波とが40度の間隔を有して1波ずつ到来している。図49乃至図52はそれぞれ、平均到来角度(所望波と干渉波との中間角度)が0度、45度、90度及び135度の場合に対応している。詳しくは、図49は、方位角20度の所望波と方位角−20度の干渉波が図48のアレーアンテナ装置に入射した場合を示し、図50は、方位角65度の所望波と方位角25度の干渉波が図48のアレーアンテナ装置に入射した場合を示し、図51は、方位角110度の所望波と方位角70度の干渉波が図48のアレーアンテナ装置に入射した場合を示し、図52は、方位角155度の所望波と方位角115度の干渉波が図48のアレーアンテナ装置に入射した場合を示す。それぞれの放射パターンは垂直偏波成分を示している。干渉波信号は所望波信号と無相関であり、信号対雑音比SNRの初期値は20dBであり、信号対干渉比(SIR)の初期値は0dB、すなわち所望波と干渉波の信号レベルは同じである。また、所望波信号及び干渉波信号はそれぞれQPSK信号である。
以下に、アダプティブ制御後の信号対干渉及び雑音比(SINR)の結果を示す。
[表1]
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均到来角度 SINR BER
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(a) 0度 16.9dB 1.2×10−12
(b) 45度 16.9dB 1.5×10−12
(c) 90度 −0.3dB 1.6×10−1
(d) 135度 16.9dB 1.2×10−12
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
平均到来角度が0度、45度、135度の場合には、アダプティブ制御により干渉波方向にヌルを向けることによりSINRが十分に改善しているが、平均到来角度が90度の場合には、所望波信号と干渉波信号の信号レベルがほとんど同じになっており、SINRが改善していないことがわかる。これは、直線状アレーではアレー方向におけるビーム及びヌルの制御が制限されることが原因であり、図48のアレーアンテナ装置の場合、複数のアンテナ素子をy軸上に並ぶように配置したので、図51によればy軸方向(90度方向)からの到来波及び干渉波に対してビーム及びヌルの制御ができていないことがわかる。
以上説明したように、従来技術に係るアンテナ装置では、主として直線上に複数のアンテナ素子が互いに平行に配列されていたので、これらのアンテナ素子を通る直線上においてはビーム及びヌルを制御することが困難になるという課題があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができるアダプティブアンテナ装置と、それを用いた無線通信装置とを提供することにある。
第1の発明に係るアダプティブアンテナ装置は、
無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整し、調整後の受信信号をそれぞれ出力する複数M個の受信回路と、
M個よりも多数のN個のアンテナ素子と、
上記N個のアンテナ素子のうちのM個のアンテナ素子を上記M個の受信回路にそれぞれ接続するアンテナ切り換え手段と、
上記各受信回路からそれぞれ出力されたM個の受信信号を合成する合成器と、
上記合成された受信信号の信号品質を判定する信号品質判定手段と、
上記アンテナ切り換え手段及び上記各受信回路を制御する制御手段とを備えたアダプティブアンテナ装置であって、
上記N個のアンテナ素子は、上記N個のアンテナ素子のうちのM個のアンテナ素子をそれぞれ含む複数組の部分アレーアンテナを構成し、任意の1組の部分アレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線は、他の任意の1組の部分アレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線とは異なる方向を有し、
上記制御手段は、
上記各受信回路に接続された各アンテナ素子でそれぞれ受信された無線周波信号に基づいて、上記各無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整することにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように上記各受信回路を適応的に制御し、
上記各受信回路を適応的に制御したときの上記判定された信号品質を向上させるように、上記アンテナ切り換え手段を適応的に制御して上記複数組の部分アレーアンテナのうちのいずれか1組の部分アレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を上記各受信回路に接続することを特徴とする。
上記アダプティブアンテナ装置において、上記複数組の部分アレーアンテナはそれぞれリニアアレーアンテナであり、上記各リニアアレーアンテナは、任意の1組のリニアアレーアンテナに含まれる各アンテナ素子の給電点を結ぶ直線が、他の任意の1組のリニアアレーアンテナに含まれる各アンテナ素子の給電点を結ぶ直線と互いに交差するように配置されたことを特徴とする。
また、上記アダプティブアンテナ装置において、上記制御手段は、上記複数組の部分アレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を上記各受信回路にそれぞれ接続して上記各受信回路を適応的に制御したときの上記合成された受信信号の信号品質をそれぞれ上記信号品質判定手段に判定させ、上記複数組の部分アレーアンテナのそれぞれに対応する信号品質を比較し、最良の信号品質を達成する部分アレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を上記各受信回路に接続するように上記アンテナ切り換え手段を制御することを特徴とする。
さらに、上記アダプティブアンテナ装置において、上記制御手段は、上記各受信回路に接続されたアンテナ素子で受信された無線周波信号の信号強度をそれぞれ測定し、いずれかのアンテナ素子で受信された無線周波信号の信号強度が所定のしきい値未満であるとき、そのアンテナ素子とは異なるアンテナ素子を上記各受信回路に接続するように上記アンテナ切り換え手段を制御することを特徴とする。
またさらに、上記アダプティブアンテナ装置は、3個のアンテナ素子と、2個の受信回路と、3組の部分アレーアンテナとを備えたことを特徴とする。
第2の発明に係る無線通信装置は、
上記アダプティブアンテナ装置と、
上記アダプティブアンテナ装置により無線信号を送受信する無線通信回路とを備えたことを特徴とする。
上記無線通信装置は、携帯電話機であるか、又は無線通信機能を備えたノート型パーソナルコンピュータであることを特徴とする。
従って、本発明に係るアダプティブアンテナ装置によれば、以上のような構成を備えたことにより、受信信号の振幅及び位相を適応的に変化させるとともに、複数組の部分アレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をその後段の各受信回路部分に適応的に接続させることができ、従来例に比較して少数のアンテナ素子及び少数の受信回路系統を備えながら、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができるアダプティブアンテナ装置とそれを用いた無線通信装置を提供できる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置100−1の構成を示す斜視図であり、図2は、図1の携帯無線通信装置100−1の無線通信回路の構成を示すブロック図である。図1において、本実施形態の携帯無線通信装置100−1は、その筐体101の上部において、それぞれ所定の素子長L1,L2,L3を備え、かつ筐体101からは電気的に絶縁された、直線円柱導体にてなる3つのアンテナ素子20a,20b,20cを備えて構成される。各アンテナ素子20a,20b,20cは、携帯無線通信装置100−1の筐体101に近接した側の端部に給電点Q1,Q2,Q3をそれぞれ備え、また、各アンテナ素子20a,20b,20cはそれぞれ、携帯無線通信装置100−1の筐体101の長手方向に平行に設けられる。アンテナ素子20a,20b,20cは、そのうちの2個のアンテナ素子を含む3組の部分的なリニアアレーアンテナ(すなわち、アンテナ素子20a,20bの組、アンテナ素子20b,20cの組、及びアンテナ素子20c,20aの組)を構成し、3組のリニアアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A1,A2,A3が、互いに異なる方向を有するように配置される。特に、アンテナ素子20a,20bの給電点Q1,Q2を結ぶ直線A1と、アンテナ素子20a,20cの給電点Q1,Q3を結ぶ直線A3とは、互いに角度φ1(好ましくは10度乃至170度)で交差するように配置され、さらに、アンテナ素子20b,20cの給電点Q2,Q3を結ぶ直線A2は、アンテナ素子20a,20bの給電点Q1,Q2を結ぶ直線A1と所定角度φ2で交差し、アンテナ素子20a,20cの給電点Q1,Q3を結ぶ直線A3と所定角度φ3で交差するように配置されている。
素子長L1,L2,L3は、送受信される無線信号の波長をλとするとき、例えばλ/4となるように設定され、また、アンテナ素子20a,20b,20c間の間隔は、例えばλ/4となるように設定される。
筐体101は、図2の無線通信回路をその内部に収容する。また、図1の携帯無線通信装置100−1の筐体101には、ディスプレイ102と、キー103a及び十字キー103bなどを含むキーボード103と、スピーカ104と、マイクロホン105とが設けらる。
図2は、図1の携帯無線通信装置100−1の無線通信回路の構成を示すブロック図である。この無線通信回路は、主に、アンテナ切り換え回路1、RF信号処理回路2、アダプティブ制御切り換え回路3、アダプティブ制御回路6、信号品質判定及び復調回路5、及びコントローラ10を備え、これらの構成要素は以下のように構成される。
アンテナ切り換え回路1は、アンテナ素子20a,20b,20cにそれぞれ接続されたスイッチ1a,1b,1cを備え、詳細後述するように、3つのアンテナ素子20a,20b,20cのうちいずれか2つのアンテナ素子で受信された無線周波信号を出力信号として後段の回路に選択的に出力する。
RF信号処理回路2は2つのRF信号処理器2a,2bから構成される。RF信号処理回路2には、アンテナ切り換え回路1の2つの出力信号が入力され、RF信号処理回路2は、これらの信号に対して増幅、周波数変換、及び/又はアナログ・ディジタル(A/D)変換などの必要な無線周波領域の処理をそれぞれ実行して、処理後の各信号を出力信号として後段の回路に出力する。
アダプティブ制御切り換え回路3は、コントローラ10の制御に従って、RF信号処理回路2の2つの出力信号を、アダプティブ制御回路6に、又は信号品質判定及び復調回路5に入力する。
アダプティブ制御回路6は、可変増幅器7a,7b、移相器8a,8b及び合成器11を備え、可変増幅器7a及び移相器8aは、RF信号処理器2aの出力信号の振幅及び位相を制御し、可変増幅器7b及び移相器8bは、RF信号処理器2bの出力信号の振幅及び位相を制御し、振幅及び位相が制御された各信号は合成器11によって合成される。これにより、アダプティブ制御回路6は、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように、RF信号処理回路2の2つの出力信号の振幅及び位相を変化させて合成するアダプティブ制御を実行し、合成後の信号を出力信号として後段の回路に出力する。
信号品質判定及び復調回路5には、アダプティブ制御回路6の出力信号、又はアダプティブ制御切り換え回路3を介してRF信号処理回路2から直接に送られた出力信号が入力され、信号品質判定及び復調回路5は、この信号に関して所望波電力対雑音比などの信号品質を判定するとともに、この信号を復調して復調信号を出力端子9から出力する。
コントローラ10は、RF信号処理回路2の2つの出力信号に基づいてアダプティブ制御回路6を制御するとともに、これらの出力信号と信号品質判定及び復調回路5における判定結果とに基づいてアンテナ切り換え回路1を制御する。コントローラ10はさらに、アダプティブ制御切り換え回路3を制御することにより、RF信号処理回路2の2つの出力信号をアダプティブ制御回路6に出力するか、又はアダプティブ制御回路6を介さずに直接に信号品質判定及び復調回路5に出力するかを切り換えさせる。
本実施形態の携帯無線通信装置100−1では、RF信号処理器2a、可変増幅器7a及び移相器8aからなる部分と、RF信号処理器2b、可変増幅器7b及び移相器8bからなる部分とにより2つの受信回路部分が構成される。コントローラ10は、受信信号の振幅及び位相を適応的に変化させることにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するようにアダプティブ制御回路6を制御するとともに、アダプティブ制御回路6を適応的に制御したときの受信信号の信号品質を向上させるように、アンテナ素子20a,20bによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20a,20cによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20b,20cによって形成されるリニアアレーアンテナとのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をその後段の各受信回路部分に適応的に接続させるようにアンテナ切り換え回路1を制御することを特徴とする。
以下、図2を参照して携帯無線通信装置100−1の無線通信回路の構成及び動作について説明する。
従来の一般的なアダプティブアンテナ装置の動作は以下の通りである。アダプティブアンテナ装置は、所望の電波が到来してくる方向にアンテナの放射パターンのビームを向け、妨害となる干渉波の方向に放射パターンのヌルを向けて、安定した無線通信を実現する技術を用いた装置である。通常、従来型のアダプティブアンテナ装置はアンテナ素子毎に振幅調整回路と移相器を備え、アンテナ間に振幅差と位相差を与えることにより、最大の所望信号電力と、最小の干渉信号電力を実現する。アンテナ素子により受信された信号には、通常、所望波の信号とともに熱雑音成分が受信される。さらに、隣接基地局からの同一周波数の同一チャンネル干渉波や、所望波であるが大きな経路を経由して到来したために時間的な遅れを生じる遅延波が受信される場合もある。遅延波はテレビジョン受像機やラジオ受信機等のアナログ無線受信機において、例えば画像のゴーストとして画面表示の品質を劣化させる。一方、ディジタル無線受信機では、熱雑音、同一チャンネル干渉波や遅延波は、いずれも受信されるディジタルデータにおけるビット誤りとして影響を及ぼし、直接的にディジタルデータの信号品質を劣化させる。ここで、所望波電力をCとし、雑音電力をNとし、同一チャンネル干渉波と遅延波を含む干渉波電力をIとすると、アダプティブアンテナ装置は信号品質を改善させるために、例えば、所望波電力対雑音電力比(CNR)の評価関数C/Nを最大化したり、又は所望波電力対雑音電力及び干渉波電力比(CNIR)の評価関数C/(N+I)を最大化したりするように動作する。これにより、当該アダプティブアンテナ装置により形成される主ビーム方向を実質的に所望波方向に向け、かつそのヌルを実質的に干渉波方向に向けるようにアダプティブ制御することができる。
図2を参照すると、本実施形態では、アンテナ切り換え回路1において、スイッチ1aは、アンテナ素子20aをRF信号処理器2a,2b及び負荷インピーダンス素子1Raのいずれか1つに接続する。同様に、スイッチ1bは、アンテナ素子20bをRF信号処理器2a,2b及び負荷インピーダンス素子1Rbのいずれか1つに接続し、スイッチ1cは、アンテナ素子20cをRF信号処理器2a,2b及び負荷インピーダンス素子1Rcのいずれか1つに接続する。ここで、負荷インピーダンス素子1Ra,1Rb,1Rcは、負荷リアクタンス(L)又は負荷サセプタンス(C)として作用する。スイッチ1a,1b,1cは後述のようにコントローラ10の制御によって互いに連動して、アンテナ素子20a,20b,20cのうちの2つのみをRF信号処理器2a,2bに接続し、残りの1つを負荷インピーダンス素子1Ra,1Rb,1Rcのうちの対応するいずれか1つに接続するように動作する。次いで、RF信号処理器2a,2bは、アンテナ切り換え回路1から入力された無線周波信号に対して必要な無線周波領域の処理を実行してアダプティブ制御切り換え回路3に出力する。アダプティブ制御切り換え回路3はコントローラ10によって制御されるスイッチ3a,3bを備え、スイッチ3aは、RF信号処理器2aからの出力信号を可変増幅器7aに出力する(接点a側)か、又は直接に信号品質判定及び復調回路5に出力する(接点b側)ように切り換え、スイッチ3bは、RF信号処理器2bからの出力信号を可変増幅器7bに出力する(接点a側)か、又は直接に信号品質判定及び復調回路5に出力する(接点b側)ように切り換えを実行する。アダプティブ制御回路6により受信信号の振幅及び位相を制御する場合には、スイッチ3a,3bはそれぞれコントローラ10により接点a側に切り換えられ、RF信号処理器2a,2bの各出力信号は、それぞれ可変増幅器7a,7bに入力されるとともに、コントローラ10に入力される。可変増幅器7aは入力された信号の振幅を変化させ、次いで移相器8aは、振幅調整後の信号の位相を変化させる。同様に、可変増幅器7bは入力された信号の振幅を変化させ、次いで移相器8bは、振幅調整後の信号の位相を変化させる。合成器11は、振幅及び位相を調整した後の各信号を合成して、合成後の信号を信号品質判定及び復調回路5に出力する。信号品質判定及び復調回路5は、アダプティブ制御回路6から入力された信号、又はアダプティブ制御切り換え回路3を介してRF信号処理回路2から直接に入力された信号に関してCNRなどの信号品質を判定して判定結果をコントローラ10に出力するとともに、送信側の変調方式に対応する復調方式を用いてこの信号を復調して復調信号を出力端子9から出力する。また、コントローラ10は、スイッチ3a,3bを接点a側に接続しているとき、RF信号処理器2a,2bから入力された各受信信号の信号強度を検出する。
以下、コントローラ10によるアダプティブ制御回路6及びアンテナ切り換え回路1の制御について説明する。携帯無線通信装置100−1において無線周波信号を受信するとき、コントローラ10は、アンテナ素子20a,20b,20cのうちのいずれか2つ(例えば、アンテナ素子20a,20b)をRF信号処理回路2に接続させるようにアンテナ切り換え回路1を制御し、スイッチ3a,3bをそれぞれ接点a側に切り換えるようにアダプティブ制御切り換え回路3を制御する。説明の簡単化のために、無線環境が良好な一例を考える。ボルツマン定数kと絶対温度Tと帯域幅Bとによって決まる雑音電力(kTB)が−92dBmであるとき、復調に必要な信号強度が−70dBであると仮定する。この状況はCNRが22dBである場合に相当する。コントローラ10は、スイッチ3aを接点b側に切り換えさせるようにアダプティブ制御切り換え回路3を制御する。RF信号処理器2aから出力された受信信号は、信号品質判定及び復調回路5に入力され、信号品質判定及び復調回路5は例えばCNR等の信号品質を判定し、判定された信号品質の情報をコントローラ10に出力する。このとき、コントローラ10は、例えば以下の判断基準に基づき、携帯無線通信装置100−1の制御方式を切り替える。
まず、第1の場合として、CNRが高い場合(例えば25dB以上であるとき)、コントローラ10は、RF信号処理器2aから出力された受信信号のみを直接に信号品質判定及び復調回路5に出力させ、RF信号処理器2bから出力された受信信号を可変増幅器7bにより減衰させる。これにより、携帯無線通信装置100−1では、アンテナ素子20a,20b,20cのうちアンテナ素子20aのみが単独で動作する。また、コントローラ10は、スイッチ3aではなくスイッチ3bを接点b側に切り換えさせ、RF信号処理器2aから出力された受信信号のCNRを信号品質判定及び復調回路5に判定させ、この判定されたCNRが高い場合(例えば25dB以上であるとき)、RF信号処理器2bから出力された受信信号のみを直接に信号品質判定及び復調回路5に出力させ、RF信号処理器2aから出力された受信信号をアダプティブ制御回路6の可変増幅器7aにより減衰させてもよい。これにより、携帯無線通信装置100−1では、アンテナ素子20a,20b,20cのうちアンテナ素子20bのみが単独で動作する。それに代わって、コントローラ10は、RF信号処理器2a,2bから出力された各受信信号のCNRを信号品質判定及び復調回路5にそれぞれ判定させ、いずれのCNRも高い場合(例えば25dB以上であるとき)、より良好なCNRを有する受信信号のみを復調器に出力させることにより、選択ダイバーシチを実行してもよい。
また、第2の場合として、CNRが低い場合(例えば25dB未満であるとき)、コントローラ10は、スイッチ3a,3bをそれぞれ接点a側に切り換えさせるようにアダプティブ制御切り換え回路3を制御し、RF信号処理器2a,2bからそれぞれ出力された受信信号に対してアダプティブ制御(例えば最大比合成)を実行する。信号品質判定及び復調回路5は、アダプティブ制御後の受信信号のCNRを判定し、判定結果をコントローラ10に出力する。アダプティブ制御後のCNRが25dB以上であるとき、コントローラ10は最大比合成を継続する。一方、アダプティブ制御後のCNRが25dB未満であるとき、コントローラ10は、RF信号処理器2a,2bからアダプティブ制御切り換え回路3を介してコントローラ10に入力された受信信号の信号強度に基づいて、アンテナ素子20a,20bのうち受信信号の信号強度が低い方(例えばアンテナ素子20b)をアンテナ素子20cに変更するようにアンテナ切り換え回路1を制御し、変更後の各アンテナ素子で受信される受信信号に対してアダプティブ制御を実行する。
アダプティブ制御を実行したにもかかわらず受信信号のCNRが25dB未満である場合では、図51を参照して説明したように、所望波と干渉波の平均到来角度が、RF信号処理回路2に接続された各アンテナ素子の給電点を結ぶ直線(例えばアンテナ素子20a,20bの給電点Q1,Q2を結ぶ直線A1)の方向と一致し、干渉波方向にヌルを生じさせることが困難になっていると推定される。本実施形態では、アンテナ素子20a,20bのうち受信信号の信号強度が低い方(ここではアンテナ素子20b)をアンテナ素子20cに切り換えることにより、アンテナ素子20a,20cにてなるリニアアレーアンテナが形成され、これによりリニアアレーアンテナの向き(すなわちアンテナ素子20a,20cの給電点Q1,Q3を結ぶ直線A3の方向)が所望波及び干渉波の平均到来角度とずれるので、受信信号の振幅及び位相をアダプティブ制御して干渉波方向にヌルを向けることが可能となる。
また、コントローラ10は、以上説明したアダプティブ制御処理に代わって以下のような制御処理を実行してもよい。コントローラ10は、アンテナ素子20a,20bによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20a,20cによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20b,20cによって形成されるリニアアレーアンテナとに含まれる各アンテナ素子を各受信回路部分にそれぞれ接続して各受信回路部分を適応的に制御したときの信号品質をそれぞれ信号品質判定及び復調回路5に判定させて各リニアアレーアンテナに対応する信号品質を比較し、最良の信号品質を達成するリニアアレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を各受信回路部分に接続するようにアンテナ切り換え回路1を制御する。これにより、より良好な信号品質を達成することができる。
図2の無線通信回路においては、各受信信号の振幅及び位相を調整してアダプティブアンテナ装置の放射パターンをアダプティブ制御しているが、本発明はこれに限らず、各受信信号の振幅及び位相とのうちの少なくとも一方を調整して携帯無線通信装置100−1の放射パターンをアダプティブ制御してもよい。
アンテナ素子20a,20b,20cは、他のアンテナ素子で受信される無線周波信号とは異なる主偏波面を有する無線周波信号を受信するアンテナ素子を少なくとも1つ含むことが可能である。例えば、アンテナ素子20a,20bは垂直偏波を主偏波とし、アンテナ素子20cは水平偏波を主偏波とするように構成されてもよい。それに代わって、アンテナ素子20a,20b,20cでそれぞれ受信される無線周波信号の偏波面は互いに異なっていてもよい。
また、本実施形態の携帯無線通信装置100−1において、アンテナ素子20a,20b,20cは、図1に示したような線状のアンテナ素子に限定するものではなく、例えばパッチアンテナやその他の形状のアンテナ素子を用いてもよい。
さらに、本実施形態の携帯無線通信装置100−1は、アンテナ素子20a,20bによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20a,20cによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20b,20cによって形成されるリニアアレーアンテナとのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をその後段の各受信回路部分に接続することに限定されるものではなく、いずれか1つのアンテナ素子が常に後段の受信回路部分に接続されるように構成されてもよい。例えば、アンテナ素子20aはRF信号処理器2aに常に接続され、アンテナ切り換え回路1はアンテナ素子20b,20cのうちの一方をRF信号処理器2bに接続してもよい。
また、図2の無線通信回路は無線受信回路のみを含むが、本発明はこれに限らず、無線受信回路に加えて無線送信回路をさらに備えた携帯無線通信装置100−1を構成してもよい。このとき、コントローラ10は、アンテナ素子20a,20bによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20a,20cによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20b,20cによって形成されるリニアアレーアンテナとのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子を、好ましくは2つの送信回路部分(図示せず。)に接続するようにアンテナ切り換え回路1を適応的に制御し、送信される無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整することにより、所望方向にビーム及びヌルを有する放射パターンを形成するようにこれらの送信回路部分を適応的に制御してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−1によれば、受信信号の振幅及び位相を適応的に変化させるようにアダプティブ制御回路6を制御するとともに、アンテナ素子20a,20bによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20a,20cによって形成されるリニアアレーアンテナと、アンテナ素子20b,20cによって形成されるリニアアレーアンテナとのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をその後段の各受信回路部分に適応的に接続させるようにアンテナ切り換え回路1を制御することにより、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができる。従って、本実施形態では、異なる方向に向かって配置された複数のリニアアレーアンテナを構成したことにより、あるリニアアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のリニアアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第2の実施形態.
図3は、本発明の第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−2の開状態を示す平面図であり、図4は、図3の折り畳み型携帯無線通信装置100−2の側面図である。
図3及び図4において、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−2は、ほぼ直方体形状の上側筐体302と下側筐体303とを備え、上側筐体302と下側筐体303は円筒形状のヒンジ部304を介して折り畳み可能となるように連結されている。上側筐体302は、携帯無線通信装置100−2の使用時にユーザに近接した側(以下の説明では、携帯無線通信装置100−2の「内側」という。)に位置する上側第1筐体部302aと、ユーザから離れた側(以下、携帯無線通信装置100−2の「外側」という。)に位置する上側第2筐体部302bとを備えて構成される。下側筐体303は、その外側の上端部において、携帯無線通信装置100−2の幅方向(左右方向)に延在する湾曲したブーム部310を備えて構成される。また、ヒンジ部304は、上側第1筐体部302aに機械的に連結された左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bと、下側筐体303に一体的に形成され、左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bの間に嵌合した中央ヒンジ部305とを備え、左側ヒンジ部304a、中央ヒンジ部305及び右側ヒンジ部304bにわたって内部に延在する回転軸(図示せず。)により、上側筐体302と下側筐体303とは互いにヒンジ部304で回転可能となり折り畳み可能となっている。また、上側第1筐体部302aのほぼ中央部に液晶ディスプレイ306が配置され、当該液晶ディスプレイ306の上部にスピーカ307が配置される。さらに、携帯無線通信装置100−2の内側であって下側筐体303の下端部付近にマイクロホン308が配置され、また、下側筐体303のマイクロホン308とは反対側(すなわち携帯無線通信装置100−2の外側)に充電池309が配置される。下側筐体303の内部であって下側筐体303の厚さ方向のほぼ中央部にはプリント配線基板318が配置され、プリント配線基板318上に、図2の無線通信回路を含む無線通信回路319が形成されている。なお、プリント配線基板318の接地導体パターンがアンテナ装置の接地導体として作用する。
本実施形態の携帯無線通信装置100−2は、上側筐体302内に設けられた2つのアンテナ素子312,313と、下側筐体303のブーム部310内に設けられたアンテナ素子311とを備える。アンテナ素子312,313は直線状ストリップ導体にてなり、上側筐体302の長手方向(上下方向)に沿って、上側筐体302の左端と右端にそれぞれ近接して延在するとともに、上側筐体302の外側を向いた面に接するように設けられる。アンテナ素子312は、その下端の給電点Q11においてネジ316を介して左側ヒンジ部304aと電気的に接続され、同様に、アンテナ素子313は、その下端の給電点Q12においてネジ317を介して右側ヒンジ部304bと電気的に接続される。図5は、図3及び図4のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。ここで、左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bはアルミニウム又は亜鉛などの導電性材料にてなる。左側ヒンジ部304aは、円筒部304aaと、円筒部304aaに連結された羽根部304abと、羽根部304abに設けられ、ネジ316を受けるためのネジ穴304abhとを備え、右側ヒンジ部304bもまた同様に、円筒部304baと、円筒部304baに連結された羽根部304bbと、羽根部304bbに設けられ、ネジ317を受けるためのネジ穴304bbhとを備えて構成される。左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bはそれぞれ、ネジ316,317によって、前述のようにアンテナ素子312,313に電気的に接続されるとともに、上側筐体302に機械的に連結される。図6は、図5の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。円柱状接続部材314,315は、アルミニウム又は亜鉛などの導電性材料にてなり、その外径が円筒部304aaの内径及び円筒部304baの内径にそれぞれ実質的に一致するように形成される。左側ヒンジ部304aの円筒部304aaには、図6に示すように円柱状接続部材314が挿入され、円柱状接続部材314は給電線路320Aを介して無線通信回路319の端子320に接続される。同様に、右側ヒンジ部304bの円筒部304baには、図6に示すように円柱状接続部材315が挿入され、円柱状接続部材315は給電線路321Aを介して無線通信回路319の端子321に接続される。これにより、アンテナ素子312,313は無線通信回路319に電気的に接続される。なお、アンテナ素子312,313を無線通信回路319に電気的に接続するように、左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bの少なくとも一部のみが導電性材料で構成されていればよい。この場合、左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bは例えば樹脂材料の表面に金属膜をパターン形成していてもよく、導電性材料の表面又は一部に樹脂材料を用いていてもよい。
また、アンテナ素子311は線状の導体にてなり、下側筐体303のブーム部310内にわたって延在するように設けられる。アンテナ素子311の一端における給電点Q13は、給電線路322Aを介して無線通信回路319の端子322に接続され、これにより、アンテナ素子311は無線通信回路319に電気的に接続される。アンテナ素子311は、ブーム部310に埋設されるように設けられることに限定されるものではなく、下側筐体303と一体的に形成された突起部に収容されるように設けられてもよい。それに代わって、アンテナ素子311は、下側筐体303に内蔵されるように設けられてもよい。
本実施形態の携帯無線通信装置100−2は、アンテナ素子312,313,311を備えたことにより、第1の実施形態に係る携帯無線通信装置100−1と同様に、アンテナ素子312,313にてなる部分的なアレーアンテナと、アンテナ素子311,312にてなる部分的なアレーアンテナと、アンテナ素子311,313にてなる部分的なアレーアンテナとが形成され、3組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線、すなわち、アンテナ素子312,313の給電点Q11,Q12を結ぶ直線A11と、アンテナ素子313,311の給電点Q12,Q13を結ぶ直線A12と、アンテナ素子311,312の給電点Q13,Q11を結ぶ直線A13とが、互いに異なる方向を有するように配置される。携帯無線通信装置100−2は、これらのアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子を無線通信回路319上に好ましくは2つ設けられた受信回路部分(図示せず。)に適応的に接続させるように制御することにより、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができる。無線通信回路319は、各受信回路部分に接続された各アンテナ素子でそれぞれ受信された無線周波信号に基づいて、各無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整することにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように適応的に制御し、さらに、各受信回路部分を適応的に制御したときの受信信号の信号品質を向上させるように、複数組のアレーアンテナを適応的に切り換えさせることを特徴とする。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第3の実施形態.
図7は、本発明の第3の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−3の開状態を示す平面図であり、図8は、図7の折り畳み型携帯無線通信装置100−3の側面図である。
図7及び図8において、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−3は、第2の実施形態に係る携帯無線通信装置100−2のアンテナ素子312,313と、ブーム部310と、ブーム部310内のアンテナ素子311とに代えて、上側筐体302内に設けられたアンテナ素子402と、下側筐体303内に設けられた2つのアンテナ素子403,404とを備えて構成される。アンテナ素子402は、上側筐体302の外側を向いた面とほぼ同じ面積を有する導体板にてなり、上側筐体302の外側を向いた面に接するように設けられる。アンテナ素子402は、その左下端の給電点Q21においてネジ316を介して左側ヒンジ部304aと電気的かつ機械的に接続され、その右下端においてネジ317を介して右側ヒンジ部304bと機械的に接続される。図9は、図7及び図8のヒンジ部304Aのうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bは、第2の実施形態と同様に構成される。図10は、図9の左側ヒンジ部304aに円柱状接続部材314を挿入したときのヒンジ部304Aの斜視図である。本実施形態のヒンジ部304Aは、上側筐体302内にアンテナ素子が1つ(アンテナ素子402)になったために円柱状接続部材315が不要になったことを除いて、第2の実施形態におけるヒンジ部304と同様に構成される。左側ヒンジ部304aの円筒部304aaに挿入された円柱状接続部材314は、給電線路320Aを介して無線通信回路319の端子320に接続され、これによりアンテナ素子402は無線通信回路319に電気的に接続される。アンテナ素子403は直線状ストリップ導体にてなり、下側筐体303の上端において幅方向(左右方向)に延在するように設けられる。アンテナ素子403の一端における給電点Q22は、給電線路321Aを介して無線通信回路319の端子321に接続され、これによりアンテナ素子403は無線通信回路319に電気的に接続される。アンテナ素子404は直線状ストリップ導体にてなり、下側筐体303の下端において幅方向(左右方向)に延在するように設けられる。アンテナ素子404の一端における給電点Q23は、給電線路322Aを介して無線通信回路319の端子322に接続され、これによりアンテナ素子404は無線通信回路319に電気的に接続される。
本実施形態の携帯無線通信装置100−3は、アンテナ素子402,403,404を備えたことにより、第1の実施形態に係る携帯無線通信装置100−1と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む3組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら3組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A21,A22,A23が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第4の実施形態.
図11は、本発明の第4の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−4の開状態を示す平面図であり、図12は、図11の折り畳み型携帯無線通信装置100−4の側面図である。図13は、図11及び図12のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図であり、図14は、図13の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。
図11及び図12において、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−4は、第2の実施形態に係る携帯無線通信装置100−2における直線状ストリップ導体のアンテナ素子312,313に代えて、逆L型形状のストリップ導体にてなるアンテナ素子502,503をそれぞれ備えて構成される。左側のアンテナ素子502は、上側筐体302の長手方向に沿って、長手方向の下端からほぼ中央部まで延在した垂直部分と、アンテナ素子502の垂直部分の上端から上側筐体302の右側に向かって水平に延在した水平部分とを備えて構成される。アンテナ素子502の下端の給電点Q31は、図3のアンテナ素子312と同様にネジ316を介して左側ヒンジ部304aに電気的に接続される。右側のアンテナ素子503は、図3のアンテナ素子313と同様に上側筐体302の長手方向に沿ってその右端に近接して延在した垂直部分と、アンテナ素子503の垂直部分の上端から上側筐体302の左側に向かって水平に延在した水平部分とを備えて構成される。アンテナ素子503の下端の給電点Q32は、図3のアンテナ素子313と同様にネジ317を介して右側ヒンジ部304bに電気的に接続される。アンテナ素子502,503は、図3のアンテナ素子312,313と同様に、上側筐体302の外側を向いた面に接するように設けられる。また、アンテナ素子311の一端における給電点Q33は、第2の実施形態と同様に、給電線路322Aを介して無線通信回路319の端子322に接続される。
本実施形態の携帯無線通信装置100−4は、アンテナ素子502,503,311を備えたことにより、第1の実施形態に係る携帯無線通信装置100−1と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む3組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら3組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A31,A32,A33が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第5の実施形態.
図15は、本発明の第5の実施形態に係る携帯無線通信装置100−5の無線通信回路の構成を示すブロック図である。本発明の実施形態は、図1の携帯無線通信装置100−1のように3つのアンテナ素子20a,20b,20cと2つの受信回路部分とを備えた構成に限定されるものではなく、複数M個の受信回路部分と、M個よりも多数のN個のアンテナ素子20−1,20−2,…,20−Nとを備えたアダプティブアンテナ装置として構成可能である。このとき、N個のアンテナ素子20−1,20−2,…,20−Nは、これらのアンテナ素子のうちのM個をそれぞれ含む複数組の部分的なアレーアンテナを構成し、任意の1組のアレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線は、他の任意の1組のアレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線とは異なる方向を有するように配置される。各アレーアンテナは、例えばそれぞれリニアアレーアンテナとして構成され、この場合、これら複数のリニアアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線は、互いに交差するように配置されてもよい。また、各アレーアンテナは、M個のアンテナ素子が直線状(リニア)に配列されたものに限定されず、M個のアンテナ素子が全体として所定の指向特性を有し、各アレーアンテナが互いに異なる指向特性を有するように配列されてもよい。また、各アレーアンテナは、複数のアレーアンテナに重複して含まれるアンテナ素子が存在するように構成されてもよく、それに代わって、各アレーアンテナは、共通のアンテナ素子を含まないように構成されてもよい。
図15の無線通信回路は、主に、アンテナ切り換え回路1A、RF信号処理回路2A、アダプティブ制御切り換え回路3A、アダプティブ制御回路6A、信号品質判定及び復調回路5A、及びコントローラ10Aを備え、これらの構成要素は以下のように構成される。
アンテナ切り換え回路1Aは、アンテナ素子20−1,20−2,…,20−Nにそれぞれ接続されたスイッチ1−1,1−2,…,1−Nを備え、詳細後述するように、アンテナ素子20−1,20−2,…,20−NのうちいずれかM個のアンテナ素子で受信された無線周波信号を出力信号として後段の回路に選択的に出力する。
RF信号処理回路2Aは、M個のRF信号処理器2−1,2−2,…,2−Mから構成される。RF信号処理回路2Aには、アンテナ切り換え回路1AのM個の出力信号が入力され、RF信号処理回路2Aは、これらの信号に対して増幅、周波数変換、及び/又はアナログ・ディジタル(A/D)変換などの必要な無線周波領域の処理をそれぞれ実行して、処理後の各信号を出力信号として後段の回路に出力する。
アダプティブ制御切り換え回路3Aは、コントローラ10Aの制御に従って、RF信号処理回路2AのM個の出力信号を、アダプティブ制御回路6Aに、又は信号品質判定及び復調回路5Aに入力する。
アダプティブ制御回路6Aは、可変増幅器7−1乃至7−M、移相器8−1乃至8−M、及び合成器11Aを備え、可変増幅器7−1及び移相器8−1はRF信号処理器2−1の出力信号の振幅及び位相を制御し、可変増幅器7−2及び移相器8−2はRF信号処理器2−2の出力信号の振幅及び位相を制御し、以下同様に処理し、可変増幅器7−M及び移相器8−MはRF信号処理器2−Mの出力信号の振幅及び位相を制御し、振幅及び位相が制御された各信号は合成器11Aによって合成される。これにより、アダプティブ制御回路6Aは、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように、RF信号処理回路2AのM個の出力信号の振幅及び位相を変化させて合成するアダプティブ制御を実行し、合成後の信号を出力信号として後段の回路に出力する。
信号品質判定及び復調回路5Aには、アダプティブ制御回路6Aの出力信号、又はアダプティブ制御切り換え回路3Aを介してRF信号処理回路2Aから直接に送られた出力信号が入力され、信号品質判定及び復調回路5Aは、この信号に関して所望波電力対雑音比などの信号品質を判定するとともに、この信号を復調して復調信号を出力端子9から出力する。
コントローラ10Aは、RF信号処理回路2AのM個の出力信号に基づいてアダプティブ制御回路6Aを制御するとともに、これらの出力信号と信号品質判定及び復調回路5Aにおける判定結果とに基づいてアンテナ切り換え回路1Aを制御する。コントローラ10Aはさらに、アダプティブ制御切り換え回路3Aを制御することにより、RF信号処理回路2AのM個の出力信号をアダプティブ制御回路6Aに出力するか、又はアダプティブ制御回路6Aを介さずに直接に信号品質判定及び復調回路5Aに出力するかを切り換えさせる。
ここで、図15の構成要素1A,2A,3A,5A,6A,10A,11Aはそれぞれ、図2の構成要素1,2,3,5,6,10,11に対応している。
本実施形態の携帯無線通信装置100−5では、RF信号処理器2−1、可変増幅器7−1及び移相器8−1からなる部分と、RF信号処理器2−2、可変増幅器7−2及び移相器8−2からなる部分と、以下同様に、RF信号処理器2−M、可変増幅器7−M及び移相器8−Mからなる部分までとにより、M個の受信回路部分が構成される。コントローラ10Aは、受信信号の振幅及び位相を適応的に変化させることにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するようにアダプティブ制御回路6Aを制御するとともに、アダプティブ制御回路6Aを適応的に制御したときの受信信号の信号品質を向上させるように、N個のアンテナ素子20−1,20−2,…,20−NのうちのM個をそれぞれ含むアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をその後段の各受信回路部分に適応的に接続させるようにアンテナ切り換え回路1Aを制御することを特徴とする。
図15を参照すると、本実施形態では、アンテナ切り換え回路1Aにおいて、スイッチ1−1は、アンテナ素子20−1をRF信号処理器2−1,2−2,…,2−M及び負荷インピーダンス素子1R−1のいずれか1つに接続する。スイッチ1−2は、アンテナ素子20−2をRF信号処理器2−1,2−2,…,2−M及び負荷インピーダンス素子1R−2のいずれか1つに接続し、以下同様に、スイッチ1−Nは、アンテナ素子20−NをRF信号処理器2−1,2−2,…,2−M及び負荷インピーダンス素子1R−Nのいずれか1つに接続する。スイッチ1−1,1−2,…,1−Mは後述のようにコントローラ10Aの制御によって互いに連動して、アンテナ素子20−1,20−2,…,20−NのうちのM個のみをRF信号処理器2−1,2−2,…,2−Mに接続し、残りのアンテナ素子を負荷インピーダンス素子に接続するように動作する。次いで、RF信号処理器2−1,2−2,…,2−Mは、アンテナ切り換え回路1Aから入力された無線周波信号に対して必要な無線周波領域の処理を実行してアダプティブ制御切り換え回路3Aに出力する。アダプティブ制御切り換え回路3Aはコントローラ10Aによって制御されるスイッチ3−1,3−2,…,3−Mを備え、スイッチ3−1は、RF信号処理器2−1からの出力信号を可変増幅器7−1に出力する(接点a側)か、又は直接に信号品質判定及び復調回路5Aに出力する(接点b側)ように切り換え、スイッチ3−2は、RF信号処理器2−2からの出力信号を可変増幅器7−2に出力する(接点a側)か、又は直接に信号品質判定及び復調回路5Aに出力する(接点b側)ように切り換え、以下同様に、スイッチ3−Mは、RF信号処理器2−Mからの出力信号を可変増幅器7−Mに出力する(接点a側)か、又は直接に信号品質判定及び復調回路5Aに出力する(接点b側)ように切り換えを実行する。アダプティブ制御回路6Aにより受信信号の振幅及び位相を制御する場合には、スイッチ3−1,3−2,…,3−Mはそれぞれコントローラ10Aにより接点a側に切り換えられ、RF信号処理器2−1,2−2,…,2−Mの各出力信号は、それぞれ可変増幅器7−1,7−2,…,7−Mに入力されるとともに、コントローラ10Aに入力される。可変増幅器7−1は入力された信号の振幅を変化させ、次いで移相器8−1は、振幅調整後の信号の位相を変化させ、可変増幅器7−2は入力された信号の振幅を変化させ、次いで移相器8−2は、振幅調整後の信号の位相を変化させ、以下同様に、可変増幅器7−Mは入力された信号の振幅を変化させ、次いで移相器8−Mは、振幅調整後の信号の位相を変化させる。合成器11Aは、振幅及び位相を調整した後の各信号を合成して、合成後の信号を信号品質判定及び復調回路5Aに出力する。信号品質判定及び復調回路5Aは、アダプティブ制御回路6Aから入力された信号、又はアダプティブ制御切り換え回路3Aを介してRF信号処理回路2Aから直接に入力された信号に関してCNRなどの信号品質を判定して判定結果をコントローラ10Aに出力するとともに、送信側の変調方式に対応する復調方式を用いてこの信号を復調して復調信号を出力端子9から出力する。また、コントローラ10Aは、スイッチ3−1,3−2,…,3−Mを接点a側に接続しているとき、RF信号処理器2−1,2−2,…,2−Mから入力された各受信信号の信号強度を検出する。
以上説明したように、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−5によれば、アンテナ切り換え回路1Aは、複数組の部分的なアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をM個の受信回路部分にそれぞれ接続し、各受信回路部分は、当該受信回路部分に接続されたアンテナ素子で受信された無線周波信号の振幅及び位相を調整して、調整後の受信信号を出力し、信号品質判定及び復調回路5Aは、各受信回路部分からそれぞれ出力された受信信号に基づいて当該受信信号の信号品質を判定する。コントローラ10Aは、各受信回路部分に接続された各アンテナ素子でそれぞれ受信された無線周波信号に基づいて、各無線周波信号の振幅及び位相を調整することにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように各受信回路部分を適応的に制御し、さらに、各受信回路部分を適応的に制御したときの受信信号の信号品質を向上させるように、アンテナ切り換え回路1Aを制御して複数組のアレーアンテナを適応的に切り換えさせることを特徴とする。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第6の実施形態.
図16は、本発明の第6の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−6の開状態を示す平面図であり、図17は、図16の折り畳み型携帯無線通信装置100−6の側面図である。図18は、図16及び図17のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図であり、図19は、図18の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。本実施形態は、図15に示した第5の実施形態に係る携帯無線通信装置100−5の実施例であり、2個の受信回路部分(図示せず。)と4つのアンテナ素子とを備えた構成に相当する。
図16及び図17において、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−6は、第2の実施形態に係る携帯無線通信装置100−2のブーム部310と、ブーム部310内のアンテナ素子311と、給電線路322Aと、無線通信回路319の端子322とに代えて、携帯無線通信装置100−6の外部に突出した2つのアンテナ素子902,904を備えて構成される。各アンテナ素子312,313は、第2の実施形態と同様に、その下端に給電点Q41,Q42を備えている。アンテナ素子902は円柱形状の導体にてなり、下側筐体303の左上端部において、下側筐体303の長手方向(上下方向)に対してほぼ平行に突出するように設けられる。アンテナ素子902の先端(上端)にはアンテナカバー902Aが設けられ、また、アンテナ素子902の下端の給電点Q43は、給電線路903Aを介して無線通信回路319の端子903に接続され、これにより、アンテナ素子902は無線通信回路319に電気的に接続される。同様に、アンテナ素子904もまた円柱形状の導体にてなり、下側筐体303の右上端部において、下側筐体303の長手方向に対してほぼ平行に突出するように設けられる。アンテナ素子904の先端にはアンテナカバー904Aが設けられ、また、アンテナ素子904の下端の給電点Q44は、給電線路905Aを介して無線通信回路319の端子905に接続され、これにより、アンテナ素子904は無線通信回路319に電気的に接続される。アンテナ素子902,904は、下側筐体302内に収納可能であるように設けられてもよい。図16に示した実施形態では、上側筐体302に内蔵されたアンテナ素子312,313は互いに同一平面内に存在し、下側筐体303の外部に突出したアンテナ素子902,904は互いに同一平面内に存在するような構成を有する。
本実施形態の携帯無線通信装置100−6は、アンテナ素子312,313,902,904を備えたことにより、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む6組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら6組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A41,A42,A43,A44,A45,A46が、互いに異なる方向を有するように配置される。これらのアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子を無線通信回路319上に好ましくは2つ設けられた受信回路部分(図示せず。)に適応的に接続させるように制御することにより、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができる。無線通信回路319は、各受信回路部分に接続された各アンテナ素子でそれぞれ受信された無線周波信号に基づいて、各無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整することにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように適応的に制御し、さらに、各受信回路部分を適応的に制御したときの受信信号の信号品質を向上させるように、複数組のアレーアンテナを適応的に切り換えさせることを特徴とする。
本実施形態は、4つのアンテナ素子312,313,902,904と、2つの受信回路部分とを備えた携帯無線通信装置100−6として説明したが、4つよりも多くのアンテナ素子及び/又は2つよりも多くの受信回路部分を備えた携帯無線通信装置として構成されてもよい。例えば、携帯無線通信装置が4つのアンテナ素子312,313,902,904と3つの受信回路部分とを備える場合、4つのアンテナ素子312,313,902,904のうちの3つのアンテナ素子をそれぞれ含む複数組のアレーアンテナが構成される。このとき、これらのアレーアンテナのうちの任意の1組のアレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線は、他の任意の1組のアレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線とは異なる方向を有し、これにより、各アレーアンテナに含まれる3つのアンテナ素子が全体として所定の指向特性を有し、各アレーアンテナが互いに異なる指向特性を有する。
従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第7の実施形態.
図20は、本発明の第7の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−7の開状態を示す平面図であり、図21は、図20の折り畳み型携帯無線通信装置100−7の側面図である。図22は、図20及び図21のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図であり、図23は、図22の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。
図20及び図21において、本実施形態に係る携帯無線通信装置100−7は、第2の実施形態に係る携帯無線通信装置100−2のブーム部310と、ブーム部310内のアンテナ素子311と、給電線路322Aと、無線通信回路319の端子322とに代えて、下側筐体303の下端において幅方向に延在するように設けられたアンテナ素子1002を備えて構成される。各アンテナ素子312,313は、第2の実施形態と同様に、その下端に給電点Q51,Q52を備えている。アンテナ素子1002は拡幅の中央部を有するストリップ導体にてなり、本実施形態では略三日月形状又は略半円形状を有するように形成されているが、その形状に限定されるものではない。アンテナ素子1002の2つの端部は下側筐体303の左下端部及び右下端部に位置するように設けられ、また、下側筐体303は、アンテナ素子1002を収容するように下方に突出したアンテナ収容部303Aを備えて構成される。本実施形態のアンテナ素子1002は、その2つの端部をそれぞれ給電点Q53a,Q53bとして動作させることを特徴とする。アンテナ素子1002の左端の給電点Q53aは、給電線路1002aを介して無線通信回路319の端子1003に接続され、アンテナ素子1002の右端の給電点Q53bは、給電線路1002bを介して無線通信回路319の端子1004に接続され、端子1003,1004は無線通信回路319上のスイッチ1005に接続される。スイッチ1005は、無線通信回路319上のコントローラ(図示せず。)の制御により、端子1003,1004のうちのいずれか1つを、無線通信回路319上のアンテナ切り換え回路(図2を参照。図20には図示せず。)に接続する。
本実施形態の携帯無線通信装置100−7は、アンテナ素子312,313,1002を備えたことにより、第1の実施形態に係る携帯無線通信装置100−1と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む複数組の部分的なアレーアンテナが構成され、これらのアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線が、互いに異なる方向を有するように配置される。さらに、本実施形態の携帯無線通信装置100−7では、アンテナ素子1002が2つの給電点Q53a,Q53bを備え、スイッチ1005でこれら2つの給電点Q53a,Q53bのいずれか1つを動作させるように切り換えることにより、アンテナ素子1002の電流分布が変化するため放射特性が変化する。従って、アンテナ素子1002が給電点Q53aを介して励振される場合には、アンテナ素子312,1002を含むアレーアンテナは、その給電点Q51,Q53aを結ぶ直線A53上に構成され、アンテナ素子313,1002を含むアレーアンテナは、その給電点Q52,Q53aを結ぶ直線A52上に構成される一方、アンテナ素子1002が給電点Q53bを介して励振される場合には、アンテナ素子312,1002を含むアレーアンテナは、その給電点Q51,Q53bを結ぶ直線A55上に構成され、アンテナ素子313,1002を含むアレーアンテナは、その給電点Q52,Q53bを結ぶ直線A54上に構成される。本実施形態の携帯無線通信装置100−7は、アンテナ素子312,313を含むアレーアンテナ(このアレーアンテナが配置される方向を直線A51として示す。)をさらに備え、これらのアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子を無線通信回路319上に好ましくは2つ設けられた受信回路部分に適応的に接続させるように制御することにより、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができる。本実施形態の構成によれば、第6の実施形態に係る携帯無線通信装置100−6と同等程度の性能を達成することが可能となる。
従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第8の実施形態.
図24は、本発明の第8の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置及び無線通信機能を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−8の開状態の外観を示す斜視図であり、図25及び図26は、図24のノート型パーソナルコンピュータ110−8の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−8は、図2の無線通信回路を内蔵し(図示せず。)、図2のアンテナ素子20a,20b,20cにそれぞれ対応するアンテナ素子1108,1109,1110を備えたことを特徴とする。
図24を参照すると、ノート型パーソナルコンピュータ110−8は、ヒンジ部1104で互いに連結された上部筐体1102と下部筐体1103とを備えて構成される。上部筐体1102は、ディスプレイ1105とアンテナ素子1108とを備え、下部筐体1103は、キーボード1106と、ポインティングデバイス1107と、アンテナ素子1109,1110とを備えて構成される。
アンテナ素子1108,1109,1110は、図25に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−8が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1109、アンテナ素子1110、アンテナ素子1108の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1108,1109,1110は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q61,Q62,Q63をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1108とアンテナ素子1110は、図26に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−8が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように離隔して設けられ、また、アンテナ素子1109とアンテナ素子1110は、水平方向の距離d2を有するように離隔して設けられる。距離d1及びd2は、送受信される無線信号の波長をλとするとき、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−8は、アンテナ素子1108,1109,1110を備えたことにより、第1の実施形態に係る携帯無線通信装置100−1と同様に、アンテナ素子1108,1109にてなる部分的なアレーアンテナと、アンテナ素子1108,1110にてなる部分的なアレーアンテナと、アンテナ素子1109,1110にてなる部分的なアレーアンテナとが形成され、3組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線、すなわち、アンテナ素子1108,1109の給電点Q61,Q62を結ぶ直線A61と、アンテナ素子1109,1110の給電点Q62,Q63を結ぶ直線A62と、アンテナ素子1110,1108の給電点Q63,Q61を結ぶ直線A63とが、互いに異なる方向を有するように配置される。ノート型パーソナルコンピュータ110−8は、これらのアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子を無線通信回路内に好ましくは2つ設けられた受信回路部分(図示せず。)に適応的に接続させるように制御することにより、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができる。無線通信回路は、各受信回路部分に接続された各アンテナ素子でそれぞれ受信された無線周波信号に基づいて、各無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整することにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように適応的に制御し、さらに、各受信回路部分を適応的に制御したときの受信信号の信号品質を向上させるように、複数組のアレーアンテナを適応的に切り換えさせることを特徴とする。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第9の実施形態.
図27は、本発明の第9の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−9の開状態の外観を示す斜視図であり、図28及び図29は、図27のノート型パーソナルコンピュータ110−9の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、第8の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−8の変形例であり、図24乃至図26のアンテナ素子1108,1109,1110に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1202を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1203,1204を備えて構成される。
アンテナ素子1202,1203,1204は、図28に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−9が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1202、アンテナ素子1203、アンテナ素子1204の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1202,1203,1204は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q71,Q72,Q73をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1202とアンテナ素子1203は、図29に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−9が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように離隔して設けられ、また、アンテナ素子1203とアンテナ素子1204は、水平方向の距離d2を有するように離隔して設けられる。距離d1及びd2は、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−9は、アンテナ素子1202,1203,1204を備えたことにより、第8の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−8と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む3組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら3組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A71,A72,A73が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第10の実施形態.
図30は、本発明の第10の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−10の開状態の外観を示す斜視図であり、図31及び図32は、図30のノート型パーソナルコンピュータ110−10の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、第8の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−8の変形例であり、図24乃至図26のアンテナ素子1108,1109,1110に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1302を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1303,1304を備えて構成される。
アンテナ素子1302,1303,1304は、図31に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−10が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1303、アンテナ素子1302、アンテナ素子1304の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1302,1303,1304は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q81,Q82,Q83をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1303とアンテナ素子1302は、図32に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−10が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように設けられ、アンテナ素子1302とアンテナ素子1304もまた同様に、ノート型パーソナルコンピュータ110−10が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d2を有するように設けられる。距離d1,d2はそれぞれ、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−10は、アンテナ素子1302,1303,1304を備えたことにより、第8の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−8と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む3組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら3組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A81,A82,A83が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第11の実施形態.
図33は、本発明の第11の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−11の開状態の外観を示す斜視図であり、図34及び図35は、図33のノート型パーソナルコンピュータ110−11の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、図15に示した第5の実施形態に係る携帯無線通信装置100−5の実施例であり、2個の受信回路部分(図示せず。)と4つのアンテナ素子1402,1403,1404,1405とを備えた構成に相当する。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−11は、図24乃至図26のアンテナ素子1108,1109,1110に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1402,1403を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1404,1405を備えて構成される。アンテナ素子1402,1403,1404,1405は、図34に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−11が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1404、アンテナ素子1405、アンテナ素子1403、アンテナ素子1402の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1402,1403,1404,1405は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q91,Q92,Q93,Q94をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1405とアンテナ素子1403は、図35に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−11が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように離隔して設けられ、また、アンテナ素子1404とアンテナ素子1405は、水平方向の距離d2を有するように離隔して設けられ、アンテナ素子1403とアンテナ素子1402は、水平方向の距離d3を有するように離隔して設けられる。距離d1、d2及びd3は、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態は、4つのアンテナ素子1402,1403,1404,1405と、2つの受信回路部分とを備えたノート型パーソナルコンピュータ110−11として説明したが、4つよりも多くのアンテナ素子及び/又は2つよりも多くの受信回路部分を備えたノート型パーソナルコンピュータとして構成されてもよい。例えば、ノート型パーソナルコンピュータが4つのアンテナ素子1402,1403,1404,1405と3つの受信回路部分とを備える場合、4つのアンテナ素子1402,1403,1404,1405のうちの3つのアンテナ素子をそれぞれ含む複数組のアレーアンテナが構成される。このとき、これら3つのアレーアンテナのうちの任意の1組のアレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線は、他の任意の1組のアレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線とは異なる方向を有し、これにより、各アレーアンテナに含まれる3つのアンテナ素子が全体として所定の指向特性を有し、各アレーアンテナが互いに異なる指向特性を有する。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−11は、アンテナ素子1402,1403,1404,1405を備えたことにより、第5の実施形態に係る携帯無線通信装置100−5及び第8の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−8と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む6組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら6組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A91,A92,A93,A94,A95,A96が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第12の実施形態.
図36は、本発明の第12の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−12の開状態の外観を示す斜視図であり、図37及び図38は、図36のノート型パーソナルコンピュータ110−12の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11の変形例であり、図33乃至図35のアンテナ素子1402,1403,1404,1405に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1502,1503を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1504,1505を備えて構成される。
アンテナ素子1502,1503,1504,1505は、図37に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−12が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1503、アンテナ素子1504、アンテナ素子1505、アンテナ素子1502の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1502,1503,1504,1505は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q101,Q102,Q103,Q104をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1503とアンテナ素子1504は、図38に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−12が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように離隔して設けられ、アンテナ素子1505とアンテナ素子1502もまた同様に、ノート型パーソナルコンピュータ110−12が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d2を有するように離隔して設けられ、また、アンテナ素子1504とアンテナ素子1505は、水平方向の距離d3を有するように離隔して設けられる。距離d1,d2及びd3はそれぞれ、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−12は、アンテナ素子1502,1503,1504,1505を備えたことにより、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む6組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら6組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A101,A102,A103,A104,A105,A106が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第13の実施形態.
図39は、本発明の第13の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−13の開状態の外観を示す斜視図であり、図40及び図41は、図39のノート型パーソナルコンピュータ110−13の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11の変形例であり、図33乃至図35のアンテナ素子1402,1403,1404,1405に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1602,1603を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1604,1605を備えて構成される。
アンテナ素子1602,1603,1604,1605は、図40に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−13が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1603、アンテナ素子1602、アンテナ素子1604、アンテナ素子1605の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1602,1603,1604,1605は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q111,Q112,Q113,Q114をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1602とアンテナ素子1604は、図41に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−13が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように離隔して設けられ、また、アンテナ素子1603とアンテナ素子1602は、水平方向の距離d2を有するように離隔して設けられ、アンテナ素子1604とアンテナ素子1605は、水平方向の距離d3を有するように離隔して設けられる。距離d1、d2及びd3は、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−13は、アンテナ素子1602,1603,1604,1605を備えたことにより、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む6組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら6組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A111,A112,A113,A114,A115,A116が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第14の実施形態.
図42は、本発明の第14の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−14の開状態の外観を示す斜視図であり、図43及び図44は、図42のノート型パーソナルコンピュータ110−14の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11の変形例であり、図33乃至図35のアンテナ素子1402,1403,1404,1405に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1702,1703を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1704,1705を備えて構成される。
アンテナ素子1702,1703,1704,1705は、図43に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−14が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1704、アンテナ素子1703、アンテナ素子1705、アンテナ素子1702の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1702,1703,1704,1705は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q121,Q122,Q123,Q124をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1704とアンテナ素子1703は、図44に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−14が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように設けられ、アンテナ素子1703とアンテナ素子1705は、ノート型パーソナルコンピュータ110−14が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d2を有するように設けられ、アンテナ素子1705とアンテナ素子1702もまた同様に、ノート型パーソナルコンピュータ110−14が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d3を有するように設けられる。距離d1,d2,d3はそれぞれ、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−14は、アンテナ素子1702,1703,1704,1705を備えたことにより、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む6組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら6組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A121,A122,A123,A124,A125,A126が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
第15の実施形態.
図45は、本発明の第15の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−15の開状態の外観を示す斜視図であり、図46及び図47は、図45のノート型パーソナルコンピュータ110−15の閉状態の上面図及び側面図をそれぞれ示す。本実施形態は、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11の変形例であり、図33乃至図35のアンテナ素子1402,1403,1404,1405に代えて、上部筐体1102にアンテナ素子1802,1803を備え、下部筐体1103にアンテナ素子1804,1805を備えて構成される。
アンテナ素子1802,1803,1804,1805は、図46に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−15が閉じた状態にあるときに、上部筐体1102及び下部筐体1103の右端において、ヒンジ部1104から近い順にアンテナ素子1803、アンテナ素子1804、アンテナ素子1802、アンテナ素子1805の順で並置するように設けられる。アンテナ素子1802,1803,1804,1805は、当該アンテナ素子上の所定の位置に給電点Q131,Q132,Q133,Q134をそれぞれ備える。ここで、アンテナ素子1803とアンテナ素子1804は、図47に示すように、ノート型パーソナルコンピュータ110−15が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d1を有するように設けられ、アンテナ素子1804とアンテナ素子1802は、ノート型パーソナルコンピュータ110−15が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d2を有するように設けられ、アンテナ素子1802とアンテナ素子1805もまた同様に、ノート型パーソナルコンピュータ110−15が閉じた状態にあるときに水平方向の距離d3を有するように設けられる。距離d1,d2,d3はそれぞれ、好ましくは0.2λ以上かつ0.5λ以下に設定される。
本実施形態のノート型パーソナルコンピュータ110−15は、アンテナ素子1802,1803,1804,1805を備えたことにより、第11の実施形態に係るノート型パーソナルコンピュータ110−11と同様に、そのうちのいずれか2つをそれぞれ含む6組の部分的なアレーアンテナが構成され、これら6組のアレーアンテナにそれぞれ含まれるアンテナ素子の給電点を結ぶ各直線A131,A132,A133,A134,A135,A136が、互いに異なる方向を有するように配置される。従って、本実施形態では、異なる方向の複数組のアレーアンテナを構成したことにより、あるアレーアンテナでは所定到来角の干渉波を十分に抑圧できない場合であっても、他のアレーアンテナを用いることによりその干渉波を抑圧することができ、任意方向の到来波に対してアダプティブ制御により干渉波を抑圧できる。
本発明の第8乃至第15の実施形態は、閉状態のノート型パーソナルコンピュータについて説明したが、本発明の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置は、開状態のノート型パーソナルコンピュータにおいて動作させてもよい。
本発明の実施形態に係る無線通信装置は、携帯電話機や、無線通信機能を備えたノート型パーソナルコンピュータに限定されるものではなく、無線通信機能を備えたラップトップ型コンピュータ又はハンドヘルド装置など任意の移動体無線通信装置に適用可能である。
以上詳述したように、本発明によれば、受信信号の振幅及び位相を適応的に変化させるとともに、複数組の部分的なアレーアンテナのうちのいずれか1組に含まれる各アンテナ素子をその後段の各受信回路部分に適応的に接続させることにより、任意の方位角の到来波にビームを形成しかつ任意の方位角の干渉波にヌルを形成することができるアダプティブアンテナ装置と、それを用いた無線通信装置とを提供することができる。
本明細書において説明した各実施形態によれば、例えば、特定のアンテナ素子にユーザの指が触れた場合にでも、残りのアンテナ素子を用いてアダプティブ動作することができ、信号品質の劣化を抑えることができる。これは、例えばユーザの指や頭部といった人体の一部や、かばん等の障害物がアンテナ素子に近接した場合に特に有効である。特に、使用状況においてそれぞれの放射特性が時間的に変化するため、アダプティブ制御によるC/(N+I)改善効果も変動することが予想される。この場合、複数の選択肢を用意して最も信号品質が高いものを選択することで信号品質の劣化を抑えることができる。
本発明の第1の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた携帯無線通信装置100−1の構成を示す斜視図である。 図1の携帯無線通信装置100−1の無線通信回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−2の開状態を示す平面図である。 図3の折り畳み型携帯無線通信装置100−2の側面図である。 図3及び図4のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。 図5の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−3の開状態を示す平面図である。 図7の折り畳み型携帯無線通信装置100−3の側面図である。 図7及び図8のヒンジ部304Aのうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。 図9の左側ヒンジ部304aに円柱状接続部材314を挿入したときのヒンジ部304Aの斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−4の開状態を示す平面図である。 図11の折り畳み型携帯無線通信装置100−4の側面図である。 図11及び図12のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。 図13の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る携帯無線通信装置100−5の無線通信回路の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−6の開状態を示す平面図である。 図16の折り畳み型携帯無線通信装置100−6の側面図である。 図16及び図17のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。 図18の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。 本発明の第7の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えた折り畳み型携帯無線通信装置100−7の開状態を示す平面図である。 図20の折り畳み型携帯無線通信装置100−7の側面図である。 図20及び図21のヒンジ部304のうちの左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bを示す斜視図である。 図22の左側ヒンジ部304a及び右側ヒンジ部304bにそれぞれ円柱状接続部材314,315を挿入したときのヒンジ部304の斜視図である。 本発明の第8の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−8の開状態の外観を示す斜視図である。 図24のノート型パーソナルコンピュータ110−8の閉状態の上面図である。 図24のノート型パーソナルコンピュータ110−8の閉状態の側面図である。 本発明の第9の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−9の開状態の外観を示す斜視図である。 図27のノート型パーソナルコンピュータ110−9の閉状態の上面図である。 図27のノート型パーソナルコンピュータ110−9の閉状態の側面図である。 本発明の第10の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−10の開状態の外観を示す斜視図である。 図30のノート型パーソナルコンピュータ110−10の閉状態の上面図である。 図30のノート型パーソナルコンピュータ110−10の閉状態の側面図である。 本発明の第11の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−11の開状態の外観を示す斜視図である。 図33のノート型パーソナルコンピュータ110−11の閉状態の上面図である。 図33のノート型パーソナルコンピュータ110−11の閉状態の側面図である。 本発明の第12の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−12の開状態の外観を示す斜視図である。 図36のノート型パーソナルコンピュータ110−12の閉状態の上面図である。 図36のノート型パーソナルコンピュータ110−12の閉状態の側面図である。 本発明の第13の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−13の開状態の外観を示す斜視図である。 図39のノート型パーソナルコンピュータ110−13の閉状態の上面図である。 図39のノート型パーソナルコンピュータ110−13の閉状態の側面図である。 本発明の第14の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−14の開状態の外観を示す斜視図である。 図42のノート型パーソナルコンピュータ110−14の閉状態の上面図である。 図42のノート型パーソナルコンピュータ110−14の閉状態の側面図である。 本発明の第15の実施形態に係るアダプティブアンテナ装置を備えたノート型パーソナルコンピュータ110−15の開状態の外観を示す斜視図である。 図45のノート型パーソナルコンピュータ110−15の閉状態の上面図である。 図45のノート型パーソナルコンピュータ110−15の閉状態の側面図である。 従来技術に係る、互いに平行となるように並置したときの2個の半波長ダイポールアンテナ31,32を備えたアレーアンテナ装置を示す平面図である。 図48のアレーアンテナ装置に係るシミュレーション結果であって、方位角20度の所望波と方位角−20度の干渉波が当該アレーアンテナ装置に入射したときのアダプティブ制御されたアレーアンテナ装置の水平面放射パターンの一例を示す図である。 図48のアレーアンテナ装置に係るシミュレーション結果であって、方位角65度の所望波と方位角25度の干渉波が当該アレーアンテナ装置に入射したときのアダプティブ制御されたアレーアンテナ装置の水平面放射パターンの一例を示す図である。 図48のアレーアンテナ装置に係るシミュレーション結果であって、方位角110度の所望波と方位角70度の干渉波が当該アレーアンテナ装置に入射したときのアダプティブ制御されたアレーアンテナ装置の水平面放射パターンの一例を示す図である。 図48のアレーアンテナ装置に係るシミュレーション結果であって、方位角155度の所望波と方位角115度の干渉波が当該アレーアンテナ装置に入射したときのアダプティブ制御されたアレーアンテナ装置の水平面放射パターンの一例を示す図である。
符号の説明
1,1A…アンテナ切り換え回路、
1a,1b,1c,1−1,1−2,…,1−N,3a,3b,3−1,3−2,…,3−M…スイッチ、
1Ra,1Rb,1Rc,1R−1,1R−2,…,1R−N…負荷インピーダンス素子、
2,2A…RF信号処理回路、
2a,2b,2−1,2−2,…,2−M…RF信号処理器、
3,3A…アダプティブ制御切り換え回路、
5,5A…信号品質判定及び復調回路、
6,6A…アダプティブ制御回路、
7a,7b,7−1,7−2,…,7−M…可変増幅器、
8a,8b,8−1,8−2,…,8−M…移相器、
9…出力端子、
10,10A…コントローラ、
11,11A…合成器、
20a,20b,20c,20−1,20−2,…,20−N…アンテナ素子、
100−1乃至100−7…携帯無線通信装置、
101…筐体、
102…ディスプレイ、
103…キーボード、
103a…キー、
103b…十字キー、
104…スピーカ、
105…マイクロホン、
110−8乃至110−15…ノート型パーソナルコンピュータ、
302…上側筐体、
302a…上側第1筐体部、
302b…上側第2筐体部、
303…下側筐体、
303A…アンテナ収容部、
304…ヒンジ部、
304a…左側ヒンジ部、
304b…右側ヒンジ部、
304aa,304ba…円筒部、
304ab,304bb…羽根部、
304abh,304bbh…ネジ穴、
305…中央ヒンジ部、
306…液晶ディスプレイ、
307…スピーカ、
308…マイクロホン、
309…充電池、
310…ブーム部、
311,312,313…アンテナ素子、
314,315…円柱状接続部材、
316,317…ネジ、
318…プリント配線基板、
319…無線通信回路、
320,321,322…端子、
320A,321A,322A…給電線路、
402,403,404…アンテナ素子、
502,503…アンテナ素子、
902,904…アンテナ素子、
902A,904A…アンテナカバー、
903,905…端子、
903A,905A…給電線路、
1002…アンテナ素子、
1002a,1002b…給電線路、
1003,1004…端子、
1005…スイッチ、
1102…上部筐体、
1103…下部筐体、
1104…ヒンジ部、
1105…ディスプレイ、
1106…キーボード、
1107…ポインティングデバイス、
1108,1109,1110,1202,1203,1204,1302,1303,1304,1402,1403,1404,1405,1502,1503,1504,1505,1602,1603,1604,1605,1702,1703,1704,1705,1802,1803,1804,1805…アンテナ素子、
Q1,Q2,Q3,Q11,Q12,Q13,Q21,Q22,Q23,Q31,Q32,Q33,Q41,Q42,Q43,Q44,Q51,Q52,Q53a,Q53b,Q61,Q62,Q63,Q71,Q72,Q73,Q81,Q82,Q83,Q91,Q92,Q93,Q94,Q101,Q102,Q103,Q104,Q111,Q112,Q113,Q114,Q121,Q122,Q123,Q124,Q131,Q132,Q133,Q134…給電点。

Claims (8)

  1. 無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整し、調整後の受信信号をそれぞれ出力する複数M個の受信回路と、
    M個よりも多数のN個のアンテナ素子と、
    上記N個のアンテナ素子のうちのM個のアンテナ素子を上記M個の受信回路にそれぞれ接続するアンテナ切り換え手段と、
    上記各受信回路からそれぞれ出力されたM個の受信信号を合成する合成器と、
    上記合成された受信信号の信号品質を判定する信号品質判定手段と、
    上記アンテナ切り換え手段及び上記各受信回路を制御する制御手段とを備えたアダプティブアンテナ装置であって、
    上記N個のアンテナ素子は、上記N個のアンテナ素子のうちのM個のアンテナ素子をそれぞれ含む複数組の部分アレーアンテナを構成し、任意の1組の部分アレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線は、他の任意の1組の部分アレーアンテナに含まれるいずれか2つのアンテナ素子の給電点を結ぶ直線とは異なる方向を有し、
    上記制御手段は、
    上記各受信回路に接続された各アンテナ素子でそれぞれ受信された無線周波信号に基づいて、上記各無線周波信号の振幅及び位相のうちの少なくとも一方を調整することにより、所望波方向にビームを有しかつ干渉波方向にヌルを有する放射パターンを形成するように上記各受信回路を適応的に制御し、
    上記各受信回路を適応的に制御したときの上記判定された信号品質を向上させるように、上記アンテナ切り換え手段を適応的に制御して上記複数組の部分アレーアンテナのうちのいずれか1組の部分アレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を上記各受信回路に接続することを特徴とするアダプティブアンテナ装置。
  2. 上記複数組の部分アレーアンテナはそれぞれリニアアレーアンテナであり、上記各リニアアレーアンテナは、任意の1組のリニアアレーアンテナに含まれる各アンテナ素子の給電点を結ぶ直線が、他の任意の1組のリニアアレーアンテナに含まれる各アンテナ素子の給電点を結ぶ直線と互いに交差するように配置されたことを特徴とする請求項1記載のアダプティブアンテナ装置。
  3. 上記制御手段は、上記複数組の部分アレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を上記各受信回路にそれぞれ接続して上記各受信回路を適応的に制御したときの上記合成された受信信号の信号品質をそれぞれ上記信号品質判定手段に判定させ、上記複数組の部分アレーアンテナのそれぞれに対応する信号品質を比較し、最良の信号品質を達成する部分アレーアンテナに含まれる各アンテナ素子を上記各受信回路に接続するように上記アンテナ切り換え手段を制御することを特徴とする請求項1又は2記載のアダプティブアンテナ装置。
  4. 上記制御手段は、上記各受信回路に接続されたアンテナ素子で受信された無線周波信号の信号強度をそれぞれ測定し、いずれかのアンテナ素子で受信された無線周波信号の信号強度が所定のしきい値未満であるとき、そのアンテナ素子とは異なるアンテナ素子を上記各受信回路に接続するように上記アンテナ切り換え手段を制御することを特徴とする請求項1又は2記載のアダプティブアンテナ装置。
  5. 3個のアンテナ素子と、2個の受信回路と、3組の部分アレーアンテナとを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載のアダプティブアンテナ装置。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載のアダプティブアンテナ装置と、
    上記アダプティブアンテナ装置により無線信号を送受信する無線通信回路とを備えたことを特徴とする無線通信装置。
  7. 上記無線通信装置は携帯電話機であることを特徴とする請求項6記載の無線通信装置。
  8. 上記無線通信装置は、無線通信機能を備えたノート型パーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項6記載の無線通信装置。
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