JP2008074733A - 持久力向上用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性の高い持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、これらの組成物を含有する食品や飲料を提供する。
【解決手段】テアニンを有効成分とする持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、かかる組成物を含有する食品又は飲料。テアニン含有量が体重0.5〜5mg/kgであることが望ましい。
【選択図】なし
【解決手段】テアニンを有効成分とする持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、かかる組成物を含有する食品又は飲料。テアニン含有量が体重0.5〜5mg/kgであることが望ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、テアニンを有効成分とする持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、かかる組成物を含有する食品又は飲料に関する。
疲労には、身体的な疲労と精神的な疲労とがあり、一般的に身体疲労とは、肉体的活動による疲れとその蓄積、エネルギーの消耗を意味し、精神疲労とは、脳の働きや神経の活動による疲れを意味すると言われている。
身体疲労と精神疲労が混在する場合も多いため、症状等からいずれの疲労であるかを判定できない場合も多いが、疲労をもたらすメカニズム、症状、疲労軽減のための機序などはそれぞれ異なる。例えば身体疲労は、眠い、だるいなど、どちらかというと頭がボーッとした状態になるのに対し、精神疲労の場合は、むしろ神経が変に興奮してしまい、イライラ怒りやすくなる、眠れない、集中力低下といった状態となる。
このような疲労は、過度の酷使から身体や精神を守るためのアラームとして機能しており、生体維持に欠くことができない体内メカニズムである。特に身体疲労は、慢性疲労や過労死させないために必要な生体防衛システムとして機能している。すなわち、身体が無理していると脳が感じ取ると、その情報は、脳幹網様体へ伝えられ、脳幹網様体から自律神経系の中枢である視床下部並びに、食欲、性欲などの本能や感情をつかさどる大脳辺縁系へ伝達され、さらに運動や五感をつかさどる大脳皮質へと伝達され、ここで情報が分析・判断され、その指令が中枢神経から自律神経、免疫系、内分泌系に伝達され肉体的変化をもたらすことになる。例えばスポーツで筋肉を酷使した場合には、その情報は筋肉から脳に伝達され疲労感を生じさせたり、また手足では筋肉痛などを生じさせる。
身体疲労も適度なものであれば、休息や睡眠等により回復するが、過度な身体疲労や慢性的な疲労となると、休息や睡眠だけでは回復が困難となるため、外部要因によって積極的に身体疲労を軽減する必要もある。また、身体疲労に伴う倦怠感等の不快な感覚を除去乃至軽減することによって、休息や睡眠がより効果的になる。さらに、身体疲労をより短時間で回復させることができれば、次の活動を疲労感なく効率的に行なうことができる。このように、身体疲労は、生体防衛システムとして不可欠ではあるものの、効率的かつ簡便に積極的に疲労回復させる必要性もある。
従来、このような身体疲労を軽減するための薬剤や飲食物としては、エネルギー源となる栄養素を供給するもの(特許文献1)と、興奮効果によって疲労感をマスキングするもの(特許文献2)とが知られていた。
しかし、いずれの場合も、身体疲労を直接軽減するものではなく、前者の場合には、カロリーの過剰摂取につながるおそれもあった。また、後者の場合は、マスキング効果が切れると、さらなる疲労感に襲われるという問題を抱えていた。また、長期間にわたって疲労感をマスキング効果で抑制し続けると、過労死等の深刻な問題に繋がり好ましくないことが近年指摘されている(非特許文献1)
ちなみに本発明は、後述するように、テアニンを有効成分とするものであるが、従来、テアニンには、リラックス効果(特許文献3)や精神疲労回復効果(特許文献4)があることが知られており、またテアニンが血流低下に伴う疲労を回復することも知られている(特許文献5)。しかし、テアニンが持久力向上や、有酸素運動時の抗疲労や、嫌気性代謝閾値上昇や、血中乳酸蓄積軽減する効果については報告がなかった。
本発明の目的は、安全性の高い持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、これらの組成物を含有する食品や飲料を提供することにある。
これまでテアニンが有酸素運動時の運動能力を高める効果については報告がなかった。そこで新たにテアニンの身体疲労に対する効果を検証した結果、テアニンに嫌気性代謝閾値(AT値)を上昇させる効果があることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)テアニンを有効成分とする持久力向上用組成物や、
(2)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(1)記載の持久力向上用組成物や、
(3)テアニンを有効成分とする有酸素運動時の抗疲労用組成物や、
(4)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(3)記載の抗疲労用組成物や、
(5)テアニンを有効成分とする嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、
(6)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(5)記載の嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、
(7)テアニンを有効成分とする血中乳酸蓄積軽減用組成物や、
(8)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(7)記載の血中乳酸蓄積軽減用組成物や、
(9)上記(1)若しくは(2)記載の持久力向上組成物、上記(3)若しくは(4)記載の抗疲労組成物、上記(5)若しくは(6)記載の嫌気性代謝閾値上昇用組成物、又は上記(7)若しくは(8)記載の血中乳酸蓄積軽減用組成物を含有することを特徴とする食品又は飲料や、
(10)テアニンを含有し、持久力向上、有酸素運動時の抗疲労、嫌気性代謝閾値上昇及び/又は血中乳酸蓄積軽減のために用いられるものである旨の表示を付した食品又は飲料に関する。
(1)テアニンを有効成分とする持久力向上用組成物や、
(2)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(1)記載の持久力向上用組成物や、
(3)テアニンを有効成分とする有酸素運動時の抗疲労用組成物や、
(4)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(3)記載の抗疲労用組成物や、
(5)テアニンを有効成分とする嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、
(6)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(5)記載の嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、
(7)テアニンを有効成分とする血中乳酸蓄積軽減用組成物や、
(8)テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする上記(7)記載の血中乳酸蓄積軽減用組成物や、
(9)上記(1)若しくは(2)記載の持久力向上組成物、上記(3)若しくは(4)記載の抗疲労組成物、上記(5)若しくは(6)記載の嫌気性代謝閾値上昇用組成物、又は上記(7)若しくは(8)記載の血中乳酸蓄積軽減用組成物を含有することを特徴とする食品又は飲料や、
(10)テアニンを含有し、持久力向上、有酸素運動時の抗疲労、嫌気性代謝閾値上昇及び/又は血中乳酸蓄積軽減のために用いられるものである旨の表示を付した食品又は飲料に関する。
本発明によれば、安全性の高い持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、これらの組成物を含有する食品や飲料を提供することができる。
本欄では、本発明の実施形態として、持久力向上用組成物や、有酸素運動時の抗疲労組成物や、嫌気性代謝閾値上昇用組成物や、血中乳酸蓄積軽減用組成物や、これらの組成物を含有する食品や飲料について説明する。なお、以下の説明において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」を意図し、「Xよりも大きくYよりも小さいことが好ましい」旨の意図も包含する。
本発明の持久力向上用組成物、有酸素運動時の抗疲労組成物、嫌気性代謝閾値上昇用組成物、血中乳酸蓄積軽減用組成物は、テアニンを有効成分として配合させることにより調製することができる。また、これらの組成物は、1種類又は2種類以上を食品や飲料を配合することができる。なお、前記組成物や飲食品は、テアニンを配合することにより調製することもできるが、テアニンを含有する組成物、植物抽出物、飲食品やその他テアニン含有物を配合することにより調製することもできる。
テアニンは、緑茶等に含まれるグルタミン酸の誘導体であり、本発明の有効成分として、例えばL−グルタミン酸−γ−エチルアミド(L−テアニン
)、L−グルタミン酸−γ−メチルアミド、D−グルタミン酸−γ−エチルアミド(D−テアニン )、D−グルタミン酸−γ−メチルアミド等のL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミド、L−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドを基本構造に含む誘導体(例えばL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドの配糖体など)からなる群から選ばれた1種類の化合物又は2種類以上の化合物からなる混合物を用いることができる。中でも、L−テアニンは、天然物から取得可能であるばかりか、食品添加物として認められており、入手の容易さ及び安全性などからも特に好ましい。
)、L−グルタミン酸−γ−メチルアミド、D−グルタミン酸−γ−エチルアミド(D−テアニン )、D−グルタミン酸−γ−メチルアミド等のL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミド、L−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドを基本構造に含む誘導体(例えばL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドの配糖体など)からなる群から選ばれた1種類の化合物又は2種類以上の化合物からなる混合物を用いることができる。中でも、L−テアニンは、天然物から取得可能であるばかりか、食品添加物として認められており、入手の容易さ及び安全性などからも特に好ましい。
テアニンは、既に公知となっている各種方法によって製造することが可能である。例えば、植物または微生物などの培養法により生合成することも、茶葉から抽出することも、発酵或いは化学合成することもできる。具体的には、特開平05−068578(段落[0006]−[0021])、特開平5−328986(段落[0008]−[0027])、特開平09−263573(段落[0009]−[0029])、特開平11−225789(段落[0007]−[0021])、特開2000−26383(段落[0006]−[0020])、特開2001−278848(段落[0011]−[0021])、特開2003−267867(段落[0005]−[0017])、特開2004−010545(段落[0006]−[0036])、特開2006−083155(段落[0009]−[0021])等に記載された製造方法によって得ることができる。ただし、これらの製造方法に限定されるわけではない。また、得られたテアニンはそのまま使用しても精製して使用してもよく、両者を混合して使用することもできる。
本発明において、テアニンは、持久力向上用組成物、有酸素運動時の抗疲労組成物、嫌気性代謝閾値上昇用組成物、血中乳酸蓄積軽減用組成物の有効成分として単独で用いることもできるが、既にこれらの作用が知られた他の成分と混合して該有効成分とすることもできる。また、単独で用いる場合、例えばテアニンを精製品、粗精製品、或いは茶抽出エキス等の形状のまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することができる。
本発明において持久力向上とは、持久力を必要とする運動や筋肉労作を繰り返し行う必要のある労働等を始めとする広義の運動に対して持久力を向上、疲労を抑制する作用を有することをいう。本発明の持久力向上剤は、テアニンを有効成分として含有し、かかる作用を有する組成物をいう。
本発明において有酸素運動時の抗疲労とは、マラソン、水泳、エアロビクス等の持久力を必要とする運動、さらには日常生活における労作など、筋肉における酸素消費と心肺系による酸素の供給が平衡状態にあるいわゆる有酸素運動を行うときに生じる身体的疲労を軽減する作用を有することをいう。上述のように、疲労には身体的疲労と精神的疲労とに一般的に大別されるが、本発明の抗疲労組成物は有酸素運動により生じる身体的疲労を軽減するものであって、精神的疲労のみに直接作用するものではない。しかし、身体的疲労と精神的疲労との両方の状態にある場合に、本発明の抗疲労組成物を投与することにより身体的疲労を軽減することができるのはいうまでもない。
本発明において嫌気性代謝閾値上昇とは、体内で乳酸が血中に蓄積し始める時点の酸素摂取量の値を上昇させることをいう。乳酸は骨格筋に対してエネルギー源として利用されるため疲労時の重要な回復因子の一つとなる。さらには脳、心臓においてもその重要性が指摘されている(『別冊・医学のあゆみ:疲労の科学』)。しかし筋肉への過度の蓄積は筋の活動を低下させる作用が強くパフォーマンスの低下を招くため、乳酸の蓄積を抑制することは疲労を予防する上で重要である。
嫌気性閾値代謝値(anaerobic threshold、AT値)とは、「乳酸が血中に蓄積し始める時点の酸素摂取量の値」と定義されている(『運動負荷試験入門』第148頁、2001)。嫌気性閾値代謝値は、もともとWassermanにより提唱されたものであり、現在は呼気ガス分析を併用する運動負荷試験において標準的に用いられるものである。
運動強度を徐々に増加させる漸増負荷運動において、換気量(肺呼吸量)や血中乳酸濃度は初期段階において緩やかに増加していくが、ある特定段階で有酸素運動から無酸素運動に変わることから、換気量(肺呼吸量)や血中乳酸濃度は急激に増加する。この変曲点、すなわち無酸素運動と有酸素運動の境界の運動強度は、無酸素性代謝閾値又は嫌気性代謝閾値と呼ばれている。すなわち嫌気性代謝閾値とはいかに高強度の運動ができるかを数値で示すものであって有酸素性持久力の指標とされている。本発明の嫌気性代謝閾値上昇組成物は、テアニンを有効成分として含有し、かかる作用を有する組成物をいう。
本発明において血中乳酸蓄積軽減とは、血中の乳酸蓄積を抑制する作用を指すものであるが、かかる血中乳酸蓄積軽減には血中の乳酸を減少させる作用も含まれる。上述のとおり、近年では乳酸は筋肉等の疲労回復因子とされており、効率的に乳酸が利用されることは疲労回復の点からも望ましい。またかかる乳酸蓄積が抑制されれば筋の活動低下を抑制し、より強い強度の運動を行うことができる。
本発明の持久力向上用組成物、有酸素運動時の抗疲労組成物、嫌気性代謝閾値上昇用組成物、血中乳酸蓄積軽減用組成物は、医薬品および医薬部外品として提供することができる。
その形態としては、凍結乾燥或いは噴霧乾燥等により乾燥させて乾燥粉末として提供することも、液剤、錠剤、散剤、顆粒、糖衣錠、カプセル、懸濁液、乳剤、アンプル剤、注射剤、その他任意の形態に調製して提供することができる。医薬品として提供する場合、例えば、有効成分をそのまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することも可能である。医薬部外品として提供する場合、容器詰めドリンク飲料等の飲用形態、或いはタブレット、カプセル、顆粒等の形態とし、できるだけ摂取し易い形態として提供するのが好ましい。
また、本発明の持久力向上用組成物、有酸素運動時の抗疲労組成物、嫌気性代謝閾値上昇用組成物、血中乳酸蓄積軽減用組成物は、飲食物素材に添加することにより、持久力向上用の飲食物、有酸素運動時の抗疲労用の飲食物、嫌気性代謝閾値上昇用の飲食物、血中乳酸蓄積軽減用の飲料や食品を作製することもできる。なお、本明細書中において飲食物とは、飲料及び食品を意図するものである。
このような飲食物は、健康食品・健康飲料・特定保健用食品・機能性食品として提供することができる。その場合、それぞれの飲食物を製造するのに通常配合する食品素材に本発明の持久力向上用組成物、有酸素運動時の抗疲労組成物、嫌気性代謝閾値上昇用組成物、血中乳酸蓄積軽減用組成物を加えることにより調製することができる。また、特定保健用食品等の認定を受けた場合に、これらの飲食物は、テアニンを含有し、持久力向上、有酸素運動時の抗疲労、嫌気性代謝閾値上昇及び/又は血中乳酸蓄積軽減のために用いられるものである旨の表示を付した食品又は飲料として販売することもできる。
例えば、本発明の有効成分を、各種食品素材(果実やゼリーなども含む)、乳成分、炭酸、賦形剤(造粒剤含む)、希釈剤、或いは更に甘味剤、フレーバー、小麦粉、でんぷん、糖、油脂類等の各種タンパク質、糖質原料やビタミン、ミネラル、その他の生理活性成分、ホルモン、栄養成分などから選ばれた一種又は二種以上に加えて、スポーツ飲料、果実飲料、茶飲料、野菜ジュース、乳性飲料、アルコール飲料、ゼリー飲料、炭酸飲料などの各種飲料、ゼリー、チューインガム、チョコレート、アイスクリーム、キャンディ、ビスケットなどの菓子類、スナック、パン、ケーキなどの澱粉系加工食品、魚肉練り製品、畜肉製品、豆腐、チーズなどのタンパク質系加工食品、味噌やしょうゆ、ドレッシングなどの調味料、その他、サプリメント、飼葉、ペットフードなど様々な飲食物の形態として提供することができる。
上記組成物および飲食物におけるテアニン量は、本発明が目的とする効果を損なわない限り特に限定するものではないが、例えば投与対象の体重1kg当たり0.5mg〜5mgのテアニンを投与するのが好ましく、中でも投与対象の体重1kg当たり0.5mg〜2mgのテアニンを投与するのがさらに好ましい。例えば本発明の組成物を成人に投与することを想定し、体重を40kg〜100kgとした場合、20mg〜500mgのテアニンを投与することが好ましく、20mg〜200mgのテアニンを投与することがさらに好ましい。言い換えれば、そのようなテアニン量を摂取し得るように組成物および飲食物中のテアニン量を適宜調整するのが好ましい。
例えば、体重60kgのヒトが摂取することを目安とすると、3mg〜3000mgのテアニン含有量に調整するのが好ましく、中でも3mg〜120mgのテアニン含有量に調整するのがさらに好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
テアニン摂取による身体疲労軽減効果
テアニンの摂取による身体疲労軽減効果を検討した。身体疲労軽減の評価には、血液中の疲労負荷により上昇する成分の分析及び呼気ガス分析を行った。
テアニンの摂取による身体疲労軽減効果を検討した。身体疲労軽減の評価には、血液中の疲労負荷により上昇する成分の分析及び呼気ガス分析を行った。
試験飲料として、(1)ドリンク1(プラセボ)、(2)ドリンク2(テアニン低容量30mg/200ml)、(3)ドリンク3(テアニン高容量150mg/200ml)、(4)ドリンク4(カテキン100mg/200ml)を調製した。
健康な男子大学生12名(平均年齢20.0±0.9歳)を被験者とし、上記飲料を試験1週間前より1日2本(朝・夕)摂取させた。試験当日には、運動負荷試験の前後に測定を行った。運動負荷試験の前後には、自覚症状(VAS)、呼気ガス分析(AT値等)、血中成分(乳酸値、総ケトン体等)を測定した。なお、試験当日のスケジュールを図示すると以下の通りである。
運動負荷にはトレッドミルを用いた。運動開始時は回転速度0.5km/h、傾斜0%とし、30秒毎に回転速度を0.5km/h、傾斜を0.5%ずつ増加させる多段階運動負荷試験を実施した。
図1に1週間各試験飲料摂取後に測定したAT値を示した。テアニン低用量及び高用量摂取群においてAT値の上昇が認められ、有酸素運動で行える運動強度が上昇した。
図2には多段階運動負荷試験前後の血中乳酸値(δ値)を示した。テアニン低用量及びテアニン高用量の血中乳酸値は減少した。近年では乳酸は疲労時の重要な因子であることが報告されていることから、実施例で認められた乳酸値の減少は乳酸が疲労の回復に寄与した結果であると考えられる。
Claims (10)
- テアニンを有効成分とする持久力向上用組成物。
- テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする請求項1記載の持久力向上用組成物。
- テアニンを有効成分とする有酸素運動時の抗疲労用組成物。
- テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする請求項3記載の抗疲労用組成物。
- テアニンを有効成分とする嫌気性代謝閾値上昇用組成物。
- テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする請求項5記載の嫌気性代謝閾値上昇用組成物。
- テアニンを有効成分とする血中乳酸蓄積軽減用組成物。
- テアニン含有量が体重あたり0.5〜5mg/kgであることを特徴とする請求項7記載の血中乳酸蓄積軽減用組成物。
- 請求項1若しくは2記載の持久力向上組成物、請求項3若しくは4記載の抗疲労組成物、請求項5若しくは6記載の嫌気性代謝閾値上昇用組成物、又は請求項7若しくは8記載の血中乳酸蓄積軽減用組成物を含有することを特徴とする食品又は飲料。
- テアニンを含有し、持久力向上、有酸素運動時の抗疲労、嫌気性代謝閾値上昇及び/又は血中乳酸蓄積軽減のために用いられるものである旨の表示を付した食品又は飲料。
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JP2002322053A (ja) * | 2001-04-24 | 2002-11-08 | Taiyo Kagaku Co Ltd | 精神集中向上用組成物 |
JP2008031080A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Ito En Ltd | 脂質利用促進組成物 |
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2006
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