JP2008075455A - 2次空気供給系の異常検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カットバルブ装置の異常を精度よく検出することができる異常検出装置を提供する。
【解決手段】2次空気供給系の異常検出装置は、エンジン1から排出される排気を流す排気通路11R、11Lと、排気通路11R、11Lに2次空気を流す空気供給通路56R、56Lと、空気供給通路52R、52Lに設置され、2次空気の供給時に開弁する弁機構100R、100Lと、空気供給通路内の2次空気流量を検出する流量検出手段54と、空気供給通路内に排気脈動によって所定値よりも大きい負圧が発生する条件の時に弁機構100R、100Lの異常を検出する条件が成立していると判定する条件判定手段ステップS103、S104と、少なくとも条件成立時に2次空気流量の検出値が所定値以上である場合には、弁機構が異常であると判断する異常検出手段S105〜S107と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、エンジンの2次空気供給系の異常を検出する装置に関する。
従来から、エンジンの冷間始動時に2次空気を排気通路に供給し、排気触媒の早期活性を図る2次空気供給装置を備えたエンジンが知られている。この2次空気供給装置では2次空気を圧送するエアポンプに異常が生じると、触媒の排気浄化効率が低下し、エミッションが悪化するという問題がある。
そのため、2次空気供給通路に設置されたエアフローメータによってエアポンプから排気通路に供給される2次空気の流量を検出し、その検出値に基づいてエアポンプの故障を検出する技術が公知である(例えば、特許文献1)。
特開2003−343246号公報
上記した2次空気供給装置は、エアポンプよりも下流の2次空気供給通路に2次空気の流れを制御するエアカットバルブ装置を備える。このエアカットバルブ装置は、2次空気を供給する場合には2次空気供給通路を開弁して2次空気を流し、2次空気を供給しない場合には2次空気供給通路を閉弁して排気の逆流を防止する。このカットバルブ装置に異常が生じると、2次空気の流れを制御できず、排気浄化効率が低下してエミッションが悪化する。
特許文献1に記載の発明では、エアポンプが故障した場合に、2次空気供給時の2次空気流量を検出することでエアポンプの異常を検出することができる。
しかしながら、カットバルブ装置が開弁した状態で固着(以下「開固着」という。)した場合、特にカットバルブ装置が全開状態で開固着した場合には、2次空気供給時に2次空気は正常時と同様に流れるので、2次空気流量を検出してもカットバルブ装置の開固着を検出することはできない。また、カットバルブ装置が僅かに開弁したまま開固着した場合には、2次空気供給時の2次空気流量が少ないので、エアフローメータによって2次空気流量を精度よく検出できず、ノイズの影響などによってカットバルブ装置の異常を誤検出することがある。
本発明はこのような問題点に着目してなされたものであり、カットバルブ装置の異常を精度よく検出することができる異常検出装置を提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、車両のエンジン(1)から排出される排気に2次空気を供給する2次空気供給系(50)の異常検出装置である。この2次空気供給系(50)の異常検出装置は、エンジン(1)から排出される排気を流す排気通路(11R、11L)と、排気通路(11R、11L)に2次空気を流す空気供給通路(56R、56L)と、空気供給通路(52R、52L)に設置され、2次空気の供給時に開弁する弁機構(100R、100L)と、弁機構(100R、100L)よりも上流の空気供給通路(51)に設置され、空気供給通路内の2次空気流量を検出する流量検出手段(54)と、空気供給通路内に排気脈動によって所定値よりも大きい負圧が発生する条件の時に、弁機構(100R、100L)の異常を検出する条件が成立していると判定する条件判定手段(ステップS103、S104)と、少なくとも条件成立時に、2次空気流量の検出値が所定値以上である場合には、弁機構が異常であると判断する異常検出手段(ステップS105〜S107)と、を備える。
本発明によれば、排気脈動によって生じる排気圧力の負圧を利用して、弁機構から流出する2次空気流量を流量検出手段によって検出することで、弁機構の異常を検出することできる。
また、空気供給通路内に排気脈動によって所定値よりも大きい負圧が発生する場合に、弁機構の異常検出を行うので、弁機構が僅かに開弁した状態で開故障している場合であっても、誤検出を抑制でき、弁機構の異常を精度よく検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、2次空気供給装置を有するV型6気筒エンジンの構成を示す図である。
V型6気筒エンジン1は、シリンダヘッド10及びシリンダブロック20を備える。シリンダヘッド10及びシリンダブロック20は、それぞれ複数の気筒からなる左右のバンク、すなわち右バンク10R及び左バンク10Lを有する。
右バンク10Rは、第1気筒#1、第3気筒#3及び第5気筒#5の3つの気筒を直列に有する。右バンク側のシリンダヘッド10は、それら気筒とそれぞれ連通する排気ポート11Rを形成する。また、右バンク側のシリンダヘッド側部には、各排気ポート11Rと接続する排気マニホールド30Rが設置される。
排気マニホールド30Rは、各気筒から排出された排気を集合して下流に流す。この排気マニホールド30Rは、下流で排気管40Rに接続する。
排気管40Rには、上流から順に空燃比センサ41Rと触媒42Rとが設置される。
空燃比センサ41Rは、排気マニホールド30Rによって集合されて排気管40Rに流れ込む排気中の酸素濃度を検出して出力する。
触媒42Rは、三元触媒などであって、排気に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)を酸化及び還元し、排気を浄化する。この触媒42Rは、排気管40Rの内部を流れる排気によって昇温する。
左バンク10Lも右バンク10Rと同様の構成であって、第2気筒#2、第4気筒#4及び第6気筒#6の3つの気筒を直列に有する。左バンク側のシリンダヘッド10は、それら気筒とそれぞれ連通する排気ポート11Lを形成する。また、左バンク側のシリンダヘッド側部には各気筒からの排気を集合する排気マニホールド30Lが設置され、この排気マニホールド30Lは下流で排気管40Lに接続する。そして、排気管40Lには、上流から順に空燃比センサ41Lと触媒42Lが設置される。
上記した触媒42R、42Lは、所定の活性温度に達したときに炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)の浄化性能を発揮する。しかしながら、エンジン1の始動直後は排気温度が低いので、触媒42R、42Lが活性温度に達するまでには時間がかかる。そのため、触媒42R、42Lが活性温度に達するまでの間は排気中の炭化水素(HC)などをほとんど浄化できず、エミッションが悪化してしまう。そこで、エミッションの悪化を抑制するため、エンジン1は2次空気を排気ポート11R、11Lに供給する2次空気供給装置50を備える。
2次空気供給装置50は、2次空気供給通路51、エアポンプ55やカットバルブ装置100R、100Lなどから構成される。
2次空気供給通路51には、上流から順にエアクリーナ53、エアフローメータ54及びエアポンプ55が設置される。
エアクリーナ53は、外部から取り込まれる空気中の塵埃などを除去し、空気を下流に流す。
エアフローメータ54は、2次空気供給通路51を流れる2次空気の流量を検出して出力する。このエアフローメータ54では、空気流量が多いほど出力値が大きくなる。
エアポンプ55は、モータ又はエンジンなどによって駆動され、2次空気を下流に圧送する。
上記した2次空気供給通路51は、その下流において、右バンク側に向かって設けられる分岐通路51Rと左バンク側に向かって設けられる分岐通路51Lとに分岐する。
右バンク側の分岐通路51Rは、車両の運転状態に応じて2次空気の流れを遮蔽するカットバルブ装置100Rを介して右バンク通路52Rに接続する。この右バンク通路52Rは、右バンク10Rのシリンダヘッド10に形成される通路穴56Rに車両の前方側から接続する。
通路穴56Rは、シリンダヘッド内部に気筒配列方向に形成される。この通路穴56Rは、各気筒#1、#3、#5からの排気を流す各排気ポート11Rとそれぞれ連通する図示しない連通部を有する。エアポンプ55によって圧送された2次空気は、この通路穴56Rの連通部から排気ポート11Rに流れ込む。
また、左バンク側の分岐通路51Lも右バンク側と同様に、車両の運転状態に応じて2次空気の流れを遮蔽するカットバルブ装置100Lを介して左バンク通路52Lに接続する。この左バンク通路52Lは、左バンク10Lのシリンダヘッド10に形成される通路穴56Lに車両の前方から接続する。
上記したエアポンプ55やカットバルブ装置100R、100Lなどの動作を制御するため、コントローラ60が備えられる。コントローラ60は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ60には、空燃比センサ41R、41L、エアフローメータ54や車速センサ(車速検出手段)などからの出力信号が入力する。
コントローラ60は、空燃比センサ41R、41Lなどの各種センサからの検出信号に基づいて図示しない燃料噴射弁、エアポンプ55及びカットバルブ装置100R、100Lを制御する。また、コントローラ60は、エアフローメータ54の検出値に基づいてカットバルブ装置100R、100Lの異常を検出する。カットバルブ装置100R、100Lの異常検出の詳細については後述する。
図2は、右バンク通路52Rを開閉するカットバルブ装置100Rの構造を示す図である。なお、左バンク通路52Lに設置されるカットバルブ装置100Lも同様の構造であるため説明の便宜上省略する。
カットバルブ装置100Rの本体101の上部にはダイヤフラム102を隔てて圧力室103が形成される。圧力室103の側部には圧力導入通路104の一端が接続し、圧力導入通路104の他端は図示しないバルブを介して圧力源に接続する。そして、圧力室103には、エアポンプ55の駆動を停止するのと同時に図示しない圧力源から圧力が供給される。
本体101の内部には壁部105が形成され、この壁部105とダイヤフラム102とによって大気室106が形成される。ダイヤフラム102と壁部105の段付107との間には、ダイヤフラム102を圧力室側に付勢するバネ108が設置される。また、本体101の側部には、外部と大気室106とを連通する連通孔109が形成される。
上記したダイヤフラム102の大気室側面にはロッド110が連結される。このロッド110は壁部105に挿通され、ロッド110の先端には2次空気を流れ制御する弁体111が設置される。
本体101の側部には、2次空気が流入する流入通路112が形成される。この流入通路112は分岐通路51Rと接続する。また、本体101の下部には、2次空気が流出する流出通路113が形成される。この流出通路113は右バンク通路52Rと接続する。エアポンプ55から圧送される2次空気は流入通路112から流出通路113に向けて流れる。
流入通路112と流出通路113との間の本体101には、第1仕切板114と第2仕切板115が設置される。第1仕切板114は、ロッド110と同芯であって、弁体111よりも小径の第1貫通孔116を形成する。第2仕切板115は、その中央に第2貫通孔117を形成する。この第2仕切板115には、下側から第2貫通孔117を塞ぐようにリード弁118が設置される。このリード弁118は逆止弁であって、流入通路112から流出通路113に向かう流れに対して開弁し、流出通路113から流入通路112に向かう流れに対して閉弁する。
このようなカットバルブ装置100Rでは、圧力室103に圧力を導入していない場合には、バネ108がダイヤフラム102を圧力室側に付勢するので、ロッド110が押し上げられ、弁体111が第1仕切板114から離れて第1貫通孔116を開弁する。また、圧力室103に圧力が導入されると、ダイヤフラム102がバネ108に抗して大気室側に押し下げられるので、ロッド110が押し下げられ、弁体111が第1仕切板114に当接し、第1貫通孔116を塞いで閉弁する。
上記した2次空気供給装置50は、エンジン冷間始動時のように触媒42R、42Lが活性温度に達していない場合に、カットバルブ装置100R、100Lを開弁することによって右バンク通路52R及び左バンク通路52Lを開弁し、2次空気を排気ポート11R、11Lに供給する。
2次空気を供給する場合には、気筒内の空燃比を理論空燃比よりもリッチにして、リッチ燃焼を行わせる。リッチ燃焼後の排気は、未燃燃料である炭化水素(HC)や一酸化炭素(CO)が残存する排気となる。2次空気供給装置50は、この排気に2次空気を供給することで、排気中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)の酸化(2次燃焼)を促進して排気の浄化を図るとともに、2次燃焼によって昇温した排気を触媒42R、42Lに導入する。これにより、触媒42R、42Lを早期に活性することができる。
これに対して、2次空気を供給しない場合には、カットバルブ装置100R、100Lを閉弁して排気ポート11R、11Lへの2次空気の供給を停止するとともに排気の逆流を防止する。
ところで、2次空気供給装置50において、カットバルブ装置100R、100Lの弁体が熱劣化などによって開故障すると、2次空気を排気空燃比に応じて適切に制御することができなくなり、エミッションが悪化する。そこで、本実施形態では、排気脈動によって右バンク通路52R及び左バンク通路52Lの内部に生じる負圧を利用してカットバルブ装置100R、100Lの異常を検出する。
V型6気筒のエンジン1では、左右のバンク10R、10Lの気筒#1〜#6が交互に等間隔で点火され、点火から一定期間をおいて各気筒#1〜#6から排気が排出される。そのため、各気筒#1〜#6から排出される排気は、排気行程において間欠的に流出して排気脈動が生じる。
図3は、排気脈動によって右バンク通路52Rに生じる排気圧力を示す図である。図3(A)はアイドリング時の排気圧力を示す。なお、左バンク10Lから流出する排気も左バンク通路52Lに圧力波を形成するが、右バンク10Rと同様であるため、説明の便宜上省略する。
図3(A)に示すように、時刻t1で第1気筒#1から排気が排出されると、その排気の一部が排気ポート11Rから右バンク通路52Rに流れ込み、右バンク通路内の排気圧力が最大値Pmaxまで増加し、その排気が右バンク通路52Rの内部を流れるときの慣性効果によって排気圧力が最小値Pminまで低下し、圧力変動が生じる。そして、時刻t3において第3気筒#3から排出された排気によって圧力変動が生じ、時刻t5において第5気筒#5から排出された排気によって圧力変動が生じ、というように圧力変動が連続し、右バンク通路52Rの内部に圧力波を形成する。アイドリング時などの低負荷運転中は、排気圧力の平均値P1は大気圧P0よりも大きいが、排気圧力の最小値Pminの近傍では領域Aに示すように大気圧P0よりも低い負圧となる。そして、この負圧を利用してカットバルブ装置100Rの異常を検出する。
つまり、カットバルブ装置100Rの弁体111が開故障していない場合には、排気圧力が負圧になっても弁体が第1貫通孔を閉弁しているため2次空気は流れない。しかし、カットバルブ装置100Rが開故障している場合には、エアポンプ55が駆動していなくても排気圧力の負圧によって2次空気が流れて2次空気流量が変化する。この2次空気流量をエアフローメータ54で検出することによってカットバルブ装置100Rの異常を検出することができる。
しかしながら、アイドリング時は負圧となる領域が少ないので、カットバルブ装置100Rの弁体111が僅かに開弁した状態で開故障している場合は、排気脈動の負圧による2次空気流量が少ない。そうすると、エアフローメータ54の検出限界を超えてしまい、カットバルブ装置100Rが開故障を検出できず誤検出する可能性がある。そのため、本実施形態では、カットバルブ装置100Rの異常検出を、アイドル時よりも負圧が大きくなる燃料カットを行う車両の減速中に実施することで検出精度の向上を図る。
図3(B)は燃料カットを行う車両の減速時における排気圧力を示す。
燃料カットを行う車両の減速時においても、図3(B)に示すように、排気の圧力波が右バンク通路52Rの内部に形成される。
燃料カットを伴う車両の減速時では、スロットル開度が全閉状態であって燃料の燃焼も行われないので、排気圧力は低下する。そのため、排気圧力の平均値P1はアイドリング時と比較して大気圧P0に近い値となる。また、排気圧力が低下すると、吸気行程前半と排気行程後半がオーバラップする期間に排気ポート内の排気が気筒内の負圧によって排気ポート11Rから各気筒内に逆流しやすくなる。そのため、図3(B)の領域Bに示すように大気圧P0よりも低い負圧となる領域Bがアイドリング時よりも多くなる。そのため、カットバルブ装置100Rの弁体111が僅かに開弁した状態で開故障している場合であっても、燃料カットを伴う車両の減速時にカットバルブ装置100Rの異常診断を行う方がアイドリング時に行うよりも2次空気の流量を多く検出することができる。これにより、カットバルブ装置100Rの異常を精度よく検出でき、誤検出を抑制することができる。
図4は、2次空気供給装置50のカットバルブ装置100R、100Lの異常を検出する制御ルーチンを示すフローチャートである。この制御はエンジン1の運転開始ともに実行され、一定周期、例えば10ミリ秒周期でカットバルブ装置100R、100Lの異常が検出されるまで実施される。
まず、ステップS101からステップS104において、カットバルブ装置100R、100Lの異常を検出するための異常検出条件判定を行う。つまり、ステップS101、S102において2次空気の供給状態を判定し、ステップS103、S104において排気脈動によって2次空気供給通路内に発生する負圧が所定値よりも大きい状態にあるか否かを判定することによって異常検出条件判定を行う。
ステップS101では、コントローラ60はカットバルブ装置100R、100Lに閉弁信号が出力されているか否かを判断する。閉弁信号が出力されている場合には、2次空気は供給されていないと判断し、ステップS102に移る。閉弁信号が出力されていない場合には、2次空気が排気ポート11R、11Lに供給されており、異常検出条件が成立していないと判断して一旦処理を抜ける。
ステップS102では、コントローラ60はエアポンプ55に停止信号が出力されているか否かを判断する。停止信号が出力されている場合には、エアポンプ55の駆動が停止していると判断し、ステップS103に移る。停止信号が出力されていない場合には、エアポンプ55が駆動しており、カットバルブ装置100R、100Lの開故障に起因する2次空気流量をエアフローメータ54によって精度よく検出することができないため、異常検出条件が成立していないと判断して一旦処理を抜ける。
ステップS103では、コントローラ60は車両が減速中か否かを車速センサの検出値に基づいて判断する。車両が減速していると判断した場合には、ステップS104に移る。車両が減速していない場合には、異常検出条件が成立していないと判断して一旦処理を抜ける。
ステップS104では、コントローラ60は、燃料噴射弁に停止信号が出力されているか否かを判断する。燃料噴射弁に停止信号が出力されている場合には、燃料カットをしていると判断してステップS105に移る。燃料噴射弁に停止信号が出力されていない場合には、燃料カットをしておらず異常検出条件が成立していないと判断して一旦処理を抜ける。なお、燃料カットは、例えばエンジン回転速度が所定値以上であって、アクセル開度の全閉状態が所定時間経過したときに実施する。
そして、ステップS101からステップS104の全ての条件を満たす場合に、異常検出条件が成立したと判断し、ステップS105からステップS107においてカットバルブ装置100R、100Lの異常検出を実行する。
ステップS105では、コントローラ60は、エアフローメータ54によって検出する2次空気流量の検出値Fが基準値となる所定値F0以上であるか否かを判断する。検出値Fが所定値F0以上の場合には、カットバルブ装置100R、100Lに閉弁信号が出力されているにも関わらず2次空気が流出しており、カットバルブ装置100R、100Lに異常があると判断してステップS106に移る。検出値Fが所定値F0よりも小さい場合には、カットバルブ装置100R、100Lが正常に作動しており、2次空気の流れが遮断されていると判断してステップS107に移る。
ステップS106では、コントローラ60はカットバルブ装置100R、100Lが開故障していると判定(以下「NG判定」という。)する。そして、NG判定の場合には、カットバルブ装置100R、100Lの故障を運転者に警告し、処理を終了する。
ステップS107では、コントローラ60はカットバルブ装置100R、100Lが正常に作動していると判定(以下「OK判定」という。)し、処理を一旦抜ける。
図5は、カットバルブ装置100R、100Lの異常検出の動作を示すタイムチャートである。
エンジン始動後の時刻t1において、カットバルブ装置100R、100Lに閉弁信号が出力され、カットバルブ装置100R、100Lは右バンク通路52R及び左バンク通路52Lを閉弁する(図5(A))。同時に、エアポンプ55の停止信号が出力され、エアポンプ55の駆動が停止する(図5(B))。これにより、2次空気供給装置50による排気ポート11R、11Lへの2次空気の供給が停止する。時刻t2において車両が減速し始めると(図5(C))、エンジン回転速度が所定値以上であって、アクセル開度の全閉状態が所定時間経過した時刻t3において、コントローラ60が燃料噴射弁に停止信号を出力し、燃料カットを行う(図5(D))。
そして、排気脈動によって右バンク通路52R及び左バンク通路52Lの内部に生じる負圧を利用してカットバルブ装置100R、100Lの異常を検出する。コントローラ60は、エアフローメータ54で検出している2次空気流量の検出値Fが所定値F0以上か否かを判断する。カットバルブ装置100R、100Lに閉弁信号が出力されているにも関わらず、時刻t4において検出値Fが所定値F0以上となると、カットバルブ装置100R、100Lが開故障しているとしてNG判定し、カットバルブ装置100R、100Lの故障を運転者に警告する。
以上説明した本実施形態では、下記の効果を得ることができる。
本発明によれば、排気脈動によって生じる排気圧力の負圧を利用し、2次空気流量をエアフローメータ54で検出することによってカットバルブ装置100R、100Lの異常を検出することができる。
また、燃料カットを伴う車両の減速時にカットバルブ装置100R、100Lの異常検出を行う。そのため、カットバルブ装置100Rの弁体111が僅かに開弁した状態で開故障している場合であっても、エアフローメータ54で2次空気流量を精度よく検出することができる。これにより、カットバルブ装置100R、100Lの異常の誤検出を抑制することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、2次空気供給装置50は左右のバンクの排気ポート11R、11Lに2次空気を供給するのではなく、排気マニホールド30R、30Lの各ブランチ管に2次空気を供給するようにしてもよい。
また、V型6気筒エンジンだけでなく、種々のエンジンにおいても本発明の思想を適用することができる。
2次空気供給装置を有するV型6気筒エンジンの構成を示す図である。 カットバルブ装置の構造を示す図である。 排気脈動によって生じる排気圧力を示す図である。 カットバルブ装置の異常検出の制御ルーチンを示すフローチャートである。 カットバルブ装置の異常検出の動作を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 V型6気筒エンジン
10R 右バンク
10L 左バンク
11R、11L 排気ポート(排気通路)
30R、30L 排気マニホールド(排気通路)
50 2次空気供給装置
51 2次空気供給通路(空気供給通路)
52R 右バンク通路(空気供給通路)
52L 左バンク通路(空気供給通路)
54 エアフローメータ(流量検出手段)
55 エアポンプ
56R、56L 通路穴(空気供給通路)
60 コントローラ
100R、100L カットバルブ装置(弁機構)

Claims (6)

  1. 車両のエンジンから排出される排気に2次空気を供給する2次空気供給系の異常検出装置であって、
    前記エンジンから排出される排気を流す排気通路と、
    前記排気通路に2次空気を流す空気供給通路と、
    前記空気供給通路に設置され、2次空気の供給時に開弁する弁機構と、
    前記弁機構よりも上流の空気供給通路に設置され、空気供給通路内の2次空気流量を検出する流量検出手段と、
    前記空気供給通路内に排気脈動によって所定値よりも大きい負圧が発生する条件の時に、前記弁機構の異常を検出する条件が成立していると判定する条件判定手段と、
    少なくとも前記条件成立時に、前記2次空気流量の検出値が所定値以上である場合には、前記弁機構が異常であると判定する異常検出手段と、
    を備えることを特徴とする2次空気供給系の異常検出装置。
  2. 前記条件判定手段は、前記空気供給通路内に排気脈動によって所定値よりも大きい負圧が発生しており、前記エンジンから排出される排気に2次空気が供給されていない条件の時に、前記弁機構の異常を検出する条件が成立していると判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の2次空気供給系の異常検出装置。
  3. 前記条件判定手段は、前記車両が燃料噴射を停止する燃料カットを伴う減速中である場合に、前記空気供給通路内に排気脈動によって所定値よりも大きい負圧が発生する条件とする、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の2次空気供給系の異常検出装置。
  4. 前記条件判定手段は、前記弁機構への閉弁信号を検出し、前記2次空気供給系のエアポンプへの停止信号を検出した場合に、前記エンジンから排出される排気に2次空気が供給されていない条件とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の2次空気供給系の異常検出装置。
  5. 前記流量検出手段は、エアフローメータである、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の2次空気供給系の異常検出装置。
  6. 前記エンジンは、V型6気筒エンジンであって、
    前記空気供給通路は、前記V型エンジンのバンクごとに設けられ、同一バンク内の各気筒の排気通路に2次空気を流す、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の2次空気供給系の異常検出装置。
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