JP2008074420A - 中容器付き電子レンジ調理用容器 - Google Patents

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【課題】着脱可能で、且つ、容器本体から安全に取外すことができる中容器を有する電子レンジ調理用容器を提供すること。
【解決手段】中容器付き電子レンジ調理用容器は、第1の食材を収納するフランジ付き底容器1と、底容器1と嵌合して蒸気排出部を有するフランジ付き上蓋2を具え、底容器1の上部筒状内周部と上蓋2の下部筒状外周部との嵌合部に抜け止めをそれぞれ具え、底容器1と上蓋2の内側に設けられる第2の食材を収納する中容器4を底容器1の上部筒状内周部と上蓋の下部筒状外周部との嵌合部の間に嵌合可能とした。中容器4は、容器外部へ突出するつまみ44,44を具えているので、調理後の熱い中容器4を直接掴まずに済むため、火傷等の危険を軽減することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子レンジ調理用容器に関し、各種食材を電子レンジで簡単に調理するための容器に関する。
スーパー等の店頭では、電子レンジで簡単に加熱調理することができるという利便性から、各種の調理用耐熱性プラスチック容器が販売され、広く普及している。
このような電子レンジ調理用容器の例として特許文献1及び2のものがある。特許文献1は、容器本体、パスタ収納容器、蓋体及びキャップからなるパスタの電子レンジ調理用システム容器であり、特許文献2は、紙製のカップ、スープ収納皿、具材収納皿、及び容器蓋からなる調理麺容器及びカップ調理麺である。
特開2006−34665号公報 特開2004−131147号公報
電子レンジ調理用容器で食材を美味しく、食材の栄養素を減らさず、効率良く調理するには、食材や調味液や水をそれぞれの適切な温度と時間で加熱する必要があるので、用途に応じて、中容器を分離することのできる容器が必要となる。
従来技術の特許文献1では、分離可能な中容器を設けているが、調理後に食材を取出す際、中容器全体が底容器と上蓋の中に入っているために容器を持つ部分が高温となる上、調味液や食材から発生する蒸気によっても火傷等の危険があり、中容器を安全に取出すことができない。
また、特許文献2では、中容器(B)を取除くと底容器と上蓋を組合せることができなくなるので、食材や調理法によっては必要のない中容器を付けて調理せざるを得ず、余分な工数がかかってしまう上、空間が大きくなり熱効率が悪くなる。
従って、着脱可能で、且つ、容器本体から安全に取外すことができる中容器を有する電子レンジ調理用容器が必要であった。
本発明は、第1の食材を収納するフランジ付き底容器と前記底容器と嵌合して蒸気排出部を有するフランジ付き上蓋を具え、前記底容器の上部筒状内周部と前記上蓋の下部筒状外周部との嵌合部に抜け止めをそれぞれ具え、プラスチック成形した電子レンジ調理用容器において、
前記底容器と上蓋の内側に設けられる第2の食材を収納する中容器を前記底容器の上部筒状内周部と前記上蓋の下部筒状外周部との嵌合部の間に嵌合可能としたことを特徴とする中容器付き電子レンジ調理用容器によって、前記課題を解決した。
請求項1の本発明によれば、
底容器と上蓋に、さらに中容器を組合わせることにより、底容器には第1の食材を、中容器には第2の食材をそれぞれ収納し、それぞれの食材に適した調理をすることができる。
請求項2の本発明によれば、
調理後、容器の外部に出ているつまみを使用して中容器を取外し、第2の食材を取出すことができるので、蒸気で熱くなった中容器に直接触れることがなく、火傷等の危険が少ない。
請求項3の本発明によれば、
上蓋又は/及び底容器のフランジ部の弾性変形を利用して両方のフランジが密着されているので、中容器の有無に拘らず、容器の密閉度を確保することができる。
請求項4の本発明によれば、
底容器と中容器及び上蓋の抜け止めが円周状に二重に嵌合しているので、密閉度を高くすることができる。
請求項5の本発明によれば、
底容器・中容器・上蓋それぞれに十分な高さを有する円周状の抜け止めを設け、それぞれを嵌合させて固定させる場合と異なり、上蓋の抜け止めを複数の突起とし、突起と突起の間の抜け止めをなくしたことにより、上蓋の着脱を容易にすることができる。
また、上蓋の抜け止め用の突起と突起の間につまみを設け、つまみを掴んで上蓋を容易に取外すこともできる。
そして、請求項6の本発明によれば、
底容器と中容器から上蓋を取外す際、上蓋と中容器とのフランジ付近ではフランジとフランジの隙間からほぼ水平に排出される高温の蒸気を避けて、上蓋のつまみを引上げるようにして、中容器の抜け止めから上蓋の抜け止めを抜くことになるので、指を火傷等の危険防止ができる。
また、上蓋と中容器のつまみ形状や持つ方向を変えることで、上蓋の取外しの際の誤操作防止が確実にできる。
次に、図を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
第1実施形態
本発明の基本構造である第1実施形態について、図1乃至図5により説明する。
図1は本発明の第1実施形態の中容器付き電子レンジ調理用容器の上面図、図2は断面図、図3は蒸気の流れを示す断面図、図4は中容器を除いた場合の上蓋と底容器の断面図、図5は中容器の上面図、図6は弾性変形していない上蓋の断面図、図7は嵌合抜け止めのない中容器と底容器の断面図を示す。
図1乃至図5に示すように、基本構造の電子レンジ調理用容器は、第1の食材を収納する収納部10とフランジ11を具えた底容器1と、フランジ41と、上面に蒸気排出部25と、つまみ24と、抜け止め22を有する上蓋2と、底容器1と上蓋2の内側に第2の食材を収納する収納部40と、容器外側へ突出したつまみ44と、底部46に通気孔45を有する中容器4とを具え、すべて、プラスチック成形されたものである。
中容器4は、底容器1の上部筒状内周部と上蓋2の下部筒状外周部の嵌合部との間に嵌合されている。
なお、容器内圧力の調整等を行うキャップ3が上蓋2に組合わされた図が示されているが、食材によっては、キャップ式ではなく、上蓋にスリット等を用いた蒸気排出機構にしてもよい。
特許文献2のように、中容器に上蓋が嵌合し、中容器が底容器と嵌合するという構造ではなく、本発明は、底容器1と上蓋2が嵌合し、その間に取外し可能な中容器4を嵌合させる方式であることにより、必要でない場合には、中容器4を外して、底容器1と上蓋2だけを嵌合させて使用することができる。
中容器4を取除いた場合でも、上蓋2のフランジ21が弾性変形の応力により、底容器1のフランジ11に密着することを利用して、容器を密閉することが可能である。すなわち、上蓋2は、弾性変形の前は、図6に示す、周囲の折曲げ部分が若干開いた形状であるが、底容器1に嵌合させられると、周囲の折曲げ部分が若干起こされ、図4に示す状態となり、弾性変形によって、上蓋2のフランジ21が底容器1のフランジ11に密着する(請求項3参照。)。
中容器4を取付けた場合には、底容器1の上部筒状内周部、上蓋2の下部筒状外周部及び中容器4にそれぞれ抜け止め12、22、42が円周状に設けられ、二重に嵌合していることにより、上蓋2のフランジ21全面が中容器4のフランジ41と密着し弾性変形が加わるため、図6の状態から図2の状態となり、容器の密閉度を高めることができる。
なお、変形例として、図7のように、中容器4を、抜け止め効果を有さない構造にすることも可能である。その際、底容器1の嵌合径を中容器4の嵌合径より極わずかに大きく、上蓋2の嵌合径より小さくすることにより、底容器1に弛めに嵌合した中容器4は上蓋2の圧入嵌合により変形して、その結果、抜け止めが形成されることになる。
この場合、図7に示すように、中容器4を他の要素より薄肉厚で形成することにより、変形し易さを高めることができる。
調理が終われば、まず、上蓋2のつまみ24を上に持上げることによって、上蓋2を取外す。
そうすると、中容器4が露出するので、左右のつまみ44,44を両手で掴んで、中容器4を底容器1から取外す。
このように、容器の外部に突出しているつまみ44,44が中容器4に設けられたことにより、調理後に中容器4と第2の食材を取出す際、蒸気により熱せられた中容器4本体を掴まずに済むので、火傷等の危険がない。
加えて、上蓋2のつまみ24がフランジ21部分で上方に折曲がっていることにより、調理後に底容器1及び中容器4から上蓋2を取外す際、上蓋2のつまみ24を持上げるように抜け止めを抜くことになり、手の位置が容器の上方に来るため、上蓋2と中容器4のフランジ21付近からほぼ水平に排出される高温の蒸気を避けることができ、火傷等の危険を軽減することができる。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について、図7及び図8により、第1実施形態と異なる部分を説明する。
図7は本発明の第2実施形態の中容器付き電子レンジ調理用容器の断面図、図8は中容器の上面図であり、第2実施形態は、第1実施形態と中容器4の形が異なる。
第2実施形態の中容器4は、通気孔45を有する上部43と、第2の食材を収納する収納部40aと、フランジ41と、容器の外に突出したつまみ44を具えている。
第1実施形態では、中容器底部41に設けられた小さい通気孔45によって、底容器と中容器の間の間の蒸気圧は、中容器と上蓋の蒸気圧とほぼ同一となるため、吹き零れを防止することはできないが、本実施形態のように、中容器4の上部43に通気孔45を設けることによって、加熱時に過加熱による吹き零れ等を防止することができる。
第3実施形態
最後に、図10及び図11により、第3実施形態の第1実施形態と異なる部分を示す。
図10は、本発明の第3実施形態の上蓋の側面図、図11は上蓋の下面図であり、第1実施形態とは抜け止めの形状が異なる。
図10に示すように、これまでの円周状の抜け止めの替わりに、突起状に設けられた抜け止め22aが上蓋2の下部筒状外周部に複数設けられ、突起状抜け止め22aにより、上蓋2と底容器1が嵌合させられる。底容器1は、これまでの実施形態と同じものでよい。
このように、抜け止めを部分的な突起状にすることにより、上蓋2がより柔軟に弾性変形できるので、上蓋2の着脱が容易になる。
また、突起状抜け止め22aの間の、抜け止めがない位置につまみを設けることにより、上蓋2を底容器1及び中容器4から容易に取外すことができる。
なお、本件発明の容器やつまみ等の形状、キャップの有無、通気孔及び突起状抜け止めの数等の詳細な点は、上記説明及び図面に限定されないことは言うまでもない。
本発明の第1実施形態の中容器付き電子レンジ調理用容器の上面図。 本発明の第1実施形態の断面図。 本発明の第1実施形態の蒸気の流れを示した断面図。 本発明の第1実施形態の上蓋と底容器の断面図。 本発明の第1実施形態の中容器の上面図。 本発明の第1実施形態の弾性変形していない上蓋の断面図。 本発明の第1実施形態の変形例の中容器及び底容器の断面図。 本発明の第2実施形態の断面図。 本発明の第2実施形態の中容器の上面図。 本発明の第3実施形態の上蓋の側面図。 本発明の第3実施形態の上蓋の下面図。
符号の説明
1: 底容器
11: フランジ
12: 抜け止め
2: 上蓋
21: フランジ
22: 抜け止め
22a: 突起状抜け止め
24: つまみ
3: キャップ
4: 中容器
41: フランジ
42: 抜け止め
44: つまみ

Claims (6)

  1. 第1の食材を収納するフランジ付き底容器と前記底容器と嵌合して蒸気排出部を有するフランジ付き上蓋を具え、前記底容器の上部筒状内周部と前記上蓋の下部筒状外周部との嵌合部に抜け止めをそれぞれ具え、プラスチック成形した電子レンジ調理用容器において、
    前記底容器と上蓋の内側に設けられる第2の食材を収納する中容器を前記底容器の上部筒状内周部と前記上蓋の下部筒状外周部との嵌合部の間に嵌合可能としたことを特徴とする、
    中容器付き電子レンジ調理用容器。
  2. 前記中容器に、容器外に出るつまみが設けられた、請求項1の中容器付き電子レンジ調理用容器。
  3. 前記上蓋のフランジを底容器のフランジで受け、前記上蓋の抜け止めと底容器の抜け止めとを係合させ、前記上蓋のフランジに弾性変形の応力を加えて、前記底容器に前記上蓋を保持した、請求項1の中容器付き電子レンジ調理用容器。
  4. 前記底容器と上蓋の嵌合部のそれぞれの抜け止めを円周状に形成した、請求項1から3のいずれかの中容器付き電子レンジ調理用容器。
  5. 前記底容器と中容器の嵌合部を含む抜け止めを円周状に形成し、前記上蓋には複数の突起状抜け止めを設けた、請求項1から3のいずれかの中容器付き電子レンジ調理用容器。
  6. 前記上蓋のフランジの端部に上方に折曲げたつまみを設けた、請求項1から5のいずれかの中容器付き電子レンジ調理用容器。
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