JP2008080566A - 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法 - Google Patents

印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008080566A
JP2008080566A JP2006261141A JP2006261141A JP2008080566A JP 2008080566 A JP2008080566 A JP 2008080566A JP 2006261141 A JP2006261141 A JP 2006261141A JP 2006261141 A JP2006261141 A JP 2006261141A JP 2008080566 A JP2008080566 A JP 2008080566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
value
banding
dither
printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006261141A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Sakai
裕彰 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006261141A priority Critical patent/JP2008080566A/ja
Publication of JP2008080566A publication Critical patent/JP2008080566A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】印刷対象の画像データのN値化に用いるディザマスクを適切に修正して、飛行曲
がりや濃度むらによって印刷画像に発生するバンディングを解消または殆ど目立たなくす
ることができる印刷装置及び画像処理装置を提供する。
【解決手段】印刷装置100を、テストパターン画像の印刷指示を行うテストパターン画
像印刷指示部14と、ディザマスクによるN値化処理を行って印刷されたテストパターン
画像から濃度情報を抽出する濃度情報抽出部16と、当該抽出した濃度情報に基づき第1
スキャン画像データを生成するスキャン画像データ生成部17と、第1スキャン画像デー
タに基づき、バンディング発生ラインを決定するバンディング発生ライン決定部18と、
バンディング発生ラインに対応するディザ閾値を、バンディング発生ライン以外の画像ラ
インに対応するディザ閾値に変更修正するディザ閾値修正部19とを含んだ構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファクシミリ装置、複写機、OA機器のプリンタなどの印刷装置、印刷装置
制御プログラム及び印刷装置制御方法、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理
方法、並びに前記プログラムを記憶した記憶媒体などに係り、特に、複数色の液体インク
の微粒子を印刷用紙(印刷媒体)上に吐出して所定の文字や画像を描画するようにした、
いわゆるインクジェット方式の印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法
、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法、並びに前記プログラムを記憶し
た記憶媒体に好適なものである。
以下は、印刷装置、特にインクジェット方式を採用したプリンタ(以下、「インクジェ
ットプリンタ」と称す)について説明する。
インクジェットプリンタは、一般に安価でかつ高品質のカラー印刷物が容易に得られる
ことから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみな
らず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドが一
体的に備えられたキャリッジと称される移動体が、印刷媒体(用紙)上をその紙送り方向
に対し垂直な方向に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット
状に吐出(噴射)することで、印刷媒体上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を
作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色の印字ヘッドを備
えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行え
るようになっている(さらに、これら各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加え
た6色や7色、あるいは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上の印字ヘッドを紙送り方向に対し垂直な方向に往復させ
ながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、ページ全体をき
れいに印刷するために印字ヘッドを数十回から100回以上も往復動させる必要があるた
め、他の方式の印刷装置、例えば、複写機などのような電子写真技術を用いたレーザープ
リンタなどに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。
これに対し、印刷用紙の幅と同じ(もしくは長い)寸法の長尺の印字ヘッドを配置して
キャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、印字ヘッドを印刷用紙の
幅方向に移動させる必要がなく、いわゆる1走査(1パス)での印刷が可能となるため、
前記レーザープリンタと同様な高速な印刷が可能となる。また、印字ヘッドを搭載するキ
ャリッジやこれを移動させるための駆動系などが不要となるため、プリンタ筐体の小型・
軽量化が可能となり、さらに静粛性も大幅に向上するといった利点も有している。なお、
前者方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型プリンタ」、後者方式のイン
クジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型プリンタ」または「シリアルプリンタ」と
呼んでいる。
ところで、このようなインクジェットプリンタに不可欠な印字ヘッドは、直径が10〜
70μm程度の微細なノズルを一定の間隔を隔てて1列、または印刷方向に複数列に配設
してなるものであるため、製造誤差によって一部のノズルのインクの吐出方向が傾いてし
まったり、ノズルの位置が理想位置とはずれた位置に配置されてしまい、そのノズルで形
成されるドットの着弾位置が目標点よりもずれてしまうといった、いわゆる「飛行曲がり
現象」を発生してしまうことがある。
この結果、その不良ノズルを用いて印刷された部分に、いわゆる「バンディング現象」
と称される印刷不良が発生して、印刷品質を著しく低下させてしまうことがある。すなわ
ち、「飛行曲がり現象」が発生すると、隣り合うノズルにより吐出されたドット間距離が
不均一となり、隣接ドット間の距離が長い部分には「薄いスジ(印刷用紙が白色の場合は
白スジ)」が発生し、隣接ドット間の距離が短い部分には、「濃いスジ」が発生する。
特に、このようなバンディング現象は、前述したような「マルチパス型プリンタ」(シ
リアルプリンタ)の場合よりも、印字ヘッドもしくは印刷媒体が固定(1パス印刷)であ
る「ラインヘッド型プリンタ」の方に顕著に発生し易い(マルチパス型プリンタでは、印
字ヘッドを何回も往復させることを利用してバンディングを目立たなくする技術がある)
そのため、このような「バンディング現象」による一種の印刷不良を防止するために、
印字ヘッドの製造技術の向上や設計改良などといった、いわゆるハード的な部分での研究
開発が鋭意進められているが、製造コスト、技術面などから100%「バンディング現象
」が発生しない印字ヘッドを提供するのは困難となっている。
そこで、現状では前記のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷
制御といった、いわゆるソフト的な手法を用いてこのような「バンディング現象」を低減
するような技術が併用されている。
例えば、特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、記録ヘッドのノズルから吐
出されたインク滴の記録媒体への着弾状態に基づき、各ノズルの吐出特性を表すノズル情
報を作成し、更に、前記作成されたノズル情報と記録データとに基づき、各ノズルから吐
出されるインク滴が形成すべき画像に与える影響を画像の面積階調に基づき予測し、当該
予測結果に基づき各ノズルにおけるインク滴の吐出状態を補正する補正情報を作成し、当
該作成した補正情報に基づきノズルの駆動を制御することで画像の劣化を改善するように
している。
一方、このようなバンディング現象は、前述したような飛行曲がり現象によるものの他
に、いわゆる「濃度むら」によっても発生することが知られている。
すなわち、この「濃度むら」とは、前記のような飛行曲がり現象による印字ずれとは異
なり、印字位置は規定通りであるものの、印字ヘッドの各ノズルのインクが規定通りに吐
出されないことにより、所定のサイズのドットが印字されなくなってしまう現象である。
したがって、インクが全く吐出されなかったり(不吐出)、インク吐出量が規定値よりも
少ない場合には、ドットが全く印字されないか、または所定サイズよりも小さいドットが
印字されることによってそのノズルで印字されるラインのみの濃度が低くなってその部分
に「薄いスジ」または「薄いスジ」に近い濃度むらが発生する。反対に、インク吐出量が
規定値よりも多すぎると、所定サイズよりも大きいドットが印字されてそのノズルで印字
されるラインの濃度が高くなってその部分に「濃いスジ」または「濃いスジ」に近い濃度
むらが発生する。
そのため、例えば、特許文献2に記載の記録装置及び特許文献3に記載の画像形成装置
などが提案されている。
特許文献2に記載の記録装置においては、原稿読取り装置によって読取られ、記録ヘッ
ドの各記録素子に対応した読取り画像データは、スムージング回路において各画像データ
が他の記録素子の画像データが重み付けされて考慮されたものとして得られる。そして、
CPUはこの各画像データに基づいて各記録素子毎の補正値を演算し、この演算結果はむ
ら補正データバックアップRAMに記憶されて補正回路における各画像データの補正に用
いられる。2値化回路は各記録素子毎に上記補正された画像データに基づき、他の記録素
子の補正画像データを重み付けして用いることにより記録ヘッドの駆動データを生成する
装置であり、複数の記録素子を具えた記録ヘッドを用いて記録を行う際の各記録素子に対
応して生じる濃度むらを速やかにかつ正確に補正するものである。
また、特許文献3に記載の画像形成装置は、スキャナでプリンタの初期濃度特性(階調
特性)を読み込みヘッドのむら補正を行ういわゆるHS補正を行うプリンタにおいて、H
S補正テーブルを作成する際に用いられるノズルの初期濃度特性のデータに関して、その
データの階調に対するスキャナ読み込み値が飽和しているようであれば、階調に対するス
キャナ読み込み値の変化率が大きくなる方向に初期濃度特性を変更し(または変化して)
、変更(または変化)後のデータをもとにHSテーブルを生成するようにした装置で、H
S(ヘッドシェーディング補正)後に、高濃度部において黒すじが発生するのを防止し、
また高濃度部における階調ジャンプの発生も少なくすることで、なめらかなグラデーショ
ンを再現できるプリンタを供給するものである。
特開2004−58282号公報 特開平05−92559号公報 特開2004−174885号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3の従来技術においては、印刷時のノズルのインク着
弾位置ズレ量や、印刷時のノズルの濃度特性などを測定して補正データを作成するため、
測定時の誤差や、外的要因(例えば、測定時の環境と使用環境との違いなど)などが原因
で、補正データによる補正が効果を成さない場合がある。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたも
のであって、印刷対象の画像データのN値化に用いるディザマスクを適切に修正して、飛
行曲がりや濃度むらによって印刷画像に発生するバンディングを解消または殆ど目立たな
くすることができる印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶
媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラム
を記憶した記憶媒体及び画像処理方法を提供することを目的としている。
〔形態1〕 上記目的を達成するために、形態1の印刷装置は、
印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
する印刷装置であって、
複数のディザ閾値から構成されるディザマスクを記憶するディザマスク記憶手段と、
前記ディザマスクにおける、バンディングを発生させる各画像ラインに対応するM値の
画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンディングを発生しない画
像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正するディ
ザ閾値修正手段と、
前記ディザ閾値修正手段で修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけるM
値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化手段と、
前記N値化手段でN値化処理後の画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒
体に画像を印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、ディザマスク記憶手段によって、複数のディザ閾値から構成
されるディザマスクを記憶することが可能であり、ディザ閾値修正手段によって、前記デ
ィザマスクにおける、バンディングを発生させる各画像ラインに対応するM値の画素値の
N(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンディングを発生しない画像ライン
に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正することが可能で
ある。
更に、N値化手段によって、前記ディザ閾値修正手段で修正後のディザマスクを用いて
、前記画像データにおけるM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行する
ことが可能であり、印刷手段によって、前記N値化手段でN値化処理後の画像データに基
づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷することが可能である。
つまり、バンディングを発生させる画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に
おいて、例えば、この画像ラインと同じような印字条件で印字される他のバンディングを
発生しない画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いられるディザ閾値を適
用するように修正することが可能である。従って、バンディングを発生させる画像ライン
のN値化処理後のドットパターンを、この画像ラインと同じ印字条件のバンディングが発
生しない画像ラインのドットパターンと同じものにすることができる。これによって、測
定誤差や外的要因などによる画質への悪影響を低減することができると共に、バンディン
グを解消または殆ど目立たなくした高品質な印刷物を安定して得ることができるという効
果が得られる。
ここで、本形態でいう「ドット」とは、印刷物の文字や図形を表す基本単位であり、1
または複数のノズルから吐出されたインクが媒体上に着弾した1つの領域をいう。また、
この「ドット」は、面積が「ゼロ」ではなく、一定の大きさ(面積)をもつことは勿論、
大きさごとに複数種類存する。また、ドットの形状としては、必ずしも真円形であるとは
限らず、楕円形などの真円形以外の形状のものも含むものとし、この場合には直径が一律
でないことからドットが占める面積によって、あるいはその平均的な径に基づいてそのド
ットサイズが決定されるものとする。以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御
プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「画像処理装置」に関
する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並び
に「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形
態の欄などの記載において同じである。
なお、この「ドット径」をより厳密に定義すれば、ある量のインクを吐出して形成され
たドットの面積と等しい面積を有する真円の等価ドットを想定し、その等価ドットの径を
ドット径とする。また、一般に、印刷媒体によってインクの吸収率なども変わってくるこ
とから、同じインク量であっても印刷媒体が変われば形成されるドット径は、様々に変化
することは勿論である。また、この「ドット」は、必ずしも1回の吐出による1つのイン
ク滴によって形成されたものに限定されるものでなく、極大ドットの場合などにように、
2つ以上の吐出によるインク滴を組み合わせて形成されるものも含むものとする。
また、「ディザマスク」とは、公知のディザ法を用いたN値化処理(多値化処理又はハ
ーフトーン処理とも言う)において用いられるもので、所定のディザ閾値が2次元マトリ
ックス状に配列された構成のディザマトリックスなどが該当する。そして、同様に2次元
マトリックス状に画素値が配列された構成の画像データの各画素値と、前記ディザマトリ
ックスの各閾値とを対応付け、それぞれ対応する位置の画素値と閾値との大小を比較して
、その画素値に対するドットのオン・オフを判定する。ディザマトリックスのサイズは、
一般に画像データのマトリックスサイズより小さくなっており、画像データのサイズに合
わせて、行方向及び列方向にディザマトリックスをシフトしながら判定処理を実行する。
以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装
置制御方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に
関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒
体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである
また、「バンディング」とは、「飛行曲がり」によって発生する「薄いスジ」または「
濃いスジ」が発生する印刷不良の他に、(印字ヘッドの)ノズルからのインク吐出量の過
不足によるドットサイズのばらつきやインク不吐出によるドット印字不能に起因する「濃
度むら」も含むものとする。以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御プログラ
ム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態
、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記
プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄な
どの記載において同じである。
また、「飛行曲がり」とは、前述したように単なる一部のノズルの不吐出現象とは異な
り、インクは吐出するものの、その一部のノズルの吐出方向が傾くなどしてドットが目標
位置よりずれて形成されてしまう現象をいう。以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷
装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「画像処理装
置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形
態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための
最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、「薄いスジ」とは、「飛行曲がり」によって隣接ドット間の距離が所定の距離よ
りも広くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色がスジ状に目立ってしまう部分
(領域)の他に、「濃度むら」によって濃度が低い部分がスジ状に目立ってしまう部分を
含むものとする。以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷装置制御プログラム」に関す
る形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「画像処理装置」に関する形態、「画像処
理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形態、並びに「前記プログラム
を記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための最良の形態の欄などの記載に
おいて同じである。
また、「濃いスジ」とは、同じく「飛行曲がり」によって隣接ドット間の距離が所定の
距離よりも短くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色が見えなくなったり、あ
るいはドット間の距離が短くなることによって相対的に濃く見えたり、さらにはずれて形
成されたドットの一部が正常なドットと重なり合ってその重なり合った部分が濃いスジ状
に目立ってしまう部分(領域)の他に、「濃度むら」によって濃度が高い部分が濃いスジ
状に目立ってしまう部分をも含むものとする。以下の「印刷装置」に関する形態、「印刷
装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「画像処理装
置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」に関する形
態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施するための
最良の形態の欄などの記載において同じである。
〔形態2〕 更に、形態2の印刷装置は、形態1の印刷装置において、
前記ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段を備え、
前記ディザ閾値修正手段は、前記ノズル特性情報における、前記バンディングを発生し
ない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バンディングを発生させる各
画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該比較結果に基づき、前記
ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ラインに対応するM値の画素
値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発生させる各画像ラインに
対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に使用するディザ閾値をそ
れぞれ選択することを特徴とする。
このような構成であれば、ノズル特性情報記憶手段によって、前記ノズルの特性を示す
ノズル特性情報を記憶することが可能であり、前記ディザ閾値修正手段は、前記ノズル特
性情報における、前記バンディングを発生しない画像ラインを形成するノズルのノズル特
性情報と、前記バンディングを発生させる各画像ラインを形成するノズルのノズル特性情
報とを比較し、当該比較結果に基づき、前記ディザマスクにおける、前記バンディングを
発生しない画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前
記バンディングを発生させる各画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いる
ディザ閾値の修正に使用するディザ閾値をそれぞれ選択することが可能である。
つまり、上記印刷条件として使用されるノズルの特性が同じ画像ラインに対して、例え
ば、バンディングを発生させる画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理において
、バンディングの発生しない画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるデ
ィザ閾値を適用させる修正を行うことができる。従って、バンディングを発生させる画像
ラインのN値化処理後のドットパターンを、この画像ラインの形成時のノズルと同じ特性
のノズルを用いて形成する、バンディングが発生しない画像ラインのドットパターンと同
じものにすることができる。これによって、測定誤差や外的要因などによる画質への悪影
響を低減することができると共に、バンディングを解消または殆ど目立たなくした高品質
な印刷物を安定して得ることができるという効果が得られる。
〔形態3〕 更に、形態3の印刷装置は、形態1の印刷装置において、
前記印刷手段で印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を有
するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンディン
グを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接する画
像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
を決定する修正対象領域決定手段と、を備え、
前記ディザ閾値修正手段は、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定手段で
決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ
閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値
に基づき修正することを特徴とする。
このような構成であれば、領域区分手段によって、前記印刷手段で印刷した所定階調の
ベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を有するテストパターン画像データに基づ
き、前記テストパターン画像における、バンディングを発生させる各画像ラインと当該バ
ンディングを発生させる各画像ラインに隣接する画像ラインとから構成される画像領域を
、複数の区分領域に区分することが可能であり、修正対象領域決定手段によって、前記各
区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接する画像
ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域を決定す
ることが可能である。
更に、ディザ閾値修正手段は、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定手段
で決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディ
ザ閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾
値に基づき修正することが可能である。
例えば、前記濃度差が比較的大きい区分領域は、バンディングが目立つ領域と判断でき
るので、このような区分領域を修正対象とし、前記濃度差が比較的小さい区分領域は、バ
ンディングが目立たない領域と判断できるので、このような区分領域を修正対象外とする
ことで、修正の必要な区分領域にのみディザ閾値修正手段による修正処理を行うことがで
きる。これによって、修正処理の負荷を軽減しつつ、バンディングを効果的に解消または
殆ど目立たなくした高品質な印刷物を安定して得ることができるという効果が得られる。
ここで、「テストパターン画像」は、例えば、各インク色の所定階調毎のべた画像であ
り、画像全体が所定階調となるように形成された画像である。以下の「印刷装置」に関す
る形態、「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態
、「画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方
法」に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を
実施するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
また、「領域区分手段」は、バンディングを発生する画像ラインとそれに隣接する画像
ラインを含む画像領域を、例えば、各画像ラインを形成するドットが印字される方向に区
分する。また、各区分領域には、バンディングを発生する画像ライン及びそれに隣接する
画像ラインの画像領域を構成する全ての画像ラインが含まれるようにする。つまり、各区
分領域毎に、バンディングを発生する画像ラインの濃度と、それに隣接する画像ラインの
濃度との濃度差が算出できるように画像領域を区分する。以下の「印刷装置」に関する形
態、「印刷装置制御プログラム」に関する形態、「印刷装置制御方法」に関する形態、「
画像処理装置」に関する形態、「画像処理プログラム」に関する形態、「画像処理方法」
に関する形態、並びに「前記プログラムを記録した記録媒体」に関する形態、発明を実施
するための最良の形態の欄などの記載において同じである。
〔形態4〕 更に、形態4の印刷装置は、形態3の印刷装置において、
前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
前記修正対象領域決定手段は、前記各区分領域における、前記バンディングを発生させ
る隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均値と
の差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする。
このような構成であれば、飛行曲がりが原因で発生するバンディングに対して、より適
切に修正対象の区分領域を決定することができるので、これによって、ディザ閾値修正手
段における修正処理の負荷を軽減しつつ、バンディングをより効果的に解消または殆ど目
立たなくした高品質な印刷物を安定して得ることができるという効果が得られる。
〔形態5〕 更に、形態5の印刷装置は、形態1乃至4のいずれか1の印刷装置におい
て、
前記印刷手段で印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を有
するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ライン
の濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テストパタ
ーン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディング発
生ライン決定手段を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、バンディング発生ライン決定手段によって、前記印刷手段で
印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を有するテストパター
ン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ラインの濃度平均値を算
出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テストパターン画像における
前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定することが可能である。
例えば、テストパターン画像の目標階調値と各画像ラインの濃度平均値との差分値の大
小に基づいて、差分値が所定閾値より大きいときはその画像ラインをバンディングを発生
させる画像ラインとして判断し、そうでないときはバンディングを発生しない画像ライン
と判断することができる。つまり、テストパターン画像データが得られれば、演算処理に
よって簡易にバンディングを発生させる画像ラインを決定することができるという効果が
得られる。
〔形態6〕 更に、形態4の印刷装置は、形態3乃至5のいずれか1の印刷装置におい
て、
前記所定階調のベタ画像であるテストパターン画像を前記印字ヘッドを用いて印刷する
テストパターン画像印刷手段と、
前記印刷したテストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と、
前記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像データを
生成するテストパターン画像データ生成手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成であれば、テストパターン画像印刷手段によって、前記所定階調のテス
トパターン画像を前記印字ヘッドを用いて印刷用紙等の印刷に用いる媒体に印刷すること
が可能であり、濃度情報抽出手段によって、前記印刷したテストパターン画像から、その
濃度情報を抽出することが可能であり、テストパターン画像データ生成手段によって、前
記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像データを生成
することが可能である。
これによって、自印刷装置において、いつでもテストパターン画像データを生成し、修
正対象の区分領域を決定し直したり、バンディングを発生させるラインを決定し直したり
することができるので、例えば、経年劣化などによって印字ヘッドの印字特性等が変化し
ても、この経年劣化に合わせて適切な修正対象の区分領域を決定することができる。従っ
て、印字特性の変化に柔軟に対応した修正対象箇所を決定することができるので、印字特
性の変化による印刷物の品質劣化を防ぐことができ、より安定して高品質な印刷物を提供
することができるという効果が得られる。
〔形態7〕 一方、上記目的を達成するために、形態7の印刷装置制御プログラムは、
印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
画像ラインに対応するM値の画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、
バンディングを発生しない画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディ
ザ閾値に基づき修正するディザ閾値修正ステップと、
前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップと、
前記N値化ステップでN値化処理後の画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前
記媒体に画像を印刷する印刷ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使
用するプログラムを含むことを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態1記載の印刷装置と同等の
作用及び効果が得られる。
また、インクジェットプリンタなどのような現在市場に出回っている殆どの印刷装置は
中央処理装置(CPU)や記憶装置(RAM、ROM)、入出力装置などからなるコンピ
ュータシステムを備えており、そのコンピュータシステムを用いてソフトウェアによって
前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段を実
現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの一部
を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行うこと
ができる。以下の、印刷装置制御プログラムの形態において同じである。
〔形態8〕 更に、形態8の印刷装置制御プログラムは、形態7の印刷装置制御プログ
ラムにおいて、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ノズルの特性を示すノズル特性情報における、前
記バンディングを発生しない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バン
ディングを発生させる各画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該
比較結果に基づき、前記ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ライ
ンに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発
生させる各画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に
使用するディザ閾値をそれぞれ選択することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態2記載の印刷装置と同等の
作用及び効果が得られる。
〔形態9〕 更に、形態9の印刷装置制御プログラムは、形態7又は8の印刷装置制御
プログラムにおいて、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンデ
ィングを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接す
る画像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分ステップ
と、
前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
を決定する修正対象領域決定ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使
用するプログラムを含み、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定ス
テップで決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用い
るディザ閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるデ
ィザ閾値に基づき修正することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態3記載の印刷装置と同等の
作用及び効果が得られる。
〔形態10〕 更に、形態10の印刷装置制御プログラムは、形態9の印刷装置制御プ
ログラムにおいて、
前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
前記修正対象領域決定ステップは、前記各区分領域における、前記バンディングを発生
させる隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均
値との差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態4記載の印刷装置と同等の
作用及び効果が得られる。
〔形態11〕 更に、形態11の印刷装置制御プログラムは、形態7乃至10のいずれ
か1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ラ
インの濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テスト
パターン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディン
グ発生ライン決定ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むこ
とを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態5記載の印刷装置と同等の
作用及び効果が得られる。
〔形態12〕 更に、形態11の印刷装置制御プログラムは、形態9乃至11のいずれ
か1の印刷装置制御プログラムにおいて、
前記所定階調のベタ画像であるテストパターン画像を前記印字ヘッドを用いて印刷する
テストパターン画像印刷ステップと、
前記印刷したテストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステップ
と、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像デー
タを生成するテストパターン画像データ生成ステップとからなる処理をコンピュータに実
行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態6記載の印刷装置と同等の
作用及び効果が得られる。
〔形態13〕 また、上記目的を達成するために、形態13のコンピュータ読み取り可
能な記憶媒体は、形態7乃至12のいずれか1の印刷装置制御プログラムを記憶したコン
ピュータ読み取り可能な記憶媒体としている。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュー
タ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態7乃至12のいずれか1に記載の印刷装置制
御プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態14〕 一方、上記目的を達成するために、形態14の印刷装置制御方法は、
印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御方法であって、
複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
画像ラインに対応する画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンデ
ィングを発生しない画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づ
き修正するディザ閾値修正ステップと、
前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップと、
前記N値化ステップでN値化処理後の画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前
記媒体に画像を印刷する印刷ステップと、を含むことを特徴とする。
これによって、形態1の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態15〕 更に、形態15の印刷装置制御方法は、形態14の印刷装置制御方法に
おいて、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ノズルの特性を示すノズル特性情報における、前
記バンディングを発生しない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バン
ディングを発生させる各画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該
比較結果に基づき、前記ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ライ
ンに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発
生させる各画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に
使用するディザ閾値をそれぞれ選択することを特徴とする。
これによって、形態2の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態16〕 更に、形態16の印刷装置制御方法は、形態14の印刷装置制御方法に
おいて、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンデ
ィングを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接す
る画像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分ステップ
と、
前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
を決定する修正対象領域決定ステップと、を含み、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定ス
テップで決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用い
るディザ閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるデ
ィザ閾値に基づき修正することを特徴とする。
これによって、形態3の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態17〕 更に、形態17の印刷装置制御方法は、形態16の印刷装置制御方法に
おいて、
前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
前記修正対象領域決定ステップは、前記各区分領域における、前記バンディングを発生
させる隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均
値との差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする。
これによって、形態4の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態18〕 更に、形態18の印刷装置制御方法は、形態14乃至17のいずれか1
の印刷装置制御方法において、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ラ
インの濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テスト
パターン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディン
グ発生ライン決定ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むこ
とを特徴とする。
これによって、形態5の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態19〕 更に、形態19の印刷装置制御方法は、形態16乃至18のいずれか1
の印刷装置制御方法において、
前記所定階調のベタ画像であるテストパターン画像を前記印字ヘッドを用いて印刷する
テストパターン画像印刷ステップと、
前記印刷したテストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステップ
と、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像デー
タを生成するテストパターン画像データ生成ステップと、を含むことを特徴とする。
これによって、形態6の印刷装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態20〕 一方、上記目的を達成するために、形態20の画像処理装置は、
印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
する印刷装置に用いられる前記画像データの画像処理を行う画像処理装置であって、
複数のディザ閾値から構成されるディザマスクを記憶するディザマスク記憶手段と、
前記ディザマスクにおける、バンディングを発生させる各画像ラインに対応する画素値
のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンディングを発生しない画像ライ
ンに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正するディザ閾値修正手
段と、
前記ディザ閾値修正手段で修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけるM
値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化手段と、を備えること
を特徴とする。
これにより、形態1の印刷装置と同等の作用及び効果得られる。
〔形態21〕 更に、形態21の画像処理装置は、形態20の画像処理装置において、
前記ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段を備え、
前記ディザ閾値修正手段は、前記ノズル特性情報における、前記バンディングを発生し
ない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バンディングを発生させる各
画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該比較結果に基づき、前記
ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ラインに対応するM値の画素
値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発生させる各画像ラインに
対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に使用するディザ閾値をそ
れぞれ選択することを特徴とする。
これにより、形態2の印刷装置と同等の作用及び効果得られる。
〔形態22〕 更に、形態22の画像処理装置は、形態20の画像処理装置において、
前記印刷装置で印刷された所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を
有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンディ
ングを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接する
画像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
を決定する修正対象領域決定手段と、を備え、
前記ディザ閾値修正手段は、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定手段で
決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ
閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値
に基づき修正することを特徴とする。
これにより、形態3の印刷装置と同等の作用及び効果得られる。
〔形態23〕 更に、形態23の画像処理装置は、形態22の画像処理装置において、
前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
前記修正対象領域決定手段は、前記各区分領域における、前記バンディングを発生させ
る隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均値と
の差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする。
これにより、形態4の印刷装置と同等の作用及び効果得られる。
〔形態24〕 更に、形態24の画像処理装置は、形態20乃至23のいずれか1の画
像処理装置において、
前記印刷装置で印刷された所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を
有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ライ
ンの濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テストパ
ターン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディング
発生ライン決定手段を備えることを特徴とする。
これにより、形態5の印刷装置と同等の作用及び効果得られる。
〔形態25〕 更に、形態25の画像処理装置は、形態22乃至24のいずれか1の画
像処理装置において、
前記テストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と、
前記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像データを
生成するテストパターン画像データ生成手段と、を備えることを特徴とする。
これにより、形態6の印刷装置と同等の作用及び効果得られる。
〔形態26〕 一方、上記目的を達成するために、形態26の画像処理プログラムは、
印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
する印刷装置に用いられる前記画像データの画像処理を行う画像処理プログラムであって

複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
画像ラインに対応する画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンデ
ィングを発生しない画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づ
き修正するディザ閾値修正ステップと、
前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップとからな
る処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態20記載の画像処理装置と
同等の作用及び効果が得られる。
また、パソコン(PC)などの汎用のコンピュータシステムを用いてソフトウェアによ
って前記各手段を実現することができるため、専用のハードウェアを作成して前記各手段
を実現する場合に比べて経済的かつ容易に実現することができる。さらに、プログラムの
一部を書き換えることによって機能改変や改良などによるバージョンアップも容易に行う
ことができる。以下の、画像処理プログラムの形態において同じである。
〔形態27〕 更に、形態27の画像処理プログラムは、形態26の画像処理プログラ
ムにおいて、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ノズルの特性を示すノズル特性情報における、前
記バンディングを発生しない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バン
ディングを発生させる各画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該
比較結果に基づき、前記ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ライ
ンに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発
生させる各画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に
使用するディザ閾値をそれぞれ選択することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態21記載の画像処理装置と
同等の作用及び効果が得られる。
〔形態28〕 更に、形態28の画像処理プログラムは、形態26の画像処理プログラ
ムにおいて、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンデ
ィングを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接す
る画像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分ステップ
と、
前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
を決定する修正対象領域決定ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使
用するプログラムを含み、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定ス
テップで決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用い
るディザ閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるデ
ィザ閾値に基づき修正することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態22記載の画像処理装置と
同等の作用及び効果が得られる。
〔形態29〕 更に、形態29の画像処理プログラムは、形態28の画像処理プログラ
ムにおいて、
前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
前記修正対象領域決定ステップは、前記各区分領域における、前記バンディングを発生
させる隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均
値との差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態23記載の画像処理装置と
同等の作用及び効果が得られる。
〔形態30〕 更に、形態30の画像処理プログラムは、形態26乃至29のいずれか
1の画像処理プログラムにおいて、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ラ
インの濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テスト
パターン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディン
グ発生ライン決定ステップをコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むこ
とを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態24記載の画像処理装置と
同等の作用及び効果が得られる。
〔形態31〕 更に、形態31の画像処理プログラムは、形態28乃至30のいずれか
1の画像処理プログラムにおいて、
前記テストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステップと、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像デー
タを生成するテストパターン画像データ生成ステップとからなる処理をコンピュータに実
行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする。
このような構成であれば、コンピュータによってプログラムが読み取られ、読み取られ
たプログラムに従ってコンピュータが処理を実行すると、形態25記載の画像処理装置と
同等の作用及び効果が得られる。
〔形態32〕 また、上記目的を達成するために、形態32のコンピュータ読み取り可
能な記憶媒体は、形態26乃至31のいずれか1の画像処理プログラムを記憶したコンピ
ュータ読み取り可能な記憶媒体としている。
これによって、CD−ROMやDVD−ROM、FD、半導体チップなどのコンピュー
タ読み取り可能な記憶媒体を介して前記形態26乃至31のいずれか1に記載の画像処理
プログラムをユーザなどの需用者に対して容易かつ確実に提供することができる。
〔形態33〕 一方、上記目的を達成するために、形態33の画像処理方法は、
印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
する印刷装置に用いられる前記画像データの画像処理を行う画像処理方法であって、
複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
画像ラインに対応する画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンデ
ィングを発生しない画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づ
き修正するディザ閾値修正ステップと、
前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップと、を含
むことを特徴とする。
これによって、形態20の画像処理装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態34〕 更に、形態34の画像処理方法は、形態33の画像処理方法において、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ノズルの特性を示すノズル特性情報における、前
記バンディングを発生しない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バン
ディングを発生させる各画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該
比較結果に基づき、前記ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ライ
ンに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発
生させる各画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に
使用するディザ閾値をそれぞれ選択することを特徴とする。
これによって、形態21の画像処理装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態35〕 更に、形態35の画像処理方法は、形態33の画像処理方法において、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンデ
ィングを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接す
る画像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分ステップ
と、
前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
を決定する修正対象領域決定ステップと、を含み、
前記ディザ閾値修正ステップは、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定ス
テップで決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用い
るディザ閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるデ
ィザ閾値に基づき修正することを特徴とする。
これによって、形態22の画像処理装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態36〕 更に、形態36の画像処理方法は、形態35の画像処理方法において、
前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
前記修正対象領域決定ステップは、前記各区分領域における、前記バンディングを発生
させる隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均
値との差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする。
これによって、形態23の画像処理装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態37〕 更に、形態37の画像処理方法は、形態33乃至36のいずれか1の画
像処理方法において、
前記印刷ステップで印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報
を有するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ラ
インの濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テスト
パターン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディン
グ発生ライン決定ステップを含むことを特徴とする。
これによって、形態24の画像処理装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔形態38〕 更に、形態38の画像処理方法は、形態35乃至37のいずれか1の画
像処理方法において、
前記テストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出ステップと、
前記濃度情報抽出ステップで抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像デー
タを生成するテストパターン画像データ生成ステップと、を含むことを特徴とする。
これによって、形態25の画像処理装置と同等の作用及び効果が得られる。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1〜図14は、本発明に係る印
刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御
方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及
び画像処理方法の第1の実施の形態を示す図である。
まず、本発明に係る印刷装置の構成を図1に基づき説明する。図1は、本発明に係る印
刷装置100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、印刷装置100は、印刷対象のM(M≧2)値の画像データを取得
する画像データ取得部10と、後述するディザマスク記憶部21に記憶されたディザマス
クを用いて、前記取得した画像データに対してN(M≧N≧2)値化処理を実行するN値
化部11と、N値化処理後の画像データに基づき印刷データを生成する印刷データ生成部
12と、印刷データに基づき印刷を実行する印刷部13とを含んだ構成となっている。
画像データ取得部10は、印刷装置100と接続されたパソコン(PC)やプリンタサ
ーバなどの印刷指示装置(図示せず)から送られてくる印刷に供するM値(M≧2)の画
像データをネットワークなどを介して取得したり、あるいは図示しないスキャナやCD−
ROMドライブなどの画像(データ)読込装置などから直接読み込んで取得したりする機
能を提供するようになっている。更に、取得した画像データが多値のRGBデータ、例え
ば1画素あたり各色(R、G、B)ごとの階調(濃度値又は輝度値)が8ビット(0〜2
55)で表現される画像データであれば、これを色変換処理して前記印字ヘッド200の
各インクに対応する多値のCMYK(4色の場合)データに変換する機能を提供するよう
になっている。また、画像データ取得部10は、色変換処理前の画像データの解像度を、
印刷解像度に応じた解像度に変換する機能を提供するようになっている。
N値化部11は、ディザマスク記憶部21から、印字ヘッド200のインク色毎にそれ
ぞれ対応するディザマスクを取得し、当該取得したディザマスクの有する各ディザ閾値と
、これに対応する画像データ取得部10で取得した画像データのM値の画素値とをそれぞ
れ比較し、この比較結果に基づき、前記M値の画素値を、当該画素値に対するドットのオ
ン・オフを示すN値の画素値へと変換するN値化処理を実行する機能を提供するようにな
っている。また、後述するテストパターン画像印刷指示部14からのテストパターン画像
データに対してN値化処理を実行する機能も提供するようになっている。
印刷データ生成部12は、N値化処理された画像データに基づき、インクジェット方式
の印刷部13において解釈可能な印刷用のデータ(以下、印刷データと称す)を生成する
機能を提供するようになっている。
ここで、本発明に適用される印字ヘッド200について説明する。
図3は、この印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図、図4は、その部分拡大側
面図である。
図3に示すように、この印字ヘッド200は、いわゆるラインヘッド型のプリンタに用
いられる印刷用紙の紙幅方向に延びる長尺構造をしており、ブラック(K)インクを専用
に吐出するノズルNが複数個(図では18個)直線状に配列されたブラックノズルモジュ
ール50と、イエロー(Y)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、同じ方向に直線
状に配列されたイエローノズルモジュール52と、マゼンタ(M)インクを専用に吐出す
るノズルNが複数個、同じ方向に直線状に配列されたマゼンタノズルモジュール54と、
シアン(C)インクを専用に吐出するノズルNが複数個、同じ方向に直線状に配列された
シアンノズルモジュール56といった4つのノズルモジュール50、52、54、56が
印刷方向(ノズル配列方向に対して垂直方向(厳密にはノズルのドット印字方向))に多
段に重なるように一体的に配列して構成されている。なお、モノクロを目的とする印字ヘ
ッドの場合は、ブラック(K)のみ、また、高画質な画像をターゲットとする印字ヘッド
の場合はライトマゼンタやライトシアンなどを加えた6色や7色のインクを用いる場合も
ある。
そして、図4は、例えばこれら4つのノズルモジュール50、52、54、56のなか
の1つであるブラックノズルモジュール50を側面(印刷方向)から示したものであり、
左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしてそのノズルN6からインクが斜め
方向に吐出されてその隣の正常なノズルN7により吐出されたドット側にドットが印字さ
れてしまっている状態(印字位置ずれ)を示している。
従って、このブラックノズルモジュール50を用いて印刷を実行すると、飛行曲がりを
発生していない状態では、いずれのドットも規定の印字位置に印字されるのに対し(理想
的なドットパターン)、例えば左から6番目のノズルN6が飛行曲がり現象を起こしてい
ると、そのドット印字位置が、目的とする印字位置から例えばその隣の正常なノズルN7
側にずれて印字される結果となる。その結果、ノズルN6及びノズルN7の印字するドッ
トが重なることなどによって、これら重なったドットの形成する画像ラインが印刷結果に
おいて濃いスジとなって発生する。一方、飛行曲がり現象によって、例えば、ノズルN6
の形成するドットとノズルN5の形成するドットとの間隔が、正常時の間隔よりも広くな
ってしまった場合は、印刷結果における、ノズルN5の形成する画像ラインと、ノズルN
6の形成する画像ラインとの間に薄いスジが発生する。
また、このような構造をした印字ヘッド200は、各ノズルN1、N2、N3…ごとに
それぞれ設けられた図示しないインクチャンバー内に供給されたインクをそれら各インク
チャンバーごとに設けられた図示しないピエゾ素子(piezo actuator)な
どの圧電素子によって各ノズルN1、N2、N3…から吐出することで、白色の印刷用紙
上に円形のドットを印字すると共に、さらに、この圧電素子に加える電圧を多段階に制御
することによってインクチャンバーからのインクの吐出量を制御して各ノズルN1、N2
、N3…ごとにサイズの異なるドットが印字可能となっている。
図1に戻って、印刷部13は、印刷に用いる媒体(例えば、印刷用紙など)または印字
ヘッド200の一方、あるいは双方を移動させながら前記印字ヘッド200に形成された
前記ノズルモジュール50、52、54、56からインクをそれぞれドット状に噴射して
前記印刷に用いる媒体(以下、印刷媒体と称す)上に多数のドットからなる所定の画像を
形成するようにしたインクジェット方式のプリンタであり、前述した印字ヘッド200の
他に、この印字ヘッド200を印刷媒体上をその幅方向に往復移動させる図示しない印字
ヘッド送り機構(マルチパス型の場合)、前記印刷媒体を移動させるための図示しない紙
送り機構、前記印刷データに基づいて印字ヘッド200のインクの吐出を制御する図示し
ない印字コントローラ機構などの公知の構成要素から構成されている。
図1に示すように、印刷装置100は、更に、修正領域を決定するのに用いるテストパ
ターン画像データの画像(以下、テストパターン画像と称す)の印刷指示を、N値化部1
1に対して与えるテストパターン画像印刷指示部14と、テストパターン画像データを記
憶するテストパターン画像データ記憶部15と、印刷部13で印刷されたテストパターン
画像から、第1解像度で、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出部16と、当該抽出した
濃度情報に基づき第1スキャン画像データを生成するスキャン画像データ生成部17と、
当該生成した第1スキャン画像データに基づき、バンディングを発生させる画像ラインを
決定するバンディング発生ライン決定部18と、後述するノズル特性情報記憶部20に記
憶されたノズル特性情報に基づき、前記決定したバンディングを発生させる画像ラインに
対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値を修正するディザ閾値修正部19と、デ
ィザ閾値修正部19でディザ閾値の修正されたディザマスクを記憶するディザマスク記憶
部21とを含んだ構成となっている。
テストパターン画像印刷指示部14は、修正領域の決定指示に応じて、テストパターン
画像データ記憶部15に記憶されたテストパターン画像データの画像を印刷する印刷指示
を、テストパターン画像データと共にN値化部11に対して出力する機能を提供するよう
になっている。
テストパターン画像データ記憶部15は、印字ヘッド200の各インク色の所定階調値
毎のベタ画像のデータであるテストパターン画像データを記憶する機能を提供するように
なっている。印刷装置100が、例えば、8ビットの階調で印刷できる機能を有する場合
に、各インク色(ノズルモジュール)について、例えば、0〜255の256の各階調(
1階調刻み)に対応するベタ画像の画像データ(CMYKの4色であれば、256×4=
1024のテストパターン画像データ)を記憶する。
濃度情報抽出部16は、印刷部13で印刷されたテストパターン画像の濃度情報を抽出
する機能を提供するようになっている。印刷画像からの濃度情報の抽出は、例えば、公知
のスキャナや公知の色濃度計と同様の原理を用いる。本実施の形態において、濃度情報抽
出部16は、公知のスキャナと同様に、印刷画像に光を照射し、その反射光を受光素子(
CCDなど)で受けて濃度情報を抽出する機能を有することとする。
スキャン画像データ生成部17は、濃度情報抽出部16で抽出した濃度情報に基づき、
印刷されたテストパターン画像に対する第1解像度(比較的低い解像度)の画像データで
ある第1スキャン画像データを生成する機能を提供するようになっている。
バンディング発生ライン決定部18は、スキャン画像データ生成部17において生成さ
れた第1スキャン画像データに基づき、各ノズルの形成する画像ライン毎の濃度平均値を
それぞれ算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき、バンディングが発生
している画像ライン(以下、バンディング発生ラインと称す)を決定する機能を提供する
ようになっている。
ディザ閾値修正部19は、ノズル特性情報記憶部20に記憶されたノズル特性情報と、
ディザマスク記憶部21に記憶されたディザマスクと、第1テストパターン画像における
、バンディング発生ライン以外の画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディ
ザ閾値(以下、良好ディザ閾値と称す)とに基づき、バンディング発生ラインに対応する
画素値のN値化処理に用いるディザ閾値(以下、不適ディザ閾値と称す)を修正する機能
を提供するようになっている。
この修正処理は、具体的に、まず、第1テストパターン画像における、バンディング発
生ラインを形成するノズルのノズル特性情報(以下、異常ノズル特性情報と称す)と、そ
れ以外の画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報(以下、正常ノズル特性情報と称
す)とを比較する。次に、前記比較結果に基づき、各バンディング発生ラインの異常ノズ
ル特性情報に対して所定条件を満足する正常ノズル特性情報をそれぞれ選択する。そして
、各バンディング発生ラインに対応する不適ディザ閾値を、前記選択した所定条件を満足
する正常ノズル特性情報を有するノズルの形成する画像ラインに対応する良好ディザ閾値
に変更する。本実施の形態において、ノズル特性情報は、印字ヘッド200の各ノズルの
吐出するインクの着弾位置ズレ量の情報が含まれており、この場合に、前記所定条件は、
正常ノズル特性情報の着弾位置ズレ量B[μm](絶対値)が、異常ノズル特性情報の着弾
位置ズレ量A[μm](絶対値)以上となる場合に満たされるとする。
ノズル特性情報記憶部20は、前述したように、印字ヘッド200の有する各ノズルの
インクの着弾位置ズレ量の情報を含むノズル特性情報を記憶するようになっている。
ディザマスク記憶部21は、ディザ閾値の修正が施されていない初期ディザマスクや、
ディザ閾値修正部19で修正されたディザ閾値を有するディザマスクなどを、インク色の
情報に対応付けて記憶する機能を提供するようになっている。
ここで、印刷装置100は、印刷のための各種制御や前記画像データ取得部10、N値
化部11、印刷データ生成部12、印刷部13、テストパターン画像印刷指示部14、濃
度情報抽出部16、スキャン画像データ生成部17、バンディング発生ライン決定部18
、ディザ閾値修正部19などをソフトウェア上で実現するためのコンピュータシステムを
備えており、そのハードウェア構成は、図2に示すように、各種制御や演算処理を担う中
央演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)60
と、主記憶装置(Main Storage)を構成するRAM(Random Acc
ess Memory)62と、読み出し専用の記憶装置であるROM(Read On
ly Memory)64との間をPCI(Peripheral Component
Interconnect)バスやISA(Industrial Standard
Architecture)バス等からなる各種内外バス68で接続すると共に、この
バス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD(Hard Dis
k Drive)などの外部記憶装置(Secondary Storage)70や、
印刷部13やCRT、LCDモニター等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボー
ド、スキャナなどの入力装置74、および図示しない印刷指示装置などと通信するための
ネットワークLなどを接続したものである。
そして、電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラ
ムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、あるいは、CD
−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などの記憶媒体を介して、ま
たはインターネットなどの通信ネットワークLを介して記憶装置70にインストールされ
た各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62に
ロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して
所定の制御および演算処理を行うことで前述したような各手段の各機能をソフトウェア上
で実現できるようになっている。
次に、図5に基づき、上記のような構成をした印刷装置100を用いたディザマスク修
正処理の流れを説明する。ここで、図5は、印刷装置100における、ディザマスク修正
処理を示すフローチャートである。
図5に示すように、まずステップS100に移行し、テストパターン画像印刷指示部1
4において、入力装置74等を介したディザマスクの修正指示があったか否かを判定し、
修正指示があったと判定された場合(Yes)は、ディザマスク修正処理を開始してステップ
S102に移行し、そうでない場合(No)は、修正指示があるまで判定処理を繰り返す。
ステップS102に移行した場合は、テストパターン画像印刷指示部14において、未
処理のインク色を選択してステップS104に移行する。
ステップS104では、テストパターン画像印刷指示部14において、選択したインク
色に対する、未処理の所定階調のテストパターン画像データを、テストパターン画像デー
タ記憶部15から読み出して、ステップS106に移行する。
ステップS106では、テストパターン画像印刷指示部14において、N値化部11に
対して、ステップS100で読み出したテストパターン画像データと共に、その画像の印
刷指示を送信してステップS108に移行する。
ステップS108では、N値化部11において、テストパターン画像印刷指示部14か
ら受信した印刷指示に応じて、同じくテストパターン画像印刷指示部14から受信したテ
ストパターン画像データに対してN値化処理を実行し、N値化処理後のテストパターン画
像データを印刷データ生成部12に出力してステップS110に移行する。
ステップS110では、印刷データ生成部12において、N値化部11から入力された
N値化処理後のテストパターン画像データに基づき印刷データを生成し、当該生成した印
刷データを印刷部13に出力してステップS112に移行する。
ステップS112では、印刷部13において、印刷データ生成部12から入力された印
刷データに基づき、印字ヘッド200を駆動してテストパターン画像データの画像(テス
トパターン画像)を印刷媒体に印刷してステップS114に移行する。ここで、本実施の
形態においては、テストパターン画像の印刷された印刷媒体は、不図示の輸送機構により
、自動的に濃度情報抽出部16の濃度検出領域(スキャン領域)へと輸送されるようにな
っている。
ステップS114では、濃度情報抽出部16において、濃度検出領域に配置された印刷
媒体の印刷画像を第1解像度(例えば、720[dpi])でスキャンして、印刷媒体に印
刷されたテストパターン画像の濃度情報を抽出し、ステップS116に移行する。
ステップS116では、スキャン画像データ生成部17において、ステップS114で
抽出した濃度情報に基づき、第1解像度でスキャンしたテストパターン画像の画像データ
である第1スキャン画像データを生成してステップS118に移行する。
ステップS118では、バンディング発生ライン決定部18において、ステップS11
4で生成した第1スキャン画像データに基づき、テストパターン画像の濃度変化を抽出し
てステップS120に移行する。具体的には、まず、第1スキャン画像データから各画像
ラインの濃度平均値を算出し、当該算出した濃度平均値と、テストパターン画像の階調値
との差分値を算出することで、階調値に対する濃度変化を抽出する。ここで、前記画像ラ
インとは、印字ヘッド200における1つのノズルが形成するドットから構成されるドッ
トラインである。従って、第1スキャン画像データにおいては、スキャンする解像度の高
さによって、各画像ラインを構成する画素数が異なる。
ステップS120に移行した場合は、バンディング発生ライン決定部18において、所
定条件を満足する差分値を有する画像ラインがあるか否かを判定し、あると判定された場
合(Yes)は、ステップS122に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS124に移
行する。例えば、各画像ラインの濃度変化を示す上記差分値(例えば、絶対値)と、予め
用意した閾値とを比較し、差分値が閾値以上となる場合に所定条件を満足しているとする
ステップS122に移行した場合は、バンディング発生ライン決定部18において、ス
テップS120で所定条件を満足すると判定された画像ラインを、バンディング発生ライ
ンに決定してステップS124に移行する。つまり、濃度変化(差分)の大きい画像ライ
ンには、スジが発生している可能性が高いので、その画像ラインをディザ閾値の修正対象
の画像ラインとする。
ステップS124では、バンディング発生ライン決定部18において、選択したインク
色に対して用意された全階調のテストパターン画像データに対して、ステップS120の
判定処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Yes)は、ステップS1
26に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS104に移行する。
ステップS126に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、所定条件を満た
す画像ライン(バンディング発生ライン)の有無に基づき、選択したインク色に対応する
ディザマスクが修正対象であるか否かを判定し、修正対象であると判定された場合(Yes)
は、ステップS128に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS130に移行する。
つまり、バンディング発生ラインが1本でもある場合は、該当インク色のディザマスクは
修正対象であると判定し、バンディング発生ラインが1本も無い場合は、該当インク色の
ディザマスクは修正対象外であると判定する。
ステップS128に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、ステップS12
6で修正対象であると判定されたディザマスクの修正対象ラインに対応するディザ閾値に
対して修正処理を実行してステップS130に移行する。
ステップS130では、テストパターン画像印刷指示部14において、全インク色の全
処理対象のテストパターン画像データに対して、当該各テストパターン画像データのN値
化処理に用いるディザマスクの修正処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定され
た場合(Yes)は、処理を終了し、そうでない場合(No)は、ステップS102に移行する。
更に、図6に基づき、ステップS126のディザ閾値修正処理の流れを説明する。ここ
で、図6は、ディザ閾値修正部19におけるディザ閾値修正処理を示すフローチャートで
ある。
ディザ閾値修正処理が開始されると、図6に示すように、まずステップS200に移行
し、ディザ閾値修正部19において、バンディング発生ライン決定部18からバンディン
グ発生ラインの情報を取得してステップS202に移行する。
ステップS202では、ディザ閾値修正部19において、ノズル特性情報記憶部20か
ら、ディザ閾値の修正処理が未処理のバンディング発生ラインを選択し、当該選択したバ
ンディング発生ラインに対応する異常ノズル特性情報(ノズルの着弾位置ズレ量A)を取
得してステップS204に移行する。
ステップS204では、ディザ閾値修正部19において、ノズル特性情報記憶部20か
ら、バンディング発生ライン以外の画像ラインに対応する正常ノズル特性情報(ノズルの
着弾位置ズレ量B)を取得してステップS206に移行する。
ステップS206では、ディザ閾値修正部19において、ステップS202で取得した
着弾位置ズレ量Aに基づき、薄いスジを発生しているか否かを判定し、薄いスジを発生し
ていると判定された場合(Yes)は、ステップS208に移行し、そうでない場合(No)は、
ステップS218に移行する。
ステップS208に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、ステップS20
4で取得した未処理のバンディング発生ラインに対応する異常ノズル特性情報の着弾位置
ズレ量Aと、ステップS204で取得した正常ノズル特性情報の着弾位置ズレ量Bとを比
較し、当該比較結果に基づき、A<Bとなる着弾位置ズレ量Bの画像ラインがあるか否か
を判定し、あると判定された場合(Yes)は、ステップS210に移行し、そうでない場合(
No)は、ステップS216に移行する。
ステップS210に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、ステップS20
4で選択したバンディング発生ラインに対応する不適ディザ閾値を、ステップS210で
判定されたA<Bとなる画像ラインに対応する良好ディザ閾値に変更してステップS21
2に移行する。
ステップS212では、ディザ閾値修正部19において、全てのバンディング発生ライ
ンに対してディザ閾値の修正処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合
(Yes)は、ステップS214に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS202に移行
する。
ステップS214に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、バンディング発
生ラインの決定に用いたテストパターン画像のインク色の情報と対応付けて、修正処理後
のディザマスクをディザマスク記憶部21に記憶して、一連の処理を終了し元の処理に復
帰する。
一方、ステップS208において、A<Bとなる画像ラインがなくステップS216に
移行した場合は、ステップS204で選択したバンディング発生ラインに対応する不適デ
ィザ閾値を修正せずにステップS212に移行する。
また、ステップS206において、バンディング発生ラインが薄いスジではなく濃いス
ジでありステップS218に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、ステップ
S202で取得した未処理のバンディング発生ラインに対応する異常ノズル特性情報の着
弾位置ズレ量Aと、ステップS204で取得した正常ノズル特性情報の着弾位置ズレ量B
とを比較し、当該比較結果に基づき、A>Bとなる着弾位置ズレ量Bの画像ラインがある
か否かを判定し、あると判定された場合(Yes)は、ステップS210に移行し、そうでな
い場合(No)は、ステップS216に移行する。
次に、図7に基づき、印刷装置100における印刷処理の流れを説明する。ここで、図
7は、印刷装置100における印刷処理を示すフローチャートである。
印刷処理は、図7に示すように、まずステップS300に移行し、画像データ取得部1
0において、パソコンなどの図示しない印刷指示端末などから印刷指示があったか否かを
判定し、印刷指示があったと判定された場合(Yes)は、ステップS302に移行し、そう
でない場合(No)は、印刷指示があるまで判定処理を繰り返す。
ステップS302に移行した場合は、画像データ取得部10において、印刷指示端末か
ら印刷指示と共に送られてきた画像データを取得してステップS304に移行する。
ステップS304では、画像データ取得部10において、ステップS302で取得した
画像データを、印刷解像度に応じて、解像度変換してステップS306に移行する。なお
、取得した画像データが印刷解像度と同じ解像度である場合は、解像度変換を行わずに次
のステップへと移行する。
ステップS306では、画像データ取得部10において、解像度変換処理後の画像デー
タの色変換処理を行って、ステップS308に移行する。つまり、画像データ取得部10
で取得した画像データが多値のRGBデータであるときに、前述したようにこれを所定の
変換アルゴリズムに基づいて使用インクに対応した多値のCMYKデータなどに変換する
。なお、取得した画像データが、CMYKデータの形式である場合は、変換せずに次のス
テップへと移行する。
ステップS308では、N値化部11において、解像度及び色変換処理後の画像データ
に対してN値化処理を実行してステップS310に移行する。具体的に、ディザマスク記
憶部21に記憶された修正処理後のディザマスクを用いて画像データをN値化する。
ステップS310では、印刷データ生成部12において、ステップS308でN値化処
理後の画像データに基づき印刷データを生成し、当該生成した印刷データを印刷部13に
出力してステップS312に移行する。具体的に、N値化処理後の画像データを印刷部1
3の解釈可能なデータへと変換することで印刷データを生成する。
ステップS312では、印刷部13において、印刷データ生成部12から入力された印
刷データに基づき、印字ヘッド200を駆動して前記画像データの画像を印刷媒体に印刷
して処理を終了する。
次に、図8〜図14に基づき、本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図8は、テストパターン画像の一例を示す図である。また、図9は、第1スキ
ャン画像データから抽出された濃度変化の一例を示す図である。また、図10は、テスト
パターン画像におけるバンディング発生ラインの一例を示す図である。また、図11は、
ノズル特性情報(着弾位置ズレ量)の一例を示す図である。また、図12(a)〜(d)
は、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各インク色にそれぞれ対応するディザマ
スクの一例を示す図である。また、図13(a)及び(b)は、バンディング発生ライン
に対応する不適ディザ閾値を、良好ディザ閾値に変更する過程を示す図である。また、図
14(a)及び(b)は、隣り合う2ラインのバンディング発生ラインに対応する不適デ
ィザ閾値を、隣り合う2ラインの良好ディザ閾値に変更する過程を示す図である。
まず、印刷装置100におけるディザマスク修正処理の実際の動作を説明する。
ユーザの入力装置74の操作などによって、印刷装置100のテストパターン画像印刷
指示部14に対して、ディザマスク修正指示が入力されると(ステップS100の「Ye
s」の分岐)、テストパターン画像印刷指示部14は、印字ヘッド200に対応するイン
ク色から、ディザ閾値の修正処理が未処理のインク色を選択し(ステップS102)、テ
ストパターン画像データ記憶部15から、選択したインク色に対して、予めディザマスク
修正用に用意されたテストパターン画像データを読み出す(ステップS104)。そして
、印刷指示と共に、当該読み出したテストパターン画像データをN値化部11に送信する
(ステップS106)。
一方、N値化部11は、ディザマスク記憶部21に記憶されたディザマスクから、上記
選択したテストパターン画像データのN値化処理に用いるディザマスクを取得し、当該取
得したディザマスクを用いてテストパターン画像データに対してN値化処理を実行する(
ステップS108)。具体的に、テストパターン画像データのM値の各画素値と、これら
各画素値に対応するディザマスクの各ディザ閾値とを比較し、M値の画素値がディザ閾値
よりも大きな値であるときは、ドットをオンにする(形成する)と判断し、そうでない場
合はドットをオフにする(形成しない)と判断する。そして、この判断結果に基づき、各
画素値をドットのオン・オフを示す2つの数値のいずれか一方へと変換する(この場合は
2値化となる)。
印刷データ生成部12は、N値化処理後のテストパターン画像データから印刷データを
生成し、当該生成した印刷データを印刷部13に出力する(ステップS110)。印刷部
13は、印刷データ生成部12から印刷データが入力されると、当該印刷データに基づき
、印字ヘッド200を駆動してテストパターン画像データの画像(テストパターン画像)
を印刷媒体(例えば、印刷用紙など)に印刷する(ステップS112)。このテストパタ
ーン画像は、例えば、図8に示すように、所定階調毎に用意される。図8は、あるインク
色に対するテストパターン画像の一部であり、実際は、前述したように印字ヘッド200
の有するノズルモジュールのインク色(本実施の形態では、CMYKの4色)の各色に対
して、所定階調毎に用意される。
そして、テストパターン画像の印刷された印刷媒体は、濃度情報抽出部16の濃度検出
領域に自動的に輸送され、そこでテストパターン画像の濃度情報を抽出する(ステップS
114)。具体的には、スキャンされた画像が第1解像度(例えば、720[dpi])と
なるように、印刷媒体のテストパターン画像の印刷面に光を照射し、その反射光を受光素
子(CCD)で受光し、光電変換することで濃度情報を抽出する。濃度情報が抽出される
と、スキャン画像データ生成部17において、抽出した濃度情報から第1解像度の第1ス
キャン画像データを生成する(ステップS116)。
第1スキャン画像データが生成されると、バンディング発生ライン決定部18は、この
第1スキャン画像データに基づき、テストパターン画像の画像ライン毎に濃度平均値を算
出して、テストパターン画像の濃度変化を抽出する(ステップS118)。
図9に示すように、例えば、横軸を画像のライン番号、縦軸を濃度値として、上記算出
した濃度平均値とテストパターン画像の濃度値(階調値)との関係を示すと、スジの発生
する画像ラインは、テストパターン画像の濃度値に対して、濃度が増加又は減少する方向
に変化する。ここでは、この増加方向又は減少方向の変化値(差分値の絶対値)を予め設
定された閾値と比較し、変化値が閾値以上であれば該当のラインは所定条件を満足してい
ると判定する(ステップS120の「Yes」の分岐)。そして、所定条件を満足する画
像ラインを、バンディング発生ラインと決定する(ステップS122)。
従って、このバンディング発生ラインがディザ閾値の修正対象の画像ラインとなる。本
実施の形態において、バンディング発生ラインは、例えば、図10に示すように、テスト
パターン画像において、他の画像ラインに対して薄いスジ又は濃いスジを形成する画像ラ
インとなる。
上記ステップS104〜S122の処理を、インク色毎に用意された複数階調のテスト
パターン画像データの全てに対して行い(ステップS124の「Yes」の分岐)、選択
したインク色に対する各階調の第1スキャン画像に1本でもバンディング発生ラインと決
定されたものがあれば、そのインク色に対応するディザマスクを修正対象と判定し(ステ
ップS126の「Yes」の分岐)、当該ディザマスクに対してディザ閾値修正処理を実
行する(ステップS128)。
つまり、上記選択したインク色に対応するディザマスクが修正対象であると判定される
と、ディザ閾値修正部19は、バンディング発生ライン決定部18から、上記決定された
バンディング発生ラインの位置を知るための情報(例えば、ライン番号など)を取得する
(ステップS200)。更に、この取得した位置情報に基づき、ディザ閾値の修正処理が
未処理のバンディング発生ラインを1本選択し、ノズル特性情報記憶部20から、この選
択したバンディング発生ラインを形成するノズルの着弾位置ズレ量Aを取得する(ステッ
プS202)。また、テストパターン画像における、上記決定されたバンディング発生ラ
イン以外の画像ラインを形成するノズルの着弾位置ズレ量Bを、ノズル特性情報記憶部2
0から取得する(ステップS204)。
ディザ閾値修正部19は、着弾位置ズレ量Aと着弾位置ズレ量Bとを比較して、当該比
較結果に基づき、上記選択したバンディング発生ラインの不適ディザ閾値の修正に適した
良好ディザ閾値の画像ラインがあるか否かを判断する(ステップS206,S208,S
218)。
ここで、本実施の形態において、ノズル特性情報(着弾位置ズレ量)は、図11に示す
ように、「ノズル番号Nの着弾位置−ノズル番号(N−1)の理想着弾位置からのズレ量
」から構成されているとする。この場合、着弾位置ズレ量の符号がマイナスのときは、バ
ンディング発生ラインが「濃いスジ」となって画像に現われ、符号がプラスのときは、バ
ンディング発生ラインが「薄いスジ」となって画像に現われる。
例えば、ノズル番号3の形成した画像ラインがバンディング発生ラインになっていると
する。図11に示すように、ノズル番号3のノズルは、着弾位置ズレ量が「−3[μm]」
となっている。従って、ノズル番号3のノズルで形成される画像ラインは、テストパター
ン画像において「濃いスジ」を形成する(ステップS206の「No」の分岐)。
ディザ閾値修正部19は、ノズル番号3のバンディング発生ラインが選択されると、バ
ンディング発生ライン以外の画像ラインにおいて、ノズル番号3の着弾位置ズレ量A(−
3[μm])よりも小さい着弾位置ズレ量Bがあるか否かを判定する(ステップS218)
。具体的には、選択したノズル番号3の着弾位置ズレ量A(−3[μm])と、バンディン
グ発生ライン以外の画像ラインを形成するノズルの着弾位置ズレ量Bとを順に比較してい
く。ここで、ノズル番号6の形成する画像ラインはバンディングを発生しないとすると、
図11に示すように、ノズル番号6のノズルの着弾位置ズレ量は「−4[μm]」となって
おり、ノズル番号3のノズルの着弾位置ズレ量(−3[μm])よりも小さい値となってい
る。即ち、ノズル番号3と6の着弾位置ズレ量には、条件「A>B」が成立する(ステッ
プS218の「Yes」の分岐)。つまり、濃いスジが発生している画像ラインを形成す
るノズルの着弾位置ズレ量Aよりも大きい着弾位置ズレ量Bの画像ラインにおいて「濃い
スジ」が発生していないならば、その画像ラインに対応する画素値のN値化処理で用いら
れているディザ閾値は良好ディザ閾値であると判断できる。
従って、ディザ閾値修正部19は、このような良好ディザ閾値がある場合に、ノズル番
号3のノズルが形成するバンディング発生ラインに対応する画素値のN値化処理で用いら
れているディザ閾値(不適ディザ閾値)を、前記良好ディザ閾値へと変更する(ステップ
S210)。
例えば、図12(a)〜(d)に示すように、ディザマスク記憶部21には、CMYK
の各インク色に対して8行×8列のディザマスクが記憶されているとする(ここでは、階
調は考えない)。上記印刷されたテストパターン画像がシアン(Cyan)のベタ画像で
あるとすると、上記したテストパターン画像の印刷においては、図12(a)に示す、シ
アン用のディザマスクが使用されていることになる。
従って、ノズル番号3のノズルが形成するバンディング発生ラインに対応するディザ閾
値は、例えば、図13(a)に示すシアン用のディザマスクにおける、3列目のディザ閾
値(a13〜a83)となる。また、本実施の形態では、各画像ライン(例えば、200
画素)に対しては、各画像ラインに対応する各列(8個)のディザ閾値を繰り返し用いる
ことになる。一方、ノズル番号6のノズルが形成する画像ラインに対応するディザ閾値は
、例えば、図13(a)に示す、6列目のディザ閾値(a16〜a86)となる。
ここでは、バンディング発生ライン1本ずつに対してディザ閾値の修正を行うので、デ
ィザ閾値修正部19は、不適ディザ閾値(a13〜a83)を、良好ディザ閾値(a16
〜a86)に変更する修正を行う。これにより、シアン用のディザマスクは、図13(b
)に示すように、3列目のディザ閾値(a13〜a83)が、6列目のディザ閾値(a1
6〜a86)に全て変更されたものとなる。
上記同様の処理を、バンディング発生ラインの全てに対して行うことで、ディザマスク
の修正処理が終了する(ステップS214の「Yes」の分岐)。修正処理後のディザマ
スクは、インク色と対応付けられてディザマスク記憶部21に記憶される(ステップS2
16)。
そして、上記ディザマスクの修正処理を、全インク色のテストパターン画像データに対
して行うことで(ステップS130の「Yes」の分岐)、ディザマスクの修正処理が終
了する。ここでは、図12(a)〜(d)に示す、CMYKの4色にそれぞれ対応する4
種類のディザマスクが修正されたことになる。
例えば、上記修正後のシアン用のディザマスクを用いてシアン画像データのN値化処理
を行うことで、ノズル番号3のノズルで形成される画像ラインのドット配列が、ノズル番
号6のノズルで形成される画像ラインのドット配列と同様のものとなるので、修正前のデ
ィザ閾値でN値化されたシアン画像データに基づき、ノズル番号3のノズルで形成された
画像ラインで発生していたバンディング(濃いスジ)を、ノズル番号6のノズルで形成し
た画像ラインと同等に解消又は目立たなくすることができる。
なお、バンディング(濃いスジ、薄いスジ)は、一般に、連続する2本〜数本の画像ラ
インが影響し合って発生するので、上記したようにバンディング発生ラインを1本単位で
決定せずに、例えば、連続する2本単位で決定し、図14に示すように、連続する2ライ
ンの不適ディザ閾値を、同じく連続する2ラインの良好ディザ閾値に変更する修正を行う
ようにしても良い。
次に、本実施の形態の印刷装置100における印刷処理の実際の動作を説明する。
印刷装置100は、印刷指示装置等からの印刷指示を受信すると(ステップS300の
「Yes」の分岐)、画像データ取得部10において、印刷指示に対応した画像データを
取得する(ステップS302)。そして、この取得した画像データに対して、解像度変換
処理及び色変換処理を施し(ステップS304及びS306)、次に、この処理後の画像
データに対してN値化処理を実行する(ステップS308)。
N値化処理が実行されると、N値化部11は、まず、上記ディザマスク修正処理におい
て修正されたディザマスクを、ディザマスク記憶部21から取得し、当該取得したディザ
マスクを用いて、上記取得した画像データにおける、M値の画素値をN値(例えば、2値
)の画素値に変換する。N値化処理が終了すると、当該N値化処理後の画像データを印刷
データ生成部12に出力する。
一方、印刷データ生成部12は、N値化部11からN値化処理後の画像データを取得す
ると、当該N値化処理後の画像データに基づき印刷データを生成し、当該生成した印刷デ
ータを印刷部13に出力する(ステップS310)。
印刷部13は、印刷データ生成部12から印刷データが入力されると、当該印刷データ
に基づき、印字ヘッド200を駆動して印刷媒体に画像を印刷する(ステップS312)
以上、本実施の形態の印刷装置100によれば、初期のディザマスクによってN値化処
理が施されたテストパターン画像データの画像における、バンディング発生ラインに対応
する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値を、バンディング発生ライン以外の画像ライ
ンに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正することが可能である
また、ディザ閾値の修正は、バンディング発生ラインとそれ以外の画像ラインとを形成
するノズルのノズル特性情報(着弾位置ズレ量)に基づき、バンディング発生ラインの着
弾位置ズレ量A(絶対値)よりも大きな着弾位置ズレ量Bを有する画像ラインの良好ディ
ザ閾値に、バンディング発生ラインの不適ディザ閾値を変更することで行うことが可能で
ある。
従って、実環境下で印刷されたテストパターン画像において発生するバンディング(濃
いスジ、薄いスジ)を効果的に解消又は目立たなくすることができる。
上記第1の実施の形態において、N値化部11は、形態1又は20のN値化手段に対応
し、印刷データ生成部12及び印刷部13による印刷処理は、形態1、2、5及び6のい
ずれか1の印刷手段に対応し、テストパターン画像印刷指示部14、テストパターン画像
データ記憶部15及び印刷部13によるテストパターン画像の印刷処理は、形態6のテス
トパターン画像印刷手段に対応し、濃度情報抽出部16は、形態6又は25の濃度情報抽
出手段に対応し、スキャン画像データ生成部17は、形態6又は25のテストパターン画
像データ生成手段に対応し、バンディング発生ライン決定部18は、形態5又は24のバ
ンディング発生ライン決定手段に対応し、ディザ閾値修正部19は、形態1、2、20及
び21のいずれか1のディザ閾値修正手段に対応し、ノズル特性情報記憶部20は、形態
2又は21のノズル特性情報記憶手段に対応する。
また、上記第1の実施の形態において、ステップS100〜S110は、形態12又は
19のテストパターン画像印刷ステップに対応し、ステップS112は、形態12、19
、31及び38のいずれか1の濃度情報抽出ステップに対応し、ステップS114は、形
態12、19、31及び38のいずれか1のテストパターン画像データ生成ステップに対
応し、ステップS116〜S118は、形態11、18、30及び37のいずれか1のバ
ンディング発生ライン決定ステップに対応し、ステップS120は、形態7、8、14、
15、26、27、33及び34のいずれか1のディザ閾値修正ステップに対応する。
また、上記第1の実施の形態において、ステップS308は、形態7、14、26及び
33のいずれか1のN値化ステップに対応し、ステップS310〜S312は、形態7、
11、14、18、30及び37のいずれか1の印刷ステップに対応する。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態を図面に基づき説明する。図15〜図24は、本発明
に係る印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷
装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記
憶媒体及び画像処理方法の第2の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、バンディング発生ラインとこれに隣接する他の画像ラインとの複数の
画像ラインで形成される修正対象画像ラインを決定し、当該決定した修正対象画像ライン
の画像領域を複数の区分領域に区分し、当該複数の区分領域から修正対象の区分領域を決
定する。そして、この決定した修正対象の区分領域に対応する画素値のN値化処理に用い
るディザ閾値のみを、同じ修正対象画像ラインの修正対象外の区分領域に対応する画素値
のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正する点が上記第1の実施の形態と異なる。
以下、上記第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明し、重複する部分については
同一の符号を付して説明を省略する。
まず、本発明に係る印刷装置の構成を図15に基づき説明する。図15は、本発明に係
る印刷装置300の構成を示すブロック図である。
図15に示すように、印刷装置300は、上記第1の実施の形態における印刷装置10
0に、バンディング発生ライン決定部18で決定された修正対象画像ラインの画像領域を
複数の区分領域に区分する領域区分部22と、前記複数の区分領域からディザ閾値の修正
対象の区分領域を決定する修正領域決定部23とが追加され、ノズル特性情報記憶部20
を取り除いた構成となる。以下、新規追加された構成部と、上記第1の実施の形態におけ
る印刷装置100と異なる動作を行う構成部とについて詳細に説明する。
濃度情報抽出部16は、上記第1の実施の形態における印刷されたテストパターン画像
から第1解像度で濃度情報を抽出する機能に加え、領域区分部22から指示に応じて、前
記テストパターン画像における各区分領域から第2解像度(第2解像度>第1解像度)で
濃度情報を抽出する機能を提供するようになっている。
スキャン画像データ生成部17は、上記第1の実施の形態における第1解像度で抽出さ
れた濃度情報に基づき第1スキャン画像データを生成する機能に加え、第2解像度で抽出
された濃度情報に基づき第2スキャン画像データを生成する機能を提供するようになって
いる。
バンディング発生ライン決定部18は、上記第1の実施の形態と同様の機能に加え、バ
ンディングが発生している画像ラインと、これに隣接する画像ラインとの連続する複数本
の画像ラインを、修正対象画像ラインとして決定する機能を提供するようになっている。
領域区分部22は、スキャン画像データ生成部17において生成された第1解像度の第
1スキャン画像データに基づき、バンディング発生ライン決定部18で決定された修正対
象画像ラインの各画像領域をそれぞれ複数の区分領域に区分する機能を提供するようにな
っている。
修正領域決定部23は、スキャン画像データ生成部17において生成された第2スキャ
ン画像データに基づき、各区分領域におけるバンディングを発生させる画像ライン、及び
この画像ラインに隣接する他の画像ラインの濃度平均値を算出すると共に、これら濃度平
均値の差分値を算出する。更に、バンディングを発生させる画像ラインのピーク値を検出
し、このピーク値と、前記差分値とに基づき、複数の区分領域から修正対象の区分領域を
決定する機能を提供するようになっている。なお、本実施の形態において、前記バンディ
ングとは、飛行曲がり現象等が原因で印刷画像に発生するスジ(濃いスジ又は薄いスジ)
のことを示すものとする。
次に、図16に基づき、上記のような構成をした印刷装置300を用いたディザマスク
修正処理の流れを説明する。ここで、図16は、印刷装置300における、ディザマスク
修正処理を示すフローチャートである。
図16に示すように、まずステップS400に移行し、テストパターン画像印刷指示部
14において、入力装置74等を介したディザマスクの修正指示があったか否かを判定し
、修正指示があったと判定された場合(Yes)は、ディザマスク修正処理を開始してステッ
プS402に移行し、そうでない場合(No)は、修正指示があるまで判定処理を繰り返す。
ステップS402に移行した場合は、テストパターン画像印刷指示部14において、未
処理のインク色を選択してステップS404に移行する。
ステップS404では、テストパターン画像印刷指示部14において、選択したインク
色に対する、未処理の所定階調のテストパターン画像データを、テストパターン画像デー
タ記憶部15から読み出して、ステップS406に移行する。
ステップS406では、テストパターン画像印刷指示部14において、N値化部11に
対して、ステップS400で読み出したテストパターン画像データと共に、その画像の印
刷指示を送信してステップS408に移行する。
ステップS408では、N値化部11において、テストパターン画像印刷指示部14か
ら受信した印刷指示に応じて、同じくテストパターン画像印刷指示部14から受信したテ
ストパターン画像データに対してN値化処理を実行し、N値化処理後のテストパターン画
像データを印刷データ生成部12に出力してステップS410に移行する。
ステップS410では、印刷データ生成部12において、N値化部11から入力された
N値化処理後のテストパターン画像データに基づき印刷データを生成し、当該生成した印
刷データを印刷部13に出力してステップS412に移行する。
ステップS412では、印刷部13において、印刷データ生成部12から入力された印
刷データに基づき、印字ヘッド200を駆動してテストパターン画像データの画像(テス
トパターン画像)を印刷媒体に印刷してステップS414に移行する。ここで、本実施の
形態においては、テストパターン画像の印刷された印刷媒体は、不図示の輸送機構により
、自動的に濃度情報抽出部16の濃度検出領域(スキャン領域)へと輸送されるようにな
っている。
ステップS414では、濃度情報抽出部16において、濃度検出領域に配置された印刷
媒体の印刷画像を第1解像度(例えば、720[dpi])でスキャンして、印刷媒体に印
刷されたテストパターン画像の濃度情報を抽出し、ステップS416に移行する。
ステップS416では、スキャン画像データ生成部17において、ステップS414で
抽出した濃度情報に基づき、第1解像度でスキャンしたテストパターン画像の画像データ
である第1スキャン画像データを生成してステップS418に移行する。
ステップS418では、バンディング発生ライン決定部18において、ステップS41
4で生成した第1スキャン画像データに基づき、テストパターン画像の濃度変化を抽出し
てステップS420に移行する。具体的には、まず、第1スキャン画像データから各画像
ラインの濃度平均値を算出し、当該算出した濃度平均値と、テストパターン画像の階調値
との差分値を算出することで、階調値に対する濃度変化を抽出する。ここで、前記画像ラ
インとは、印字ヘッド200における1つのノズルが形成するドットから構成されるドッ
トラインである。従って、第1スキャン画像データにおいては、スキャンする解像度の高
さによって、各画像ラインを構成する画素数が異なる。
ステップS420に移行した場合は、バンディング発生ライン決定部18において、所
定条件を満足する差分値を有する画像ラインがあるか否かを判定し、あると判定された場
合(Yes)は、ステップS422に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS434に移
行する。上記第1の実施の形態と同様に、各画像ラインの濃度変化を示す上記差分値(例
えば、絶対値)と、予め用意した閾値とを比較し、差分値が閾値以上となる場合に所定条
件を満足しているとする。
ステップS422に移行した場合は、バンディング発生ライン決定部18において、ス
テップS420で所定条件を満足すると判定された画像ライン(バンディング発生ライン
)に基づき、修正対象画像ラインを決定してステップS424に移行する。
ステップS424では、領域区分部22において、ステップS422で決定した、修正
対象画像ラインを、複数の区分領域に区分してステップS426に移行する。ここで、区
分領域は、各画素の座標(例えば、画像の横方向をx、縦方向をyとして各画素の座標(
x、y))を用いて表現される。例えば、画像の第1画像ライン〜第4画像ラインまでの
連続する4本の画像ラインが修正対象の画像ラインに決定された場合を想定すると、区分
領域が横4画素×縦16画素のサイズである場合に、第1画像ラインの先頭画素の座標を
(0,0)とすると、先頭の区分領域は、x座標の範囲が[0〜3]、y座標の範囲が[0
〜15]といったように表現される。同様に、第1〜第4画像ラインにおける他の区分領
域は、x座標の範囲が共通で、y座標の範囲が、[16〜31]、[32〜47]、[48〜
63]、・・・といったように表現される。
ステップS426では、濃度情報抽出部16において、印刷媒体に印刷されたテストパ
ターン画像におけるステップS424で区分された各区分領域の画像を、第1解像度より
も高い第2解像度(例えば、第1解像度が720[dpi]であれば、1440[dpi],
2880[dpi]など)でスキャンして、各区分領域の画像の濃度情報を抽出し、ステッ
プS428に移行する。
ステップS428では、スキャン画像データ生成部17において、ステップS426で
抽出した濃度情報に基づき、第2スキャン画像データを生成してステップS430に移行
する。
ステップS430では、修正領域決定部23において、ステップS428で生成した第
2スキャン画像データに基づき、複数の区分領域から、修正対象の区分領域を決定してス
テップS432に移行する。
ステップS432では、バンディング発生ライン決定部18において、選択したインク
色に対して用意された全階調のテストパターン画像データに対して、ステップS420の
判定処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Yes)は、ステップS4
34に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS404に移行する。
ステップS434に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、選択したインク
色に対応するディザマスクは、修正対象であるか否かを判定し、修正対象であると判定さ
れた場合(Yes)は、ステップS436に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS43
8に移行する。つまり、修正対象の区分領域が1つでもある場合は、該当インク色のディ
ザマスクを修正対象であると判定し、修正対象の区分領域が1つも無い場合は、該当イン
ク色のディザマスクを修正対象外であると判定する。
ステップS436に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、ステップS43
4で修正対象であると判定されたディザマスクの修正対象の区分領域に対応するディザ閾
値に対して修正処理を実行してステップS438に移行する。
ステップS438では、テストパターン画像印刷指示部14において、全インク色の全
処理対象のテストパターン画像データに対して、当該各テストパターン画像データのN値
化処理に用いるディザマスクの修正処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定され
た場合(Yes)は、処理を終了し、そうでない場合(No)は、ステップS402に移行する。
更に、図17に基づき、ステップS428のディザ閾値修正処理の流れを説明する。こ
こで、図17は、本実施の形態におけるディザ閾値修正部19のディザ閾値修正処理を示
すフローチャートである。
ディザ閾値修正処理が開始されると、図17に示すように、まずステップS500に移
行し、ディザ閾値修正部19において、バンディング発生ライン決定部18から修正対象
及び修正対象外の区分領域の位置情報を含む情報を取得してステップS502に移行する
ステップS502では、ディザ閾値修正部19において、未処理の修正対象画像ライン
における未処理の修正対象の区分領域を選択してステップS504に移行する。
ステップS504では、ディザ閾値修正部19において、選択した区分領域の属する修
正対象画像ラインに、修正対象外の区分領域が存在するか否かを判定し、存在すると判定
された場合(Yes)は、ステップS506に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS5
10に移行する。
ステップS506に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、修正対象外の区
分領域から、区分領域を1つ選択してステップS508に移行する。ここで、区分領域の
選択方法としては、選択した修正対象の区分領域に位置的に近い又は遠いものを1つ選択
したり、ランダムに1つを選択したりする方法が考えられる。
ステップS508では、ディザ閾値修正部19において、修正対象の区分領域に対応す
る不適ディザ閾値を、ステップS506で選択した修正対象外の区分領域に対応する良好
ディザ閾値に変更してステップS510に移行する。
ステップS510では、ディザ閾値修正部19において、全ての修正対象の区分領域に
対してディザ閾値の修正処理が終了したか否かを判定し、終了したと判定された場合(Yes
)は、ステップS512に移行し、そうでない場合(No)は、ステップS502に移行する

ステップS512に移行した場合は、ディザ閾値修正部19において、修正対象画像ラ
インの決定に用いたテストパターン画像のインク色と対応付けて、修正処理後のディザマ
スクをディザマスク記憶部21に記憶して、一連の処理を終了し元の処理に復帰する。
一方、ステップS504において、選択した修正対象の区分領域と同じ修正対象画像ラ
インに修正対象外の区分領域がなく、ステップS514に移行した場合は、ステップS5
02で選択した修正対象の区分領域に対応する不適ディザ閾値を修正せずにステップS5
10に移行する。なお、選択した修正対象の区分領域に対して、これと同じ修正対象画像
ラインに修正対象外の区分領域が存在しない場合は、その修正対象画像ラインを構成する
全ての区分領域に対してディザ閾値の修正処理が行われないことになる。従って、この場
合は、他の修正対象の区分領域に対する判定処理を省くようにしても良い。
次に、図18〜図24に基づき、本実施の形態の動作を説明する。
ここで、図18は、修正対象の画像ラインの一例及び当該画像ラインの区分結果の一例
を示す図である。また、図19(a)は、テストパターン画像の薄いスジ発生箇所の一部
を拡大した図であり、(b)は、(a)の拡大図における各画像ラインの平均濃度を示す
図であり、(c)は、(a)における(1)の薄いスジを含む画像部分の拡大図である。
また、図20(a)は、テストパターン画像の濃いスジ発生箇所の一部を拡大した図であ
り、(b)は、(a)の拡大図における各画像ラインの平均濃度を示す図であり、(c)
は、(a)における(1)の濃いスジを含む画像部分の拡大図である。また、図21(a
)は、薄いスジの見え方と、ピーク値及び差分値との関係を示す図であり、(b)は、濃
いスジの見え方と、ピーク値及び差分値との関係を示す図である。また、図22(a)は
、スジが目立つ部分と目立たない部分の説明図であり、(b)は、修正対象領域の概念図
である。また、図23(a)及び(b)は、ディザ閾値を区分領域単位で修正する修正過
程の一例を示す図である。また、図24(a)及び(b)は、ディザ閾値を区分領域の一
部単位で修正する修正過程の一例を示す図である。
以下、テストパターン画像の印刷後の動作から説明する。
テストパターン画像の印刷された印刷媒体は、濃度情報抽出部16の濃度検出領域に自
動的に輸送され、そこでテストパターン画像の濃度情報を抽出する(ステップS414)
。具体的には、スキャンされた画像が第1解像度(例えば、720[dpi])となるよう
に、印刷媒体のテストパターン画像の印刷面に光を照射し、その反射光を受光素子(CC
D)で受光し、光電変換することで濃度情報を抽出する。濃度情報が抽出されると、スキ
ャン画像データ生成部17において、抽出した濃度情報から第1解像度の第1スキャン画
像データを生成する(ステップS416)。
第1スキャン画像データが生成されると、バンディング発生ライン決定部18は、この
第1スキャン画像データに基づき、テストパターン画像の画像ライン毎に濃度平均値を算
出して、テストパターン画像の濃度変化を抽出する(ステップS418)。
図9に示すように、例えば、横軸を画像のライン番号、縦軸を濃度値として、上記算出
した濃度平均値とテストパターン画像の濃度値(階調値)との関係を示すと、スジの発生
する画像ラインは、テストパターン画像の濃度値に対して、濃度が増加又は減少する方向
に変化する。ここでは、この増加方向又は減少方向の変化値(差分値の絶対値)を予め設
定された閾値と比較し、変化値が閾値以上であれば該当のラインは所定条件を満足してい
ると判定する(ステップS420の「Yes」の分岐)。そして、所定条件を満足する画
像ラインを、バンディング発生ラインと決定する。更に、バンディング発生ラインを含む
連続する画像ラインを修正対象画像ラインとして決定する(ステップS422)。ここで
は、スジを発生させる連続する2本の画像ラインと、これら2ラインにそれぞれ隣接する
他の2ラインとから構成される4本の画像ラインを修正対象画像ラインとする。
そして、修正対象画像ラインが決定すると、領域区分部22は、修正対象画像ラインを
、複数の区分領域に区分する(ステップS424)。例えば、図18の例に示すように、
テストパターン画像における濃いスジ及び薄いスジの発生している箇所毎に、スジを発生
させる2本の画像ラインを含む連続する4本の画像ラインが修正対象の画像ラインとして
決定される。つまり、この4本の画像ラインは、スジを発生させる内側の2ラインと、こ
の2ラインに隣接する外側の2ラインとから構成される。そして、この4本の画像ライン
から構成される領域毎に、当該領域が、縦方向に複数の区分領域に区分される。
なお、本実施の形態において、区分領域は、視覚特性の観点から定義される。視覚特性
を表す関数として公知の視覚伝達関数(VTF:Visual Transfer Function)というものが
ある。このVTFにおいては、例えば、観測距離30[cm]の時、最も視覚感度の高いの
はおおよそ周期が1000[μm]のときであり、1000[μm]から外れるほど感度は低
下する。また、感度0.5となる周期はおおよそ500[μm]と4300[μm]である。
例えば、観測距離30[cm]を通常観測距離とする。そして、感度0.5の感度領域につ
いて特に視覚的な影響が大きいものとして、0.5を閾値として設定し、各解像度のドッ
ト数として算出する。なお、区分領域を考える場合にドット数が少ない方を必要な周期と
する。例えば、解像度が720[dpi]であれば、「720/24.5×0.5≒14」
となるので、例えば、横4ドット×縦14ドットのサイズの領域を区分領域とし、解像度
が1440[dpi]であれば、「1440/24.5×0.5≒28」となるので、例え
ば、横4ドット×縦28ドットのサイズの領域を区分領域とし、解像度が2880[dp
i]であれば、「2880/24.5×0.5≒56」となるので、例えば、横4ドット
×縦56ドットのサイズの領域を区分領域とする。
修正対象画像ラインを複数の区分領域に区分すると、次に、濃度情報抽出部16は、テ
ストパターン画像における、上記区分した各区分領域の画像を、第1解像度よりも高い第
2解像度(例えば、2880[dpi](この解像度が高ければ高いほど修正領域決定処理
の精度が良くなる))でスキャンして、濃度情報を抽出する(ステップS426)。濃度
情報が抽出されると、スキャン画像データ生成部17において、抽出した濃度情報から第
2解像度の第2スキャン画像データを生成する(ステップS428)。
そして、修正領域決定部23は、上記生成した第2スキャン画像データに基づき、複数
の区分領域の中から補正処理を行う区分領域を決定する(ステップS430)。
修正領域決定部23は、まず、複数の区分領域の中から、修正領域の決定処理が未処理
の区分領域を選択し、第2スキャン画像データから、選択領域位置の画像データを取得す
る。そして、当該取得した画像データに基づき、選択領域におけるスジを発生させる上記
内側の2ラインの濃度平均値(第1濃度平均値)を算出すると共に、この内側の2ライン
にそれぞれ隣接する上記外側の2ラインの濃度平均値(第2濃度平均値)を算出する。第
1濃度平均値及び第2濃度平均値が算出されると、次に、第1濃度平均値と、第2濃度平
均値との差分値を算出する。また、スジを発生させる内側の2ラインを構成する画像デー
タのうち、薄いスジの場合は、最大輝度となる画像データの値を、濃いスジの場合は、最
大濃度となる画像データの値をピーク値として検出する。
そして、ピーク値を検出したならば、修正領域決定部23は、当該ピーク値と第2閾値
とを比較し、前記差分値と第1閾値とを比較して、ピーク値が第2閾値以上で、且つ差分
値が第1閾値以上である場合に、スジが目立つ(はっきり見える)と判定し、一方でも閾
値未満である場合は、スジが目立たない(見えない又は微妙に見える)と判定する。
以下、上記差分値とピーク値との関係について詳細に説明する。
図19(a)は、テストパターン画像における飛行曲がり現象の発生している画像部分
を示しており、図中の(1)〜(4)の位置に飛行曲がり現象が発生している。具体的に
、図19(a)に示す(1)〜(4)の位置では、ドットの形成位置がずれることによっ
て、2本の画像ライン間の距離が理想の距離よりも広くなる飛行曲がり現象が発生してい
る。また、このような画像部分の各画像ライン(14ドット)の平均輝度値は、図19(
b)に示すようになる。なお、図19の例では、(1)及び(2)の飛行曲がり部分が視
認できない薄いスジとなっており、(3)及び(4)の飛行曲がり部分がはっきりと視認
できる薄いスジとなっている。また、図19(c)は、(1)の飛行曲がり部分を含む画
像を拡大したものであるが、飛行曲がり現象によって、内側の2ライン間の距離が理想の
距離よりも広くなり、これにより、外側の2ラインとの距離が理想の距離よりも狭まって
いる。
また、図19(b)からは、マクロ的に見ると均一の輝度となっていても、局所的な領
域で見ると輝度が均一となっていないことが解る。更に、薄いスジの視認されない(1)
及び(2)の飛行曲がり部分では、ライン間の距離が広くなる内側の2本の画像ラインの
平均輝度が、これらの外側に隣接する2本の画像ラインの平均輝度よりも低くなっている
ことが解る。一方、薄いスジの視認される(3)及び(4)の部分では、薄いスジを発生
させる内側の2本の画像ラインの平均輝度が、これらの外側に隣接する2本の画像ライン
の平均輝度よりも高くなっていることが解る。
また、薄いスジの視認されない(1)及び(2)の内側の2本の画像ラインにおける最
大輝度値(ピーク値)が、薄いスジの視認される(3)及び(4)の内側の2本の画像ラ
インにおける最大輝度値よりも低くなっている。
また、図20(a)は、テストパターン画像における飛行曲がり現象の発生している画
像部分を示しており、図中の(1)〜(4)の位置に飛行曲がり現象が発生している。図
20(a)に示す(1)〜(4)の位置では、ドットの形成位置がずれることによって、
2本の画像ライン間の距離が理想の距離よりも狭くなる飛行曲がり現象が発生している。
また、このような画像部分の各画像ライン(14ドット)の平均輝度値は、図20(b)
に示すようになる。図20の例では、(1)の飛行曲がり部分が視認できない濃いスジと
なっており、(2)〜(4)の飛行曲がり部分がはっきりと視認できる濃いスジとなって
いる。また、図20(c)は、(1)の飛行曲がり部分を含む画像を拡大したものである
が、飛行曲がり現象によって、内側の2ライン間の距離が理想の距離よりも狭くなり、こ
れにより外側の2ラインとの距離が理想の距離よりも広くなっている。
また、図20(b)からは、マクロ的に見ると均一の輝度となっていても、局所的な領
域で見ると輝度が均一となっていないことが解る。更に、濃いスジの視認されない(1)
の飛行曲がり部分では、ライン間の距離が狭くなる内側の2本の画像ラインの平均輝度が
、これらの外側に隣接する2本の画像ラインの平均輝度よりも高くなっていることが解る
。一方、濃いスジの視認される(2)〜(4)の部分では、濃いスジを発生させる内側の
2本の画像ラインの平均輝度が、これらの外側に隣接する2本の画像ラインの平均輝度よ
りも低くなっていることが解る。
また、濃いスジの視認されない(1)の内側の2本の画像ラインにおける最小輝度値(
ピーク値)が、濃いスジの視認される(2)〜(4)の内側の2本の画像ラインにおける
最小輝度値よりも高くなっている。
以上のことから、薄いスジ及び濃いスジの共通点を以下に挙げる。
・スジの見える箇所と見えない箇所とでは、理想状態に比べてドット間距離の異なってい
る内側の2ラインと、その外側の2ラインとの平均輝度値に大きな違いがある。
・スジの見える箇所と見えない箇所では、理想状態に比べてドット間距離の異なっている
内側の2ラインのピーク値に大きな違いがある。
これら共通点より、スジの見え方には、内側の2ラインの輝度平均値と外側の2ライン
の輝度平均値との差分値と、内側の2ラインにおけるピーク値とが関係していることが解
る。
ここで、内側の2ラインの輝度平均値は、内側の2ラインの一方のラインの輝度平均値
をA、他方のラインの輝度平均値をBとすると、「(A+B)/2」となり、外側の2ラ
インの輝度平均値は、外側の2ラインの一方のラインの輝度平均値をC、他方のラインの
輝度平均値をDとすると、「(C+D)/2」となり、これらの差分値は、「(A+B)
/2−(C+D)/2」となる。
また、図21(a)及び(b)は、横軸を差分値とし、縦軸をピーク値とし、差分値及
びピーク値に対して、スジが見える△、見えない◆、微妙に見える■の3種類の主観評価
結果をプロットした図である。図21(a)は、薄いスジの場合の評価結果をプロットし
た図である。この図において、第1濃度平均値(内側の輝度平均値)−第2濃度平均値(
外側の輝度平均値)の値(差分値)が、+の値となる場合は内側の輝度平均値よりも外側
の輝度平均値の方が高く、−の値となる場合は内側の輝度平均値の方が外側の輝度平均値
よりも高くなる。一方、図21(b)は、濃いスジの場合の評価結果をプロットした図で
あり、差分値の関係は、図21(a)と同様となる。
図21(a)からは、薄いスジの場合は、内側の2ラインの輝度平均値が下がるほどピ
ーク値は低くなり、薄いスジが見えなくなる傾向にあることが解る。また、図21(b)
からは、濃いスジの場合は、内側の2ラインの輝度平均値が上がるほどピーク値は高くな
り、スジは見えなくなる傾向にあることが解る。
従って、本実施の形態においては、各テストパターン画像に対して、予め図21(a)
及び(b)に示すような関係を求めておき、この関係から、差分値に対する第1閾値及び
ピーク値に対する第2閾値を設定する。そして、この設定した第1閾値及び第2閾値と差
分値及びピーク値とをそれぞれ比較して、上記したように選択した区分領域において、薄
いスジ又は濃いスジが目立つか否かを判定する。
そして、選択した区分領域においてスジが目立つと判定された場合は、選択した区分領
域を修正対象の領域(修正領域)に決定する。一方、選択した区分領域においてスジが目
立たないと判定された場合は、選択した区分領域を修正対象の領域(修正領域)から除外
する。
つまり、図22(a)に示すように、飛行曲がり現象によって薄いスジ又は濃いスジが
発生する画像ラインにおいて、スジの見える区分領域を修正対象とし、スジの見えない区
分領域を修正対象から除外する。その結果、修正対象の区分領域は、図22(b)に示す
ように、修正対象の画像ラインの一部の区分領域が修正対象となったり、修正対象の画像
ラインの全ての区分領域が修正対象となったり、または画像ライン全体が修正対象から除
外されたりする。
上記ステップS404〜S422の処理を、インク色毎に用意された複数階調のテスト
パターン画像データの全てに対して行い(ステップS432の「Yes」の分岐)、選択
したインク色に対する各階調の第2スキャン画像に1つでも修正対象の区分領域を有する
ものがあれば、そのインク色に対応するディザマスクを修正対象と判定し(ステップS4
34の「Yes」の分岐)、当該ディザマスクに対してディザ閾値修正処理を実行する(
ステップS436)。
ディザ閾値修正部19は、上記選択したインク色に対応するディザマスクが修正対象で
あると判定されると、バンディング発生ライン決定部18から、区分領域の位置を知るた
めの情報(例えば、座標情報など)を取得する(ステップS500)。更に、この取得し
た位置情報に基づき、ディザ閾値の修正処理が未処理の修正対象の区分領域を選択し(ス
テップS502)、この選択した区分領域と同じ修正対象画像ラインに修正対象外の区分
領域があるか否かを判定する(ステップS504)。
そして、修正対象外の区分領域がある場合(ステップS504の「Yes」の分岐)は
、修正対象外の区分領域が1つしかない場合はそれを選択し、複数ある場合は、ランダム
に1つを選択する(ステップS506)。
ディザ閾値修正部19は、修正対象外の区分領域を1つ選択すると、上記選択した修正
対象の区分領域に対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値を、選択した修正対象
外の区分領域に対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に変更する(ステップS
508)。
例えば、図23(a)に示すように、テストパターン画像データのN値化処理に用いた
ディザマスクにおける、第1〜第4列目及び第9〜第12列目が、それぞれ修正対象画像
ラインに対応しているとする。そして、図23(a)に示すように、第1〜第4列目のa
11〜a44のディザ閾値が修正対象のディザ閾値(不適ディザ閾値)であり、これに対
して選択された修正対象外の区分領域に対応するディザ閾値がa51〜a84であったと
する。また、図23(a)に示すように、第9〜第12列目のa59〜a5Cのディザ閾
値が修正対象のディザ閾値(不適ディザ閾値)であり、これに対して選択された修正対象
外の区分領域に対応するディザ閾値がa19〜a4Cであったとする。
このような場合に、ディザ閾値修正部19は、図23(b)に示すように、第1〜第4
列目の不適ディザ閾値a11〜a44を、第1〜第4列目の良好ディザ閾値a51〜a8
4に変更する。同様に、図23(b)に示すように、第9〜第12列目の不適ディザ閾値
a59〜a5Cを、第9〜第12列目の良好ディザ閾値a19〜a4Cに変更する。
上記同様の処理を、修正対象の区分領域の全てに対して行うことで、ディザマスクの修
正処理が終了する(ステップS512の「Yes」の分岐)。修正処理後のディザマスク
は、インク色と対応付けられてディザマスク記憶部21に記憶される(ステップS512
)。
そして、上記ディザマスクの修正処理を、全てのテストパターン画像に対して行うこと
で(ステップS430の「Yes」の分岐)、ディザマスクの修正処理が終了する。
例えば、上記修正後のディザマスクを用いて画像データのN値化処理を行うことで、修
正前の第1〜第4列目のディザ閾値a11〜a44に対応する区分領域画像のドット配列
が、第1〜第4列目のディザ閾値a51〜a84に対応する区分領域画像のドット配列と
同様のものとなるので、ディザ閾値の修正前において修正対象の区分領域画像で発生して
いたバンディング(濃いスジ又は薄いスジ)を、解消又は目立たなくすることができる。
同様に、第9〜第12列の修正対象の区分領域においても、ディザ閾値の修正後において
、修正前に発生していたバンディング(濃いスジ又は薄いスジ)を、解消又は目立たなく
することができる。
なお、図24(a)及び(b)に示すように、修正対象の区分領域を構成する4本の画
像ラインのうち外側の2ラインを修正対象外とし、内側の2ラインに対応する不適ディザ
閾値を、同じ修正対象画像ラインの修正対象外の区分領域の内側の2ラインの良好ディザ
閾値に変更する修正を行うようにしても良い。
以上のようなディザマスクの修正処理を、全てのテストパターン画像データのテストパ
ターン画像に対して終了すると(ステップS430の「Yes」の分岐)、ディザマスク
修正処理が終了する。
以上、本実施の形態の印刷装置300によれば、初期のディザマスクによってN値化処
理が施されたテストパターン画像データの画像における、修正対象の区分領域に対応する
画素値のN値化処理に用いるディザ閾値を、同じ修正対象画像ラインにおける修正対象外
の画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正することが
可能である。つまり、同じ条件下(例えば、同じ飛行曲がり量)においてバンディング(
濃いスジ又は薄いスジ)がはっきりと視認できる箇所のディザ閾値を、視認できない箇所
のディザ閾値に変更することができる。
従って、実環境下で印刷されたテストパターン画像において発生するバンディング(濃
いスジ、薄いスジ)を効果的に解消又は目立たなくすることができる。
また、区分領域毎にバンディング(濃いスジ又は薄いスジ)が目立つか目立たないかを
判定し、バンディングが目立つ区分領域のみを修正対象の区分領域として決定することで
、修正の不要な箇所に対して、ディザ閾値の修正処理を省くことが可能となる。
上記第2の実施の形態において、N値化部11は、形態1又は20のN値化手段に対応
し、印刷データ生成部12及び印刷部13による印刷処理は、形態1、3、5及び6のい
ずれか1の印刷手段に対応し、テストパターン画像印刷指示部14、テストパターン画像
データ記憶部15及び印刷部13によるテストパターン画像の印刷処理は、形態6のテス
トパターン画像印刷手段に対応し、濃度情報抽出部16は、形態6又は25の濃度情報抽
出手段に対応し、スキャン画像データ生成部17は、形態6又は25のテストパターン画
像データ生成手段に対応し、バンディング発生ライン決定部18は、形態5又は24のバ
ンディング発生ライン決定手段に対応し、ディザ閾値修正部19は、形態1、3、20及
び22のいずれか1のディザ閾値修正手段に対応し、領域区分部22は、形態3又は22
の領域区分手段に対応し、修正領域決定部23は、形態3、4、22及び23のいずれか
1の修正対象領域決定手段に対応する。
また、上記第2の実施の形態において、ステップS400〜S410は、形態12又は
19のテストパターン画像印刷ステップに対応し、ステップS412は、形態12、19
、31及び38のいずれか1の濃度情報抽出ステップに対応し、ステップS414は、形
態12、19、31及び38のいずれか1のテストパターン画像データ生成ステップに対
応し、ステップS416〜S418は、形態11、18、30及び37のいずれか1のバ
ンディング発生ライン決定ステップに対応し、ステップS420は、形態9、16、28
及び35のいずれか1の領域区分ステップに対応し、ステップS422〜S426は、形
態9、10、16、17、28、29、35及び36のいずれか1の修正対象領域決定ス
テップに対応し、ステップS428は、形態7、9、14、16、26、28、33及び
35のいずれか1のディザ閾値修正ステップに対応する。
なお、上記第2の実施の形態においては、バンディング発生ライン決定部18における
修正対象画像ラインを決定する処理を、テストパターン画像を第1解像度でスキャンして
生成した第1スキャン画像データに基づき行い、修正領域決定部23における複数の区分
領域から修正対象の区分領域を決定する処理を、テストパターン画像における各区分領域
の画像を第1解像度よりも高い第2解像度でスキャンして生成した第2スキャン画像デー
タに基づき行う例を説明したが、これに限らず、前記第1解像度を修正領域の決定処理を
行うのに十分な高さの解像度とすることで、修正領域の決定処理において、第1スキャン
画像データをそのまま利用する構成としても良い。
また、上記第1及び第2の実施の形態で実現される本発明の印刷装置100及び300
は、印字ヘッド200や印刷部13として特に専用のものを用意する必要はなく、従来か
ら既存のインクジェット方式の印字ヘッド200や印刷部13(プリンタ)をそのまま活
用することができる。
従って、本発明の印刷装置100及び300から印字ヘッド200と印刷部13とを分
離すれば、その機能はパソコンなどの汎用の情報処理装置(画像処理装置)のみで実現す
ることも可能となる。
また、本発明の印刷装置100及び300は、その機能のすべてを1つに筐体内に収容
した形態に限定されるものでないことはいうまでもなく、その機能の一部、例えば、印刷
データ生成部12、濃度情報抽出部16からディザ閾値修正部19までをパソコン側で実
現し、その他の構成部をプリンタ側で実現するように機能分割した構成であっても良い。
また、上記第1及び第2の実施の形態の印刷装置100及び300を実現するための、
各手段は既存の殆どの印刷装置に組み込まれたコンピュータシステムを用いたソフトウェ
ア上で実現することが可能であり、そのコンピュータプログラムは、予め半導体ROMに
記憶させた状態で製品中に組み込んだり、インターネットなどのネットワークを介して配
信したりする他、CD−ROMやDVD−ROM、FDなどのコンピュータ読み取り可能
な記録媒体を介することによって所望するユーザなどに対して容易に提供することが可能
となる。
本発明に係る印刷装置100の構成を示すブロック図である。 本発明に係る印刷装置を実現するコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。 印字ヘッド200の構造を示す部分拡大底面図である。 印字ヘッド200の部分拡大側面図である。 印刷装置100における、ディザマスク修正処理を示すフローチャートである。 ディザ閾値修正部19におけるディザ閾値修正処理を示すフローチャートである。 印刷装置100における印刷処理を示すフローチャートである。 あるインク色に対するテストパターン画像の一例を示す図である。 第1スキャン画像データから抽出された濃度変化の一例を示す図である。 テストパターン画像におけるバンディング発生ラインの一例を示す図である。 ノズル特性情報(着弾位置ズレ量)の一例を示す図である。 (a)〜(d)は、シアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの各インク色にそれぞれ対応するディザマスクの一例を示す図である。 (a)及び(b)は、バンディング発生ラインに対応する不適ディザ閾値を、良好ディザ閾値に変更する過程を示す図である。 (a)及び(b)は、隣り合う2ラインのバンディング発生ラインに対応する不適ディザ閾値を、隣り合う2ラインの良好ディザ閾値に変更する過程を示す図である。 本発明に係る印刷装置300の構成を示すブロック図である。 印刷装置300における、ディザマスク修正処理を示すフローチャートである。 本実施の形態におけるディザ閾値修正部19のディザ閾値修正処理を示すフローチャートである。 修正対象の画像ラインの一例及び当該画像ラインの区分結果の一例を示す図である。 (a)は、テストパターン画像の薄いスジ発生箇所の一部を拡大した図であり、(b)は、(a)の拡大図における各画像ラインの平均濃度を示す図であり、(c)は、(a)における(1)の薄いスジを含む画像部分の拡大図である。 (a)は、テストパターン画像の濃いスジ発生箇所の一部を拡大した図であり、(b)は、(a)の拡大図における各画像ラインの平均濃度を示す図であり、(c)は、(a)における(1)の濃いスジを含む画像部分の拡大図である。 (a)は、薄いスジの見え方と、ピーク値及び差分値との関係を示す図であり、(b)は、濃いスジの見え方と、ピーク値及び差分値との関係を示す図である。 (a)は、スジが目立つ部分と目立たない部分の説明図であり、(b)は、修正対象領域の概念図である。 (a)及び(b)は、ディザ閾値を区分領域単位で修正する修正過程の一例を示す図である。 (a)及び(b)は、ディザ閾値を区分領域の一部単位で修正する修正過程の一例を示す図である。
符号の説明
100,300…印刷装置、200…印字ヘッド、10…画像データ取得部、11…N値
化部、12…印刷データ生成部、13…印刷部、14…テストパターン画像印刷指示部、
15…テストパターン画像データ記憶部、16…濃度情報抽出部、17…スキャン画像デ
ータ生成部、18…バンディング発生ライン決定部、19…ディザ閾値修正部、20…ノ
ズル特性情報記憶部、21…ディザマスク記憶部、22…領域区分部、23…修正領域決
定部、60…CPU、62…RAM、64…ROM、66…インターフェース、70…記
憶装置、72…出力装置、74…入力装置、50…ブラックノズルモジュール、52…イ
エローノズルモジュール、54…マゼンタノズルモジュール、56…シアンノズルモジュ
ール

Claims (13)

  1. 印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
    値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
    する印刷装置であって、
    複数のディザ閾値から構成されるディザマスクを記憶するディザマスク記憶手段と、
    前記ディザマスクにおける、バンディングを発生させる各画像ラインに対応するM値の
    画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンディングを発生しない画
    像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正するディ
    ザ閾値修正手段と、
    前記ディザ閾値修正手段で修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけるM
    値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化手段と、
    前記N値化手段でN値化処理後の画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒
    体に画像を印刷する印刷手段と、を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記ノズルの特性を示すノズル特性情報を記憶するノズル特性情報記憶手段を備え、
    前記ディザ閾値修正手段は、前記ノズル特性情報における、前記バンディングを発生し
    ない画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報と、前記バンディングを発生させる各
    画像ラインを形成するノズルのノズル特性情報とを比較し、当該比較結果に基づき、前記
    ディザマスクにおける、前記バンディングを発生しない画像ラインに対応するM値の画素
    値のN値化処理に用いるディザ閾値から、前記バンディングを発生させる各画像ラインに
    対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値の修正に使用するディザ閾値をそ
    れぞれ選択することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  3. 前記印刷手段で印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を有
    するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における、バンディン
    グを発生させる各画像ラインと当該バンディングを発生させる各画像ラインに隣接する画
    像ラインとから構成される画像領域を、複数の区分領域に区分する領域区分手段と、
    前記各区分領域における、前記バンディングを発生させる画像ラインの濃度と前記隣接
    する画像ラインの濃度との濃度差に基づき、前記複数の区分領域から修正対象の区分領域
    を決定する修正対象領域決定手段と、を備え、
    前記ディザ閾値修正手段は、前記ディザマスクにおける、前記修正対象領域決定手段で
    決定された前記修正対象の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ
    閾値を、修正対象外の区分領域に対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディザ閾値
    に基づき修正することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
  4. 前記バンディングを発生させる各画像ラインは、前記テストパターン画像中にスジを発
    生させる隣接する2本の画像ラインと、当該2本の画像ラインの各画像ラインにそれぞれ
    隣接する他の画像ラインとの連続する4本の画像ラインであり、
    前記修正対象領域決定手段は、前記各区分領域における、前記バンディングを発生させ
    る隣接する2本の画像ラインの濃度平均値と、前記他の2本の画像ラインの濃度平均値と
    の差分値に基づき、前記修正対象の区分領域を決定することを特徴とする請求項3記載の
    印刷装置。
  5. 前記印刷手段で印刷した所定階調のベタ画像であるテストパターン画像の濃度情報を有
    するテストパターン画像データに基づき、前記テストパターン画像における各画像ライン
    の濃度平均値を算出し、当該算出した各画像ラインの濃度平均値に基づき前記テストパタ
    ーン画像における前記バンディングを発生させる各画像ラインを決定するバンディング発
    生ライン決定手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載
    の印刷装置。
  6. 前記所定階調のベタ画像であるテストパターン画像を前記印字ヘッドを用いて印刷する
    テストパターン画像印刷手段と、
    前記印刷したテストパターン画像から、その濃度情報を抽出する濃度情報抽出手段と、
    前記濃度情報抽出手段で抽出した濃度情報に基づき、前記テストパターン画像データを
    生成するテストパターン画像データ生成手段と、を備えることを特徴とする請求項3乃至
    請求項5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
    値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
    する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御プログラムであって、
    複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
    画像ラインに対応するM値の画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、
    バンディングを発生しない画像ラインに対応するM値の画素値のN値化処理に用いるディ
    ザ閾値に基づき修正するディザ閾値修正ステップと、
    前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
    るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップと、
    前記N値化ステップでN値化処理後の画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前
    記媒体に画像を印刷する印刷ステップとからなる処理をコンピュータに実行させるのに使
    用するプログラムを含むことを特徴とする印刷装置制御プログラム。
  8. 請求項7記載の印刷装置制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒
    体。
  9. 印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
    値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
    する印刷装置を制御するのに使用する印刷装置制御方法であって、
    複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
    画像ラインに対応する画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンデ
    ィングを発生しない画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づ
    き修正するディザ閾値修正ステップと、
    前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
    るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップと、
    前記N値化ステップでN値化処理後の画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前
    記媒体に画像を印刷する印刷ステップと、を含むことを特徴とする印刷装置制御方法。
  10. 印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
    値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
    する印刷装置に用いられる前記画像データの画像処理を行う画像処理装置であって、
    複数のディザ閾値から構成されるディザマスクを記憶するディザマスク記憶手段と、
    前記ディザマスクにおける、バンディングを発生させる各画像ラインに対応する画素値
    のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンディングを発生しない画像ライ
    ンに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づき修正するディザ閾値修正手
    段と、
    前記ディザ閾値修正手段で修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけるM
    値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化手段と、を備えること
    を特徴とする画像処理装置。
  11. 印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
    値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
    する印刷装置に用いられる前記画像データの画像処理を行う画像処理プログラムであって

    複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
    画像ラインに対応する画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンデ
    ィングを発生しない画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づ
    き修正するディザ閾値修正ステップと、
    前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
    るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップとからな
    る処理をコンピュータに実行させるのに使用するプログラムを含むことを特徴とする画像
    処理プログラム。
  12. 請求項11記載の画像処理プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
  13. 印刷に用いる媒体にドットを印字するノズルを有した印字ヘッドを備え、M(M≧2)
    値の画素値を有する画像データに基づき、前記印字ヘッドを用いて前記媒体に画像を印刷
    する印刷装置に用いられる前記画像データの画像処理を行う画像処理方法であって、
    複数のディザ閾値から構成されるディザマスクにおける、バンディングを発生させる各
    画像ラインに対応する画素値のN(M≧N≧2)値化処理に用いるディザ閾値を、バンデ
    ィングを発生しない画像ラインに対応する画素値のN値化処理に用いるディザ閾値に基づ
    き修正するディザ閾値修正ステップと、
    前記ディザ閾値修正ステップで修正後のディザマスクを用いて、前記画像データにおけ
    るM値の画素値をN値の画素値に変換するN値化処理を実行するN値化ステップと、を含
    むことを特徴とする画像処理方法。
JP2006261141A 2006-09-26 2006-09-26 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法 Withdrawn JP2008080566A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006261141A JP2008080566A (ja) 2006-09-26 2006-09-26 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006261141A JP2008080566A (ja) 2006-09-26 2006-09-26 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008080566A true JP2008080566A (ja) 2008-04-10

Family

ID=39351916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006261141A Withdrawn JP2008080566A (ja) 2006-09-26 2006-09-26 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008080566A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3493146A4 (en) * 2016-07-29 2019-06-05 FUJIFILM Corporation DEVICE FOR INSPECTION OF PRINTED MATERIALS AND METHOD FOR INSPECTION OF PRINTED MATTERS
WO2023116619A1 (zh) * 2021-12-22 2023-06-29 深圳市创必得科技有限公司 模型打印环形纹理全消隐方法、装置、设备及存储介质

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3493146A4 (en) * 2016-07-29 2019-06-05 FUJIFILM Corporation DEVICE FOR INSPECTION OF PRINTED MATERIALS AND METHOD FOR INSPECTION OF PRINTED MATTERS
US10775317B2 (en) 2016-07-29 2020-09-15 Fujifilm Corporation Printed matter inspection device and printed matter inspection method
WO2023116619A1 (zh) * 2021-12-22 2023-06-29 深圳市创必得科技有限公司 模型打印环形纹理全消隐方法、装置、设备及存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20160309056A1 (en) Image processing device and method, program, recording medium, and inkjet printing system
JP2020035367A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法、プログラム
JP4428362B2 (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および印刷制御装置、印刷制御プログラム、印刷制御方法ならびに前記プログラムを記録した記録媒体
JP2006289947A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、並びに印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法
JP2007083704A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体
JP2006306023A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体
US9106863B2 (en) Image processing apparatus and control method thereof
JP2007098937A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法、および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体
JP4434112B2 (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法
JP2007230213A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、並びに印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法
JP5382009B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2006224419A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法、および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、ならびに前記プログラムを記録した記録媒体
JP2006192880A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、並びに印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法
JP2008093852A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法
JP2008018632A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法、並びに補正領域情報生成装置、補正領域情報生成プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び補正領域情報生成方法
JP2006231902A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、並びに印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法
JP2006205490A (ja) 印刷用画像処理装置
JP2006159810A (ja) 印刷装置及び印刷用画像処理装置
JP4552824B2 (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、並びに印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法
JP2008080566A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、並びに画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法
JP5843472B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP2016087979A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP2006212907A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体
JP2006231915A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、並びに前記プログラムを記録した記録媒体
JP2007230218A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法、並びに前記プログラムを記憶した記憶媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20091201