JP2008079700A - 超音波用探触子、超音波内視鏡、及び、超音波診断装置 - Google Patents

超音波用探触子、超音波内視鏡、及び、超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】医療用の超音波診断装置において用いられる超音波用探触子において、超音波トランスデューサから発生する熱によって超音波用探触子の温度が上昇するのを防止する。
【解決手段】被検体について体腔外走査又は体腔内走査を行う際に用いられる超音波用探触子において、複数の超音波トランスデューサが互いに空隙を介して配置されている超音波トランスデューサアレイと、少なくとも超音波トランスデューサアレイを収納する筐体と、複数の超音波トランスデューサ間の空隙に液体の熱伝達物質を循環させるための流路とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体について体腔外走査又は体腔内走査を行う際に用いられる超音波用探触子や、被検体の体腔内に挿入して用いられる超音波内視鏡に関し、さらには、超音波用探触子や超音波内視鏡が接続される超音波診断装置に関する。
医療分野においては、被検体の内部を観察して診断を行うために、様々な撮像技術が開発されている。特に、超音波を送受信することによって被検体の内部情報を取得する超音波撮像は、リアルタイムで画像観察を行うことができる上に、X線写真やRI(radio isotope)シンチレーションカメラ等の他の医用画像技術と異なり、放射線による被曝がない。そのため、超音波撮像は、安全性の高い撮像技術として、産科領域における胎児診断の他、婦人科系、循環器系、消化器系等を含む幅広い領域において利用されている。
超音波撮像とは、音響インピーダンスが異なる領域の境界(例えば、構造物の境界)において超音波が反射される性質を利用する画像生成技術である。通常、超音波撮像装置(又は、超音波診断装置、超音波観測装置とも呼ばれる)には、被検体に当接して用いられる超音波用探触子や、被検体の体腔内に挿入して用いられる超音波用探触子が備えられている。或いは、被検体内を光学的に観察する内視鏡と体腔内用の超音波用探触子とが組み合わせられた超音波内視鏡が備えられている場合もある。このような超音波用探触子や超音波内視鏡(以下において、超音波用探触子等という)から人体等の被検体内に向けて超音波ビームを送信し、超音波用探触子等を用いて被検体内において生じた超音波エコーを受信することにより、超音波画像情報を取得する。この超音波画像情報に基づいて、超音波エコーが生じた反射点や反射強度を求めることにより、被検体内に存在する構造物(例えば、内臓や病変組織等)の輪郭が抽出される。
超音波用探触子においては、超音波を送信及び受信する超音波トランスデューサとして、圧電効果を発現する材料(圧電体)の両面に電極を形成した振動子(圧電振動子)が、一般的に用いられている。圧電体としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)に代表される高分子圧電材料等が用いられている。そのような振動子の電極に電圧を印加すると、圧電効果により圧電体が伸縮して超音波が発生する。そこで、複数の振動子を1次元又は2次元状に配列し、それらの振動子を順次駆動することにより、所望の方向に送信される超音波ビームを形成することができる。また、振動子は、伝播する超音波を受信することによって伸縮して電気信号を発生する。この電気信号は、超音波の受信信号として用いられる。
ところが、このような超音波トランスデューサを動作させると熱が発生するので、超音波用探触子の使用中にその温度が上昇してしまうという問題が生じている。しかしながら、医療用の超音波用探触子は人体等の生体に直接接触させて用いられるので、低温火傷防止等の安全上の理由から、超音波用探触子の表面温度が43℃を超えることはあってはならない。
関連する技術として、特許文献1には、超音波を送受信する超音波探触子ヘッド部と、該超音波探触子ヘッド部に電気的に接続されたケーブルと、該ケーブルの少なくとも一部に熱的に接続されたケーブル冷却部とを有する超音波探触子が開示されている(第1頁、図1)。
しかしながら、特許文献1においては、超音波探触子ヘッド部のごく一部が、ケーブルを介し、ケーブル冷却によって間接的に冷却されるだけなので、冷却効率はあまり良くない。
特許文献2には、体腔内に挿入して超音波像を撮像する体腔内用超音波探触子において、吸音材の所定位置に、探触子の動作中に超音波変換器により発生する熱を冷却する冷却手段を設けた体腔内用超音波探触子が開示されている(第1頁)。
特許文献2においては、超音波探触子に冷却用パイプを設け、そこに水等の冷却媒体を流すことにより、振動子群を冷却している(第3頁、図3)。そのため、振動子群は、冷却用パイプから吸音材を介して間接的に冷却されることになるので、やはり、冷却効率は良くない。
特許文献3には、波形信号に基づいた超音波を発生すると共に、受波した超音波を受波信号に変換する超音波振動子と、該超音波振動子の背面側に配置され、該超音波振動子から送波された超音波を吸音する吸音部材からなる超音波探触子を有し、該超音波探触子から被検体に送受波した超音波信号に基づいて当該被検体の超音波像を形成する超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、吸音部材で発生した熱を吸音部材から離れた位置に導く伝達手段と、吸音部材から離れた位置に配置され、伝達手段が導いた熱を放出する放出手段とを具備しており、吸音部材の超音波振動子が設けられた面と対向する側の面は、超音波振動子から吸音部材へ向けて放射された超音波がその面で反射して集中するような焦点を有した曲面形状に形成されており、伝達手段の吸熱部位は、吸音部材の曲面に囲まれた内部の焦点位置に配置されている。
特許文献3においては、超音波探触子のグリップ部内に設けられた電子冷却手段からヒートポンプを介して、挿入部先端の振動子部の温度を制御している(図3)。このヒートポンプの一端は、バッキング材の内部に配置されているので(図4及び図7)、やはり、振動子部は間接的に冷却されることになり、冷却効率は良くない。
特許文献4には、超音波振動子とこれを収納したケースとを有する超音波探触子において、超音波振動子における被検体当接面側に冷却体を導く手段を有する超音波探触子が開示されている。
しかしながら、特許文献4においては、音響レンズの前面、即ち、超音波探触子の被検体当接面と音響レンズとの間の隔壁に冷却媒体を流したり(図1)、背面音響吸収材の内部(図3)や、音響レンズの内部(図4)や、背面音響結合材とケースとの間(図5)に冷却媒体の流路を設けているので、結局、超音波振動子は間接的に冷却されることになる。
特許文献5には、超音波振動子の外側に被検物と接する冷却用媒体の通路を設けた超音波探触子が開示されている。しかしながら、特許文献5の図1に示されているように、冷却用媒体と超音波振動子とは空間によって隔てられているので、超音波振動子自体の冷却効率は良くない。また、被検体当接面においては、冷却用媒体の通路によって、超音波振動子の周囲が冷却されるだけであり、超音波振動子の発熱による影響を被検体が直接受けることには変わりない。
また、特許文献6には、被検物と接する熱電冷却素子であって、調温可能で電流の流れ方向を変えることにより被検物を加温又は冷却できる熱電冷却素子を超音波振動子の外側に設けた超音波探触子が開示されている。しかしながら、特許文献6においても、熱電冷却素子と超音波振動子とは空間によって隔てられているので、超音波振動子自体の冷却効率は良くない。また、超音波探触子の内部に熱電冷却素子を設けるので、探触子の構成が大きく、且つ、複雑になってしまう。さらに、被検体当接面においては、熱電冷却素子によって超音波振動子の周囲が冷却されるだけであり、やはり、超音波振動子の発熱による影響を、被検体が直接受けることになる。
特許文献7には、超音波の送受波を行う超音波振動子を備えた超音波探触子を含み、該超音波探触子には超音波振動子からの熱が伝達される媒体が流れる流路が形成され、該流路には、媒体を流通させる循環機構が接続されている超音波診断装置が開示されている。
特許文献7においては、冷却媒体としての水が充填される水袋が探触子の生体側(即ち、超音波振動子の前方)に配置される。しかしながら、超音波振動子アレイにおいては、特に中央部に熱がこもり易いにも関わらず、このような構成では超音波振動子の表面しか冷却することができない。特許文献7の段落0018に記載されているように、この水袋は軟らかい中空の膜部材によって形成されているので、ある程度変形させることはできるが、やはり変形にも限界があるため、アレイ全体として温度分布が生じないように、全ての振動子を満遍なく冷却させることは困難である。
特開2002−291737号公報(第1頁、図1) 特開昭63−242246号公報(第1、3頁、図3) 特開平11−299775号公報(第1頁、図3、4、7) 特開昭61−58643号公報(第1頁) 実開昭57−88073号公報 実開昭57−88074号公報 特開2003−38485号公報(第2、3頁、図1)
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、医療用の超音波診断装置において用いられる超音波用探触子において、超音波トランスデューサから発生する熱によって超音波用探触子の温度が上昇するのを防止することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る超音波用探触子は、被検体について体腔外走査又は体腔内走査を行う際に用いられる超音波用探触子において、複数の超音波トランスデューサが互いに空隙を介して配置されている超音波トランスデューサアレイと、少なくとも該超音波トランスデューサアレイを収納する筐体と、複数の超音波トランスデューサ間の空隙に液体の熱伝達物質を循環させるための流路とを具備する。
本発明によれば、複数の超音波トランスデューサの間の空隙に液体の熱伝達物質を流すことにより、各超音波トランスデューサを直接冷却するので、冷却効率を向上することができる。また、超音波トランスデューサの配置によらず、全ての超音波トランスデューサがほぼ均等な温度となるように冷却することができるので、超音波トランスデューサアレイにおける温度分布を平均化することが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照番号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超音波用探触子の外観及び内部の一部を示す斜視図である。この超音波用探触子は、被検体に当接して体腔外走査を行う際に用いられる。また、図2は、図1に示す超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体の構成、及び、両者が接続された状態を示す図である。
図1に示すように、超音波用探触子のヘッド部1は、筐体10、並びに、筐体10の内部に収納されているバッキング層11と、複数の超音波トランスデューサを有する超音波トランスデューサアレイ12と、音響整合層13と、音響レンズ14と、フレキシブルプリント基板(flexible printed circuit:FPC)15と、複数の超音波トランスデューサ間の空隙を流路として流れる液体の熱伝達物質(熱伝達媒体)16とを含んでいる。また、筐体10には、熱伝達物質16を循環させる流路としての2本の循環チューブ17a及び17bと、電気ケーブル18と、それらを保護するケーブルカバー19とが接続されている。
図2に示すように、ヘッド部1から延びる循環チューブ17a及び17bは、循環媒体用コネクタ21を介して超音波診断装置本体2に接続されており、ヘッド部1と超音波診断装置本体2との間で熱伝達物質16を循環させるために設けられている。また、ヘッド部1は、電気ケーブル18及び電気コネクタ22を介して超音波診断装置本体2に電気的に接続されている。電気ケーブル18は、超音波診断装置本体2が生成した駆動信号を超音波トランスデューサに伝達すると共に、各超音波トランスデューサから出力された検出信号を超音波診断装置本体2に伝達する。
超音波診断装置本体2は、超音波用探触子及び超音波診断装置本体2を含むシステム全体の動作を制御する制御部23と、駆動信号生成部24と、送受信切換部25と、受信信号処理部26と、画像生成部27と、表示部28と、循環ポンプ付き冷却器29とを含んでいる。駆動信号生成部24は、複数の超音波トランスデューサをそれぞれ駆動するために用いられる複数の駆動信号を生成する。送受信切換部25は、超音波用探触子への駆動信号の出力と、超音波用探触子からの受信信号の入力とを切り換える。受信信号処理部26は、各超音波トランスデューサから出力された受信信号について、増幅、整相加算、検波等の所定の信号処理を施す。画像生成部27は、所定の信号処理が施された受信信号に基づいて、超音波画像を表す画像データを生成する。表示部28は、そのようにして生成された画像データに基づいて、超音波画像を表示する。
循環ポンプ付き冷却器29は、熱伝達物質16を冷却し、冷却された熱伝達物質を、熱伝達用媒体循環用チューブ17aを介してヘッド部1に供給すると共に、ヘッド部1内の流路を通過した熱伝達物質16を、熱伝達用媒体循環用チューブ17bを介して冷却器29に回収する。
図3の(a)は、図1に示す超音波用探触子のヘッド部1の内部を示す正面図である。また、図3の(b)は、図1に示す超音波探触子の内部を示す平面図である。さらに、図3の(c)は、図3の(b)に示す一点鎖線3C−3C'における断面図である。ここで、図3の(a)〜(c)に示されている矢印は、熱伝達物質16の流れの方向を示している。なお、図3の(a)においては、図1に示す音響整合層13及び音響レンズ14は省略されている。
図3の(a)に示すように、超音波トランスデューサアレイ12は、1次元的に配置された複数の超音波トランスデューサ30を含んでいる。
ここで、図4を参照すると、各超音波トランスデューサ30は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電体31と、圧電体の向かい合う2つの面に形成された電極32及び33とを含む振動子である。電極32及び33の内の一方は、複数の超音波トランスデューサにおいて共通接続とすることができる。
各超音波トランスデューサ30は、超音波診断装置本体から供給された駆動信号に基づいて超音波を発生する。また、各超音波トランスデューサ30は、被検体から伝播した超音波エコーを受信することにより、電気信号を発生する。この電気信号は超音波診断装置本体に出力され、超音波エコーの受信信号として処理される。
図3の(a)に示すように、複数の超音波トランスデューサ30は、バッキング層11上に、所定の間隔(例えば、0.1mm〜1mm程度)で配置されている。その結果生じた空隙が、熱伝達物質16の流路の一部となる。
図3の(b)を参照すると、バッキング層11は、例えば、フェライト粉や金属粉やPZT粉入りのエポキシ樹脂や、フェライト粉入りのゴムのように、音響減衰の大きい材料によって、超音波トランスデューサ30の超音波送受信面(超音波を被検体に向けて送信すると共に、被検体から伝播する超音波を受信する面)の反対側に形成されており、超音波トランスデューサアレイ12から発生した不要な超音波の減衰を早める。
音響整合層13は、例えば、超音波を伝播し易いパイレックス(登録商標)ガラスや金属粉入りエポキシ樹脂等によって、超音波トランスデューサ30の超音波送受信面上に形成されており、生体である被検体と超音波トランスデューサとの間の音響インピーダンスの不整合を解消する。これにより、超音波トランスデューサから送信された超音波が、効率良く被検体中に伝播する。なお、図1及び図3には、1層の音響整合層13が示されているが、必要に応じて複数の音響整合層を配置しても良い。
音響レンズ14は、例えば、シリコーンゴムによって形成されており、超音波トランスデューサアレイ12から送信され、音響整合層13を伝播した超音波ビームを、被検体内の所定の深度において集束させる。
2枚のFPC15の各々には、各超音波トランスデューサ30に接続される配線が形成されている。各配線の一端は、超音波トランスデューサ30の電極に接続されており、他端は、電気ケーブル18に接続されている。なお、図3の(b)及び(c)においては、熱伝達物質16の流れの様子を判り易くするため、FPC15と電気ケーブル18との接続形態は省略されている。
熱伝達物質16は、筐体10内の流路を通過することにより、超音波トランスデューサ30から発生した熱を吸収する液体である。熱伝達物質16としては、良好な熱伝達性と、電気的絶縁性を有する材料が用いられる。電気的絶縁性が必要となるのは、熱伝達物質16は、筐体10内において、超音波トランスデューサ30に直接接触しながら循環するからである。そのような条件を満たす材料として、流動パラフィン、シリコーン系オイル、水、アルコール、水とアルコールとの混合物、及び、フッ素系不活性液体等が挙げられる。それらの内でも、高い流動性と、高い電気絶縁性とを備え、安定性に優れるという点で、流動パラフィンや、シリコーン系オイルや、フッ素系不活性液体(例えば、住友スリーエム株式会社製のフロリナート(FLUORINERT(登録商標)))が好適であり、本実施形態においては、流動パラフィンが用いられる。
図3の(c)に示すように、超音波診断装置本体から循環チューブ17aを介して筐体10内に導入された熱伝達物質16は、一方のFPC15の外側と、隣接する超音波トランスデューサ30の間の空隙と、他方のFPC15の外側とを順次通過し、筐体10内から導出され、循環チューブ17bを介して超音波診断装置本体に回収される。なお、筐体10内において、一方向への流れを形成するために、仕切り10aを設けても良い。
このように、本実施形態においては、超音波診断装置本体2において冷却された熱伝達物質16を、超音波トランスデューサ30間の空隙に流すので、各超音波トランスデューサ30から直接吸熱させることができる。従って、複数の超音波トランスデューサ30を万遍なく冷却することができ、特に熱がこもりやすい超音波トランスデューサアレイ12の中央部についても十分且つ均一に冷却することが可能となる。また、それにより、複数の超音波トランスデューサアレイ12における温度分布が平均化されるので、超音波送受信動作に対する温度による影響(感度のバラツキ等)を抑制することが可能になる。また、FPC15の周囲にも熱伝達物質16を通過させるので、回路の温度上昇を抑制して、超音波用探触子の動作を安定させることが可能になる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る超音波用探触子について、図5を参照しながら説明する。図5の(a)は、本実施形態に係る超音波用探触子の内部を示す平面図であり、図5の(b)は、図5の(a)に示す一点鎖線5B−5B'における断面図である。
図5の(a)に示すように、本実施形態に係る超音波用探触子は、図3に示す音響整合層13の替わりに、音響整合層41を有している。この音響整合層41は、複数の超音波トランスデューサ30の上にそれぞれ配置された複数の音響整合部材40を含んでいる。その他の構成については、第1の実施形態におけるものと同様である。
このように音響整合部材を分離して配置する場合には、各音響整合部材40における超音波の伝播方向がある程度絞られるので、境界(例えば、音響整合部材40と音響レンズ14との境界)における超音波の伝播効率を向上させることができる。また、図5の(b)に示すように、筐体10内のより広い範囲に熱伝達物質16が行き渡るようになるので、超音波トランスデューサアレイ12の温度上昇をより効率的に抑制することが可能になる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る超音波用探触子について、図6を参照しながら説明する。
本実施形態に係る超音波用探触子は、複数の超音波トランスデューサが2次元的に配置された超音波トランスデューサアレイを有しており、それに伴い、ヘッド部内に形成される流路の形態も、第1の実施形態におけるものとは異なっている。なお、本実施形態に係る超音波用探触子が接続される超音波診断装置や、超音波用探触子と超音波診断装置本体との接続形態については、図2を参照しながら説明したものと同様である。
図6の(a)は、本実施形態に係る超音波用探触子のヘッド部の内部を示す正面図である。また、図6の(b)は、図6の(a)に示す一点鎖線6B−6B'における断面図である。さらに、図6の(c)は、図6の(a)に示す一点鎖線6C−6C'における断面図である。なお、図6の(a)においては、図6の(b)に示す音響整合層53及び音響レンズ54は省略されている。
図6の(a)〜(c)に示すように、本実施形態に係る超音波用探触子のヘッド部は、筐体50、並びに、筐体50の内部に収納されているバッキング層51と、超音波トランスデューサアレイ52と、音響整合層53と、音響レンズ54と、超音波トランスデューサアレイ52の空隙を流れる熱伝達物質55とを含んでいる。また、このヘッド部は、循環チューブ56a及び56b並びに電気ケーブル57を介して超音波診断装置本体に接続されている。なお、バッキング層51、音響整合層53、音響レンズ54、熱伝達物質55、並びに、循環チューブ56a及び56bを形成する材料及び機能については、第1の実施形態におけるものと同様である。
超音波トランスデューサアレイ52には、複数の超音波トランスデューサ60が2次元マトリックス状に配置されている。これらの超音波トランスデューサ60間の空隙が、熱伝達物質55の2次元的な流路となる。また、各超音波トランスデューサ60は、図4に示すものと同様に、圧電体層と、その両面に形成された電極層とを含む構造を有している。
図6の(a)に示すように、バッキング層51の端部には、2つの空孔51a及び51bが形成されている。図6の(b)及び(c)に示すように、空孔51aには、循環チューブ56aが接続されており、空孔51bには、循環チューブ56bが接続されている。循環チューブ56aを介して筐体50内に供給された熱伝達物質55は、空孔51aを通って超音波トランスデューサアレイ52に導入され、超音波トランスデューサ60間の空隙に2次元的に拡がる。そして、熱伝達物質55は、バッキング層の正面図における対角線上で空孔51aと対向する位置に形成された空孔51bに流れ込み、循環チューブ56bによって回収される。
ここで、このような2次元超音波トランスデューサアレイにおいては、特に内側に配置された超音波トランスデューサから発生した熱が発散し難いので、特に中央付近に熱がこもりがちになる。しかしながら、本実施形態においては、超音波トランスデューサ間の空隙に熱伝達物質を流すので、中央付近の超音波トランスデューサであっても十分に冷却することができる。従って、超音波トランスデューサアレイにおいて温度勾配が生じるのを抑制できるので、温度に起因する影響(例えば、超音波の検出感度の変化)を抑制することが可能になる。
なお、本実施形態においては、バッキング層51の端部の2箇所に空孔51a及び51bを形成しているが、超音波トランスデューサアレイ52の空隙に熱伝達物質を万遍なく行き渡らせることができ、且つ、熱伝達物質をスムーズに導出することができれば、それ以外の位置に空孔を形成しても良い。また、2つ以上の空孔を設けても良い。
次に、本発明の第4の実施形態に係る超音波トランスデューサアレイについて、図6及び図7を参照しながら説明する。
本実施形態においては、図6に示す超音波用探触子において、単層の超音波トランスデューサ(図4参照)の替わりに、図7に示す積層型超音波トランスデューサ70を適用することを特徴としている。
図7に示す積層型超音波トランスデューサ70は、PZT等によって形成されている複数の圧電体層71と、下部電極層72と、内部電極層73及び74と、上部電極層75と、絶縁膜76と、側面電極77及び78とを含んでいる。
下部電極層72は、図中左側の側面電極77に接続されていると共に、図中右側の側面電極78から絶縁されている。また、内部電極層73及び74は、複数の圧電体層71の間に交互に挿入されている。内部電極層73は、側面電極78に接続されている共に、絶縁膜76によって側面電極77から絶縁されている。一方、内部電極層74は、側面電極77に接続されていると共に、絶縁膜76によって側面電極78から絶縁されている。さらに、上部電極層75は、側面電極78に接続されていると共に、側面電極77から絶縁されている。超音波トランスデューサの複数の電極をこのように形成することにより、5層の圧電体層71に電界を印加するための5組の電極が並列に接続される。なお、圧電体層の層数は、図7に示す5層に限られず、2〜3層又は6層以上としても良い。
このような積層型の超音波トランスデューサ(以下、「素子」ともいう)においては、対向する電極の面積が単層の素子よりも増加するので、電気的インピーダンスが低下する。従って、単層の素子と比較して、印加される電圧に対して効率良く動作する。また、圧電体層をN層とすると(図7においてはN=5)、圧電体層の数は単層素子のN倍となり、各圧電体層の厚さは1/N倍となるので、素子の電気インピーダンスは1/N倍となる。従って、圧電体層の積層数を増減させることにより、素子の電気的インピーダンスを調整できるので、駆動回路とのマッチングを図りやすくなり、感度を向上させることができる。
一方、素子を積層型とすることにより電気容量が増加するので、各素子からの発熱量は増加する。しかしながら、図6に示すように、複数の素子間に熱伝達物質55を流すことにより、各素子を直接的に、効率良く冷却することができる。従って、積層型の素子からの発熱量が増加した場合においても、超音波用探触子の温度上昇を抑制することが可能になる。
なお、このような積層型超音波トランスデューサを、図3に示す1次元超音波トランスデューサアレイに適用しても良い。
次に本発明の第5の実施形態に係る超音波用探触子について、図8を参照しながら説明する。図8の(a)は、本実施形態に係る超音波用探触子のヘッド部の内部を示す正面図であり、図8の(b)は、図8の(a)に示す一点鎖線8B−8B'における断面図である。なお、図8の(a)においては、図8の(b)に示す音響整合層53及び音響レンズ54は省略されている。
図8の(b)に示すように、本実施形態に係る超音波用探触子は、図6に示す超音波トランスデューサアレイ52に対して、樹脂材料によって形成された絶縁膜81を、超音波トランスデューサ60間の空隙に満たされる熱伝達物質55の流路において壁面を覆うように形成したものである。その他の構成については、図3に示すものと同様である。
ここで、先に説明した第1〜第4の実施形態においては、超音波トランスデューサの周囲に熱伝達物質を流しているので、熱伝達物質が、電極部や素子の接合部に直接触れることになる。そのため、熱伝達物質として、流動パラフィン等の絶縁性の高い液体を用いる場合にはあまり問題ないが、水や水とアルコールとの混合物等を用いる場合には、動作の信頼性に懸念が生じることも考えられる。
そこで、本実施形態においては、熱伝達物質の流路を絶縁樹脂材料によって覆うことにより、電気的信頼性を高めている。絶縁膜81は、流路において、少なくとも超音波トランスデューサ60の周囲を覆うように形成され、望ましくは、床面(バッキング層51の上面)及び天井面(音響整合層53の下面)にも形成される。ここで、樹脂材料を用いるのは、圧電効果によって伸縮する超音波トランスデューサの動作を妨げないようにするためである。樹脂材料としては、具体的には、エポキシ樹脂や、ウレタン樹脂や、シリコーン樹脂や、ポリイミド樹脂や、アクリル樹脂等が用いられる。
このような絶縁膜81は、例えば、次のようにして形成される。即ち、まず、バッキング層51上に複数の超音波トランスデューサ2を配置し、さらにその上に音響整合層53を配置することにより、熱伝達物質55の流路を形成する。その後で、その流路に液体の絶縁樹脂材料を流し込み、それが硬化する前に余分な絶縁樹脂材料を除去する。そして、流路の壁面に付着している絶縁樹脂材料を硬化させる。
或いは、絶縁膜81の別の形成方法として、バッキング層51と複数の超音波トランスデューサ2と音響整合層53とによって熱伝達物質55の流路を形成し、そこに絶縁樹脂材料を流し込んで硬化させる。その後で、絶縁樹脂材料を掘削することにより、絶縁膜によって覆われた2次元的な流路が形成される。
なお、本実施形態において、超音波トランスデューサ60は、絶縁膜81を介して、熱伝達物質55により間接的に冷却されることになる。しかしながら、熱伝導率が比較的高い絶縁樹脂材料を選択したり、絶縁膜81を薄くすることにより、各超音波トランスデューサ2を効率良く冷却することが可能である。
また、図3に示す1次元超音波トランスデューサアレイに対して、樹脂材料によって絶縁膜を形成しても良い。
次に、本発明の第1〜第5の実施形態に係る超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体の変形例について、図9を参照しながら説明する。
図9に示す超音波診断装置本体3は、図2に示す超音波診断装置本体2と比較して、温度センサ91及び温度制御部92を更に有している。その他の構成については、図2に示すものと同様である。
温度センサ91は、具体的には、サーミスタや熱電対等を含んでいる。温度センサ91は、循環ポンプ付き冷却器29に取り付けられており、ヘッド部1から循環チューブ17b又は56bを介して回収された熱伝達物質の温度を感知する。温度制御部92は、温度センサ91の感知結果に基づいて熱伝達物質の温度に関する値を求め、その値に基づいて、循環ポンプ付き冷却器29の動作を制御する。例えば、温度制御部92は、熱伝達物質の温度に関する値が所定の値を超えた場合に、冷却器の設定温度を下げたり、ヘッド部1内における熱伝達物質の流速を上げるために循環ポンプの圧力を高くする。或いは、熱伝達物質の温度に関する値が所定の値を超えた場合にのみ、循環ポンプ付き冷却器29を動作させるようにしても良い。
本実施形態によれば、熱伝達物質の温度に基づいて循環ポンプ付き冷却器の動作をフィードバック制御するので、熱伝達物質の温度を一定の範囲に保つことが容易になると共に、循環ポンプ付き冷却器の運転コストを低減することが可能になる。
なお、図9に示す超音波診断装置本体の変形例として、温度制御部92の替わりに、温度センサ91の感知結果に基づいて温度を算出する算出部を設け、その算出結果に基づいて、制御部23が循環ポンプ付き冷却器29を制御するようにしても良い。
次に、本発明の第6の実施形態に係る超音波用探触子について、図10及び図11を参照しながら説明する。図10は、本実施形態に係る超音波用探触子の内部を示す平面図であり、図11は、この超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体の構成、及び、両者が接続された状態を示す図である。
図10に示すように、本実施形態に係る超音波用探触子は、図3に示す超音波用探触子に対して、ヘッド部内の温度を感知する温度センサ93を、ヘッド部にさらに備えたものである。その他の構成については、図6に示すものと同様である。
温度センサ93は、具体的には、サーミスタや熱電対等を含んでおり、FPC15の表面に取り付けられている。或いは、温度センサ93を、バッキング層11の中に埋め込んでも良いし、バッキング層11の表面(即ち、熱伝達物質の流路)に配置しても良い。いずれにしても、温度センサ93を、なるべく超音波トランスデューサ30の近傍に配置することが望ましい。また、温度センサ93は、リード線94によって超音波診断装置本体5(図11)に電気的に接続されている。
図11に示すように、本実施形態において用いられる超音波診断装置本体5は、温度制御部95を有している。超音波診断装置本体5のその他の構成については、図2を参照しながら説明したものと同様である。
温度制御部95は、リード線94を介して入力された温度センサ93の感知結果に基づいて熱伝達物質の温度に関する値を求め、その値に基づいて、ヘッド部4内の温度が所望の範囲に入るように、循環ポンプ付き冷却器29の動作を制御する。例えば、温度制御部95は、ヘッド部4内の温度に関する値が所定の値を超えた場合に、冷却器の設定温度を下げたり、循環ポンプの圧力を高くする。或いは、ヘッド部4内の温度に関する値が所定の値を超えた場合にのみ、循環ポンプ付き冷却器29を動作させる。
本実施形態によれば、超音波用探触子のヘッド部内の温度に基づいて、循環ポンプ付き冷却器の動作をフィードバック制御するので、ヘッド部内の温度をより精度良く制御できると共に、循環ポンプ付き冷却器の運転コストを低減することが可能になる。
なお、本実施形態においても、温度制御部95の替わりに、温度センサ93の感知結果に基づいてヘッド部内の温度に関する値を算出する算出部を設け、その算出結果に基づいて、制御部23が循環ポンプ付き冷却器29を制御するようにしても良い。
次に、本発明の第7の実施形態に係る超音波用探触子について、図12を参照しながら説明する。なお、本実施形態に係る超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体については、図11に示すものと同様である。
図12に示すように、本実施形態に係る超音波用探触子は、複数の超音波トランスデューサ60が配置された2次元超音波トランスデューサアレイにおいて、一部の超音波トランスデューサの替わりに、温度センサ96を配置したものである。なお、超音波用探触子のその他の構成については、図6に示すものと同様である。
図12において、温度センサ96は、超音波トランスデューサアレイの中心部付近に配置されている。その辺りは、熱がこもり易く、最も温度が上昇し易い領域だからである。しかしながら、それ以外の位置に温度センサ96を配置しても良いし、複数の温度センサ96を複数の領域にそれぞれ配置しても良い。温度センサ96の感知結果は、図11に示す超音波診断装置本体において、循環ポンプ付き冷却器29を制御するために用いられる。
以上の説明においては、超音波診断装置本体に組み込まれた冷却機構において、超音波用探触子の内部に循環させる熱伝達物質を冷却して超音波探触子のヘッド部に圧送しているが、超音波診断装置本体とは別に、独立した冷却機構(循環ポンプ付き冷却器)を設けても良い。その場合には、図2に示す超音波用探触子の電気ケーブル18のみを超音波診断装置本体に接続すれば良く、それにより、従来の超音波診断装置において、冷却機構を備えた超音波用探触子を使用することが可能になる。
次に、本発明の一実施形態に係る超音波内視鏡について、図13及び図14を参照しながら説明する。ここで、超音波内視鏡とは、被検体の体腔内を光学的に観察する内視鏡検査装置の挿入部の先端に、体腔内用超音波探触子を設けた装置である。
図13は、超音波内視鏡の外観を示す模式図である。図13に示すように、超音波内視鏡100は、挿入部101と、操作部102と、接続コード103と、ユニバーサルコード104と、循環媒体用ケーブル105及び循環媒体用コネクタ106とを含んでいる。
超音波内視鏡100の挿入部101は、被検体の体内に挿入することができるように、可撓性を有する材料によって形成された細長い管となっている。操作部102は、挿入部101の基端に設けられており、接続コード103を介して超音波診断装置本体に接続されていると共に、ユニバーサルコード104を介して光源装置に接続されている。
図14は、図13に示す挿入部101の先端部分を拡大して示す模式図である。図14の(a)は、挿入部101の先端部分を側面から見た様子を示しており、図14の(b)は、それを上面から見た様子を示している。
図14の(a)及び(b)に示すように、挿入部101の先端部分には、観察窓111と、照明窓112と、処置具挿通口113と、ノズル孔114と、超音波トランスデューサアレイ120が設けられている。処置具挿通口113には穿刺針115が配置されている。
観察窓111には、対物レンズが装着されており、この対物レンズの結像位置には、イメージガイドの入力端又はCCDカメラ等の固体撮像素子が配置されている。これらは、観察光学系を構成する。また、照明窓112には、光源装置からライトガイドを介して供給される照明光を出射させるための照明用レンズが装着されている。これらは、照明光学系を構成する。
処置具挿通口113は、操作部102に設けられた処置具挿入口107(図13)から挿入された処置具等を導出させる孔である。この孔から穿刺針115や鉗子等の処置具を突出させ、操作部102においてこれを操作することにより、被検体の体腔内において種々の処置が行われる。さらに、ノズル孔114は、観察窓111及び観察窓112を洗浄するための液体(水等)を噴射するために設けられている。
図14の(a)に示すように、超音波トランスデューサアレイ120の背面にはバッキング層130が配置されており、超音波トランスデューサアレイ120の正面には音響整合層140が配置されている。この音響整合層140上には、必要に応じて、音響レンズが配置される。
図14の(b)に示すように、超音波トランスデューサアレイ120は、コンベックス型の多列アレイであり、湾曲した面上に5列に配置された複数の超音波トランスデューサ121〜123を含んでいる。これらの超音波トランスデューサ121〜123の間の空隙は、熱伝達物質124の流路となっている。また、この流路には、熱伝達物質を供給する循環チューブ125と、熱伝達物質を回収する循環チューブ126とが接続されている。循環チューブ125及び126は、循環媒体用ケーブル105(図13参照)に収納されており、超音波診断装置本体の内部又は外部に設けられた冷却装置に接続される。熱伝達物質は、これらの循環チューブ125及び126を介して、超音波トランスデューサアレイ120の流路と冷却装置との間を循環する。
ここで、図14には、超音波トランスデューサアレイ120として、コンベックス型の多列アレイが示されているが、円筒形の面上に複数の超音波トランスデューサを配置したラジアル型の超音波トランスデューサアレイや、球面の面上に複数の超音波トランスデューサを配置した超音波トランスデューサアレイを、超音波内視鏡に使用しても良い。
このように、超音波トランスデューサアレイ120の流路に熱伝達物質を流すことにより、各超音波トランスデューサ121〜123を直接冷却することができる。それにより、超音波内視鏡の温度上昇が抑制されるので、超音波内視鏡検査における安全性を向上させることが可能になる。
ここで、図14に示す超音波内視鏡においても、超音波トランスデューサアレイ近傍の温度を測定する温度センサを設け、熱伝達物質の温度の測定値に基づいて、熱伝達物質の冷却装置をフィードバック制御しても良い。また、図14に示す超音波トランスデューサアレイの流路に、樹脂材料によって絶縁膜を形成することにより、超音波トランスデューサの絶縁性を向上させても良い。
本発明は、被検体について体腔外走査又は体腔内走査を行う際に用いられる超音波用探触子や、被検体の体腔内に挿入して用いられる超音波内視鏡において利用することが可能であり、さらには、そのような超音波用探触子や超音波内視鏡が接続される超音波診断装置において利用することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る超音波用探触子の外観及び内部の一部を示す斜視図である。 図1に示す超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体の構成、及び、両者が接続された状態を示す図である。 図1に示す超音波用探触子の内部の様子を示す図である。 単層型超音波トランスデューサを示す一部断面斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る超音波用探触子の内部の様子を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る超音波用探触子の内部の様子を示す図である。 積層型超音波トランスデューサを示す一部断面斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係る超音波用探触子を示す断面図である。 本発明の第1〜第5の実施形態に係る超音波用探触子が接続される超音波診断装置本体の変形例を説明するための図である。 本発明の第6の実施形態に係る超音波用探触子を示す断面図である。 図10に示す超音波用探触子が接続される超音波診断装置の構成、及び、両者が接続された状態を示す図である。 本発明の第7の実施形態に係る超音波用探触子の内部を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る超音波内視鏡の構成を示す模式図である。 図11に示す挿入部の先端部分を拡大して示す図である。
符号の説明
1、4 ヘッド部
2、3、5 超音波診断装置本体
10、50 筐体
10a 仕切り
11、51、130 バッキング層
12、52、120 超音波トランスデューサアレイ
13、41、53、140 音響整合層
14、54 音響レンズ
15 フレキシブルプリント基板(FPC)
16、55、124 熱伝達物質
17a、17b、56a、56b、125、126 循環チューブ
18、57 電気ケーブル
19 ケーブルカバー
21 循環媒体用コネクタ
22 電気コネクタ
23 制御部
24 駆動信号生成部
25 送受信切換部
26 受信信号処理部
27 画像生成部
28 表示部
29 循環ポンプ付き冷却器
30、60、121〜123 超音波トランスデューサ
31、71 圧電体
32、33 電極層
40 音響整合部材
70 積層型超音波トランスデューサ
72 下部電極層
73、74 内部電極層
75 上部電極層
76 絶縁膜
77、78 側面電極
81 絶縁膜
91、93、66 温度センサ
92、95 温度制御部
94 リード線
100 超音波内視鏡
101 挿入部
102 操作部
103 接続コード
104 ユニバーサルコード
105 循環媒体用ケーブル
106 循環媒体用コネクタ
107 処置具挿入口
111 観察窓
112 照明窓
113 処理部挿通口
114 ノズル孔
115 穿刺針

Claims (13)

  1. 被検体について体腔外走査又は体腔内走査を行う際に用いられる超音波用探触子において、
    複数の超音波トランスデューサが互いに空隙を介して配置されている超音波トランスデューサアレイと、
    少なくとも前記超音波トランスデューサアレイを収納する筐体と、
    前記複数の超音波トランスデューサ間の空隙に液体の熱伝達物質を循環させるための流路と、
    を具備する前記超音波用探触子。
  2. 前記超音波トランスデューサアレイの超音波送受信面とは反対側に配置されたバッキング層をさらに具備する請求項1記載の超音波用探触子。
  3. 前記超音波トランスデューサアレイの超音波送受信面側に配置された少なくとも1つの音響整合層をさらに具備する請求項1又は2記載の超音波用探触子。
  4. 前記超音波トランスデューサアレイの超音波送受信面側に直接又は間接的に配置された音響レンズをさらに具備する請求項1〜3のいずれか1項記載の超音波用探触子。
  5. 前記複数の超音波トランスデューサ間の空隙において、前記複数の超音波トランスデューサの表面に形成された絶縁膜をさらに具備する請求項1〜4のいずれか1項記載の超音波用探触子。
  6. 前記複数の超音波トランスデューサの各々が、複数の圧電体層と、前記複数の圧電体層の間に配置されている複数の内部電極層とを有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の超音波用探触子。
  7. 前記熱伝達物質が、流動パラフィン、シリコーン系オイル、水、アルコール、水とアルコールとの混合物、及び、フッ素系不活性液体の内のいずれかを含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の超音波用探触子。
  8. 前記流路が、
    前記筐体内に前記熱伝達物質を導入する導入路と、
    前記筐体内から前記熱伝達物質を導出する導出路と、
    を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載の超音波用探触子。
  9. 可撓性を有する材料によって形成され、被検体の体腔内に挿入して使用される挿入部と、
    前記挿入部の先端部に設けられた、被検体の体腔内を照明する手段と、
    前記挿入部の先端部に設けられた、被検体の体腔内を光学的に撮像する手段と、
    前記挿入部の先端部に設けられた請求項1〜8のいずれか1項記載の超音波用探触子と、
    を具備する超音波内視鏡。
  10. 請求項8記載の超音波用探触子と、
    前記複数の超音波トランスデューサに複数の駆動信号をそれぞれ供給する手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサからそれぞれ出力された複数の受信信号を処理することにより、超音波画像を表す画像データを生成する手段と、
    前記超音波用探触子の前記導出路及び前記導入路に接続されている熱伝達物質循環手段であって、前記導出路を介して前記超音波用探触子から前記熱伝達物質を回収し、回収された前記熱伝達物質を冷却し、冷却された前記熱伝達物質を前記導入路を介して前記超音波用探触子に供給する前記熱伝達物質循環手段と、
    を具備する超音波診断装置。
  11. 前記熱伝達物質の温度を感知する温度感知手段と、
    前記温度感知手段の感知結果に基づいて前記熱伝達物質循環手段の動作を制御する温度
    制御手段と、
    をさらに具備する、請求項10記載の超音波診断装置。
  12. 前記超音波用探触子が、前記熱伝達物質の温度を感知する温度感知手段をさらに具備し、
    前記温度感知手段の感知結果に基づいて前記熱伝達物質循環手段の動作を制御する温度制御手段をさらに具備する請求項10記載の超音波診断装置。
  13. 前記超音波用探触子が、前記超音波用探触子のヘッド部内の温度を感知する温度感知手段をさらに具備し、
    前記温度感知手段の感知結果に基づいて前記熱伝達物質循環手段の動作を制御する温度制御手段をさらに具備する請求項10記載の超音波診断装置。
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