JP2008082198A - 可変圧縮比内燃機関を含んでなる車体に搭載される駆動装置 - Google Patents

可変圧縮比内燃機関を含んでなる車体に搭載される駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 可変圧縮比内燃機関を備える駆動装置をチェーンケースの変形等を招くことなく車体に好適に搭載すること。
【解決手段】 この駆動装置は、シリンダブロック23をクランクケース21に対してシリンダ軸線方向に移動させる可変圧縮比内燃機関20と、トランスミッション装置30と、を備える。チェーンケース26は、クランクケースに固定されるクランクケース側チェーンケース27と、シリンダブロックに固定されるシリンダブロック側チェーンケース28と、からなる。クランクケース側チェーンケース27の上部が支持部材41を介して車体43に支持される。トランスミッション装置30は支持部材44を介して車体43に支持される。クランクケース側チェーンケース27の支持部材41を固定する支持部材連結部はクランクケース側チェーンケース27の前壁部の剛性を向上するリブを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮比を変更することができる可変圧縮比内燃機関を含んでなる車体に搭載される駆動装置に関する。
従来から、クランクケースに対してシリンダブロックをシリンダの軸線方向(以下、単に「上下方向」ともいう。)に移動させることにより、圧縮比を変更するピストン往復動型の可変圧縮比内燃機関が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2003−206771号公報(図3)
ところで、ピストン往復動型の内燃機関は、クランクシャフトとカムシャフトとを連動回転させるためのチェーン機構と、そのチェーン機構を覆うチェーンケースと、を有する。チェーン機構は機関本体(クランクケース及びシリンダブロック)の前面(即ち、トランスミッション装置が連結される機関本体の一つの面とは反対側の面)に備えられる。チェーンケースは、機関本体にボルトにより固定される。
一方、内燃機関及びトランスミッション装置からなる車両の駆動装置は、少なくとも二箇所の部分において車体に支持される。例えば、その二箇所の部分うちの一つは機関本体の前面を構成するチェーンケースであり、他の一箇所はトランスミッション装置である。
他方、上述の可変圧縮比内燃機関のチェーンケースは、シリンダブロックとクランクケースとが相対移動するから、シリンダブロックに固定されるシリンダブロック側チェーンケースとクランクケースに固定されるクランクケース側チェーンケースとに分割される。しかしながら、分割されたチェーンケースを備える可変圧縮比内燃機関及びトランスミッション装置を含む駆動装置を車体に対してどのように支持させるかについての検討は十分になされていなかった。
本発明による車体に搭載される駆動装置は、
トランスミッション装置と、
前記トランスミッション装置に連結されるクランクシャフトを回転可能に支持するクランクケースと同クランクケースの上方に配設されるシリンダブロックとを備えるとともに同シリンダブロックを同クランクケースに対してシリンダ軸線方向に移動することにより圧縮比を変更することが可能な可変圧縮比内燃機関と、
を含んでいる。
更に、この駆動装置は、
前記駆動装置を前記車体に対して支持するために一部が同車体に支持される支持部材と、
前記シリンダブロックの前記トランスミッション装置が配設される側とは反対側の面である同シリンダブロックの前面を覆うように同シリンダブロックに固定されるシリンダブロック側チェーンケースと、
前記クランクケースの前記トランスミッション装置が配設される側とは反対側の面である同クランクケースの前面を覆うように同クランクケースに固定されるとともに前記支持部材の他部を連結する支持部材連結部を有するクランクケース側チェーンケースと、
を備えている。
これによれば、チェーンケースは、シリンダブロック側チェーンケースとクランクケース側チェーンケースとからなる。更に、支持部材(例えば、エンジンマウントブラケット)の一部は車体に支持され、支持部材の他部は支持部材連結部にてクランクケース側チェーンケースに連結される。従って、内燃機関の圧縮比が変更される際、車体に対して支持・固定された比較的重量の大きいクランクケース及びクランクケースに連結された構造物に対して、比較的重量の小さいシリンダブロックが上下方向に移動せしめられる。この結果、圧縮比を変更するために必要となるエネルギーを低減することができる。
更に、シリンダブロックを車体に支持し且つクランクケースをシリンダブロックから吊り下げる構成を採用すると、圧縮比を上昇させる際に重量の大きいクランクケース及びクランクケースに連結された構造物を持ち上げなくてはならないので、圧縮比変更機構が大型化する恐れもある。これに対し、上記構成によれば、シリンダブロックの下方に位置するクランクケースを支持部材を介して車体に支持させることにより、内燃機関全体(即ち、シリンダブロック及びクランクケース)を車体に支持させているので、圧縮比変更機構の大型化を回避することができる。
この場合、
前記クランクケース側チェーンケースは、前記クランクケースの前面の左側端部近傍及び右側端部近傍とそれぞれ当接するとともに同クランクケースの前面と直交する方向に延びた側壁部と、前記側壁部に連接し且つ前記クランクケースの前面に対向する前壁部と、を有し、
前記支持部材連結部は、前記支持部材の他部が当接して固定される支持部材固定部と、同支持部材固定部から延び且つ前記前壁部の剛性を向上するように同前壁部に連接するリブと、を備えていることが好ましい。
本発明による駆動装置のように、支持部材連結部がクランクケース側チェーンケースに設けられる場合、車体から支持部材を通して大きな力(特に、クランクケースの前面に直交する方向に沿う分力)がクランクケース側チェーンケースに加わることがある。そのため、クランクケース側チェーンケースの前面部を構成する前壁部が変形する恐れがある。これに対し、上記構成によれば、前壁部が支持部材連結部のリブによって補強されるから、前壁部が変形することを防止することができる。その結果、例えば、チェーンケースから潤滑オイルが漏れるといった問題が発生することを回避することができる。
この場合、前記リブは、前記支持部材固定部から前記側壁部の一部まで延在するように形成されていることが好ましい。リブが延在する(リブが到達する)前記側壁部の一部とは、例えば、側壁部のうちのクランクケースと当接している部分と反対側の端部の一部である。
これによれば、支持部材固定部に加わるクランクケースの前面に直交する方向の大きな力は、リブを通して側壁部の一部に伝達される。一方、側壁部はクランクケースの前面と当接するとともにクランクケースの前面と直交する方向に延びている。従って、側壁部は、リブを通して伝達されたクランクケースの前面に直交する方向の大きな力に対して変形することなく、その力をクランクケースの前面に伝達する。この結果、クランクケース側チェーンケース(特に、前壁部)が変形することを防止することができ、例えば、チェーンケースから潤滑オイルが漏れるといった問題が発生することを回避することができる。
一方、
前記リブが前記側壁部に到達している同側壁部の一部の領域であるリブ到達領域から前記クランクケースの前面に直交する方向に延びて同クランクケースの前面と当接する同側壁部の部分に、前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第1ボルト用の座面が形成されていることが望ましい。
これによれば、支持部材固定部に加わるクランクケースの前面に直交する方向の大きな力は、リブ、側壁部及び第1ボルトによってクランクケースの前面により確実に伝達される。この結果、クランクケース側チェーンケースの前壁部が変形することをより確実に防止することができる。この場合、前記支持部材固定部が、前記側壁部の上端よりも上方に配置されていると、より顕著な前壁面変形防止効果を発揮し得る。これは、前記側壁部の上端近傍及びその側壁部上端近傍を連接する前壁部(以下、便宜上「側壁上端近傍部」という。)は剛性が相対的に小さい部分であること、及び、同一のモーメント荷重Mが入力したとき、クランクケース側チェーンケースが支持部材を介して車体に支持されている点から側壁上端近傍部までの距離xが長いほど側壁上端近傍部に加わる力F(荷重)の大きさが小さくなる(M=F・xに従う。)からである。
この場合、
前記リブが前記側壁部に到達していていない同側壁部の他部の領域であるリブ非到達領域から前記クランクケースの前面に直交する方向に延びて同クランクケースの前面と当接する同側壁部の他の部分に、前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第2ボルト用の座面が形成され、且つ、同第2ボルト用の座面を使用する第2ボルトの径は前記第1ボルト用の座面を使用する第1ボルトの径よりも小さいことが好ましい。
これによれば、支持部材を介してクランクケース側チェーンケースに入力される大きな力が伝達される部分に大径の第1ボルトが使用され、その大きな力が伝達されない部分に小径の第2ボルトが使用されながら、クランクケース側チェーンケースとクランクケースとが締結される。この結果、重量の大きい大径のボルトの本数を低減しながらクランクケース側チェーンケースとクランクケースとの締結箇所における剛性及び締結力等を必要な値に設定することができる。従って、内燃機関の重量を低減することができる。
更に、クランクケース側チェーンケースが前記リブを備える場合、
前記リブの少なくとも一部は前記クランクケースの前面に当接するように延出した延出部を備え、同延出部に前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第3ボルト用の座面が形成されていてもよい。
これによれば、支持部材を通してクランクケース側チェーンケースに加わるクランクケースの前面に直交する方向の大きな力を、リブ、リブから延出した延出部及び第3ボルトを通してクランクケースの前面に伝達させることができる。この結果、クランクケース側チェーンケース(特に、前壁部)が変形することをより一層確実に防止することができる。
この場合、前記第3ボルト用の座面を使用する第3ボルトの径は前記第2ボルト用の座面を使用する第2ボルトの径よりも大きいことが望ましい。この結果、大きな力が加わる箇所にのみ大径のボルトが使用されるので、クランクケース側チェーンケースとクランクケースとの締結箇所における剛性及び締結力等を必要な値に設定し、且つ、内燃機関の重量が増大することを抑制することができる。
加えて、上記何れかの本発明による駆動装置において、
前記車体に支持される前記支持部材の一部は、前記クランクケースの上端よりも上方の第一位置にて同車体に支持され、
前記トランスミッション装置は、前記車体に対して第二位置にて支持され、
前記第一位置は、前記内燃機関の圧縮比が変更されるときに前記シリンダブロックとともに移動する構造物を前記駆動装置から除いた構造物の重心が同第一位置と前記第二位置とを結ぶ直線よりも下方となる位置に設定されていることが好適である。
これによれば、前記内燃機関の圧縮比が変更されるときに前記シリンダブロックとともに移動する構造物を前記駆動装置から除いた構造物(主として、前記クランクケース及び前記トランスミッション装置であって、非移動部という。)の重心が、第一位置と第二位置とを結ぶ直線(即ち、マウント軸線)より下方に位置することになる。従って、重量の大きい非移動部の重心がマウント軸線の上方にある場合に比較して、非移動部を安定して支持することができ、圧縮比変更のための可動部であるシリンダブロックを含む駆動装置全体をより安定して支持することができる。その結果、車体からクランクケース側チェーンケースに加わる力を小さくすることができるので、クランクケース側チェーンケースの変形を抑制することができる。また、このように第一位置を決めることにより、マウント軸線を慣性主軸と一致させることも可能となる。その結果、駆動装置から車体に加わる振動を低減する効果を維持しながら、駆動装置を支持することが可能となる。
以下、本発明による可変圧縮比内燃機関及びトランスミッション装置を含む駆動装置(駆動装置の支持構造)の実施形態について図面を参照しながら説明する。この駆動装置10は、フロントエンジンフロントドライブ方式の車両に搭載される。駆動装置10は、図1に示したように、可変圧縮比内燃機関(以下、単に「内燃機関」又は「機関」ということもある。)20とトランスミッション装置30とを備えている。なお、本明細書において、内燃機関20及びトランスミッション装置30の説明を簡潔に行うため、それらが備える一部の構成要素についての表示及び説明を省略する。
内燃機関20は、クランクケース21、オイルパン22、シリンダブロック23及びシリンダヘッド部24を含んでいる。
クランクケース21は、クランクシャフト21aを回転可能に支持している。クランクシャフト21aは、トランスミッション装置30に対し動力伝達可能となるようにトランスミッション装置30に連結されている。以下、クランクケース21のトランスミッション装置30が配置されている側の面Prをクランクケース21の後面Prと呼び、クランクケース21の後面と反対側の面Pfをクランクケース21の前面Pfと呼ぶ。この点については、シリンダブロック23についても同様である。
オイルパン22は、クランクケース21の下方(下部)においてクランクケース21に固定されている。ここで、下方とは、駆動装置10が車体に搭載された状態において、駆動装置10上の任意の点から地面に向う向きを意味する。従って、上方とは、駆動装置10上の任意の点から天空に向かう向きを意味する。オイルパン22は、クランクケース21とともに、クランクシャフト21a及び潤滑油等を収容する空間を形成している。
シリンダブロック23は、クランクケース21の上方に配置されている。シリンダブロック23は、内燃機関20の断面図である図2、内燃機関20の一部分解斜視図である図3及びシリンダブロック23の斜視図である図4に示したように、中空円筒状のシリンダ(シリンダボア)23aを複数個(例えば、4気筒分)シリンダブロックの前後方向に沿って直列に備えている。即ち、各シリンダ23aの軸線CCは、シリンダブロック23の前後方向に沿った直線上(シリンダブロック23の前面Pfに直交する直線上)に位置している。シリンダ23aには、図2に示したように略円筒形のピストン23bが収容されている。ピストン23bは、コネクティングロッド23cによってクランクシャフト21aに連結されている。シリンダブロック23は、後に詳述するように、クランクケース21に対してシリンダ23aの軸線CC方向に移動することにより、圧縮比を変更するようになっている。
シリンダヘッド部24は、図1及び図2に示したように、シリンダブロック23の上方に配置され、シリンダブロック23に固定されている。シリンダヘッド部24は、図2に示したように、燃焼室を形成するシリンダヘッド下面24a、燃焼室に連通する吸気ポート24b、燃焼室に連通する排気ポート24cが形成されている。更に、シリンダヘッド部24は、吸気ポート24bを開閉する吸気弁24d、吸気弁24dを駆動するインンテークカムシャフト24e、排気ポート24cを開閉する排気弁24f、排気弁24fを駆動するエグゾーストカムシャフト24g及び点火プラグ24h等を収容している。シリンダヘッド部24の上部には、ヘッドカバー24iが固定されている。
内燃機関20は、図2に示したように、圧縮比を変更するための圧縮比変更機構25を備えている。この圧縮比変更機構25は、前述した特許文献1(特開2003−206771号公報)に開示された機構と同様である。従って、以下、図2乃至図4を参照しながら簡単に説明する。
圧縮比変更機構25は、ケース側軸受形成部25aと、ブロック側軸受形成部25bと、軸状駆動部25cと、を含んでいる。
ケース側軸受形成部25aは、図3に示したように、複数の第1軸受形成部25a1と複数の第2軸受形成部25a2とにより構成される。
第1軸受形成部25a1のそれぞれは、クランクケース21の左右の側壁のそれぞれの上端部近傍である縦壁部に形成されている。第1軸受形成部25a1のそれぞれは、半円形の凹部を形成している。この半円形の凹部のそれぞれは、クランクケース21の上部にシリンダブロック23が配置された状態において、互いに隣接するシリンダ23aの間の位置、クランクケース21の前面Pf側の端部近傍及びクランクケース21の後面Pr側の端部近傍に形成されている。各凹部の上下にはボルト孔が形成されている。なお、本明細書において、ボルト孔が形成されていることと、ボルト用の座面が形成されていることと、は実質的に同じ事項を意味する。
互いに隣接する第1軸受形成部25a1の間には、縦壁部を貫通する縦長孔25a3が形成されている。即ち、縦長孔25a3は、クランクケース21の上にシリンダブロック23が配置された状態において、複数のシリンダ23aの軸線CCを通る平面(シリンダ軸線配列平面)と直交し且つそれぞれのシリンダ23aの軸線CCを通る直線とクランクケース21の左右の側壁とが交わる部分を含む領域に形成されている。
第2軸受形成部25a2のそれぞれは、第1軸受形成部25a1のそれぞれに対してボルト固定されるキャップである。第2軸受形成部25a2のそれぞれは、第1軸受形成部25a1が形成する半円形の凹部と同径の半円形の凹部を備えている。
第2軸受形成部25a2のそれぞれは、第1軸受形成部25a1の半円形の凹部と第2軸受形成部25a2の半円形の凹部とが互いに対向するように、第1軸受形成部25a1のそれぞれに前述のボルト孔を挿通するボルトにより固定される。この結果、図2に示した円柱状の軸受孔(カム収納孔)H1が複数形成される。複数の軸受孔H1の中心軸は一つの直線上に配列される。その軸受孔H1の軸線は、クランクケース21の上部にシリンダブロック23が配置された状態において、複数のシリンダ23aの配列方向(複数のシリンダ23aの軸線CCを通り且つ各軸線CCに直交する直線)に平行な方向に延びている。
ブロック側軸受形成部25bのそれぞれは、図2乃至図4に示したように、略直方体であり、円柱状の軸受孔H2を備える部材である。ブロック側軸受形成部25bは、クランクケース21の上部にシリンダブロック23が配置された状態において、クランクケース21の縦壁部に形成された縦長孔25a3内に収容され、シリンダブロック23の左右の側壁部のクランクケース21側の端部(シリンダブロック23の下端部)近傍にボルト固定されるようになっている。このような構成により、軸受孔H1及び軸受孔H2は、シリンダ23aの配列方向に沿って交互に配列される。
縦長孔25a3のシリンダ軸線CC方向の長さは、シリンダブロック23に固定された状態におけるブロック側軸受形成部25bのシリンダ軸線CC方向の長さより長く設定されている。これにより、ブロック側軸受形成部25bは、シリンダブロック23と一体的となって、クランクケース21に対してシリンダ軸線CC方向に移動可能となっている。
総てのブロック側軸受形成部25bがシリンダブロック23に固定されたとき、ブロック側軸受形成部25bのそれぞれが備える軸受孔H2の中心軸は一つの直線上に配列される。その軸受孔H2の軸線は、複数のシリンダ23aの配列方向に平行な方向に延びている。シリンダブロック23の左右の側壁部にそれぞれ形成される軸受孔H2の軸線間の距離は、クランクケース21の左右にそれぞれ形成される軸受孔H1の軸線間距離と同一である。
一方、軸状駆動部25cは、軸受孔H1及び軸受孔H2に挿通される。軸状駆動部25cは、図3及び軸状駆動部25cの断面図である図5に示したように、小径の軸部25c1と、軸部25c1の中心軸に対して偏心した状態にて軸部25c1に固定された固定円筒部25c2と、軸部25c1の中心軸に対して偏心した状態で軸部25c1に回転可能に取り付けられた回転円筒部25c3と、を備えている。
固定円筒部25c2は、軸部25c1よりも大径であって且つ軸受孔H1と同一径の正円形のカムプロフィールを備えた円筒状部材である。固定円筒部25c2は、クランクケース21のケース側軸受形成部25aに設けられた軸受孔H1に収容される。固定円筒部25c2は、その中心軸回りに軸受孔H1の壁面に当接しながら回転するようになっている。
回転円筒部25c3は、軸部25c1及び固定円筒部25c2よりも大径であって軸受孔H2と同一径の正円形のカムプロフィールを備えた円筒状部材である。回転円筒部25c3は、シリンダブロック23に固定されたブロック側軸受形成部25bに設けられた軸受孔H2に収容される。回転円筒部25c3は、軸受孔H2の壁面に当接しながら回転するようになっている。なお、左右一対の軸状駆動部25c、左右の軸受孔H1及び左右の軸受孔H2は、複数のシリンダ軸線CCを通る平面に関して互いに鏡像の関係を有している。
更に、軸状駆動部25cのそれぞれは、その軸線方向中央位置近傍にギア25c4を備えている。ギア25c4は、軸部25c1の中心軸に対して偏心し、且つ、固定円筒部25c2(従って、軸受孔H1)と同軸となるように軸部25c1に固定されている。即ち、ギア25c4の回転中心軸は固定円筒部25c2の中心軸と一致している。一対のギア25c4のそれぞれには、図示しない一対のウォームギアのそれぞれが噛合している。そのウォームギアはクランクケース21に固定された図示しない単一のモータの出力軸に取り付けられている。一対のウォームギアは、互いに逆方向に回転する螺旋溝を有している。従って、一対の軸状駆動部25cは、モータを回転させたとき、各固定円筒部25c2の中心軸周りに互いに逆方向に回転するようになっている。
図5は、クランクケース21及びシリンダブロック23の前面Pf側からみて右側に位置する軸状駆動部25cの動きを概念的に示した図である。例えば、図5の(A)に示したように、固定円筒部25c2の中心c2、軸部25c1の中心c1及び回転円筒部25c3の中心c3が、この順に同一直線上に位置している場合、クランクケース21(軸受孔H1の中心)とシリンダブロック23(軸受孔H2の中心)との距離Dは距離D1となって、最大の距離となる。従って、ピストン23bが上死点位置にあるときの燃焼室の容積は大きくなる。この結果、内燃機関20の圧縮比は低くなる。
図5の(A)に示した状態からモータが駆動されることにより固定円筒部25c2が固定円筒部25c2の中心軸周りに回転すると、図5の(B)に示した状態となる。このとき、前記距離Dは距離D2となる。更に、図5の(B)に示した状態からモータが同一回転方向に駆動されることにより固定円筒部25c2が固定円筒部25c2の中心軸周りに更に回転すると、図5の(C)に示した状態となる。このとき、前記距離Dは距離D3となる。距離D3は距離D2より小さく、距離D2は距離D1より小さい。従って、図5の(B)に示した状態にあるときの圧縮比は図5の(A)に示した状態にあるときの圧縮比よりも高く、図5の(C)に示した状態にあるときの圧縮比は図5の(B)に示した状態にあるときの圧縮比よりも高くなる。内燃機関20においては、このようにして圧縮比が変更される。
再び図1を参照すると、内燃機関20は、チェーンケース26を備えている。チェーンケース26は、クランクケース21及びシリンダブロック23の前面Pf(即ち、内燃機関20の前面)側に設けられ、クランクシャフトとカムシャフトとを連動回転させるための図示しないチェーン機構を覆うようになっている。チェーン機構には図示しない周知の機構によりクランクケース21の前面Pfから潤滑油が供給されるようになっている。
チェーンケース26は、チェーンケース26の斜視図である図6及び図7にも示したように、クランクケース側チェーンケース(下側チェーンケース)27と、シリンダブロック側チェーンケース(上側チェーンケース)28と、からなっている。なお、図6及び図7においては、判別を容易にするため、シリンダブロック側チェーンケース28に斜線を付している。図6は、前述した距離Dが最小の距離とされて内燃機関20の圧縮比が最高圧縮比に設定された場合を示す。また、図7は、前述した距離Dが最大の距離とされて内燃機関20の圧縮比が最低圧縮比に設定された場合を示す。
クランクケース側チェーンケース27は、側壁部27aと、前壁部27bと、支持部材連結部27cと、を備えている。本例において、これらは鋳造により一体的に形成される。
側壁部27aは、フランジ27a1と側壁27a2とからなっている。
フランジ27a1は、所定の幅を有し、クランクケース側チェーンケース27の左右の端部に設けられている。フランジ27a1は、クランクケース側チェーンケース27をクランクケース21の前面Pf(前面Pfを構成するクランクケース21の前方壁)に固定するための部分を構成している。クランクケース側チェーンケース27の右側及び左側に位置するフランジ27a1の外周の形状は、クランクケース21の前面Pfの左右の両端部にそれぞれ沿っている。クランクケース側チェーンケース27の右側に位置するフランジ27a1には、複数のボルト孔BR1〜BR6が形成されている。図6及び図7において図示されないクランクケース側チェーンケース27の左側に位置するフランジ27a1にも、図示されない複数のボルト孔BL1〜BL6が形成されている。クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、フランジ27a1のなす平面はクランクケース21の前面Pfと平行となり、フランジ27a1はクランクケース21の前面Pfと当接するようになっている。
側壁27a2は、クランクケース側チェーンケース27の左右の側壁を構成する板状部である。クランクケース側チェーンケース27の右側に位置する側壁27a2は、クランクケース側チェーンケース27の右側に位置するフランジ27a1の内周側の端部と連接されている。同様に、クランクケース側チェーンケース27の左側に位置する側壁27a2は、クランクケース側チェーンケース27の左側に位置するフランジ27a1の内周側の端部と連接されている。これら左右の側壁27a2のそれぞれは、クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、クランクケース21の前面Pfからクランクケース21の前面Pfと略直交する方向に延設されている(立設されている。)。以上から、クランクケース21の左側及び右側に位置する側壁部27aは、クランクケース21の前面Pfの左側端部近傍及び右側端部近傍とそれぞれ当接するとともにクランクケース21の前面Pfと直交する方向に延びているということもできる。左右の側壁27a2の上端は、図1及び後述する図8に示したように、クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、クランクケース21の上端面と略同じ平面内に位置するようになっている。
前壁部27bは、クランクケース側チェーンケース27の前面壁を構成する板状部(本例では、実質的に平板状の部材)である。前壁部27bは、左側に位置する側壁27a2と右側に位置する側壁27a2とを連結している。前壁部27bのなす面は、クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、クランクケース21の前面Pfと対向し且つ略平行となる。
支持部材連結部27cは、支持部材固定部27c1とリブ27c2とを備えている。
支持部材固定部27c1は、クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、支持部材連結部27cの上壁(上平面)を構成する部分である。支持部材連結部27cの正面視における形状は略長方形である。支持部材固定部27c1は、側壁部27aの上端よりも上方に位置している。従って、支持部材固定部27c1は、クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、クランクケース21の上端よりも上方に位置する。支持部材固定部27c1には、図1及び図8に示したエンジンマウントブラケット(支持部材)41を固定するための複数の(この例では3個の)ボルト孔BU1〜BU3が形成されている。
リブ27c2は、支持部材固定部27c1に連接するとともに、クランクケース側チェーンケース27がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、支持部材固定部27c1に沿うように略水平方向に延びる中央部27cCと、中央部27cCの右端部近傍から(従って、支持部材固定部27c1の右端部近傍)から下方に延びる右側の脚部27cRと、中央部27cCの左端部近傍から(従って、支持部材固定部27c1の左端部近傍)から下方に延びる左側の脚部27cLと、からなっている。即ち、リブ27c2の形状は、正面視において逆U字状(一対の脚状)である。リブ27c2は、支持部材固定部27c1から側壁部27aの一部(上部)まで延在するように形成され、前壁部27bの剛性を向上している。即ち、左右の脚部27cR及び脚部27cLは、中央部27cCから側壁部27aの上部にまで延びている。従って、リブ27c2は、支持部材固定部27c1に連接するとともに、側壁部27aのうちの一部(上部)であって、その側壁部27aの一部のクランクケース21と当接している部分とは反対側の端部まで、延在して到達しているということができる。このように、リブ27c2は、クランクケース21の前面Pfと直交する方向の力に対する前壁部27bの剛性を向上する(前壁部27bの曲げ変形を防止する)補強部を構成している。
リブ27c2は、図8にも示したように、側壁部27aの上端から距離Lだけ下方の位置にまで到達している。便宜上、リブ27c2が側壁部27a(側壁27a2)に到達している領域を「リブ到達領域」と称呼する。従って、リブ27c2が到達していない側壁部27a(側壁27a2)の領域を「リブ非到達領域」と称呼する。
図6乃至図8に示したように、ボルト孔BR1及びボルト孔BR2は、上述したリブ到達領域からクランクケース21の前面Pfに直交する方向に延びた側壁27a2の部分に連接しているフランジ27a1の部分(図8の領域Ar内)に形成されている。図示されないボルト孔BL1及びボルト孔BL2についても同様な位置に形成されている。
ボルト孔BR3乃至ボルト孔BR6は、上述したリブ非到達部からクランクケース21の前面Pfに直交する方向に延びた側壁27a2の部分に連接しているフランジ27a1の部分(図8の領域Ar以外の部分)に形成されている。図示されないボルト孔BL3乃至ボルト孔BL6についても同様な位置に形成されている。
このように構成されたクランクケース側チェーンケース27は、図8に示したように、クランクケース側チェーンケース27の右側に位置するフランジ27a1に形成された複数のボルト孔BR1〜BR6をそれぞれ挿通するボルトB1〜B6によりクランクケース21の前面Pfにボルト固定されるとともに、クランクケース側チェーンケース27の左側に位置する図示しないフランジ27a1に形成された複数のボルト孔BL1〜BL6をそれぞれ挿通するボルトB1〜B6によりクランクケース21の前面Pfにボルト固定される。
ボルト孔BR1(及びボルト孔BL1)に使用されるボルトB1及びボルト孔BR2(及びボルト孔BL2)に使用されるボルトB2は互いに同一である。ボルトB1及びボルトB2は、便宜上第1ボルトと称呼される。他のボルト孔BR3〜BR6(及びボルト孔BL3〜BL6)に使用されるボルトB3〜B6は互いに同一である。ボルトB3〜B6は、便宜上第2ボルトと称呼される。第1ボルトの径は第2ボルトの径より大きい。例えば、第1ボルトの径は8mmであり、第2ボルトの径は6mmである。なお、クランクケース側チェーンケース27の下端部にはフランジが形成され、そのフランジにはオイルパン締結用ボルト孔が形成されている。そして、クランクケース側チェーンケース27は、そのオイルパン締結用ボルト孔を挿通するボルトによってオイルパン22と締結される。
シリンダブロック側チェーンケース28は、板状側壁部28aと、前壁部28bと、上面部28cと、を備えている。
板状側壁部28aは、フランジ部28a1と側壁部28a2とからなっている。
フランジ部28a1は、所定の幅及び厚みを有する薄板からなっている。フランジ部28a1は、シリンダブロック側チェーンケース28をシリンダブロック23の前面Pf側(実際には、前面Pfを構成するシリンダブロック23の最も前方となる前方壁Pf’)に固定するための部分を構成している。フランジ部28a1は、シリンダブロック側チェーンケース28の下端部の左右に設けられている。左右のフランジ部28a1の外周の形状は、シリンダブロック23の前面Pfの下端部の左右両端部にそれぞれ沿う形状を有している。シリンダブロック側チェーンケース28の右側に位置するフランジ部28a1には、ボルト孔DR1が形成されている。図6乃至図8において図示されないシリンダブロック側チェーンケース28の左側に位置するフランジ部28a1にも、図示されないボルト孔DL1が形成されている。シリンダブロック側チェーンケース28がシリンダブロック23の前面Pf側に固定されたとき、フランジ部28a1のなす平面はシリンダブロック23の前面Pfと平行となり、フランジ部28a1はシリンダブロック23の前方壁Pf’と当接するようになっている。
側壁部28a2は、シリンダブロック側チェーンケース28の側壁を構成する板状部である。シリンダブロック側チェーンケース28の右側に位置する側壁部28a2の下部は、シリンダブロック側チェーンケース28の右側に位置するフランジ部28a1の内周側の端部と連接されている。同様に、シリンダブロック側チェーンケース28の左側に位置する側壁部28a2の下部は、シリンダブロック側チェーンケース28の左側に位置するフランジ部28a1の内周側の端部と連接されている。左右の側壁部28a2の下部のそれぞれは、シリンダブロック側チェーンケース28がシリンダブロック23の前面Pf側に固定されたとき、フランジ部28a1の内周側の端部からシリンダブロック23の前面Pfと略直交する方向に延設されている(立設されている。)。
左右の側壁部28a2の上部のそれぞれは、シリンダブロック側チェーンケース28がシリンダブロック23の前面Pf側に固定されたとき、シリンダブロック23及びシリンダヘッド部24の前面Pfの左右の外周部近傍からシリンダブロック23及びシリンダヘッド部24の各前面Pfと略直交する方向に延設されている(立設されている。)。左右の側壁部28a2の上端は、シリンダブロック側チェーンケース28がシリンダブロック23の前面Pf側に固定されたとき、シリンダヘッド部24の上端面より僅かに低い位置に存在している。
前壁部28bは、シリンダブロック側チェーンケース28の前面壁を構成する板状部である。前壁部28bは、左側に位置する側壁部28a2と右側に位置する側壁部28a2とを連結している。従って、前壁部28bのなす平面は、シリンダブロック側チェーンケース28がシリンダブロック23の前面Pfに固定されたとき、シリンダブロック23及びシリンダヘッド部24の前面Pfと対向し且つ略平行となる。前壁部28bの上端は、シリンダブロック側チェーンケース28がシリンダブロック23の前面Pf側に固定されたとき、シリンダヘッド部24の上端面より僅かに低い位置に存在している。
上面部28cは、板状側壁部28a及び前壁部28bの上端部に形成されたフランジである。上面部28cの上部平面には、シリンダブロック側チェーンケース28とシリンダヘッドカバー24iとを固定するための複数の(この例では2個の)ボルト孔DU1,DU2が形成されている。換言すると、上面部28cには、シリンダヘッドカバー24iと連結するためのシリンダヘッドカバー連結部が配設されている。更に、上面部28cの左右両端の側部平面(前面)には、シリンダブロック側チェーンケース28とシリンダヘッド部24とを固定するための複数の(この例では2個の)ボルト孔DU3及び図6乃至図8に図示されないボルト孔DU4が形成されている。
このように構成されたシリンダブロック側チェーンケース28は、図8に示したように、シリンダブロック側チェーンケース28の右側に位置するフランジ部28a1に形成されたボルト孔DR1を挿通するボルトB11によりシリンダブロック23の前方壁Pf’にボルト固定されるとともに、シリンダブロック側チェーンケース28の左側に位置する図示しないフランジ部28a1に形成されたボルト孔DL1を挿通するボルトB11によりシリンダブロック23の前方壁Pf’にボルト固定される。
更に、シリンダブロック側チェーンケース28は、上面部28cのボルト孔DU1又はDU2とシリンダヘッドカバー24iのフランジ24jに形成されたボルト孔とを挿通するボルトB12によりシリンダヘッドカバー24iに固定される。加えて、シリンダブロック側チェーンケース28は、上面部28cのボルト孔DU3(及び図示しないボルト孔DU4)を挿通するボルトB13によりシリンダヘッド部24の前面Pfにボルト固定される。ボルトB11〜B13(シリンダブロック側チェーンケース28をシリンダブロック23の前面Pf等に固定するボルト)は、上述した第2ボルトである。
図9の(A)及び(B)に示したように、シリンダブロック側チェーンケース28の下部は、クランクケース21の前面Pfに固定されたクランクケース側チェーンケース27の内側(クランクケース側チェーンケース27の前壁部27bの裏面、側壁27aの裏面及びクランクケース21の前面Pfにより画定される空間内)に入り込むようになっている。シリンダブロック側チェーンケース28の下部には、シール部材28dが配設・固定されている。シール部材28dは、シリンダブロック側チェーンケース28とクランクケース側チェーンケース27との間をシールするようになっている。シール部材28dは、圧縮比が変更されるとき、クランクケース側チェーンケース27の前壁部27bの裏面及び側壁27aの裏面に対して摺動し、チェーンケース26内の油密を維持するようになっている。
図1及び図8に示したように、エンジンマウントブラケット41の一部は車体43に固定されたエンジンマウント部材(エンジンマウントインシュレータ)42に支持されている。エンジンマウント部材42は、液封部材及び弾性部材等からなる周知の振動減衰部材を備えている。エンジンマウントブラケット41の他部は、図6乃至図8に示したように、クランクケース側チェーンケース27の支持部材固定部27c1に形成されたボルト孔BU1〜BU3を挿通するボルトB20によって支持部材固定部27c1に固定されている。この結果、クランクケース21は、エンジンマウント部材42、エンジンマウントブラケット41及びクランクケース側チェーンケース27を通して車体43に吊り下げられるように支持される。
トランスミッション装置30は、内燃機関20の出力トルクを図示しない車輪の回転トルクに変更するための装置であって、クランクシャフト21aに連結されたトルクコンバータを含む変速機及びデファレンシャルギヤ等の周知の構造物からなる。トランスミッション装置30は、図1に示したように、トランスミッション装置支持部材44によって、車体43に吊り下げられるように支持されている。従って、駆動装置10は、図1に示した点P1(第一位置)においてエンジンマウントブラケット41及びエンジンマウント部材42を介して車体43に支持されるとともに、点P2(第二位置)においてトランスミッション装置支持部材44を介して車体43に支持されている。
ここで、点P1及び点P2は、点P1と点P2とを結ぶ直線(以下、「マウント軸線MTL」という。)が駆動装置10の慣性主軸を形成するように設定されている。慣性主軸とは、駆動装置10の慣性モーメントを最小とする回転軸である。従って、内燃機関20の運転に伴うクランクシャフト21aの回転等に起因してマウント軸線MTLを回転中心とする振動が発生しても、マウント軸線MTLが慣性主軸と一致しているので、その振動に伴う車両の振動は効果的に抑制される。
マウント軸線MTLは、クランクケース21、オイルパン22、クランクケース側チェーンケース27及びトランスミッション装置30等からなる構造物(即ち、駆動装置10から圧縮比変更のために移動される構造物であるシリンダブロック23、シリンダヘッド24部及びシリンダブロック側チェーンケース28等を除いた構造物であり、「非移動部」という。)の重心Gが、マウント軸線MTLよりも下方となるように設定されている。
従って、重量の大きい非移動部の重心がマウント軸線MTLの上方にある場合に比較して、非移動部を安定して支持することができ、シリンダブロック21を含む駆動装置10全体をより安定して支持することができる。また、マウント軸線MTLが慣性主軸に一致しているので、非移動部の慣性モーメントが大きくなり、非移動部がより安定して支持される。これにより、非移動部の上部の構造物(即ち、シリンダブロック23及びシリンダヘッド部24等)を含む内燃機関20(従って、駆動装置10)を安定して支持することができる。これらの結果、車体からクランクケース側チェーンケース27に加わる力を小さくすることができるので、クランクケース側チェーンケース27の変形をより効果的に抑制することができる。
以上、説明したように、駆動装置10は、
駆動装置10を車体43に対して支持するために一部が車体43に支持される支持部材41,42と、
クランクケース21の上方に配設され且つシリンダ軸線CC方向に移動するシリンダブロック23の前面Pfを覆うようにシリンダブロック23に固定されるシリンダブロック側チェーンケース28と、
クランクケース21の前面Pfを覆うようにクランクケース21に固定されるとともに支持部材41,42の他部を連結する支持部材連結部27c(ボルト孔BU1〜BU3を含む部分)を有するクランクケース側チェーンケース27と、
を備えている。
従って、内燃機関20の圧縮比が変更される際、車体に対して支持・固定された比較的重量の大きいクランクケース21及びクランクケースに連結された構造物(トランスミッション装置30等)の非移動部に対して、比較的重量の小さいシリンダブロック23(及びシリンダヘッド部24等)が上下方向に移動せしめられる。この結果、圧縮比を変更するために必要となるエネルギー(例えば、上述した軸状駆動部25cを回転させるモータが消費するエネルギー)を低減することができる。
また、クランクケース側チェーンケース27は、クランクケース21の前面Pfの左側端部近傍及び右側端部近傍とそれぞれ当接するとともにクランクケース21の前面Pfと直交する方向に延びた側壁部27aと、その側壁部27aに連接し且つクランクケース21の前面Pfに対向する前壁部27bと、を有している。更に、支持部材連結部27cは、支持部材41の他部が当接して固定される支持部材固定部27c1と、支持部材固定部27c1から延び且つ前壁部27bの剛性(特に、前壁部27bのなす平面と直交する方向の力に対する前壁部27bの剛性)を向上するように前壁部27bに連接するリブ27cL,27cRと、を備えている。従って、前壁部27bが変形することを防止することができる。
更に、リブ(リブの脚部)27cL,27cRは、支持部材固定部27c1から側壁部27aの一部まで延在するように形成されている。従って、支持部材固定部に加わるクランクケースの前面に直交する方向の大きな力(分力)は、リブ27cL,27cRを通して側壁部27aの一部(リブ到達領域に存在する側壁部27aの部分)に伝達される。一方、側壁部27aはクランクケース21の前面Pfと当接するとともにクランクケース21の前面Pfと直交する方向に延びている。従って、側壁部27aは、リブ27cL,27cRを通して伝達されたクランクケース21の前面Pfに直交する方向の大きな力に対して変形することなく、その力をクランクケース21の前面Pfに伝達する。この結果、クランクケース側チェーンケース27(特に、前壁部27b)が変形することを防止することができる。
更に、支持部材固定部27c1は側壁部27aの上端よりも上方に配置され、且つ、リブ到達領域からクランクケース21の前面Pfに直交する方向に延びてクランクケース21の前面Pfと当接する側壁部27aの部分に第1ボルト用の座面(ボルト孔BR1,BR2,BL1,BL2)が形成されている。従って、支持部材固定部27c1に加わるクランクケース21の前面Pfに直交する方向の大きな力は、リブ27cL,27cR、側壁部27a及び第1ボルトB1,B2によってクランクケース21の前面Pfにより確実に伝達される。この結果、クランクケース側チェーンケース27の前壁部27bが変形することをより確実に防止することができる。
加えて、リブ27cL,27cRが側壁部27aに到達していていないリブ非到達領域からクランクケース21の前面Pfに直交する方向に延びてクランクケース21の前面Pfと当接する側壁部27aの他の部分に第2ボルト用の座面(ボルト孔BR3〜BR6,BL3〜BL6)形成され、且つ、第2ボルト用の座面を使用する第2ボルトB3〜B6の径は第1ボルトB1,B2の径よりも小さい。従って、重量の大きい大径のボルト(第1ボルト)の本数を低減しながらクランクケース側チェーンケース27とクランクケース21との締結箇所におけるクランクケース側チェーンケース27の剛性及び締結力等を必要な値に設定することができ、且つ、内燃機関の重量を低減することができる。
ところで、リブ27c2のクランクケース側チェーンケース27の上端からの長さ(即ち、リブ27c2の脚部27cR,27cLの各長さ、以下、単に「リブの脚の長さ」という。)は長い方が種々の点で有利である。以下、この点について図9を参照しながら説明する。図9の(A)は、リブの脚の長さが相対的に短い場合を示している。リブの脚の長さは、側壁部27aの上端から、リブが消滅する点Qまでの距離Lにより示すことができる。図9の(A)に示したクランクケース側チェーンケース27の場合、距離L=L1である。
図9(A)においては、支持部材を介してクランクケース側チェーンケース27に下向きの力F1が入力されている。この力F1は、支持部材固定部27c1とリブ27c2とが連接されている部分(点R)から点Qに向う向きの力F2と、クランクケース21の前面Pfと直交する向きの力F3と、に分力される。この力F3は、クランクケース側チェーンケース27の上端部をクランクケース21の前面Pfから遠ざける力となる。その結果、クランクケース側チェーンケース27の上部が一点鎖線のように変形し、シール部材28dによるシール性が低下する恐れがある。
これに対し、図9の(B)に示したリブ27c2は、その脚の長さが相対的に長い。即ち距離L=L2であって、距離L2は距離L1より長い。この場合、支持部材を介してクランクケース側チェーンケース27に入力される下向きの力F1は、点Rから点Qに向う向きの力F4と、リブ27c2のクランクケース21の前面Pfと直交する向きの力F5と、に分力される。この力F5は、クランクケース側チェーンケース27の上端部をクランクケース21の前面Pfから遠ざける力となる。しかしながら、図9の(A)と図9の(B)との比較から理解されるように、力F5は力F3よりも小さくなる。従って、リブの脚の長さが長くなるほど、クランクケース側チェーンケース27の上部が変形しにくくなる。
また、距離Lが長ければ、リブ到達領域の長さも長くなり、図8の領域Ar内に存在する前記フランジ27a1に多くのボルト孔(ボルト座面)を形成することができるので、大きな力が加わる部分に多くのボルト締結部を備えることができる。これにより、クランクケース側チェーンケース27の上端部の剛性がより向上し、クランクケース側チェーンケース27の変形をより回避することができる。
<第1変形例>
次に、本発明によるクランクケース側チェーンケースの第1変形例について図10及び図11を参照しながら説明する。なお、図10及び図11において、クランクケース側チェーンケース27が備える部分と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
この変形例に係るクランクケース側チェーンケース50は、その表面側の斜視図である図10に示したように、クランクケース側チェーンケース27の支持部材連結部27cに代わる支持部材連結部51cを備える。支持部材連結部51cは、支持部材固定部27c1と同一の支持部材固定部51c1と、リブ27c2に代わるリブ51c2と、を備えている。
リブ51c2は、中央部27cC、右側の脚部27cR及び左側の脚部27cLとそれぞれ同一の中央部51cC、右側の脚部51cR及び左側の脚部51cLを備えている。更に、リブ51c2は、中央部51cCの左右方向略中央(一対の脚部27cL及び脚部27cRの中間部)から下方に延びる中央垂下部51cDを備えている。中央垂下部51cDの下端は、右側の脚部51cR及び左側の脚部51cLの下端と略同じ位置(側壁部27aの上端よりも下方の位置)にまで延設され、前壁部27bと連接している。
図11は、クランクケース側チェーンケース50の裏面側からクランクケース側チェーンケース50を見た斜視図である。図11に示したように、リブ51c2は、中央垂下部51cDの下端部近傍部位からクランクケースの前面に向けて延出(突出)する延出部(突出部)52aを備えている。延出部52aの先端には平面状の頂部52bが形成されている。頂部52bのなす平面は、クランクケース側チェーンケース50がクランクケース21の前面Pfに固定されたとき、クランクケース21の前面Pfと平行であって同クランクケース21の前面Pfに当接する。頂部52bには、クランクケース側チェーンケース50とクランクケース21とを固定するための第3ボルト用のボルト孔BC(従って、第3ボルト用の座面)が形成されている。第3ボルト用の座面を使用する第3ボルトは、上述した第1ボルトB1,B2と同径のボルトである。なお、延出部52aは、図示しないチェーン機構と干渉しない位置に設けられている。
クランクケース側チェーンケース50は、クランクケース側チェーンケース27の右側に位置するフランジ27a1に形成された複数のボルト孔BR1、BR2、BR5及びBR6をそれぞれ挿通するボルトB1、B2、B5及びB6によりクランクケース21の前面Pfにボルト固定されるとともに、クランクケース側チェーンケース27の左側に位置するフランジ27a1に形成された図示しない複数のボルト孔BL1、BL2、BL5及びBL6等をそれぞれ挿通するボルトB1、B2、B5及びB6によりクランクケース21の前面Pfにボルト固定される。なお、ボルト孔BR1及びボルト孔BR2は、上述したリブ到達領域からクランクケース21の前面Pfに直交する方向に延びた側壁27a2の部分に連接しているフランジ27a1の部分に形成されている。図示されないボルト孔BL1及びボルト孔BL2についても同様な位置に形成されている。更に、クランクケース側チェーンケース50は、延出部52aの頂部52bに形成された第3ボルト用のボルト孔BCを挿通する第3ボルトによりクランクケース21の前面Pfにボルト固定される。第3ボルトの径は第1ボルト(ボルトB1,B2)径と同じであり、第2ボルト(B5,B6)の径より大きい。
従って、前壁部27bに加わるクランクケースの前面に直交する方向の大きな分力をリブ51c2、側壁部27a及びリブ51c2から突出した延出部52aを通してクランクケース21の前面Pfに伝達させることができる。この結果、クランクケース側チェーンケース50の前壁部27bが変形することを、より一層確実に防止することができる。
<第2変形例>
次に、本発明によるクランクケースの第2変形例について図12を参照しながら説明する。なお、図12において、クランクケース側チェーンケース27が備える部分と実質的に同一の部分には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
この第2変形例に係るクランクケース側チェーンケース60は、クランクケース側チェーンケース27の支持部材連結部27cに代わる支持部材連結部61cを備える。支持部材連結部61cは、支持部材固定部27c1と同一の支持部材固定部61c1と、リブ27c2に代わるリブ61c2と、を備えている。
リブ61c2は、中央部61cC、右側の脚部61cR、左側の脚部61cL及び中央垂下部61cD備えている。
中央部61cC及び中央垂下部61cDは、第1変形例の中央部51cC及び中央垂下部51cDと実質的に同一である。
右側の脚部61cRは、中央部61cCの右端部から下方に延びている。右側の脚部61cRの側面(右側の側壁27a2が形成する面と同じ側の面)は、右側の側壁27a2と連接され、クランクケース側チェーンケース27の上部右側における側壁となっている。右側の脚部61cRは、クランクケース21の前面Pfに向けて延出し、クランクケース21の前面Pfに当接するようになっている。右側の脚部61cRのクランクケース21の前面Pfとの当接部には、第1ボルト用の座面が形成されている。右側の脚部61cRには、その第1ボルト用の座面を使用するボルトを挿入する二つのボルト孔ER1,ER2が形成されている。ボルト孔ER1,ER2のクランクケース21の前面Pfに対する位置は、ボルト孔BR1,BR2のクランクケース21の前面Pfに対する位置と同じである。
左側の脚部61cLは、中央部61cCの左端部から下方に延びている。左側の脚部61cLの側面(左側の側壁27a2が形成する面と同じ側の面)は、左側の側壁27a2と連接され、クランクケース側チェーンケース27の上部左側における側壁となっている。左側の脚部61cLは、クランクケース21の前面Pfに向けて延出し、クランクケース21の前面Pfに当接するようになっている。左側の脚部61cLのクランクケース21の前面Pfとの当接部には、第1ボルト用の座面が形成されている。左側の脚部61cLには、その第1ボルト用の座面を使用するボルトを挿入する二つのボルト孔EL1,EL2が形成されている。ボルト孔EL1,EL2のクランクケース21の前面Pfに対する位置は、ボルト孔BL1,BL2のクランクケース21の前面Pfに対する位置と同じである。
このクランクケース側チェーンケース60は、左右のフランジ27a1に形成されたボルト孔BR5、BR6、BL5及びBL6をそれぞれ挿通する第2ボルトによりクランクケース21の前面Pfにボルト固定されるとともに、中央垂下部61cDからの延出部に形成された第3ボルト用のボルト孔BCを挿通する第3ボルトによりクランクケース21の前面Pfにボルト固定される。更に、クランクケース側チェーンケース60は、右側の脚部61cRに形成された第1ボルト用の座面及びボルト孔ER1,ER2と、左側の脚部61cLに形成された第1ボルト用の座面及びボルト孔EL1,EL2と、を使用する第3ボルトにより、クランクケース21の前面Pfにボルト固定される。
これによれば、リブ62c2の右側の脚部61cR及び左側の脚部61cLが、クランクケース側チェーンケース27の側壁部の一部を構成し、しかも、脚部61cR及び脚部61cLがクランクケース21の前面Pfと当接している部分にて、脚部61cR及び脚部61cLはクランクケース21の前面Pfにボルト固定される。従って、前壁部27bに加わろうとするクランクケースの前面に直交する方向の大きな分力をリブ62c2の右側の脚部61cR及び左側の脚部61cLを通してクランクケース21の前面Pfに直接伝達させることができる。この結果、クランクケース側チェーンケース50の前壁部27bが変形することを、より一層確実に防止することができる。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る駆動装置10は、可変圧縮比内燃機関20を適切に車体に搭載することができるとともに、分割されたチェーンケース26の変形に起因する種々の不具合を防止することができる。なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
本発明の実施形態に係る駆動装置の概略側面図である。 図1に示した内燃機関をシリンダ配列方向を含む平面に直交する平面であって一つのシリンダの中心軸を通る平面にて切断した断面図である。 図1に示した内燃機関の部分分解斜視図である。 図1に示したシリンダブロックの斜視図である。 図1に示した内燃機関が備える圧縮比変更機構の作動を説明するための図である。 図1に示した内燃機関の圧縮比が最高圧縮比である場合のチェーンケースの斜視図である。 図1に示した内燃機関の圧縮比が最低圧縮比である場合のチェーンケースの斜視図である。 図1に示したクランクケース側チェーンケース、シリンダブロック側チェーンケース及びその近傍部分の側面図である。 図1に示したクランクケースに加わる力を説明するための概念図である。 本発明の第1変形例に係るクランクケース側チェーンケースの斜視図である。 図10に示したクランクケース側チェーンケースの一部を裏面から見た斜視図である。 本発明の第2変形例に係るクランクケース側チェーンケースの斜視図である。
符号の説明
10…駆動装置、20…可変圧縮比内燃機関、21…クランクケース、21a…クランクシャフト、22…オイルパン、23…シリンダブロック、23a…シリンダ、23b…ピストン、23c…コネクティングロッド、24…シリンダヘッド部、24i…シリンダヘッドカバー、24j…フランジ、25…圧縮比変更機構、25a…ケース側軸受形成部、25a1…軸受形成部、25a2…軸受形成部、25b…ブロック側軸受形成部、25c…軸状駆動部、25c1…軸部、25c2…固定円筒部、25c3…回転円筒部、26…チェーンケース、27…クランクケース側チェーンケース、27a…側壁部、27a1…フランジ、27a2…側壁、27b…前壁部、27c…支持部材連結部、27c1…支持部材固定部、27c2…リブ、27cR…リブの右脚部、27cL…リブの左脚部、27cC…リブの中央部、28…シリンダブロック側チェーンケース、28a…板状側壁部、28a1…フランジ部、28a2…側壁部、28b…前壁部、28c…上面部、28d…シール部材(シール部)、30…トランスミッション装置、41…エンジンマウントブラケット、42…エンジンマウント部材、43…車体、44…トランスミッション装置支持部材、50…クランクケース側チェーンケース、51c…支持部材連結部、51c1…支持部材固定部、51c2…リブ、51cD…中央垂下部、52a…延出部、60…クランクケース側チェーンケース、61c…支持部材連結部、61c1…支持部材固定部、61c2…リブ。

Claims (9)

  1. トランスミッション装置と、
    前記トランスミッション装置に連結されるクランクシャフトを回転可能に支持するクランクケースと同クランクケースの上方に配設されるシリンダブロックとを備えるとともに同シリンダブロックを同クランクケースに対してシリンダ軸線方向に移動することにより圧縮比を変更することが可能な可変圧縮比内燃機関と、
    を含んでなる車体に搭載される駆動装置であって、
    前記駆動装置を前記車体に対して支持するために一部が同車体に支持される支持部材と、
    前記シリンダブロックの前記トランスミッション装置が配設される側とは反対側の面である同シリンダブロックの前面を覆うように同シリンダブロックに固定されるシリンダブロック側チェーンケースと、
    前記クランクケースの前記トランスミッション装置が配設される側とは反対側の面である同クランクケースの前面を覆うように同クランクケースに固定されるとともに前記支持部材の他部を連結する支持部材連結部を有するクランクケース側チェーンケースと、
    を備える駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置において、
    前記クランクケース側チェーンケースは、前記クランクケースの前面の左側端部近傍及び右側端部近傍とそれぞれ当接するとともに同クランクケースの前面と直交する方向に延びた側壁部と、前記側壁部に連接し且つ前記クランクケースの前面に対向する前壁部と、を有し、
    前記支持部材連結部は、前記支持部材の他部が当接して固定される支持部材固定部と、同支持部材固定部から延び且つ前記前壁部の剛性を向上するように同前壁部に連接するリブと、を備えていることを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項2に記載の駆動装置において、
    前記リブは、前記支持部材固定部から前記側壁部の一部まで延在するように形成されていることを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項3に記載の駆動装置において、
    前記リブが前記側壁部に到達している同側壁部の一部の領域であるリブ到達領域から前記クランクケースの前面に直交する方向に延びて同クランクケースの前面と当接する同側壁部の部分に、前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第1ボルト用の座面が形成されている駆動装置。
  5. 請求項4に記載の駆動装置において、
    前記リブが前記側壁部に到達していていない同側壁部の他部の領域であるリブ非到達領域から前記クランクケースの前面に直交する方向に延びて同クランクケースの前面と当接する同側壁部の他の部分に、前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第2ボルト用の座面が形成され、且つ、同第2ボルト用の座面を使用する第2ボルトの径は前記第1ボルト用の座面を使用する第1ボルトの径よりも小さいことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項2乃至請求項4の何れか一項に記載の駆動装置において、
    前記リブの少なくとも一部は前記クランクケースの前面に当接するように延出した延出部を備え、同延出部に前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第3ボルト用の座面が形成されていることを特徴とする駆動装置。
  7. 請求項5に記載の駆動装置において、
    前記リブの少なくとも一部は前記クランクケースの前面に当接するように延出した延出部を備え、同延出部に前記クランクケース側チェーンケースと同クランクケースとを固定するための第3ボルト用の座面が形成されていることを特徴とする駆動装置。
  8. 請求項7に記載の駆動装置において、
    前記第3ボルト用の座面を使用する第3ボルトの径は前記第2ボルト用の座面を使用する第2ボルトの径よりも大きいことを特徴とする駆動装置。
  9. 請求項1乃至請求項8何れか一項に記載の駆動装置において、
    前記車体に支持される前記支持部材の一部は、前記クランクケースの上端よりも上方の第一位置にて同車体に支持され、
    前記トランスミッション装置は、前記車体に対して第二位置にて支持され、
    前記第一位置は、前記内燃機関の圧縮比が変更されるときに前記シリンダブロックとともに移動する構造物を前記駆動装置から除いた構造物の重心が同第一位置と前記第二位置とを結ぶ直線よりも下方となる位置に設定されていることを特徴とする駆動装置。
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