JP2008083035A - セルロース繊維の劣化判定方法および劣化判定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルロース繊維の屈折率をベッケ線法または波長掃引型ベッケ線法で求め、この屈折率から直接劣化度合を判定するかまたは屈折率から平均重合度を求め、この平均重合度から劣化度合を判定する。また、分散染色法によってセルロース繊維の分散色を観測し、この分散色を数値化して解析し平均合致波長を算出して、この合致波長から劣化度合を求めるかあるいは平均合致波長から平均重合度を求め、これから劣化度合を判定する。
【選択図】なし
Description
セルロース繊維の劣化は、セルロースの分子鎖の切断によるものであり、この分子鎖の切断によりセルロースの平均重合度が低下し、同時にアルコール、アルデヒド、有機酸、二酸化炭素および一酸化炭素などの劣化生成物が生成する。
しかしながら、この方法にあっては、測定に手間を要し、精度が十分でない欠点があった。
しかし、この方法では、計測に必要なセルロース繊維量が多く、少量のセルロース繊維量では測定精度が劣り、このため多量の絶縁油を油入電気機器から採取する必要がある。
請求項1にかかる発明は、セルロース繊維の屈折率をベッケ線法で測定し、この屈折率に基づいてセルロース繊維の劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法である。
請求項2にかかる発明は、セルロース繊維の屈折率をベッケ線法で測定し、この屈折率からセルロース繊維の平均重合度を求め、この平均重合度に基づいて劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法である。
請求項4にかかる発明は、セルロース繊維の屈折率を波長掃引型ベッケ線法で測定し、この屈折率からセルロース繊維の平均重合度を求め、この平均重合度に基づいて劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法である。
請求項7にかかる発明は、分散染色法により、セルロース繊維の屈折率に由来する分散光の分散色を測色し、この分散色からセルロース繊維の平均重合度を求め、この平均重合度に基づいて劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法である。
この位相差分散顕微鏡の接眼レンズからの分散光を3色以上の色の光成分に分光する分光器と、
この分光器によって分光された3色以上の色の光成分の強度を測定し、かつ分光された光成分を合成して画像とする測色部と、
この測色部によって得られた画像中の任意の領域について、測色された各光成分の強度に基づいてセルロース繊維の平均重合度を演算する演算部と、この演算部からの演算結果を表示するとともに測色部からの画像を表示する出力部を備えたことを特徴とするセルロース繊維の劣化判定装置である。
この特定領域存在比と別途測定した絶縁紙の最低平均重合度との相関関係に基づいて、油入電気機器の絶縁紙の劣化程度を推定することを特徴とする油入電気機器の劣化推定方法である。
すなわち、セルロース繊維が劣化すると、非結晶領域の分子結合の一部が切断され、平均重合度が低下するものの、切断部分の自由度が増すため、非結晶領域の結晶化が生じる。これにより、結晶領域が増大することで、誘電率が大きくなる。屈折率は誘電率の平方根に比例するので、屈折率が高くなる。結局、セルロース繊維が劣化すると、平均重合度が低下し、屈折率が大きくなる。
また、屈折率の測定方法として、分散染色法または波長掃引型ベッケ線法を採用することで、測定効率が大幅に向上し、測定時間を短縮できる。
また、本発明の判定装置によれば、分散染色法による劣化度の判定を短時間に効率よく行うことができる。
本発明の方法を行うに必要なセルロース繊維の量は、数十〜数百μg程度で十分であり、繊維本数としては40〜200本程度となる。
(1)ベッケ線法、
(2)波長掃引型ベッケ線法、
(3)分散染色法。
高分子の屈折率は異方性があり、繊維軸方向の屈折率(n‖)は繊維垂直方向の屈折率(n⊥)よりも大きい。よって、ベッケ線は偏光顕微鏡を用い偏光方向を繊維軸に平行に合わせて観察する。いくつかの種類の浸液に浸した状態で検鏡し、浸液の屈折率と比較し、繊維の屈折率を求めることができる。浸液は屈折率を約0.002刻みで準備し、各浸液ごとに100本程度観察し、浸液と屈折率が一致した繊維の本数を度数分布に示す。
浸液に必要な条件は、次の通りである。
・ 試料(セルロース繊維)を膨潤や溶解しない。
・ 使用中に揮発して組成変化を起こさない。
・ 毒性や爆発性がなく、取扱いに危険を伴わない。
プレパラート上のセルロース繊維のうち20本を無作為に選び出しセルロース繊維の屈折率に近い屈折率を持つと思われる浸液を滴下し、カバーガラスで挟み込む。偏光顕微鏡下でセルロース繊維のベッケ線を観察する。
ベッケ線の見え方には次の3種類がある。
A ベッケ線が繊維の縁より内側 (繊維の方が浸液より屈折率が高い)B ベッケ線が繊維の縁より外側 (繊維の方が浸液より屈折率が低い)C 繊維の縁の輪郭が見えない(繊維と浸液の屈折率が等しい)
この3種類に判定し、判定Cの繊維数を記録する。
判定Bがある場合も同様に屈折率が1段階低い浸液を用いて順次同様な測定を行い、判定Bが無くなって2つ目の浸液まで測定を繰り返す。最後に判定Cの繊維数を浸液毎に集計し、屈折率の度数分布を作成する。
図1から、セルロース繊維の平均重合度が低下するに従い屈折率が高くなる相関関係が認められ、これに基づいて、セルロース繊維の屈折率を測定することでその平均重合度を求めることができ、これからセルロース繊維の劣化度を判定することができる。
なお、浸液の種類により同じ試料でありながら屈折率測定値が異なることに関しては後述する。
この劣化状態の判定は、次の1〜3の劣化判定基準を用いる。
図2は、某変電所の変圧器から得られた試料についての屈折率分布の例を示すもので、以下の説明はこの例についてのものである。
セルロース繊維の屈折率分布の平均値を算出し、これを検量線に当てはめて平均重合度を求め、この平均重合度から劣化度を判定する。図2の例では、平均値は1.5715となり、図1の検量線Aから平均重合度は約650となる。
2.屈折率の最大値を用いて判定する方法
セルロース繊維の屈折率分布の最大値を求め、これを検量線に当てはめて平均重合度を求め、この値から劣化度を判定する。図2の例では、最大値は1.5897であるので、平均重合度は約450以下となる。すなわち、図2の左側に、平均重合度100毎の屈折率値の+2σ〜−2σの範囲を記載しており、この範囲から、屈折率1.5897では平均重合度500未満で、400以内の範囲に属することから、このように推定できる。
上述のようにして得られたセルロース繊維の屈折率分布は、例えば変圧器内で使用されている種々の絶縁紙から剥離して油中に混入したセルロース繊維から得られたものと考えられる。すなわち、1種の試料内には、出所の異なる複数種のセルロース繊維が混在している可能性がある。
図2に示した屈折率分布では、これを眺めることで分布内に2つのピークが存在する可能性を示している。すなわち、屈折率分布がバイモーダルであることを示している。これを屈折率が高いグループからなる分布と低いグループからなる分布に分離する。
分離結果を図2に合わせて示す。
その領域を黄色ゾーン(イ)とする。正規分布を仮定すると1σ以上の範囲にデータの得られる確率は15.9%である。
浸液の屈折率1.5897以上(No.28〜)は平均重合度400のセルロース繊維の屈折率分布の高い側の1.4σ以上の領域に相当する。
その領域を赤色ゾーン(ロ)とする。同様にその領域は8.1%である。
そこでコイル絶縁紙由来の屈折率分布に対して以下の平均重合度を予想をする。
黄色ゾーン(イ)に1つ以上度数をもち、黄色ゾーン(イ)〜赤色ゾーン(ロ)に15.9%未満存在・・・・・予想平均重合度500〜600
黄色ゾーン(イ)〜赤色ゾーン(ロ)に15.9%以上で赤色ゾーン(ロ)に8.1%未満存在・・・・・予想平均重合度400〜500
赤色ゾーン(ロ)に8.1%以上存在・・・・・予想平均重合度400未満
また、コイル絶縁紙以外のものの由来と想像されるセルロース繊維は、49本であって黄色ゾーン(イ)に分布を有しないので、平均重合度600以上と予測し、劣化がさほど進行していないものと診断する。
セルロース繊維全体の平均的な特性を評価するのか、部分的にでも最も劣化した部位を評価したいのかなど、1〜3のいずれの診断基準を用いるかは事例の目的による。
この例では、平均重合度を求めているが、上述のように、屈折率が高い値を示すものは、劣化が進んでいるものと判断できることから、屈折率値から直接劣化度合を判定することも可能である。
セルロース繊維の屈折率も浸液の屈折率も波長によって変化することから、両者が一致する屈折率の波長の単色光を用いてベッケ線を観察する場合はベッケ線は消失する。
波長可変光源としては、例えば白色光源からの白色光を回折格子、プリズムなどの分光手段に入射して分光し、波長400〜700nmの単色光を取り出すモノクロメータとして市販されている製品などを用いることができる。
このようにして求められたセルロース繊維の屈折率から、その劣化度を判定する手順は先に述べたベッケ線法のものと同様である。
この波長掃引型ベッケ線法では、複数の浸液を用いてその都度ベッケ線の動きを見る必要がないため、屈折率測定作業を効率よく、短時間で行うことができる。
このような特性を有する浸液成分としては、例えばチョウジ油などがある。
先に示した図1において、桂皮油とチョウジ油との混合物を用いたもの(A)では、桂皮油とセダー油との混合物を用いたもの(B)に比べて屈折率測定値が高くなっているのは、この理由による。
分散染色法は、ベッケ線法、波長掃引型ベッケ線法とは異なり、直接的にセルロース繊維の屈折率値を求めるものではない。
この方法は、位相差分散顕微鏡を用い、光源光に白色光を使用し、1種の適切な屈折率を有する浸液に試料となるセルロース繊維を浸して検鏡する。
なお、分散染色法において用いられる浸液に関しても、先に述べたように、浸液を構成する少なくとも1成分が、その分子の主軸がセルロース繊維の繊維軸に平行または垂直に配向もしくは吸着する特性を有するものを用いることが好ましい。
したがって、この分散色は、合致波長に対応し、さらにはセルロース繊維の屈折率に間接的に対応するものとなるので、これを測色することでセルロース繊維の劣化度合を知ることができる。
また、測定装置としては、例えば株式会社ニコンから、アスベスト測定用位相差分散顕微鏡「80iTP−DPH」などとして市販されているものを使用できる。
また、上述のように分散色が間接的に屈折率に対応することから、分散色から劣化度を判定することもできる。
分散顕微鏡1の接眼部には、カラービデオカメラ2が配され、接眼部からの分散光を撮像できるようになっている。
ディスプレイ4は、パーソナルコンピュータ3からの演算結果が表示されるとともに必要に応じてカラービデオカメラ2からの分散光の映像をパーソナルコンピュータ3において切り替えて、これに表示できるようにもなっている。
位相差分散顕微鏡1には、その光源にハロゲンランプを用い、光源側に横偏光フィルターを挿入し、倍率100倍で検鏡する。
プレパラートに試料となる繊維を載せて桂皮油とチョウジ油の混合浸液(屈折率1.5786)を滴下してカバーガラスを載せる。繊維軸方向が横向きとなるようにステージを回転させる(横偏光フィルターと方向を一致させる。)。
セルロース繊維と浸液の上下の境界面それぞれにピントを合わせて観察する。その境界面はやや暗い1本の線となり観察される。境界に隣接する外側(浸液側)の明るい線上でその繊維を代表すると思われる領域を選ぶ。さらに、周囲100μm幅程度と比較し平均的な10個以上のピクセル(約10μm)を選ぶ。
図4は、この例での観察画像とその一部の測定対象領域を拡大して示したものである
表1に、この例での10個のピクセルのそれぞれのRGB強度を示した。なお、表1中のx、yは、各ピクセルの画像内でのアドレスを表している。
測定領域内のRGB強度平均からバックグラウンドRGB強度平均を差引き、RGB強度の総和を1と規格化したときのRGB強度をそれぞれrgbと表わすことにする。このときr+g+b=1である。
測定領域のRGB強度平均=125.4,153.1,146.4バックグラウンドのRGB強度平均=38.2,36.8,52.9RGB強度平均を差引き=87.2,116.3,93.5規格化後のrgb強度=0.294,0.392,0.315
図5は、この例のrb図である。
浸液と試料の屈折率が一致する合致波長と分散色とは、図6のカラーチャートに示すような関係がある。
図6において、色の帯は、分散色を示し、帯の横に記載した数値は合致波長を示している。例えば、合致波長が440nmであるとすると、その横の黄色〜橙色が分散色となり、逆に位相差分散顕微鏡1で観察された分散色が黄色〜橙色であれば、合致波長が440nmであることがわかる。
ここで、合致波長が450nm以下の短い場合、グラフ上の右下にプロットされ、右上を経て合致波長が600nm程度の場合左上にプロットされる。合致波長が長くなるとグラフ上では左下にプロットされるようになる。
このような合致波長と分散色の変化を次の図8(階級区分図)のように7つの領域に分割して考える。
図7において、b=1/3、r=1/3、r=1/4、g=1/4、g=1/3の各線は7つの領域分割のために引いた直線である。
階級Iは合致波長が350〜450nmの領域で合致波長の階級値が400nmで、
階級IIは合致波長が450〜550nmの領域で合致波長の階級値が500nmで、 階級IIIは合致波長が550〜570nmの領域で合致波長の階級値が560nmで、
階級IVは合致波長が570〜590nmの領域で合致波長の階級値が580nmで、 階級Vは合致波長が590〜620nmの領域で合致波長の階級値が605nmで、
階級VIは合致波長が620〜650nmの領域で合致波長の階級値が635nmで、 階級VIIは合致波長が650〜700nmの領域で合致波長の階級値が675nmである。
例えば、60本のセルロース繊維の分散色を測色し、60本分の平均合致波長を求める場合、1本の繊維について2箇所を測色し、120組のrgb強度を算出し、この強度からrb図を作成する。ついで、図8の階級区分図に従って階級分けを行う。
図9は、平均重合度558のセルロース繊維60本について上述の手順に従って作成した階級区分図である。
同様にして、平均重合度が既知のセルロース繊維の平均合致波長を算出し、平均重合度と平均合致波長との関係をプロットすると、図10に示すような検量線が得られる。
判定したいセルロース繊維を100本程度用意し平均合致波長を求めれば図10の関係により平均重合度を求めることができ、劣化の具合を判定することができる。すなわち、平均合致波長と平均重合度が劣化の具合を表わす指標となる。
また、階級区分は、上記例のように7区分に限定されるものではなく、詳細な解析が必要な場合には、これ以上の区分を設定してもよい。
すなわち、油入電気機器の絶縁油中に浮遊しているセルロース繊維は、絶縁紙の最表面から剥がれてくるものであり、このセルロース繊維の平均重合度に基づいて絶縁紙自体(もしくは全体)の劣化程度を判断することは必ずしも適切ではない。
以下、この油入電気機器内の絶縁紙の劣化程度の推定方法を、本発明の他の実施形態として具体的に説明する。
新品未使用で平均重合度が1185で既知であるクラフト紙を用意し、このクラフト紙を揉みほぐして180本のセルロース繊維をサンプルとして採取した。これら180本のセルロース繊維について、分散染色法によりここのrgb強度を求め、これから図11に示すような180個の測定点がプロットされたrb図を作成した。
角度αは、r強度、b強度から次の式で算出される。
α=180/π×arctan(−(r−1/3)/(b−1/3))+45
135°≦α<315
α=180/π×arctan(−(r−1/3)/(b−1/3))+225
315°≦α<360
α=180/π×arctan(−(r−1/3)/(b−1/3))+405
とすれば、劣化が進んだ絶縁紙由来のセルロース繊維についての測定点の分布については、角度αが250〜280度の領域に存在する割合(以下、特定領域存在比とする)が、前記全く未使用のクラフト紙由来のセルロース繊維について測定された93.3%よりも必ず低くなることが予測される。
表3に、変圧器の諸元と平均重合度を示す。
なお、比較サンプルとして模擬変圧器(E)を作製し、過酷な条件に放置して劣化を促進させた後の絶縁紙由来のセルロース繊維についても同様の特定領域存在比(%)を求めるとともに、その平均重合度の最低値と最高値とを測定した。
通常、この業界では、劣化した変圧器の交換の目安は「電気協同研究,Vol.54, No.5, (1999).」に載っているように、コイル巻線絶縁紙の最も劣化した部分の平均重合度が450以下となったときであるとされている。
このことから、最低平均重合度が450未満であり、これに対応する特定領域存在比(%)が77%未満の区域を「劣化度III、危険」とし、最低平均重合度が600以上でこれに対応する特定領域存在比(%)が81%以上の区域を「劣化度I、正常」とし、その中間の区域を「劣化度II、要注意」と区分する。
以上のようにして、変圧器の絶縁油中のセルロース繊維について、特定領域存在比(%)と最低平均重合度を求め、これを図12の区分図に当てはめることで、変圧器の絶縁紙の劣化程度を判定できる。
この際、図12の区分図単独であるいはその他の変圧器劣化指標を参考に変圧器の保守管理を行うことができる。
Claims (11)
- セルロース繊維の屈折率をベッケ線法で測定し、この屈折率に基づいてセルロース繊維の劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法。
- セルロース繊維の屈折率をベッケ線法で測定し、この屈折率からセルロース繊維の平均重合度を求め、この平均重合度に基づいて劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法。
- セルロース繊維の屈折率を波長掃引型ベッケ線法で測定し、この屈折率に基づいてセルロース繊維の劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法。
- セルロース繊維の屈折率を波長掃引型ベッケ線法で測定し、この屈折率からセルロース繊維の平均重合度を求め、この平均重合度に基づいて劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法。
- 複数のセルロース繊維からなる集団について個々のセルロース繊維の屈折率を測定して集団の屈折率分布を求め、この屈折率分布がマルチモーダルである場合に2以上の正規分布様分布に分離することにより、集団中に劣化程度の異なる2以上の小集団が存在することを推定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のセルロース繊維の劣化判定方法。
- 分散染色法により、セルロース繊維の屈折率に由来する分散光の分散色を測色し、この分散色からセルロース繊維の劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法。
- 分散染色法により、セルロース繊維の屈折率に由来する分散光の分散色を測色し、この分散色からセルロース繊維の平均重合度を求め、この平均重合度に基づいて劣化程度を推定することを特徴とするセルロース繊維の劣化判定方法。
- セルロース繊維を顕微鏡観察するために用いられる浸液を構成する少なくとも1成分が、その成分をなす分子の主軸がセルロース繊維の繊維軸に平行または垂直に配向するものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のセルロース繊維の劣化判定方法。
- 測定対象となるセルロース繊維が、油入電気機器内の絶縁油に浮遊しているセルロース繊維を採取したものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のセルロース繊維の劣化判定方法。
- 一定の波長分散を有する光を発する光源を備え、セルロース繊維の屈折率に由来する分散光を観察する位相差分散顕微鏡と、
この位相差分散顕微鏡の接眼レンズからの分散光を3色以上の色の光成分に分光する分光器と、
この分光器によって分光された3色以上の色の光成分の強度を測定し、かつ分光された光成分を合成して画像とする測色部と、
この測色部によって得られた画像中の任意の領域について、測色された各光成分の強度に基づいてセルロース繊維の平均重合度を演算する演算部と、この演算部からの演算結果を表示するとともに測色部からの画像を表示する出力部を備えたことを特徴とするセルロース繊維の劣化判定装置。 - 油入電気機器内の絶縁油に浮遊しているセルロース繊維について、分散染色法により分散色のRGB成分を求め、R成分とB成分とからなる測定点の分布を求め、さらにこの測定点の分布から特定領域存在比を求め、
この特定領域存在比と別途測定した絶縁紙の最低平均重合度との相関関係に基づいて、油入電気機器の絶縁紙の劣化程度を推定することを特徴とする油入電気機器の劣化推定方法。
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