JP2008079042A - 通信端末およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】通信端末を統轄する制御装置を設置することなく、また各通信端末のユーザに手間をかけることなく、複数の通信端末からなるカスケード形態の通信セッションを確立し、遠隔会議を実現することを可能にする技術を提供する。
【解決手段】親端末は、他のいずれの通信端末との間に通信セッションを確立するべきかを規定した端末リストを参照し、端末リストに規定された相手端末との間に通信セッションを確立する。通信セッションの確立を完了した相手端末は、親端末から受取った端末リストを参照し、端末リストにより規定された通信端末と通信セッションを確立する。このように、各通信端末が端末リストにより規定された相手端末と通信セッションの確立処理および端末リストの受け渡しを順次実行することにより、複数の通信端末の間でカスケード形態の通信セッションを確立することができる。
【選択図】図7
【解決手段】親端末は、他のいずれの通信端末との間に通信セッションを確立するべきかを規定した端末リストを参照し、端末リストに規定された相手端末との間に通信セッションを確立する。通信セッションの確立を完了した相手端末は、親端末から受取った端末リストを参照し、端末リストにより規定された通信端末と通信セッションを確立する。このように、各通信端末が端末リストにより規定された相手端末と通信セッションの確立処理および端末リストの受け渡しを順次実行することにより、複数の通信端末の間でカスケード形態の通信セッションを確立することができる。
【選択図】図7
Description
本発明は、相互に通信セッションを確立して通信する通信端末およびプログラムに関する。
近年、ネットワークを介して接続された複数の通信端末を用いて会議を行う遠隔会議システムが一般に普及している。この種の会議システムにおいては、各通信端末は、映像や音声などの情報を他の通信端末へ送信するため、それら通信端末間に通信セッションを予め確立しておく必要がある。例えば特許文献1に開示されているように、複数の通信端末からなる会議システムにおいて、メッシュ形態の通信セッションを確立する技術がある。
特開平5−268325号公報
ところで、特許文献1に示された技術においては、全ての通信端末間に確実に通信セッションを確立するために、それらの通信端末を制御する制御装置を設ける必要があった。しかしながら、このような制御装置を設けることは、会議システムの開設コストの増加を招き好ましくない。そこで、メッシュ形態ではなく、通信端末間に順次通信セッションを確立させることによって、木構造(いわゆるカスケード形態)の通信セッションを確立させることが考えられる。しかしながらこのような様態では、各通信端末のユーザは、自端末が上記制御装置や他の通信端末と接続する際に煩雑な設定を行う必要があるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、制御装置を設けることなく、また各ユーザに手間をかけることなく、複数の通信端末がカスケード式に通信セッションを確立することを可能にする技術を提供することを目的としている。
本発明に係る通信端末の第1の構成は、自端末と他の複数の通信端末により形成される木構造の通信セッションにて各通信端末の親子関係を表す端末リストを参照し、前記木構造にて自端末の子端末に該当する通信端末を通信セッションの確立相手として決定する決定手段と、通信セッションの確立を要求する旨の通信メッセージである確立要求メッセージと前記端末リストとを前記決定手段により決定された確立相手へ送信する送信手段と、前記確立要求メッセージに対する応答として前記確立相手から返信されてくる通信メッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された通信メッセージが、通信セッションの確立を許可する旨の許可メッセージである場合に、該許可メッセージの送信元を示す識別子を記憶し、前記確立相手との間の通信セッションの確立を完了する通信セッション管理手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る通信端末の第2の構成は、上記第1の構成において、前記複数の通信端末の何れかから送信されてくる端末リストと確立要求メッセージとを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段により端末リストと確立要求メッセージとを受信した場合に、その送信元とは異なる通信端末の識別子が前記通信セッション管理手段に記憶されているか否かを判定する判定手段と、該当する識別子が前記通信セッション管理手段に記憶されていないと前記判定手段により判定された場合には、前記受信した確立要求メッセージの送信元へ前記許可メッセージを返信する一方、該当する識別子が前記通信セッション管理手段に記憶されていると前記判定手段により判定された場合には、通信セッションの確立を許可しない旨の拒否メッセージを返信する返信手段とを有することを特徴とする。
本発明に係る通信端末の第3の構成は、上記第2の構成において、前記複数の通信端末の何れかから送信されてくる端末リストと確立要求メッセージとを前記第2の受信手段により受信した際に、受信した端末リストにより指定される通信セッションの確立相手の識別子が、前記通信セッション管理手段により記憶されている識別子と一致すると前記判定手段が判定した場合には、前記返信手段は前記端末リストと前記確立要求メッセージの送信元に対して前記許可メッセージを返信すると共に、前記送信手段は前記通信セッション管理手段により記憶されている識別子を有する通信端末に対して前記端末リストを送信することを特徴とする。
本発明に係る通信端末の第4の構成は、上記第1または2の構成において、前記端末リストには、木構造の通信セッションを形成する各通信端末の識別子に対応づけて、親端末の識別子と子端末の識別子とが書き込まれており、前記送信手段は、自端末についての親子関係を示す情報を削除した端末リストを前記決定手段により決定された確立相手へ送信することを特徴とする。
本発明に係る通信端末の第5の構成は、上記第2の構成において、通信セッションを既に確立した前記確立相手に対して会議の内容である音声データを含む前記通信メッセージを送信した後予め決められた時間が経過しても前記確立相手から前記通信メッセージを受信した旨の通信メッセージである受信通知メッセージが送信されてこない場合に、前記端末リストにより指定される前記確立相手の子端末に対して、前記確立要求メッセージを送信することを特徴とする。
本発明に係るプログラムの構成は、コンピュータ装置を、前記コンピュータ装置と他の複数の通信端末により形成される木構造の通信セッションにて前記コンピュータ装置と各通信端末の親子関係を表す端末リストを参照し、前記木構造にて前記コンピュータ装置の子端末に該当する通信端末を通信セッションの確立相手として決定する決定手段と、通信セッションの確立を要求する旨の通信メッセージである確立要求メッセージと前記端末リストとを前記決定手段により決定された確立相手へ送信する送信手段と、前記確立要求メッセージに対する応答として前記確立相手から返信されてくる通信メッセージを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された通信メッセージが、通信セッションの確立を許可する旨の許可メッセージである場合に、該許可メッセージの送信元を示す識別子を記憶し、前記確立相手との間の通信セッションの確立を完了する通信セッション管理手段として機能させることを特徴とする。
本発明によれば、制御装置を設けることなく、また各ユーザに手間をかけることなく、複数の通信端末がカスケード式に通信セッションを確立することが可能になるといった効果を奏する。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
(A:構成)
図1は、本発明の実施形態に係る会議システム10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、会議システム10には、5台の通信端末(通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100E)が含まれており、各通信端末は、例えばインターネットなどのネットワーク200に有線接続されている。なお、以下では、これら5台の通信端末の各々を区別する必要がない場合には、「通信端末100」と表記する。また、本実施形態では、会議システム10に5台の通信端末が含まれている場合について説明するが、会議システム10に含まれる通信端末の数は、5に限定されるものではなく、2〜4、または、6以上であっても良いことは勿論である。要は、複数の通信端末100が会議システム10に含まれていれば良い。
(A:構成)
図1は、本発明の実施形態に係る会議システム10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、会議システム10には、5台の通信端末(通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100E)が含まれており、各通信端末は、例えばインターネットなどのネットワーク200に有線接続されている。なお、以下では、これら5台の通信端末の各々を区別する必要がない場合には、「通信端末100」と表記する。また、本実施形態では、会議システム10に5台の通信端末が含まれている場合について説明するが、会議システム10に含まれる通信端末の数は、5に限定されるものではなく、2〜4、または、6以上であっても良いことは勿論である。要は、複数の通信端末100が会議システム10に含まれていれば良い。
図1に示す会議システム10においては、各通信端末100には、通信端末100A、100B、100C、100D、100Eの順に若い端末識別子(本実施例では通信アドレス)が予め割り当てられている(すなわち、通信端末100Aに割り当てられている通信アドレスが最も若い)。なお、本動作例では会議システム10において各通信端末を一意に識別する端末識別子として通信アドレスを用いたが、ドメイン名でもよい。要は、各通信端末が一意に識別されれば良い。各通信端末100は、自端末のユーザが入力した音声データを、通信セッションを介して他の通信端末100に送信する一方、その通信セッションを介して他の通信端末100から送信されてくる音声データを受取り、その音声データに応じた音声を再生することによって、遠隔会議を実現するものである。
より詳細に説明すると、各通信端末100は、所定のメッセージフォーマットを有する通信メッセージを相手端末の通信アドレスを宛先として送信することによって、その相手端末に対する通信セッションの確立要求、通信セッションの確立許可、通信セッションの確立拒否、確立した通信セッションを介した音声データの送信および受信、および通信セッションの切断通知を行う。
以下では、相手端末へ通信セッションの確立を要求する旨の通信メッセージを「確立要求メッセージ」と称する。同様に、通信セッションの確立を許可する旨の通信メッセージを「許可応答メッセージ」と称し、通信セッションの確立を拒否する旨の通信メッセージを「拒否応答メッセージ」と称する。また、確立した通信セッションを介してデータを送信するための通信メッセージについては「データ送信メッセージ」と称し、確立した通信セッションを介してデータを受取ったことを送信元に通知する通信メッセージについては「受信通知メッセージ」と称し、特定の通信セッションが切断されていることを通知する旨の通信メッセージを「切断通知メッセージ」と称する。
図1に示す通信端末100は、所定の条件を満たした場合に、確立要求メッセージや許可応答メッセージを自動で送受信して通信セッションを確立する機能を有する。また、この通信端末100は、ユーザの指示に応じて確立要求メッセージを送信したり、確立要求メッセージを受取った場合にユーザの指示に応じて許可応答メッセージを返信したりすることによって、通信セッションを確立する通信セッション確立処理を行うといった一般的な機能も有している。
図2は、上記6種類の通信メッセージのメッセージフォーマットを示す図である。図2に示すように、上記6種類の通信メッセージは、TCP(Transmission Control Protocol)などの一般的な通信プロトコルに準拠した通信メッセージと同様に、ヘッダ部とペイロード部とで構成されている。
図2において、ヘッダ部には、送信元識別子、送信先識別子およびメッセージ種別の3種類のデータがセットされる。ここで、送信元識別子は、通信メッセージの送信元を一意に識別するための識別子であり、本実施形態では、送信元である通信端末100に割り当てられている通信アドレスが書き込まれる。同様に、送信先識別子は、通信メッセージの送信先を一意に識別するための識別子であり、本実施形態では、その送信先である通信端末100に割り当てられている通信アドレスが書き込まれる。
図2において、メッセージ種別は、通信メッセージの種別をその通信メッセージの宛先に識別させるためのデータであり、本実施形態では、“0”、“1”、“2”、“3”、“4”および“5”の6種類の数字の何れかが書き込まれる。具体的には、確立要求メッセージについては、メッセージ種別に“0”が書き込まれ、許可応答メッセージについては、メッセージ種別に“1”が書き込まれ、拒否応答メッセージについては、メッセージ種別に“2”が書き込まれ、データ送信メッセージについてはメッセージ種別に“3”が書き込まれ、受信通知メッセージについてはメッセージ種別に“4”が書き込まれ、切断通知メッセージについては、メッセージ種別に“5”が書き込まれる。
図2において、ペイロード部には、たとえば確立要求メッセージでは端末リストが書き込まれ、データ送信メッセージでは会議の発言内容を示す音声データが書き込まれる。なお、上記端末リストとは、いずれの通信端末100の間で通信セッションを確立するかを規定するリストである。具体的には、たとえば図4(B)に示した端末リストは、図4(A)に示すようなカスケード形態の通信セッションを確立することを示している。
図4(B)は、端末リストの一例を示す図である。図4(B)に示すように、端末リストは複数の行を含み、一つの行には「端末識別子」、「上流側端末」および「下流側端末」の3つの項目が含まれている。「端末識別子」には、通信端末100を会議システム10にて一意に識別する識別子(本実施例では通信アドレス)が書き込まれている。「上流側端末」には、端末識別子で識別される通信端末100に対して通信セッションの確立要求を行う通信端末の通信アドレスが書き込まれている。また、「下流側端末」には、端末識別子で識別される通信端末100がセッションの確立要求を行う通信端末の通信アドレスが書き込まれている。
図4(B)に示す端末リストは、通信端末100Aは通信端末100Bに対して通信セッションの確立を要求し、通信端末100Bは通信端末100Cに対して通信セッションの確立を要求するという要領で順次通信セッションを確立し、最終的に図4(A)に示すカスケード形態の通信セッションを確立すべきことを示している。
図3は、通信端末100のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、通信端末100の各部は、バス101に接続されており、このバス101を介して信号やデータの授受を行う。
マイク109は、通信端末100のユーザによって入力された音声をアナログ方式の電気信号に変換して音声処理部108へ出力する。スピーカ110は、音声処理部108から出力されるアナログ方式の音声信号に対応した音声を放音する。音声処理部108は、マイク109から入力されるアナログ方式の音声信号をデジタル方式に変換して出力するA/D変換機能や、制御部102から供給されるデジタル方式の音声信号をアナログ方式に変換し、スピーカ110へ出力するD/A変換機能を備えている。
通信インターフェイス(以下、「IF」)部106は、例えば、NIC(Network interface Card)であり、ネットワーク200に有線接続されている。この通信IF部106は、制御部102から引渡された通信メッセージをネットワーク200へ送出する一方、ネットワーク200から送信されてくる通信メッセージを受取り制御部102へ引渡すものである。なお、本実施形態では、通信IF部106が、ネットワーク200に有線接続されている場合について説明するが、ネットワーク200と無線通信する無線通信IF部であっても良いことは勿論である。
操作部111は、たとえばキーボードやマウスなどの操作子を備えており、ユーザが操作部111を操作して何らかの入力を行った場合に、その操作内容を表すデータを制御部102へと伝達するためのものである。
表示部112は、たとえばモニタなどであり、制御部102の制御下で通信端末100が有する各種のデータを表示する。
表示部112は、たとえばモニタなどであり、制御部102の制御下で通信端末100が有する各種のデータを表示する。
制御部102は、例えばCPU(Central Proccessing Unit)であり、通信端末100の電源(図示省略)が投入されると、例えばROM(Read Only Memory)103に記憶されている通信制御プログラムを読み出し、RAM(Random Access Memory)104をワークエリアとして、この通信制御プログラムを実行する。なお、RAM104には、通信セッションを確立している相手端末の通信アドレスをリスト形式で格納する管理テーブルが記憶される。また、本実施形態では、通信制御プログラムをROMに記憶させる場合について説明したが、HDD(Hard Disk Drive)に記憶させるとしても良いことは勿論である。
制御部102が上記通信制御プログラムを実行することにより通信端末100に対して付与される機能には大きく分けて2つある。一つは、複数の通信端末100同士でカスケード形態の通信セッションを確立する機能であり、もう一つは確立したカスケード形態の通信セッションを介して音声データの送受信を行い遠隔会議を実現する機能である。
なお、本実施形態では、通信端末100の電源(図示省略)が投入されたことを契機として、上記通信制御プログラムの実行を制御部102に開始させる場合について説明するが、上記電源が投入されたことを契機として、まず、OS(Operating System)の実行を制御部102に開始させ、そのOSの制御下で上記制御プログラムを制御部102に実行させるようにしても勿論良い。
以上が本実施形態に係る通信端末100のハードウェア構成である。このように、本実施形態に係る通信端末100のハードウェア構成は、一般的なコンピュータ装置のハードウェア構成と同一であり、本発明に係る通信端末に特徴的な機能は、制御部102が上記通信制御プログラムを実行することによって(すなわち、ソフトウェアモジュールで)実現される。
(B:動作)
以下、通信端末100の制御部102が、上記通信制御プログラムにしたがって行う動作のうち、本発明に係る通信端末100に特徴的な動作について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作例では、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eの各々は、既に電源が投入されており、各通信端末100の制御部102は、上記通信制御プログラムにしたがって作動しているものとする。また、以下では、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eの各ユーザは、所定の日時に遠隔会議を行うことを予め合意しているものとする。
以下、通信端末100の制御部102が、上記通信制御プログラムにしたがって行う動作のうち、本発明に係る通信端末100に特徴的な動作について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作例では、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eの各々は、既に電源が投入されており、各通信端末100の制御部102は、上記通信制御プログラムにしたがって作動しているものとする。また、以下では、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eの各ユーザは、所定の日時に遠隔会議を行うことを予め合意しているものとする。
以下、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eの各々の構成要素を区別する必要がある場合には、以下のように表記する。すなわち、通信端末100Aの制御部102については、「制御部102A」と表記し、通信端末100Bの制御部102については、「制御部102B」と表記する。また、他の構成要素についても同様に表記するものとする。また、通信端末の構成要素だけではなくそのユーザについても、たとえば通信端末100Aおよび100Bのユーザを、「ユーザA」および「ユーザB」と表記する。
(B−1:動作例1)
本動作例において、ユーザAは、会議システム10においていずれの通信端末100間で通信セッションを確立するかを決定する。具体的には、ユーザAは図4(A)に示すカスケード形態の通信セッションを各通信端末100間に確立することを決定し、決定した事項は、図4(B)に示される「端末リスト」の形式で書き込まれる。
以下では、上記の端末リストに従って通信セッションを確立する際に各通信端末100が行う動作について説明する。なお、通信端末100は、いずれも本動作の開始時点でいかなる通信端末とも通信セッションを確立していないものとする。また、たとえば通信端末100Aが通信端末100Bに対して通信セッションの確立を要求する場合に、通信端末100Aを「親端末」、通信端末100Bを「子端末」と呼ぶこととする。
本動作例において、ユーザAは、会議システム10においていずれの通信端末100間で通信セッションを確立するかを決定する。具体的には、ユーザAは図4(A)に示すカスケード形態の通信セッションを各通信端末100間に確立することを決定し、決定した事項は、図4(B)に示される「端末リスト」の形式で書き込まれる。
以下では、上記の端末リストに従って通信セッションを確立する際に各通信端末100が行う動作について説明する。なお、通信端末100は、いずれも本動作の開始時点でいかなる通信端末とも通信セッションを確立していないものとする。また、たとえば通信端末100Aが通信端末100Bに対して通信セッションの確立を要求する場合に、通信端末100Aを「親端末」、通信端末100Bを「子端末」と呼ぶこととする。
さて、以下ではまず、通信端末100Aが通信端末100Bに対して通信セッションの確立を要求する場合を例にとって具体的に通信端末100の動作を説明する。
ユーザAにより遠隔会議の開始を指示されると、通信制御プログラムに従って作動している制御部102Aは、図6に示す通信セッション確立要求処理を実行する。RAM104Aには、予め図4(B)に示す端末リストが格納されている。まず制御部102Aは、RAM104Aに記憶されている端末リストを読み出し、該端末リスト中において自端末の情報を参照し、「下流側端末」の欄に書き込まれている通信アドレスを割り当てられた通信端末(子端末)との間に通信セッションを確立することを決定する(ステップSA100)。本動作例においては、通信端末100Aの「下流側端末」の欄には通信端末100Bが書き込まれていることから、通信端末100Aは通信端末100Bとの間に通信セッションを確立することを決定する。
ユーザAにより遠隔会議の開始を指示されると、通信制御プログラムに従って作動している制御部102Aは、図6に示す通信セッション確立要求処理を実行する。RAM104Aには、予め図4(B)に示す端末リストが格納されている。まず制御部102Aは、RAM104Aに記憶されている端末リストを読み出し、該端末リスト中において自端末の情報を参照し、「下流側端末」の欄に書き込まれている通信アドレスを割り当てられた通信端末(子端末)との間に通信セッションを確立することを決定する(ステップSA100)。本動作例においては、通信端末100Aの「下流側端末」の欄には通信端末100Bが書き込まれていることから、通信端末100Aは通信端末100Bとの間に通信セッションを確立することを決定する。
次に通信端末100Aの制御部102Aは、ステップSA100にて決定した子端末を宛先として、通信セッションを確立することを要求する旨の「確立要求メッセージ」を送信する(ステップSA200)。このとき、制御部102Aは上記端末リストをRAM104Aに保存すると共に、該端末リストから自端末が参照した行を除いたもの(図5(C)に示される端末リスト)を生成し、上記確立要求メッセージのペイロード部に書き込んでおく。
通信端末100Aから送信された確立要求メッセージは、ネットワーク200に含まれている各種ネットワーク機器により適宜ルーティングされ、通信端末100Bへ到達する。
制御部102Bは、確立要求メッセージを受取ると、図7に示す通信セッション確立応答処理を行う。制御部102Bは、受信した確立要求メッセージのペイロード部に書き込まれている端末リストをRAM104Bに記憶する。また、制御部102Bは、RAM104Bに記憶されている管理テーブルを参照し、上記確立要求メッセージの送信元の他に通信セッションを確立し通信を行っている通信端末があるか否かを判定する(ステップSB100)。具体的には、管理テーブルに上記確立要求メッセージの送信元とは異なる通信アドレスが書き込まれている場合には、制御部102Bは自端末と通信中の通信端末があると判定する。
制御部102Bは、確立要求メッセージを受取ると、図7に示す通信セッション確立応答処理を行う。制御部102Bは、受信した確立要求メッセージのペイロード部に書き込まれている端末リストをRAM104Bに記憶する。また、制御部102Bは、RAM104Bに記憶されている管理テーブルを参照し、上記確立要求メッセージの送信元の他に通信セッションを確立し通信を行っている通信端末があるか否かを判定する(ステップSB100)。具体的には、管理テーブルに上記確立要求メッセージの送信元とは異なる通信アドレスが書き込まれている場合には、制御部102Bは自端末と通信中の通信端末があると判定する。
ここで、ステップSB100の判定結果が“No”である場合(すなわち通信端末100Bが他の通信端末とは通信中ではない場合)には、通信端末100Bは、ユーザBに対して、通信端末100Aと通信セッションを確立することを許可するかどうか問い合わせる。具体的には、制御部102Bは、表示部112Bに通信端末100Bが通信端末100Aから確立要求メッセージを受信したこと、および通信端末100Aと通信セッションを確立する許可を出すか否かの選択肢を表示させる。制御部102Bは、ユーザBから許可または不許可の判断を示す信号を受取る。(ステップSB200)
なお、ステップSB100の判定結果が“Yes”の場合、すなわち通信端末100Bが何らかの通信端末と通信中の場合には、通信端末100Bは通信端末100Aに対して拒否応答メッセージを返信し(ステップSB700)、通信端末100Bは動作を終了する。なぜなら、通信端末100Bが通信セッションを確立している通信端末の存在によって通信セッションがループを形成したり、通信セッションに含まれるべきではない通信端末が含まれ会議に参加したりすることを防ぐ必要があるからである。
本動作例においては、通信端末100Bはいかなる通信端末とも通信セッションを確立していないことから、ステップSB100の判定結果は“No”となり、ユーザBに対する選択肢の表示がなされる。
ユーザBが許可を選択した場合は、ステップSB200の判定結果は“Yes”となり、続くステップSB300以下の処理が実行される。
ユーザBが許可を選択した場合は、ステップSB200の判定結果は“Yes”となり、続くステップSB300以下の処理が実行される。
ユーザBは、会議に参加することに合意しているため、通信端末100Bが通信端末100Aと通信セッションを確立することを許可する。従ってステップSB200の判定結果は“Yes”となり、ステップSB300以下の処理が実行される。
なお、ステップSB200においてユーザBが通信端末100Bと通信端末100Aの通信セッションの確立を許可しない場合には、通信端末100Bは、通信端末100Aに対して拒否応答メッセージを返信し、通信端末100Bは動作を終了する。
なお、ステップSB200においてユーザBが通信端末100Bと通信端末100Aの通信セッションの確立を許可しない場合には、通信端末100Bは、通信端末100Aに対して拒否応答メッセージを返信し、通信端末100Bは動作を終了する。
ステップSB300において、制御部102Bは、セッションの確立を許可する旨の許可応答メッセージを通信端末100Aに対して返信する。通信端末100Bから返信された許可応答メッセージは、ネットワーク200に含まれている各種ネットワーク機器により適宜ルーティングされ、通信端末100Aへ到達する。ここで再び図6に戻って、通信端末100Aは該許可応答メッセージを受取り(ステップSA300)、RAM104Aに記憶された管理テーブルに通信端末100Bの通信アドレスを書き込む(ステップSA400)。一方制御部102Bは、RAM104Bに記憶された管理テーブルに通信端末100Aの通信アドレスを書き込み(図7;ステップSB400)、通信端末100Aと通信端末100Bの間に通信セッションが確立される。以上がカスケードの起点である通信端末100Aと、その子端末である通信端末100Bとの通信セッションの確立に係る動作である。
さて、通信端末100Bが通信端末100Aと通信セッションの確立を完了すると、制御部102Bは、自端末がカスケードの末端に位置する通信端末であるか判定する(図7;ステップSB500)。具体的には、制御部102Bは、通信端末100Aから受取った端末リストにて、自端末の端末識別子に対応付けて「下流側端末」の端末識別子が格納されている場合には、カスケードの中間に位置すると判定し、格納されていない場合には、カスケードの末端に位置すると判定する。
ここで、通信端末100Bがカスケードの中間に位置する場合には、ステップSB500の判定結果は“No”となり、通信端末100Bは「下流側端末」に書き込まれている通信端末に対して通信セッション確立処理を行い、該端末との間に通信セッションを確立する。一方、通信端末100Bがカスケードの末端に位置する場合には、ステップSB500の判定結果は“Yes”となる。その場合、通信端末100Bは、続くステップSB600において、確立した通信セッションを介して通信端末100Aに確立完了通知を送信し、そのスピーカ110Aから音を放音させることで、カスケードの末端までの一連の通信端末100がセッションを確立したことをユーザAに対して通知する。
本動作例では、図5(C)に示すように通信端末100Aから通信端末100Bに受け渡される端末リストには、通信端末100Bの「下流側端末」の欄に通信端末100Cの通信アドレスが書き込まれている。従って、ステップSB500の判定結果は“No”となる。以降、通信端末100Bは、カスケードにおいてより下流に位置する通信端末100Cとの間に上記動作例と同様の通信セッション確立処理(図6参照)を行い、該端末との間に通信セッションを確立する。
なお、通信端末100Bが通信端末100Cとの間に、および通信端末100Cが通信端末100Dとの間に通信セッションの確立を行う場合も、上記動作例と同様の動作が行われる。これに対して、通信端末100Eがカスケードの末端に位置することから、通信端末100Dが通信端末100Eと通信セッションを確立する動作は、上記動作例と以下の点で異なる。すなわち、通信端末100Dから通信端末100Eに渡される端末リストにおいて通信端末100Eの「下流側端末」の欄には通信アドレスが書き込まれていないため、ステップSB500の判定結果は、“Yes”となる。従って、通信端末100Eは続くステップSB600において、親端末である通信端末100Dに確立完了通知を送信する。子端末から確立完了通知を受信した通信端末100は、自端末の親端末に対して確立完了通知を送信する。最終的に通信端末100Aは確立完了通知を受信し、ユーザAに対しカスケードの末端まで一連の通信セッションが確立したことを通知し、動作を終了する。以上が、図4(A)に示される通信セッションの確立に係る各通信端末100の動作である。
以上で説明したように、親端末は子端末と通信セッションを確立し、子端末は親端末から受取った端末リストに従い、さらにその下流に位置する通信端末と通信セッションを確立するという要領で通信セッションの確立を繰り返すことで、通信端末100の間でカスケード式に一連の通信セッションが確立される。ここで注目すべき点は、ユーザB、C、DおよびEは、実際の通信セッション確立操作や、自端末が通信セッションを確立すべき通信端末などを予め知っておく必要は無く、ステップSB200において通信セッションの確立を許可することを除けば、煩雑な操作を行う必要はない点と、図1に示す会議システム10には、制御装置が含まれていない点である。このように、本実施形態に係る通信端末100によれば、制御装置を設けることなく、また各ユーザに手間をかけることなく、複数の通信端末がカスケード式に通信セッションを確立することが可能になるといった効果が得られる。
以下では、上記の過程を経て構成された会議システム10を用いて実際に会議が行われる際の各通信端末100の動作について図8に示すフローチャートを用いて説明する。
本動作例に係る会議システム10において、各通信端末100同士の通信はいわゆるトークンリングと同様の仕組みにより実現されている。受取った音声データの音声と、自端末にユーザから吹き込まれた音声を合成した音声データを生成し、該音声データを送出することにより、全ての通信端末同士で音声データを共有することができる。
本動作例に係る会議システム10において、各通信端末100同士の通信はいわゆるトークンリングと同様の仕組みにより実現されている。受取った音声データの音声と、自端末にユーザから吹き込まれた音声を合成した音声データを生成し、該音声データを送出することにより、全ての通信端末同士で音声データを共有することができる。
以下では図4(A)に示す会議システム10において、通信端末100BがユーザAの発言を示す音声データを通信端末100Aから受取りその音声データを再生し、ユーザBは該音声を聴取しその音声に応じてなされたユーザBの発言と上記ユーザAの発言とを合わせて通信端末100Cへ送出する過程を例にとって説明する。
会議中に各通信端末100同士でやり取りする通信メッセージは、図2に示すフォーマットを有する。この場合、通信端末100Aから通信端末100Bへ送信される通信メッセージには、送信元識別子として通信端末100Aの通信アドレスが、送信先アドレスとして通信端末100Bが、「メッセージ種別」としてデータ送信メッセージ(メッセージ種別:3)が書き込まれる。
会議中に各通信端末100同士でやり取りする通信メッセージは、図2に示すフォーマットを有する。この場合、通信端末100Aから通信端末100Bへ送信される通信メッセージには、送信元識別子として通信端末100Aの通信アドレスが、送信先アドレスとして通信端末100Bが、「メッセージ種別」としてデータ送信メッセージ(メッセージ種別:3)が書き込まれる。
ユーザAの発言内容を表す音声データを含むデータ送信メッセージは、通信端末100Aから通信端末100Bに送信される。制御部102Bは、送信されてきた通信メッセージに含まれる送信先識別子が自端末のものであることを確認すると通信メッセージを受取り(ステップSC100)、データ送信メッセージに含まれる音声データをRAM104Bに記憶する(ステップSC200)。音声処理部108は、該音声データをRAM104Bから読み出し、D/A変換機能によりアナログ方式の信号に変換し、該音声データに対応する音声をスピーカ110Bから再生(放音)する(ステップSC300)。
次に、スピーカ110Bから再生された音声に従ってユーザBがマイク109Bに対して吹き込んだ音声から音声信号が生成される(ステップSC400)。アナログ方式の電気信号は音声処理部108Bへ送られ、音声処理部108Bに設けられたA/D変換機能によりデジタル方式の電気信号に変換される。ここで、RAM104Bから、ユーザAの発言内容を表す音声データが読み出され、ユーザBの発言を表すデジタル方式の電気信号と合成される(ステップSC500)。合成された音声信号は、通信端末100Cの通信アドレスが送信先識別子に書き込まれたデータ送信メッセージとして、通信端末100Cに対して送信される(ステップSC600)。
以上に説明した動作を各通信端末100が行うことにより、全ての通信端末100で相互に音声データを送受信して遠隔会議を行うことができる。
(B−2:動作例2)
動作例1においては、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eが、図4(A)に示されるように分岐することのない通信セッションを確立する場合について説明した。しかし、図5(A)に示されるように、通信セッションのカスケードに分岐があってもよい。以下にそのような場合に特徴的な通信端末100の動作について説明する。
動作例1においては、通信端末100A、100B、100C、100Dおよび100Eが、図4(A)に示されるように分岐することのない通信セッションを確立する場合について説明した。しかし、図5(A)に示されるように、通信セッションのカスケードに分岐があってもよい。以下にそのような場合に特徴的な通信端末100の動作について説明する。
本動作例においては、図5(A)に示されるように、カスケードの起点である通信端末100Aの子端末は通信端末100Bおよび通信端末100Eであり、通信端末100Bの子端末は通信端末100Cおよび通信端末100Dである。
ユーザAは図5(A)で示される通信セッションを各通信端末100の間に確立させるため、図5(B)に示される端末リストを作成して通信端末100AのRAM104Aに記憶させておく。そして、会議開始の時刻に至ると、ユーザAは会議開始を提示するための操作を行う。すると制御部102Aは、前述した通信セッション確立処理(図6参照)を実行し、子端末である通信端末100Bおよび通信端末100Eとの間に通信セッションを確立する。続いて通信端末100Bは、通信端末100Aから受取った端末リストに従い、通信端末100Cおよび通信端末100Dとの間に通信セッションを確立する。以上のように、各通信端末100は端末リストを参照しながら、図6および図7に示されるフローチャートに従って通信セッションを確立する。ただし以下に挙げる(1)および(2)の点においては、本動作例に特徴的な動作を行う。なお、いずれの通信端末100も、本動作例に示す動作の開始時点では、いかなる通信端末とも通信セッションを確立していないものとする。
ユーザAは図5(A)で示される通信セッションを各通信端末100の間に確立させるため、図5(B)に示される端末リストを作成して通信端末100AのRAM104Aに記憶させておく。そして、会議開始の時刻に至ると、ユーザAは会議開始を提示するための操作を行う。すると制御部102Aは、前述した通信セッション確立処理(図6参照)を実行し、子端末である通信端末100Bおよび通信端末100Eとの間に通信セッションを確立する。続いて通信端末100Bは、通信端末100Aから受取った端末リストに従い、通信端末100Cおよび通信端末100Dとの間に通信セッションを確立する。以上のように、各通信端末100は端末リストを参照しながら、図6および図7に示されるフローチャートに従って通信セッションを確立する。ただし以下に挙げる(1)および(2)の点においては、本動作例に特徴的な動作を行う。なお、いずれの通信端末100も、本動作例に示す動作の開始時点では、いかなる通信端末とも通信セッションを確立していないものとする。
(1)通信端末100Aおよび通信端末100Bは、複数の通信端末と通信セッションを確立することが図5(B)に示す端末リストにより規定されている。通信端末100AはステップSA100において、通信端末100Bおよび通信端末100Eと通信セッションを確立することを決定し、両子端末に対し通信セッションの確立要求を行う。また、通信端末100BはステップSA100において、通信端末100Cおよび通信端末100Dと通信セッションを確立することを決定し、両子端末に対し通信セッションの確立要求を行う。
(2)動作例1においては通信セッションのカスケードに分岐が無かったため、ステップSB600において、ユーザAが確立完了通知を一回聴取した時点で、通信端末100は動作を終了した。しかし本動作例においては、カスケードの末端に位置する通信端末100は複数存在するため、ユーザAがそれらカスケードにおいて末端に位置する通信端末100の全てから確立完了通知を受取った時点で、通信端末100は動作を終了する。その時点までは、通信セッションの確立が完了していない通信端末同士で通信セッション確立処理が実行される。このように、本実施形態に係る通信端末100によれば、確立すべきカスケード形態の通信セッションに分岐がある場合であっても、制御装置を設けることなく、また各ユーザに手間をかけることなく、複数の通信端末がカスケード式に通信セッションを確立することが可能になるといった効果が得られる。
(B−3:動作例3)
本動作例では、会議システム10において、親端末が子端末に対して確立要求メッセージを送信した時点で、子端末が会議システム10の構成要素ではない通信端末と通信中であった場合の通信端末100の動作について説明する。
具体的には、通信端末100Aから通信セッションの確立を要求された時点で、通信端末100Bがすでに通信端末Oと通信セッションを確立しており、通信を行っている場合について説明する。
本動作例では、会議システム10において、親端末が子端末に対して確立要求メッセージを送信した時点で、子端末が会議システム10の構成要素ではない通信端末と通信中であった場合の通信端末100の動作について説明する。
具体的には、通信端末100Aから通信セッションの確立を要求された時点で、通信端末100Bがすでに通信端末Oと通信セッションを確立しており、通信を行っている場合について説明する。
制御部102Bは、通信端末100Aから確立要求メッセージを受取ると、図7に示される通信セッション確立応答処理を実行する。ステップSB100において制御部102Bは、自端末のRAM104Bに格納されている管理テーブルを参照し、通信端末100Bに現在通信中の通信端末があるか否か判定する。
本動作例においては、通信端末100Bは通信端末Oと通信セッションを確立し、通信を行っていることから、管理テーブルには通信端末Oの通信アドレスが書き込まれている。従って、ステップSB100の判定結果は“Yes”となり、ステップSB700の処理が実行される。このステップSB700において、通信端末100Bは通信端末100Aに対して拒否応答メッセージを送信する。通信端末100Aが拒否応答メッセージを受取ると、通信端末100Aは動作を終了する。上記のように動作を終了することにより、会議に参加すべきではない通信端末までもが会議に参加してしまうことを防ぐことができる。
(B−4:動作例4)
以下では、会議システム10により会議を行っている最中に会議システム10を構成する通信セッションの一つが切断された場合の通信端末100の動作について説明する。
本動作例における会議システム10は、図5(A)に示されるよう各通信端末100は通信セッションを確立しており、支障なく会議が行われているものとする。
以下では、会議システム10により会議を行っている最中に会議システム10を構成する通信セッションの一つが切断された場合の通信端末100の動作について説明する。
本動作例における会議システム10は、図5(A)に示されるよう各通信端末100は通信セッションを確立しており、支障なく会議が行われているものとする。
本動作例においては、たとえば通信端末100Bに何らかの障害が発生し、通信端末100Bが通信端末100A、通信端末100C、および通信端末100Dとの間に確立している通信セッションが切断された場合を取り上げて説明する。
まず、通信端末100Bと他の通信端末100との間で確立された通信セッションが切断されたことが以下のようにして検知される。
上述したように、音声データを含む通信メッセージは、通信セッションを確立した通信端末100の間でトークンリングと同様の仕組みにより送受信される。そして、送信先が通信メッセージを受取った場合、受取った通信端末は通信メッセージを受取った旨を示す「受信通知メッセージ」を送信元に対して送信する。しかし、会議中に通信セッションの一つが何らかの原因により切断されると、該通信セッションを確立していた通信端末の間で通信メッセージは送受信されない。通信メッセージを送信後規定の時間が経過しても送信先から受信通知メッセージが送信されてこない場合、送信元の通信端末は、送信先の通信端末との間に確立した通信セッションが切断されたと判断する。その場合、通信メッセージの送信元は、自装置に対して通信セッションの確立を要求した通信端末(親端末)に対し、切断されていると考えられる通信セッションを特定するデータを含む「切断通知メッセージ」を送信する。切断されている通信セッションの上流に位置する通信端末100が、その親端末に対して送信した切断通知メッセージは、最終的に端末リストを作成したユーザの通信端末によって受信され、表示部112にはアラートが表示される。該ユーザは、そのまま会議を終了するか、通信メッセージを受取ることができなかった通信端末を除いた通信端末のみで会議を続行するか選択することができる。
上述したように、音声データを含む通信メッセージは、通信セッションを確立した通信端末100の間でトークンリングと同様の仕組みにより送受信される。そして、送信先が通信メッセージを受取った場合、受取った通信端末は通信メッセージを受取った旨を示す「受信通知メッセージ」を送信元に対して送信する。しかし、会議中に通信セッションの一つが何らかの原因により切断されると、該通信セッションを確立していた通信端末の間で通信メッセージは送受信されない。通信メッセージを送信後規定の時間が経過しても送信先から受信通知メッセージが送信されてこない場合、送信元の通信端末は、送信先の通信端末との間に確立した通信セッションが切断されたと判断する。その場合、通信メッセージの送信元は、自装置に対して通信セッションの確立を要求した通信端末(親端末)に対し、切断されていると考えられる通信セッションを特定するデータを含む「切断通知メッセージ」を送信する。切断されている通信セッションの上流に位置する通信端末100が、その親端末に対して送信した切断通知メッセージは、最終的に端末リストを作成したユーザの通信端末によって受信され、表示部112にはアラートが表示される。該ユーザは、そのまま会議を終了するか、通信メッセージを受取ることができなかった通信端末を除いた通信端末のみで会議を続行するか選択することができる。
本動作例においては、通信端末100Bに障害が発生したのであるから、通信端末100Aは通信端末100Bの一つ下流に位置する通信端末である通信端末100Cおよび通信端末100Dに対して確立要求メッセージを送信する。そして、通信端末100Aが通信端末100Cおよび通信端末100Dと新たに通信セッションを確立すると、図5(D)に示される通信セッションを確立し、新たな通信セッションで会議を続行する。
(C:変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように種々の態様で実施することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように種々の態様で実施することができる。
(1)上述した実施形態では、会議中に通信端末同士の情報のやりとりを音声により行う場合について説明した。そのため通信端末100には、音声入力手段としてマイク109が、音声出力手段としてスピーカ110が設けられていた。しかし、本発明の適用範囲は、音声による通信に限るものではなく、映像や文字データなど他の方法による通信を行うことも勿論可能である。その場合通信端末100には、入力手段としてマイク109の代わりにキーボードやWebカメラなどを、出力手段としてスピーカ110の代わりにモニタなどを設けるとよい。
(2)上述した実施形態では、マイク109とスピーカ110とが通信端末100に含まれている場合について説明したが、音声処理部108へ入力端子および出力端子を設け、オーディオケーブルを介してその入力端子に外部マイクを接続するとしても良く、同様に、オーディオケーブルを介してその出力端子に外部スピーカを接続するとしても勿論良い。
(3)上述した実施形態では、マイク109から音声処理部108へ入力される音声信号がアナログ音声信号である場合について説明したが、デジタル音声信号を入力するようにしても勿論良い。なお、このような場合には、音声処理部108にてA/D変換を行う必要がないことは言うまでもない。
(4)上述した実施形態では、本発明に係る通信端末100を用いて会議を行う場合について説明したが、通信端末100の適用対象が、会議に限定されるものではないことは言うまでもない。要は、各通信端末間にカスケード形態のセッションを確立してデータ通信を行う通信システムであれば、どのような通信システムに対しても、本発明に係る通信端末を適用することが可能である。
(5)上述した実施形態では、カスケードの末端に位置する通信端末からカスケードの上流に向けて順次確立完了通知を送信し、最終的に通信端末100AがユーザAに対して音を発することにより、ユーザAはカスケード末端までの一連のセッションが確立したことを知ることができた。しかし、勿論確立完了通知方法は上に示した方法に限定されるものではない。たとえば、どの端末がセッションの確立を完了したかユーザAが認識することがより容易になることから、端末ごとに異なる音がスピーカ110Aから放音されるよう設定しても良い。また、カスケードの末端に位置する通信端末のみではなく、全ての通信端末が通信セッションの完了を終えると通信端末100Aに対して確立完了通知を送信してもよい。また、通信端末100Aの表示部112Aに対して通信セッションが確立した旨のメッセージを表示するなどの方法を用いても良い。
(6)上述した実施形態では、親端末は、自端末が参照したデータを除いた上で端末リストを子端末へ受け渡したが、該データを除かずにそのまま受け渡しても良い。
(7)端末リストは、図4または5に示された形式に限るものではない。要するに各通信端末がどのように通信セッションを確立するのかが記されていれば、端末リストはどのような形式で作成されていても良い。
(8)上述した実施形態では、通信セッション確立応答処理のステップSB100の判定結果が“Yes”の場合(すなわち、子端末がすでに通信を行っている場合)に、セッション確立要求を拒否し、ステップSB700において拒否応答メッセージを返信する場合について説明した。しかし、子端末が通信を行っている通信端末が、端末リストによって子端末の下流として規定されている通信端末である場合には、引き続き未完了の通信セッション確立処理を行っても良い。
(9)上述した実施形態では、端末リストを確立要求メッセージのペイロード部に書き込むことによって相手端末に送信したが、端末リストおよび確立要求メッセージは別々に送信しても良い。
(10)上述した実施形態では、確立要求メッセージを受信した通信端末100は、送信元の通信端末とは異なる識別子が管理テーブルに書き込まれていない場合には、ユーザに対し上記送信元との間に通信セッションを確立することを許可するかどうか問い合わせたが、問い合わせることなく自動的に上記送信元との間に通信セッションを確立してもよい。
10…会議システム、100,100A,100B,100C,100D、100E…通信端末、101…バス、102…制御部、103…ROM、104…RAM、106…通信IF部、108…音声処理部、109…マイク、110…スピーカ、111…操作部、112…表示部、200…ネットワーク
Claims (6)
- 自端末と他の複数の通信端末により形成される木構造の通信セッションにて各通信端末の親子関係を表す端末リストを参照し、前記木構造にて自端末の子端末に該当する通信端末を通信セッションの確立相手として決定する決定手段と、
通信セッションの確立を要求する旨の通信メッセージである確立要求メッセージと前記端末リストとを前記決定手段により決定された確立相手へ送信する送信手段と、
前記確立要求メッセージに対する応答として前記確立相手から返信されてくる通信メッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された通信メッセージが、通信セッションの確立を許可する旨の許可メッセージである場合に、該許可メッセージの送信元を示す識別子を記憶し、前記確立相手との間の通信セッションの確立を完了する通信セッション管理手段と、
を有することを特徴とする通信端末。 - 前記複数の通信端末の何れかから送信されてくる端末リストと確立要求メッセージとを受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段により端末リストと確立要求メッセージとを受信した場合に、その送信元とは異なる通信端末の識別子が前記通信セッション管理手段に記憶されているか否かを判定する判定手段と、
該当する識別子が前記通信セッション管理手段に記憶されていないと前記判定手段により判定された場合には、前記受信した確立要求メッセージの送信元へ前記許可メッセージを返信する一方、該当する識別子が前記通信セッション管理手段に記憶されていると前記判定手段により判定された場合には、通信セッションの確立を許可しない旨の拒否メッセージを返信する返信手段と
を有することを特徴とする請求項1に記載の通信端末。 - 前記複数の通信端末の何れかから送信されてくる端末リストと確立要求メッセージとを前記第2の受信手段により受信した際に、受信した端末リストにより指定される通信セッションの確立相手の識別子が、前記通信セッション管理手段により記憶されている識別子と一致すると前記判定手段が判定した場合には、前記返信手段は前記端末リストと前記確立要求メッセージの送信元に対して前記許可メッセージを返信すると共に、前記送信手段は前記通信セッション管理手段により記憶されている識別子を有する通信端末に対して前記端末リストを送信することを特徴とする請求項2に記載の通信端末。
- 前記端末リストには、木構造の通信セッションを形成する各通信端末の識別子に対応づけて、親端末の識別子と子端末の識別子とが書き込まれており、
前記送信手段は、自端末についての親子関係を示す情報を削除した端末リストを前記決定手段により決定された確立相手へ送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信端末。 - 通信セッションを既に確立した前記確立相手に対して会議の内容である音声データを含む前記通信メッセージを送信した後予め決められた時間が経過しても前記確立相手から前記通信メッセージを受信した旨の通信メッセージである受信通知メッセージが送信されてこない場合に、前記端末リストにより指定される前記確立相手の子端末に対して、前記確立要求メッセージを送信することを特徴とする請求項2に記載の通信端末。
- コンピュータ装置を、
前記コンピュータ装置と他の複数の通信端末により形成される木構造の通信セッションにて前記コンピュータ装置と各通信端末の親子関係を表す端末リストを参照し、前記木構造にて前記コンピュータ装置の子端末に該当する通信端末を通信セッションの確立相手として決定する決定手段と、
通信セッションの確立を要求する旨の通信メッセージである確立要求メッセージと前記端末リストとを前記決定手段により決定された確立相手へ送信する送信手段と、
前記確立要求メッセージに対する応答として前記確立相手から返信されてくる通信メッセージを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された通信メッセージが、通信セッションの確立を許可する旨の許可メッセージである場合に、該許可メッセージの送信元を示す識別子を記憶し、前記確立相手との間の通信セッションの確立を完了する通信セッション管理手段
として機能させることを特徴とするプログラム。
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Cited By (2)
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WO2013179737A1 (en) * | 2012-05-30 | 2013-12-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Information terminal and program |
JP2014099862A (ja) * | 2009-03-30 | 2014-05-29 | Alcatel-Lucent | 遠隔会議用のマルチメディアストリームの効率的な伝送のための方法および装置 |
-
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- 2006-09-21 JP JP2006256308A patent/JP2008079042A/ja active Pending
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