JP2008082472A - 円錐ころ軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内輪の大鍔部と円錐ころの大径端面との摺動部を問題なく潤滑することができると共に、トルクを急激に低減できる円錐ころ軸受装置を提供すること。
【解決手段】内輪2の大鍔部11の外周面から内輪2の径方向の外方に突出するように、内輪2の大鍔部11の外周面に、環状の衝立部材5を嵌合して固定し、前記径方向の外方に突出部と円錐ころ3の大径端面との間にオイルを供給するオイル供給装置6を配設する。
【選択図】図1
【解決手段】内輪2の大鍔部11の外周面から内輪2の径方向の外方に突出するように、内輪2の大鍔部11の外周面に、環状の衝立部材5を嵌合して固定し、前記径方向の外方に突出部と円錐ころ3の大径端面との間にオイルを供給するオイル供給装置6を配設する。
【選択図】図1
Description
本発明は、円錐ころ軸受装置に関する。本発明は、特に、ディファレンシャルギヤ装置、トランスアクスル装置またはトランスファ装置等のピニオン軸を有する車両用ピニオン軸支持装置の上記ピニオン軸を回動自在に支持するのに使用されれば好適な円錐ころ軸受装置に関する。
従来、円錐ころ軸受装置としては、特開平11−48805号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この円錐ころ軸受装置は、内輪と、外輪と、円錐ころとを有している。上記内輪は、その円錐軌道面の大径側に、円錐ころの大径端面に接触する大鍔部を有している。上記内輪の内周面は、ディファレンシャルギヤ装置のピニオン軸に固定されている一方、上記外輪の外周面は、ディファレンシャルギヤ装置内の環状の仕切り壁に固定されている。
上記円錐ころ軸受装置は、ディファレンシャルギヤ装置のリングギヤの方からオイル通路を介して流れてきたオイルを、外輪の内周面と内輪の外周面との間を、内輪の円錐軌道面の小径側の開口から内輪の円錐軌道面の大径側の開口まで流して、外輪、内輪および円錐ころの焼付きを防止している。
このような背景において、上述のようなオイル潤滑式の円錐ころ軸受装置において、オイルの攪拌抵抗を大幅に低減して、トルクを大幅に低減したいという要求が存在する。しかしながら、トルクの大幅な低減を目的として、トルクの主要な要因であるオイルの攪拌抵抗を大幅に低減するために、円錐ころ軸受装置内を流れるオイルの量を極微量に制限すると、内輪の大鍔部と円錐ころの大径端面との摺動部にオイルが十分に行き渡らなくなって、上記摺動部が潤滑されにくくなることがある。
一方、上記摺動部を問題なく潤滑するのに十分な量のオイルを、円錐ころ軸受装置内に供給すると、オイルの攪拌抵抗に起因するトルクが増大して、トルクの大幅な低減を達成できなくなる。
特開平11−48805号公報(第1図)
そこで、本発明の課題は、内輪の大鍔部と円錐ころの大径端面との摺動部を問題なく潤滑することができると共に、トルクを大幅に低減できる円錐ころ軸受装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の円錐ころ軸受装置は、
円錐軌道面と、この円錐軌道面の大径側に位置する大鍔部とを有する内輪と、
円錐軌道面を有する外輪と、
上記内輪の上記円錐軌道面と上記外輪の上記円錐軌道面との間に配置された円錐ころと、
上記大鍔部の外周面から上記内輪の径方向の外方に突出する突出部と
を備えることを特徴としている。
円錐軌道面と、この円錐軌道面の大径側に位置する大鍔部とを有する内輪と、
円錐軌道面を有する外輪と、
上記内輪の上記円錐軌道面と上記外輪の上記円錐軌道面との間に配置された円錐ころと、
上記大鍔部の外周面から上記内輪の径方向の外方に突出する突出部と
を備えることを特徴としている。
尚、上記突出部は、軸方向の延在成分を有していても、軸方向の延在成分を有していなくてもどちらでも良い。また、上記突出部は、内輪と一体でも、内輪と別体でもどちらでも良い。また、上記突出部は、環状であっても環状でなくてもどちらでも良い。
本発明者は、内輪に大鍔部を有する円錐ころ軸受装置においては、焼付きの殆どが、内輪の大鍔部および円錐ころの大径端面の互いの摺動部で発生することを発見した。いいかえると、本発明者は、内輪の大鍔部と、円錐ころの大径端面の焼付きを防止することができれば、円錐ころ軸受装置全体の焼付きを防止することができることを発見した。
本発明によれば、上記大鍔部の外周面から上記内輪の径方向の外方に突出する突出部を有しているから、この突出部と、円錐ころの大径端面との間にオイル(潤滑油)を供給することにより、オイルの軸受装置外への流出を防止できて、上記オイルを、円錐ころの大径端面と、大鍔部における上記大径端面に対する摺動面に効率的に供給できる。したがって、互いに摺動する内輪の大鍔部と円錐ころの大径端面とを問題なく潤滑することができて、上記摺動面と上記円錐ころの大径端面とのすべり接触に起因する上記摺動面と上記大径端面の焼付きを確実に防止することができる。
また、本発明によれば、上記突出部と、円錐ころの大径端面との間にオイルを供給するだけで、円錐ころ軸受装置全体の焼付きを防止できるから、円錐ころ軸受装置内のオイルの量を、従来と比較して大幅に少なくすることができる。したがって、円錐ころ軸受装置のトルクを、大幅に低減することができて、この円錐ころ軸受装置を有する自動車等の燃費を、格段に低減することができる。
また、一実施形態の円錐ころ軸受装置は、上記突出部と上記円錐ころの大径端面との間にオイルを供給するオイル供給装置を備えている。
上記実施形態によれば、上記突出部と上記円錐ころの大径端面との間にオイルを供給するオイル供給装置を備えているから、オイルを上記突出部と上記円錐ころの大径端面との間に供給できて、上記大鍔部の上記摺動面と上記大径端面の焼付きを確実に防止することができる。また、円錐ころ軸受内にオイルを供給する装置を、上記オイル供給装置のみにすることにより、円錐ころ軸受装置の攪拌抵抗を格段に小さくすることができる。
本発明の円錐ころ軸受装置によれば、大鍔部の外周面が、内輪の径方向の外方に突出する突出部を有しているから、この突出部と、円錐ころの大径端面との間にオイルを供給することにより、オイルを、円錐ころの大径端面と、大鍔部における上記大径端面に対する摺動面に効率的に供給できて、摺動面と円錐ころの大径端面の焼付きを確実に防止することができる。
また、本発明の円錐ころ軸受装置によれば、突出部と円錐ころの大径端面との間にオイルを供給するだけで、円錐ころ軸受装置の焼付きを防止できるから、円錐ころ軸受装置内のオイルの量を、従来と比較して大幅に少なくすることができて、円錐ころ軸受装置のトルクを、大幅に低減することができる。そして、この円錐ころ軸受装置を有する自動車等の燃費を、格段に低減することができる。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態の円錐ころ軸受装置の軸方向の模式断面図である。
この円錐ころ軸受装置は、ディファレンシャルギヤ装置のピニオン軸10を回動自在に支持している。この円錐ころ軸受装置は、外輪1と、内輪2と、円錐ころ3と、突出部としての衝立部材5と、オイル供給装置6とを備える。
上記外輪1は、内周側に円錐軌道面を有し、外輪1の外周面は、ディファレンシャルギヤ装置のハウジング4に内嵌されて固定されている。
一方、内輪2は、外周側に円錐軌道面を有し、内輪2の内周面は、ディファレンシャルギヤ装置のピニオン軸10に外嵌されて固定されている。上記内輪2は、円錐軌道面の小径側に小端部9を有すると共に、円錐軌道面の大径側に大鍔部11を有し、大鍔部11は、円錐ころ3の大径端面13に対して摺動する摺動面14を有している。また、上記円錐ころ3は、外輪1の円錐軌道面と内輪2の円錐軌道面との間に、図示しない保持器によって保持された状態で、周方向に所定の間隔を隔てられて複数配置されている。
上記衝立部材5は、環状形状を有している。上記衝立部材5の内周面は、内輪2の大鍔部11の外周面に外嵌されて固定されている。上記内輪2の大鍔部11の外周面よりも径方向の外方の領域において、上記衝立部材5は、円錐ころ3の大径端面13に離間を介して軸方向に対向している。すなわち、衝立部材5と、大径端面13との間に、大鍔部11の円筒外周面が存在する状態になっている。
上記オイル供給装置6は、転がり軸受の焼付きを防止するのに好適な粘度のオイルを衝立部材5と大径端面13との間に噴霧給油するようになっている。上記オイル供給装置6は、オイルミストを生成する噴霧器(図示せず)と、開閉バルブ(図示せず)と、オイルライン(図示せず)と、ハウジング4内に形成されたオイル供給通路(図示せず)と、オイル供給通路に接続されたオイル滴下部21とを有する。
上記オイルラインの一端は、噴霧器の吐出口に開閉バルブを介して接続されており、上記開閉バルブは、その開閉によって、オイルミストをオイルラインに導入したり、オイルミストをオイルラインに導入することを禁止したりしている。
一方、上記オイルラインの他端は、上記オイル供給通路に接続されている。また、上記オイル供給通路は、ディファレンシャルギヤ装置の外部とディファレンシャルギヤ装置の内部とを連通している。また、上記オイル滴下部21は、ミスト凝縮器であるノズル22を有し、ノズル22の噴射口は、衝立部材5と円錐ころ3の大径端面との間に向けられている。尚、上述のように、この実施形態では、衝立部材5と、大径端面13との間に、大鍔部11の円筒外周面が存在する状態になっている。このように、突出部を、大鍔部の外周面の軸方向の内端よりも軸方向の外方に位置させるようにすれば、オイルを突出部と円錐ころの大径端面との間に容易に供給することができる。
上記オイル供給装置6は、噴霧器で生成されたオイルミストを、オイルライン、オイル供給通路を経由して、オイル滴下部21に案内するようになっている。そして、オイル滴下部21に案内されたオイルミストを、オイル滴下部21のノズル22で凝縮して、オイルの油滴をノズル22から衝立部材5と円錐ころ3の大径端面との間に供給するようになっている。
詳述しないが、このディファレンシャルギヤ装置では、ハウジングの内部構造であるハウジングの内部仕切壁は、ディファレンシャルギヤ装置のギヤ等の焼付きを防止するギヤオイルが円錐ころ軸受装置の両側の開口から円錐ころ装置内に浸入することを防止できるような形状になっている。すなわち、このディファレンシャルギヤ装置では、ディファレンシャルギヤ装置内のギヤオイルが、円錐ころ軸受装置内に殆ど浸入しないようになっている。このことから、この円錐ころ軸受装置には、略オイル供給装置4からのオイルのみが供給されるようになっている。尚、図1において、参照番号24は、コラプシブルスペーサを示している。コラプシブルスペーサ24は、内輪2に軸方向の予圧を付与する役割を担っている。
上記構成において、上記オイル供給装置6は、上記開閉バルブの開閉によって、所定間隔おきに極微量のオイルを、衝立部材5と円錐ころ3の大径端面との間に供給するようになっている。このように、オイルを衝立部材5よりも軸方向の内方側に導入することにより、導入したオイルが、円錐ころ軸受装置における内輪2の円錐軌道面の大径側の開口から軸受装置外に漏れ出ることを防止して、オイル供給装置6から導入されるオイルの量が極微量でも、その微量のオイルが円錐ころ3の大径端面13と大鍔部11の互いの摺動部に問題なく到達できるようにしている。
本発明者は、製造材料や形状等が異なる多数の円錐ころ軸受装置において、様々な場所から様々な量の様々な種類のオイルを供給して、円錐ころ軸受装置の焼付きの有無とトルクの大きさを多角的に調査する実験を行った。その結果、焼付きの殆どが、円錐ころの大径端面と内輪の大鍔部との摺動部に発生することを発見した。また、円錐ころの大径端面と内輪の大鍔部との摺動部に、その摺動部の焼付きを防止するのに十分なオイルを供給しておけば、殆どの場合において、円錐ころの自転および公転や、回転輪の回転等によって軌道面等の上記摺動部以外の摺動部に十分なオイルを供給でき、円錐ころ軸受装置全体に焼付きが発生しないことを突き止めた。
また、円錐ころ軸受装置に、その円錐ころ軸受装置の外輪の円錐軌道面の小径側の開口からオイルを供給すると、円錐ころの大径端面と内輪の大鍔部との摺動部の焼付きを防止するのに、試験に使用した多数のサンプルの円錐ころ軸受装置での比較において、大きな量のオイルを必要とし、トルクが大きくなることを突き止めた。これは、外輪の円錐軌道面の小径側の開口からオイルを供給した場合、円錐ころ軸受内を流れるオイルは、内輪の回転に伴う遠心力で径方向の外方に流れる傾向があるから、径方向の内方側に位置する内輪の大鍔部と円錐ころの大径端面との摺動部にオイルが行き渡たりにくいためであると推察される。
また、円錐ころ軸受装置に、その円錐ころ軸受装置の外輪の円錐軌道面の大径側の開口からオイルを供給すると、試験に使用した多数のサンプルの円錐ころ軸受装置での比較において、極微量のオイルの供給で、円錐ころの大径端面と内輪の大鍔部との摺動部の焼付きを防止できて、円錐ころ軸受装置全体に焼付きが発生しないことを発見した。また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置(オイル供給装置を除く)において、突出部と円錐ころの大径端面との間にオイルを供給した場合、従来の円錐ころ軸受装置(軸方向の断面において、内輪の大鍔部の外周面が軸受装置の中心軸に略平行である軸受装置)に、その円錐ころ軸受装置の内輪の円錐軌道面の小径側の開口からオイルを供給した場合と比較して、オイルの量を半分以下まで急激に低減できると共に、トルクの大きさを大幅に低減できることを確認した。
上記実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、大鍔部11の外周面から内輪2の径方向の外方に突出する衝立部材5を有し、かつ、この衝立部材5と円錐ころ3の大径端面13との間にオイルが供給されるようになっているから、オイルが、円錐ころ軸受装置における内輪2の円錐軌道面の大径側の開口から軸受装置外に漏れ出ることが防止されて、オイルを、円錐ころ3の大径端面13と、大鍔部11における大径端面13に対する摺動面14に効率的に供給できる。したがって、互いに摺動する内輪2の大鍔部11と円錐ころ3の大径端面13とを問題なく潤滑できて、摺動面14と円錐ころ3の大径端面13とのすべり接触に起因する摺動面14と大径端面13の焼付きを確実に防止できる。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、衝立部材5と、円錐ころ3の大径端面13との間にオイルを供給するだけで、円錐ころ軸受装置の焼付きを防止できるから、円錐ころ軸受装置内のオイルの量を、従来と比較して大幅に少なくすることができて、円錐ころ軸受装置のトルクを、大幅に低減することができる。そして、この円錐ころ軸受装置を有する自動車等の燃費を、格段に低減することができる。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置によれば、衝立部材5と円錐ころ3の大径端面13との間にオイルを供給するオイル供給装置6を備えているから、オイルを衝立部材5と円錐ころ3の大径端面13との間に供給できて、大鍔部11の摺動面14と大径端面13の焼付きを確実に防止することができる。また、この実施形態の円錐ころ軸受装置には、略オイル供給装置4からのオイルのみが供給されるようになっているから、円錐ころ軸受装置の攪拌抵抗を大幅に低減することができる。
尚、上記実施形態の円錐ころ軸受装置では、突出部を構成する衝立部材5は、内輪2と別体であったが、この発明では、突出部は、内輪と一体(内輪の一部)であっても良い。また、突出部を構成する衝立部材5は、環状であったが、この発明では、突出部は、オイルの軸受外への流出を効果的に抑制できる形状であれば環状でなくても良い。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置では、衝立部材5と円錐ころ3の大径端面13との間に位置する大鍔部11の外周面の形状が、円筒形状であったが、この発明では、突出部と円錐ころの大径端面との間に位置する大鍔部の外周面の形状が、内輪の軸方向の内方に行くに従って外径が小さくなるテーパ形状(例えば円錐形状)であっても良い。この場合、テーパ形状の外周面に滴下したオイルを、このテーパ形状の外周面で大鍔部の円錐ころに対する摺動面に円滑に案内することができるから、大鍔部および円錐ころの焼付きを更に確実に防止することができる。
つまり、この発明が有している、大鍔部の外周面から径方向の外方に突出する突出部、および、内輪の大鍔部における、内輪の軸方向の内方に行くに従って外径が小さくなる外周面形状の相乗効果によって、大鍔部および円錐ころの焼付きを更に確実に防止することができるのである。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置では、オイル供給装置6から衝立部材5と円錐ころ3の大径端面13との間に所定時間間隔おきに極微量のオイルが供給されるようになっていたが、この発明では、オイル供給装置は、突出部と円錐ころの大径端面との間に連続的に極微量のオイルを供給するようになっていても良い。また、この発明では、オイル供給装置が、円錐ころ軸受装置の温度または円錐ころ軸受装置の周辺の温度を測定する温度センサから温度を表す信号を受信するようになっていても良く、オイル供給装置が、温度センサから測定温度が所定の温度以上である信号を受けたときのみ、極微量のオイルを、突出部と円錐ころの大径端面との間に供給するようになっていても良い。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置では、円錐ころ軸受装置内に供給されるオイルの殆どは、オイル供給装置6から供給されるようになっており、円錐ころ軸受装置内に供給されるオイルの殆どが、円錐ころ軸受装置における内輪の円錐軌道面の大径側の開口から供給されるようになっていたが、この発明では、オイルは、円錐ころ軸受装置における内輪の円錐軌道面の大径側の開口に加えて、円錐ころ軸受装置における内輪の円錐軌道面の小径側の開口からも供給されるようになっていても良い。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受では、オイル供給装置6で、衝立部材5と、円錐ころ3の大径端面13との間に、噴霧給油(ミスト潤滑)を行った。しかしながら、この発明では、オイル供給装置は、圧縮空気駆動の微少流量吐出の往復動ポンプと、微少オイルと圧縮空気をミキシングするミキシングバブルと、ミキシングされた微少オイルと圧縮空気とを案内するオイルエア配管と、ミキシングされた微少オイルと圧縮空気とを噴射するノズルとを備え、オイルエア給油(オイルエア潤滑またはエアオイル潤滑)する構造であっても良い。また、オイル供給装置は、ノズルが存在しない構造であっても良く、外輪が固定されている外輪固定部材に形成されているオイル供給通路の一方の開口から直接オイルを滴下する構造であっても良い。また、オイル供給装置は、油滴をオイルリザーバーから自由落下させて、突出部と、円錐ころの大径端面との間に供給する構造であっても良い。オイル供給装置は、突出部と円錐ころの大径端面との間にオイルを供給できる構造であれば如何なる構造であっても良い。これらの場合において、オイルは、数ml/min程度で供給するのが好ましい。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置では、オイル供給装置6は、衝立部材5と、円錐ころ3の大径端面13との間に、オイルを供給する構造であったが、この発明では、オイル供給装置は、突出部の径方向の外方の上面に向けてオイルを滴下あるいはノズルから噴射する構造であっても良い。
また、上記実施形態の円錐ころ軸受装置では、オイルは、オイル供給装置6から供給されるようになっていたが、この発明では、オイル供給装置を省略しても良い。これは、オイル供給装置がなくても、例えば、円錐ころ軸受装置が、車両用ピニオン軸支持装置のピニオン軸に設置されている場合、そのピニオン軸を有する車両用ピニオン軸支持装置における、ハウジングの内部構造であるハウジングの内部仕切壁を、適切に形成することにより、車両用ピニオン軸支持装置(例えば、ディファレンシャルギヤ装置)内のギヤ等の焼付きを防止するギヤオイルを、突出部と円錐ころの大径端面との間に供給することができるからである。
1 外輪
2 内輪
3 円錐ころ
4 ディファレンシャルギヤ装置のハウジング
5 衝立部材
6 オイル供給装置
10 ピニオン軸
11 大鍔部
13 大径端面
14 摺動面
2 内輪
3 円錐ころ
4 ディファレンシャルギヤ装置のハウジング
5 衝立部材
6 オイル供給装置
10 ピニオン軸
11 大鍔部
13 大径端面
14 摺動面
Claims (2)
- 円錐軌道面と、この円錐軌道面の大径側に位置する大鍔部とを有する内輪と、
円錐軌道面を有する外輪と、
上記内輪の上記円錐軌道面と上記外輪の上記円錐軌道面との間に配置された円錐ころと、
上記大鍔部の外周面から上記内輪の径方向の外方に突出する突出部と
を備えることを特徴とする円錐ころ軸受装置。 - 請求項1に記載の円錐ころ軸受装置において、
上記突出部と上記円錐ころの大径端面との間にオイルを供給するオイル供給装置を備えることを特徴とする円錐ころ軸受装置。
Priority Applications (3)
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JP2006264327A JP2008082472A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 円錐ころ軸受装置 |
EP07019081A EP1906037A3 (en) | 2006-09-28 | 2007-09-27 | Tapered roller bearing |
US11/905,076 US20080089632A1 (en) | 2006-09-28 | 2007-09-27 | Tapered roller bearing device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006264327A JP2008082472A (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | 円錐ころ軸受装置 |
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Citations (2)
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JP2006029520A (ja) * | 2004-07-20 | 2006-02-02 | Ntn Corp | 円すいころ軸受 |
JP2006214505A (ja) * | 2005-02-03 | 2006-08-17 | Jtekt Corp | 円錐ころ軸受装置および車両用ピニオン軸支持装置 |
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2006
- 2006-09-28 JP JP2006264327A patent/JP2008082472A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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