JP2008076927A - 液晶パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】出来るだけ少ない数のスペーサーを用いて液晶パネルのセルギャップの均一性や外力に対する耐性を高めると共に、パネルの製造にかかる費用を低く抑え、低価格で高品質な液晶パネルの提供を実現する。
【解決手段】一対の基板間に複数のスペーサー3と、複数の電極とを備えた液晶パネルであって、各々のスペーサー3は、一辺の長さが距離dである略正三角形における頂点の位置に設けられ、かつ一つの電極上に、スペーサー3が複数個配置されていることを特徴とする。また、電極はセグメント型の電極、あるいはマトリクス型に配置された電極であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】一対の基板間に複数のスペーサー3と、複数の電極とを備えた液晶パネルであって、各々のスペーサー3は、一辺の長さが距離dである略正三角形における頂点の位置に設けられ、かつ一つの電極上に、スペーサー3が複数個配置されていることを特徴とする。また、電極はセグメント型の電極、あるいはマトリクス型に配置された電極であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は液晶パネルに関し、更に詳しくは固定スペーサーを用いる液晶パネルに関する。
近年、液晶を用いた装置の利用が様々な分野で進んでいる。普及が非常に進んでいる表示装置としての他、近年では光ディスク、通信、プリンター等様々な分野での光学素子としての応用が進められている。また、特に表示用としては、大画面テレビの様な大型の物からプロジェクター用光変調装置の様な非常に小型の物まで、様々な大きさ、形態の物が利用されており、非常に幅広い分野で用いられている。
これらの液晶装置では、通常、基板と基板との間にスペーサーと接着剤を設け、両基板を所定の距離だけ離間させた構造の液晶パネルを用いている。スペーサーは両基板が近づく事を防ぎ、接着剤は両基板が離れる事を防ぐ事により、両基板間の距離を所定の大きさに保っている。この両基板間の距離は特にセルギャップと呼ばれる。接着剤はパネルの外周付近に設ける事により、両基板を接着する用途の他、液晶材料をパネル内に封じる用途にも用いるため、特にシール剤と呼ばれている。こうして一対の基板とシール剤とに囲まれた空間に液晶材料が設けられ液晶パネルが形成されている。
スペーサーとしては、プラスチックやシリカを材質とした球状のボールスペーサーがこれまで広く用いられてきた。また、近年ではフォトリソブラフィーの工法を用いてパネル内の任意の場所に固定スペーサーを設ける事が可能なフォトスペーサーも用いられている。フォトスペーサーについては、感光性高分子材料を用いてスペーサーを基板上に形成する方法が普及している。
ボールスペーサーを用いる従来技術のパネルについて、図6を参照しながら説明する。図6はボールスペーサーを用いる従来技術のパネルを模式的に描いた概略断面図である。第1の基板1と第2の基板2との間に接着剤6及びボールスペーサー7が設けられ、パネルが形成されている。図示しないが、第1の基板1と第2の基板2との間の空隙に液晶材料を設ける事により液晶パネルが作られる。また、図示しないが、一般的には、液晶に電圧を印加するための電極と液晶の配向を制御するための配向膜とが、第1基板1と第2の基板2とのパネル内側の表面に設けられる事が多い。
スペーサーは光の散乱や液晶の配向を乱す要因となるため、パネル内にスペーサーを設ける事は、液晶装置の光学特性の向上の観点からは好ましくない。しかし、セルギャップの均一性や外力に対する耐性を高めるためには、パネルの大きさや基板の剛性にもよるが、スペーサーを設ける事が必要とされる。
セルギャップの不均一性は基板がたわむ事によって生じる。このため、例えば薄いガラス基板やプラスチック基板の様な剛性の低い可撓性を有する基板を用いる場合には、均一なセルギャップを得る事が一層難しい。また、例えばペンや指等で押す等してパネルに外力が加わると基板がたわみ、スペーサーが移動してしまい、液晶パネル内でギャップむらが生じて、表示品質を損なうことがあった。特に現在主流のネマチック液晶を用いる液晶パネルではパネルを通過する光の状態が所望する状態とは異なるものになってしまう問題も生じた。また、例えばコレステリック液晶を用いる選択反射モードやスメクチック液晶を用いる表面安定化強誘電性液晶モードの液晶パネルでは、外力が加わり基板が変形する事によって液晶の配向状態が乱れ、そのままでは戻らない事が知られている。選択反射モ
ードの場合には、電圧を印加する事によって機能が回復する事が知られているが、表面安定化強誘電性液晶モードでは加熱により液晶材料を一旦等方相にした後冷却して液晶相に戻し再配向させる事が必要な事が知られている。このため、表面安定化強誘電性液晶モードの液晶パネルの場合には、パネルの外力に対する耐性を高める事が実用化にあたり特に重要である。
ードの場合には、電圧を印加する事によって機能が回復する事が知られているが、表面安定化強誘電性液晶モードでは加熱により液晶材料を一旦等方相にした後冷却して液晶相に戻し再配向させる事が必要な事が知られている。このため、表面安定化強誘電性液晶モードの液晶パネルの場合には、パネルの外力に対する耐性を高める事が実用化にあたり特に重要である。
スペーサーによる光学特性への悪影響を出来るだけ小さくするため、最近ではフォトリソグラフィーの工法を用いて任意の位置に配置する事が可能なフォトスペーサーの利用が進んでおり、スペーサーを非画素領域に選択的に配置する事が行われている。
フォトスペーサーを非画素領域に選択的に配置する従来技術のパネルについて、図7を参照しながら説明する。図7は、フォトスペーサーを非画素領域に選択的に配置する従来技術のパネルの一部分を模式的に描いた概略平面図である。
第1の基板1と第2の基板2との間にスペーサー3と接着剤6とを設け、パネルを形成している。第1の基板1と第2の基板2とのパネル内側の表面にはそれぞれ第1の基板の電極11と第2の基板の電極12とをストライプ状に設け、互いに直交する様に配置している。また図示しないが、第1の基板1と第2の基板2とのパネル内側の表面には更に配向膜を設け、パネル内の図示しない液晶の配向の制御を行っている。第1の基板の電極11と第2の基板の電極12とが重なる部分が、電圧の印加によって液晶が駆動される画素13であり、それ以外の部分が非画素領域である。任意の第1の基板の電極11と任意の第2の電極12との間に電圧を印加する事により、任意の画素13の液晶に電圧を印加する事が出来る。液晶の駆動が行われる画素13を避け、液晶の駆動が行われない非画素領域に選択的にスペーサー3を設けている。
上記ではパッシブマトリックス型の場合について説明したが、アクティブマトリックス型の場合についても、配線方法や能動素子の形成等の違いがあるが、同様に画素と画素との間の非画素領域にスペーサーを設ける事が行われる。
更に、パネルのセルギャップの均一性を高めるために、スペーサーを非画素領域に配置すると共に、例えばx方向には画素1つおきにスペーサーを設け、x方向と直交するy方向には画素5つおきにスペーサーを設けて、近くのスペーサー間を結ぶ線がなるべく正三角形に近い形となる様に周期的に配置する方法が特許文献1に開示されている。しかし、この方法の場合には、画素を避けて非画素領域のみにスペーサーを設ける事から、近くのスペーサー間を結ぶ線によって形成される形状は略正三角形とはある程度異なる。また、スペーサー間の距離を任意の大きさにする事が出来ず、スペーサーの配置を近くのスペーサー間を結ぶ線によって形成される形状が正三角形に近い形状となる様に維持しつつ、スペーサー間の距離を短くする事が難しい。
液晶パネルについては、画素及び非画素領域の形状や配置の仕方によって、マトリックス型とセグメント型とに区別される事が知られている。マトリックス型のパネルでは、同一形状の画素を並べるように配置するのに対して、セグメント型のパネルでは、用途に合わせて種々の形状の画素をパネル内に配置する。また、マトリックス型のパネルでは、通常、画素と画素との間に位置する非画素領域が画素に比べて大幅に小さいのに対して、セグメント型のパネルでは、画素と画素との間を大きく空けて大きな非画素を設ける事も多い。表示装置に用いるセグメント型のパネルの場合には、1つの画素が視認可能な程度に大きい事が多く、画素間の非画素領域を表示画像の背景として利用する事もある。
本発明が解決しようとする課題は、出来るだけ少ない数のスペーサーを用いて液晶パネルのセルギャップの均一性や外力に対する耐性を高めると共に、表示品質を良好とし、パネルの製造にかかる費用を低く抑え、低価格で高品質な液晶パネルの提供を実現する事である。
上記課題を解決するため、一対の基板間に少なくとも一つの画素と複数のスペーサーとを備えた液晶パネルであって、各々の前記スペーサーは、一辺の長さが距離dである略正三角形における頂点の位置に設けられ、一つの画素内に、スペーサーが複数個配置されていることを特徴とする。また、画素はセグメント型であることを特徴とする。画素は複数個あり、基板上にマトリックス型に配置ていることを特徴とする。
また、スペーサーの大きさが20um四方以下であることを特徴とする。また、距離dが200um以下であることを特徴とする。また、液晶が強誘電性を示す液晶であることを特徴とする。また、基板が可撓性を有することを特徴とする。
本発明のスペーサーの配置を採用する事により、高いパネルのセルギャップの均一性と外力に対する耐性とを少ない数のスペーサーを用いて得る事が出来る。本発明によればスペーサー間の距離を短くする事により、パネルのセルギャップの均一性や外力に対する耐性を向上させる事が出来るため、例えばパネルの外力に対する耐性が重要な強誘電性を示す液晶を用いる液晶パネルや基板の剛性が低い厚みの薄い基板や可撓性を有する基板を用いる液晶パネルに対し特に好適である。
また、本発明によれば製造過程において、スペーサーを非画素領域のみに必ず配置するという必要がないので、例えばフォトマスクと基板とのアライメント等の工程が不要であるため、例えばアライメント機構の省略による露光装置等の製造装置の低価格化や製造工程の削減に伴うタクトタイムの短縮等によってパネルの製造に必要な費用の低減が実現出来る。
この様に、本発明を実施する事により、従来よりも少ない数のスペーサーを用いてパネルのセルギャップの均一性と外力に対する耐性とを向上させると共に製造コストを削減し、低価格で高品質な液晶パネルの提供が実現可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1から図3を参照しながら説明する。本発明の一実施の形態について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態を模式的に描いた概略平面図である。
図示しない基板上に複数のスペーサー3を設けている。スペーサー3については、最も近いスペーサーとスペーサーとの間が距離dだけ離れる様に等間隔に設けていて、あるスペーサーxに最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーyとし、スペーサーxとスペーサーyとの両方に最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーzとした場合に、スペーサーxとスペーサーyとの間を結ぶ線と、スペーサーxとスペーサーzとの間を結ぶ線との間の角度θが略60度となる様に配置している。つまり、各々のスペーサーは、一辺の長さが距離dである略正三角形における頂点の位置に設けられている。
なお、ここでスペーサーyとスペーサーzとの間にも線を結ぶと、スペーサー間の距離
が距離dで等しい事から、いずれの線と線との間の角度も略60度となり、これら3つの線によって略正三角形が形成される。すなわち、本発明の実施の形態では、互いに最も近い3つのスペーサーが略正三角形の頂点に位置する様にスペーサーを配置している。
が距離dで等しい事から、いずれの線と線との間の角度も略60度となり、これら3つの線によって略正三角形が形成される。すなわち、本発明の実施の形態では、互いに最も近い3つのスペーサーが略正三角形の頂点に位置する様にスペーサーを配置している。
続いて、本発明の一実施の形態と従来技術との比較を図2と図3とを参照しながら説明する。図2は本発明のスペーサーの配置を模式的に描いた概略平面図、図3は従来技術のスペーサーの配置を模式的に描いた概略平面図である。
図2に示す通り、図示しない基板上に複数のスペーサー3を設けている。スペーサー3については、最も近いスペーサーとスペーサーとの間が距離d1だけ離れる様に等間隔に設けていて、あるスペーサーxに最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーyとし、スペーサーxとスペーサーyとの両方に最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーzとした場合に、スペーサーxとスペーサーyとの間を結ぶ線と、スペーサーxとスペーサーzとの間を結ぶ線との間の角度θ1が略60度となる様に配置している。つまり、各々のスペーサーは、一辺の長さが距離d1である略正三角形における頂点の位置に設けられている。
図3に示す通り、図示しない基板上に複数のスペーサー3を設けている。スペーサー3については、最も近いスペーサーとスペーサーとの間が距離d2だけ離れる様に等間隔に設けていて、あるスペーサーxに最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーyとし、スペーサーxに最も近いスペーサーの内の別の1つをスペーサーzとした場合に、スペーサーxとスペーサーyとの間を結ぶ線と、スペーサーxとスペーサーzとの間を結ぶ線との間の角度が略90度または略180度となる様に配置している。
通常ではスペーサーの変形よりも基板のたわみ変形の方が容易に起こると考えられる。基板のたわみ変形はスペーサーから遠く離れるに従って大きくなると考えられるため、スペーサーから最も遠い地点において、基板がたわむ事によって生じるセルギャップの変動量も最大になると考えられる。
図2に示す本発明の実施の形態では、地点p1において最も近くにあるスペーサーからの距離が最大となり、地点p1から最も近いスペーサーまでは距離L1だけ離れている。
図3に示す従来技術では、地点p2において最も近くにあるスペーサーからの距離が最大となり、地点p2から最も近いスペーサーまでは距離L2だけ離れている。
一方で、スペーサー間の距離並びに基板上のスペーサーの数については、これらの距離L1、L2を用いて次の様に計算する事が出来る。図2に示す本発明の実施の形態では、あるスペーサーから最も近いスペーサーへと向かう方向の1つを基準方向とし、その方向と平行な方向のスペーサー間の距離をa1、その方向と直交する方向のスペーサー間の距離をb1とすると、これらa1、b1の大きさは以下の式で計算される。
a1=2×L1×cos(30°)≒1.73×L1
b1=L1+L1×sin(30°)=L1×(1+sin(30°))=1.5×L1
b1=L1+L1×sin(30°)=L1×(1+sin(30°))=1.5×L1
また、ある大きさの面積Aに設けられるスペーサーの数はA/(a1×b1)個である。
図3に示す従来技術では、同様に、あるスペーサーから最も近いスペーサーへと向かう方向の1つを基準方向とし、その方向と平行な方向のスペーサー間の距離をa2、その方向と直交する方向のスペーサー間の距離をb2とすると、これらa2、b2の大きさは以
下の式で計算される。
下の式で計算される。
a2=b2=d2=2×L2×cos(45°)=2×L2×sin(45°)≒1.41×L2
また、ある大きさの面積Aに設けられるスペーサーの数はA/(a2×b2)個である。
先述の通り、セルギャップの変動はスペーサーからの距離に依存すると考えられる事から、パネルのセルギャップ均一性や外力に対する耐性は、スペーサーから最も遠い地点までの距離であるL1やL2に大きく依存するものと考えられる。本発明の実施の形態と従来技術とのスペーサー間の距離a1、b1、a2、b2について、スペーサーから最も離れた地点までの距離L1、L2が同じ場合について比較すると、L1=L2として先述の式を用いて計算し、b1>a1>a2=b2の関係が導かれる。このため、本発明の実施の形態の方が従来技術に比べてスペーサー間の距離が大きい。
次に、ある同じ大きさの面積Aに設けられるスペーサーの数について比較すると、ある面積Aに配置されるスペーサーの数はそれぞれ(A/(a1×b1))と(A/(a2×b2))とで表される事から、本発明の実施の形態の方が従来技術に比べてスペーサーの数が少ない。また、その割合については、1−(A/(a1×b1))/(A/(a2×b2))の式により計算し、本発明の実施の形態の方が従来技術と比較して23.4%程度スペーサーの数が少ない。
本発明では、スペーサーを画素、非画素領域を問わず配置する。このため、画素の大きさにとらわれず、スペーサー間の距離を任意の大きさにして、スペーサーを略正三角形の頂点の位置に配置する事が出来る。スペーサー間の距離を短くする事により、パネルのセルギャップ均一性や外力に対する耐性の向上を図る事が出来るため、例えばパネルの外力に対する耐性が重要な強誘電性を示す液晶を用いる液晶パネルや基板の剛性が低い厚みの薄い基板や可撓性を有する基板を用いる液晶パネルの場合に特に有効である。
一方、画素にもスペーサーを配置するため、光学特性の低下を避けるためには基板上に設けるスペーサーの数を出来るだけ少なく出来る事が重要である。本発明によれば、同程度のセルギャップ均一性と外力に対する耐性とを従来技術に比べて少ない数のスペーサーを用いて実現出来るため、スペーサーによる光学特性への悪影響を従来技術に比べて小さく抑える事が出来る。先述の通り、そのスペーサーの数を減少させる事が出来る割合は23.4%程度と計算される。
実際には、スペーサーの大きさが20um四方以下であれば、目視によってスペーサーの存在に気付く事はかなり難しく、スペーサーの大きさが10um四方以下の場合には、スペーサーの目視による観察は非常に困難である。なお、ここでスペーサーの大きさとはスペーサーを基板に垂直に投影した際の面積の事とする。
また、本発明では基板上の位置にこだわらずスペーサーを形成するため、従来技術の様にスペーサーを非画素領域に選択的に配置する場合に必要な例えばフォトマスクと基板とのアライメント等が不要である。このため、例えばアライメント機構の省略による露光装置等の製造装置の低価格化や製造工程の削減に伴うタクトタイムの短縮等によって製造コストの低減が実現出来る。また、スペーサー形成用のフォトマスクを画素や非画素領域の配置に合わせて逐一製作する必要がないため、例えば1枚のスペーサー形成用のフォトマスクを用いて電極の配置が異なる複数種の液晶パネルの製作に対応する事が出来、フォトマスクの製作にかかる費用を大幅に削減する事が可能となる。
少ない数のスペーサーでパネルのセルギャップ均一性や外力に対する耐性の向上を図れる事と製造コストの低減が図れる事とは、セグメント型のパネルの場合に特に有効である。セグメント型のパネルでは、通常、画素が大きい事が多く、非画素領域にスペーサーを設けるだけでは、十分なセルギャップ均一性や外力に対する耐性を得る事が難しい。また、セグメント型のパネルでは、非画素領域が表示領域の一部を構成する事も多く、この場合非画素領域の光学特性も画素の光学特性と同様に重要である。また、セグメント型のパネルの場合には、特に低価格である事への要望が大きい。
なお、スペーサー間の距離を短くする場合には、パネル内に設けるスペーサーの数が増える事により、パネル内の液晶材料の体積に対するスペーサーの体積の比率が高まり、例えば熱膨張率の違い等に起因する問題の生じる可能性が高まる事も考えられるため、スペーサー間の距離を短くするのに合わせて各スペーサーの大きさを小さくすると良い。例えば、スペーサー間の距離を100umからその1/2の大きさの50umへと変更する場合には、パネル内に設けるスペーサーの数が4倍になるため、その分、1つのスペーサーの体積を1/4の大きさにするため、スペーサーの幅や奥行きについても例えば10umからその1/2の大きさの5umへと変更すると良い。
スペーサーを形成した基板と対向する基板との間に液晶と接着剤とを設け、両基板を接着する事により液晶パネルが完成する。パネル内に液晶を設ける方法については、例えば公知の真空注入法や最近普及が進んでいる液晶滴下工法を用いる事が出来る。また、スペーサーについては一方の基板だけでなく両基板に設ける様にしても良い。駆動モードに合わせて電極や配向膜、偏光板等を設ける事により、液晶装置用の液晶パネルとして用いる事が出来る。
電極の形状がセグメント型である本発明の液晶パネルについて、図4を参照しながら説明する。図4は画素の形状がセグメント型のパネルの一部分を模式的に描いた概略平面図である。
図4に示す通り、第1の基板1に第1の基板の電極11と第1の基板の配線21とを設け、第1の基板1と第1の基板の電極11と第1の基板の配線21との上にスペーサー3を設けている。図示しないが、第1の基板1と対向する様に第2の基板を配置し、第1の基板1と第2の基板との間に接着剤を設け、パネルを形成している。また図示しないが、第1の基板1と第2の基板2とのパネル内側の表面には更に配向膜を設け、パネル内の図示しない液晶の配向の制御を行っている。
第1の基板の電極11については、「8」の字を表示する事が可能となる様な7つの電極を設けていて、それぞれの電極とパネル外部の電源とを接続するために第1の基板の配線21を設けている。図示しないが、第2の基板のパネル内側表面には第1の基板の電極11との間に電圧を印加する事が可能となる様に電極を設けている。第1の基板の電極11の一つ一つを画素とし、画素が配置されている領域が画素領域、その他が非画素領域である。
スペーサー3については、画素領域、非画素領域を問わず、最も近いスペーサーとスペーサーとの間が、任意の距離だけ離れる様に等間隔に設けていて、図示しないが、あるスペーサーxに最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーyとし、スペーサーxとスペーサーyとの両方に最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーzとした場合に、スペーサーxとスペーサーyとの間を結ぶ線と、スペーサーxとスペーサーzとの間を結ぶ線との間の角度が略60度となる様に配置している。つまり、各々のスペーサーは、一辺の長さ
が任意の距離とする略正三角形における頂点の位置に設けられている。
が任意の距離とする略正三角形における頂点の位置に設けられている。
次に製造方法について詳しく説明する。最初に第1の基板と第2の基板として透明電極の膜が設けられたガラス板を用意し、フォトリソグラフィーの工法を用いて、公知の数字を表示するためのセグメント型の電極11パターンが設けられる様に透明電極を加工した。ガラス板には長さが15cm、幅が15cm、厚みが0.5mm程度の無アルカリガラスの板を用いた。透明電極には材質がITO(Indium Tin Oxide)でシート抵抗値が10Ω程度のものを用いた。
次に、第1の基板上にスピンナーを用いてスペーサー用フォトレジストの膜を設けた後、プリベーク、露光、現像、ポストベークを行い、1.7μm程度の高さのスペーサー3を第1の基板上に形成した。フォトレジストにはチッソ株式会社製PMA−182P−001を、現像液には同じくチッソ株式会社製のDEVELOPER CFP−D−102を用いた。
露光の際には、フォトマスクの略全域に10um角の大きさのスペーサー形成用パターンを50um間隔で描いたスペーサー形成用のフォトマスクを用いた。このフォトマスクでは、互いに最も近い3つのスペーサー形成用パターンについて、スペーサー形成用パターン間を結ぶ3本の想像線によって想像上の略正三角形が作られる様にパターンを設けている。露光工程では、フォトマスクと基板とのアライメントは行わずに露光作業を行った。
その後、蒸着装置を用いてSiO(Silicon Oxide)の斜方蒸着を85°程度の蒸着角で行い、第1の基板と第2の基板との透明電極を設けている面に配向膜を設けた。次に、第2の基板上にスクリーン印刷機と印刷版とを用いてシール剤を設けた後、第2の基板と第1の基板とを重ね合わせて他方基板配置工程を行った。その際、第1の基板の配向膜を設けた面と第2の基板の配向膜を設けた面とが向き合う様に配置した。シール剤については、注入口となる部分を除いてパネルの外壁となる様に第2の基板上に設けた。
その後、重ね合わせた第1の基板と第2の基板をエアバッグの中に設置し、第1の基板と第2の基板とが近づく様に1kgf/cm2程度の圧力をかけた。この様に圧力をかけることによって、第1の基板と第2の基板との間の距離はスペーサーの高さとほぼ同程度となる。また、第1の基板と第2の基板とがシール剤を介して接着する。この状態でエアバッグを炉に投入し、130℃の雰囲気の中で3時間の焼成を行った。この焼成により、シール剤が硬化し、第1の基板と第2の基板とがスペーサーの高さとほぼ同じ距離で固定された。
最後に、パネルが適当な大きさとなる様に、また電極を通電可能とするため電極の一部が露出する様に、スクライブ装置とブレイク装置とを用いて第1の基板と第2の基板とをカットしてパネルを完成させた。
製作したパネルにメモリ性を示す強誘電性液晶のクラリアントジャパン株式会社製FELIX−501を真空注入法によりパネル内に注入し、最後に封口剤を用いて注入口を封口した。パネルを炉の中に入れ100℃の雰囲気の中で30分加熱し、液晶を一旦等方性液体の相にした後、炉から取り出して液晶をスメクチック相に戻した。
第1の基板の電極と第2の基板の電極との間に電圧を印加して電極間の液晶を駆動しつつ、偏光方向が直交する様に配置した2枚の偏光板の間にパネルを置いて観察を行った。スペーサー間の距離が50umと短いが、良好な配向特性が得られていた。また、スペー
サーは目視では全く観察出来なかった。パネルを指で押した所、液晶の配向の破壊は観察出来ず、非常に高品質な液晶パネルを得る事が出来た。
サーは目視では全く観察出来なかった。パネルを指で押した所、液晶の配向の破壊は観察出来ず、非常に高品質な液晶パネルを得る事が出来た。
なお、上記の説明では省略したが、基板を清浄な状態に保つため、パネルの製作にあたっては適宜洗浄剤や純水、超音波を用いて基板の洗浄を行った。
次に電極をマトリックス型配置としたパネルの実施例について、図5を参照しながら説明する。図5は電極の配置がマトリックス型のパネルの一部分を模式的に描いた概略平面図である。
第1の基板1と第2の基板2との間にスペーサー3と接着剤6とを設け、パネルを形成している。第1の基板1と第2の基板2とのパネル内側の表面にはそれぞれ第1の基板の電極11と第2の基板の電極12とをストライプ状に設け、互いに直交する様に配置している。また図示しないが、第1の基板1と第2の基板2とのパネル内側の表面には更に配向膜を設け、パネル内の図示しない液晶の配向の制御を行っている。第1の基板の電極11と第2の基板の電極12とが重なる部分が、電圧の印加によって液晶が駆動される画素であり、それ以外の部分が非画素領域である。任意の第1の基板の電極11と任意の第2の電極12との間に電圧を印加する事により、任意の画素13の液晶に電圧を印加する事が出来る。
スペーサー3については、画素領域、非画素領域を問わず、最も近いスペーサーとスペーサーとの間が等しい距離離れる様に等間隔に設けていて、図示しないが、あるスペーサーxに最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーyとし、スペーサーxとスペーサーyとの両方に最も近いスペーサーの内の1つをスペーサーzとした場合に、スペーサーxとスペーサーyとの間を結ぶ線と、スペーサーxとスペーサーzとの間を結ぶ線との間の角度が略60度となる様に配置している。つまり、各々のスペーサーは、一辺の長さが任意の距離とする略正三角形における頂点の位置に設けられている。
製造方法については、電極の形状以外は実施例1と同じ工程、同じ材料を用いた。実施例1と同様にスペーサーは目視では全く観察出来なかった。パネルを指で押した所、液晶の配向の破壊は観察出来ず、非常に高品質な液晶パネルを得る事が出来た。
上記実施例では、スペーサーについてフォトリソ技術を用いて作成したが、所望する箇所に形成できれば、フォトリソ技術に限定しない。例えば印刷方法や、転写方法などを用いても良い。
また、上記実施例ではセグメント型の電極又はマトリックス型の電極を用いて液晶を駆動する液晶パネルについて説明をしたが、例えば光書き込み方式や熱書き込み方式の液晶パネルについても同様に本発明のスペーサーの配置を適用する事が可能である。
1 第1の基板
2 第2の基板
3 スペーサー
6 接着剤
7 ボールスペーサー
11 第1の基板の電極
12 第2の基板の電極
13 画素
21 第1の基板の配線
2 第2の基板
3 スペーサー
6 接着剤
7 ボールスペーサー
11 第1の基板の電極
12 第2の基板の電極
13 画素
21 第1の基板の配線
Claims (7)
- 一対の基板間に少なくとも一つの画素と複数のスペーサーとを備えた液晶パネルであって、
各々の前記スペーサーは、一辺の長さが距離dである略正三角形における頂点の位置に設けられ、前記一つの画素内に、前記スペーサーが複数個配置されていることを特徴とする液晶パネル。 - 前記画素はセグメント型であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 前記画素は複数個あり、前記基板上にマトリックス型に配置していることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 前記スペーサーの大きさが20um四方以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 前記距離dが200um以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 前記液晶が強誘電性を示す液晶であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
- 前記基板が可撓性を有することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006258430A JP2008076927A (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | 液晶パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006258430A JP2008076927A (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | 液晶パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008076927A true JP2008076927A (ja) | 2008-04-03 |
Family
ID=39349020
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006258430A Pending JP2008076927A (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | 液晶パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008076927A (ja) |
-
2006
- 2006-09-25 JP JP2006258430A patent/JP2008076927A/ja active Pending
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