JP2008076434A - 液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法 - Google Patents

液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008076434A
JP2008076434A JP2006252138A JP2006252138A JP2008076434A JP 2008076434 A JP2008076434 A JP 2008076434A JP 2006252138 A JP2006252138 A JP 2006252138A JP 2006252138 A JP2006252138 A JP 2006252138A JP 2008076434 A JP2008076434 A JP 2008076434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
substrates
electrodes
display panel
crystal display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006252138A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Niiyama
聡 新山
Hiroshige Ito
広茂 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2006252138A priority Critical patent/JP2008076434A/ja
Publication of JP2008076434A publication Critical patent/JP2008076434A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】高い表示品質を有する液晶表示パネルを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様にかかる液晶表示パネル1は、観察面側から反観察面側に向けて、順に配置された透明基板11〜13と、透明基板11〜13同士の間にそれぞれ設けられた液晶/硬化物複合体層51、52とを備えている。また、最も観察面側に配置された透明基板11の背面上と、最も反観測面側に配置された透明基板13の前面上と、最前面および最背面の基板の間に挟まれた透明基板12の前面上および背面上とに、透明電極21〜24が形成されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、液晶表示パネルおよびその製造方法に関し、特に、液晶と硬化物との複合体を備える液晶表示パネルおよびこの液晶表示パネルの製造方法に関する。
液晶表示パネルは、低消費電力および薄型かつ軽量という利点を有することから、携帯電話機や携帯情報端末や電子手帳や携帯型テレビなどの多くの電子機器に、広く用いられている。その中で、近年、電界により液晶分子の配列を制御して、光散乱状態を変化させる表示方式の液晶表示パネルが提案されている。
特許文献1には、液晶と硬化物との複合体(以下、液晶/硬化物複合という)を備えた液晶表示パネルが開示されている。具体的には、液晶と未硬化の光硬化性化合物との混合物中の光硬化性化合物を露光して光硬化させ、透過状態と散乱状態の透過率の差を大きくすることにより、コントラストが向上する。この液晶/硬化物複合体を備えた液晶表示パネルは、原理的に偏光板を必要としないため、光透過率が高い。また、非電圧印加時に、液晶が基板と垂直に配向して透過状態となり、電圧印加時に、液晶がランダム配向して散乱状態となる。このため、文字や模様を表示できるショーウィンドウ、各種掲示板、自動車のインストルメントパネル等の用途に適している。
上記用途における液晶表示パネルの表示方式としては、通常、セグメント方式が用いられる。セグメント方式では、表示したい文字や模様の形状に透明電極をパターニングし、各々のセグメントに電圧を印加してスイッチングするスタティック駆動方式が主に用いられる。スタティック駆動方式の場合、各電極が独立に作動するため、セグメント同士が互いに影響を受けず、また、駆動回路が単純であるという利点を有す。
従来のスタティック駆動方式の液晶表示パネルは、例えば、次のように構成されていた。図12は、従来の液晶表示パネルの一例の構成を示す模式平面図である。図13は、図12のZ−Z切断線における模式断面図である。
図12および図13に示されるように、従来の液晶表示パネル100は、第1および第2の透明基板110、120と、第1、第2、第3および第4の透明電極210、220、230、240と、シール材400と、複合体層500とを備えている。
図12および図13に示されるように、第1および第2の透明基板110、120の互いに対向する面上に形成された第1および第2の透明電極210、220により、ドーナツ形状の第1の固定表示パターンA1が形成されている。また、第1および第2の透明基板110、120の互いに対向する面上に形成された第3および第4の透明電極230、240により、ドーナツ形状の第2の固定表示パターンB1が形成されている。固定表示パターンB1は、固定表示パターンA1の内側に配置されている。また、固定表示パターンA1およびB1は、同一点を中心とした同心円状に形成されている。
第1および第3の透明電極210、230は、第1の透明基板110の反観察面(背面)上に形成され、第2および第4の透明電極220、240は、第2の透明基板120の観察面(前面)上に形成されている。第1および第2の透明基板110、120の一端面では、第2の透明基板120が第1の透明基板110よりも延出されており、段差が形成されている。また、この段差により形成された第2の透明基板120の延出領域には、電極端子210a、220a、230a、240aが形成されている。
図12および図13に示されるように、第2の電極端子220aは補助配線220bにより第2の透明電極220に接続され、第4の電極端子240aは補助配線240bにより第4の透明電極240に接続されている。なお、第1および第3の電極端子210a、230aは、シール材400内を介して、補助配線220b、240bとは別の補助配線(不図示)により、第1および第3の透明電極210、230に接続されている。
第1および第2の電極端子210a、220a間に駆動電圧を印加することにより、ドーナツ形状の固定表示パターンA1が表示され、また、第3および第4の電極端子230a、240a間に駆動電圧を印加することにより、ドーナツ形状の固定表示パターンB1が表示される。
特開2000−119656号公報
しかしながら、従来の液晶表示パネルでは、図12および図13に示されるように、第4の透明電極240および第4の電極端子240aの間を接続する補助配線240bを形成するために、第2の透明電極220の一部に切り欠き220cを形成する必要があった。このため、固定表示パターンAのドーナツ形状の一部に、切り欠きが形成されてしまい、意匠的に見栄えが悪く、表示品質が低下するという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、高い表示品質を有する液晶表示パネルおよびこの液晶表示パネルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の態様1にかかる液晶表示パネルは、観察面側を前面、反観察面側を背面とし、観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された複数の基板と、上記複数の基板同士の間にそれぞれ設けられた液晶/硬化物複合体層と、上記複数の基板のうち、最も観察面側に配置された基板の背面上と、最も反観測面側に配置された基板の前面上と、最前面および最背面の基板の間に挟まれた各基板の前面上および背面上とにそれぞれ形成された複数の電極を有することを特徴とするものである。
このような構成にしたことにより、従来スタティック駆動方式では不可能であった液晶表示パネルの作成が可能となった。
本発明の態様2にかかる液晶表示パネルは、観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された第1、第2および第3の基板と、上記第1および第2の基板間に設けられた第1の液晶/硬化物複合体層と、上記第2および第3の基板間に設けられた第2の液晶/硬化物複合体層と、上記第1および第2の基板の対向する各面上に、互いに対向するように、略同一形状に形成された第1および第2の電極と、上記第2および第3の基板の対向する各面上に、互いに対向するように、略同一形状に形成された第3および第4の電極とを備えたことを特徴とするものである。
このような構成にしたことにより、従来スタティック駆動方式では不可能であった液晶表示パネルの作成が可能となった。
本発明の態様3にかかる液晶表示パネルは、上述の液晶状表示パネルにおいて、観察面側から液晶表示パネルを観察したとき、第1および第2の電極が第3および第4の電極の内側に配置されているか、または、第3および第4の電極が第1および第2の電極の内側に配置されている。
このような構成にしたことにより、2つの同心円を表示するような場合であっても、それぞれの同心円に切り欠きを形成せずに、各同心円の表示パターンを形成でき、従来スタティック駆動方式では不可能であった液晶表示パネルの作成が可能となった。
本発明の態様4にかかる液晶表示パネルは、観察面側から上記液晶表示パネルを観察したとき、第1および第2の電極が第3および第4の電極に接するか、または、重なるように、第1、第2、第3および第4の電極が配置されているものである。これにより、複数の模様が互いに接するか、または、重なっていても、表示品質を損ねることなく表示できる。
本発明の態様5にかかる液晶表示パネルは、上述の液晶表示パネルにおいて、硬化物が樹脂であるものである。これにより、液晶表示パネルの生産性を向上できる。
本発明の態様6にかかる液晶表示パネルは、上述の液晶表示パネルにおいて、液晶は負の誘電異方性を有し、液晶を基板面に垂直に配向させる配向膜が少なくとも一方の透明基板に備えられているものである。これにより、透過状態での透過率を高くすることができる。
本発明の態様7にかかる液晶表示パネルの製造方法は、観察面側を前面、反観察面側を背面とし、観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された複数の基板と、上記複数の基板同士の間にそれぞれ設けられた液晶/硬化物複合体とを備えた液晶表示パネルの製造方法であって、上記複数の基板のうち、最も観察面側に配置された基板の背面上と、最も反観測面側に配置された基板の前面上と、最前面および最背面の基板の間に挟まれた各基板の前面上および背面上とにそれぞれ電極を形成するステップと、上記複数の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板の外周縁に沿ってシール材を塗布するステップと、上記複数の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板に、液晶および光硬化性化合物の混合物を滴下するステップと、
真空中で、上記複数の基板のうち、互いに対向する基板間を上記シール材により貼り合せるステップと、
上記シール材により上記複数の基板間を貼り合わせた後、上記液晶および光硬化性化合物の混合物に光照射して、上記液晶/硬化物複合体を形成するステップとを含むものである。
このような製造方法を採用することにより、従来スタティック駆動方式では不可能であった液晶表示パネルの作成が可能となった。
本発明の態様8にかかる液晶表示パネルの製造方法は、観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された第1、第2および第3の透明基板と、上記第1、第2および第3の基板間にそれぞれ設けられた第1および第2の液晶/硬化物複合体層とを備えた液晶表示パネルの製造方法であって、上記第1および第2の基板の対向する各面上に、上記第1および第2の電極を、互いに対向するように略同一形状に形成するステップと、上記第2および第3の基板の対向する各面上に、上記第3および第4の電極を、互いに対向するように略同一形状に形成するステップと、上記第1、第2または第3の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板の外周縁に沿ってシール材を塗布するステップと、上記第1、第2または第3の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板に、液晶および光硬化性化合物の混合物を滴下するステップと、真空中で、上記第1、第2または第3の基板のうち、互いに対向する基板間を上記シール材により貼り合せるステップと、上記シール材により上記第1、第2および第3の基板間を貼り合わせた後、上記液晶および光硬化性化合物の混合物に光照射して、上記液晶/硬化物複合体を形成するステップとを含むことを特徴とするものである。
このような製造方法を採用することにより、従来スタティック駆動方式では不可能であった液晶表示パネルの作成が可能となった。
本発明の態様9にかかる液晶表示パネルの製造方法は、上述の液晶表示パネルの製造方法において、第1、第2、第3および第4の電極を形成するステップでは、観察面側から液晶表示パネルを観察したとき、第1および第2の電極が上記第3および第4の電極の内側に配置されているか、または、第3および第4の電極が第1および第2の電極の内側に配置されるように、第1、第2、第3および第4の電極を形成するものである。
このような構成にしたことにより、2つの同心円を表示するような場合であっても、それぞれの同心円に切り欠きを形成せずに、各同心円の表示パターンを形成でき、従来スタティック駆動方式では不可能であった液晶表示パネルの作成が可能となった。
本発明の態様10にかかる液晶表示パネルの製造方法は、上述の液晶表示パネルの製造方法において、第1、第2、第3および第4の電極を形成するステップでは、観察面側から液晶表示パネルを観察したとき、第1および第2の電極が第3および第4の電極に接するか、または、重なるように、第1、第2、第3および第4の電極を配置する。これにより、複数の模様が互いに接するか、または、重なっていても、表示品質を損ねることなく表示できる。
本発明により、液晶表示パネルの表示品質を向上できる。
発明の実施の形態1.
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施の形態1に係る液晶表示パネルの構成について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示パネルの一例の構成を示す模式平面図である。図2は、図1のX−X切断線における模式端面図である。図3は、図1のY−Y切断線における模式断面図である。
図1、図2および図3に示されるように、本発明の実施の形態1に係る液晶表示パネル1は、第1、第2および第3の透明基板11、12、13と、第1、第2、第3および第4の透明電極21、22、23、24と、シール材41、42と、第1および第2の複合体層51、52と、電極端子21a、22a、23a、24aと、補助配線22b、24bとを備えている。
各透明基板11、12、13はそれぞれ互いに対向するように、配置されている。第1、第2および第3の各透明基板11、12、13は、観察面側を前面、反観察面側を背面とし、液晶表示装置1の観察面側から反観察面側に向けて順に配置されている。なお、第1、第2および第3の透明基板11、12、13は、例えば光透過性のガラス、ポリカーボネート、アクリル樹脂等により形成されている。
図1、図2および図3に示されるように、第1の透明基板11の背面上には、ドーナツ形状の第1の透明電極21が形成されている。また、第2の透明基板12の前面には、ドーナツ形状の第2の透明電極22が第1の透明電極21に対向して、第1の透明電極21と略同一形状に形成されている。
また、図1、図2および図3に示されるように、第2の透明基板12の背面上には、ドーナツ形状の第3の透明電極23が形成されている。また、第3の透明基板12の前面には、ドーナツ形状の第4の透明電極24が第3の透明電極23に対向して、第3の透明電極23と略同一形状に形成されている。
図1、図2および図3に示されるように、第1および第2の透明基板11、12の互いに対向する面上に形成された第1および第2の透明電極21、22により、ドーナツ形状の第1の固定表示パターンAが形成されている。また、第1および第2の透明基板11、12の互いに対向する面上に形成された第3および第4の透明電極23、24により、ドーナツ形状の第2の固定表示パターンBが形成されている。液晶表示パネル1を観察面側から観察したとき、固定表示パターンBは、固定表示パターンAの内側に配置されている。また、固定表示パターンAおよびBは互いに同心形状に形成されている。
図1および図2に示されるように、第1および第2の透明基板11、12の一端面では、第2の透明基板12が第1の透明基板11よりも延出されており、段差が形成されている。また、この段差により形成された第2の透明基板12の延出領域には、電極端子21a、22aが形成されている。また、図1および図3に示されるように、第2および第3の透明基板12、13の一端面では、第3の透明基板13が第2の透明基板12よりも延出されており、段差が形成されている。また、この段差により形成された第3の透明基板13の延出領域には、電極端子23a、24aが形成されている。なお、各補助配線22a、24aなどを液晶表示パネルの一辺側に引き回すことにより、当該一辺側に全ての電極端子21a、22a、23a、24aを配設してもよい。例えば透明基板12の両面に各電極端子21a、22a、23a、24aを形成してもよい。
図1および図2に示されるように、第2の電極端子22aは補助配線22bにより第2の透明電極22に接続され、第4の電極端子24aは補助配線24bにより第4の透明電極24に接続されている。なお、第1および第3の電極端子21a、23aは、シール材41、42内を介して、補助配線22b、24bとは別の補助配線(不図示)により、第1および第3の透明電極21、23に接続されている。
第1、第2、第3および第4の透明電極21、22、23、24は、例えばフォトリソグラフィ法を用いてITO(Indium Tin Oxide)膜をエッチィングすることにより形成されている。また、第1、第2、第3および第4の透明電極21、22、23、24が形成された面上には、配向膜(不図示)が配置されている。
配向膜は、複合体層51、52内の液晶を所定の方向に配向させるため、液晶と接するように形成されている。ここで、各透明基板11、12、13のそれぞれに形成された配向膜のうち、互いに対向する配向膜の少なくとも一方は、液晶を透明基板11、12、13の内面に垂直に配向させることが好ましい。これにより、透過状態での透過率を高くすることができる。また、配向膜に配向処理を施してもよい。
図1、図2および図3に示されるように、第1、第2および第3の透明基板11、12、13の間は、各透明基板11、12、13の外周縁に沿って塗布されたシール材41、42により接着されている。シール材41、42の材料には、例えば、紫外線硬化性化合物(以下、UV樹脂と称する)が用いられる。なお、紫外線硬化性化合物や熱硬化性化合物、または紫外線と熱を併用して硬化させる硬化性化合物なども使用できる。硬化時間では紫外線の方が有利であるが、液晶への損傷を考えると熱硬化が好ましい。
また、硬化温度が高いとシール材41、42近傍の複合層51、52にシール材41、42が混入することがあるため、室温で硬化するシール樹脂を使用することもできる。第1および第2の透明基板11、21の内面間の距離(セルギャップ)は一定となっており、シール材41、42の高さは、第1および第2の透明基板11、12の内面間の距離や、第2および第3の透明基板12、13の内面間の距離と等しくなっている。
また、各透明基板11、12、13の間であってシール材41、42に囲われた空間には、各透明基板11、12、13の間の間隙を調整するための球状のスペーサ(不図示)が均一に散布されている。このスペーサは、対向された2枚の透明基板のうち、いずれか一方の内面上に均一に散布される。なお、スペーサは、例えばガラス粒子やシリカ粒子や樹脂粒子により形成されている。
スペーサ(不図示)は、各透明基板11、12、13の間であって、各シール材41、42に囲われた空間内に均一に散布されている。スペーサは、セルギャップを制御する。セルギャップは2〜50μmが好ましく、更には4〜30μmが好ましい。従って、スペーサの大きさは、セルギャップに対応されることが好ましい。セルギャップが小さすぎるとコントラストが低下し、大き過ぎると駆動電圧が上昇する。
スペーサは、例えばガラス粒子やシリカ粒子や架橋したアクリル樹脂などの樹脂粒子により形成されている。なお、リブ状のスペーサを片側の基板に形成したものでも良い。配置後のパネルを更に加熱加圧することで球状やリブ状のスペーサを介して、上下基板を接合密着させることもできる。
また、図1、図2および図3に示されるように、第1および第2の複合層51、52は、各透明基板11、12、13の間であって、各シール材41、42に囲われた空間内に、液晶表示パネル1の観察面側から順に配置して設けられている。
複合体層51、52中の複合体は、液晶と樹脂との混合物からなる。なお、複合体51、52の具体的な構成物質については、後で詳細に説明する。液晶は垂直配向し、ドメイン構造を有するため、電圧印加時に散乱する。このため、複合体51、52を用いた表示部は、散乱表示部と呼ばれる。散乱表示部は電圧非印加時には透明状態であるが、電圧印加時には透過率が変化して散乱状態となる。従って、散乱表示部が、電圧により液晶が動作する動作領域となる。
液晶としては、一般的な表示材料として、あるいは電界駆動型表示素子の材料として使用されるネマティック液晶などが用いられる。これらの液晶は、一般的に使用されている液晶と同様に、単独で使用される必要はなく、2種類以上の液晶を組み合わせて使用してもよい。また、電界による表示を目的とする場合は、液晶の配向方向を垂直にすることで、表示特性の改善ができることから、誘電率異方性が負のものを用いるのが好ましい。ただし、誘電率異方性の極性は、正負どちらを取っていてもよい。また、駆動電圧を低下させるためには、誘電率異方性が大きいほうが好ましい。
本発明の実施の形態に好適な光硬化性化合物について説明する。本発明の実施の形態の液晶表示パネルに用いる複合体層51、52は、少なくとも次の化学式(1)で示される二官能重合性化合物(A)の一種以上と、化学式(2)で示される二官能重合性化合物(B)の一種以上及び非重合性の前記液晶とを含むことが望ましい。
Figure 2008076434
Figure 2008076434
二官能重合性化合物(A)は、樹脂中で、剛直性を有する主骨格成分を形成する。一方、二官能重合性化合物(B)は、樹脂中で、衝撃吸収の役割を果たすことができる柔軟成分を形成する。このような物性の異なる化合物を組み合わせることによって、液晶表示パネル1として良好な液晶/硬化性化合物の複合体層51、52が得られる。
二官能重合性化合物(A)について説明する。二官能重合性化合物(A)は化学式(1)の条件を満たす化合物であれば、特に限定はない。このような化合物としてはメソゲンモノマーや液晶モノマー、重合性液晶などといった名称で呼ばれることがあるが、必ずしもそのような化合物に限定されることはなく、非重合性の液晶への溶解性が良好であるものを選択して用いることができる。例えば、特開平4−227684号公報などに記載されている公知の化合物を適宜選択して使用できる。このような構造を有していると、液晶への溶解性が向上するからである。
化学式(1)で表される二官能重合性化合物(A)が下記条件を満たす化合物であることが好ましい。
、Aが、それぞれ独立に、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基またはビニルエーテル基である。
、Q、Q、Qが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。
、Xが、それぞれ独立に、単結合、酸素原子またはエステル結合である。
、Rが、それぞれ独立に、単結合または炭素原子間に一個または複数個のエーテル性酸素原子を有していてもよい直鎖または分枝状炭素数2〜20のアルキレン基である。
、Z、Zが、それぞれ独立に、単結合、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−CH−CH−、−C≡C−、−CH−O−、−O−CH−である。
p、qが、いずれも0であるかまたは一方が0で他方が1である。
また、化学式(1)で表される二官能重合性化合物(A)が下記条件を満たす化合物であることが好ましい。
、Aが、それぞれ独立に、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基である。
、Qがいずれも置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基であり、Q、Qが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。
、Z、Zが、それぞれ独立に、単結合、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−CH−CH−または−C≡C−である。
p、qが、いずれも0であるかまたは一方が0で他方が1である。
また、化学式(1)で表される二官能重合性化合物(A)が下記条件を満たす化合物であることが好ましい。
、Aがいずれもアクリロイルオキシ基である。
、Qがいずれも置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基であり、Q、Qが、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基である。
、Rが、それぞれ独立に、直鎖または分枝状炭素数2〜20のアルキレン基である。
が、単結合、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−CH−CH−または−C≡C−であり、Z、Zがいずれも単結合である。
p、qが、いずれも0であるかまたは一方が0で他方が1である。
本発明の液晶表示パネル1で用いる液晶/硬化物の複合体層51、52を形成するための、前記二官能重合性化合物(A)の具体例としては、下記化学式(3)の化合物を例示することができる。
Figure 2008076434
二官能重合性化合物(A)は、その性質から液晶性を有する化合物と液晶性を有しない化合物に分けられる。液晶性を有する二官能重合性化合物(A)を混合物の一成分として使用することができる。つまり、液晶性を有しない二官能重合性化合物(A)のみを用いる場合以外に、液晶性を有しない二官能重合性化合物(A)と液晶性を有する二官能重合性化合物(A)を組み合わせて用いたり、液晶性を有する二官能重合性化合物(A)を単独で用いたりすることができる。
次に、二官能重合性化合物(B)について説明する。二官能重合性化合物(B)は、化学式(2)を満たすものであれば、特に制限されない。例えば、下記条件を満たす化合物である。
、Aが、それぞれ独立に、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基またはビニルエーテル基である。
が、−R−または−(R−O)−R−である。
ただし、Rは炭素数2〜20の直鎖または分枝状アルキレン基であり、Rは炭素数2〜8の直鎖または分枝状アルキレン基であり、nは1〜10の整数である。
または、Rが炭素数2〜20の直鎖アルキレン基であり、Rが−(CH2)r−、−CH−CH(CH3)−、−CH−CH−CH(CH3)−または−CH−CH−C(CH3−であり(ただし、rは2〜5の整数)、nが1〜6の整数である、化合物である。
二官能重合性化合物(B)は、単独で使用することもできるし、あるいは2種類以上組み合わせて使用することもできる。下記化学式(4)に具体例を示す。
Figure 2008076434
二官能重合性化合物(B)は重合性基A,Aを有し、重合性基間を連結するRを有する。Rとしては原子間に単結合を有し分子内回転の自由度の高い基から選択して用いる。このように構成することにより、重合された高分子の柔軟性を向上させることができる。また、重合相分離の反応性を高めることにも寄与する。
,A間の炭素原子数、エーテル性酸素原子数が多いほど柔軟性は向上する。一方、液晶との相溶性は原子数が多いほど低下する傾向がある。そのため、原子数を適切に選択する。また、炭素原子数は、混合液を液晶セル内に真空注入する製造方法を採用する場合には、混合液からの揮発性成分の飛散を考慮して8以上、好ましくは11以上とする。エーテル性酸素原子は含まれていても含まれていなくてもよい。エーテル性酸素原子を含んでいる場合は、高分子の柔軟性が向上するので、好ましい。
化学式(B)の化合物は分子内にQのような基を含まないためRに含まれる炭素原子数を増やすことが比較的容易である。この構造の採用により、高分子の柔軟性の向上に大きく寄与する。
重合性モノマーを重合させるためには、重合開始剤を使用することが好ましい。このような重合開始剤としては、公知の重合触媒から適宜選択できる。例えば、光重合相分離法を用いる場合、ベンゾインエーテル系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系などの一般に光重合に用いられる光重合開始剤を重合開始剤に用いることができる。
さらに、コントラスト比や安定性の向上を目的として、種々の化合物を添加することもできる。例えば、コントラストの向上を目的として、アントラキノン系、スチリル系、アゾメチン系、アゾ系等の各種二色性色素を用いることができる。この場合、二色性色素は、基本的に液晶化合物と相溶し、高分子化合物とは不相溶であることが好ましい。この他に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種可塑剤も、安定性や耐久性向上の点から好ましい。
次に、上述した液晶表示パネル1の動作について説明する。第1および第2の透明電極21、22の間に電圧を印加すると、第1および第2の透明電極21、22間の電界により液晶がランダムに配向して、複合体層51は散乱状態となる。同様に、第3および第4の透明電極23、24の間に電圧を印加すると、第3および第4の透明電極23、24間の電界により液晶がランダムに配向して、複合体層52は散乱状態となる。
一方、第1および第2の透明電極21、22の間に電圧を印加していないときは、液晶が配向しているため、複合体層51は透明状態となる。同様に、第3および第4の透明電極23、24の間に電圧を印加していないときは、液晶が配向しているため、複合体層52は透明状態となる。透明状態の複合体層51、52は、液晶表示パネル1の背面(反観察面)を観察することができる。このように電圧の印加、非印加によって、散乱状態と透明状態が変化するため、所定形状の固定表示パターンA、Bを選択的に表示することができる。
液晶表示パネル1の透過−散乱モードとして、電圧印加時に透過状態をとり、電圧非印加時に散乱状態をとるものもある。液晶表示パネル1は使用しないとき(電圧非印加時)は透明であって、液晶表示パネル1の存在自体が、利用者に目障りになり、圧迫感を与えることが少なく、開放感を与える液晶表示パネルを実現することが好ましいが、どちらの形態をとっていてもよい。
このように、複数の透明基板11、12、13の間にそれぞれ配置して設けられ、それぞれ液晶および硬化物の複合体を有する複数の複合体層51、52と、最も観察面側に配置された透明基板11の背面上と、最も反観測面側に配置された透明基板13の前面上と、最前面および最背面の基板の間に挟まれた透明基板12の前面上および背面上とにそれぞれ形成された複数の透明電極21、22、23、24とを備えたことにより、当該液晶表示パネル1の表示品質を向上することができる。すなわち、例えば、2つの同心円を2重になるように表示する場合であっても、それぞれの同心円に切り欠きを形成せずに、各同心円の表示パターンを形成でき、液晶表示パネルの表示品質を向上できる。
また、複数の複合体層51、52を配置して形成するのに、例えば、複数の液晶表示パネルを積層することにより実現可能であるが、液晶表示パネル全体の厚みが厚くなり、視差が生じてしまうことがある。ここで、視差とは、使用者が観察する光が液晶表示パネルに入射し、各複合体層中の液晶により反射され、液晶表示パネルから出射して使用者に到達する過程で、入射時とは異なった画素に入り込む現象である。
これに対し、本発明では、各複合体層51および52の間には、一枚の透明基板12しか配置せず、この透明基板12の前面上および背面上に透明電極22、23を形成している。従って、本発明に係る液晶表示パネル1では、複数の液晶表示パネルを積層する構成と比較して、各複合体層51、52の間の距離が小さく、視差の発生が低減されている。また、本発明に係る液晶表示パネル1では、複数の液晶表示パネルを積層する構成と比較して、各複合体層51、52の間の距離を小さくでき、液晶表示パネル全体の厚みも薄くできる。
次に、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の製造方法について、図に基づいて説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の製造フローの一例を示す図である。
まず、第1、第2および第3の透明基板11、12、13を例えば光透過性のガラスなどにより形成する(ステップ(STEP:以下、STと称する)401)。
次に、第1、第2、第3および第4の透明電極21、22、23、24を各透明基板上に形成する(ST402)。また、合せて、電極端子21a、22a、23a、24aや補助配線22b、24bなどを各透明基板上に形成する。具体的には、例えば、スパッタリング法や真空蒸着法により電極膜を形成した後、フォトリソグラフィ法を用いて、電極膜をパターニングすることにより、第1、第2、第3および第4の透明電極21、22、23、24を形成する。なお、上述の通り、透明電極にはITOが好適である。
更に、詳細には、第1、第2および第3の透明基板11、12、13のうち、最も観察面側に配置された透明基板11の背面に第1の透明電極21を形成し、最も反観察面側に配置された透明基板13の前面に第4の透明電極24を形成し、最も観察面側に配置された透明基板11および最も反観察面側に配置された透明基板13の間に挟まれた透明基板12の前面および背面の両面にそれぞれ透明電極22、23を形成する。
また、電極端子21a、22aおよび補助配線22bを第2の透明基板12の前面上に形成し、電極端子23a、24aおよび補助配線24bを第3の透明基板13の前面上に形成する。なお、更に、第1の透明電極21と電極端子21aとを接続する補助配線(不図示)を第1の透明基板11の背面上に形成し、第3の透明電極23と電極端子23aとを接続する補助配線(不図示)を第2の透明基板12の背面上に形成する。
このとき、第1および第2の透明基板11、12の対向する面上に、第1および第2の透明電極21、22を、互いに対向するように略同一のドーナツ形状に形成する。また、第2および第3の透明基板12、13の対向する面上に、第3および第4の透明電極23、24を、互いに対向するように略同一のドーナツ形状に形成する。
ここで、第1および第2の透明電極21、22により、ドーナツ形状の第1の固定表示パターンAが形成され、第3および第4の透明電極23、24により、ドーナツ形状の第2の固定表示パターンBが形成される。また、液晶表示パネル1を観察面側から観察したとき、固定表示パターンBは、固定表示パターンAの内側に配置されるように設定する。
次に、第1、第2および第3の透明基板11、12、13の透明電極21、22、23、24が形成された面上に、配向膜(不図示)を形成する(ST403)。配向膜は、複合体層51、52内の液晶を所定の方向に配向させるため、液晶と接するように形成する。このとき、上述の通り、透明基板11、12、13のそれぞれに形成された配向膜のうち、少なくとも一方を、液晶を透明基板11、12、13の内面に垂直に配向させるように形成する。
次に、第1、第2および第3の透明基板11、12、13のうち、互いに対向する透明基板のいずれか一方の透明基板の内面上に、散布機を用いて、スペーサ(不図示)を均一に散布する(S404)。また、スペーサ散布に代えて、セルギャップに対応した高さのリブを各透明基板11、12、13間に配置してもよい。
次に、第1、第2および第3の透明基板11、12、13のうち、互いに対向する透明基板のいずれか一方の透明基板の外周縁に沿ってシール材41、42を塗布する(S405)。すなわち、例えば、第2および第3の透明基板12、13の各前面上の外周縁に沿って、シール材41、42を塗布する。ここで、シール材41、42には、UV樹脂や熱硬化性化合物を用いる。また、UV樹脂や熱硬化性化合物、または紫外線と熱を併用して硬化させる硬化性化合物などが使用できる。
次に、ODF(one-drop-fill)工法を用いて、第1、第2および第3の透明基板11、12、13のうち、互いに対向する透明基板のいずか一方の透明基板の内面であって、シール材41、42に囲われた領域に、ネマティック液晶と光硬化性化合物の混合物からなる液晶材料を滴下する(ST406)。このODF工法は、汲み上げ式工法と比較して、簡単に、且つ、短時間で、ネマティック液晶と光硬化性化合物の混合物を各透明基板11、12、13の間に配置することができる。このODF工法は、大型液晶表示パネルを作製するのに、更に効果的である。
次に、真空中で、第1、第2および第3の透明基板11、12、13の間をシール材41、42により貼り合せる(ST407)。具体的には、アライメントマークなどを用いて、第1、第2および第3の透明基板11、12、13を位置合せした後、第1、第2および第3の透明基板間11、12、13をシール材41、42により貼り合せる。
次に、互いに内面で貼り合わされた透明基板11、12、13を真空中から大気中に取り出す(ST408)。セル内外の圧力差により、3枚の透明基板がスペーサにより保たれるセルギャップまで引き寄せられ、セル内に上記混合物が充満する。
ここで、ST407では、各透明基板11、12、13を同時に貼り合せてもよいし、順次貼り合せてもよい。
各透明基板11、12、13を同時に貼り合せる場合には、例えば、第1および第3の透明基板11、13は静電チャックなどにより保持しながら行う。このとき、第1の透明基板11および第3の透明基板13の間に配置される第2の透明基板12は、透明基板12の4辺のうち、互いに対向する2辺に引っ張り荷重を加えながら保持する保持部材を用いて行う。これにより、第2の透明基板12のたわみを抑制して、各透明基板11、12、13を同時に貼り合せることができ、貼り合せ位置のずれを低減できる。
また、各透明基板11、12、13を順次貼り合せる場合には、例えば、第2および第3の透明基板12、13の間を真空中でシール材42により貼り合せた後に、シール材42により貼り合された第2および第3の透明基板12、13を常圧下に取り出す。次に、第2および第3の透明基板12、13の接合体の第2の透明基板12の前面上に液晶材料を滴下後に、真空中で第1の透明基板11をシール材41により貼り合せ、シール材41、42により貼り合された第1、第2および第3の透明基板11、12、13を常圧下に取り出す。
次に、シール材41、42を硬化する(ST409)。具体的には、シール材が紫外線硬化性化合物の場合には、紫外線をシール材に照射し、シール材が熱硬化性化合物の場合には、シール材を加熱する。接着後の透明基板11、12、13の間の間隔は、スペーサ41、42によって規制、保持される。
次に、紫外線光源などを用いて第1、第2および第3の透明基板11、12、13間のネマティック液晶と光硬化性化合物の混合物を露光する(S410)。露光により、光硬化性化合物が重合し、液晶/硬化物複合体層51、52が形成される。ST401〜ST410の工程を経て、液晶表示パネル1が完成する。
以上のような方法を採用することにより、当該液晶表示パネル1の表示品質を向上することができる。すなわち、例えば、2つの同心円を2重になるように表示する場合であっても、それぞれの同心円に切り欠きを形成せずに、各同心円の表示パターンを形成でき、液晶表示パネルの表示品質を向上できる。
なお、空セルへの真空注入法(汲み上げ式工法)を用いた液晶注入では、例えば20インチの液晶表示パネルの場合、液晶注入完了までの時間に約20時間程度も要していた。そして、ネマティック液晶および光硬化性化合物の混合液は粘度が非常に高いため、汲み上げ式工法を用いた場合、更に液晶注入時間を要することになる。
これに対して、本発明では、上述の通り、ODF工法を用いて、液晶/硬化物複合体51、52を形成することにより、汲み上げ式工法を用いた場合と比較して、簡単に、且つ、短時間で、各複合体層51、52を各透明基板11、12、13の間に配置することができる。
発明の実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネルの一例の構成を示す模式平面図である。図6は図5のV−V切断線における模式断面図である。図7は図5の第1の透明基板を第1の透明電極側から観察したときの模式平面図である。図8は図5の第2の透明基板を第2の透明電極側から観察したときの模式平面図である。図9は図5の第2の透明基板を第3の透明電極側から観察したときの模式平面図である。図10は図5の第3の透明基板を第4の透明電極側から観察したときの模式平面図である。図11は本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネルの表示例を示す模式平面図である。
本発明の実施の形態1に係る液晶表示パネル1では、図1〜図4に示されるように、観察面側から液晶表示パネル1を観察したとき、第3および第4の透明電極23、24が第1および第2の透明電極21、22の内側に配置されている。これに対し、本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネル1aでは、図5〜図10に示されるように、観察面側から液晶表示パネル1aを観察したとき、第1および第2の透明電極25、26が第3および第4の透明電極27、28に接するように、第1、第2、第3および第4の透明電極25〜28が配置されている点で相違する。なお、観察面側から液晶表示パネル1aを観察したとき、第1および第2の透明電極25、26が第3および第4の透明電極27、28に重なるように、第1、第2、第3および第4の透明電極25〜28を配置してもよい。
図5〜図10に示されるように、本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネル1aは、第1、第2および第3の透明基板14、15、16と、第1、第2、第3および第4の透明電極25、26、27、28と、シール材41、42と、第1および第2の複合体層51、52と、電極端子25a、26a、27a、28aと、補助配線25b、26b、27b、28bとを備えている。
ここで、第1、第2および第3の透明基板14、15、16は、本発明の実施の形態1と同様に、例えば光透過性のガラス、ポリカーボネート、アクリル樹脂等により矩形状に形成されている。また、第1、第2、第3および第4の透明電極25、26、27、28は、本発明の実施の形態1と同様に、例えばフォトリソグラフィ法を用いてITO(Indium Tin Oxide)膜をエッチィングすることにより形成されている。
図5、図6、図7および図8に示されるように、第1の透明基板14の背面上には、略正方形の透明電極が隣り合って配列されてなる第1の透明電極25がストライプ状に形成されている。また、第2の透明基板15の前面には、略正方形の透明電極が隣り合って配列されてなる第2の透明電極26がストライプ状に形成されている。このとき、第1および第2の透明電極25、26は略同一形状に互いに対向して形成されている。また、第1および第2の透明電極25、26を構成する略正方形の各電極の間にはわずかな間隙が設けられている。
図5、図6、図9および図10に示されるように、第2の透明基板15の背面上には、略正方形の透明電極が隣り合って配列されてなる第3の透明電極27がストライプ状に形成されている。また、第3の透明基板16の前面には、略正方形の透明電極が隣り合って配列されてなる第4の透明電極28がストライプ状に形成されている。このとき、第3および第4の透明電極27、28は略同一形状に互いに対向して形成されている。また、第1および第2の透明電極25、26を構成する略正方形の各透明電極の間にはわずかな間隙が設けられている。
そして、図5に示されるように、観察面側から液晶表示パネル1aを観察したとき、ストライプ状の第1および第2の透明電極25、26は、ストライプ状の第3および第4の透明電極27、28に接するように配置されている。
図5に示されるように、液晶表パネル1aの一辺側では、第2の透明基板15が第1および第3の透明基板14、16よりも延出されている。また、第2の透明基板15のうち、この延出された領域には、電極端子25a、26a、27a、28aが形成されている。このとき、電極端子25a、26aは第2の透明基板の前面上に形成され、電極端子27a、28aは第2の透明基板15の背面上に形成されている。
また、図7〜図10に示されるように、各透明電極25〜28のそれぞれには、補助配線25b〜28bに接続されている。なお、図7〜図10では、便宜上、各接続関係を簡略化して表示している。第1〜第4の透明電極25〜28および電極端子25a〜28aの間は、補助配線25b〜28bにより電気的に接続されている。このとき、補助配線25bはシール材41を介して、第2の透明基板15の前面上の電極端子25aに電気的に接続されている。また、補助配線28bはシール材42を介して、第2の透明基板15の背面上の電極端子28aに電気的に接続されている。ここで、図7、8に示すように、観察面側から液晶表示パネルを見た場合、補助配線25bと26bとは、重ならないように形成されている。重なって形成された場合、電圧印加により、補助配線25bと26bとに挟まれた部分の液晶までもが駆動されてしまうからである。同様に、図9、10に示すように、補助配線27bと28bも重ならないように形成されている。
このようにすることにより、複数の模様が互いに接する場合や、複数の模様が互いに重なり合う場合であっても、各電極に切り欠きを設けることなく、各電極を形成できる。この結果、チェック模様などを、表示品質を損ねることなく表示できる。図11では、本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネル1aの表示例として、チェック模様を表示したものを示している。観察面側から液晶表示パネル1を観察したとき、第1および第2の透明電極25、26を構成する略正方形の各透明電極と、第3および第4の透明電極27、28を構成する各透明電極とが、互い違いになるように、第1、第2、第3および第4の透明電極25、26、27、28に電圧印加することにより、このような表示を実現することができる。
なお、上記実施の形態の説明ではパッシブ型の液晶表示パネルを用いて例示したが、これに限らず、本実施の形態に係る発明を、アクティブ型の液晶表示パネル等の他の種類の液晶表示パネルなどにも採用できる。また、透明基板の枚数や液晶層の数は、上記実施の態様の説明で示した透明基板の枚数や液晶層の数に限定されない。

本発明に係る液晶表示パネルを単に調光面の全体の光透過率を制御する用途として利用することもできる。従来にはない、大面積であって、高い透明性と高品位の表示機能を持つ液晶表示パネルを容易に製造することができる。また、本発明に係る液晶表示パネルは、カラーフィルタ、赤外線カットフィルタ、紫外線カットフィルタを積層したり、裏面に鏡を積層したりすることもできる。この外、本発明の効果を損しない範囲内で種々の応用が可能である。
本発明の実施の形態1に係る液晶表示パネルの一例の構成を示す模式平面図である。 図1のX−X切断線における模式端面図である。 図1のY−Y切断線における模式断面図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶表示装置の製造フローの一例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネルの一例の構成を示す模式平面図である。 図5のV−V切断線における模式断面図である。 図5の第1の透明電極を観察面側から見たときの模式平面図である。 図5の第2の透明電極を観察面側から見たときの模式平面図である。 図5の第3の透明電極を観察面側から見たときの模式平面図である。 図5の第4の透明電極を観察面側から見たときの模式平面図である。 本発明の実施の形態2に係る液晶表示パネルの表示例を示す模式平面図である。 従来の液晶表示パネルの一例の構成を示す模式平面図である。 図12のZ−Z切断線における模式断面図である。
符号の説明
1、1a、100 液晶表示パネル
11、14、110 第1の透明基板
12、15、120 第2の透明基板
13、16 第3の透明基板
21、25、210 第1の透明電極
22、26、220 第2の透明電極
23、27、230 第3の透明電極
24、28、240 第4の透明電極
21a、22a、23a、24a、25a、26a、27a、28a 電極端子
210a、220a、230a、240a 電極端子
22b、24b、25b、26b、27b、28b、220b、240b 補助配線
220c 切り欠き
41、42、400 シール材
51 第1の複合体層
52 第2の複合体層
500 複合体層
A、A1 第1の固定表示パターン
B、B1 第2の固定表示パターン

Claims (10)

  1. 観察面側を前面、反観察面側を背面とし、観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された複数の基板と、
    上記複数の基板同士の間にそれぞれ設けられた液晶/硬化物複合体層と、
    上記複数の基板のうち、最も観察面側に配置された基板の背面上と、最も反観測面側に配置された基板の前面上と、最前面および最背面の基板の間に挟まれた各基板の前面上および背面上とにそれぞれ形成された複数の電極を有することを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された第1、第2および第3の基板と、
    上記第1および第2の基板間に設けられた第1の液晶/硬化物複合体層と、
    上記第2および第3の基板間に設けられた第2の液晶/硬化物複合体層と、
    上記第1および第2の基板の対向する各面上に、互いに対向するように、略同一形状に形成された第1および第2の電極と、
    上記第2および第3の基板の対向する各面上に、互いに対向するように、略同一形状に形成された第3および第4の電極とを備えたことを特徴とする液晶表示パネル。
  3. 観察面側から上記液晶表示パネルを観察したとき、上記第1および第2の電極が上記第3および第4の電極の内側に配置されているか、または、上記第3および第4の電極が上記第1および第2の電極の内側に配置されている請求項2に記載の液晶表示パネル。
  4. 観察面側から上記液晶表示パネルを観察したとき、上記第1および第2の電極が上記第3および第4の電極に接するか、または、重なるように、上記第1、第2、第3および第4の電極が配置されている請求項2に記載の液晶表示パネル。
  5. 上記硬化物が樹脂である請求項1または2に記載の液晶表示パネル。
  6. 上記液晶は負の誘電異方性を有し、上記液晶を基板面に垂直に配向させる配向膜が少なくとも一方の透明基板に備えられている請求項1または2に記載の液晶表示パネル。
  7. 観察面側を前面、反観察面側を背面とし、観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された複数の基板と、上記複数の基板同士の間にそれぞれ設けられた液晶/硬化物複合体とを備えた液晶表示パネルの製造方法であって、
    上記複数の基板のうち、最も観察面側に配置された基板の背面上と、最も反観測面側に配置された基板の前面上と、最前面および最背面の基板の間に挟まれた各基板の前面上および背面上とにそれぞれ電極を形成するステップと、
    上記複数の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板の外周縁に沿ってシール材を塗布するステップと、
    上記複数の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板に、液晶および光硬化性化合物の混合物を滴下するステップと、
    真空中で、上記複数の基板のうち、互いに対向する基板間を上記シール材により貼り合せるステップと、
    上記シール材により上記複数の基板間を貼り合わせた後、上記液晶および光硬化性化合物の混合物に光照射して、上記液晶/硬化物複合体を形成するステップとを含む液晶表示パネルの製造方法。
  8. 観察面側から反観察面側に向けて、順次配置された第1、第2および第3の透明基板と、上記第1、第2および第3の基板間にそれぞれ設けられた第1および第2の液晶/硬化物複合体層とを備えた液晶表示パネルの製造方法であって、
    上記第1および第2の基板の対向する各面上に、上記第1および第2の電極を、互いに対向するように略同一形状に形成するステップと、
    上記第2および第3の基板の対向する各面上に、上記第3および第4の電極を、互いに対向するように略同一形状に形成するステップと、
    上記第1、第2または第3の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板の外周縁に沿ってシール材を塗布するステップと、
    上記第1、第2または第3の基板のうち、互いに対向する基板のいずれか一方の基板に、液晶および光硬化性化合物の混合物を滴下するステップと、
    真空中で、上記第1、第2または第3の基板のうち、互いに対向する基板間を上記シール材により貼り合せるステップと、
    上記シール材により上記第1、第2および第3の基板間を貼り合わせた後、上記液晶および光硬化性化合物の混合物に光照射して、上記液晶/硬化物複合体を形成するステップとを含むことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  9. 上記第1、第2、第3および第4の電極を形成するステップでは、観察面側から上記液晶表示パネルを観察したとき、上記第1および第2の電極が上記第3および第4の電極の内側に配置されているか、または、上記第3および第4の電極が上記第1および第2の電極の内側に配置されるように、上記第1、第2、第3および第4の電極を形成する請求項8に記載の液晶表示パネルの製造方法。
  10. 上記第1、第2、第3および第4の電極を形成するステップでは、観察面側から上記液晶表示パネルを観察したとき、上記第1および第2の電極が上記第3および第4の電極に接するか、または、重なるように、上記第1、第2、第3および第4の電極を配置する請求項8に記載の液晶表示パネル。
JP2006252138A 2006-09-19 2006-09-19 液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法 Withdrawn JP2008076434A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006252138A JP2008076434A (ja) 2006-09-19 2006-09-19 液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006252138A JP2008076434A (ja) 2006-09-19 2006-09-19 液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008076434A true JP2008076434A (ja) 2008-04-03

Family

ID=39348613

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006252138A Withdrawn JP2008076434A (ja) 2006-09-19 2006-09-19 液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008076434A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010100807A1 (ja) * 2009-03-02 2010-09-10 九州ナノテック光学株式会社 液晶ブラインド装置とその使用方法
CN104781728A (zh) * 2012-11-13 2015-07-15 3M创新有限公司 可切换的透明显示器
EP4249998A4 (en) * 2020-11-17 2024-05-29 Toppan Inc LIGHT CONTROL SHEET AND METHOD FOR PRODUCING LIGHT CONTROL SHEET

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010100807A1 (ja) * 2009-03-02 2010-09-10 九州ナノテック光学株式会社 液晶ブラインド装置とその使用方法
CN104781728A (zh) * 2012-11-13 2015-07-15 3M创新有限公司 可切换的透明显示器
EP2920642A4 (en) * 2012-11-13 2016-09-21 3M Innovative Properties Co SWITCHABLE TRANSPARENT DISPLAY
EP4249998A4 (en) * 2020-11-17 2024-05-29 Toppan Inc LIGHT CONTROL SHEET AND METHOD FOR PRODUCING LIGHT CONTROL SHEET

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5176963B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法および液晶表示装置
TWI451139B (zh) 光學元件、顯示裝置及光學裝置
KR100405126B1 (ko) 수지ㆍ액정형성체, 액정장치, 이들을 사용한 액정표시장치및 이들의 제조방법
JP2008511854A (ja) 複屈折基板を有する表示装置
US20050206832A1 (en) Liquid crystal optical element and process for its production
WO1998010328A1 (fr) Dispositif d'affichage et son procede de fabrication
JP2008020771A (ja) 液晶表示装置
JP2008310188A (ja) 液晶光学素子
JP2008076434A (ja) 液晶表示パネルおよび液晶表示パネルの製造方法
US20090174855A1 (en) Self-developed micro-relief substrate for uniform cell gap
TWI410476B (zh) 不含膽固醇液晶之高分子膜、高分子膜及反射式顯示模組
JP2008003217A (ja) 表示パネル
JP2008003216A (ja) 液晶表示パネルの製造方法
US9976087B2 (en) Liquid crystal composition and liquid crystal optical device
JP5211441B2 (ja) 液晶光学素子の製造方法
JP2007334211A (ja) 液晶光学素子
JP2009139486A (ja) 液晶光学素子およびその製造方法
JP2017062396A (ja) 光学素子の製造方法および光学素子
KR102499044B1 (ko) 액정표시장치
JP4595362B2 (ja) 液晶表示素子
JP2019026517A (ja) 合わせガラス、合わせガラスの製造方法
JP2007334210A (ja) 液晶光学素子およびその製造方法
WO2012096188A1 (ja) 液晶表示パネルおよびその製造方法
JP3418353B2 (ja) 樹脂・液晶形成体とこれを用いた液晶表示装置並びにこれらの製造方法
JP5180579B2 (ja) 液晶光学装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090722

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20100916

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761