JP6654699B2 - 超音波内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波内視鏡に係り、特に、体腔内に挿入される超音波内視鏡に用いられる超小型超音波振動子において発生した熱を放熱するための放熱構造を先端部に有する超音波内視鏡に関する。
超音波撮像を用いる超音波診断装置には、通常、被検体に接触させて用いられる体表用超音波探触子や、被検体の体腔内に挿入して用いられる体腔内用超音波探触子(プローブ)が備えられている。更に、近年においては、被検体内を光学的に観察する内視鏡と体腔内用の超音波探触子とが組み合わせられた超音波内視鏡が使用されている。
超音波探触子を用いて、人体等の被検体に向けて超音波ビームを送信し、被検体において生じた超音波エコーを受信すると、超音波画像情報が取得される。
この超音波画像情報に基づいて、被検体内に存在する物体(例えば、内臓や病変組織等)の超音波画像が、超音波内視鏡に接続された超音波内視鏡装置本体の表示部に表示される。
超音波を送信及び受信する超音波トランスデューサ(超音波振動子アレイ)としては、圧電効果を発現する材料(圧電体)の両面に電極を形成した複数の超音波振動子(圧電振動子)が、一般的に用いられている。
これらの超音波振動子の電極に電圧を印加すると、圧電効果により圧電体が伸縮して超音波が発生する。複数の超音波振動子を1次元又は2次元状に配列して超音波振動子アレイとし、その複数の超音波振動子を順次駆動することにより、所望の方向に送信される超音波ビームを形成することができる。
また、超音波振動子は、伝播する超音波を受信することによって伸縮して電気信号を生成する。この電気信号は、超音波の検出信号として用いられる。
このような複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡は、経消化管による胆嚢又は膵臓の観察を主な目的として、内視鏡の先端部に超音波観察部を設けたものである。超音波内視鏡の先端部には、超音波観察部の他に、超音波観察部を設けていない通常の内視鏡と同様に、光学センサー、照明、送気口、送水口、及び吸引口が設けられている。このように、被検者の体腔内、特に上部消化管や気管支等に挿入される超音波内視鏡においては、被検者の身体的負担を軽減するために、超音波内視鏡の挿入部の小径化、及び先端部、特に超音波観察部の小型化が求められている。
また、超音波内視鏡の先端部においては、超音波振動子及び内視鏡の光源などの発熱要因がある。しかしながら、超音波内視鏡の挿入部、特に先端部は、人体などの生体の内部に直接接触するものである。そのため、低温火傷を防止する等の安全上の理由から、挿入部の表面温度を所定の温度以下にすることが要請されている。
そこで、先端部を小型に維持しつつ、先端部の表面温度を低下させるための手段を有する超音波内視鏡が求められており、近年では、熱の発生源である超音波内視鏡の先端部を冷却するための様々な提案がなされている(特許文献1、2、及び3参照)。
特許文献1は、屈曲部を有する挿入部を備える超音波内視鏡を開示している。この挿入部は、バッキング材と、外装部材と、外装部材内に配設されて、バッキング材の裏面及び外装部材の内面に接する熱伝導部材を有する。なお、バッキング材は、複数の超音波トランスデューサが配置された前面を有するものである。また、外装部材は、挿入部の先端において複数の超音波トランスデューサを収容するステンレス(SUS)製等のものである。この構成によれば、超音波トランスデューサにおいて発生してバッキング材に伝導した熱、及び超音波トランスデューサによる超音波を受けてバッキング材で発生した熱は、バッキング材を介して熱伝導部材に伝導する。更に、熱電動部材に伝導した熱は、熱伝導部材を介して外装部材に伝導して、外装部材から超音波内視鏡の外部へ放熱される。従って、特許文献1では、超音波トランスデューサ部から外部への放熱が促進されるとしている。
特許文献2は、複数の超音波トランスデューサを支持するバッキング材の下部に位置し、複数の信号線(シールド線群)を収納する信号線収納部に高熱伝導性の充填材を充填する超音波内視鏡を開示している。さらに、この超音波内視鏡は、信号線収納部の底面と側面と後面に銅箔などの高熱伝導層が配置されている。この構成により、特許文献2の超音波内視鏡は、超音波トランスデューサの発熱を、バッキング層、信号線収納部内の高熱伝導性の充填材、及び高熱伝導層を介して外装材の表面に拡散させて効率よく放熱する。
特許文献3は、複数の圧電素子のアース電極側にそれぞれ熱伝導材としての個別の金属薄板を設けている超音波探触子を開示している。この超音波探触子は、これらの個別の金属薄板を共通の金属薄板、又はバッキング材の端面に接合された絶縁性熱伝導材を介して、圧電素子を支持するバッキング材の下部に位置する放熱用基台に熱的に接続する。この構成により、特許文献3の超音波探触子は、圧電素子での発生熱を個別の金属薄板、共通の金属薄板、又は絶縁性熱伝導材を介して、放熱用基台に放熱する。
特許第5329065号公報 特開2009−240755号公報 特開2008−22077号公報
ところで、特許文献1に開示の超音波内視鏡では、超音波振動子及びバッキング材層において発生した熱を、熱伝導部材を介して外装部材に放熱する放熱パスのみしか考慮されていないため、更なる放熱効果の向上が望めないという問題があった。更に、特許文献1に開示の技術では、超音波振動子及びバッキング材層に熱がこもることはないが、SUS等の外装部材への放熱であるために、超音波内視鏡の先端部付近の体腔内に放熱することになる。ここで、熱は外装部材から拡散するので温度上昇はある程度抑制されるが、超音波内視鏡の先端部の外装部材の温度、及び先端部周囲の温度を上昇させてしまうという問題を含んでいる。
また、特許文献2に開示の超音波内視鏡等では、高周波処置具を使用するため、先端本体ケース(外装体)は絶縁性樹脂を使用している。内視鏡の洗浄、消毒、滅菌を可能にするため、先端本体ケースに対して耐薬性が要求され、一般的にはポリサルフォン、ポリフェニルサルフォン、ポリエーテルイミドが使用されている。そのため先端本体ケースの熱伝導率は悪く、絶縁性樹脂に熱伝導率の高い部材を貼り付けても熱がうまく逃げないといった課題があった。
また、特許文献2、及び3に開示の技術は、最終的に外装体に熱を拡散させて放熱するものであるので、特許文献1に開示の技術同様、外装体の表面温度が上昇する虞がある。
なお、特許文献3に開示の技術は、被検体の体表面に対して用いられるものであるので、外装体に熱を拡散させて放熱させても体外へ効率よく放熱できる。しかしながら、特許文献3に開示の技術の技術を被検体の体腔内で用いられる超音波内視鏡に適用すると、外装体の表面温度の上昇を招くので、挿入部の表面温度を所定の温度以下にするという要請を満たすことが難しくなるというという問題があった。
現在、超音波内視鏡では診断精度を向上させるため、超音波トランスデューサ(振動子)を積層化して超音波の送信出力を増加させたり、超音波振動子の数を増やしたりして受信感度を高めている。
その結果、超音波振動子からの放熱量が大きくなり、超音波振動子の発熱により、体腔内壁と接する挿入部、特に超音波振動子が配置される先端部の温度が上昇する可能性がある。
更に、超音波内視鏡では、得られる超音波画像の画質等を向上させて診断精度を向上させるため、受信感度を高めることの他、超音波振動子を駆動する駆動電圧を上げることも考えられる。しかしながら、このような超音波内視鏡では、駆動電圧を上げることによる超音波振動子(超音波トランスデューサ)の発熱によって更なる温度上昇を引き起こす虞がある。
このように、超音波画像の画質等の向上による診断精度の向上を図るために、超音波振動子の数を増やしたり、超音波振動子の駆動電圧を上昇させたり、超音波の送信出力を増加させていった場合には、特許文献1〜3に開示の技術では、問題があった。その問題とは、人体などの生体の内部に直接接触する超音波内視鏡の先端部、及び外装部材等の周囲の温度を許容温度以上に上昇させてしまう虞があるということである。
従って、挿入部の小径化や先端部の小型化を維持しつつ、発熱や温度上昇を抑えることが必要となっており、特に発生した超音波振動子の熱を如何にして放熱するかが重要な課題となっている。
ここで、超音波内視鏡内の金属製内視鏡構造物は、熱容量が大きく、また、熱伝導性が高いため、超音波振動子の発熱を銅箔等の熱伝導部材を介して金属製内視鏡構造物に逃がすことにより、内視鏡基端側へ熱を逃がすことができる。しかしながら、超音波振動子を駆動するための駆動信号は10V〜100Vの電圧がかかっているため、銅箔を含めた超音波振動子構造と内視鏡構造とは、電気的に絶縁をとる必要があった。そのため、熱伝導性の高い銅箔に伝わった熱を内視鏡構造物に逃がすことが難しいという問題があった。
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、挿入部を小径に、かつ先端部を小型に維持しつつ、電気的な安全性を担保した上で、超音波振動子において発生した熱を先端部内に収納された、例えば導電性の内視鏡構造物に伝達し、そこから効率的に放熱することができる放熱構造を有する超音内視鏡を提供することを目的とする。さらに、本発明は、超音波振動子表面の熱上昇を抑制して消化管熱傷を防ぐことができ、その結果、超音波診断における診断精度を向上させることができる超音波内視鏡を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1態様の超音波内視鏡は、先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、先端部には、超音波振動子ユニットを備え、超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、超音波振動子アレイは、複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、第1熱伝導部材は、超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、超音波内視鏡は、更に、超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、超音波振動子ユニットと導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、第1熱伝導部材は、超音波振動子アレイと接する円筒形状の導電性部材であることを特徴とする。
ここで、導電性の構造体は、アングル組立体の先端側リング部品であることが好ましい。
また、導電性の構造体は、複数のケーブルのシールドを接続してなる集合グランドであり、第2熱伝導部材を介して第1熱伝導部材と接続されることが好ましい。
また、第2熱伝導部材は、第1熱伝導部材、又は導電性の構造体に対して着脱自在に接続されていることが好ましい。
また、第2熱伝導部材の耐電圧は、1.5kV以上であることが好ましい。
また、第2熱伝導部材の厚みは、3mm以下であることが好ましい。
また、第2熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上であることが好ましい。
また、第2熱伝導部材は、セラミック部材、放熱性シート、放熱性パッド、又は絶縁コートであることが好ましい。
また、第2熱伝導部材は、セラミック製のネジであることが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明の第2態様の超音波内視鏡は、先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、先端部には、超音波振動子ユニットを備え、超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと熱伝導部材で構成され、超音波振動子アレイは、複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、熱伝導部材は、超音波振動子アレイに熱的に接触して配設され、超音波内視鏡は、更に、超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、超音波振動子ユニットと導電性の構造体とは熱伝導部材を介して接続され、導電性の構造体は、複数のケーブルのシールドを接続してなる集合グランドであり、第2熱伝導部材を介して第1熱伝導部材と接続されることを特徴とする。
ここで、第1熱伝導部材は、超音波振動子アレイと接する円筒形状の導電性部材であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材は、第1熱伝導部材、又は導電性の構造体に対して着脱自在に接続されているのが好ましい。
また、第2熱伝導部材の耐電圧は、1.5kV以上であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材の厚みは、3mm以下であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材は、セラミック部材、放熱性シート、放熱性パッド、又は絶縁コートであるのが好ましい。
さらに、第2熱伝導部材は、セラミック製のネジであるのが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明の第3態様の超音波内視鏡は、先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、先端部には、超音波振動子ユニットを備え、超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、超音波振動子アレイは、複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、第1熱伝導部材は、超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、超音波内視鏡は、更に、超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、超音波振動子ユニットと導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、第2熱伝導部材は、第1熱伝導部材、又は導電性の構造体に対して着脱自在に接続されていることを特徴とする。
ここで、第2熱伝導部材の耐電圧は、1.5kV以上であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材の厚みは、3mm以下であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上であるのが好ましい。
また、第2熱伝導部材は、セラミック部材、放熱性シート、放熱性パッド、又は絶縁コートであるのが好ましい。
さらに、第2熱伝導部材は、セラミック製のネジであるのが好ましい。
上記目的を達成するために、本発明の第4態様の超音波内視鏡は、先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、先端部には、超音波振動子ユニットを備え、超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、超音波振動子アレイは、複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、第1熱伝導部材は、超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、超音波内視鏡は、更に、超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、超音波振動子ユニットと導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、第2熱伝導部材は、セラミック製のネジであることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の第5態様の超音波内視鏡は、先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、先端部には、超音波振動子ユニットを備え、超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと熱伝導部材で構成され、超音波振動子アレイは、複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、熱伝導部材は、超音波振動子アレイに熱的に接触して配設され、超音波内視鏡は、更に、超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、超音波振動子ユニットと導電性の構造体とは前記熱伝導部材を介して接続され、導電性の構造体は、複数のケーブルのシールドを接続してなる集合グランドであり、熱伝導部材を介して超音波振動子アレイと接続されることを特徴とする。
ここで、先端部は、鉗子出口を有し、鉗子出口は、複数の超音波振動子よりも、先端側に配置されているのが好ましい。
さらに、複数の超音波振動子は、ラジアル型であるのが好ましい。
本発明によれば、挿入部を小径に、かつ先端部を小型に維持しつつ、電気的な安全性を担保した上で、超音波振動子において発生した熱を先端部内に収納された、例えば導電性の内視鏡構造物に伝達し、そこから効率的に放熱することができる放熱構造を有し、超音波振動子表面の熱上昇を抑制して消化管熱傷を防ぐことができ、その結果、超音波診断における診断精度を向上させることができる超音波内視鏡を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る超音波内視鏡を用いる超音波検査システムの構成の一例を示す概略構成図である。 図1に示す超音波内視鏡の先端部の一例の外観を示す部分拡大斜視図である。 図2に示す超音波内視鏡の先端部の縦断面図である。 図2に示す超音波内視鏡の先端部の一部を分解して示す斜視図である。 図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造の一例を模式的に示す縦断面図である。 図5に示す超音波内視鏡の先端部の超音波観察部において用いられる同軸ケーブルの一例の構成を模式的に示す断面図である。 図5に示す超音波内視鏡の先端部の超音波観察部において用いられる複数の同軸ケーブルによって構成されるシールドケーブルの一例を模式的に示す断面図である。 図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造の他の一例の模式的縦断面図である。 図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造の他の一例の模式的縦断面図である。 図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造の他の一例の模式的縦断面図である。 図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造の他の一例の模式的縦断面図である。 図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造の他の一例の模式的縦断面図である。
本発明に係る超音波内視鏡を添付図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波内視鏡を用いる超音波検査システムの構成の一例を示す概略構成図である。図2は、図1に示す超音波内視鏡の先端部の一例の外観を示す部分拡大斜視図である。図3は、図2に示す超音波内視鏡の先端部の縦断面図である。図4は、図2に示す超音波内視鏡の先端部の一部を分解して示す斜視図である。図5は、図3に示す超音波内視鏡の先端部の放熱構造を模式的に示す縦断面図である。なお、図5は、本実施形態の超音波内視鏡の放熱構造を説明するために、放熱構造に関連する部材等を強調して示すものである。そのため、図5は、説明に必要な部分のみを強調して記載し、説明に用いない部分は簡略化、又は省略して示す図面である。
図1に示す超音波検査システム10は、患者等の被検体の体表からの超音波検査では困難な胆嚢又は膵臓の観察を被検体の体腔である食道、胃、十二指腸、小腸、及び大腸等の消化管を経由して可能にするものである。この超音波検査システム10は、円筒状に配置された複数の超音波振動子を備え、超音波観察部と、内視鏡観察部とを有する本発明の超音波内視鏡を被検体の体腔内に挿入する。なお、超音波観察部は、超音波断層画像を取得するものである。また、内視鏡観察部は、内視鏡光学画像を取得するものである。さらに、超音波断層画像は、以下、超音波画像といい、内視鏡光学画像は、以下、内視鏡画像という。この構成により、超音波検査システム10は、被検体の内視鏡画像を観察しながら被検体の観察対象部位の超音波画像を取得する。
また、本発明の超音波内視鏡は、超音波検査において発熱する複数の超音波振動子を備えるラジアル型の超音波振動子ユニットに対して放熱効果の役割を担わせた第1熱伝導部材、例えば超音波振動子ユニットを載置して支持する金属リングを配置する。さらに/あるいは、本発明の超音波内視鏡は、複数の超音波振動子の側面、又はグランドに、シールド及び放熱効果の役割を担わせた銅箔等の薄い金属板等の導電性熱伝導部材を配置する。この構成により、本発明の超音波内視鏡は、超音波振動子から導電性熱伝導部材に伝わった熱の絶縁を確保した状態で熱を効率的に逃がし、超音波振動子表面の熱上昇を抑制して消化管の熱傷を防ぐことができる。ここで、第1熱伝導部材とは、例えば超音波振動子ユニットである。
このため、本発明では、第1熱伝導部材を、極力、先端本体の外装部材内に配置された熱伝導性の高い導電性の構造体の近くまで配置させる。この構成により、本発明では、複数の超音波振動子から熱を、導電性熱伝導部材を介して超音波内視鏡の導電性の構造体に伝達し、そこから熱を逃がしている。この時、本発明では、更に電気的な安全性を担保するため、導電性の構造体と、導電性の第1熱伝導部材との間に絶縁性の第2熱伝導部材を配置して、第1熱伝導部材と導電性の構造体との間に熱伝導性の高い絶縁層を設ける。この構成により、本発明では、絶縁を確保しながら熱を超音波内視鏡の導電性の構造体に伝えている。
なお、第1熱伝導部材とは、例えば、金属リング等の導電性熱伝導部材、及び/又は銅箔、又は銅箔と接続した熱伝導性の高い導電性熱伝導部材である。また、熱伝導性の高い導電性の構造体とは、例えば、アングル組立体の先端側リング部品等の金属製内視鏡構造物、又は複数の超音波振動子に接続されるシールドケーブルの複数のケーブルの集合グランドである。
図1に示すように、超音波検査システム10は、先端部に放熱構造を有する本発明の第1実施形態の超音波内視鏡12と、超音波画像を生成する超音波用プロセッサ装置14と、内視鏡画像を生成する内視鏡用プロセッサ装置16と、体腔内を照明する照明光を超音波内視鏡12に供給する光源装置18と、超音波画像及び/又は内視鏡画像を表示するモニタ20と、を備えて構成されている。
また、超音波検査システム10は、更に、洗浄水等を貯留する送水タンク21aと、体腔内の吸引物を吸引する吸引ポンプ21bとを備えている。また、超音波検査システム10は、図示しないが、更に、送水タンク21a内の洗浄水、又は外部の空気等の気体を超音波内視鏡12内の管路(図示せず)に供給する供給ポンプ等を備えていても良い。
まず、図1〜図5に示すように、本発明の超音波内視鏡12は、本発明の特徴とする放熱構造70を備える超音波観察部36と、内視鏡観察部38とを先端部40に有し、被検体の体腔内を撮影して、それぞれ超音波画像(エコー信号)及び内視鏡画像(画像信号)を取得するものである。
超音波内視鏡12は、先端部に内視鏡観察部38と超音波観察部36とを備え、被検体の体腔内に挿入される挿入部22と、挿入部22の基端部に連設され、医師や技師などの術者が操作を行うための操作部24と、操作部24に一端が接続されたユニバーサルコード26とから構成されている。
操作部24には、送水タンク21aから送気送水管路(図示せず)を開閉する送気送水ボタン28a、及び吸引ポンプ21bからの吸引管路(図示せず)を開閉する吸引ボタン28bが並設されると共に、一対のアングルノブ29、29、及び処置具挿入口(鉗子口)30が設けられている。
ここで、送水タンク21aは、超音波内視鏡12の内視鏡観察部38等の洗浄等のために超音波内視鏡12内の送気送水管路に供給する洗浄水等を貯留するためのものである。なお、送気送水ボタン28aは、送水タンク21aから送気送水管路を経て供給された空気等の気体、及び洗浄水等の水を挿入部22の先端側の内視鏡観察部38から噴出させるために用いられる。
また、吸引ポンプ21bは、超音波内視鏡12の先端側から体腔内の吸引物を吸引するために吸引管路(図示せず)を吸引するものである。なお、ここまでで吸引物とは、供給された洗浄水等も含む。吸引ボタン28bは、吸引ポンプ21bの吸引力によって挿入部22の先端側から体腔内の吸引物を吸引するために用いられる。
また、処置具挿入口30は、鉗子や穿刺針、高周波メス等の処置具を挿通するためのものである。
ユニバーサルコード26の他端部には、超音波用プロセッサ装置14に接続される超音波用コネクタ32aと、内視鏡用プロセッサ装置16に接続される内視鏡用コネクタ32bと、光源装置18に接続される光源用コネクタ32cとが設けられている。超音波内視鏡12は、これらの各コネクタ32a、32b、及び32cを介してそれぞれ超音波用プロセッサ装置14、内視鏡用プロセッサ装置16、及び光源装置18に着脱自在に接続される。また、光源用コネクタ32cには、送水タンク21aを接続する送気送水用チューブ34a、及び吸引ポンプ21bを接続する吸引用チューブ34b等が接続される。
挿入部22は、先端側から順に、硬質部材で形成され、超音波観察部36と内視鏡観察部38とを有する先端部(先端硬質部)40と、先端部40の基端側に連設され、複数の湾曲駒(アングルリング)を連結してなり、湾曲自在の湾曲部42と、湾曲部42の基端側と操作部24の先端側との間を連結し、細長かつ長尺の可撓性を有する軟性部44とから構成されている。
湾曲部42は、図5に示すように、リング状に形成されたリング部品である複数のアングルリング(節輪)43を軸方向に連枢着したアングルリング構造を有するアングル組立体からなる。アングルリング43の内部には、複数の操作ワイヤ43bが内周面の軸方向に沿って所定の間隔で配設されている。この操作ワイヤ43bの基端は、操作部24に設けられた一対のアングルノブ29、29で回動されるプーリ(図示せず)に接続されている。これにより、一対のアングルノブ29、29を回動操作してプーリを回動すると、操作ワイヤが牽引され、湾曲部42が所望の方向に湾曲される。このように、一対のアングルノブ29、29を操作することにより、湾曲部42を遠隔的に湾曲操作して、先端部40を所望の方向に向けることができる。
また、先端部40には、内部に、超音波観察部36を覆う超音波伝達媒体(例えば、水、オイル等)を注入したバルーンが着脱自在に装着されていても良い。超音波及びエコー信号は空気中で著しく減衰するため、このバルーンに超音波伝達媒体を注入して膨張させ、観察対象部位に当接させることにより、超音波観察部36の超音波振動子アレイ50と観察対象部位の間から空気を排除し、超音波及びエコー信号の減衰を防止することができる。
なお、超音波用プロセッサ装置14は、超音波内視鏡12の挿入部22の先端部40の超音波観察部36の超音波振動子アレイ50に超音波を発生させるための超音波信号(データ)を生成して供給するものである。また、超音波用プロセッサ装置14は、超音波が放射された観察対象部位から反射されたエコー信号(データ)を超音波振動子アレイ50によって受信して取得する。さらに、超音波用プロセッサ装置14は、取得したエコー信号に対して各種の信号(データ)処理を施してモニタ20に表示される超音波画像を生成する。
内視鏡用プロセッサ装置16は、超音波内視鏡12の挿入部22の先端部40の内視鏡観察部38において、光源装置18からの照明光によって照明された観察対象部位から取得された撮像画像信号(データ)を受信して取得する。さらに、内視鏡用プロセッサ装置16は、取得した画像信号に対して各種の信号(データ)処理、及び画像処理を施して、モニタ20に表示される内視鏡画像を生成する。
なお、これらのプロセッサ装置14、及び16は、PC(パーソナルコンピュータ)等のプロセッサによって構成されるものであっても良い。
光源装置18は、超音波内視鏡12の内視鏡観察部38によって体腔内の観察対象部位を撮像して画像信号を取得するために、赤光(R)、緑光(G)、及び青光(B)等の3原色光からなる白色光や特定波長光等の照明光を、発生させる。そして、光源装置18は、発生させた照明光を、超音波内視鏡12に供給し、超音波内視鏡12内のライトガイド(図示せず)等によって伝搬する。さらに、光源装置18は、伝搬した光を、超音波内視鏡12の挿入部22の先端部40の内視鏡観察部38から出射して、体腔内の観察対象部位を照明する。
モニタ20は、超音波用プロセッサ装置14及び内視鏡用プロセッサ装置16により生成された各映像信号を受けて超音波画像や内視鏡画像を表示する。これらの超音波画像や内視鏡画像の表示は、いずれか一方のみの画像を適宜切り替えてモニタ20に表示することや両方の画像を同時に表示すること等が可能である。なお、超音波画像を表示するためのモニタと内視鏡画像を表するためのモニタを別個に設けてよいし、他の任意な形態で、これらの超音波画像と内視鏡画像とを表示するようにしてもよい。
次に、超音波内視鏡の挿入部の先端部及び湾曲部の構成を図2〜図5を参照して詳細に説明する。
図2〜図5に示すように、超音波内視鏡12の先端部40には、基端側に超音波画像を取得するための超音波観察部36と、先端側に内視鏡画像を取得するための内視鏡観察部38とが設けられている。
超音波内視鏡12の先端部40は、先端側の内視鏡観察部38の内視鏡部品の先端に被せられるキャップ状の先端部品41aと、基端側の超音波観察部36の基端側に配置される基端側リング41bと、先端部品41aと基端側リング41bとを繋ぎ止めて固定するSUS等の金属リング41cを備える。ここで、先端部品41a及び基端側リング41bは、共に硬質樹脂等の硬質部材からなり、外装部材となる。
金属リング41cの内側のリング内部の先端部分には、内視鏡観察部38の内視鏡部品が配設され、それに繋がるリング内部(内周内)には、内視鏡部品から基端側に延びる管路、及び伝送路等の様々な部材が収納されている。また、内視鏡観察部38より基端側の金属リング41cの外側部分(外周)には、超音波観察部36の円筒状の超音波振動子アレイ50が巻き付けられて一体化され、振動子ユニット46を構成している。なお、金属リング41cは、加工及び組立の都合から、部分的に切り取られた部分を持つ円筒状部材を含む2つの円筒状部材によって構成されていても良い。しかしながら、金属リング41cは、この組み合わせによって必要な1つの機能を果たすので、本発明では、1つの部品として取り扱う。
以上から明らかなように、超音波内視鏡12の先端部40は、先端部品41a、基端側リング41b、及び金属リング41cを含む超音波振動子ユニット46に分解できるようになっている。
また、内視鏡観察部38は、先端面に設けられる処置具導出口76、観察窓78、照明窓80、及び洗浄(送気送水)ノズル82等とからなる。
処置具導出口76は、基端側に延在し、操作部24の処置具挿入口30に連通するように延びる処置具チャンネル84の出口である。操作部24の処置具挿入口30から処置具チャンネル84に挿入された鉗子などの処置具が、処置具導出口76から突出され、被検体の処置が行われる。
なお、処置具導出口とは、いわゆる鉗子出口である。また、処置具挿入口とは、いわゆる鉗子口である。さらに、処置具チャンネルとは、いわゆる鉗子管路である。
図2〜図5に示す例では、処置具導出口76は、先端部40の先端の内視鏡観察部38に設けられているが、本発明は特に図示例に限定されず、超音波観察部36の複数の超音波振動子48よりも超音波内視鏡12の先端側であればどこに設けられても良い。
即ち、本発明の放熱構造が適用される超音波内視鏡は、処置具導出口が超音波振動子よりも先端側に配置されている超音波内視鏡である必要がある。
観察窓78の後方(基端側)には、対物レンズ86、プリズム88、及び固体撮像素子90が配置される。観察窓78から入射した観察対象部位の反射光は、対物レンズ86によって取り込まれる。取り込まれた反射光は、プリズム88により光路が直角に折り曲げられて、固体撮像素子90の撮像面に結像される。固体撮像素子90は、観察窓78、及び対物レンズ86、プリズム88を透過して撮像面に結像された観察対象部位の反射光を光電変換して、撮像信号を出力する。固体撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)、及びCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補形金属酸化膜半導体)等を挙げることができる。
固体撮像素子90は、基板92に搭載されており、基板92には固体撮像素子90と電気的に接続される回路パターンが形成されている。この回路パターンの電極には複数の配線ケーブル94が接続されている。配線ケーブル94は、配線を絶縁チューブで被覆したものから構成される。基板92の回路パターンも光学画像である内視鏡画像の信号を伝送するため、基板92の回路パターンと配線ケーブル94とが撮像素子信号伝送路となる。そして、複数の配線ケーブル94は、湾曲部42に向かって延出され、操作部24からユニバーサルコード26内に挿通されて、最終的には内視鏡用コネクタ32bに接続される。内視鏡用コネクタ32bは、内視鏡用プロセッサ装置16に接続される。なお、複数の配線ケーブル94は、シールド部材によって覆われることによってシールドケーブル96としておくことが好ましい。
こうして、固体撮像素子90で出力された撮像画像信号は、挿入部22から操作部24まで延設された配線ケーブル94を経由して、ユニバーサルコード26により内視鏡用プロセッサ装置16に伝送される。内視鏡用プロセッサ装置16は、伝送された撮像信号に対して、各種信号処理、及び画像処理を施し、内視鏡光学画像としてモニタ20に表示する。
また、照明窓80は、観察窓78を挟んで2つ設けられている。照明窓80には、ライトガイド98(図3参照)の出射端が接続されている。ライトガイド98は、挿入部22から操作部24まで延設され、ライトガイド98の入射端は、ユニバーサルコード26を介して接続された光源装置18に接続されている。即ち、ライトガイド98は、湾曲部42に向かって延出され、操作部24からユニバーサルコード26内に挿通されて、最終的には光源用コネクタ32cに接続される。光源用コネクタ32cは、光源装置18に接続される。光源装置18で発せられた照明光は、ライトガイド98を伝って照明窓80から被観察部位に照射される。
また、洗浄ノズル82には、送気送水チャネル(管路)100が接続されている。送気送水チャネル100は、湾曲部42に向かって延出され、操作部24からユニバーサルコード26内に挿通される。さらに、送気送水チャンネル100は、光源用コネクタ32cに接続され、送気送水用チューブ34aを介して送水タンク21aに接続される。洗浄ノズル82は、観察窓78、及び照明窓80の表面を洗浄するために、送水タンク21aから超音波内視鏡12内の送気送水チャネル100を経て、空気、又は洗浄水を観察窓78、及び照明窓80に向けて噴出する。
次に、図5を参照して、超音波観察部36について説明する。
図5に示すように、超音波観察部36を構成する超音波振動子ユニット46は、複数の超音波振動子(トランスデューサ)48が円筒状に配列された超音波振動子アレイ50と、複数の超音波振動子48に対応する複数の個別電極52a及び複数の超音波振動子48に共通の共通電極52bを備える電極部52と、複数の個別電極52aがそれぞれ接続されるフレキシブル配線基板(FPC)56と、外周に巻き付けられた超音波振動子アレイ50を支持する金属リング41cと、を有する。
また、超音波振動子ユニット46は、更に、超音波振動子アレイ50の上に積層された音響整合層64と、音響整合層64上に積層された音響レンズ66とを有する。即ち、超音波振動子ユニット46は、音響レンズ66、音響整合層64、超音波振動子アレイ50、及びバッキング材層54の積層体68からなる。なお、金属リング41cには、この積層体68が嵌合等の方法で結合された状態で一体化されていると言える。
音響整合層64は、超音波振動子アレイ50の外周に設けられ、人体等の被検体と超音波振動子48との間の音響インピーダンス整合をとるためのものである。
音響整合層64の外周上に取り付けられている音響レンズ66は、超音波振動子アレイ50から発せられる超音波を観察対象部位に向けて収束させるためのものである。音響レンズ66は、例えば、シリコン系樹脂(ミラブル型シリコンゴム(HTVゴム)、液状シリコンゴム(RTVゴム)等)、ブタジエン系樹脂、ポリウレタン系樹脂等からなる。音響整合層64によって被検体と超音波振動子48との間の音響インピーダンス整合をとり、超音波の透過率を高めるため、音響レンズ66には、必要に応じて酸化チタンやアルミナ、シリカ等の粉末が混合される。
超音波振動子アレイ50は、円筒状に配列された複数、例えば48〜192個の直方体形状の超音波振動子(トランスデューサ)48からなる複数チャンネル、例えば48〜192チャンネル(CH)のアレイである。
即ち、超音波振動子アレイ50は、複数の超音波振動子48が、一例として、図示例のように円筒形の二次元アレイ状に所定のピッチで配列されてなるものである。このように、超音波振動子アレイ50を構成する各超音波振動子48は、先端部40の軸線方向(挿入部22の長手軸方向)を中心とする円筒状に等間隔で配列されている。さらに、各超音波振動子48は、超音波用プロセッサ装置14から入力される駆動信号に基づいて順次駆動されるようになっている。これによって、超音波振動子48が配列された範囲を走査範囲としてラジアル電子走査が行われる。
超音波振動子アレイ50は、円筒状のバッキング材層54の外周面上に配置される。超音波振動子48は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)や、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の圧電体厚膜の底面に電極を形成した構成を有する。一方の電極は、超音波振動子48毎に個々に独立した個別電極52a、他方の電極は、超音波振動子48の全てに共通の共通電極(例えば、グランド(接地)電極)52bとなっている。
なお、図示は省略するが、隣接する2つの超音波振動子48同士の隙間には、エポキシ樹脂等の充填材が充填されている。
超音波観察部36の超音波振動子ユニット46において、超音波振動子アレイ50の各超音波振動子48が駆動され、超音波振動子48の両電極52a及び52bに電圧が印加される。電圧が印加されると、圧電体が振動して超音波を順次発生し、被検体の観察対象部位に向けて超音波が照射される。そして、複数の超音波振動子48をマルチプレクサ等の電子スイッチで順次駆動させることで、超音波振動子アレイ50が配された円筒面に沿った走査範囲、例えば円筒面の中心から数十mm程度の範囲で、超音波がラジアル走査される。その結果、超音波振動子アレイ50の各超音波振動子48は、超音波を発生する際に発熱し、更に、バッキング材層54も、超音波の作用により発熱する。
また、超音波振動子アレイ50は、観察対象部位から反射されたエコー信号(超音波エコー)を受信すると、圧電体が振動して電圧を発生し、この電圧を受信した超音波エコーに応じた電気信号(超音波検出信号)として超音波用プロセッサ装置14に出力する。そして、超音波用プロセッサ装置14において各種の信号処理が施されてから、超音波画像としてモニタ20に表示される。
電極部52は、図5に示すように、円筒状の超音波振動子アレイ50の円筒状に配列された複数(48〜192)の超音波振動子48において、円筒状配列の中心線に沿って、超音波振動子アレイ50の外側面又は内側面に設けられる。
複数(48〜192)の超音波振動子48にそれぞれ導通する電極部52の複数(48〜192)の個別電極52aは、図示例では、それぞれ複数の超音波振動子48の内側面(内周面側)に接続されている。複数(48〜192)の超音波振動子48に共通な電極部52の共通電極52bは、図示例では、それぞれ複数の超音波振動子48の外側面(外周面側)に接続されている。
電極部52の複数の個別電極52a及び共通電極52bは、電極パッドとして設けられていることが好ましい。
バッキング材層54は、超音波振動子アレイ50の各超音波振動子48を下面側、即ち内周面側から支持する。
次に、バッキング材層54は、アレイ状に配列された複数の超音波振動子48を支持する部材の層である。図5に示すように、バッキング材層54は、円筒状に配列される複数の超音波振動子48の内側(中心側)となるバッキング材からなる。即ち、バッキング材層54は、超音波振動子アレイ50の内周面側(中心側)に配設されるバッキング材からなる。バッキング材層54も円筒状に形成される。
バッキング材層54を構成するバッキング材は、超音波振動子アレイ50の各超音波振動子48等を柔軟に支持するクッション材として機能する。このため、バッキング材は、硬質ゴム等の剛性を有する材料からなり、超音波減衰材(フェライト、セラミックス等)が必要に応じて添加されている。
したがって、超音波振動子アレイ50は、円筒状のバッキング材層54の円筒状の外表面(外周面)上に、図示例では、複数の直方体状の超音波振動子48をその長手方向が円筒の中心と平行となるように配列されたものである。さらに、好ましくは、超音波振動子アレイ50は、等間隔に配列されたものである。即ち、超音波振動子アレイ50は、複数の超音波振動子48が円筒状のバッキング材層54の外周面上に円筒状に配列されたものである。
FPC56は、図5に示すように、バッキング材層54の基端側の側面に取り付けられる。FPC56は、一方で、電極部52の複数の個別電極52aと電気的に接続される複数のパターン配線を有し、他方で、複数本の同軸ケーブル58の信号線58aを配線接続する。FPC56の一方の端部の複数の接続部は、超音波振動子アレイ50の内側面に設けられた複数の個別電極52aにそれぞれ電気的に接続される。FPC56の他方の端部の複数の接続部には、それぞれ複数本の同軸ケーブル58の信号線58aが配線接続される。こうして、超音波振動子アレイ50の各超音波振動子48の個別電極52aと各同軸ケーブル58の信号線58aとは、電気的に接続される。
なお、図示しないが、電極部52の共通電極52bは、グランドバー、又は、集合グランド等に配線によって接続される。グランドバー、又は、集合グランドには、複数本の同軸ケーブル58のシールド部材58cがそれぞれ接続されていることが好ましい。
なお、本発明においては、電極部52の共通電極52bと接続されるFPC56のグランド配線等をアングルリング43、及び集合グランド等の内視鏡構造物に接続して、放熱に用いるようにしても良い。
しかしながら、電極部52の複数の個別電極52aの接続への容易さからは、FPC56は、例えばフレキシブルプリント配線基板(以下、単にFPC(Flexible Printed Circuit)という)、プリント配線回路基板(以下、PCB(Printed Circuit Board)という)、又はプリント配線基板(以下、PWB(Printed Wired Board)という)等の配線基板から構成されることが好ましい。さらに、FPC56は、電極部52の複数(48〜192)の個別電極52aとそれぞれ電気的に接続するための複数(48〜192)の配線を有し、かつ複数(48〜192)の配線にそれぞれ接続される複数の接続部を有することが好ましい。
この場合、FPC56は、1つの配線基板、例えばFPC等のフレキシブルな配線基板、もしくはPCB、又はPWB等のリジッドな配線基板で構成されていても良い。更に、FPC56は、FPC等のフレキシブルな配線基板と、PCB、又はPWB等のリジッドな配線基板とが一体化された多層基板で構成しても良い。例えば、FPC56として、複数(48〜192)の配線を持つFPCと、複数(48〜192)の接続部とを持つリジッドな配線基板とを、複数(48〜192)の配線と複数(48〜192)の接続部とがそれぞれ接続されるように一体化したものを用いることができる。なお、上記複数(48〜192)の配線とは、電極部52の複数(48〜192)の個別電極52aとそれぞれ電気的に接続するための配線である。さらに、上記複数(48〜192)の接続部とは、複数本の同軸ケーブル58の信号線58aを配線接続する接続部である。
こうすることで、FPC56の複数の配線と超音波振動子アレイ50の電極部52の複数の個別電極52aとをそれぞれ容易に電気的に接続することができる。
ここで、FPC56の複数の配線と超音波振動子アレイ50の電極部52の複数の個別電極(電極パッド)52aとの電気的な接続は、異方性導電性シート、又は異方性導電性ペーストを用いて行っても良いし、また、熱融着によって行っても良い。なお、これらの電気的な接続は、これらの接続方法に制限される訳ではなく、配線の作業性を阻害せず、作業工程の難易度が高くならなければ、いかなる方法を用いても良い。具体的には、ワイヤーボンディング、半田付け等の方法などの公知の方法を用いても良い。
こうすることにより、超音波振動子配線作業の簡素化、効率化、作業性の向上を図ることができ、小型化ができ、かつ超音波振動子アレイの各電極、及び多数のケーブルを配線する際に作業性が良く、作業工程の難易度が低く、ケーブルへの負荷がかかりにくく断線の危険性が少ない配線構造を有する超音波振動子ユニットを用いる超音波内視鏡を提供することができる。
こうすることにより、超音波振動子配線作業の簡素化、効率化、作業性の向上を図ることができる。さらに、上記構成により、超音波振動子アレイの小型化ができる。そして、上記構成により、超音波振動子アレイの各電極、及び多数のケーブルを配線する際に作業性が良く、作業工程の難易度が低い。これにより、ケーブルへの負荷がかかりにくく断線の危険性が少ない配線構造を有する超音波振動子ユニットを用いる超音波内視鏡を提供することができる。
本発明に用いられる同軸ケーブル58は、図6に示すように、中心に信号線58aと、信号線58aの外周に第1絶縁層58bと、第1絶縁層58bの外周にシールド部材58cと、シールド部材58cの外周に第2絶縁層58dとを備えるものである。換言すれば、同軸ケーブル58は、中心側から信号線58aと、第1絶縁層58bと、シールド部材58cと、第2絶縁層58dとを同心円状に積層したものである。
ここで、本発明においては、複数の同軸ケーブル58は、図7に示すように、複数の同軸ケーブル58を最外層の外皮72aでその内部に包んだ1本のシールドケーブル72として用いられる。
なお、本発明に用いられる複数の超音波ケーブルからなるシールドケーブルは、複数の同軸ケーブル58を外皮72aで包んだシールドケーブル72に限定されない。例えば、中心の導体の外周を誘電体等の絶縁層で包んだ複数の信号線と、シールド部材として機能する導体からなる複数のドレイン線とをランダムに混在させて配置して1本のケーブルユニットとした非同軸ケーブルであっても良い。また、中心の導体の外周を誘電体等の絶縁層で包んだ複数の信号線を中心側に配置し、複数の信号線の周囲にシールド部材として機能する複数の外部の導体を配置し、全体を遮蔽材で包んで1本のケーブルユニットとした非同軸ケーブルであっても良い。
なお、上述したように、電極部52の共通電極52bが接続されるグランドバー等には、1本のシールドケーブル72の複数の同軸ケーブル58の各シールド部材58cが電気的に接続される。
このようなグランドバーとしては、複数の同軸ケーブル58の複数のシールド部材58cを、例えば半田等により電気的に接続できるものであればどのようなものでも良く、超音波内視鏡に用いられる従来公知のグランドバーであれば良い。
なお、複数のシールド部材58cのグランドバーへの電気的な接続、及び上述した複数の信号線58aのFPC56の複数の接続部へのそれぞれの電気的な接続に際しては、まず、1本のシールドケーブル72の先端側の外皮72aを剥いで除去し、複数の同軸ケーブル58を取り出す。次に、取り出された複数の同軸ケーブル58の先端側の第2絶縁層58dを剥いで除去し、複数のシールド部材58cを外側に剥き出す。最後に、外側に剥き出された複数のシールド部材58cを基端側は残し、その先端部のシールド部材58cを切断して除去すると共に第2絶縁層58dを剥いで除去して複数の信号線58aを外側に剥き出す。
こうして、複数の同軸ケーブル58の外側に剥き出されたまま残された複数のシールド部材58cは、それぞれグランドバーに半田等により電気的に接続される。
また、複数の同軸ケーブル58の先端の外側に剥き出された複数の信号線58aは、それぞれFPC56の複数の接続部に半田等により電気的に接続される。
なお、グランドバーの代わりに、複数の同軸ケーブル58の複数のシールド部材58cを束ねてまとめて接続した集合グランドを用いて、集合グランドに電極部52の共通電極52bを導電性部材により接続するようにしても良い。
ここで、超音波振動子ユニット46を超音波内視鏡12の先端部40の金属リング41cに取り付ける際には、超音波振動子ユニット46の積層体68のバッキング材層54の側面に取り付けられたFPC56と複数の同軸ケーブル58(信号線58a、シールド部材58c等)との接続部の空間、複数の同軸ケーブル58間の隙間、及び複数の同軸ケーブル58が通っている隙間(空間)は、放熱性の良い充填材で埋めて、充填材層(図示せず)としておくことが好ましい。ここで、充填材層を形成する充填材としては、エポキシ樹脂、又はシリコン系充填材等の非導電性の充填材であれば、どのような充填材を用いても良い。
このような充填材層は、超音波振動子ユニット46のFPC56と基端側リング41bとの間の隙間、特にFPC56に配線された複数の同軸ケーブル58と基端側リング41bとの間の隙間を埋めるために設けられるものである。さらに、この充填材層は、FPC56と複数の同軸ケーブル58の配線部分及び延長部分の一部とを固定して、FPC56の複数の接続部における同軸ケーブル58の信号線58aの接続不良の発生、グランドバー等における同軸ケーブル58のシールド部材58cの接続不良の発生、及び同軸ケーブル58等のばらけによる断線を防止することができるものである。このように、FPC56、及び複数の同軸ケーブル58の少なくとも一部を、放熱性の良い充填材にて覆い、充填材層を形成しておくことで、本発明の超音波内視鏡12の先端部40の超音波振動子ユニット46、及び超音波観察部36のアセンブリの取り回し時の複数の同軸ケーブル58の部分の保護を行うことができる。
更に、充填材層は、超音波振動子アレイ50から発振されて、その下側に伝播した超音波がバッキング材層54との境界で反射しないように、かつ超音波振動子アレイ50から発振された超音波が観察対象又はその周辺部において反射して、超音波振動子アレイ50の下側に伝播した超音波を十分に減衰させることができるように、バッキング材層54との音響インピーダンスが整合していることが好ましい。
更に、充填材層は、バッキング材層54との音響インピーダンスが整合していることが好ましい。好ましい理由は、まず、超音波振動子アレイ50から発振されて、その下側に伝播した超音波がバッキング材層54との境界で反射しないからである。次に、超音波振動子アレイ50から発振された超音波が観察対象又はその周辺部において反射して、超音波振動子アレイ50の下側に伝播した超音波を十分に減衰させることができるからである。そのため、充填材層の音響インピーダンスをZp(kg/m s)とし、かつバッキング材層54の音響インピーダンスをZb(kg/m s)とした時に、下記式(1)で表される充填材層とバッキング材層54との音響インピーダンス反射率Q(%)が、50%以下であることが好ましい。
Q=100×|Zp−Zb|/(Zp+Zb) …(1)
この音響インピーダンス反射率Qは、充填材層とバッキング材層54との境界面における超音波(音響ビーム)の反射のし易さを表す指標である。すなわち、音響インピーダンス反射率の値が0%に近いほど、充填材層の音響インピーダンスとバッキング材層54の音響インピーダンスとが整合していることを示す。上記の音響インピーダンス反射率が50%以下程度であれば、超音波振動子アレイ50の下側に伝播した超音波が原因となる雑音は、超音波振動子アレイ50において受信される超音波信号を用いて、超音波用プロセッサ装置14において超音波画像を生成することにおいて、問題とはならないように処理をすることができる。
また、超音波振動子ユニット46の超音波振動子アレイ50から超音波を発振する際に、超音波用プロセッサ装置14から超音波振動子アレイ50に伝送される駆動信号は熱エネルギーとなる。
この熱エネルギーにより超音波振動子アレイ50が発熱するため、充填材層は放熱性を有することが好ましい。そのため、充填材層の熱伝導率は、1.0W/m K以上であることが好ましい。
本発明の超音波内視鏡12の先端部40の超音波観察部36は、以上のように構成される。
図5を参照して、本発明の第1実施形態の超音波内視鏡12の放熱構造70について説明する。
図5に示すように、本実施形態の放熱構造70は、本発明の第1熱伝導部材、即ち導電性熱伝導部材として機能する金属リング41cと、金属リング41cを内視鏡構造物の導電性の構造体であるアングルリング43の先端リング43aに、電気的には絶縁(遮断)して、熱的に接続する絶縁性の第2熱伝導部材とからなる。ここで、アングルリング43の先端リング43aは、本発明のアングル組立体の先端側リングである。
図5に示すように、本実施形態の放熱構造70は、本発明の第1熱伝導部材と、第2熱伝導部材とからなる。本発明の第1熱伝導部材は、導電性熱伝導部材として機能する金属リング41cである。第2熱伝導部材は、金属リング41cを内視鏡構造物の導電性の構造体であるアングルリング43の先端リング43aに、電気的には絶縁(遮断)して、熱的に接続する絶縁性の第2熱伝導部材である。ここで、アングルリング43の先端リング43aは、本発明のアングル組立体の先端側リングである。
なお、本発明において、2つの部材を電気的に接続するとは、2つの部材間で良好に電流が流れるように、直接接触させて固定する、又は半田、又は導電性接着剤等で接合して固定することを言う。
また、2つの部材を熱的に接続するとは、2つの部材間で良好に熱伝達が生じ、一方の部材から他方の部材に熱が良好に伝わるように、直接接触させて固定する、又は半田、又は熱伝導性接着剤等で接合して固定することを言う。
本発明の超音波内視鏡12においては、超音波振動子ユニット46の積層体68を直接円筒状の金属リング41cの外周面上に載置して接触させて取り付けている。超音波振動子ユニット46の積層体68の円筒状のバッキング材層54の内孔内に円筒状の金属リング41cを通し、嵌合する。この構成により、バッキング材層54の内周面と、金属リング41c外周面を直接接触させる。こうすることで、超音波振動子ユニット46において超音波振動子アレイ50(の複数の超音波振動子48)と、金属リング41cとは、電気的には導通、即ち接続させていない。しかしながら、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱は、金属リング41cに伝達される。
本発明においては、金属リング41cは、円筒形状の第1熱伝導部材として機能する。さらに、金属リング41cは、円筒形状の導電性熱伝導部材として機能する。
ここで、本発明の第1熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上であることが好ましい。これらの熱伝導部材の熱伝導率が0.5W/mK未満であると、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54で発生した熱を本発明の内視鏡構造物である先端リング43aに効率よく放熱することができない。これにより、超音波振動子ユニット46の表面温度を上昇させ、体腔表面に低温火傷等を生じさせる虞がある。
なお、本発明の第1熱伝導部材として機能する金属リング41cとしては、SUS等の従来公知の金属製の円筒状部材を用いることができる。
ここでいう本発明の第1熱伝導部材とは、例えば金属リング41cである。
なお、図5に示す例では、超音波振動子ユニット46において、直接円筒状の金属リング41c上に接触させているのは、積層体68の超音波振動子アレイ50(複数の超音波振動子48)を支持するバッキング材層54であるので、超音波振動子48と電気的な接続は無い。即ち、本実施形態においては、超音波振動子48に金属リング41c(第1熱伝導部材)を接続する際、両者を絶縁させる構造としている。しかしながら、金属リング41cと超音波振動子48とは近接配置されているため、耐圧が確保できずに超音波振動子48から導電性熱伝導部材である金属リング41cへ放電する可能性がある。そのため、内視鏡構造物とは絶縁を確保した状態で超音波振動子48と金属リング41cとを接続した方がよい。
なお、金属リング41cは、先端部40において、超音波振動子ユニット46を支持する円筒形状の導電性部材である。それ故、金属リング41cは、超音波振動子アレイ50とバッキング材層54を介して接する円筒形状の導電性部材でもある。また、金属リング41cは、先端部40の超音波観察部36から湾曲部42のアングルリング43の先端リング43aの所まで延在している。そして、樹脂製のネジ104によって、先端リング43aと、金属リング41cとは、樹脂製の基端側リング41bを挟んで固定されている。このため、先端リング43aと、金属リング41cとは、電気的にも、熱的にも、接続されていない。
このため、本実施形態においては、金属リング41cに熱伝達(熱伝導)された複数の超音波振動子48及びバッキング材層54の熱を、効率よく、かつ安全に内視鏡構造物であるアングルリング43の先端リング43aに逃がす。そのため、第1熱伝導部材である金属リング41cと、内視鏡構造物であるアングルリング43の先端リング43aとの間に絶縁性の第2熱伝導部材(絶縁性熱伝導部材102)を挟み込む構成としている。
こうして、金属リング41cは、絶縁性熱伝導部材102を介して先端リング43aと、熱的に接続されるが、電気的には絶縁、又は遮断される。したがって、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54は、第1熱伝導部材である金属リング41c、及び絶縁性熱伝導部材102を介して、先端リング43aに熱的に接続されるが、電気的には絶縁、又は遮断される。
したがって、まず、先端部40aの超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、金属リング41c等の第1熱伝導部材(導電性熱伝導部材)、及び絶縁性熱伝導部材102を介して、内視鏡構造物であるアングルリング43の先端リング43aに伝導する。更に、その熱を、先端リング43aから湾曲部42の複数のアングルリング43の基端側に伝導することで、その熱を、軟性部44を経て操作部24から外部に放熱することができる。
なお、金属リング41cは、超音波振動子ユニット46の構成部材であるので、超音波振動子ユニット46と、内視鏡構造物であるアングルリング43の先端リング43aとは、絶縁性熱伝導部材102を介して接続されることになる。
絶縁性熱伝導部材102としては、第1熱伝導部材である金属リング41cと先端リング43aとを熱的に接続すると共に、電気的に絶縁、又は遮断できれば、どのようなものを用いても良い。絶縁性熱伝導部材102としては、例えば、放熱シリコンゴム、又は放熱シート等を用いることができ、更に、熱伝導性があれば、セラミック部材、放熱性パッド、もしくは、DLC(Diamond-like Carbon:ダイヤモンドライクカーボン)コート、又はパラフィンコート等の絶縁コートを用いても良い。
ここで、絶縁性熱伝導部材102の耐電圧は、1.5kV以上であることが好ましい。絶縁性熱伝導部材102の耐電圧が1.5kV未満であると、絶縁性熱伝導部材102によって、第1熱伝導部材である金属リング41cと内視鏡構造物である先端リング43aと先端リング43aとを電気的に絶縁、又は遮断できない。仮に、高周波処置具などの使用により内視鏡構造物に放電や漏電が生じた時に、金属リング41cを介して、超音波振動子ユニット46の表面に放電又は漏電が生じ、体腔表面に電気ショックなどの負担を与えたり、ショートして低温火傷等を生じさせる虞がある。
また、絶縁性熱伝導部材102の熱伝導率は、0.5W/mK以上であることが好ましい。その理由は、絶縁性熱伝導部材102は、導電性熱伝導部材である金属リング41cと同様に、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54で発生した熱を本発明の内視鏡構造物である先端リング43aに伝導する必要があるため、第1熱伝導部材の場合と同様の理由があるからである。
また、絶縁性熱伝導部材102の厚みは、3mm以下であることが好ましい。絶縁性熱伝導部材102が、第1熱伝導部材と同様の熱伝導率を有していれば、絶縁性熱伝導部材102の厚みは、特に制限的ではない。しかし、一般に、絶縁性熱伝導部材102の方が、金属リング41c等の第1熱伝導部材より、熱伝導率が低い。そのため、その場合には、絶縁性熱伝導部材102の厚みが3mm超だと、熱伝導が悪くなる恐れがあり、湾曲部42のサイズが必要以上に増大する。
図5に示す放熱構造70においては、導電性熱伝導部材である金属リング41cと、内視鏡構造物である先端リング43aとで、その間に絶縁性熱伝導部材102を挟み込む構成を有する。こうすることで、絶縁性熱伝導部材102を先端リング43aの内周面上に着脱自在に配置でき、修理性が向上する。
図示例では、絶縁性熱伝導部材102を先端リング43aの内周面上に配置しているが、先端リング43aの外周面上に配置しても良いし、内外両周面上に配置しても良い。更に、このように、絶縁性と熱伝導性が要求される場合には、内視鏡構造物の表面の一部又は全てに絶縁性の熱伝導部材を配置することが好ましい。
なお、図5に示す例において、金属リング41cと超音波振動子48とは近接配置されている。そのため、耐圧が確保できずに超音波振動子48から導電性熱伝導部材である金属リング41cへ放電する可能性がある場合には、金属リング41cとバッキング材層54との間に絶縁性熱伝導部材102と同様な絶縁性熱伝導部材を挟み込む構成としても良い。
なお、第2熱伝導部材である絶縁性熱伝導部材102を直接超音波振動子アレイ50に接続しても良い。しかしながら、一般的に絶縁性熱伝導部材102は、導電性熱伝導部材である金属リング等に比べて熱伝導率が高くない。そのため、先端リング43a等の内視鏡構造物までの絶縁性熱伝導部材102の距離が長くなると、先端リング43a等への熱が伝わり難くなる。それ故に、絶縁性熱伝導部材102の長さをできる限り短くすることが好ましい。従って、第1導電性部材を設けて、内視鏡構造物までの絶縁性熱伝導部材102の距離を短くすることが好ましい。
図5に示す放熱構造70においては、金属リング41cと、先端リング43aとの間に絶縁性熱伝導部材102を挟み込む構成としている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。図8に示す放熱構造70aのように、絶縁性熱伝導部材102を挟み込み、先端リング43aと金属リング41cとを基端側リング41bを挟んで固定する樹脂製のネジ104の代わりに、本発明の絶縁性の第2熱伝導部材として機能するセラミック製ネジ106を用いても良い。
図8に示す超音波内視鏡12aの先端部40aの放熱構造70aは、第1熱伝導部材である金属リング41cと、絶縁性の第2熱伝導部材であるセラミック製ネジ106と、からなる。
セラミック製ネジ106は、先端リング43aの挿通孔に挿入され、先端リング43aのネジ孔にねじ込まれて、先端リング43aに当接し、締め付けられる。そして、セラミック製ネジ106は、第1熱伝導部材である金属リング41cと先端リング43aとを熱的に接続する絶縁性の第2熱伝導部材として機能する。また、セラミック製ネジ106は、先端リング43aに対して着脱自在であるので、放熱構造70aは、修理性が高い。
なお、セラミック製ネジ106は、絶縁性熱伝導部材102と同様の耐電圧、及び熱伝導率を有する。
こうして、金属リング41cは、セラミック製ネジ106を介して先端リング43aに熱的に接続される。しかしながら、金属リング41cは、内視鏡構造物に対して開放されていないので、内視鏡構造物から電気的には絶縁、又は遮断される。
したがって、図8に示す放熱構造70aは、まず、先端部40aの超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、金属リング41c等の第1熱伝導部材、及び絶縁性熱伝導部材として機能するセラミック製ネジ106を介して、内視鏡構造物である先端リング43aに伝導する。次いで、放熱構造70aは、図5に示す放熱構造70と同様に、熱を湾曲部42から軟性部44に伝導し、操作部24から外部に放熱することができる。
以上のような図1〜図7に示す超音波内視鏡12によって体腔内を観察する際には、まず、挿入部22を体腔内に挿入し、内視鏡観察部38において取得された内視鏡光学画像をモニタ20で観察しながら、観察対象部位を探索する。
次いで、観察対象部位に先端部40が到達し、超音波断層画像を取得する指示がなされると、超音波用プロセッサ装置14から超音波内視鏡12内の同軸ケーブル58、FPC56、及び電極部52を介して駆動制御信号が超音波振動子48に入力される。駆動制御信号が入力されると、超音波振動子48の両電極に規定の電圧が印加される。そして、超音波振動子48の圧電体が励振され、音響レンズ66を介して、観察対象部位に超音波が発せられる。
なお、この時、先端部40の超音波振動子48及びバッキング材層54は発熱する。発生した熱は、まず、放熱構造70を構成する金属リング41cに伝導される。次いで、金属リング41cを伝導した熱は、金属リング41cに接続された絶縁性熱伝導部材102を介して、内視鏡構造物である先端リング43aに効率的に伝導される。先端リング43aから挿入部22の湾曲部42及び軟性部44を経て操作部24に伝導される。さらに、操作部24に伝導された熱は、被検体の体腔の外部に効率的に放熱される。従って、超音波内視鏡12の先端部40の温度上昇は抑制されるので、超音波内視鏡12は、先端部40が接触する体腔表面に低温火傷等の損傷を与えることがない。また、金属リング41cと先端リング43aとの間には絶縁性熱伝導部材102が、介在しているので、仮に、先端リング43a及び/又は処置具チャンネル(鉗子パイプ)84などの他の内視鏡構造物に放電、又は漏れ電流が発生しても、先端部40に流下することは無い。ゆえに、本発明の超音波内視鏡12は、被検体に電気的な負荷による負担を与えることはない。
以上のようにして、超音波が照射された後、観察対象部位からのエコー信号が超音波振動子48で受信される。この超音波の照射、及びエコー信号の受信は、駆動する超音波振動子48をマルチプレクサ等の電子スイッチによりずらしながら繰り返し行われる。これにより、観察対象部位に超音波が走査される。超音波用プロセッサ装置14では、エコー信号を受信して超音波振動子48から出力された検出信号を元に、超音波断層画像が生成される。生成された超音波断層画像は、モニタ20に表示される。
なお、図8に示す放熱構造70aを用いる場合にも、同様にして、超音波断層画像を得ることができる。
本発明の第1実施形態の超音波内視鏡は、基本的に以上のように構成される。
図5及び図8に示す放熱構造70及び70aでは、内視鏡構造物である導電性の構造体を、アングルリング43の先端リング43aとし、第1熱伝導部材を金属リング41cとしている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、導電性の構造体を、その他の内視鏡構造物としても良いし、熱伝導部材を別に設けても良い。
以下では、図9〜図12を参照して、他の種々の実施形態の放熱構造を説明する。図9〜図12は、図5と同様に、他の種々の実施形態の超音波内視鏡の放熱構造を説明するために、放熱構造に関連する部材等を強調して示すものである。そのため、図9〜図12は、説明に必要な部分のみを強調して記載し、説明に用いない部分は簡略化、又は省略して示す図面である。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態の超音波内視鏡の先端部の一例を模式的に示す部分断面図である。
図9に示す超音波内視鏡12bの先端部40bは、内視鏡構造物である導電性の構造体として、複数の同軸ケーブル58における集合グランド110を有している。図9に示す超音波内視鏡12bの先端部40bは、図5に示す超音波内視鏡12の先端部40と、下記の点で異なる以外は、同一の構成を有するものであるので、同一の構成要素には、同一の参照符号を付し、その説明は省略する。なお、下記の点とは、超音波振動子ユニット46を第2熱伝導部材108を介して、集合グランド110に熱的に接続している点である。例えば、超音波振動子アレイ50を、第1熱伝導部材である金属リング41c、及び第2熱伝導部材108を介して、集合グランド110に熱的に接続している点である。
図9に示す超音波内視鏡12bの先端部40bの放熱構造70bは、内視鏡構造物の導電性の構造体である集合グランド110と、第1熱伝導部材である金属リング41cと、金属リング41cを集合グランド110に熱的に接続する第2熱伝導部材108とを備える。ここで、第1熱伝導部材である金属リング41cと、第2熱伝導部材108とは、本発明の熱伝導部材を構成する。
集合グランド110は、シールドケーブル72の複数の同軸ケーブル58のシールド部材58cを密着させて金属製の鐶状体で束ねたものである。全てのシールド部材58c及び金属製の鐶状体は、電気的にも熱的にも接続されている。
なお、複数の同軸ケーブル58は、集合グランド110においては、その前後含めてシールド部材58cが外表面となっている。FPC56の複数の接続部に接続される先端は、信号線58aのみである。集合グランド110とFPC56の複数の接続部との間においては、第1絶縁層58bが外表面となっている。信号線58aは第1絶縁層58bによって被覆されており、複数の信号線58aは互いに絶縁されている。
第2熱伝導部材108は、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54で発生し、金属リング41cに伝達された熱を集合グランド110に伝達できるものであれば、特に制限的ではない。第2熱伝導部材108は、熱伝導性を有し、超音波内視鏡12bの先端部40bの狭いスペースに柔軟に収納可能なものであればどのようなものでも良い。第2熱伝導部材108としては、熱伝導性を有し、狭いスペースに柔軟に収納可能なものとする必要があるので、例えば芯線を備えるケーブル等の熱伝導性ケーブル、金属線等の熱伝導性線材、又は金属ネット部材等の熱伝導性ネット等を挙げることができることができる。
第2熱伝導部材108として、これらの熱伝導部材を用いる場合、熱伝達効率を良くするために、同軸ケーブル58の信号線58aより太い芯線を備えるケーブル、又は信号線58aより太い金属線を使用することが好ましい。
また、第2熱伝導部材108として、狭いスペースに収納可能な柔軟性を求める場合には、金属編組のネット部材を使用することが好ましい。
更に、第2熱伝導部材108として、絶縁性熱伝導部材を使用することで、耐ノイズ性を向上させることができる。絶縁性熱伝導部材としては、例えば、放熱シリコンゴム、又は放熱シート等を用いることができる。
なお、図9に示す第2実施形態の放熱構造70bにおいても、図5及び図8に示す第1実施形態の放熱構造70及び70aのように、絶縁性熱伝導部材102、又はセラミック製ネジ106を用いても良い。
本実施形態の放熱構造70bにおいては、まず、先端部40bの超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、金属リング41c等の第1熱伝導部材、及び第2熱伝導部材108を介して、内視鏡構造物である集合グランド110に伝達する。次いで、集合グランド110の熱を複数の同軸ケーブル58のシールド部材58cに逃がして、湾曲部42から軟性部44に伝導し、操作部24、更には、ユニバーサルコード26から外部に放熱することができる。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態の超音波内視鏡の先端部の一例を模式的に示す部分断面図である。
図10に示す超音波内視鏡12cの先端部40cは、図9に示す超音波内視鏡12bの先端部40bと、下記の点で異なる以外は、同一の構成を有するものであるので、同一の構成要素には、同一の参照符号を付し、その説明は省略する。下記の点とは、熱伝導部材の第1熱伝導部材として、金属リング41cの代わりに、銅箔112を有しており、超音波振動子ユニット46の超音波振動子アレイ50を、熱伝導部材の第1熱伝導部材である銅箔112、及び第2熱伝導部材108aを介して集合グランド110に熱的に接続している点である。
図10に示す超音波内視鏡12cの先端部40cの放熱構造70cは、集合グランド110と、第1熱伝導部材である銅箔112と、銅箔112を集合グランド110に熱的に接続する第2熱伝導部材108aとを備える。ここで、第1熱伝導部材である銅箔112と、第2熱伝導部材108aとは、本発明の熱伝導部材を構成する。
銅箔112は、図10に示すように、複数の超音波振動子48に直接接続される熱伝導部材である。銅箔112は、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54の基端側の側面に貼り付けられ、更に基端側に延在して、集合グランド110に接続される。銅箔112は、複数の超音波振動子48をシールドすると共に、複数の超音波振動子48及びバッキング材層54において発生した熱を集合グランド110に逃がす役目を果たす。
銅箔112は、第2熱伝導部材108aと共に、放熱構造70cを構成するものである。銅箔112は、超音波振動子アレイ50の複数の超音波振動子48に貼り付けられ、少なくとも超音波振動子アレイ50の側面、即ち積層体68の基端側端面に配設される。さらに、具体的には、銅箔112は、超音波振動子アレイ50及びバッキング材層54の基端側端面に配設される。
また、複数の超音波振動子48への銅箔112の接続は、銅箔112を超音波振動子アレイ50及びバッキング材層54の外側面に貼り付けることによって行えばよい。銅箔112の貼り付けは、半田、銀ペースト、又は導電性接着剤等の導電性部材、若しくはシリコン系の非導電性接着剤等を用いて行うことが好ましい。
銅箔112は、箔形状に限定されるものではなく、メッシュ形状及びシート形状などの、超音波振動子アレイ50及びバッキング材層54の幅方向の側面から十分に熱を伝導できる形状であることが好ましい。
なお、本発明の熱伝導部材、例えば第1熱伝導部材としては、銅箔112を用いているが、本発明はこれに限定されず、熱伝導性の良い部材であればどのようなものでもよい。例えば、薄い板状体の場合には、アルミニウム箔、金箔、又は銀箔などの金属箔であっても良い。また、板金等の金属板、例えば銅板、であっても良い。更には、薄い板状体でなくとも、導電性熱伝導部材として用いることができる部材、例えば金属編組のネット部材、金属メッシュ、同軸ケーブル58の信号線58aより太い芯線を備えるケーブルであっても良い。
また、図示例では、銅箔112は、複数の超音波振動子48に直接接続されているが、本発明はこれに限定されない。銅箔112は、熱伝導ができれば、複数の超音波振動子48に固定された基板、及び/又は放熱板に接続されていても良い。
なお、図10に示す超音波振動子ユニット46においては、銅箔112を持つ放熱構造70cが、積層体68(複数の超音波振動子48及びバッキング材層54)の片側面のみに設けられている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。銅箔112を持つ放熱構造70cは、積層体68の両側面に設けられていても良い。
本実施形態の放熱構造70cにおいては、まず、先端部40cの超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、銅箔112等の第1熱伝導部材、及び第2熱伝導部材108aを介して、内視鏡構造物である集合グランド110に伝達する。次に、本実施形態の放熱構造70cにおいては、図9に示す放熱構造70bと同様に、集合グランド110の熱を複数の同軸ケーブル58のシールド部材58cに逃がす。さらに、本実施形態の放熱構造70においては、シールド部材58cに逃した熱を、湾曲部42から軟性部44に伝導し、操作部24、更には、ユニバーサルコード26から外部に放熱することができる。
図11は、本発明の第3実施形態の超音波内視鏡の先端部の他の一例を模式的に示す部分断面図である。
図11に示す超音波内視鏡12dの先端部40dは、図10に示す超音波内視鏡12cの先端部40cと、以下の点で異なる以外は、同一の構成を有するものであるので、同一の構成要素には、同一の参照符号を付し、その説明は省略する。以下の点とは、まず、銅箔112に加え、更に、第2熱伝導部材108b、及び金属リング41cと、絶縁性熱伝導部材102とを有している点である。さらに、超音波振動子ユニット46の超音波振動子アレイ50を、銅箔112、第2熱伝導部材108b、金属リング41c、及び絶縁性熱伝導部材102を介してアングルリング43の先端リング43aに熱的に接続している点もである。
図11に示す超音波内視鏡12dの先端部40dの放熱構造70dは、アングルリング43の先端リング43aと、銅箔112と、銅箔112を金属リング41cに熱的に接続する第2熱伝導部材108bと、金属リング41cを先端リング43aに接続する絶縁性熱伝導部材102を備える。ここで、銅箔112と、第2熱伝導部材108bと、金属リング41cとは、本発明の熱伝導部材を構成する。
即ち、本実施形態においては、超音波振動子48に金属リング41cを接続する際、両者を導通させる構造としている。この構造では、超音波振動子48のグランドに銅箔112を接続して、銅箔112を金属リング41cに接続することにより、超音波振動子48のグランドを導電性の第1熱伝導部材に接続する。
本実施形態の放熱構造70dにおいては、先端部40dの超音波振動子48及びバッキング材層54に銅箔112を接続する。次いで、銅箔112と金属リング41cとを第2熱伝導部材108bによって熱的に接続する。さらに、第1実施形態と同様に、絶縁性熱伝導部材102によって金属リング41cを先端リング43aに熱的に接続し、電気的には絶縁する。
こうして、超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、第1熱伝導部材、第2熱伝導部材108b、及び第1熱伝導部材からなる本発明の熱伝導部材に伝達する。次いで、伝達された熱を絶縁性熱伝導部材102によって先端リング43aに逃がす。さらに、図5及び図8に示す放熱構造70及び70aと同様に、先端リング43aの熱を、順次複数のアングルリング43に伝達し、湾曲部42から軟性部44に伝導する。最終的に、軟性部44に伝達した熱は、操作部24から外部に放熱することができる。
なお、本実施形態では、図5に示す第1実施形態と同様に、絶縁性熱伝導部材102を用いている。しかしながら、本実施形態では、絶縁性熱伝導部材102に代えて、絶縁性熱伝導部材として機能する図8に示すセラミック製ネジ106を用いても良い。
なお、銅箔112は、熱伝導部材の第1熱伝導部材である。また、金属リング41cは、第1実施形態と同様に、もう1つの第1熱伝導部材として機能する。
図12は、本発明の第3実施形態の超音波内視鏡の先端部の他の一例を模式的に示す部分断面図である。
図12に示す超音波内視鏡12eの先端部40eは、図11に示す超音波内視鏡12cの先端部40cと、下記の点で異なる以外は、同一の構成を有するものであるので、同一の構成要素には、同一の参照符号を付し、その説明は省略する。下記の点とは、まず、図12に示す超音波内視鏡12eの先端部40eが、内視鏡構造物である導電性の構造体として、複数の同軸ケーブル58における集合グランド110を有している点である。その他には、超音波振動子ユニット46を、熱伝導部材、を介して集合グランド110に熱的に接続している点である。なお、ここで言う熱伝導部材とは、例えば第1熱伝導部材である金属リング41c、及び第2熱伝導部材108である。
図12に示す超音波内視鏡12eの先端部40eの放熱構造70eは、内視鏡構造物として、アングルリング43の先端リング43aと集合グランド110とを備え、さらに、銅箔112と、第2熱伝導部材108bと、絶縁性熱伝導部材102と、もう1つの第2熱伝導部材108とを備える。第2熱伝導部材108bは、銅箔112を金属リング41cに熱的に接続する。絶縁性熱伝導部材102は、金属リング41cを先端リング43aに接続する。もう1つの第2熱伝導部材108は、金属リング41cを集合グランド110に接続する。
銅箔112、第2熱伝導部材108b、金属リング41c、及びもう1つの第2熱伝導部材108は、本発明の熱伝導部材を構成する。
ここで、図12に示す超音波内視鏡12eの先端部40eの放熱構造70eにおいて、銅箔112と、第2熱伝導部材108bと、絶縁性熱伝導部材102と、金属リング41cと、先端リング43aとは、図11に示す放熱構造70dと同じ構成を示す。更に、図12に示す超音波内視鏡12eの先端部40eの放熱構造70eにおいて、金属リング41cと、集合グランド110とは、図9に示す放熱構造70bと同じ構成を示す。
したがって、図12に示す放熱構造70eは、図11に示す放熱構造70dと図9に示す放熱構造70bとを合わせた構成を有し、これらを合わせた機能を持ち、これらの効果を合わせた効果を発揮する。
なお、図12に示す第3実施形態の放熱構造70eにおいても、図5及び図8に示す第1実施形態の放熱構造70及び70aのように、絶縁性熱伝導部材102の代わりに、セラミック製ネジ106を用いても良い。
本実施形態の放熱構造70eにおいては、先端部40eの超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、本発明の熱伝導部材に伝達する。次いで、本実施形態の放熱構造70eにおいては、伝達された熱を絶縁性熱伝導部材102によって先端リング43aに逃がす。さらに、本実施形態の放熱構造70eにおいては、図5及び図8に示す放熱構造70及び70aと同様に、先端リング43aの熱を、順次複数のアングルリング43に伝達し、湾曲部42から軟性部44に伝導して、操作部24から外部に放熱することができる。更に、本実施形態の放熱構造70eにおいては、先端部40eの超音波振動子48及びバッキング材層54の発熱を、金属リング41c等の第1熱伝導部材、及び第2熱伝導部材108を介して、内視鏡構造物である集合グランド110に伝達する。次いで、集合グランド110の熱を複数の同軸ケーブル58のシールド部材58cに逃がして、湾曲部42から軟性部44に伝導し、操作部24、更には、ユニバーサルコード26から外部に放熱することができる。
なお、ここでは、本発明の熱伝導部材は、銅箔112等の第1熱伝導部材、第2熱伝導部材108b、及び金属リング41c等のもう1つの第1熱伝導部材からなる。
以上、本発明に係る超音波内視鏡について種々の実施形態、及び種々の実施例を挙げて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
10…超音波検査システム
12,12a,12b,12c,12d,12e…超音波内視鏡
14…超音波用プロセッサ装置
16…内視鏡用プロセッサ装置
18…光源装置
20…モニタ
21a…送水タンク
21b…吸引ポンプ
22…挿入部
24…操作部
26…ユニバーサルコード
28a…送気送水ボタン
28b…吸引ボタン
29…アングルノブ
30…処置具挿入口(鉗子口)
32a…超音波用コネクタ
32b…内視鏡用コネクタ
32c…光源用コネクタ
34a…送気送水用チューブ
34b…吸引用チューブ
36…超音波観察部
38…内視鏡観察部
40,40a,40b,40c,40d,40e…先端部
41a…先端部品
41b…基端側リング
41c…金属リング(第1熱伝導部材)
42…湾曲部
43…アングルリング
43a…先端リング
43b…操作ワイヤ
44…軟性部
46…超音波振動子ユニット
48…超音波振動子(トランスデューサ)
50…超音波振動子アレイ
52…電極部
52a…個別電極
52b…共通電極
54…バッキング材層
56…フレキシブル配線基板(FPC)
58…同軸ケーブル
58a…信号線
58b…第1絶縁層
58c…シールド部材
58d…第2絶縁層
64…音響整合層
66…音響レンズ
68…積層体
70、70a、70b、70c、70d,70e…放熱構造
72,96…シールドケーブル
72a…外皮
76…処置具導出口(鉗子出口)
78…観察窓
80…照明窓
82…洗浄(送気送水)ノズル
84…処置具チャンネル(鉗子管路)
86…対物レンズ
88…プリズム
90…固体撮像素子
92…基板
94…配線ケーブル
98…ライトガイド
100…送気送水チャネル(管路)
102…絶縁性熱伝導部材
104…ネジ
106…セラミック製ネジ
108,108a,108b…第2熱伝導部材
110…集合グランド
112…銅箔(第1熱伝導部材)
EL…長手方向(エレベーション方向)
AZ…平行な方向(アジマス方向)

Claims (27)

  1. 先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、
    前記先端部には、超音波振動子ユニットを備え、
    前記超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、
    前記超音波振動子アレイは、前記複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、
    前記第1熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、
    前記超音波内視鏡は、更に、
    前記超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、
    前記超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、
    前記超音波振動子ユニットと前記導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、
    前記第1熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイと接する円筒形状の導電性部材であることを特徴とする超音波内視鏡。
  2. 前記導電性の構造体は、アングル組立体の先端側リング部品である請求項1に記載の超音波内視鏡。
  3. 前記導電性の構造体は、前記複数のケーブルのシールドを接続してなる集合グランドであり、前記第2熱伝導部材を介して前記第1熱伝導部材と接続される請求項1に記載の超音波内視鏡。
  4. 前記第2熱伝導部材は、前記第1熱伝導部材、又は前記導電性の構造体に対して着脱自在に接続されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  5. 前記第2熱伝導部材の耐電圧は、1.5kV以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  6. 前記第2熱伝導部材の厚みは、3mm以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  7. 前記第2熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  8. 前記第2熱伝導部材は、セラミック部材、放熱性シート、放熱性パッド、又は絶縁コートである請求項1〜7のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  9. 前記第2熱伝導部材は、セラミック製のネジである請求項1〜8のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  10. 先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、
    前記先端部には、超音波振動子ユニットを備え、
    前記超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、
    前記超音波振動子アレイは、前記複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、
    前記第1熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、
    前記超音波内視鏡は、更に、
    前記超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、
    前記超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、
    前記超音波振動子ユニットと前記導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、
    前記導電性の構造体は、前記複数のケーブルのシールドを接続してなる集合グランドであり、前記第2熱伝導部材を介して前記第1熱伝導部材と接続されることを特徴とする超音波内視鏡。
  11. 前記第1熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイと接する円筒形状の導電性部材である請求項10に記載の超音波内視鏡。
  12. 前記第2熱伝導部材は、前記第1熱伝導部材、又は前記導電性の構造体に対して着脱自在に接続されている請求項10又は11に記載の超音波内視鏡。
  13. 前記第2熱伝導部材の耐電圧は、1.5kV以上である請求項10〜12のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  14. 前記第2熱伝導部材の厚みは、3mm以下である請求項10〜13のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  15. 前記第2熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上である請求項10〜14のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  16. 前記第2熱伝導部材は、セラミック部材、放熱性シート、放熱性パッド、又は絶縁コートである請求項10〜15のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  17. 前記第2熱伝導部材は、セラミック製のネジである請求項10〜16のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  18. 先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、
    前記先端部には、超音波振動子ユニットを備え、
    前記超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、
    前記超音波振動子アレイは、前記複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、
    前記第1熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、
    前記超音波内視鏡は、更に、
    前記超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、
    前記超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、
    前記超音波振動子ユニットと前記導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、
    前記第2熱伝導部材は、前記第1熱伝導部材、又は前記導電性の構造体に対して着脱自在に接続されていることを特徴とする超音波内視鏡。
  19. 前記第2熱伝導部材の耐電圧は、1.5kV以上である請求項18に記載の超音波内視鏡。
  20. 前記第2熱伝導部材の厚みは、3mm以下である請求項18又は19に記載の超音波内視鏡。
  21. 前記第2熱伝導部材の熱伝導率は、0.5W/mK以上である請求項18〜20のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  22. 前記第2熱伝導部材は、セラミック部材、放熱性シート、放熱性パッド、又は絶縁コートである請求項18〜21のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  23. 前記第2熱伝導部材は、セラミック製のネジである請求項18〜22のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
  24. 先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、
    前記先端部には、超音波振動子ユニットを備え、
    前記超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと第1熱伝導部材で構成され、
    前記超音波振動子アレイは、前記複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、
    前記第1熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイと熱的に接触して配設され、
    前記超音波内視鏡は、更に、
    前記超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、
    前記超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、
    前記超音波振動子ユニットと前記導電性の構造体とは、絶縁性の第2熱伝導部材を介して接続され、
    前記第2熱伝導部材は、セラミック製のネジであることを特徴とする超音波内視鏡。
  25. 先端部に複数の超音波振動子を備える超音波内視鏡であって、
    前記先端部には、超音波振動子ユニットを備え、
    前記超音波振動子ユニットは、少なくとも超音波振動子アレイと熱伝導部材で構成され、
    前記超音波振動子アレイは、前記複数の超音波振動子が円筒形状に配列されており、
    前記熱伝導部材は、前記超音波振動子アレイに熱的に接触して配設され、
    前記超音波内視鏡は、更に、
    前記超音波振動子アレイと電気的に接続される複数のケーブルと、
    前記超音波内視鏡の先端側から基端側に向けて延長して配設される導電性の構造体と、を有し、
    前記超音波振動子ユニットと前記導電性の構造体とは前記熱伝導部材を介して接続され、
    前記導電性の構造体は、前記複数のケーブルのシールドを接続してなる集合グランドであり、前記熱伝導部材を介して前記超音波振動子アレイと接続されることを特徴とする超音波内視鏡。
  26. 前記先端部は、鉗子出口を有し、
    該鉗子出口は、前記複数の超音波振動子よりも、先端側に配置されている請求項25に記載の超音波内視鏡。
  27. 前記複数の超音波振動子は、ラジアル型である請求項1〜26のいずれか1項に記載の超音波内視鏡。
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