JP2008084786A - 電極活物質及びそれを用いた電気化学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気化学デバイスとして構成する際に、腐食等の問題が起きない中性電解液を用いることができる電極活物質を提供する。
【解決手段】電極活物質として、下記の化学式(1)又は化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーを用いる。

【選択図】なし

Description

本発明は、電極活物質及びそれを用いた二次電池やキャパシタなどの電気化学素子に係り、さらに詳しくは、特にpHが中性付近の電解液中でも電荷の貯蔵・放出が可能である電極活物質及びそれを用いた電気化学素子に関するものである。
近年、地球の環境問題などから、エンジン駆動であるガソリン車やディーゼル車に代わり、電気自動車やハイブリッド車への期待が高まっている。これらの電気自動車やハイブリッド車では、モーターを駆動させるための電源としては、高エネルギー密度かつ高出力密度特性を有する電気化学素子が用いられる。このような電気化学素子としては、二次電池、電気二重層キャパシタ、電気化学キャパシタ等がある。
このような電気化学素子用の電極としては軽量化が求められており、軽量の電極材料としては、導電性高分子を用いた電極材料が提案されている。このような導電性高分子を用いた電極は、導電性高分子に対する電解質イオンのドープ反応及び脱ドープ反応を原理としている。このような導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピリジン等が研究されている。
また、特許文献1には、急速充放電が可能で、且つ、サイクル性が優れたプロトン移動型のポリマー電池が開示されている。それらの電極にはπ共役高分子、例えばポリピロール、ポリピリジン、ポリピリミジンそれら誘導体を用いることが開示されている。
特開平11−126610号公報
しかしながら、特許文献1に示されているプロトン移動型のポリマー電池は、強酸性電解液で用いられるが、一般に、このような電気化学素子の外装としては、ステンレス等の金属ケースやゴム製のガスケットを用いることが多く、それらは強酸性の電解液と接触することによって腐食が発生するという問題点があった。
また、金属ケースの腐食によって電気化学素子の密閉精度が損なわれ、液漏れに至る場合も想定される。そのため金属ケースやガスケットからの液漏れが発生することを防止するために、金属ケースやガスケット等の外装部材として耐強酸材料を用いる必要があり、電気化学素子の製造コストを引き上げてしまうという問題点があった。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解消するために提案されたものであって、その目的は、腐食等の問題が起きない中性電解液を用いることができる電極活物質及びそれを用いた電気化学素子を提供することにある。
本発明者等は、上記の課題を解決するために、電極材料として種々の導電性高分子の検討を行った結果、インジゴ系ポリマーを用いることにより、中性の電解液中でも高いレドックス(酸化還元)活性を示すことを見出したものである。
すなわち、請求項1に記載の電極活物質は、下記の化学式(1)で示されるインジゴ系ポリマーからなることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の電極活物質は、下記の化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーからなることを特徴とするものである。
上記のような構成を有する請求項1又は請求項2に記載の電極活物質は、前述したポリアニリンや、ポリインドール、ポリキノキサリンやそれらの誘導体等の導電性高分子とは異なり、pHが7付近の中性領域の電解液中でも高いレドックス活性を示すため、これらを用いて電気化学素子を作製した場合に、その外装が腐食することを防止できる。
請求項4に記載の電気化学素子は、請求項1又は請求項2に記載の電極活物質を、正極及び/又は負極に用いたことを特徴とするものである。
上記のような請求項4に記載の発明によれば、上記化学式(1)又は化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーを電極活物質として用いることにより、中性の電解液を用いた場合でも、充放電特性を損なうことが少ない電気化学素子を得ることができる。
本発明によれば、腐食等の問題が起きない中性電解液を用いることができる電極活物質及びそれを用いた電気化学素子を提供することができる。
(1)電極活物質
本発明に係る電極活物質は、下記に示す化学式(1)又は化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーからなるものである。なお、このインジゴ系ポリマーの分子量は、103〜106が好ましい。
なお、化学式(2)における基(−Y−)は、下記に例示するようなπ結合を有する基のいずれかであることが好ましい。
また、電極活物質としては、上記化学式(1)で示されるインジゴ系ポリマーの方が、化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーに比べ、容量密度の点でより好ましい。これは、化学式(1)で示されるインジゴ系ポリマーは、化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーに比べて、インジゴモノマー単位の分子量が最も小さいため、理論容量密度(反応電子数に比例し、モノマー単位の分子量に反比例する)が大きくなるからである。
(2)インジゴ系ポリマーの製造方法
上記化学式(1)又は化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーは、下記の反応式(3)により、下記の構造式の化合物をアルカリ中で酸化することにより得られる。なお、酸化方法としては、酸素やその他の酸化剤を用いた化学酸化による重合と、電解により酸化重合する方法がある。
(3)電極の作製
本発明のインジゴ系ポリマーは非導電性の物質であり、これらのインジゴ系ポリマーを用いた電極には導電助剤が必要となる。
本出願人が先に出願した、インジゴ又はその誘導体を電極活物質として用いた場合に比べて、本発明のインジゴ系ポリマーは高分子量体であるため、充放電中における活物質の脱離が起こりにくい。そのため、本発明のインジゴ系ポリマーを用いた電気化学素子はより高い信頼性を有する。
また、上記化学式(1)のインジゴ系ポリマー、及び上記化学式(2)のインジゴ系ポリマーのうち、Y基のオルト位、パラ位でインジゴモノマーと結合して、π共役系を伸長させるポリマーは、インジゴに比べて電子伝導性に優れる。そのため、導電助剤の量が少なくて済み、結果として高い容量密度を持つ電極が作製できる。
また、上記化学式(2)のインジゴ系ポリマーのうち、Y基のメタ位でインジゴモノマーと結合して、π共役系を伸長させないポリマーは、インジゴと同程度の電子伝導性を有するが、2つのレドックス対のうち、より正電位側のレドックス電位が高く、より負電位側のレドックス電位が低いまま維持されるので、作動電圧の点で好ましい。
用いる導電助剤としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト、カーボンナノチューブ、金属粉末、あるいはアセチレンブラック等を使用することができる。なかでも、カーボンナノチューブが軽量であると共に電子伝導性に優れるため好適である。
前記インジゴ系ポリマーと導電助剤を混合して、集電体上に混合物層を形成することにより、インジゴ系ポリマーによるレドックス反応による電荷が、導電助剤を通じて集電体に集積されるようになり、電極としての機能を果たすようになる。
また、集電体への混合物層の形成方法としては、インジゴ系ポリマー及び上記導電助剤を分散させた分散液を集電体に塗布し、乾燥する方法を用いることが好ましく、これにより電気化学素子用の電極を作製することができる。
(4)電解液
電解液としては、電極物質からの電荷キャリアとしてプロトンを供給する電解液を用いる。このような電解液としては、プロトンが解離する電解液であれば、非水系、水系のいずれの電解液も用いることができる。具体的には、アニオン種として硫酸アニオン、硝酸アニオン、ハロゲン化物イオン、スルホン酸基を持つアニオンなど、カチオン種として、プロトン(H+)、4級アンモニウムカチオン、アンモニウムカチオン、アルカリ金属カチオンなどの組み合わせの塩を例示できる。中でも解離度の高いイオン(pKaの低いアニオン、pKbの低いカチオン)の組み合わせが好ましい。電解液中の電解質(塩)濃度は0.1mol/L以上であり、好ましくは0.5〜10.0mol/Lの範囲である。なお、電解液としてはpH5〜9の電解液が好ましい。
(5)電気化学素子の作製
以上のようにして作製した電極と電解液を用いて、二次電池等の電気化学素子を作製することができる。
例えば、正極、負極共に本発明のインジゴ系ポリマーからなる電極を用いた、エネルギーの貯蔵・放出の際にプロトンの移動を伴うプロトン駆動型の二次電池や、正極又は負極に本発明のインジゴ系ポリマーからなる電極を用い、対向する電極には他のレドックス活性を有する活物質からなる電極、例えばキノキサリン系ポリマーからなる電極を用いたプロトン二次電池を作製することができる。
このように、正極、負極共に、あるいはいずれか一方に本発明のインジゴ系ポリマーを用いた電極を用いたプロトン駆動型二次電池では、一定電圧でエネルギーの蓄積・放出が可能となると共に、電極の容量密度が高いためにエネルギー密度が高い、いわゆる優れた電池特性を有するものが得られる。
また、正極又は負極に本発明のインジゴ系ポリマーからなる電極を用い、対向する電極には電気二重層容量を形成する電極、例えば活性炭電極を用いた電気二重層キャパシタや、正極又は負極に本発明のインジゴ系ポリマーからなる電極を用い、対向する電極にはレドックス活性を有し電位範囲が広い活物質からなる電極、例えば酸化ルテニウムからなる電極を用いた電気化学キャパシタを作製することができる。
正極又は負極に本発明のインジゴ系ポリマーを用いた電極を用い、対向する電極には電気二重層容量を形成する電極を用いた電気二重層キャパシタは、エネルギー密度はより低くなるものの、充放電において、蓄積されているエネルギーに比例するように端子間電圧が上昇又は降下する特性を有するため、このような特性を生かした電気二重層キャパシタを作製することができる。
一方、正極又は負極に本発明のインジゴ系ポリマーを用いた電極を用い、対向する電極にはレドックス活性を有し電位範囲が広い活物質からなる電極を用いた電気化学キャパシタは、蓄積されているエネルギーに比例するように端子間電圧が上昇又は降下する、いわゆるキャパシタ特性を有するため、このような特性を生かした電気化学キャパシタを作製することができる。
以上のような電極の間にセルロース系のセパレ−タを介在させ、これら電極及びセパレ−タに電解液を含浸させて、図1に示すような上ケ−スと下ケ−スとの間に配置し、ポリアミドイミドからなるガスケットを上ケ−スと下ケ−スとの間に配置してかしめることによって封止して電気化学素子を作製する。金属ケースとしてはステンレスなどを使用することができる。なお、電気化学素子の構造については、この他にも電極をシート状に形成して、この電極を巻回したり、また電極を交互に積層したりした構造を採用することもできる。
このような電気化学素子は、電解液が中性であるため、強酸性の電解液を使用した場合と比較して、ケースやガスケットに対する損傷を抑制することができる。
(6)電気化学素子
上述したように、本発明の電極活物質は種々の電気化学素子の電極材料として用いることができる。以下、各電気化学素子について詳述する。
(二次電池)
本発明のインジゴ系ポリマー活物質は、プロトン駆動型二次電池に用いることができる。その際、電解液としてプロトンを有する水溶液を用いる。なお、電解液としては、プロトンが解離する電解液であれば、非水系、水系のいずれの電解液も用いることができる。そして、正極及び負極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用い、電解液としてパラトルエンスルホン酸テトラメチルアンモニウムやリン酸水素二アンモニウム水溶液などのpHが中性付近の水溶液を用いる。
以上の二次電池は、正極と負極で貯蔵できる電荷量が同程度であるため、同規格の電極を正極にも負極にも利用することができる。また、用いる水溶液のpHが中性付近であるため、構成した二次電池の他の構成材料の酸による腐食を抑制でき、信頼性の高い二次電池を得ることができる。
一方、酸性溶液を電解液としたプロトン駆動型二次電池の場合は、正極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用い、負極にはキノキサリン系ポリマー等のプロトン電池の負極を用いる。以上の二次電池では、本発明の電極活物質を正極に用いた方が負極に用いるより高い容量密度が得られる。
また、酸性水溶液中で本発明の電極活物質を正極に用いた場合、電解液のpHが低いほど正極の電位が高くなるので、高電圧特性を有する。したがって、正極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いたプロトン二次電池は、容量密度と作動電圧のそれぞれに比例する値であるエネルギー密度の点で好ましい。
また、塩基性溶液を電解液としたプロトン駆動型二次電池を構築する場合は、負極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用い、正極にオキシ水酸化ニッケルなどのニッケル水素電池の正極を用いる。
以上の二次電池では、本発明の電極活物質を負極に用いた方が正極に用いるより高い容量密度が得られる。また、塩基性水溶液中で本発明の電極活物質を負極に用いた場合、電解液のpHが高いほど負極の電位が低くなるので、高電圧特性を有する。したがって、負極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いた上記二次電池は、容量密度と作動電圧のそれぞれに比例する値であるエネルギー密度の点で好ましい。
(電気二重層キャパシタ)
電気二重層キャパシタは、次のようにして作製することができる。なお、電解液としては、プロトンが解離する電解液であれば、非水系、水系のいずれの電解液も用いることができる。そして、正極として本発明の電極活物質を用いてなる電極を用い、負極として活性炭などの電気二重層容量を有する電極を用いる。あるいは、正極として電気二重層容量を有する電極を用い、負極として本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いることもできる。
このようにして作製した電気二重層キャパシタは、負極の電位が充放電に伴い変動するので、充放電において、蓄積されているエネルギーに比例するように端子間電圧が上昇又は降下する特性を有するため、このような特性を生かした素子として利用できる。
正極として本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いた場合、電解液が酸性である方が正極の容量密度が高くなるため好ましい。また、酸性水溶液中で本発明の電極活物質を正極に用いた場合、電解液のpHが低いほど正極の電位が高くなるので、高電圧特性を有する。したがって、正極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いたプロトン二次電池は、容量密度と作動電圧のそれぞれに比例する値であるエネルギー密度の点で好ましい。
負極として本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いた場合、電解液が塩基性である方が負極の容量密度が高くなるため好ましい。また、塩基性水溶液中で本発明の電極活物質を負極に用いた場合、電解液のpHが高いほど負極の電位が低くなるので、高電圧特性を有する。したがって、負極に本発明の電極活物質を用いてなる電極を用いた上記電気二重層キャパシタは、容量密度と作動電圧のそれぞれに比例する値であるエネルギー密度の点で好ましい。
(電気化学キャパシタ)
本発明のインジゴ系ポリマー活物質からなる電極と、その他のπ共役系導電性高分子からなる電極を組み合わせることにより、エネルギーの貯蔵・放出の際にプロトンの移動を伴うプロトン駆動型キャパシタを構築できる。なお、電解液としては、プロトンが解離する電解液であれば、非水系、水系のいずれの電解液も用いることができる。
そして、正極にポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリインドール等のレドックス活性を有し電位範囲が広い導電性高分子や、酸化ルテニウム等のレドックス活性を有し電位範囲が広い金属酸化物からなる電極を用い、負極には本発明のインジゴ系ポリマー活物質からなる電極を用いる。
以上の電気化学キャパシタは、正極の電位が充放電に伴い変動するので、充放電において、蓄積されているエネルギーに比例するように端子間電圧が上昇又は降下する特性を有するため、このような特性を生かした電気化学キャパシタとして利用できる。
上記電気化学キャパシタでは、負極として本発明の電極活物質を用いてなる電極が酸性よりも中性、中性よりも塩基性の溶液中で駆動させた場合に、容量密度がより高くなる。そのため、正極としては、中性あるいは塩基性溶液中でより高い容量密度が得られるポリピロール、ポリチオフェンからなる電極を用いることが容量密度の点で好ましい。
(7)作用・効果
上述したように、本発明によれば、電極活物質としてインジゴ系ポリマーを用いた電極と、電極活物質からの電荷キャリアとしてプロトンを供給する電解液を組み合わせて用いることにより、中性を示す電解液中でも、レドックス活性を示すため、中性の電解液を用いて電気化学キャパシタなどの電気化学素子を作製することができる。このため、電気化学素子の他の構成材料の酸による腐食を抑制でき、信頼性の高い電気化学素子を得ることができる。
(CV曲線)
導電助剤としてカーボンナノチューブを2.5wt%分散させた水溶液中に、上記化学式(1)で示されるインジゴ系ポリマーを2.5wt%分散させ、ステンレス集電体上のCNT(カーボンナノチューブ)の上に塗布した。そして、ステンレス集電体への塗布後、常圧、105℃で30分乾燥した後、60℃で真空乾燥を30分行い、電極を得た。
上記のようにして作製した電極のCV曲線は、図2に示すようになった。図から明らかなように、−0.6V〜−0.4Vと0.2V〜0.4Vvs.Ag/AgClに酸化還元反応に対応する電流が見られ、本発明の電極活物質である化学式(1)で示されるインジゴ系ポリマーは正極、負極の双方に用いることができることが分かった。なお、上記化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーについても、ほぼ同様のCV曲線が得られた。
(作動電圧)
次に、本発明の電極活物質である化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーを電極に用いた電気化学素子の作動電圧を調べたところ、表1に示すような結果が得られた。
本実施例のプロトン駆動型二次電池は、以下のようにして作製した。
導電助剤としてカーボンナノチューブを2.5wt%分散させた水溶液中に、化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマー(Y基:≡)を2.5wt%分散させ、ステンレス集電体上のCNT(カーボンナノチューブ)の上に塗布した。そして、ステンレス集電体への塗布後、常圧、105℃で30分乾燥した後、60℃で真空乾燥を30分行い、電極を得た。
そして、表1に示すように、上記の電極を正極及び/又は負極とし、セルロース系のセパレータを介してセルを作製し、さらに、表1に示した各電解液を用いて、プロトン駆動型二次電池を作製した。なお、表1において、中性水溶液としては、1Mリン酸水素二アンモニウム水溶液を用い、酸性水溶液としては、4M硫酸水溶液を用いた。
(比較結果)
実施例1〜5及び比較例の各電気化学素子について作動電圧を調べたところ、表1に示すような結果が得られた。
表1から明らかなように、本発明の電極活物質である化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマー(Y基:≡)は、正極及び/又は負極として用いて電気化学素子を形成することができることが分かった。
なお、実施例4及び実施例5に示すように、ポリアニリン、ポリインドールは酸性水溶液中でしか作動しないので、これらを正極とし、上記のインジゴ系ポリマーを負極とした実施例4及び実施例5では、電解液として酸性水溶液を用いたが、酸性でも作動することが分かった。
電気化学素子の構造を示す断面図。 本発明の電極活物質を用いて作製した電極のCV曲線。
符号の説明
1…電気化学素子
2…金属ケース
2a…上ケース
2b…下ケース
3…電極
4…セパレータ
6…ガスケット

Claims (7)

  1. 下記の化学式(1)で示されるインジゴ系ポリマーからなることを特徴とする電極活物質。
  2. 下記の化学式(2)で示されるインジゴ系ポリマーからなることを特徴とする電極活物質。
  3. 前記π結合を有する基(−Y−)が、下記に示した基のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の電極活物質。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の電極活物質を、正極及び/又は負極に用いたことを特徴とする電気化学素子。
  5. 前記電気化学素子が、二次電池であることを特徴とする請求項4に記載の電気化学素子。
  6. 前記電気化学素子が、電気二重層キャパシタであることを特徴とする請求項4に記載の電気化学素子。
  7. 前記電気化学素子が、電気化学キャパシタであることを特徴とする請求項4に記載の電気化学素子。
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