JP2008076410A - ガス濃度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印加電圧制御を精度良く実施し、ひいては広範囲にわたってガス濃度の検出精度の向上を図ること。
【解決手段】A/Fセンサのセンサ素子10はガス拡散律速部、固体電解質体及び一対の電極を有し、該センサ素子10への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流が流れる。印加電圧制御回路30は、一次直線的に規定した印加電圧特性に基づいてセンサ素子10に対する印加電圧を制御する。この場合、広域の空燃比検出範囲内において各空燃比での限界電流域の幅に基づき印加電圧特性が設定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】A/Fセンサのセンサ素子10はガス拡散律速部、固体電解質体及び一対の電極を有し、該センサ素子10への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流が流れる。印加電圧制御回路30は、一次直線的に規定した印加電圧特性に基づいてセンサ素子10に対する印加電圧を制御する。この場合、広域の空燃比検出範囲内において各空燃比での限界電流域の幅に基づき印加電圧特性が設定されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、被検出ガス中の特定成分濃度を検出するガス濃度検出装置に関するものである。
例えば車両用エンジンより排出される排ガスを被検出ガスとして同ガス中の酸素濃度(空燃比)を検出する限界電流式の空燃比センサ(いわゆるA/Fセンサ)が知られている。すなわち、A/Fセンサは、固体電解質体と該固体電解質体に設けられる一対の電極とよりなるセンサ素子を有し、該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の酸素濃度に応じた素子電流を流すよう構成されている。当該A/Fセンサの出力特性を図3に示す。図3によれば、電圧軸に対して平行な平坦領域、すなわち素子電流Ip(限界電流)が一定となる限界電流域が存在し、この限界電流域は概ね酸素濃度が高くなるほど高電圧側にシフトする。
ここで、空燃比を正確に検出するには、センサ素子に対する印加電圧Vpを限界電流域上で正しく制御する必要があり、一般には、一次直線よりなる印加電圧線(図3のRG)を設定しておき、印加電圧線RG上でその都度の素子電流Ipに応じて印加電圧Vpを決定することとしていた。なお、限界電流域を外れてセンサ素子に電圧が印加される場合、低電圧側に外れると空燃比が小さい値に誤認されるおそれが生じ、高電圧側に外れると固体電解質体(ジルコニアZrO2)の破損のおそれが生じる。
一方で、印加電圧制御回路にて印加電圧Vpを制御する場合、回路構成上のゲインが「1」を超えると印加電圧Vpが発振し、ひいては空燃比の検出精度に悪影響を及ぼす可能性があった。つまり、印加電圧特性は素子電流Ipが増加すると印加電圧Vpが増加するといった正帰還フィードバックとなっていること、ノイズなどの高周波数成分がセンサに加わるとセンサ固有のインピーダンス特性によりインピーダンス値が変化し、センサ素子のゲインが大きくなること、等が原因で印加電圧Vpが発振してしまう。
この問題を解消すべく、例えば特許文献1に開示されたガス濃度検出装置が提案されている。このガス濃度検出装置では、印加電圧線RGの傾きをセンサ素子の交流インピーダンスにて規定される傾きよりも大きくしたり(すなわち印加電圧線RGを立たせたり)、同印加電圧線RGを直流内部抵抗Riによる傾き(いわゆる抵抗支配域の傾き)に対して平行に設定したりする手法が提案されている。これにより、印加電圧制御回路及びセンサを含むフィードバック系全体でゲインを1以下にし、印加電圧の発振を防ぐようにしている。なお、センサ素子の直流内部抵抗と交流インピーダンスとは、「直流内部抵抗>素子インピーダンス」の関係があることが一般に知られている。
特開2000−81413号公報
近年では、例えば自動車の排ガス規制や異常検出規制(OBD等)が益々強化されつつあり、それらの要請から空燃比検出範囲のリーン側を大気状態にまで拡張させる必要が生じている。また、排気系に装備したNOx吸蔵還元型触媒に関してNOx吸蔵能力の回復や硫黄被毒再生等を図るべくリッチ燃焼制御を精度良く実施することや、燃費向上を目的としてエンジン高負荷時のリッチ燃焼制御を精度良く実施することも重要になってきている。こうした実情から、空燃比検出範囲を拡張して広域での空燃比検出を可能とし、更に同検出範囲内における空燃比の検出精度を高めることが強く要望されている。
しかしながら、上記の如く空燃比検出範囲を広域に設定する場合、当該検出範囲の上限付近又は下限付近での検出精度が低下するという問題が生ずる。特に大気状態やA/F10のようにストイキから著しく離れた領域では印加電圧を前記の如く制御していては空燃比を精度良く検出できないことがある。つまり、広域の空燃比検出範囲では、限界電流域の幅が必ずしも一定でないことが本願発明者らにより今回確認され、これが原因で空燃比の検出精度が低下すると考えられる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、印加電圧制御を精度良く実施し、ひいては広範囲にわたってガス濃度の検出精度の向上を図ることができるガス濃度検出装置を提供することである。
請求項1に記載の発明では、所定の濃度範囲において各濃度レベルでの限界電流域の低電圧側の端点を結ぶ低電圧側特性と、同限界電流域の高電圧側の端点を結ぶ高電圧側特性とを規定し、これら各特性の傾きの中間となる傾きにより前記印加電圧特性を設定した。本発明では、広域なガス濃度検出範囲内でガス濃度が変化しても、限界電流域から外れて印加電圧が設定されることはない。その結果、印加電圧制御を精度良く実施し、ひいては広範囲にわたってガス濃度の検出精度の向上を図ることができるようになる。
また、前記低電圧側特性は、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点により規定され、前記高電圧側特性は、被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点により規定される。この場合、水の分解領域を含まない領域で素子電流が検出でき、その検出精度が向上する。
請求項2に記載の発明は、燃焼機関より排出される排ガスを検出対象として特定成分濃度を検出するガス濃度検出装置である。そして、排ガスがリーンとなるガス濃度検出範囲では、前記低電圧側特性が、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点により規定され、前記高電圧側特性が、被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点により規定され、排ガスがリッチとなるガス濃度検出範囲では、前記低電圧側特性が、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点により規定され、前記高電圧側特性が、被検出ガスに含まれる未燃成分のうち反応しにくい成分の残留により素子電流が増加する電圧点により規定される。この場合、反応せずに残留した未燃成分の分解領域を含まない領域でも素子電流が検出でき、その検出精度が向上する。
請求項3に記載の発明では、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点と被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点との間で、前記センサ素子に対する印加電圧を制御する。この場合やはり、水の分解領域を含まない領域で素子電流が検出でき、その検出精度が向上する。
請求項4に記載の発明では、センサ出力特性上、印加電圧に対して素子電流がほぼ一定となる電圧範囲のうち、被検出ガスに含まれる水が分解される電圧範囲を除いた電圧範囲を限界電流域とし、該限界電流域上で印加電圧を制御する。水の分解領域を含まない領域で素子電流が検出でき、その検出精度が向上する。
請求項5に記載の発明では、前記センサ素子の温度条件が相違する複数のセンサ出力特性において限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御するようにした。つまり、温度環境等によりセンサ素子が加熱又は冷却されてその温度条件が相違すると、V−I座標上におけるセンサ出力特性が立った状態又は寝た状態となり、限界電流域も電圧軸に沿ってシフトする。かかる実状において本発明によれば、どの素子温でも共通となる限界電流域を用いて印加電圧制御を実施することができ、素子温の変化に関わらず常に限界電流域を外さない印加電圧制御が可能となる。
上記請求項5の発明では請求項6に記載したように、前記センサ素子の使用環境において実際とりうる温度範囲内の最低温度の出力特性と最高温度の出力特性とを用い、それらの限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御すると良い。
また、請求項7に記載の発明では、前記センサ素子の初期出力特性と経時変化後の推定出力特性とを用い、それらの限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御するようにした。これにより、経時変化後にも適正なる印加電圧制御が可能となり、長期にわたってガス濃度の検出精度を維持することができる。
上記請求項7の発明では請求項8に記載したように、経時変化後の推定出力特性は、素子電流出力の使用が許容される劣化許容限界での推定出力特性であると良い。
燃焼機関より排出される排ガスを検出対象として排ガス中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出するガス濃度検出装置では、以下に示す領域で空燃比検出範囲が拡張される。請求項9の発明では、空燃比検出範囲のリーン側限界をA/F20以上とし、請求項10の発明では、空燃比検出範囲のリーン側限界を大気とし、請求項11の発明では、空燃比検出範囲のリッチ側限界をA/F11以下とする。つまり、リーン燃焼エンジンではA/F20以上の領域で空燃比検出が必要となる一方、OBD等の規制下では大気状態での空燃比検出が必要となる。また、高負荷運転時やリッチスパイク時においてA/F11以下(A/F10近傍)の空燃比検出が必要となる。これらのことから、広域の空燃比検出が必要となるが、上述した本発明によれば、所望とする空燃比域で好適な空燃比検出が可能となる。
補足説明すると、ストイキ近傍での空燃比制御が実施されるストイキ燃焼エンジンでは、空燃比検出を要する範囲は概ねA/F12〜A/F18であり、この範囲内であれば、センサ出力特性(V−I特性)における抵抗支配域の傾きに一致させて印加電圧線を設定する構成であっても空燃比の検出精度が確保できる。しかしながら、上記の如く空燃比検出範囲をリーン側、リッチ側に拡張した場合、センサ出力特性における抵抗支配域の傾きに一致させて印加電圧線を設定すると、例えば大気やA/F10で印加電圧線が限界電流域から外れてしまい空燃比の検出精度が低下するおそれがあった。これに対して上述した各発明によれば、各空燃比での限界電流域に合わせて印加電圧制御が行われるため、何れの空燃比域であっても好適な空燃比検出が実現できる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明のガス濃度検出装置を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態では、車載エンジンより排出される排ガス(燃焼ガス)を被検出ガスとして同ガス中の酸素濃度(空燃比、以下A/Fとも言う)を検出する空燃比検出装置を具体化しており、空燃比の検出結果はエンジンECU等により構成される空燃比制御システムに用いられる。空燃比制御システムでは、空燃比をストイキ近傍でフィードバック制御するストイキ燃焼制御や、同空燃比を所定のリーン領域でフィードバック制御するリーン燃焼制御等が適宜実現される。また本実施の形態では、近年又は将来の排ガス規制や異常検出規制(OBD)に対応する広域の空燃比検出や、排気系に設置されたNOx吸蔵還元型触媒の吸蔵NOx放出、硫黄被毒再生等の制御を実施すべく、リッチ域(例えばA/F11)から大気状態までの広い範囲で空燃比を検出可能としている。
以下、本発明のガス濃度検出装置を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態では、車載エンジンより排出される排ガス(燃焼ガス)を被検出ガスとして同ガス中の酸素濃度(空燃比、以下A/Fとも言う)を検出する空燃比検出装置を具体化しており、空燃比の検出結果はエンジンECU等により構成される空燃比制御システムに用いられる。空燃比制御システムでは、空燃比をストイキ近傍でフィードバック制御するストイキ燃焼制御や、同空燃比を所定のリーン領域でフィードバック制御するリーン燃焼制御等が適宜実現される。また本実施の形態では、近年又は将来の排ガス規制や異常検出規制(OBD)に対応する広域の空燃比検出や、排気系に設置されたNOx吸蔵還元型触媒の吸蔵NOx放出、硫黄被毒再生等の制御を実施すべく、リッチ域(例えばA/F11)から大気状態までの広い範囲で空燃比を検出可能としている。
先ずはじめに、ガス濃度センサとしてのA/Fセンサの構成を図2を用いて説明する。本A/Fセンサは積層型構造のセンサ素子10を有し、図2にはセンサ素子10の断面構成を示す。実際には当該センサ素子10は図2の紙面直交方向に延びる長尺状をなし、素子全体がハウジングや素子カバー内に収容される構成となっている。
センサ素子10は、固体電解質11、拡散抵抗層12、遮蔽層13及び絶縁層14を有し、これらが図の上下に積層されて構成されている。同素子の周囲には図示しない保護層が設けられている。長方形板状の固体電解質11(固体電解質体)は部分安定化ジルコニア製のシートであり、その固体電解質11を挟んで上下一対の電極15,16が対向配置されている。電極15,16は白金Pt等により形成されている。拡散抵抗層12(ガス拡散律速部)は電極15へ排ガスを導入するための多孔質シートからなり、遮蔽層13は排ガスの透過を抑制するための緻密層からなる。これら各層12,13は何れも、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスをシート成形法等により成形したものであるが、ポロシティの平均孔径及び気孔率の違いによりガス透過率が相違するものとなっている。
絶縁層14はアルミナ、ジルコニア等のセラミックスからなり、電極16に対面する部位には大気ダクト17が形成されている。また、同絶縁層14には白金Pt等により形成されたヒータ18が埋設されている。ヒータ18は、バッテリ電源からの通電により発熱する線状の発熱体よりなり、その発熱により素子全体を加熱する。なお以下の説明では場合によって、電極15を拡散層側電極、電極16を大気側電極とも言うこととする。本実施の形態では、大気側電極16に接続される端子を正側端子(+端子)、拡散層側電極15に接続される端子を負側端子(−端子)としている。
上記センサ素子10において、その周囲の排ガスは拡散抵抗層12の側方部位から導入されて拡散層側電極15に達する。排ガスがリーンの場合、排ガス中の酸素は電極15,16間の電圧印加により拡散層側電極15で分解され、イオン化されて固体電解質11を通過した後、大気側電極16より大気ダクト17に排出される。このとき、大気側電極16→拡散層側電極15の向きに電流(正電流)が流れる。また、排ガスがリッチの場合、逆に大気ダクト17内の酸素が大気側電極16で分解され、イオン化されて固体電解質11を通過した後、拡散層側電極15より排出される。そして、排ガス中のHCやCO等の未燃成分と触媒反応する。このとき、拡散層側電極15→大気側電極16の向きに電流(負電流)が流れる。
図3は、A/Fセンサについての基本的な電圧−電流特性(V−I特性)を示す図面である。図3において、電圧軸(横軸)に平行な平坦部分はセンサ素子10の素子電流Ip(限界電流)を特定する限界電流域であって、この素子電流Ipの増減が空燃比の増減(すなわち、リーン・リッチの程度)に対応している。つまり、空燃比がリーン側になるほど素子電流Ipは増大し、空燃比がリッチ側になるほど素子電流Ipは減少する。本実施の形態では、一例としてA/F10〜大気(酸素濃度:20.9%)の範囲で広域な空燃比検出範囲を規定している。
このV−I特性において、限界電流域よりも低電圧側は抵抗支配域となっており、抵抗支配域における一次直線部分の傾きはセンサ素子10の直流内部抵抗Riにより特定される。直流内部抵抗Riは素子温に応じて変化し、素子温が低下すると直流内部抵抗Riが増大する。すなわちこのとき、抵抗支配域の一次直線部分の傾きが小さくなる(直線部分が寝た状態となる)。また、素子温が上昇すると直流内部抵抗Riが減少する。すなわちこのとき、抵抗支配域の一次直線部分の傾きが大きくなる(直線部分が立った状態となる)。図中のRGは、センサ素子10への印加電圧Vpを決定するための印加電圧線(印加電圧特性)を表している。
図1は、センサ素子10に対しての印加電圧制御系の構成を示す電気回路図である。図1において、センサ素子10の+端子(大気側電極16)にはオペアンプ21及び電流検出抵抗22(抵抗値=R1)を介して基準電源23が図示の如く接続され、同センサ素子10の−端子(拡散層側電極15)には印加電圧制御回路30が接続されている。この場合、電流検出抵抗22の一端のA点は基準電圧Ref1と同じ電圧に保持される。素子電流Ipは電流検出抵抗22を介して流れ、素子電流Ipに応じてB点の電圧が変化する。このB点電圧が、空燃比の出力であるA/F出力として図示しないマイクロコンピュータ等に出力される。ストイキでは素子電流Ipが流れないため(Ip=0mA)、B点電圧が基準電圧Ref1と同じ電圧となる。また、排ガスがリーンの場合、センサ素子10の+端子から同−端子に電流が流れるためB点電圧が上昇し、逆にリッチの場合、センサ素子10の−端子から同+端子に電流が流れるためB点電圧が低下する。
印加電圧制御回路30は、B点電圧(A/F出力)をモニタしつつその電圧値に応じてセンサ素子10に印加すべき電圧を決定するものであり、基本的に素子電流Ipの増加時(すなわちB点電圧の上昇時)に印加電圧を上昇させるよう印加電圧制御を実施する。具体的には、印加電圧制御回路30は、オペアンプ31及び抵抗32,33(抵抗値=R2,R3)よりなる反転増幅器と、オペアンプ34及び抵抗35,36(抵抗値=R4,R5)よりなる反転増幅器と、基準電圧Ref2を発生する基準電源37と、オペアンプ31の出力部に設けられたLPF38とを有する。
上記構成において、印加電圧制御回路30により印加電圧特性が規定され、該印加電圧特性としての印加電圧線RGの傾きは「R1×R3/R2×2」で規定される。なお、R4=R5である。LPF38は抵抗38a及びコンデンサ38bにて構成され、このLPF38を通過することによりセンサ素子10への印加電圧出力の変化がなまされるようになっている。
また、本空燃比検出装置では、いわゆる掃引法を用いてセンサ素子10の交流インピーダンスZacが検出され、その交流インピーダンスZacに基づいて素子温度が一定に制御されるようになっている。すなわち、図示しないマイクロコンピュータからの指令に基づいて印加電圧制御回路30によりセンサ印加電圧が一時的に交流的に変化させられ、その際の印加電圧の変化量と素子電流の変化量とに基づいて交流インピーダンスZacが検出される。そして、交流インピーダンスZacが所定の目標値に保持されるようヒータ18への通電が制御される。これにより、センサ素子10が一定の目標温度(例えば750℃)に保持されるようになる。
ところで、本願発明者らは、現実のセンサ出力特性において限界電流域の幅(電圧の絶対幅)がガス雰囲気に応じて相違することを確認した。概ねリーン領域では限界電流域の幅が広く、逆にリッチ領域では限界電流域の幅が狭くなる。以下、限界電流域の幅がガス雰囲気により相違することを詳しく説明する。
図4の(a)は、センサ素子10と印加電圧Vpとを示す等価回路であり、センサ素子10は、直流内部抵抗Riと起電力Vkとを直列に接続したもので表される。また、図4の(b)にはセンサ素子10の起電力特性を示しており、起電力Vkはλ=1(A/F14.5)で0.45Vであり、これを基準にリーン側、すなわちλ>1では急激に低下し、リッチ側、すなわちλ<1では急激に上昇する特性となっている。
図5は、限界電流域の幅がガス雰囲気により相違することを示すセンサ出力特性(V−I特性)である。限界電流域の幅は以下の各要因により決定されると考えられる。
(1)センサ素子10の有する起電力Vk
(2)排ガス中に含まれる水(H2O)の分解
(3)排ガス中に含まれる未燃成分の分解易さが異なること
以下、上記の各要因について詳述する。
(1)センサ素子10の有する起電力Vk
(2)排ガス中に含まれる水(H2O)の分解
(3)排ガス中に含まれる未燃成分の分解易さが異なること
以下、上記の各要因について詳述する。
図5に示すV−I特性について、先ずは抵抗支配域(限界電流域より低電圧側)で印加電圧Vpを徐々に上昇させていく場合を考えると、素子電流Ipは直流内部抵抗Riにより制約されながら増加する。このとき、排ガスがリーンであれば、拡散層側電極15上で酸素が十分に分解、排出されないため拡散層側電極近傍がリーン状態となる。また、排ガスがリッチ(又はストイキ)であれば、負の電圧Vpが印加されることで負電流が流れ、酸素が大気側電極から拡散層側電極に移動する。よって、拡散層側電極付近で酸素過剰となり、やはり拡散層側電極近傍がリーン状態になる。従って、抵抗支配域では何れの空燃比においてもセンサ素子10の起電力Vkがほぼ0Vとなる。
印加電圧Vpを更に上昇させていくと、拡散抵抗層12によりガスの拡散が制約される。このとき、排ガスがリーンの場合であっても次第に拡散層側電極15の近傍で酸素が欠乏してくる。よって、起電力Vkが上昇することとなり、印加電圧Vpと起電力Vkとが均衡をとりながら上昇し(Vp−Vk=一定)、素子電流Ipを一定とする限界電流域が形成される。ストイキの場合は、Vp=Vkの条件でVp、Vkが上昇し、素子電流Ip=0mAとする限界電流域が形成される。また、リッチの場合でも同様に、印加電圧Vpと起電力Vkとが均衡をとりながら共に上昇するため(Vp−Vk=一定)、素子電流Ipを一定とする限界電流域が形成される。但し、リッチ時には素子電流Ipが負となるため、限界電流域ではVp<Vkの関係となっている。
限界電流域を越えて更に印加電圧Vpを上昇させる場合には、排ガス中に含まれる酸素以外の成分が素子電流Ipの変化に大いに影響を及ぼす。具体的には、排ガス中に含まれる水(H2O)の分解電圧が空燃比に応じて相違すること、未燃成分(HC、CO、H2等)は成分毎に分解易さが相違することが要因となり、素子電流Ipの変化に影響が及ぶ。これにより、限界電流域が終わる電圧点が空燃比毎に相違し、結果として限界電流域の幅が空燃比毎に相違することとなる。
先ずストイキ〜極リーン(大気)の場合を説明する。限界電流域を越えて更に印加電圧Vpを上昇させると、排ガス中の水が電気エネルギにより拡散層側電極15で分解され始め、素子電流Ipが増加していく。この場合、空燃比に応じて排ガス中に含まれる水の量が相違するため、水の分解が始まる電圧点(水の分解電圧)が相違する。燃焼状況の違い等から大気相当のガス雰囲気では排ガス中の水が少なく、ストイキに近づくほど水が多くなるため、水の分解電圧は大気では比較的高く、ストイキでは比較的低いものとなる。従って、リーン度合が大きくなるほど、限界電流域の幅が広くなる。
一方、リッチの場合は、拡散層側電極近傍で排ガス中の未燃成分の触媒反応が進行するため、大気環境のような酸素の反応とは異なり、ガス成分毎の反応しやすさの違いで限界電流域の幅が相違する。つまり、印加電圧Vpの上昇に伴い大気側電極16から拡散層側電極15へ汲み出される酸素量が不足してくる。このとき、拡散層側電極15において排ガス中のCO等の反応しやすいガスは分解されるが、HCの中でもC3H8(プロパン)のような反応しにくいガスは分解されずに残る。以降、印加電圧Vpの上昇に伴い、反応しにくい成分が徐々に分解され、その結果として素子電流Ipが増加する。リッチガスの深さにより未燃成分の量が異なると、それに応じて素子電流Ipが増加し始める電圧点(限界電流域の終点)が相違するため、限界電流域の幅が相違することとなる。なお、限界電流域のガス反応の制約を越えて更に印加電圧Vpを上昇させると、素子電流Ipは0mAに近づき、更に電圧上昇させると、ストイキと同様に排ガス中の水が電気エネルギにより拡散層側電極15で分解され、素子電流Ipが増加する。
因みに、水の分解領域を越えて過剰に印加電圧Vpを上昇させた場合には電気エネルギにより固体電解質(ジルコニア)が分解されてしまい、センサ素子10の破損を招くおそれが生じる。故に、この過剰電圧域では、酸素が大気ダクト17に排出されて素子電流Ipが増加することが考えられる。
以上のように、限界電流域は、センサ素子10の起電力や、水又は未燃成分の反応による影響を受けて形成され、その結果、限界電流域の幅が空燃比毎に相違することとなる。
そこで本実施の形態では、限界電流域の幅が空燃比に応じて相違することをふまえ、限界電流域の幅を考慮して印加電圧特性を設定することとしている。それを図6を用いて説明する。図6に示す特性自体は、上述した図5の特性と同様のものである。
図6に示すセンサ出力特性では、空燃比検出範囲内における下限たるリッチ限界(A/F10)で限界電流域の幅が最も狭く、上限たるリーン限界(大気状態)で限界電流域の幅が最も広くなる。故に、リッチ限界及びリーン限界での限界電流域の幅に基づいて印加電圧特性(印加電圧線RG)を設定する。具体的には、リッチ限界(A/F10)における限界電流域で低電圧側、高電圧側の端点a1,a2からその中間点a3を求めると共に、リーン限界(大気状態)における限界電流域で低電圧側、高電圧側の端点b1,b2からその中間点b3を求め、各々の中間点a3,b3を結ぶようにして直線的に印加電圧線RGを引く。
この場合、図7に示すように、空燃比の要求精度から許容される検出誤差内であること、言い換えれば素子電流Ipの変化が所定量以内であることを条件に、限界電流域の端点(図7のa1,a2)を決め、a1,a2の中間点a3を通るようにして印加電圧線RGを決めると良い。素子電流Ipの変化が所定量以内であることは、特定成分(ここでは酸素)以外が分解等されていないことにも相当する。
なお、限界電流域における低電圧側の端点(例えば図6のa1,b1)は、印加電圧Vpを上昇させた際において当該印加電圧Vpと均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点であり、これが第1電圧点に相当する。また、高電圧側の端点(例えば図6のa2,b2)は、排ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点か、又は排ガスに含まれる未燃成分のうち反応しにくい成分の残留により素子電流Ipが増加する電圧点であり、これが第2電圧点に相当する。
印加電圧線RGの傾きが上記設定したものとなるよう、図1の回路構成において抵抗値R1〜R3が調整される。そして、この印加電圧線RG上で印加電圧Vpが制御されることにより、空燃比が変化しても限界電流域から外れないようにして電圧が印加され、空燃比が正確に検出できる。
上記の如く印加電圧特性を設定した場合、印加電圧線RGは直流内部抵抗Riで決まる抵抗支配域の傾きよりも寝た状態となり、故に、印加電圧制御回路30においてフィードバックゲインが1を超えることから印加電圧Vpの発振が起こりやすくなる。発振しないためには印加電圧Vpの変更速度を遅くしなければならない。そこで本実施の形態では、図1に示した通り、印加電圧制御回路30中に電圧変化規制手段としてのLPF38を設けている。
但し、LPF38の時定数を大きくしすぎると、印加電圧Vpの変化が印加電圧線RGから大きく外れてしまい、一時的に限界電流域外の電圧がセンサ素子10に印加される。この場合、空燃比の検出精度の悪化やセンサ素子10(ジルコニア)の破損を招くことが考えられる。特に空燃比が急激に変化する場合に、印加電圧Vpの変化が過剰に遅れ、こうした事態が生じうる。故に、空燃比の過渡的な変化を考慮してLPF38の時定数を決定しておくのが望ましい。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
限界電流域の幅に基づき印加電圧線RGを設定したので、広域な空燃比検出範囲内で空燃比が変化しても、限界電流域から外れて印加電圧Vpが設定されることはない。その結果、印加電圧制御を精度良く実施し、ひいては広範囲にわたって空燃比の検出精度の向上を図ることができる。
特に、センサ素子10の起電力に基づく第1電圧点(例えば図6のa1,b1)と、水又は未燃成分の反応により基づく第2電圧点(例えば図6のa2,b2)とから限界電流域を決め、更にその中間点を指定して印加電圧線RGを設定したので、水の分解領域を含まない領域、或いは反応せずに残留した未燃成分の分解領域を含まない領域で素子電流Ipが検出できる。これにより、限界電流域にて確実に印加電圧Vpが制御され、素子電流Ipの検出精度が向上する。
印加電圧線RGは直流内部抵抗Riで決まる抵抗支配域の傾きよりも寝た状態となるが、印加電圧制御回路30にLPF38を設けて印加電圧Vpの変化を規制するようにしたため、印加電圧Vpの発振が防止できる。
図6において、限界電流域の低電圧側の端点(図6のa1,b1等)を結ぶ低電圧側特性と、同限界電流域の高電圧側の端点(図6のa2,b2等)を結ぶ高電圧側特性とを規定し、これら各特性の傾きの中間となる傾きにより印加電圧特性を設定することも可能である。かかる場合にも上記同様、印加電圧制御を精度良く実施し、ひいては広範囲にわたって空燃比の検出精度の向上を図ることができる。
(第2の実施の形態)
本空燃比検出装置では、センサ素子10の温度(素子温)が一定に保持されるようヒータ制御が実施されるが、外部要因により素子温が不用意に変化する場合がある。例えば、エンジン運転状態の変化により排ガスの温度が上昇することで素子温が上昇したり、燃料カットが行われることで素子温が低下したりすることが考えられる。素子温が変化すると直流内部抵抗Riが変化し、ひいてはセンサ出力特性の変化を招くため、限界電流域が電圧軸方向に沿ってシフトする。ここでは、素子温の変化も考慮した印加電圧特性の設定手順について説明する。要は、センサ素子10の温度条件が相違する複数のセンサ出力特性において限界電流域が重複する領域で印加電圧特性を設定し、そして印加電圧制御を実施する。
本空燃比検出装置では、センサ素子10の温度(素子温)が一定に保持されるようヒータ制御が実施されるが、外部要因により素子温が不用意に変化する場合がある。例えば、エンジン運転状態の変化により排ガスの温度が上昇することで素子温が上昇したり、燃料カットが行われることで素子温が低下したりすることが考えられる。素子温が変化すると直流内部抵抗Riが変化し、ひいてはセンサ出力特性の変化を招くため、限界電流域が電圧軸方向に沿ってシフトする。ここでは、素子温の変化も考慮した印加電圧特性の設定手順について説明する。要は、センサ素子10の温度条件が相違する複数のセンサ出力特性において限界電流域が重複する領域で印加電圧特性を設定し、そして印加電圧制御を実施する。
例えば、素子温の目標値が750℃であって、排ガス加熱等により素子温が最大1000℃程度まで上昇し、逆に燃料カット等により素子温が最低700℃程度まで低下する場合を想定する。図8には、素子温=700℃、750℃、1000℃でのそれぞれのセンサ出力特性を示しており、実線で示す素子温750℃の特性線L1に対して、点線で示す素子温700℃の特性線L2は寝た状態となり、二点鎖線で示す素子温1000℃の特性線L3は立った状態となっている。
この場合、実際取り得る温度範囲内で常に精度の良い印加電圧制御を実施するには、何を基準に印加電圧特性(印加電圧線RG)を設定すれば良いかが問題となる。本実施の形態では、素子温条件が相違する複数のセンサ出力特性(使用温度範囲内の最低温度の出力特性と、最高温度の出力特性)において限界電流域が重複する領域を通すようにして印加電圧線RGを設定することとする。図9には、特性線L1〜L3のうち、最も寝ている素子温700℃での特性線L2と、最も立っている素子温1000℃での特性線L3とを示している。
図9に示すように、素子温700℃での特性線L2から限界電流域の低電圧側の端点a1,b1(a1はA/F10での端点、b1は大気での端点)を抽出すると共に、素子温1000℃での特性線L3から限界電流域の高電圧側の端点a2,b2(a2はA/F10での端点、b2は大気での端点)を抽出する。そして、前記第1の実施の形態と同様に、A/F10における限界電流域の端点a1,a2からその中間点a3を求めると共に、大気状態における限界電流域の端点b1,b2からその中間点b3を求め、各々の中間点a3,b3を結ぶようにして印加電圧線RGを引く。こうして印加電圧線RGが設定される。
以上第2の実施の形態によれば、どの素子温でも共通となる限界電流域を通して印加電圧線RGを設定するため、素子温の変化に関わらず常に限界電流域を外さない印加電圧制御が可能となる。また、印加電圧線RGを1本設定するだけで、素子温の変化に対応させることができるため、素子温に対応させて複数の印加電圧線を用意する場合に比べて回路構成の簡略化等が実現できる。
(第3の実施の形態)
本空燃比検出装置では、結果的に印加電圧線RGが直流内部抵抗Riにより規定される傾きよりも寝た状態となるため、以下の不都合が発生することも考えられる。
本空燃比検出装置では、結果的に印加電圧線RGが直流内部抵抗Riにより規定される傾きよりも寝た状態となるため、以下の不都合が発生することも考えられる。
図10に示すように、大気雰囲気において印加電圧線RG上のA1点で電圧を印加している場合、外乱のノイズ等により素子電流Ipが増加すると、一時的に印加電圧Vpが上昇する。仮にA2点を越えるほど印加電圧Vpが上昇すると、A1点同様にA2点も大気状態でのセンサ出力特性を呈するためにA2点での状態に固定されてしまい、限界電流域上のA1点に戻らなくなる。そのため、センサ素子10には過剰な電流が加わり、固体電解質の損傷によるセンサ破壊や空燃比の誤検出等が懸念されることとなる。図10は、素子温の上昇等によりセンサ特性が比較的立った状態を示しており、この状態では上記不都合が生じるおそれがあった。極リッチ雰囲気にあっても同様にノイズ等により印加電圧が変動し、限界電流域上のB1点からB2点に移行してしまい、やはりセンサ破壊の懸念が生じる。
そこで、空燃比検出範囲外となる領域、すなわち大気よりも更にリーン側、又はA/F10よりも更にリッチ側で、センサ出力特性線と交差しないようにするため印加電圧線RGの傾きを大きくする(RGを立てる)こととする。
例えば、図11に示すように印加電圧線RGを設定する。図11では、空燃比検出範囲(A/F10〜大気)と当該検出範囲から外れた領域とで印加電圧線RGの傾きを変え、空燃比検出範囲外では当該検出範囲内よりも立てた状態の印加電圧線を設定することとしている。図11の印加電圧線RGを設定するための回路構成を図12に示す。
図12では、前記図1の構成との相違点として、図中のB点電圧(すなわちA/F出力)により過電流を監視する過電流監視回路40を設けると共に、印加電圧制御回路30の反転増幅器を構成する帰還抵抗33に並列に、スイッチ45及び抵抗46を接続している。詳しくは、過電流監視回路40は、2つの比較器41,42と論理回路(NAND回路)43とよりなり、比較器41の+端子には基準電圧Ref1+Ref3が入力され、同−端子にはB点電圧が入力される。また、比較器42の−端子には基準電圧Ref1−Ref4が入力され、同+端子にはB点電圧が入力される。論理回路43は、比較器41,42の何れかの出力がLである場合に出力をHとする。そして、この論理回路43の出力(過電流監視回路40の出力)に応じてスイッチ45がON又はOFFされることで、印加電圧線RGの傾きが切り替えられるようになっている。
この場合、B点電圧がRef1−Ref4〜Ref1+Ref3の範囲にあれば比較器41,42の出力が共にHとなり、結果として論理回路43の出力がLとなる。従って、スイッチ45がOFFし、帰還抵抗の値が抵抗33の抵抗値R3となる。すなわちこれが、空燃比検出範囲(A/F10〜大気)での状態である。
これに対し、リーン雰囲気でB点電圧がRef1+Ref3以上に上昇すれば比較器41の出力がLになり、論理回路43の出力がHとなる。従って、スイッチ45がONし、帰還抵抗の値が抵抗33,46の合成抵抗の値となる。また、リッチ雰囲気でB点電圧がRef1−Ref4以下に下降すれば比較器42の出力がLになり、論理回路43の出力がHとなる。従って、スイッチ45がONし、帰還抵抗の値が抵抗33,46の合成抵抗の値となる。
以上により、空燃比検出範囲より外れセンサ素子10に過電流が流れるような場合に、立った状態の印加電圧線RGが設定され、センサ特性線と印加電圧線とが交差しないようになる。つまり、過電流の検出時において印加電圧特性が変更され、ノイズによる過剰な電圧印加が抑制される。また、ノイズの発生時以外にも、センサ回路に一時的な短絡(+Bショート)、地絡(GNDショート)が生じた場合にも過電流が検出され、それに伴い印加電圧特性が変更され、ノイズによる過剰な電圧印加が抑制される。従って、空燃比の誤検出や固体電解質体(ジルコニア)の破損を防止することができる。
また、センサ素子10に接続されるコネクタ等に一時的な接触不良が生じる場合、センサ素子10が開状態(0V)になり、その後閉状態に戻ると急激に印加電圧が変化し、素子電流も変化する。このとき、急激な電圧変化により、センサ素子10の交流特性に応じた素子電流が流れる。このセンサ交流特性に応じた素子電流は、その時の空燃比相当の限界電流よりも大きくなるため、同素子電流に基づいて印加電圧制御を実施すると過剰な電圧が印加されるおそれが生じる。かかる場合にも、前記の如く過電流が検出されることで、過剰な電圧印加が抑制される。これは、エンジン再始動のための電源投入時にも同様であり、車両でエンジンの運転を停止した後直ぐに再始動する場合、素子温が高い状態で電源が投入されることになり急激な電圧変化が生じ同様の事態が起こる。かかる場合にも、前記の如く過電流が検出されることで、過剰な電圧印加が抑制される。
なお、印加電圧制御回路30にはLPF38が設けられているため、過電流監視回路40の動作が解除された時(すなわち、スイッチ45が切り替えられた時)にも急激な印加電圧変化が抑制されるようになっている。
また、図13では、空燃比検出範囲(A/F10〜大気)から外れた領域で印加電圧を固定としている。この場合、センサ素子10に過電流が流れても、抵抗支配域で電圧が印加されるだけであり、安全側の領域で電圧が印加されることとなる。図13の印加電圧線RGを設定するための回路構成を図14に示す。
図14において、過電流監視回路40は、前記図12で説明した通り図中のB点電圧(すなわちA/F出力)により過電流を監視するものであり、過電流監視回路40の出力に応じてスイッチ51がON又はOFFされる。これにより、空燃比検出範囲(A/F10〜大気)から外れて過電流が流れるような場合に、印加電圧が2×(Ref1−Ref2)に固定されることとなる(R9=R10の場合、前記計算式で印加電圧が算出できる)。これは、過電流が検出された場合、印加電圧特性が、センサ素子10への過剰な電圧印加を抑制するための電圧制限用の印加電圧特性に変更されることに該当する。
上記のように、過電流の検出時には、スイッチ51の切替により印加電圧特性が変更されるが、ノイズや一時的な短絡、地絡等により瞬間的に素子電流が変化する際に不用意に印加電圧特性が変更されると、印加電圧が限界電流域から急激に抵抗支配域等に変更されるために急激に印加電圧が変化し、空燃比の検出精度が低下するおそれがある。そこで、過電流の検出時において印加電圧特性の変更タイミングを遅らせるようにする。具体的には、例えば図15に示すように、過電流監視回路40の信号出力部にLPF60を設ける。これにより、瞬間的な(極短時間の)素子電流変化では印加電圧特性が変更されず、結果的に空燃比の検出精度が維持できる。LPF60に代えてタイマ(遅延回路)を設けることによりスイッチ51を一定時間ONさせないようにすることも可能である。一定時間スイッチをONさせないことにより、瞬間的なノイズに対して印加電圧の急変が抑制できる。
なお、図13に示す印加電圧線RGは、図12の回路で抵抗46の抵抗値R6を0Ωとすることでも実現できる。
上記図11,図13のように印加電圧特性を設定する他、空燃比検出範囲外において印加電圧線RGの端点からそのまま当該印加電圧線RGの傾きを大きくする、又は直立させるといった構成とすることも可能である。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
センサ素子10の特性は使用に伴い経時変化するため、この経時変化を予め考慮して印加電圧特性を規定しておくと良い。つまり、センサ素子10が劣化すると、直流内部抵抗Riが大きくなり、抵抗支配域の傾きが小さくなる。また、センサ素子10の周波数特性が変化する(センサ内部のコンデンサ分が少なくなるなどによって周波数特性が変化する)。この場合、センサ素子10の初期出力特性と経時変化後の推定出力特性とを用い、それらの限界電流域が重複する領域を通すようにして印加電圧線RGを設定しておく。経時変化後の推定出力特性は、素子電流出力の使用が許容される劣化許容限界で前記直流内部抵抗Riや周波数特性の変化を考慮した上で推定する。かかる構成によれば、経時変化後にも適正なる印加電圧制御が可能となり、長期にわたって空燃比の検出精度を維持することができる。当然センサ個体間でも差があるためそのことも考慮すると良い。なお、初期特性と劣化特性とを考慮して印加電圧線を設定する上で、印加電圧の発振を防止するために抑制手段を適切に設定することが重要である。また、センサの周波数特性も変化するので十分考慮する必要がある。
空燃比検出範囲内には、限界電流域の幅がほぼ均等となる領域と、限界電流域の幅が相違する領域とが存在することも考えられる。例えば、リッチ〜ストイキ近傍の領域で限界電流域の幅がほぼ均等となり、ストイキ近傍を越えて極リーン(大気)までの領域で限界電流域の幅が徐々に広くなる場合が考えられる。この場合、例えば図16に示すように、空燃比領域に応じて印加電圧線RGの傾き(印加電圧特性)を一部変更する。図16では、A/F18を境にしてリッチ側ではセンサ素子10の直流内部抵抗Riに応じた傾き(抵抗支配域の傾き)に平行に印加電圧線RGを設定し、同リーン側では印加電圧線RGを寝かしている。
また、空燃比検出範囲を複数に区分し、該区分した各々の検出範囲において個別に印加電圧線RGの傾きを設定することも可能である。この場合、各検出範囲毎に上限又はその付近で限界電流域上の1点を指定すると共に下限又はその付近で限界電流域上の1点を指定し、それぞれ指定した各点を通るようにして印加電圧線RGを設定する。各検出範囲の印加電圧線RGの設定手法は、図6等で説明した通りである。A/F10〜大気の全空燃比検出範囲を例えば3領域に区分する場合、A/F10〜ストイキ、ストイキ〜A/F18、A/F18〜大気の3領域に区分し、各々に領域限定の印加電圧線を設定すると共にそれらを接続して1本の印加電圧線RGを設定する。又は、A/F10〜A/F12、A/F12〜A/F18、A/F18〜大気の3領域に区分し、各々に領域限定の印加電圧線を設定すると共にそれらを接続して1本の印加電圧線RGを設定する。ストイキ近傍領域(A/F12〜A/F18)を区分して範囲設定することにより、特にストイキ燃焼の制御精度が確保できる。勿論、その区分の仕方は任意である。本形態によれば、印加電圧制御の精度がより一層向上する。
上記実施の形態では、印加電圧制御回路30により印加電圧をフィードバック制御する構成としていたが、マイクロコンピュータ等により印加電圧指令値を出力し、その指令値により印加電圧制御を実施することも可能である。この場合にも同様に、限界電流域の幅を考慮してその都度の印加電圧値を決めれば良く、例えばマイクロコンピュータが次の(1),(2)ように印加電圧制御を実施する。
(1)印加電圧を上昇させた際において印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点と被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点との間で、センサ素子に対する印加電圧を制御する。この場合、センサ出力特性上、印加電圧に対して素子電流がほぼ一定となる電圧範囲のうち、被検出ガスに含まれる水が分解される電圧範囲を除いた電圧範囲が限界電流域とされると良い。本構成においても、水の分解領域を含まない領域で素子電流が検出でき、その検出精度が向上する。
(2)センサ素子10の温度条件が相違する複数のセンサ出力特性において限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御する。この場合、センサ素子10の使用環境において実際とりうる温度範囲内の最低温度の出力特性と最高温度の出力特性とを用い、それらの限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御すると良い。本構成によれば、素子温の変化に関わらず常に限界電流域を外さない印加電圧制御が可能となる。
また、V−I座標上に設定される印加電圧線RGを1本にすれば、コスト面でのメリットが得られるが、本発明ではこれに限定されるものではなく、複数の印加電圧線を設定することも可能である。
電圧変化規制手段として、LPF38以外の構成を用いることも可能である。要は、印加電圧制御回路30のゲインを1以下にする構成であれば良い。
上記実施の形態では、図2のセンサ素子構造を有するA/Fセンサについて説明してきたが、他のセンサ素子構造を有するA/Fセンサに適用することも可能である。例えば、1層の固体電解質体を有する構成に限らず、2層の固体電解質体を有する構成や、3層の固体電解質体を有する構成のA/Fセンサに本発明を適用したり、積層型構造のA/Fセンサに限らず、コップ型構造のA/Fセンサに本発明を適用したりすることも可能である。
例えば2セルタイプのA/Fセンサとして、酸素ポンプセルと酸素検知セルとを有するものが知られている。このA/Fセンサでは、ガス通路を介して測定ガス室に排ガスが導入され、酸素ポンプセルが測定ガス室内の酸素濃度に応じた電流を出力する。これにより、排ガスの酸素濃度が検出される。また、酸素検知セルは測定ガス室に導入した排ガスの酸素濃度に応じた起電力を発生し、その起電力が一定となるようにして酸素ポンプセルの印加電圧が制御される。上記構成のA/Fセンサでは、一般に酸素検知セルの起電力が0.45Vに保持されるようポンプセル電流が制御されるが、既述したように各A/Fによって限界電流域(フラット域)の幅が異なるため、A/F域に応じて酸素検知セルの起電力を変更すると良い。具体的には、制御電圧としての酸素検知セルの起電力を0.45V±0.1V程度の範囲内で変更する。これにより、空燃比の検出精度の向上を図ることができる。
また、酸素濃度を検出対象とするA/Fセンサ以外にも、他のガス濃度を検出対象とするガス濃度センサにも本発明が適用できる。例えば、複合型のガス濃度センサは、固体電解質体にて形成された複数のセルを有し、そのうち第1セル(ポンプセル)では被検出ガス中の酸素を排出又はくみ出すと共に酸素濃度を検出し、第2セル(センサセル)では酸素排出後のガスから特定成分のガス濃度を検出する。このガス濃度センサは、例えば排ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサとして具体化されるものであり、本発明の適用によりNOx濃度の検出精度が向上する。また、上記第1セル、第2セルに加え、酸素排出後の残留酸素濃度を検出するための第3セル(モニタセル、若しくは第2ポンプセル)等の複数のセルを有するガス濃度センサであっても良い。かかる場合において、ポンプセルの印加電圧特性を上記の如く設定し、その印加電圧特性を用いて印加電圧制御を実施すると良い。
NOx濃度を検出可能なガス濃度センサの他に、特定成分のガス濃度としてHC濃度やCO濃度を検出可能なガス濃度センサにも適用できる。この場合、ポンプセルにて被検出ガス中の余剰酸素を排出し、センサセルにて余剰酸素排出後のガスからHCやCOを分解してHC濃度やCO濃度を検出する。更に、自動車用以外のガス濃度検出装置に用いること、排ガス以外のガスを被検出ガスとすることも可能である。
10…センサ素子、11…固体電解質、12…拡散抵抗層、15,16…電極、22…素子電流検出部としての電流検出抵抗、30…印加電圧制御部としての印加電圧制御回路、40…過電流検出手段としての過電流監視回路。
Claims (11)
- 固体電解質体と該固体電解質体に設けられる一対の電極とよりなるセンサ素子を有し該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサに適用され、前記センサ素子の電極に接続され、一次直線的に規定した印加電圧特性に基づいて印加電圧を制御する印加電圧制御部と、同じく前記センサ素子の電極に接続され、広域に設けたガス濃度検出範囲で被検出ガス中の特定成分濃度に応じた素子電流出力を検出する素子電流検出部とを備えたガス濃度検出装置であって、
前記印加電圧制御部には、所定の濃度範囲において各濃度レベルでの限界電流域の低電圧側の端点を結ぶ低電圧側特性と、同限界電流域の高電圧側の端点を結ぶ高電圧側特性とが規定され、これら各特性の傾きの中間となる傾きにより前記印加電圧特性が設定されており、
前記低電圧側特性は、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点により規定され、前記高電圧側特性は、被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点により規定されていることを特徴とするガス濃度検出装置。 - 燃焼機関より排出される排ガスを検出対象として特定成分濃度を検出するガス濃度検出装置であって、
排ガスがリーンとなるガス濃度検出範囲では、前記低電圧側特性が、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点により規定され、前記高電圧側特性が、被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点により規定され、
排ガスがリッチとなるガス濃度検出範囲では、前記低電圧側特性が、前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点により規定され、前記高電圧側特性が、被検出ガスに含まれる未燃成分のうち反応しにくい成分の残留により素子電流が増加する電圧点により規定される請求項1に記載のガス濃度検出装置。 - 固体電解質体と該固体電解質体に設けられる一対の電極とよりなるセンサ素子を有し該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサに適用され、予め規定した印加電圧特性に基づいて印加電圧を制御すると共に素子電流出力により被検出ガス中の特定成分濃度を広域に検出するガス濃度検出装置であって、
前記センサ素子に対する印加電圧を上昇させた際において当該印加電圧と均衡をとる起電力の出力を開始する電圧点と被検出ガスに含まれる水の分解が始まる電圧点との間で、前記センサ素子に対する印加電圧を制御することを特徴とするガス濃度検出装置。 - 固体電解質体と該固体電解質体に設けられる一対の電極とよりなるセンサ素子を有し該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサに適用され、予め規定した印加電圧特性に基づいて印加電圧を制御すると共に素子電流出力により被検出ガス中の特定成分濃度を広域に検出するガス濃度検出装置であって、
センサ出力特性上、印加電圧に対して素子電流がほぼ一定となる電圧範囲のうち、被検出ガスに含まれる水が分解される電圧範囲を除いた電圧範囲を限界電流域とし、該限界電流域上で印加電圧を制御することを特徴とするガス濃度検出装置。 - 固体電解質体と該固体電解質体に設けられる一対の電極とよりなるセンサ素子を有し該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサに適用され、予め規定した印加電圧特性に基づいて印加電圧を制御すると共に素子電流出力により被検出ガス中の特定成分濃度を広域に検出するガス濃度検出装置であって、
前記センサ素子の温度条件が相違する複数のセンサ出力特性において限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御するようにしたことを特徴とするガス濃度検出装置。 - 前記センサ素子の使用環境において実際とりうる温度範囲内の最低温度の出力特性と最高温度の出力特性とを用い、それらの限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御するようにした請求項5記載のガス濃度検出装置。
- 固体電解質体と該固体電解質体に設けられる一対の電極とよりなるセンサ素子を有し該センサ素子への電圧印加に伴いその都度の特定成分濃度に応じた素子電流を流すよう構成した限界電流式のガス濃度センサに適用され、予め規定した印加電圧特性に基づいて印加電圧を制御すると共に素子電流出力により被検出ガス中の特定成分濃度を広域に検出するガス濃度検出装置であって、
前記センサ素子の初期出力特性と経時変化後の推定出力特性とを用い、それらの限界電流域が重複する領域で印加電圧を制御するようにしたことを特徴とするガス濃度検出装置。 - 前記経時変化後の推定出力特性は、素子電流出力の使用が許容される劣化許容限界での推定出力特性である請求項7記載のガス濃度検出装置。
- 燃焼機関より排出される排ガスを検出対象として排ガス中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出するガス濃度検出装置であって、空燃比検出範囲のリーン側限界をA/F20以上とする請求項1乃至8の何れかに記載のガス濃度検出装置。
- 燃焼機関より排出される排ガスを検出対象として排ガス中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出するガス濃度検出装置であって、空燃比検出範囲のリーン側限界を大気とする請求項1乃至8の何れかに記載のガス濃度検出装置。
- 燃焼機関より排出される排ガスを検出対象として排ガス中の酸素濃度に基づいて空燃比を検出するガス濃度検出装置であって、空燃比検出範囲のリッチ側限界をA/F11以下とする請求項1乃至10の何れかに記載のガス濃度検出装置。
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