JP2008075684A - 緩み防止ナット - Google Patents

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Abstract

【課題】ワンタッチでの締め付けが可能で被締付部材への締め付け固定が容易であると共に、締め付け後も緩むことがない緩み防止ナットを提供する。
【解決手段】ボルト30が挿入されるボルト挿入孔5及びボルト挿入方向に沿ってボルト挿入孔5から離れる方向に傾斜したスライド面9を有した1以上のねじ駒用凹部6が内部に形成されたナット本体2と、ナット本体2内で抜け止め状態となっており、スライド面9を摺動するようにねじ駒用凹部6に設けられ、ボルト30に係脱自在に係合するねじ駒3と、ナット本体2の内部又はねじ駒3に設けられ、ねじ駒3のボルト30への係合によってボルト30に食い込んでねじ駒3との間に摩擦力を発生させる摩擦発生部材4とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば建設、機械等の設備に使用されるボルトへのワンタッチでの取り付けが可能な構造のナットに関し、特に、ボルトへの装着後においても緩むことがない緩み防止ナットに関する。
特開2001−214918号公報や特開2002−139011号公報には、ワンタッチでボルトに螺合して被締結部材を締め付け固定するワンタッチナットが記載されている。これらの構造は、ワンタッチでのナットの挿入に対して格別の効果を発揮するものである。しかしながら、これらのワンタッチナットでは、ボルトの装着後に伝達される振動により締め付けが緩むことがあり、このため、緩みの防止を可能とする構造が求められている。
これに対し、特許文献1には、外周面が円錐台形状のテーパ面となっている突出部が形成された一方のナットと、内周面が円錐台形状のテーパ面となっている凹部が形成された他方のナットとからなり、これらの一対のナットの締め付け時にテーパ面の摩擦力を作用させることによって相互の緩み止めを行う構造が開示されている。
特許文献2には、弾性を有する2以上のリングをナット本体に取り付けた構造が開示されている。このナットでは、ナット本体をボルトへ螺合させる際にリング内側の係合片がボルトのねじ山に係合するようになっており、この係合によって緩み止めを行うものである。
特開昭61−244912号公報 国際公開WO93/22569公報
しかしながら、特許文献1記載の構造では、必ず一対のナットを用いなければ緩み止めができず、片方のナットが紛失したり損傷した場合には、使用ができない不便さを有している。又、一対のナットを取り付ける必要があるばかりでなく、その取り付け順序や方向性を考慮する必要があるため、締結作業が面倒である問題も有している。
特許文献2記載の構造では、ナット本体をボルトに螺合させる当初からリングの係合片がボルトのねじ山と接触してこれらの間に摩擦力が作用するため、ナット本体を回転させるために大きな力が必要となる。このため、ワンタッチでの締め付けができず、回転用工具を用いる必要があり、締め付け作業に多大の労力を要する問題がある。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、ワンタッチでの締め付けが可能で被締付部材への締め付け固定が容易であると共に、締め付け後も緩むことがない緩み防止ナットを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の緩み防止ナットは、ボルトが挿入されるボルト挿入孔及びボルト挿入方向に沿って前記ボルト挿入孔から離れる方向に傾斜したスライド面を有した1以上のねじ駒用凹部が内部に形成されたナット本体と、前記ナット本体内で抜け止め状態となっており、前記スライド面を摺動するようにねじ駒用凹部に挿入され、前記ボルトに係脱自在に係合するねじ駒と、前記ナット本体の内部又は前記ねじ駒に設けられ、ねじ駒のボルトへの係合によってボルトに食い込んでねじ駒との間に摩擦力を発生させる摩擦発生部材と、を備えていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の緩み防止ナットであって、前記ねじ駒が前記スライド面をボルトの方向へ摺動するように付勢する弾性部材をさらに有していることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の緩み防止ナットであって、前記摩擦発生部材は、下記(a)〜(f)のいずれか又はその組み合わせであることを特徴とする。
(a)前記ボルト挿入孔側に突出するようにナット本体に形成された突起部
(b)前記ナット本体と別部材からなり、前記ボルト挿入孔側に突出するようにホット本体に形成された突起部
(c)前記ナット本体又はねじ駒の内部に設けられた別部材
(d)前記ナット本体におけるボルト挿入孔又はねじ駒に取り付けられたローラ型ワンウェイクラッチ
(e)前記ボルトのねじ間に噛み込む線径を有し、前記ナット本体又はねじ駒に取り付けられたコイル
(f)ねじ駒又は/及びボルトの外面に設けられた皮膜
本発明において、ボルト挿入孔内にボルトを挿入することにより、ねじ駒がスライド面に沿ってボルトから退避するため、ボルトを簡単に挿入することができ、その後は、ナット本体を締め付け方向に回転させることにより、ねじ駒がスライド面に沿ってボルト方向へ摺動してボルトと係合する。このため、ボルトや被締結部材への締結が行われる。
このような本発明では、ねじ駒がスライド面に沿ってボルトと係合する際、摩擦発生部材はボルトに食い込んで摩擦力を発生させる。この摩擦力はナット本体における傾斜状のスライド面とこのスライド面をスライドするねじ駒の楔作用に依存するため、摩擦発生部材とボルトとの間での大きな摩擦抵抗となる。これにより、摩擦力が大きくなり、緩み防止を確実に行うことができる。
以下、本発明を図示する実施形態により具体的に説明する。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付して対応させてある。
(第1実施形態)
図1〜図4は本発明の第1実施形態の緩み防止ナット1であり、図1は全体の形状及び内部構造を示し、図2及び図3は作動を示し、図4は作用する摩擦力の説明を示す。
この実施形態の緩み防止ナット1は、図1に示すように、ナット本体2と、ねじ駒3と、摩擦発生部材4とを備えている。
ナット本体2は外形が円形のベース部2aと、外形が六角形のナット部2bと、ナット部2b上部のヘッド部2cとによって一体的に形成されている。ここで、六角形のナット部2bは、ナット本体2の全体を手や工具によって回転させる際の操作部分である。
ナット本体2の内部には、ボルト挿入孔5及びねじ駒用凹部6が形成されている。ボルト挿入孔5はナット本体2の全体を上下方向(軸方向)に貫通した形状となっており、後述するようにボルト30が挿入されて貫通する。ボルト30はナット本体2の挿入面(下面)2dからボルト挿入孔5内に挿入されるものであり、ボルト30が挿入し易いようにボルト挿入孔5の下端部分は幾分、径が大きく且つテーパ形状となっている。
ねじ駒用凹部6はボルト挿入孔5の一部を径方向に拡大することにより形成されるものである。このねじ駒用凹部6は溝状となっており、後述するねじ駒3が内部に挿入される。ねじ駒用凹部6の両側面6a(図1(d)参照)は相互に平行な平面となっており、この両側面6aにねじ駒3の両側面が接触することにより、ねじ駒3の横方向への倒れが防止されるようになっている。なお、この実施形態において、ねじ駒用凹部6はナット本体2に対して1箇所に形成されるものである。
ねじ駒用凹部6の下部は、ねじ駒3の下面を受けてねじ駒3が摺動するスライド面9となっている。スライド面9はボルト挿入孔5に挿入されるボルト30の挿入方向(図2における矢印Bとの反対方向であり、図1(c)においては上方向)に沿って延びているが、上部に向かうにつれてボルト挿入孔5から離れる方向に傾斜したテーパ面となっている。従って、ねじ駒3がスライド面9に沿って下方にスライドすると、ねじ駒3はテーパの狭くなる方向であるボルト30に接近して、その前面がボルト30と係合するが、ねじ駒3がスライド面に沿って上方にスライドすると、ねじ駒3はテーパの広くなる方向に移動し、ボルト30から離れるため係合することがない。
ねじ駒3は、図1(d)に示すように、円柱形状を径方向に沿って複数に分割した分割形状に形成されており、ボルト挿入孔5側の面(前面)にはボルト30の外面の雄ねじ部30aに噛み込む(係合する)雌ねじ部3aが形成されている。このねじ駒3は、上述したねじ駒用凹部6に挿入されることにより、同凹部6におけるテーパ状のスライド面9に沿って摺動する。この場合、ねじ駒3におけるスライド面9との対向面(ねじ駒3の斜面)3eはスライド面9と同じ傾斜のテーパ状となっている。このようにスライド面9及びねじ駒3の斜面3eを同じ傾斜のテーパ状とすることにより、後述するような楔効果を発揮することができる。ねじ駒3の雌ねじ部3aはボルト30の雄ねじ部30aに係合することにより、ナット本体2とボルト30との締結が行われる。
ナット本体2におけるヘッド部2cには、図1(c)に示すように、カバー10が取り付けられる。カバー10は合成樹脂あるいは薄い金属板により形成されており、その下端部がヘッド部2cに嵌合することによりナット本体2における挿入面2dの反対側に固定される。これによりカバー10は、ねじ駒3がナット本体2(ねじ駒用凹部6)から抜け出ないように作用する。このカバー10には、ボルト30が貫通するための貫通孔10aがボルト挿入孔5と同軸的に形成されている。
カバー10には、弾性部材としての舌状突起8が一体的に形成されている。弾性部材としての舌状突起8は、ねじ駒3の上部に対応する位置に形成されると共に、ねじ駒3の上面に向かって垂れ下がっている。この舌状突起8は、ねじ駒3がスライド面9を下方向(ボルトとの係合方向)に付勢するものである。
さらにこの実施形態では、摩擦発生部材4が設けられる。摩擦発生部材4は、ナット本体2におけるボルト挿入孔5を臨むようにナット本体2の内部に嵌め込みあるいは接着することにより設けられている。また、摩擦発生部材4はねじ駒3と対向するようにも設けられている。かかる摩擦発生部材4としては、樹脂、ゴム等の摩擦係数の大きな材料が用いられる。ここで、摩擦発生部材4はボルト挿入孔5の内部に僅かに突出するように設けられており、ボルト挿入孔5に挿入されるボルト30の移動の支障となることがない。
次に、この実施形態の作動を図2〜図4により説明する。図2に示すように、ボルト30は被締結部材33から起立した状態となっている。この状態に対し、図2(a)及び(b)で示すように、緩み防止ナット1を矢印Bで示す下方向に移動させ、ナット本体2のボルト挿入孔5にボルト30を挿入する。
ボルト30の挿入当初においては、図2(c)及び(d)に示すように、ねじ駒3は舌状突起8の付勢力に逆らってテーパが広くなる方向にスライド面9を摺動し、矢印Cで示す方向に退避する。このため、ねじ駒3とボルト30とが係合することがなく押し込みを行うだけで簡単にナット本体2内にボルト30を挿入することができる。
図3(a)はナット本体2の押し込みにより、緩み防止ナット1が被締結部材33の取付面33aに達した状態を示す。この状態に達した後、図3(a)で示すように、ナット本体2を締め付け方向(ボルト30が右ねじの場合は矢印Dで示す時計方向)に回転操作する。この回転により舌状突起8に付勢されているねじ駒3の雌ねじ部3aがボルト30の雄ねじ部30aに螺合して係合する。この係合によりねじ駒3はスライド面9上を矢印Eで示すテーパの狭くなる方向に下降する。
このとき、図3(b)で示すように、上記下降に伴ってねじ駒3はボルト30を摩擦発生部材4に押圧する。すなわち、ねじ駒3がテーパ状のスライド面9に沿って下降することにより、ねじ駒3はテーパが小さくなる方向に移動するため楔効果が発生する。この楔効果によってボルト30が摩擦発生部材4に強固に押し付けられるため、ボルト30と摩擦発生部材4との間に強固な摩擦力Fが発生する。これにより、ナット本体2が不用意に回転することがなくなり、緩み防止を行うことができる。
図4はかかる押圧力Fを計算により示すものであり、ボルト30の軸力をP、スライド面9の傾斜角をθとした場合、F=P/sin(θ)となる。従って、ボルト30を摩擦発生部材4に押し付ける押圧力Fはスライド面9の傾斜角度θが小さくなるほど大きくなる。これにより、ボルト30と摩擦発生部材4との間には、F・μ(μはボルト30と摩擦発生部材4との摩擦係数)の摩擦力が作用し、この摩擦力によりナット本体2の緩み防止作用を行うことができる。
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態における緩み防止ナット1Aを示す。この実施形態では、ねじ駒3をスライド面9の方向に付勢する弾性部材としてコイルばね12が使用されている。コイルばね12は、カバー10とねじ駒3との間に設けられることにより上記付勢を行っている。
また、この実施形態においては、ボルト30との摩擦力を発生する摩擦発生部材4として、ナット本体2と一体的な突起部13が形成されるものである。突起部13は、ナット本体2のボルト挿入孔5に1つ以上(この実施形態では、縦長状に2条)が形成され、これによりボルト挿入孔5側に突出してねじ駒3と対向した位置に設けられる。このような突起部13を設けた場合において、突起部13がボルト30と摩擦力を発生するため、緩み防止ナット1Aの緩み防止を行うことができる。
(第3実施形態)
図6は本発明の第3実施形態における緩み防止ナット1Bを示す。この実施形態においても、ねじ駒3をスライド面9の方向に付勢する弾性部材としてコイルばね12が用いられている。この実施形態では、摩擦発生部材としてナット本体2とは別部材をナット本体2に組み込むものであり、摩擦発生部材としては板状の別部材14が用いられている。この板状の別部材14の先端部分はボルト挿入孔5側に僅かに突出する突起部となる。板状の別部材14は1つ以上(この実施形態では2つ)が用いられ、それぞれの先端面がボルト挿入孔5を臨むようにナット本体2に嵌め込まれる。また、板状の別部材14はねじ駒3と対向した位置となるようにナット本体2に取り付けられるものである。かかる板状の別部材14としては、金属、樹脂、ゴム等の材料を用いることができる。このような板状の別部材14からなる摩擦発生部材を用いることにより、ボルト30と板状の別部材14との間に摩擦力が発生するため、緩み防止を行うことができる。
次に、この実施形態の作用を図7により説明する。摩擦発生部材である板状の別部材14の強度(硬度)がボルト30よりも大きい(硬い)場合においては、ナット本体2をボルト30から外す方向(緩める方向)へ回そうとすると、板状の別部材14のエッジがボルト30のねじ山に食い付くため、ボルトのねじ山が破壊されるまで(すなわち、板状の別部材14がボルトのねじ山を削り取るまで)緩むことがない。一方、板状の別部材14の強度(硬度)がボルト30より小さい(軟らかい)場合においては、ナット本体2のボルト30への締め付けにより板状の別部材14のエッジがボルトのねじ山に倣うように潰れる。このため、ナット本体2を外す方向(緩める方向)へ回そうとすると、潰れた板状の別部材14とボルト30のねじ山との間の摩擦力により緩みにくくなる。この場合においては、摩擦力以上の力を作用させることにより緩ませることができる。
ナット本体2に対する板状の別部材14の取り付けの向きについては、ナット本体2のボルト挿入孔5内に突出している部分の角度βが90°以上となるように設定することが好ましい。すなわち、ボルト30(この場合は右ねじのボルトとする。)を固定して考えた場合、ナット本体2のP方向(締め付け方向)への回転では、板状の別部材14のエッジ角度が緩いため、比較的回り易いが、これとは逆のQ方向(緩み方向)への回転では、別部材14のエッジの角度が立った状態となるため、ボルト30のねじ山に食い付き易くなり、回りにくくなるためである。なお、摩擦発生部材である板状の別部材14とボルト30との間の上述した強度の関係及び板状の別部材14のナット本体2への取り付け角度については、上記第2実施形態における突起部13についても同様に適用できるものである。
(第4実施形態)
図8は本発明の第4実施形態における緩み防止ナット1Cを示し、ねじ駒3を付勢する弾性部材としてコイルばね12が用いられている。この実施形態では、摩擦発生部材4としてローラ型ワンウェイクラッチ15を用いるものである。ローラ型ワンウェイクラッチ15は、ローラ15a及びローラを付勢するばね15bがナット本体2におけるボルト挿入孔5の内面に取り付けられることにより構成される。このローラ型ワンウェイクラッチ15はボルト30への締め付け方向に対しては、ローラ15aが逃げてナット本体2の回転を行うことができるのに対し、ボルト30の緩み方向へはローラ15aがボルト30に係合し、この係合によってボルト30の回転を阻止する。従って、これにより緩み防止を行うことができる。なお、ローラ型ワンウェイクラッチ15としては、ナット本体2に用いることなく、ねじ駒3に設けても良いものである。
(第5実施形態)
図9は本発明の第5実施形態における緩み防止ナット1Dを示し、ねじ駒3をスライド面9の方向に付勢する弾性部材としてコイルばね12が用いられている。この実施形態では、摩擦発生部材4として、複数(この実施形態では2本)のコイル17が用いられる。コイル17は、ばね性を有していることが好ましい。このコイル17は、ボルト挿入孔5を挟んでねじ駒3と対向するようにナット本体2の内部に嵌め込み等により取り付けられる。かかるコイル17は、ボルト30の雄ねじ部30aと係合することにより、摩擦力が発生して緩み防止を行うように作用する。
図10はかかるコイル17の作用を示している。コイル17の線径はボルト30における雄ねじ部30aのねじピッチと等しいか、あるいは僅かに小さいことが好ましい。このような寸法関係とすることにより、図10(b)で示すように、コイル17の線材がボルト30のねじ山に食い込んで係合するため、ボルト30とコイル17との間に大きな摩擦力が発生し、大きな緩み防止効果を得ることができる。
この実施形態において、コイル17の巻方向はボルト30のねじの向きと同じ方向であることが好ましい。このような同じ方向とすることにより、図10(c)で示すように、コイル17の線材がボルト30のねじ山に食い込むため、さらに強い食い込み力を得ることができ、大きな緩み防止効果を作用させることができる。
(第6実施形態)
図11は本発明の第6実施形態における緩み防止ナット1Eを示し、ねじ駒3を付勢する弾性部材としてコイルばね12が用いられる。この実施形態では、摩擦発生部材18がねじ駒3の内部に配置されるものである。摩擦発生部材18はねじ駒3の雌ねじ部3aに対応して設けられており、ねじ駒3がボルト30と螺合すると同時に、摩擦発生部材18がボルト30を押圧するため、その摩擦力により緩み防止を行うことができる。
(第7実施形態)
図12は本発明の第7実施形態における緩み防止ナット1Fを示し、ねじ駒3がナット本体2に対して2つ配置されている。2つのねじ駒3は、ボルト挿入孔5の周囲の対向位置に配置されるものであり、それぞれがナット本体2のねじ駒用凹部6内に挿入されると共に、ナット本体2に形成されたスライド面9に沿って摺動するようになっている。さらに、この実施形態では、図11の実施形態で示すように、それぞれのねじ駒3に摩擦発生部材18が取り付けられている。この実施形態では、ボルト30の両側からねじ駒3が係合すると共に、ボルト30の両側から摩擦発生部材18が摩擦力を発生するため、緩み防止を行うことができる。
本発明は以上の実施形態に限定されることなく、種々変形が可能である。例えば、図示を省略するが、ねじ駒3の雌ねじ部3aまたはボルト30の雄ねじ部30aの外面に対し、ボルト30やねじ駒3よりも摩擦力の大きな材料を塗布したり、コーティングすることにより摩擦発生部材としての皮膜を形成しても良い。
(a)は本発明の第1実施形態における平面図,(b)は正面図、(c)は縦断面図及び(d)は(c)のA−A線断面図である。 (a)〜(d)は第1実施形態の作動を示す断面図である。 (a),(b)は第1実施形態の締め付け作動を示す断面図である。 第1実施形態における緩み防止作用を示す断面図である。 (a)は第2実施形態における平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のH−H線断面図である。 (a)は第3実施形態における平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のI−I線断面図である。 第3実施形態の作用を説明する断面図である。 (a)は第4実施形態における平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のJ−J線断面図である。 (a)は第5実施形態における平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のK−K線断面図である。 (a)〜(c)は第1実施形態の作動を示す側面図である。 (a)は第6実施形態における平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のM−M線断面図である。 (a)は第7実施形態における平面図、(b)は縦断面図、(c)は(b)のN−N線断面図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F 緩み防止ナット
2 ナット本体
3 ねじ駒
3a 雌ねじ部
4 摩擦発生部材
5 ボルト挿入孔
8 舌状突起(弾性部材)
9 スライド面
10 カバー
12 コイルばね(弾性部材)
13 突起部(摩擦発生部材)
14 板材の別部材(摩擦発生部材)
15 ローラ型ワンウェイクラッチ(摩擦発生部材)
17 コイル(摩擦発生部材)
18 摩擦発生部材
30 ボルト

Claims (3)

  1. ボルトが挿入されるボルト挿入孔及びボルト挿入方向に沿って前記ボルト挿入孔から離れる方向に傾斜したスライド面を有した1以上のねじ駒用凹部が内部に形成されたナット本体と、
    前記ナット本体内で抜け止め状態となっており、前記スライド面を摺動するようにねじ駒用凹部に挿入され、前記ボルトに係脱自在に係合するねじ駒と、
    前記ナット本体の内部又は前記ねじ駒に設けられ、ねじ駒のボルトへの係合によってボルトに食い込んでねじ駒との間に摩擦力を発生させる摩擦発生部材と、を備えていることを特徴とする緩み防止ナット。
  2. 前記ねじ駒が前記スライド面をボルトの方向へ摺動するように付勢する弾性部材をさらに有していることを特徴とする請求項1記載の緩み防止ナット。
  3. 前記摩擦発生部材は、下記(a)〜(f)のいずれか又はその組み合わせであることを特徴とする請求項1又は2記載の緩み防止ナット。
    (a)前記ボルト挿入孔側に突出するようにナット本体に形成された突起部
    (b)前記ナット本体と別部材からなり、前記ボルト挿入孔側に突出するようにホット本体に形成された突起部
    (c)前記ナット本体又はねじ駒の内部に設けられた別部材
    (d)前記ナット本体におけるボルト挿入孔又はねじ駒に取り付けられたローラ型ワンウェイクラッチ
    (e)前記ボルトのねじ間に噛み込む線径を有し、前記ナット本体又はねじ駒に取り付けられたコイル
    (f)ねじ駒又は/及びボルトの外面に設けられた皮膜
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