JP2008085115A - 複合配線板材料およびそれを用いた複合配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】スルーホールメッキ信頼性に優れた複合配線板材料を提供すること。
【解決手段】(A)絶縁性フィルムと、(B)エポキシ樹脂および硬化剤を含有する接着剤層と、(C)保護フィルムまたは銅箔とを有する複合配線板材料であって、前記接着剤層のX−Y平面方向の−50℃〜250℃における線膨張係数α1およびZ軸方向における線膨張係数α2がいずれも100ppm/℃以下であることを特徴とする複合配線板材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、複合配線板材料およびそれを用いた複合配線板に関する。より詳しくは、フレックス・リジッド配線板および多層フレキシブルプリント配線板等に好適に用いられる複合配線板材料およびそれを用いた複合配線板に関する。
フレックス・リジッド複合配線板は、例えば次の方法で製造されている。回路形成した銅張りポリイミドフィルムにカバーレイフィルムを加熱加圧一体化してなるフレキシブル回路基板に、片面のみに回路形成した銅張り積層板を、その回路形成面を内側にして層間接着剤を介して重ね合わせて、加熱加圧一体化する。その後、孔明け、メッキ、外層回路加工等の後加工を行い、フレックス・リジッド複合配線板を製造している。一方、多層フレキシブルプリント配線板の場合は、例えば回路形成した片面又は両面銅張りポリイミドフィルムにカバーレイフィルムを加熱加圧一体化してなるフレキシブル回路基板を、層間接着剤を介して複数枚重ね合わせて、加熱加圧一体化する。その後、孔明け、メッキ、外層回路加工等の後加工を行い、多層フレキシブルプリント配線板を製造している。
これらの複合配線板の特徴の一つとして、スルーホールを介して実装密度を高めたことが挙げられる。これまでに、複合配線板を構成する銅張りポリイミドフィルム、カバーレイフィルム等に用いられる接着剤組成物として、エポキシ当量2000〜6000のリン含有エポキシ樹脂、硬化剤、フェノキシ樹脂を含有する接着剤組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、ファインパターン形成時に累積ピッチ間のずれが生じるなどの課題があり、より高いスルーホールメッキ信頼性を有する複合配線板材料が求められている。
特開2005−272567号公報
本発明は、スルーホールメッキ信頼性に優れた複合配線板材料を提供することを目的とする。
本発明は、(A)絶縁性フィルムと、(B)エポキシ樹脂および硬化剤を含有する接着剤層と、(C)保護フィルムまたは銅箔とを有する複合配線板材料であって、前記接着剤層のX−Y平面方向の−50℃〜250℃における線膨張係数α1およびZ軸方向における線膨張係数α2がいずれも100ppm/℃以下であることを特徴とする複合配線板材料である。
本発明の複合配線板材料によれば、スルーホールメッキ信頼性に優れた複合配線板を提供することができる。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明の複合配線板材料は、(A)絶縁性フィルムと、(B)エポキシ樹脂および硬化剤を含有する接着剤層と、(C)保護フィルムまたは銅箔とを有する。
本発明の複合配線板材料のうち、(C)が保護フィルムであるものをカバーレイフィルム(以下、カバーレイということもある)と称し、例えば、ポリイミドフィルムまたはアラミドフィルム(4〜200μm)/接着剤層(12〜30μm)/保護フィルム(12.5μm〜200μm)などの構成を有する。また、(C)が銅箔であるものを銅張りポリイミドフィルムと称し、絶縁性フィルムの片面に接着剤層を介して銅箔を張り合わせた片面品、絶縁性フィルムの両面に接着剤層を介して銅箔を張り合わせた両面品がある。片面品の場合、例えば、銅箔(9〜35μm)/接着剤層(5〜20μm)/ポリイミドフィルム(12.5〜200μm)の構成を有し、両面品の場合、例えば、銅箔(9〜35μm)/接着剤層(5〜20μm)/ポリイミドフィルム(12.5〜200μm)/接着剤層(5〜20μm)/銅箔(9〜35μm)等が挙げられる。ここでいう銅箔とは特に限定するものではなく、一般的に圧延銅箔、電解銅箔等を用いることができる。
本発明において、フレキシブル回路基板とは、前記銅張りポリイミドフィルムの片面または両面の銅箔にパターンを形成し、保護層としてカバーレイフィルムから保護フィルムを剥離したものを加熱加圧一体化したものを指す。また、銅張り積層板とは、接着剤を含浸させた基材と銅箔を張り合わせたものを指す。
本発明の複合配線板は、前述のフレキシブル回路基板に、層間接着剤を介して銅張り積層板もしくはフレキシブル回路基板を積層し、加熱加圧一体化したものを指す。複合配線板のうち、フレキシブル回路基板と銅張り積層板とを積層したものをフレックス・リジッド積層板といい、フレキシブル回路基板を2層以上積層したものを多層フレキシブルプリント配線板という。
本発明に用いられる(A)絶縁性フィルムとしては、例えば、ポリイミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、アラミド、ポリカーボネート、ポリアリレートなどのプラスチックからなるフィルムが挙げられる。これらのフィルム単独、もしくはこれらのフィルムから選ばれる複数のフィルムを積層して用いてもよい。絶縁性フィルムの厚みは4〜200μmが好ましい。複合配線板を製造する場合は、層厚みを薄くして、各層のスルーホールメッキ部の間のずれを防止できる観点から、25μmがより好ましい。
本発明に用いられる(B)接着剤層は、エポキシ樹脂および硬化剤を含有する。
本発明において、(B)接着剤層に含有されるエポキシ樹脂としては、エポキシ基を分子中に2個以上含むものであれば特に限定されないが、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノ−ルS、レゾルシノ−ル、ジヒドロキナフタレン、ジシクロペンタジエンジフェノ−ル等のジグリシジルエ−テル、エポキシ化フェノ−ルノボラック、エポキシ化クレゾールノボラック、エポキシ化トリスフェニロールメタン、エポキシ化テトラフェニロールエタン等の脂環式エポキシ樹脂、あるいはビフェノール型エポキシ樹脂あるいはノボラック型エポキシ樹脂とそれらの臭素化誘導体などが挙げられる。
また、非ハロゲン難燃化を達成するためには、ハロゲンを含まないエポキシ樹脂、特に非臭素系エポキシ樹脂を選択することができ、例えば分子内にリンを含有するエポキシ樹脂等を使用することができる。その種類としては特に限定されるものではないが、例えば、9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドやその誘導体と、1,4−ベンゾキノン、1,2−ベンゾキノン、トルキノン、1,4−ナフトキノン等が反応して得られる化合物に、エポキシ樹脂を反応させたリン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明の複合配線板材料は、接着剤層のX−Y平面方向の−50℃〜250℃における線膨張係数α1およびZ軸方向における線膨張係数α2がいずれも100ppm/℃以下であることを特徴とする。ここで、接着剤層が絶縁性フィルムまたは保護フィルムと接する面をX−Y平面、それに対して垂直な接着剤層の厚み方向をZ軸方向とする。α1、α2のいずれかが100ppm/℃より大きい場合、複合配線板の製造の際、積層した各層のスルーホールメッキ部の間でずれが生じ、スルーホールメッキ信頼性が低下する。α1およびα2はいずれも90ppm以下/℃であることが好ましい。また、接着剤層の固さ、取り扱い性の観点から、α1およびα2がいずれも30ppm/℃以上であることが好ましい。ここで、接着剤層の線膨張係数の測定方法を説明する。厚さ150μmの接着剤層を形成し、150℃×1時間の熱処理を行う。この処理により、複合配線板材料中の接着剤層と同じ特性を有する接着剤層が得られる。なお、複合配線板材料から接着剤層を単独で取り出せる場合には、これを用いることもできる。接着剤層のX−Y平面方向の線膨張係数α1は、理学電気(株)製、微小定荷重熱膨張計を用いて、Z軸方向における線膨張係数α2は、アルバック理工(株)製、レーザー熱膨張計LIX−1型の測定装置を用いて、いずれも−50〜250℃を2℃/分の昇温速度で測定し、(株)東レリサーチセンター製、THADAP−TEXにてデーター解析を行い、平均線膨張係数を求めたものである。
このような線膨張係数を有する接着剤層としては、例えば、高分子量エポキシ樹脂、高分子量フェノキシ樹脂および嵩高い置換基を有するエポキシ樹脂を含む接着剤層、高分子量エポキシ樹脂、高分子量フェノキシ樹脂および3官能以上のエポキシ樹脂(以下、多官能エポキシ樹脂と称する)を含有する接着剤層が挙げられる。このような樹脂を含有することにより、接着剤組成物の硬化後のガラス転移温度が高くなり、線膨張係数の小さい接着剤層を得ることができる。高分子量エポキシ樹脂および高分子量フェノキシ樹脂との分子量は、500以上好ましく、2000以上がより好ましい。具体的には、例えば “EXA−9748”(大日本インキ(株)社製リン含有エポキシ樹脂)や、YP40−ASM40”(東都化成(株)社製フェノキシ樹脂)が挙げられる。また、嵩高い置換基としては、t−ブチル型が挙げられる。このような置換基を有するエポキシ樹脂として、具体的には“YSLV−120TE”(東都化成(株)社製)が挙げられる。また、多官能エポキシ樹脂として、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂、“EPICLON”(登録商標)EXA−4700(大日本インキ(株)製)が挙げられる。このような樹脂を、接着剤層の全樹脂成分中各々15〜50重量%含むように組み合わせることが好ましい。
本発明において、(B)接着剤層に含有される硬化剤は特に限定されない。例えば、芳香族ポリアミンである3,3´5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´5,5´−テトラエチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジメチル−5,5´−ジエチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´−ジクロロ−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、2,2´3,3´−テトラクロロ−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3´−ジアミノベンゾフェノン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノジフェニルスルホン、3,4´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノベンゾフェノン、3,4,4´−トリアミノジフェニルスルホンなどやフェノールノボラック樹脂、ジシアンジアミド、酸無水物などが挙げられる。
また、(B)接着剤層には、必要に応じて硬化促進剤を含有してもよい。硬化促進剤としては、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体などの三フッ化ホウ素のアミン錯体、2−アルキル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−アルキルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸などの有機酸、ジシアンジアミドなどが挙げられる。
また、(B)接着剤層には、必要に応じてエラストマー成分を含有してもよい。エラストマー成分としては、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴムなどが挙げられる。
さらに、(B)接着剤層には、必要に応じて微粒子状の無機粒子を含有してもよい。無機粒子としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カルシウム・アルミネート水和物などの金属水酸化物、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの金属酸化物が挙げられる。
さらに、接着剤の特性を損なわない範囲で酸化防止剤、イオン捕捉剤、メラミンおよびその誘導体、シリコーン系化合物などの有機、無機成分を含有してもよい。
本発明に用いられる(C)銅箔又は保護フィルムのうち、銅箔は特に限定するものではないが、一般的に圧延銅箔、電解銅箔等を用いることができ、銅箔の厚みは9〜35μmが好ましい。前記(A)絶縁性フィルム、(B)接着剤層上に(C−1)銅箔を有する銅張りポリイミドフィルムは、例えば絶縁性フィルムに接着剤組成物を溶解した塗料を塗布、乾燥して接着剤層を形成し、銅箔をラミネートすることによって得ることができる。接着剤層は、乾燥後の厚みが5μm以下になるように塗布することが好ましい。接着剤層が5μm以下であると、積層した際の厚みが薄くなり、積層した各層のスルーホールメッキ部の間でずれが生じにくく、スルーホールメッキ信頼性がより向上するため好ましい。また、銅箔への埋まり込み性の観点から、2μm以上が好ましい。
本発明に用いられる(C)銅箔又は保護フィルムのうち、保護フィルムは、接着剤層の形態を損なうことなく剥離できるものであれば特に限定されないが、例えばシリコーンあるいはフッ素化合物のコーティング処理を施したポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルムなど、およびこれらをラミネートした紙などが挙げられる。前記(A)絶縁性フィルム、(B)接着剤層上に(C−2)保護フィルムを有するカバーレイフィルムは、例えば絶縁性フィルムに接着剤組成物を溶解した塗料を塗布、乾燥して接着剤層を形成し、保護フィルムをラミネートすることによって得られる。接着剤層は、乾燥後の厚みが12〜30μmになるように塗布することが好ましい。
本発明の複合配線板には、本発明の銅張りポリイミドフィルムの銅箔にパターン加工を施してなる銅張りポリイミドフィルムと、本発明のカバーレイフィルムから保護フィルムを除いたものとを加熱加圧一体化してなるフレキシブル回路基板に、層間接着剤を介してパターン加工を施した銅張り積層板を積層し、加熱加圧一体化することによって得られるフレックス・リジット構成のもの、あるいは、本発明の銅張りポリイミドフィルムの銅箔にパターン加工を施してなる銅張りポリイミドフィルムと、本発明のカバーレイフィルムから保護フィルムを除いたものとを加熱加圧一体化してなるフレキシブル回路基板を、層間接着剤を介して2層以上積層し、加熱加圧一体化することによって得られる多層構成のものがある。
本発明に用いられる層間接着剤は複合配線板用としての特性を満足するものであればよく、特に制限されるものではない。例えば、変性アクリル樹脂系、アクリロニトリルブタジエンゴム/エポキシ樹脂系、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴム/エポキシ樹脂系、カルボキシル基含有アクリロニトリルブタジエンゴム/フェノール樹脂系等が挙げられる。接着剤層の両面に保護フィルムを有する層間接着剤シートを用いると、取り扱いが容易であり好ましい。
本発明に用いられる銅張り積層板としては、特に制限はないがフレックス・リジット複合配線板の特性上、ガラス基材エポキシ銅張り積層板、ガラス基材ポリイミド銅張り積層板等が特に好ましく使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
(1)次の各工程(a)〜(h)により回路を形成した複合配線板を作製した。
(a)接着剤組成物の作製
MEK(メチルエチルケトン)/MIBK(メチルイソブチルケトン)/BA(ベンジルアルコール)を4/3/3の重量比の混合溶媒として、フェノキシ樹脂(東都化成(株)製、“YP40−ASM40”)、エポキシ樹脂(大日本インキ(株)製、“EPICLON”(登録商標) EXA−4700)、リン含有エポキシ樹脂(大日本インキ(株)製、“EXA−9748”)、硬化剤(ジャパンエポキシレジン(株)製、“DICY−7”)、硬化促進剤(ジャパンエポキシレジン(株)製、EMI24)を以下の組成比となるように加え、40℃で10時間攪拌・混合して接着剤組成物を作製した。
<組成比>
“YP40−ASM40” :50重量部
“EXA−4700” :20重量部
“EXA−9748” :25重量部
“DICY−7” :3重量部
“EMI24” :0.5重量部
得られた接着剤組成物から厚さ150μmの接着剤層を形成し、150℃×1時間の熱処理を行った。接着剤層のX−Y軸方向の線膨張係数α1は、理学電気(株)製、微小定荷重熱膨張計を用いて、Z軸方向における線膨張係数α2は、アルバック理工(株)製、レーザー熱膨張計LIX−1型の測定装置を用いて、各々−50〜250℃を2℃/分の昇温速度で測定し、(株)東レリサーチセンター製、THADAP−TEXにてデータ解析を行い、平均線膨張係数を求めた。結果を表1〜2に示す。
(b)銅張りポリイミドフィルムの作製
(a)で作製した接着剤組成物を厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製、50H)にバーコータで塗布し、150℃で5分間乾燥し、シリコーン離型剤付きの厚さ25μmのポリエステルフィルムをラミネートして接着剤シートを得た。接着剤層の厚みは表1〜2のとおりとした。上記接着剤シートのポリエステルフィルムを剥がして、1/2ozの圧延銅箔の非光沢面に130℃、3MPaでラミネートし、その後エアーオーブン中で、150℃×5時間の加熱を行い銅張りポリイミドフィルムを作製した。両面銅張りポリイミドフィルムを作製する場合は、上記のように片面接着剤シートを作製した後に、ポリイミドフィルムの反対側の面に再度同様に接着剤を塗布し、両面接着剤シートを作製し、その両面に銅箔をラミネートした。
(c)カバーレイフィルムの作製
(a)で作製した接着剤組成物を厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(東レデュポン(株)製、50H)にバーコータで乾燥厚さ15μmとなるように塗布し、150℃で5分間乾燥し、シリコーン離型剤付きの厚さ140μmの離型紙(リンテック(株)製、Y7TF(H)−BL)をラミネートしてカバーレイフィルムを得た。その後、接着剤のレジンフローが適正になるように50℃×20時間のエージングを行い硬化度調整を行った。
(d)フレキシブル回路基板の作製
(b)で作製した片面銅張りポリイミドフィルム、もしくは両面銅張りポリイミドフィルムをエッチングして回路パターンを形成し、(c)で作製したカバーレイフィルムの離型紙を剥がして、回路形成面に160℃、圧力4MPa、45分間の条件でプレスしてフレキシブル回路基板を作製した。
(e)銅張り積層板の回路形成
ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸、半硬化させた厚さ0.6mmの基材の両面に、厚さ18μmの銅箔をラミネートした両面銅張り積層板TLF−W−551(東芝ケミカル(株)製、商品名)の片面をエッチングし回路形成して回路を形成した。
(f)層間接着剤シートの作製
厚さ30μmの接着剤シートTFA−560(京セラケミカル(株)、商品名)を所定の大きさに切断して、層間接着剤シートとした。
(g)複合配線板の作製1
前記(e)で作製した銅張り積層板の回路形成面を内側にして、(f)で作製した層間接着剤シートを介して、前記(c)で作製したフレキシブルプリント基板と重ね合わせ、ピンラミネーション法により、温度160℃、圧力70kg/cm、60分の条件で加熱、加圧一体化して複合配線板を作製した。
(h)複合配線板の作製2
前記(d)で作製したフレキシブル回路基板の回路形成面を内側にして(f)で作製した層間接着剤シートを用いて、前記(d)で作製したフレキシブル回路基板をピンラミネーション法により、温度160℃、圧力70kg/cm、60分の条件で加熱、加圧一体化して複合配線板を作製した。
(i)複合配線板の後加工
前記(g)と(h)で作製した複合配線板にNC穴明け機を用いて0.3〜3.0φの穴明けを行った。また、上記複合配線板をピロリン酸銅メッキ液に約5時間浸漬し、スルーホール部および表面に約35μmのメッキを形成した。さらに、スルーホール部以外の表層にエッジドフォイル法により回路を形成した。
(2)スルーホールメッキ信頼性評価
上記(g)と(h)で得られた後加工した複合配線板を23℃×55%RH雰囲気下24時間保管したもの各5個を用意し、スルーホール部の断面のズレの有無を観察した。観察には走査電子顕微鏡(HITACHI(株)製、S−3000N)を使用し、ズレが生じていないサンプル数を数えた。評価結果を表1に示す。
実施例2〜5、比較例1〜4
実施例1において接着剤組成比を表1〜2のとおり変更した以外は全て実施例1と同一にして複合配線板を製造した。評価結果を表1〜2に示す。なお表1〜2に記載した材料は以下のとおりである。
エピクロン830:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(大日本インキ(株)製)
EXA−9710:リン含有エポキシ樹脂(大日本インキ(株)製)
E4256H40:ビスフェノールF型フェノキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製)
YSLV−120TE:下記の構造を有するt−ブチル型エポキシ樹脂(東都化成(株)社製)
Figure 2008085115
Figure 2008085115
Figure 2008085115
本発明の複合配線板材料を用いた複合配線板は、スルーホールメッキ信頼性に優れており、本発明の効果を確認することができた。

Claims (6)

  1. (A)絶縁性フィルムと、(B)エポキシ樹脂および硬化剤を含有する接着剤層と、(C)保護フィルムまたは銅箔とを有する複合配線板材料であって、前記接着剤層のX−Y平面方向の−50℃〜250℃における線膨張係数α1およびZ軸方向における線膨張係数α2がいずれも100ppm/℃以下であることを特徴とする複合配線板材料。
  2. 請求項1記載の複合配線板材料のうち、(C)が保護フィルムであるカバーレイフィルム。
  3. 請求項1記載の複合配線板材料のうち、(C)が銅箔である銅張りポリイミドフィルム。
  4. (B)エポキシ樹脂および硬化剤を含有する接着剤層の厚みが5μm以下であることを特徴とする請求項4記載の銅張りポリイミドフィルム。
  5. 請求項3記載の銅張りポリイミドフィルムの(C)銅箔にパターン加工を施してなる銅張りポリイミドフィルムと、請求項2記載のカバーレイフィルムから保護フィルムを除いたものとを加熱加圧一体化してなるフレキシブル回路基板に、層間接着剤を介して、接着剤を含浸させた基材と銅箔を張り合わせてなる銅張り積層板を積層し、加熱加圧一体化してなる複合配線板。
  6. 請求項3記載の銅張りポリイミドフィルムの(C)銅箔にパターン加工を施してなる銅張りポリイミドフィルムと、請求項2記載のカバーレイフィルムから保護フィルムを除いたものとを加熱加圧一体化してなるフレキシブル回路基板を、層間接着剤を介して2層以上積層し、加熱加圧一体化してなる複合配線板。
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