JP2008080296A - 紫外線照射装置、照射対象物加熱制御方法及び赤外線発生手段用温度調整制御プログラム - Google Patents

紫外線照射装置、照射対象物加熱制御方法及び赤外線発生手段用温度調整制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 光源から放出される光線のエネルギーを無駄にすることなく、照射対象物の温度コントロールのために有効に活用することが可能な紫外線照射装置の実現を目的とする。
【解決手段】 紫外線を含んだ光を放射する紫外線ランプ1と、この紫外線ランプ1からの光を紫外線とそれ以外の光線に分離するコールドミラー2と、このコールドミラー2で分離された紫外線以外の光線を吸収する光吸収板4と、この光吸収板4の光線吸収に伴う温度上昇の結果、発生する赤外線と、コールドミラー2で分離された紫外線とを照射対象物に照射し、紫外線によってワーク5表面の処理を行うとともに、赤外線によってワーク5の温度を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紫外線照射装置、照射対象物加熱制御方法及び赤外線発生手段用温度調整制御プログラムに関し、特に装置全体のエネルギーの使用効率を改善した紫外線照射装置、照射対象物加熱制御方法及び赤外線発生手段用温度調整制御プログラムに関する。
半導体装置の製造工程の中で、照射対象物である半導体基板上のフォトレジストを硬化させたり露光する場合や、レジストを剥離する光励起アッシングでの励起のために、また、感熱紙や樹脂フィルムなどの熱の影響を受けやすい対象物への印刷の際や接着の際に、インキや接着剤を硬化する目的で紫外線照射が用いられる。
このような印刷の目的に用いられる従来の紫外線照射装置の一例が、特許文献1に記載されている。この従来の紫外線照射装置は、紫外線ランプと、紫外線を一方向に反射するコールドミラーと、前記コールドミラーから到来する光線を再度反射してワークに照射するコールドミラーとを含んで構成されている。このように従来の照射装置は、コールドミラーを介して選択的に紫外線の波長帯を取り出すことにより、紫外線ランプから放出される多量の赤外線を除いて、紫外線のみをワークに照射するようにして、ワークに不必要な温度上昇が起こらないようにしている。
一方、半導体プロセスにおいては、ワークを室温より高い温度状態にコントロールした上で紫外線を照射する必要のあるプロセスがある。このように温度状態を設定する従来の一例が、特許文献2に記載されている。この例では、紫外線ランプからの出射光をコールドミラーで、ワーク方向に集中させる一方、ワークを温度コントロールされたステージ上に搭載することによって、ワークの温度をコントロールしている。温度ステージにはヒータが設けられており、ステージの加熱を行っている。
特許文献2のような、従来の紫外線照射装置は、温度ステージを設けることによって、ワークの温度を精密にコントロールすることができる一方で、紫外線ランプから照射される多量の熱線を排熱として捨てているにもかかわらず、温度ステージの加熱のためにヒータを加熱しており、エネルギーの使用効率が悪い。
特開2001−79388号公報 (第6頁、図1) 特開平7−94450号公報 (第4頁、図1)
上記した特許文献1では、紫外線のみの使用を考えて、紫外線以外の光線によってワークが加熱されることを避けるようにしており、紫外線以外の光線が持つエネルギーを利用していない。
一方、特許文献2では、ワークを室温より高い温度状態にした方が処理効率が上がるような半導体プロセスにおいて、ワークの温度設定をするためにステージを加熱する一方で、紫外線ランプから発生する多量の熱線を排熱として捨てており、この場合も紫外線以外の光線が持つエネルギーを利用しておらず、エネルギーの利用効率が悪いという問題があった。
(発明の目的)
本発明の目的は、光源から放出される熱線を無駄にすることなく、照射対象物の温度コントロールのために有効に活用することが可能な紫外線照射装置、紫外線照射装置における照射対象物加熱制御方法及び赤外線発生手段用温度調整制御プログラムを実現することである。
上記課題を解決するため、本発明にかかる紫外線照射装置は、露光用の紫外線を照射対象物に照射する紫外線照射装置であって、前記紫外線を含んだ光を放射する光源と、この光源からの出力光の中の前記紫外線を前記照射対象物に向けて反射するとともに、それ以外の光線を透過するコールドミラーと、このコールドミラーを透過した前記紫外線以外の光線を吸収して前記コールドミラー側に向けて赤外線を発生する赤外線発生手段と、前記赤外線発生手段の温度を制御する温度制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項1乃至5)。
これにより、分離手段で分離された紫外線以外の光線を赤外線発生手段に吸収させて赤外線発生手段の温度を上昇させ、温度上昇させた赤外線発生手段が発生する赤外線を紫外線とともに照射対象物に照射することにより、同一の光源からの光線によって、照射対象物の温度を上げながら紫外線による処理を行うことが可能な紫外線照射装置を実現することができる。
ここで、前記温度制御手段は、前記赤外線発生手段に装着された熱放射用の放熱フィンと、この放熱フィンに送る風量を制御する冷却ファンと、前記赤外線発生手段の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出値に基づいて前記赤外線発生手段の温度が予め設定した目標温度になるように前記冷却ファンの風量を制御する制御部とを有する構成としても良い(請求項2)。
これにより、赤外線発生手段の温度を目標温度とすることによって照射対象物の温度を制御することが可能な紫外線照射装置を実現することができる。
ここで、前記光源を、紫外線を含む光を発光する紫外線ランプと、この紫外線ランプからの放射光を平行光になるように反射する曲面反射板とによって構成しても良い(請求項3)。
これにより、紫外線ランプからの光線を平行光にして以後の処理を容易にすることが可能な紫外線照射装置を実現することができる。
また、前記赤外線発生手段として、シート状のカーボンを使用し、これを、前記温度制御手段と、この前記放射量制御手段に対向して設けられた赤外線透過板または前記コールドミラーのいずれか一方で挟んだ構成としても良い(請求項4)。
これにより、シート状のカーボンを赤外線発生手段に用いることによって、光を吸収して効率よく熱に変えることができるとともに、このカーボンから出る赤外線を無駄なく照射対象物に向けることができ、さらに、熱膨張などによるカーボンの崩れや変形、変質を防止することができる。
さらに、前記赤外線発生手段として、カーボン板または表面処理したカーボン板のいずれか一方を使用し、これを、緩衝材を介して前記温度制御手段に結合してもよい(請求項5)。
このように、表面をSiC化するなどの表面処理を行ったカーボンを赤外線発生手段に用いることによって、空気との反応を少なくしてカーボンの崩れや細化を防止し、効率的に光を吸収して熱に変えることができる。
上記課題を解決するため、本発明にかかる照射対象物加熱制御方法は、光源からの出力光の内の紫外線成分をコールドミラーで反射し照射対象物に紫外線照射すると共に前記コールドミラーを透過する紫外線以外の透過光を熱光線として赤外線発生手段に入力する熱光線入力工程と、この入力された熱光線により発生する赤外線を前記照射対象物に照射する赤外線照射工程とを有してなる照射対象物加熱制御方法であって、前記赤外線照射工程と同時に機能し、前記赤外線発生手段の温度を送風手段を使って適度に調整する赤外線発生手段用温度調整工程を設け、この赤外線発生手段用温度調整工程を、前記赤外線発生手段の温度を温度センサにより検出する温度検出工程と、この検出された温度を予め設定した基準温度と比較する温度比較工程と、この基準温度に合わせて前記送風手段であるファンの回転速度を所定の回転数に上昇させ又は下降させるファン用回転数制御工程とにより構成したことを特徴とする(請求項6)。
これにより、紫外線照射装置の光源からの紫外線によって照射対象物表面に必要な処理を施している間に、その光源の紫外線以外の光を用いて赤外線発生手段の温度を制御して、この赤外線発生手段からの赤外線によって照射対象物の温度を調節することができ、照射対象物の温度調節のために光源から放出される光線のエネルギーを有効に活用することが可能な照射対象物の加熱制御方法を実現することができる。
上記課題を解決するため、本発明にかかる赤外線発生手段用の温度調整制御プログラムは、光源からの出力光の内のコールドミラーを透過する紫外線以外の透過光を熱光線として入力すると共に当該入力された熱光線に基づいて温度上昇し赤外線を発生して照射対象物に照射するように構成された赤外線発生手段に対し、当該赤外線発生手段の温度上昇を適度に許容し若しくは要請する制御手段を備えると共に、この制御手段が備えているコンピュータに実行させるように構成された前記赤外線発生手段用の温度調整制御プログラムであって、前記赤外線発生手段の温度が予め装備された温度センサにより検出された場合に当該検出温度を入力して記憶する検出温度記憶処理機能、この温度され記憶された温度を予め設定した基準温度と比較する温度比較処理機能、前記基準温度に合わせて予め装備された送風手段であるファンの回転速度を所定の回転数に上昇させ又は下降させるファン用回転数制御機能、を前記コンピュータに実行させるようにしたことを特徴とする(請求項7)。
これにより、紫外線照射装置の光源からの紫外線によって照射対象物表面に必要な処理を施している間に、その光源の紫外線以外の光を用いて赤外線発生手段の温度を制御して、この赤外線発生手段からの赤外線によって照射対象物の温度を調節することができ、照射対象物の温度調節のために光源から放出される光線のエネルギーを有効に活用することが可能な赤外線発生手段用の温度調整制御機能をコンピュータに実行させるプログラムを実現することができる。
本発明は以上のように構成され機能するので、単一の光源からの光を用いて、温度を上昇させる赤外線と処理を実行する紫外線とを照射対象物に同時に照射することができ、光源から放出される紫外線以外の光線が持つエネルギーを無駄にすることなく有効に活用することができるという従来にない優れた紫外線照射装置、紫外線照射装置における照射対象物加熱制御方法及び赤外線発生手段用温度調整制御プログラムを提供することができる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の紫外線照射装置の第1の実施の形態の具体的な構成図である。
本第1の実施の形態は、紫外光を発光する紫外線ランプ1と、この紫外線ランプ1の放出光の方向性をそろえて平行光にする放物面などの曲面を持つ反射板3と、この反射板3からの反射光と紫外線ランプ1からの直接光のうち、紫外線などの所望の波長の光を照射対象物としてのワーク5の方向に反射するコールドミラー2と、このコールドミラー2で反射されずに透過した赤外線など比較的波長の長い光を吸収する赤外線発生手段としての光吸収板4と、この光吸収板4に近接して設置されており、光吸収板4の放熱を行う放熱フィン9とを備えている。
さらにこの第1の実施形態は、前記光吸収板4の直下に埋め込まれており光吸収板4の温度を測定する温度センサ10と、前記放熱フィン9に空気を吹き付ける冷却ファン7と、温度センサ10の測定値をもとに、冷却ファン7の回転速度を制御して放熱量をコントロールする図示しないコントローラと、前記コールドミラー2からの紫外線の照射領域に、ワーク5を搬送するハンド6とを備えて構成されている。
ここで、紫外線ランプ1と反射板3とで光源を構成し、コールドミラー2は紫外線とそれ以外の波長の光を分離する分離手段としての役割と分離した紫外線を照射対象物に導く役割を、また、放熱フィン9と冷却ファン7とは温度制御手段として光吸収板4の温度を調整する役割を果たしている。
この光吸収板4と放熱フィン9などから後述する吸熱ユニット20が構成される。またダクト8は放熱フィン9から発せられた高温の空気が、周囲に拡散しないで、所定の場所に放出されるように空気の流れを規定するものである。
なお、全体構成を小型にするなどの目的で紫外線や赤外線の方向を変えてワーク5に導くために鏡や凹面鏡、プリズム、レンズなどの光学手段を別に設けてもよい。
また図1において、反射板3は、たとえば光を全反射する金属などより構成されるが、光源の熱量が非常に多い場合は、この部分をコールドミラーとすることによって、一部の熱を放出させることもできる。
以上、図1で述べた各部の手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
反射板3は例えば、放物面のような曲面で構成されている。その焦点に紫外線ランプ1を設置すると、紫外線ランプ1から放出された光は、反射板3で平行光となって反射され方向が揃えられて、コールドミラー2に入射される。コールドミラー2に入射した光のうち、ワークの処理に必要な紫外線の波長部分は、コールドミラーの波長選択性によって、ワーク5の方向に反射されて、ワーク5に照射される。
一方、コールドミラー2を透過した、赤外線などの波長の長い光の部分は、吸収板4にいったん吸収されて、赤外線発生手段としての吸収板4の温度を上昇させることに寄与する。
熱せられた吸収板4は赤外線を発生する。この赤外線の放射量は、シュテハン・ボルツマンの法則に従って吸収板4の絶対温度の4乗におおよそ比例すると考えられるので、吸収板4の温度を制御することによって、その温度に見合った赤外線を放射することができる。放射された赤外線のうち、コールドミラー2の方向に放射されたものは、コールドミラー2を透過して、ワーク5にも到達する。したがって、冷却ファン7によって放熱フィン9からの放熱量を変えることによって、吸収体4の温度を制御することができ、吸収体4の温度によって、吸収体4からワーク5方向への赤外線の放射量を可変して、これによってワーク5の温度を制御することができる。
温度センサ10から得られる温度測定値を用いて、吸収板4の温度を目標温度に制御する図示しない制御部の動作は、吸収板4の現在の温度が目標温度を上回っているか下回っているかによって、後述するように、ファンの回転数をフィードバック制御したり、ファンの回転をON/OFF制御をしたりして、供給する風量を増減することによって行う。これに適した好適な温度コントローラとしては市販されているものがある。また、冷却方法として液冷を用いる場合は、ポンプによって流量を制御するか、液体の温度をコントロールすることによって、放熱量を制御することができる。
図2は、本第1の実施形態の構成要素である、光吸収板4と放熱フィン9を含む吸熱ユニット20の一例を示す断面図である。
光吸収板4は、コールドミラー2を通過した赤外線など比較的波長の長い光を吸収する機能を果たす部分で、カーボン板などの黒体より構成されている。放熱フィン9は、アルミなど金属により構成され、光吸収板4の熱を放出する。緩衝層12は、光吸収板4と放熱フィン9の熱膨張差に起因して発生する応力を緩和するために設けてあり、たとえばスチールウールのような金属細線をシート状にして構成されたものである。光吸収板4と、放熱フィン9を一体組み立てするために、たとえば、ボルト14とナット15で上下から保持基板13とともに止める。この際、熱膨張差による破壊を防ぐため、ばね16などを介して弾性を持たせて止めることにより破壊に対する余裕を持たせる。
なお、光吸収板4を構成するカーボン板の目標設定温度が、たとえば、400℃程度の高温の場合は、空気と反応して、カーボン板が次第に細ることがあるので、光を吸収する効率は変化するものの、表面をSiC化など改質すること、あるいは、カーボン板と、コールドミラーのギャップを気密構造とし、窒素を充填するなどの施策が必要になる場合がある。
図3は、光吸収板4と放熱フィン9を含む吸熱ユニット30の他の例を示す断面図である。
この例では、光吸収板4の上面に、石英ガラスなどの光透過板17を置いて、光吸収板4を保持基板13と放熱フィン9とで挟み込みボルト14とナット15とで締める構造とする。
これによって、光吸収板4の機械的強度を弱めても全体の強度を保つことが可能になるので、シート状のカーボンを用いることができる。シート状のカーボンを数枚重ねることによって、熱応力を緩和させ、緩衝層12を省略できる場合もある。また、目標設定温度の範囲が許せば、光透過板17を、図3に示すコールドミラー2と同一なものとして、構成することもできる。
なお、図1において、光吸収板4や放熱フィン9の冷却構造として、空冷の例が示されているが、水冷など液体による冷却方法をとることもできる。この場合には図1のダクト8に代わって冷却液の流路を用い、放熱フィン9部分に変えて冷却液が流れるジャケットを保持基板13に接触させ、液体を流すポンプを用いるなどして液体を循環させて保持基板13を介して熱を光吸収板4から奪うようにして冷却する。
ここで、図1に示した第1の実施の形態の全体の動作を図4のフローチャートに沿って半導体ウエハに対するレジスト露光のための紫外線照射の場合を例にとって説明する。
まず、ステップS101で光源を点灯させる。光源の発光が安定した状態になってから、ステップS102で、ワーク5を取り出してハンド6に持たせる。たとえば、半導体ウエハプロセスの場合を例とすると、複数枚のウエハをキャリアに収納して運搬し、キャリアをプロセス装置にセットすると、ウエハをキャリアから1枚ずつ取り出して処理を行うことが一般的に行われている。ステップS102の処理は、この場合のキャリアからウエハを取り出して保持する動作を示す。次にステップS103では、ハンド6に搭載したワーク5を前記紫外線の照射領域に移動する動作を行う。すなわち図1の位置関係になる位置に、ワーク5を移動する。
一方、ステップS104では、光源からの光を紫外線とそれ以外の光とに分離する。そうして、ステップS105で紫外線をワーク5に対して照射する。そうして、ステップS106では、ワーク5を一定時間保持して、紫外線のワーク5に対する累積照射量が処理に必要な所定の量に達するのを待つ。
なお、ステップS106の待機中に、ステップS111で吸収板4に紫外線以外の光を吸収させ、ステップS112で温度が上がった吸収板4が発する赤外線をワーク5に照射してワーク5の温度を処理に適した値まで暖める。ステップS113で吸収板4の温度が目標値であるかどうかを判定し、目標温度でない場合はステップS114で冷却ファンの風量を制御して吸収板4の温度を調整する。このステップS114までの過程は、吸収板4の温度が目標値に達するか、ステップS106で紫外線照射が終了するまで続ける。なお、温度設定の目標値を変化させて、プロセス中の温度の勾配をつけることもできるし、吸収板4の温度を終始、単一の目標温度に保持することもできる。
また、ステップS106の最中に、ハンドを水平方向に低速で移動または往復させ、紫外線の照射量が空間的に場所によって、むらがあっても、積算効果でワーク5の面内での照射ばらつきが抑えられるようにすることもできる。
次に、ステップS107では、プロセスが終了したワーク5を、一旦紫外線の照射領域外に退避させて、ステップS108では収納するのに問題のない温度に冷却するまで保持する。
なお、図1には示していないが、冷却待ちのステップS108の待機中に、ハンド6から一旦ワーク5を別の冷却場所に移し変えることもできる。冷却が終了したら、ワーク5を収納し(ステップS109)、ステップS110ですべてのワーク5が終了していなければ、ステップS102に戻って次のワーク5を取りに行く。
このような紫外線照射方法によって、例えば、半導体ウェハー上に塗布されたレジストに回路パターンを露光する作業や、不要なレジストのアッシングなどを実行する紫外線照射を、熱エネルギーを無駄にすることなく、作業能率を向上して効率よく行うことが可能になる。
ここで、図4のステップS111乃至S114で行われる照射対象物の加熱制御方法について、図4のフローチャート、図5に示す赤外線発生手段用の温度調整動作のフローチャート及び図6に示す赤外線発生手段用の温度制御手段50の制御機能のブロック図に沿ってさらに詳しく説明する。
赤外線発生手段である吸収板4からの赤外線の放射量は、シュテハン・ボルツマンの法則に従って吸収板4の絶対温度の4乗におおよそ比例するものと考えられるのでので、吸収板4の温度を制御することによって、吸収板4からの赤外線の放射量を制御し、この赤外線が照射されるワーク5の温度を調整することができる。
図4のフローチャートのステップS111(熱光線入力工程)で吸収板4に紫外線以外の光を吸収させ、ステップS112(赤外線照射工程)で温度が上がった吸収板4が発する赤外線をワーク5に照射してワーク5の温度を暖める。
それとともに、図5のフローチャートに示す赤外線発生手段用の温度調整工程を実行する。すなわち、ステップS112から、図5のフローチャートのステップS201に進み、温度制御手段50の目標温度入力機能51により外部から設定される吸収板4の温度の目標値を取り込む。次に、冷却フアン7の標準回転数を取り込んで冷却ファン回転数制御機能55により冷却ファン7をこの標準回転数で回転させる。このとき、冷却ファンの駆動モータが直流モータの場合は、回転数に見合う駆動電圧値で設定しても良い。
次に、ステップS203で図4に示すフローチャートのステップS106での紫外線照射期間が終了したかどうかを判定する。終了した場合は図4に示すフローチャートのステップS107に進む。終了していない場合は、ステップS204に進んで、温度検出機能52により、現在の吸収板4の温度を温度センサ10で検出する(温度検出工程)。その後、ステップS205で、温度比較機能53により、この温度が目標温度に等しいかどうかを判定する。等しければこのフローチャートの動作を終了して、図4に示すフローチャートのステップS106に進む。等しくない場合は、ステップS206に進んで、現在の温度が目標温度よりも高いかどうかを温度比較機能53により比較する(温度比較工程)。
温度制御機能54は、現在の温度が目標温度よりも高い場合には、ステップS207に進んで、冷却ファン回転数制御機能55を働かして冷却ファン7の回転数を駆動モータに許容される範囲内で上げ、放熱フィン9から発散される熱量を増やし、吸収板4の温度を下げるようにする。逆に、現在の温度が目標温度よりも低い場合には、ステップS208に進んで、冷却ファン回転数制御機能55を働かして冷却ファン7の回転数を駆動モータに許容される範囲内で下げて、放熱フィン9から発散される熱量を少なくして、吸収板4の温度を上げるようにする(ファン用回転数制御工程)。
この一連の吸収板4の温度制御動作を繰り返すことで、吸収板4の温度を目標値に近づけ、赤外線発生手段としての吸収板4からの赤外線の放射量を制御して、最終的に、ワークの温度を所定の値に近づけることができる。
以上、本発明の紫外線照射装置とそこで行われる照射対象物の加熱制御方法について説明したが、上述の照射対象物の加熱制御方法で行われる赤外線発生手段の温度調整方法の各工程での実行内容をプログラム化してコンピュータに実行させるようにしてもよい。このようにしても、上述した方法で行った場合と同様に、熱エネルギーを無駄にすることなく、作業能率を向上した紫外線照射を実現することができる。
以上に述べたように、本発明では、光源から放出される熱線を無駄にすることなく、照射対象物の温度コントロールのために有効に活用することが可能な紫外線照射装置を実現することができるので、半導体製造装置をはじめ、紫外線を照射する過程を必要とする産業の広範な分野での幅広い利用の可能性が見込めるものである。
本発明の紫外線照射装置の第1の実施形態の構成を示す構成図である。 図1に示す第1の実施形態の構成要素である吸熱ユニットの一例を示す断面図である。 図1に示す第1の実施形態の構成要素である吸熱ユニットの他の例を示す断面図である。 図1に示す第1の実施形態の基本動作を示すフローチャートである。 図1に示す第1の実施形態の赤外線発生手段用の温度調整動作を示すフローチャートである。 図1に示す第1の実施形態の赤外線発生手段用の温度制御手段の機能ブロック図である。
符号の説明
1 紫外線ランプ(光源)
2 コールドミラー(分離手段)
3 反射板(光源)
4 光吸収板(赤外線発生手段)
5 ワーク(照射対象物)
7 冷却ファン(温度制御手段)
8 ダクト(温度制御手段)
9 放熱フィン(温度制御手段)
10 温度センサ

Claims (7)

  1. 露光用の紫外線を照射対象物に照射する紫外線照射装置であって、
    前記紫外線を含んだ光を放射する光源と、
    この光源からの出力光の中の前記紫外線を前記照射対象物に向けて反射するとともに、それ以外の光線を透過するコールドミラーと、
    このコールドミラーを透過した前記紫外線以外の光線を吸収して前記コールドミラー側に向けて赤外線を発生する赤外線発生手段と、
    前記赤外線発生手段の温度を制御する温度制御手段とを備えたことを特徴とする紫外線照射装置。
  2. 前記請求項1に記載の紫外線照射装置において、
    前記温度制御手段は、前記赤外線発生手段に装着された熱放射用の放熱フィンと、この放熱フィンに送る風量を制御する冷却ファンと、前記赤外線発生手段の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出値に基づいて前記赤外線発生手段の温度が予め設定した目標温度になるように前記冷却ファンの風量を制御する制御部とを備えたことを特徴とする紫外線照射装置。
  3. 前記請求項1又は2に記載の紫外線照射装置において、
    前記光源を、紫外線を含む光を発光する紫外線ランプと、この紫外線ランプからの放射光を平行光になるように反射する曲面反射板とにより構成したことを特徴とする紫外線照射装置。
  4. 前記請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線照射装置において、
    前記赤外線発生手段として、シート状のカーボンを使用し、これを、前記温度制御手段と、この前記放射量制御手段に対向して設けられた赤外線透過板または前記コールドミラーのいずれか一方で挟んだ構成としたことを特徴とする紫外線照射装置。
  5. 前記請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紫外線照射装置において、
    前記赤外線発生手段として、カーボン板または表面処理したカーボン板のいずれか一方を使用し、これを、緩衝材を介して温度制御手段に結合したことを特徴とする紫外線照射装置。
  6. 光源からの出力光の内の紫外線成分をコールドミラーで反射し照射対象物に紫外線照射すると共に前記コールドミラーを透過する紫外線以外の透過光を熱光線として赤外線発生手段に入力する熱光線入力工程と、
    この入力された熱光線により発生する赤外線を前記照射対象物に照射する赤外線照射工程とを有してなる照射対象物加熱制御方法であって、
    前記赤外線照射工程と同時に機能し、前記赤外線発生手段の温度を送風手段を使って適度に調整する赤外線発生手段用温度調整工程を設け、
    この赤外線発生手段用温度調整工程を、
    前記赤外線発生手段の温度を温度センサにより検出する温度検出工程と、この検出された温度を予め設定した基準温度と比較する温度比較工程と、この基準温度に合わせて前記送風手段であるファンの回転速度を所定の回転数に上昇させ又は下降させるファン用回転数制御工程とにより構成したことを特徴とする照射対象物加熱制御方法。
  7. 光源からの出力光の内のコールドミラーを透過する紫外線以外の透過光を熱光線として入力すると共に当該入力された熱光線に基づいて温度上昇し赤外線を発生して照射対象物に照射するように構成された赤外線発生手段に対し、当該赤外線発生手段の温度上昇を適度に許容し若しくは要請する制御手段を備えると共に、この制御手段が備えているコンピュータに実行させるように構成された前記赤外線発生手段用の温度調整制御プログラムであって、
    前記赤外線発生手段の温度が予め装備された温度センサにより検出された場合に当該検出温度を入力して記憶する検出温度記憶処理機能、
    この温度され記憶された温度を予め設定した基準温度と比較する温度比較処理機能、
    前記基準温度に合わせて予め装備された送風手段であるファンの回転速度を所定の回転数に上昇させ又は下降させるファン用回転数制御機能、
    を前記コンピュータに実行させるようにしたことを特徴とする赤外線発生手段用温度調整制御プログラム。
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