JP2008074021A - 凹凸状シートの製造方法及びその方法で製造される凹凸状シート - Google Patents

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正太郎 小川
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Abstract

【課題】凹凸状シートの基底部の厚みのばらつきに起因したムラやスジといった面状不良を防ぐことのできる凹凸状シートの製造方法及びその方法で製造される凹凸状シートを提供する。
【解決手段】シートWに放射線硬化樹脂液を塗布し、凹凸ローラ13に対向配置されるニップローラ14とで挟圧することでシートW上の樹脂液層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成する凹凸状シートの製造方法において、樹脂液層の粘度ηが10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲となるように調整するとともに、挟圧の実効圧力をP(MPa)、樹脂液層の粘度をη(mPa・s)としたときのPとηの関係が、−2.5≦log10P≦(1/2)×log10η−3の範囲となるようにPを設定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、凹凸状シートの製造方法及びその方法で製造される凹凸状シートに係り、特に、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されることで反射防止効果等を有するエンボスシート等のシート状物を、欠陥なく高品質で、かつ高ラインスピードで生産性よく製造するのに好適な凹凸状シートの製造方法及びその方法で製造される凹凸状シートに関する。
近年、液晶等の電子ディスプレイの用途に、反射防止効果を有するエンボスシートが採用されている。また、レンチキュラーレンズやフライアイレンズ等の平板状レンズ、光拡散シート、輝度向上シート、光導波路シート、プリズムシート等のエンボスシートが使用されている。このようなエンボスシートとしては、従来より、表面に規則的な微細凹凸パターンが形成されたものが公知である。このような規則的な微細凹凸パターンを形成する手法としては、従来より各種の方法が知られている(特許文献1〜6参照)。
たとえば、図11に示されるような構成の装置において、表面に規則的な凹凸パターンが形成されているスタンパーローラ1の表面に塗布手段2で樹脂を塗布し、連続走行される基材シート3をスタンパーローラ1とニップローラ4とで挟み、スタンパーローラ1の樹脂を基材シート3に接触させた状態で、電離放射線を樹脂に照射して硬化させ、その後基材シート3をリリースローラ5に巻き掛けてスタンパーローラ1より剥離させる内容が開示されている。
また、図12に示されるような構成の装置において、連続走行される基材シート3の表面に予め樹脂を塗布しておき、この基材シート3を、規則的な凹凸パターンが形成されているスタンパーローラ1とニップローラ4とで挟み、スタンパーローラ1の凹凸パターンを樹脂に転写させた状態で、電離放射線を樹脂に照射して硬化させ、その後基材シート3をリリースローラ5に巻き掛けてスタンパーローラ1より剥離させる内容が開示されている。
ここで、液晶ディスプレイ等に用いられる凹凸状シートにおいては、図13に示すように、基材シート3と紫外線硬化樹脂層8とで構成され、紫外線硬化樹脂層8は立体構造(凹凸部分)6とシート3との間の基底部7とで構成されている。そして、基底部7には、基材シート3にあるムラを隠す、あるいはシート3表面の露出を防ぎ、白濁といった面状不良を防ぐという効果がある。
特開平11−262958号公報 特開平11−300768号公報 特開2001−314815号公報 特開2002−67057号公報 特開2002−365405号公報 特開2001−314815号公報
しかしながら、基底部7には、シート3にあるムラを隠す、あるいはシート3表面の露出を防ぐといった効果があるが、この基底部7に厚みのばらつきが起きやすく、それに起因してムラやスジといった面状不良となってしまうという問題がある。このため紫外線硬化樹脂の塗布において、精度の高い塗布方式を用いて紫外線硬化樹脂が均一な厚みとなるようにしているが、特許文献1〜6の内容では、ニップ時(スタンパーローラ1とニップローラ4とで挟む際)に基底部厚みを精度良くコントロールできないため、ムラやスジといった面状不良が発生しやすい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、帯状可撓性のシート状体に放射線硬化樹脂を塗布し、凹凸ローラに対向配置されるニップローラとで挟圧することで前記シート状体の樹脂層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成する凹凸状シートの基底部の厚みのばらつきに起因したムラやスジといった面状不良を防ぐことのできる凹凸状シートの製造方法及びその方法で製造される凹凸状シートを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、帯状可撓性のシート状体に放射線硬化樹脂を塗布し、凹凸ローラに対向配置されるニップローラとで挟圧することで前記シート状体の樹脂層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成する凹凸状シートの製造方法において、前記樹脂層の粘度ηが10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲となるように調整するとともに、前記挟圧の実効圧力をP(MPa)、前記樹脂層の粘度をη(mPa・s)としたときのPとηの関係が、−2.5≦log10P≦(1/2)×log10η−3の範囲となるようにPを設定することを特徴とする。
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記粘度ηの調整は、前記凹凸ローラと前記ニップローラとのうち、少なくともいずれか一方のローラ温度により行うことを特徴とする。
帯状可撓性のシート状体に放射線硬化樹脂を塗布し、凹凸ローラに対向配置されるニップローラとで挟圧することで前記シート状体の樹脂層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成する凹凸状シートの製造方法において、紫外線硬化前のシート状体の樹脂層の粘度に対して凹凸ローラとニップローラとの挟圧が高すぎる場合には、基底部厚みが薄くなる部分ができて、ムラやスジといった面状不良が発生したり、基材シートが露出する部分ができて、白濁といった面状不良が発生してしまう。一方、紫外線硬化前のシート状体の樹脂層の粘度に対して凹凸ローラとニップローラとの挟圧が低すぎる場合には、シートのテンションに抗じて挟圧を一定に保つことが困難となり、基底部厚みが変動してムラやスジといった面状不良が発生したり、空気が混入して白濁といった面状不良が発生してしまう。
そこで、本発明の発明者は、紫外線硬化前のシート状体の樹脂層の粘度と、凹凸ローラとニップローラとの挟圧(ニップ圧)と、を適切な範囲とすることで基底部の厚みのばらつきに起因した面状不良を防ぐことができるということを実験により確かめた。即ち、樹脂層の粘度ηが10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲となるようにするとともに、挟圧の実効圧力をP(MPa)、前記樹脂層の粘度をη(mPa・s)としたときのPとηの関係が、−2.5≦log10P≦(1/2)×log10η−3の範囲となるようにPを設定することで基底部の厚みのばらつきに起因した面状不良を防ぐことができる。ここで、樹脂層の粘度ηを10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲になるようにするには、凹凸ローラとニップローラとの温度を調整するようにすることが好ましい。尚、樹脂層の粘度ηは10mPa・s以上1000mPa・s以下が好ましいが、より好ましくは50mPa・s以上500mPa・s以下、更に好ましくは100mPa・s以上200mPa・s以下である。
本発明によれば、紫外線硬化前のシート状体の樹脂層の粘度ηと、凹凸ローラとニップローラとの挟圧(実効圧力)Pと、を適切な範囲とすることで凹凸状シートの基底部の厚みのばらつきに起因した面状不良を防ぐことができる。
なお、本明細書において「凹凸ローラ」とは、円柱状のローラの表面に凹凸パターン(エンボス形状)が形成されたエンボスローラのみならず、エンドレスベルト等のベルト状体の表面に凹凸パターン(エンボス形状)が形成されたものをも含むものとする。このようなベルト状体であっても、円柱状のエンボスローラと同様に作用し、同様の効果が得られるからである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、前記凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成された樹脂層において、前記凹凸が形成されない基底部の厚みのばらつきが、5mm幅当たり±1μm以内であることを特徴とする。
本発明は、凹凸が形成されない基底部の厚みのばらつきを、5mm幅当たり±1μm以内にすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1に記載の凹凸状シートの製造方法で製造されたことを特徴とする凹凸状シートである。
本発明で製造された凹凸状シートは、基底部の厚みのばらつきに起因した面状不良を防ぐことができるので、光学フィルムとして好適に使用することができる。
以上説明したように、本発明によれば、帯状可撓性のシート状体に放射線硬化樹脂を塗布し、凹凸ローラに対向配置されるニップローラとで挟圧することでシート状体の樹脂層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成する凹凸状シートにおいて、基底部の厚みのばらつきに起因したムラやスジといった面状不良を防ぐことができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施態様について説明する。図1は、本発明が適用されるエンボスシートの製造装置10の構成を示す構成図である。
このエンボスシートの製造装置10は、シート状体供給手段11と、塗布手段12と、乾燥手段19と、凹凸ローラであるエンボスローラ13と、ニップローラ14と、樹脂硬化手段15と、剥離ローラ16と、欠陥検査手段21と、保護フィルム供給手段17と、シート巻き取り手段18等とより構成される。そして、シート状体であるシートWが、上流側(シート状体供給手段11)より下流側(シート巻き取り手段18)まで、ガイドローラG、G…に支持されて搬送されるようになっている。
シート状体供給手段であるシート供給手段11は、シート状体であるシートWを送り出すもので、シートWが巻回された送り出しロール等より構成される。
シート供給手段11と塗布手段12との間には、第1のサクションドラム24が設けられている。この第1のサクションドラム24は、後述する第2のサクションドラム26と同様に、シートWを吸引保持するとともに所定の周速度で回転駆動することにより、シートWを連続走行させる手段である。シートWの吸引保持は、ドラムの外周面に形成された多数の孔からの吸引による構成でもよく、ドラムの外周面に形成された複数の溝により保持する構成(グルーブドサクションドラム)でもよい。
第1のサクションドラム24の下流には、除塵機28が設けられている。この除塵機28により、シートWの表面に付着した塵を取り除くことができるようになっている。除塵機28の形式としては、静電除塵された乾燥エアを吹き付けるタイプのものや、図示のように、粘着ローラにシートWを巻き掛けるタイプのもの等、公知の各種のタイプが採用できる。
塗布手段12は、シートWの表面に放射線硬化樹脂を塗布する装置であり、放射線硬化樹脂を供給する液供給源と、液供給装置(送液ポンプ)と(以上、図示略)、塗布ヘッド12Cと、塗布の際にシートWを巻き掛けて支持する支持ローラ12Dと、液供給源より塗布ヘッド12Cまで放射線硬化樹脂を供給するための図示しない配管等より構成される。なお、塗布ヘッド12Cとしては、ダイコータ(エクストルージョン方式のコータ)の塗布ヘッドが採用されている。
乾燥手段19は、たとえば図1に示されるトンネル状の乾燥装置のように、シートWに塗布された塗布液を均一に乾燥させることができるものであれば、公知の各種方式のものが採用できる。たとえば、ヒータによる輻射加熱方式のもの、熱風循環方式のもの、遠赤外線方式のもの、真空方式のもの等が採用できる。
図1に示される乾燥手段19は、4ブロックのトンネル状装置に分割されており、上流側より、第1ブロック19A、第2ブロック19B、第3ブロック19C、第4ブロック19Dの順で配されており、個別に温度設定ができるようになっている。
エンボスローラ13としては、シートWの表面に、ローラ表面の凹凸を転写形成できる、凹凸パターンの精度、機械的強度、真円度等を有することが求められる。このようなエンボスローラ13としては、金属製のローラが好ましい。
エンボスローラ13の外周面には、規則的な微細凹凸パターンが形成されている。このような規則的な微細凹凸パターンは、製品としてのエンボスシート表面の微細凹凸パターンを反転した形状であることが求められる。エンボスローラ13の概略断面図を図2に示す。
製品としてのエンボスシートとしては、微細凹凸パターンが二次元配列された、たとえばレンチキュラーレンズや、微細凹凸パターンが三次元配列された、たとえばフライアイレンズ、円錐、角錐等の微細な錐体をXY方向に敷きつめた平板レンズ等が対象となり、エンボスローラ13の外周面の規則的な微細凹凸パターンは、これに対応させる。
エンボスローラ13の外周面の規則的な微細凹凸パターンの形成方法としては、エンボスローラ13の表面をダイヤモンドバイト(シングルポイント)で切削加工する方法、エンボスローラ13の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工等で直接凹凸を形成する方法が採用でき、また、薄い金属製の板状体の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この板状体をローラの周囲に巻き付け固定し、エンボスローラ13とする方法が採用できる。
その他、金属より加工しやすい素材の表面にフォトエッチング、電子線描画、レーザー加工、光造形法等で凹凸を形成し、この形状の反転型を電鋳等により形成して薄い金属製の板状体を作成し、この板状体をローラの周囲に巻き付け固定し、エンボスローラ13とする方法も採用できる。特に反転型を電鋳等により形成する場合には、1つの原盤(マザー)より複数の同一形状の板状体が得られるという特長がある。
エンボスローラ13の表面には、離型処理を施すことが好ましい。このように、エンボスローラ13の表面に離型処理を施すことにより、微細凹凸パターンの形状が良好に維持できる。離型処理としては、公知の各種方法、たとえば、フッ素樹脂によるコーティング処理が採用できる。なお、エンボスローラ13には駆動手段が設けられていることが好ましい。エンボスローラ13は、図示の矢印ように、時計方向(CW)に回転する。
ニップローラ14は、エンボスローラ13と対になってシートWを押圧しながらローラ成形加工するもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。ニップローラ14表面の縦弾性係数(ヤング率)は、小さ過ぎるとローラ成形加工が不十分となり、大き過ぎるとゴミ等の異物の巻き込みに敏感に反応し欠点を生じやすいことより、適宜の値とすることが好ましい。なお、ニップローラ14には駆動手段が設けられていることが好ましい。ニップローラ14は、図示の矢印のように、反時計方向(CCW)に回転する。
エンボスローラ13とニップローラ14との間に所定の挟圧力を付与するべく、エンボスローラ13とニップローラ14のいずれかに加圧手段を設けることが好ましい。同様に、エンボスローラ13とニップローラ14との隙間(クリアランス)を正確に制御できるような微調整手段を、エンボスローラ13とニップローラ14のいずれかに設けることが好ましい。
ここで、図3に示すように、シートW上に塗布された樹脂層の粘度ηが10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲となるようにするとともに、挟圧の実効圧力をP(MPa)、樹脂層の粘度をη(mPa・s)としたときのPとηの関係が、−2.5≦log10P≦(1/2)×log10η−3の範囲となるようにPを設定する。図3(a)は、横軸に粘度をとり、縦軸に挟圧の実効圧力をとって、本発明における凹凸状シートの製造条件を満足する範囲を格子模様部分で示したものであり、格子模様部分の領域に含まれる条件を満足することにより、基底部7(図13参照)の厚みムラを顕著に抑制することができる。この場合、図3(a)から分かるように、粘度が10mPa・s付近は挟圧の実効圧力が僅かに変化すると格子模様部分から外れてしまう。また、粘度が1000mPa・s付近は、樹脂層に転写される凹凸構造のシャープ性に欠ける。従って、図3(b)のように粘度は50〜500mPa・sの範囲がより好ましく、図3(c)ように100〜200mPa・sの粘度範囲が特に好ましい。このようにすることで基底部7(図13参照)の厚みのばらつきに起因した面状不良を防ぐことができる。
ここで、樹脂層の粘度ηを10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲になるようにするには、エンボスローラ13とニップローラ14とのうち、少なくともいずれか一方のローラ温度を調整することで達成することが好ましい。エンボスローラ13とニップローラ14との温度を調整するためには、例えば、図4に示すようにエンボスローラ13とニップローラ14とを外部から、一定温度に設定したヒータ36、38でそれぞれ加温する。または、図示しないが、エンボスローラ13とニップローラ14とにヒータを埋め込み、一定温度で加温することが考えられる。その他の方法としては、エンボスローラ13とニップローラ14とをジャケット構造とし、恒温槽によって一定温度に制御されている温水をエンボスローラ13内とニップローラ14内とに循環させることが考えられる。尚、これらの一定温度とは、20℃〜60℃の範囲であることが好ましい。これは、各種の放射線硬化樹脂について、温度が20℃〜60℃であれば、粘度が10mPa・s〜1000mPa・sの範囲を満足するものが多く、装置を構成する上でも容易であるからである。
そして、このように製造された凹凸状シートは、基底部7(図13参照)の厚みのばらつきを、5mm幅当たり±1μm以内とすることができる。したがって、基底部7の厚みのばらつきに起因した凹凸状シートのムラやスジといった面状不良を防ぐことができる。
樹脂硬化手段15は、ニップローラ14の下流側においてエンボスローラ13に対向して設けられる放射線照射装置である。この樹脂硬化手段15は、放射線の照射によってシートWを透過して樹脂層を硬化させるもので、樹脂の硬化特性に応じた波長の放射線(光)を照射でき、シートWの搬送速度に応じた量の放射線を照射できることが好ましい。樹脂硬化手段15として、たとえば、シートWの幅と略同一長さの円柱状の放射線ランプが採用できる。また、この円柱状の放射線ランプを複数本平行に設けることもでき、この放射線ランプの背面に反射板を設けることもできる。なお、図1では、円柱状の放射線ランプを筐体(ボックス)内部に配した放射線照射装置が2組配されている。
図5から図9は、本発明に係る凹凸状シートの製造装置、特に樹脂硬化手段15の近傍、を示した図である。樹脂硬化手段15が放射線照射装置の場合であり、放射線照射装置は放射線ランプ15aとその放射線ランプを覆う筐体(ボックス)15bとからなる。
図5の実施の形態は、放射線照射装置の放射線ランプから照射される放射線が、エンボスローラ(凹凸ローラ)13表面の凹凸がシートWの表面に転写形成される前の塗布層に照射されないように、遮光部材40、40を設けたものである。尚、ニップローラ14は、エアシリンダー14aに設けられたロッド14bに繋がれており、エンボスローラ13に押圧することができるようになっている。
そして、図6の実施の形態は、遮光部材40をエンボスローラ(凹凸ローラ)13及びニップローラ14に近接させて設けたものである。遮光部材40は、エアシリンダー40aに設けられたロッド40bに繋がれており、エンボスローラ13との距離を調節することができるようになっている。
また、図7の実施の形態は、遮光部材40がニップローラ14に接続ロッド42によって繋がれており、ニップローラ14とともに遮光部材40が可動するようになっており、ニップローラ14をエンボスローラ13に押圧することによって、遮光部材40とエンボスローラ13との距離を近くすることができるようになっている。
図5から図7の実施の形態において、遮光部材40とエンボスローラ(凹凸ローラ)13との距離が1〜10mmの範囲になるようにすることが好ましい。
図8の実施の形態は、図5から図7の実施の形態と同様に、放射線照射装置は放射線ランプ15aとその放射線ランプを覆う筐体(ボックス)15bとからなり、放射線照射装置はエンボスローラ(凹凸ローラ)13に近接させて設置されている。このようにすることでも、エンボスローラ(凹凸ローラ)13表面の凹凸がシートWの表面に転写形成される前の塗布層に放射線が照射されないようにすることができる。
図5から図8に示したように、放射線ランプ15aから照射される放射線がエンボスローラ(凹凸ローラ)13表面の凹凸がシートWの表面に転写形成される前の塗布層に照射されないようにすることで、凹凸パターンを精度良くすることができる。
剥離ローラ16は、エンボスローラ13と対になってエンボスローラ13からシートWを剥離させるもので、所定の機械的強度、真円度等を有することが求められる。剥離箇所において、エンボスローラ13の周面上に巻き掛けられたシートWを回転するエンボスローラ13と剥離ローラ16とで挟みながら、シートWをエンボスローラ13から剥離させて剥離ローラ16に巻き掛ける。この動作を確実にすべく、剥離ローラ16には駆動手段が設けられていることが好ましい。剥離ローラ16は、図示の矢印のように、反時計方向(CCW)に回転する。
なお、硬化により樹脂等の温度が上昇するような場合には、剥離時にシートWを冷却させて剥離を確実にすべく、剥離ローラ16に冷却手段を設ける構成も採用できる。
なお、図示は省略したが、エンボスローラ13の押圧箇所(3時の位置)から剥離箇所(9時の位置)までの間に複数のバックアップローラを対向して設け、この複数のバックアップローラとエンボスローラ13とでシートWを押圧しながら硬化処理を行う構成も採用できる。
剥離ローラ16の下流側には、欠陥検査手段21が配されている。このような欠陥検査手段21により、シートWに転写形成された凹凸パターンの欠陥が検査でき、欠陥部分の排除が容易となる。欠陥検査手段21の形式としては、公知の各種タイプの検査装置(たとえば、CCD撮像装置)が使用できる。
欠陥検査手段21の下流側には、張力制御手段であるダンサーローラ30が配されている。このダンサーローラ30は、固定ローラ30A及び30Bと、固定ローラ30A、30Bの間に設けられた移動ローラ30Cにより構成される。そして、移動ローラ30Cの昇降動作によりシートWの張力が制御されるようになっている。
ダンサーローラ30の下流側には、第2のサクションドラム26が配されている。この第2のサクションドラム26は、既述したように、第1のサクションドラム24と同様に、シートWを吸引保持するとともに所定の周速度で回転駆動することにより、シートWを連続走行させる手段である。
第2のサクションドラム26の下流側には、エッジ位置制御手段(エッジポジションコントローラ)32が配されている。このエッジ位置制御手段32は、連続走行しているシートWの幅方向の端部位置を検出してシートWの幅方向位置を制御する装置である。
このエッジ位置制御手段32は、固定ローラ32A及び32Bと、固定ローラ32A、32Bの間に設けられた傾斜ローラ32C及び32Dにより構成される。そして、図示しないエッジ位置センサ(たとえば、レーザ方式の位置センサ)の検出結果により、シートWの幅方向位置が正規に位置になるように、傾斜ローラ32C及び32Dの傾斜動作によりシートWの幅方向位置が制御されるようになっている。
シート巻き取り手段18は、剥離後のシートWを収納するもので、シートWを巻き取る巻き取りロール等より構成される。このシート巻き取り手段18において、隣接して設けられる保護フィルム供給手段17より供給される保護フィルムHがシートWの表面に供給され、両フィルムが重なった状態で、シート巻き取り手段18に収納される。
次に、本発明に適用される各材料について説明する。シートWとしては、樹脂フィルム、紙(レジンコーティッド紙、合成紙、等)、金属箔(アルミニウムウェブ等)等を使用できる。樹脂フィルムの材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドイミド、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロースアシレート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースダイアセテート等の公知のものが使用できる。これらのうち、特に、ポリエステル、セルロースアシレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリオレフィンが好ましく使用できる。
シートWの幅としては、0. 1〜3mが、シートWの長さとしては、1000〜100000mが、シートWの厚さとしては、1〜300μmのものがそれぞれ一般的に採用される。ただし、これ以外のサイズの適用も妨げられるものではない。
これらのシートWは、あらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理、除塵処理などを行っておいてもよい。シートWの表面粗さRaはカットオフ値0.25mmにおいて3〜10nmが好ましい。
また、シートWには、あらかじめ接着層等の下地層を設け乾燥硬化させたもの、裏面に他の機能層があらかじめ形成されたもの、等を用いてもよい。同様に、シートWとして1層構成のもののみならず、2層以上の構成のものも採用できる。また、シートWは、光が透過できるような透明体、半透明体であることが好ましい。
本発明に使用可能な樹脂は(メタ)アクロイル基、ビニル基やエポキシ基などの反応性基含有化合物と、紫外線などの放射線照射にて該反応性基含有化合物を反応させうるラジカルやカチオン等の活性種を発生する化合物を含有するものが使用できる。
特に硬化の速さからは、(メタ)アクロイル基、ビニル基などの不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマ−)と、光によりラジカルを発生する光ラジカル重合開始剤の組み合わせが好ましい。中でも(メタ)アクリレ−ト、ウレタン(メタ)アクリレ−ト、エポキシ(メタ)アクリレ−ト、ポリエステル(メタ)アクリレ−トなどの(メタ)アクロイル基含有化合物が好ましい。
この(メタ)アクロイル基含有化合物としては(メタ)アクロイル基が1個あるいは2個以上含有した化合物を用いることができる。また、上記のアクロイル基、ビニル基などの不飽和基を含有する反応性基含有化合物(モノマ−)は必要に応じて、単独で用いても、複数種を混合して用いても良い。
このような、(メタ)アクロイル基含有化合物としては、たとえば、(メタ)アクロイル基含有化合物を1個だけ含有する単官能モノマ−としてイソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートが挙げられる。
更に芳香環を有する単官能モノマ−として、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ−2−メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2−フェニルフェニル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンオキシドを反応させたp−クミルフェノールの(メタ)アクリレート、2−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4−ブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このような、芳香を有する環単官能モノマ−の市販品としては、アロニックスM113、M110、M101、M102、M5700、TO−1317(以上、東亞合成(株)製)、ビスコート#192、#193、#220、3BM(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルAMP−10G、AMP−20G(以上、新中村化学工業(株)製)、ライトアクリレートPO−A、P−200A、エポキシエステルM−600A、ライトエステルPO(以上、共栄社化学(株)製)、ニューフロンティアPHE、CEA、PHE−2、BR−30、BR−31、BR−31M、BR−32(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
また、(メタ)アクリロイル基を分子中に2つ有する不飽和モノマーとしては、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートなどのアルキルジオールジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートなどのポリアルキレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンメタノールジアクリレート等が挙げられる。
ビスフェノール骨格をもつ不飽和モノマ−としては、エチレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、プロピレンオキシド付加テトラブロモビスフェノールA(メタ)アクリル酸エステル、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールAエポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールFジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸とのエポキシ開環反応で得られるテトラブロモビスフェノールFエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このような構造を有する不飽和モノマ−の市販品としては、ビスコート#700、#540(以上、大阪有機化学工業(株)製)、アロニックスM−208、M−210(以上、東亞合成(株)製)、NKエステルBPE−100、BPE−200、BPE−500、A−BPE−4(以上、新中村化学(株)製)、ライトエステルBP−4EA、BP−4PA、エポキシエステル3002M、3002A、3000M、3000A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARAD R−551、R−712(以上、日本化薬(株)製)、BPE−4、BPE−10、BR−42M(以上、第一工業製薬(株)製)、リポキシVR−77、VR−60、VR−90、SP−1506、SP−1506、SP−1507、SP−1509、SP−1563(以上、昭和高分子(株)製)、ネオポールV779、ネオポールV779MA(日本ユピカ(株)製)等が挙げられる。
更に、3官能以上の(メタ)アクリレート不飽和モノマ−としては、3価以上の多価アルコールの(メタ)アクリレート、たとえばトリメチロールプロパンリト(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられ、市販品としては、アロニックスM305、M309、M310、M315、M320、M350、M360、M408(以上、東亞合成(株)製、ビスコート#295、#300、#360、GPT、3PA、#400(以上、大阪有機化学工業(株)製)、NKエステルTMPT、A−TMPT、A−TMM−3、A−TMM−3L、A−TMMT(以上、新中村化学(株)製)、ライトアクリレートTMP−A、TMP−6EO−3A、PE−3A、PE−4A、DPE−6A(以上、共栄社化学(株)製、KAYARAD PET−30、GPO−303、TMPTA、TPA−320、DPHA、D−310、DPCA−20、DPCA−60(以上、日本化薬(株)製)等が挙げられる。
加えてウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを配合してもよい。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、たとえばポリエチレングリコール、ポリテトラメチルグリコール等のポリエーテルポリオール;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のジオールの反応によって得られるポリエステルポリオール;ポリε−カプロラクトン変性ポリオール;ポリメチルバレロラクトン変性ポリオール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のアルキルポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールA、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA等のビスフェノールA骨格アルキレンオキシド変性ポリオール;エチレンオキシド付加ビスフェノールF、プロピレンオキシド付加ビスフェノールF等のビスフェノールF骨格アルキレンオキシド変性ポリオール、又はそれらの混合物とトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートから製造されるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、本発明の硬化性組成物の粘度を適度に保つ上で好ましい。
これらウレタン(メタ)アクリレートの市販品のモノマーとしては、たとえばアロニックスM120、M−150、M−156、M−215、M−220、M−225、M−240、M−245、M−270(以上、東亞合成(株)製)、AIB、TBA、LA、LTA、STA、ビスコート#155、IBXA、ビスコート#158、#190、#150、#320、HEA、HPA、ビスコート#2000、#2100、DMA、ビスコート#195、#230、#260、#215、#335HP、#310HP、#310HG、#312(以上、大阪有機化学工業(株)製)、ライトアクリレートIAA、L−A、S−A、BO−A、EC−A、MTG−A、DMP−A、THF−A、IB−XA、HOA、HOP−A、HOA−MPL、HOA−MPE、ライトアクリレート3EG−A、4EG−A、9EG−A、NP−A、1,6HX−A、DCP−A(以上、共栄社化学(株)製)、KAYARADTC−110S、HDDA、NPGDA、TPGDA、PEG400DA、MANDA、HX−220、HX−620(以上、日本化薬(株)製)、FA−511A、512A、513A(以上、日立化成(株)製)、VP(BASF製)、ACMO、DMAA、DMAPAA(以上、興人(株)製)等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、(b)有機ポリイソシアネート及び(c)ポリオールの反応物として得られるものであるが、(a)ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートと(b)有機ポリイソシアネートを反応させた後、次いで(c)ポリオールを反応させた反応物であることが好ましい。
以上の不飽和モノマ−は単独で用いても良く、必要に応じて複数種を混合して用いても良い。
光ラジカル重合開始剤としては、たとえばアセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、べンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルエトキシフェニルォスフィンオキシドなどが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の市販品としては、たとえばIrgacure184、369、651、500、819、907、784、2959、CGI1700、CGI1750、CGI11850、CG24−61、Darocurl116、1173(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、LucirinLR8728、8893X(以上BASF社製)、ユベクリルP36(UCB社製)、KIP150(ランベルティ社製)等が挙げられる。これらの中で、液状で溶解しやすく、高感度という観点からはLucirinLR8893Xが好ましい。
光ラジカル重合開始剤は全組成物中に、0.01〜10重量%、特に0.5〜7重量%配合されるのが好ましい。配合量の上限は組成物の硬化特性や硬化物の力学特性および光学特性、取り扱い等の点からこの範囲が好ましく、配合量の下限は、硬化速度の低下防止の点からこの範囲が好ましい。
本発明の組成物には更に光増感剤を配合することができ、当該光増感剤としては、たとえばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられ、市販品としては、たとえばユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
更にまた、上記成分以外に必要に応じて各種添加剤として、たとえば酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、離型剤等を必要に応じて配合することができる。
ここで、酸化防止剤としては、たとえばIrganox1010、1035、1076、1222(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Antigen P、3C、FR、GA−80(住友化学工業(株)製)等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、たとえばTinuvin P、234、320、326、327、328、329、213(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、Seesorb102、103、110、501、202、712、704(以上、シプロ化成(株)製)等が挙げられ、光安定剤としては、たとえばTinuvin 292、144、622LD(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、サノールLS770(三共(株)製)、Sumisorb TM−061(住友化学工業(株)製)等が挙げられ、シランカップリング剤としては、たとえばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、市販品として、SH6062、6030(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KBE903、603、403(以上、信越化学工業(株)製)等が挙げられ、塗面改良剤としては、たとえばジメチルシロキサンポリエーテル等のシリコーン添加剤や、非イオン性フルオロ界面活性剤が挙げられ、シリコーン添加剤の市販品としてはDC−57、DC−190(以上、ダウ コーニング社製)、SH−28PA、SH−29PA、SH−30PA、SH−190(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)製)、KF351、KF352、KF353、KF354(以上、信越化学工業(株)製)、L−700、L−7002、L−7500、FK−024−90(以上、日本ユニカー(株)製)、非イオン性フルオロ界面活性剤の市販品としてはFC-430、FC-171(以上 3M(株))、メガファックF-176、F-177、R-08、F780(以上 大日本インキ(株)製)等が挙げられ、離型剤としてはプライサーフA208F(第一工業製薬(株)製)等が挙げられる。
本発明の樹脂液の粘度調整のための有機溶剤としては、樹脂液と混合した時に、析出物や相分離、白濁などの不均一がなく混合できるものであればよく、たとえば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプチルケトン、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−メトキシエタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、トルエンなどが挙げられ、必要に応じてこれらを複数種混合して用いてもよい。
有機溶剤を添加した場合は、製品の製造工程中にて、有機溶剤を乾燥、蒸発する工程が必要になるが、蒸発残りの溶剤が大量に製品に残留した場合、製晶の機械物性が劣化したり、製品として使用中に有機溶剤が蒸発、拡散し、悪臭や健康に悪影響を及ぼす懸念がある。このため、有機溶剤としては、高沸点のものは残留溶剤量が多くなり好ましくない。
ただし、あまりに低沸点の場合は、激しく蒸発するため、面状が荒れたり、乾燥時の気化熱により組成物表面に結露水が付着して、この跡が面状欠陥になったり、蒸気濃度が高くなり引火等の危険が増す。
したがって、有機溶剤の沸点としては50°C以上、150°C以下が好ましく、70°C以上、120°C以下がより好ましい。素材の溶解性や、沸点の観点から、有機溶剤としてはメチルエチルケトン(bp.79.6°C)、1−プロパノール(bp.97.2°C)などが好ましい。
本発明の樹脂液に添加される有機溶剤の添加量は、溶剤の種類や、溶剤添加前の樹脂の粘度にもよるが、充分に塗布性が改善されるためには、10重量%以上、40重量%以下の範囲であり、好ましくは15重量%以上、30重量%以下の範囲である。有機溶剤の添加量があまり少量だと、粘度低減の効果や塗布量アップの効果が小さく、塗布性が充分に改良されない。
しかし、樹脂を多く希釈しすぎると、粘度が低すぎてシート状体の上で液が流動してムラが発生したり、シート状体の裏面に液が回るなどの問題が発生する。また、乾燥工程において充分に乾燥しきれず、製品中に有機溶剤が多量に残留してしまい、製品機能の劣化や、製品使用中に揮発して悪臭を発生したり、健康への悪影響を及ぼす懸念が生じる。
本発明の樹脂液は、前記の各成分を常法により混合して製造することができ、必要に応じて加熱溶解により製造できる。このようにして調製される樹脂液の粘度は、通常10〜50000mPa・s/25°Cである。
シートWやエンボスローラ13に樹脂液を供給する場合には、粘度が高すぎると、均一に組成物を供給するのが難しくなり、レンズを製造する際、塗布むらやうねり、気泡の混入が生じたりするため、目的とするレンズ厚を得るのが難しくなり、レンズとしての性能を充分に発揮できない。
特に、ラインスピードを高速化したときにその傾向が顕著になる。したがって、この場合には液粘度は低い方が好ましく、10〜100mPa・sが好ましく、10〜50mPa・sがより好ましい。このような低い粘度は、有機溶剤を適当量添加することにより調整が可能である。また、塗布液の保温設定により、粘度を調整することも可能である。
一方、溶剤蒸発後の粘度が低すぎると、エンボスローラ13で型押しする際、レンズ厚のコントロールが難しく、一定厚の均一なレンズを形成できない場合がある。この際の粘度は、前述したように、好ましくは10〜1000mPa・s、より好ましくは50〜500mPa・s、更に好ましくは100〜200mPa・sである。有機溶剤を混合している場合は、樹脂液の供給からエンボスローラ13で型押しするまでの工程間に、有機溶剤を加熱乾燥などにより蒸発させる工程を設けることにより、樹脂液供給時は低粘度で均一に液供給ができ、エンボスローラ13で型押しする際は、有機溶剤を乾燥させ、より高粘度化させた樹脂液で均一に型押しすることが可能になる。
本発明の樹脂液を放射線によって硬化させることにより得られる硬化物は、プリズムレンズシートの場合、以下の物性(屈折率、軟化点)を有するものであることが特に好ましい。
屈折率としては、硬化物の25°Cにおいて1.55以上が好ましく、1.56以上がより好ましい。硬化物の25°Cにおける屈折率が1.55未満であると、本組成物を用いてプリズムレンズシートを形成した場合、充分な正面輝度を確保することができない場合が生じるからである。
軟化点としては、40°C以上が好ましく、50°C以上がより好ましい。軟化点が40°C未満の場合には耐熱性が充分でない場合があるからである。
次に、図1に戻って、エンボスシートの製造装置10の作用について説明する。シート状体供給手段11より、一定速度でシートWを送り出す。シートWは第1のサクションドラム24に巻き掛けられ、吸引保持されて連続走行する。次いで、シートWは除塵機28へ送り込まれ、シートWの表面に付着した塵が取り除かれる。
次いで、シートWは塗布手段12へ送り込まれ、シートWの表面に樹脂液が塗布される。塗布後に乾燥手段19によりシートWに塗布された樹脂液が乾燥され、溶剤分が蒸発する。このように、シートWをエンボスローラ13に巻き掛けて硬化させる前に、この塗布層に含まれる溶剤を乾燥させる工程を設けているために、添加した溶剤が硬化後も残ることによる製品の機能劣化や硬化膜の強度劣化の心配はない。同様に、製品使用中に溶剤が放出されて悪臭を発生したり、健康に悪影響を与えたりする心配もない。
次いで、シートWはエンボスローラ13とニップローラ14からなる成形手段へ送り込まれる。これにより、連続走行するシートWを、エンボスローラ13の3時の位置において、回転するエンボスローラ13とニップローラ14とで押圧しながらローラ成形加工がなされる。すなわち、シートWを、回転するエンボスローラ13に巻き掛け、樹脂層にエンボスローラ13表面の凹凸を転写する。
次いで、シートWがエンボスローラ13に巻き掛けられている状態で、樹脂硬化手段15によりシートWを透過して樹脂層に放射線照射を行い、樹脂層を硬化させる。その後、エンボスローラ13の9時の位置において、シートWを剥離ローラ16に巻き掛けることによりエンボスローラ13から剥離する。
なお、図1には示していないが、シートWを剥離した後、硬化を更に促進させるため、再度放射線照射を行うこともできる。
剥離されたシートWは、欠陥検査手段21に搬送され、シートWに転写形成された凹凸パターンの欠陥が検査される。このような欠陥検査手段21により、シートWに転写形成された凹凸パターンの欠陥が検査でき、欠陥部分の排除が容易となる。
次いで、シートWはダンサーローラ30に搬送され、固定ローラ30A、30Bの間に設けられた移動ローラ30Cの昇降動作によりシートWの張力が制御される。このようなダンサーローラ30(張力制御手段)によりシートWの張力を制御するので、シートWの走行速度が安定し、転写形状が良好となる。
次いで、シートWは第2のサクションドラム26に巻き掛けられ、吸引保持されて連続走行する。
次いで、シートWはエッジ位置制御手段32に搬送され、シートWの幅方向位置が制御される。本発明の凹凸状シートは、シート表面に微細なパターンを形成するため、シート搬送時の寄りや変動があると、非常に敏感に欠陥発生につながるが、このように、シート状体の幅方向位置を制御することができれば、上記の欠陥発生を有効に防止できる。
次いで、シートWは、シート巻き取り手段18に搬送され、保護フィルム供給手段17より供給される保護フィルムHがシートWの表面に供給され、両フィルムが重なった状態でシート巻き取り手段18の巻き取りロールにより巻き取られ、収納される。このようなシートWの完成後の概略断面形状は図13の通りである。
この巻き取りロールにより巻き取られ、収納された完成後のシートWを一連の工程の後にオフラインで製品サイズに裁断することもできる。このような完成後のシートWは光学フィルムとして好ましく使用される。
以上説明した本実施の形態によれば、上流側からの一連の工程により、連続走行しているシートWの表面に放射線硬化樹脂を塗布し、このシートWをエンボスローラ13に巻き掛け表面の凹凸を転写している状態で放射線を照射して塗布層を硬化させ、このシートWをエンボスローラ13から剥離し、片面又は両面に保護フィルムHをラミネートし、ロール状に巻き取る。したがって、一連の工程で巻き取りまで行えるので、欠陥なく高品質で、かつ高ラインスピードで生産性よく製造することができる。
以上、本発明に係る凹凸状シートの製造方法の実施形態の例について説明したが、本発明は上記実施形態の例に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
たとえば、本実施形態の例では、ローラ状のエンボスローラ13を使用する態様を採用したが、エンドレスベルト等のベルト状体の表面に凹凸パターン(エンボス形状)が形成されたものを使用する態様も採用できる。このようなベルト状体であっても、円柱状のローラと同様に作用し、同様の効果が得られるからである。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
図1に示される構成のエンボスシートの製造装置10を使用してエンボスシートの製造を行った。
シートWとして、幅450mm、厚さ180μmの透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを使用した。
エンボスローラ13として、長さ(シートWの幅方向)が500mm、直径が350mmの表面の材質をニッケルとしたローラを使用した。ローラの表面の略500mm幅の全周に、ダイヤモンドバイト(シングルポイント)を使用した切削加工により、ローラ軸方向のピッチが50μmの溝を形成した。溝の断面形状は、頂角が90度の三角形状で、溝の底部も平坦部分のない90度の三角形状である。すなわち、溝幅は50μmであり、溝深さは約25μmである。この溝は、ローラの周方向に継ぎ目がないエンドレスとなるので、このエンボスローラ13により、シートWに断面が三角形のレンチキュラーレンズ(プリズムシート)が形成できる。エンボスローラ13の概略断面図は既述の図2に示される。
塗布手段12としてダイコータを使用した。塗布手段12の塗布ヘッド12Cとして、エクストルージョンタイプのものを使用した。
塗布液F(樹脂液)としてアクリル系UV硬化樹脂を使用しサンプルの製造を行った。
アクリル系UV硬化樹脂塗布液F(樹脂液)の湿潤状態の厚さは、有機溶剤乾燥後の膜厚が30μmになるように、塗布ヘッド12Cへの塗布液Fの供給量を液供給装置(送液ポンプ)12Bにより制御した。
アクリル系UV硬化樹脂乾燥手段19として、熱風循環方式の装置を用いた。熱風の温度は100°Cに設定した。
ニップローラ14として、直径が70mmで、表面にゴム硬度が90のシリコンゴムの層を形成したローラを使用した。テストNo.1〜12は、エンボスローラ13とニップローラ14とでシートWを押圧する挟圧P(実効のニップ圧)、及び、その際の樹脂層の粘度ηを変えてサンプルを作成したものである。粘度Pと挟圧(ニップ圧)ηを図9の表中に記載した。尚、実効のニップ圧については、富士写真フイルム社製のプレスケールで事前に測定している。UV硬化樹脂を塗布しない状態でエンボスローラ〜ニップローラ間にこれを挟み、ニップ後のシートの発色濃度に応じて圧力に換算している。入口ロールの駆動エアシリンダの設定圧力を変えながら、プレスケールでの圧力測定を行い、駆動エアシリンダの設定圧力に応じたニップ圧を事前に把握できるようにしている。
樹脂硬化手段15として、メタルハライドランプを使用し、1000mJ/cmのエネルギーで照射を行った。
以上により、図9の表に示されたテストNo.に対応する、凹凸パターンが形成されたシートWを得た。
[面状の評価]
目視外観でムラ、スジ、白濁といった不良箇所がないものを○、あるものを×と評価した。結果を図9の表に示す。
図9の評価結果から分かるように、樹脂層の粘度ηが10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲で、Pとηの関係が、−2.5≦log10P≦(1/2)×log10η−3の範囲となるようにPを設定した、テストNo.3、4、7、8、及び11では、面状不良がなく、基底部の厚みのばらつきが5mm幅当たり±1μm以内であった。これに対して、上記粘度ηの範囲、及びPとηの関係を満足しない、テストNo.1、2、5、6、9、10、及び12は、×の評価であった。図9の表の結果を図示すると図10のようになり、これは図3(a)と同じになる。これにより本発明は、凹凸パターンが形成されたシートW(凹凸状シート)において、基底部の厚みのばらつきに起因したムラやスジといった面状不良を防ぐことができるという効果が確認できた。
本発明が適用されるエンボスシートの製造装置の構成を示す図 エンボスローラの概要を示す断面図 粘度と挟圧との関係を示す図 エンボスシートの製造装置の構成を示す概念図 エンボスシートの製造装置の構成を示す概念図 エンボスシートの製造装置の他の構成を示す概念図 エンボスシートの製造装置の他の構成を示す概念図 エンボスシートの製造装置の他の構成を示す概念図 実施例の条件及び結果を示す表図 実施例の粘度と挟圧を示す図 従来例のエンボスシートの製造装置の構成を示す概念図 従来例のエンボスシートの製造装置の他の構成を示す概念図 エンボスシートの概要を示す断面図
符号の説明
10…エンボスシートの製造装置、11…シート供給手段、12…塗布手段、13…エンボスローラ(凹凸ローラ)、14…ニップローラ、14a…エアシリンダー、14b…ロッド、15…樹脂硬化手段(放射線照射装置)、15a…放射線ランプ、15b…筐体(ボックス)、16…剥離ローラ、17…保護フィルム供給手段、18…シート巻き取り手段、21…欠陥検査手段、24…第1のサクションドラム、26…第2のサクションドラム、28…除塵機、30…ダンサーローラ、32…エッジ位置制御手段、36…ヒータ、38…ヒータ、40…遮光部材、42…接続ロッド、H…保護フィルム、W…シート

Claims (4)

  1. 帯状可撓性のシート状体に放射線硬化樹脂を塗布し、凹凸ローラに対向配置されるニップローラとで挟圧することで前記シート状体の樹脂層に凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成する凹凸状シートの製造方法において、
    前記樹脂層の粘度ηが10mPa・s以上1000mPa・s以下の範囲となるように調整するとともに、
    前記挟圧の実効圧力をP(MPa)、前記樹脂層の粘度をη(mPa・s)としたときのPとηの関係が、
    −2.5≦log10P≦(1/2)×log10η−3
    の範囲となるようにPを設定することを特徴とする凹凸状シートの製造方法。
  2. 前記粘度ηの調整は、前記凹凸ローラと前記ニップローラとのうち、少なくともいずれか一方のローラ温度により行うことを特徴とする請求項1に記載の凹凸状シートの製造方法。
  3. 前記凹凸ローラ表面の凹凸を転写形成された樹脂液層において、前記凹凸が形成されない基底部の厚みのばらつきが、5mm幅当たり±1μm以内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の凹凸状シートの製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れか1に記載の凹凸状シートの製造方法で製造されたことを特徴とする凹凸状シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012185290A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Fujifilm Corp 防眩性フィルムの製造方法
JP2016118810A (ja) * 2016-03-16 2016-06-30 大日本印刷株式会社 光反射防止物品の製造方法

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