JP2008073820A - ティアライン加工装置および加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軟質の表皮であっても、所定の加工精度で加工を施すことができるティアライン加工装置および加工方法を提供する。
【解決手段】本発明の装置は、エアバッグリッド2が設けられる表皮3に、ティアライン4を加工するためのティアライン加工装置10であって、前記表皮3を、乗員側の面を載置面27として保持する加工用受台11と、前記加工用受台11に保持された表皮3に対して移動しつつティアライン4を加工する加工刃12と、前記加工刃12の移動と共に変化する前記表皮3の加工部位を部分的に冷却しつつ冷却位置を移動可能な冷却手段16と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の装置は、エアバッグリッド2が設けられる表皮3に、ティアライン4を加工するためのティアライン加工装置10であって、前記表皮3を、乗員側の面を載置面27として保持する加工用受台11と、前記加工用受台11に保持された表皮3に対して移動しつつティアライン4を加工する加工刃12と、前記加工刃12の移動と共に変化する前記表皮3の加工部位を部分的に冷却しつつ冷却位置を移動可能な冷却手段16と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3
Description
本発明は、インストルメントパネル内部に収納されたエアバックを覆うエアバッグリッドのティアラインを加工するためのティアライン加工装置およびその加工方法に関する。
自動車等の車両には、緊急時の安全手段としてエアバッグを備えたものがある。エアバックは、その本体がインストルメントパネルの内部に配設されたハウジングに折り畳んで収納されており、車両の衝突時に乗員の頭部等がインストルメントパネルに衝突しないように保護するものである。
具体的には、車両が衝突して車体に所定以上の衝撃力が加わったときに、インフレータからの圧力気体によってエアバック本体が膨張する。膨張したエアバック本体は、インストルメントパネルに形成されたエアバッグリッドを押圧して、エアバッグリッドに形成された開裂線(ティアライン)を開裂させる。そして、エアバック本体は、開裂線が開裂されることで形成される膨出開口から、車室内乗員側へ膨出する。
このようなエアバッグリッドの開裂線をインストルメントパネルの裏面に形成する技術として、エアバッグリッドを構成する表皮を裏返して薄肉加工用受台にセットし、セットされた表皮の上方に、開裂線加工用ガイド溝を形成したガイド体を配置し、開裂線加工用ガイド溝に沿って表皮を切削工具で切削することにより開裂線を形成する開裂線形成方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法では、インストルメントパネルの表皮が軟質である場合に、加工の際に表皮が変形して加工残厚を一定に管理することが困難となる。このように、ティアライン加工において加工残厚が管理できない場合、例えば、加工残厚が厚い場合には、膨張したエアバック本体がエアバッグリッドを押圧しても、開裂線が開裂しないため膨出開口を形成することができずに、エアバッグが車室内乗員側へ膨出することができず、構造的な問題を生じるおそれがある。一方、加工残厚が薄い場合には、インストルメントパネル表面からティアラインが視認されて外観が損なわれ、意匠的に不具合となる問題がある。
特開2000−351355号公報
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、軟質の表皮であっても、所定の加工精度で加工を施すことができるティアライン加工装置および加工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るティアライン加工装置は、エアバッグリッドが設けられる表皮に、ティアラインを加工するためのティアライン加工装置であって、前記表皮を、乗員側の面を載置面として保持する加工用受台と、前記加工用受台に保持された表皮に対して移動しつつティアラインを加工する加工刃と、前記加工刃の移動と共に変化する前記表皮の加工部位を部分的に冷却しつつ冷却位置を移動可能な冷却手段と、を有することを特徴とする。
上記目的を達成する本発明に係るティアライン加工方法は、エアバッグリッドが設けられる表皮に、ティアラインを加工するためのティアライン加工方法であって、前記ティアラインを加工する加工刃を表皮に対して移動させつつ、当該加工刃により加工される表皮の加工部位を含む領域を部分的に冷却し、前記加工部位の移動に対応して前記冷却される領域を移動させることを特徴とする。
上記のように構成した本発明に係るティアライン加工装置は、加工部位を部分的に冷却しつつ冷却位置を移動可能な冷却手段が設けられるため、軟質の表皮を硬化させつつティアラインを形成でき、加工残厚を一定に管理することができる。したがって、この装置により加工されたティアラインは、エアバックが膨張した際に確実に開裂され、かつ乗員側から視認されず、意匠的に不具合とならない。
上記のように構成した本発明に係るティアライン加工方法は、表皮の加工部位を含む領域を部分的に冷却し、加工部位の移動に対応して冷却される領域を移動させるため、軟質の表皮を硬化させつつティアラインを形成でき、加工残厚を一定に管理することができる。したがって、この方法により加工されたティアラインは、エアバックが膨張した際に確実に開裂され、かつ乗員側から視認されず、意匠的に不具合とならない。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は自動車の助手席側にティアラインが設けられたインストルメントパネルを示す斜視図、図2はインストルメントパネルの表皮のティアラインが形成された部位を示す部分断面図である。
図1は自動車の助手席側にティアラインが設けられたインストルメントパネルを示す斜視図、図2はインストルメントパネルの表皮のティアラインが形成された部位を示す部分断面図である。
図1に示すインストルメントパネル1は、エアバッグが膨張する際に開裂するエアバッグリッド2が一体型に形成されており、車室側から表皮層、発泡層および基材層を順に積層して構成される。インストルメントパネル1を作製する際には、図2に示すように、まず表皮層を構成する表皮3のエアバッグリッド2に相当する箇所を、基材層側(車室の反対側)から表皮3の一部を残して厚さ方向に切断することで、エアバッグリッド2のティアライン4が形成される。ここで、ティアライン4の形成後に残された表皮3の厚さを加工残厚dと称する。インストルメントパネル1の表皮3は、高級車ほど柔軟な材料が選定される傾向にあり、常温ではティアライン4の加工残厚dを高精度に管理することが困難である。
ティアライン4が形成された表皮3は、基材層を構成する基材と共に発泡型内に設置され、表皮3と基材の間に発泡剤を注入して発砲させて発泡層を形成することにより、インストルメントパネル1が作製される。
次に、本発明の第1実施形態に係るティアライン加工装置10について説明する。
図3は第1実施形態に係るティアライン加工装置を模式的に示す断面図、図4は図3のIV−IV線に沿う模式的平面図、図5は同ティアライン加工装置を示すブロック図である。
第1実施形態に係るティアライン加工装置10は、表皮3にティアライン4を形成するための装置であり、図3〜5に示すように、表皮3を載置するための加工用受台11と、切削工具である加工刃12および測定手段13を備えるとともにロボットアーム14に取り付けられて移動可能な加工部15と、加工時に表皮3を冷却する冷却手段16とを有している。
ロボットアーム14は、ロボット制御部19からの制御信号A1により作動する産業用ロボットアームであり、多自由度の多関節ロボットである。
加工部15の測定手段13は、ティアライン4を加工する際に加工刃12が受ける切削抵抗を検出するための反力測定部20と、表皮3の各種情報を検出する表皮状態測定部21を有している。表皮状態測定部21は、例えば表皮3までの距離を計測する変位センサ22および表皮温度を計測する温度センサ23を有している。
加工部15の加工刃12には、加工刃12の加工深さを調整するアクチュエータ24が備えられる。このアクチュエータ24は、アクチュエータ24のオン・オフを制御する加工力制御部25からのアクチュエータ制御信号A5が入力されており、加工力制御部25には、反力測定部20からの反力計測信号A2および表皮状態測定部21からの表面状態計測信号A3が入力される。
加工用受台11は、表皮3の車室側の面に対応する形状の載置面27を有しており、表皮3を載せて保持することができる。加工用受台11の載置面27には、真空マニホールド(不図示)が設けられ、真空ポンプ等の装置により真空引きされて表皮3を載置面27に吸引することができる。
冷却手段16は、載置面27に載置された表皮3を冷却する冷却配管28と、測定手段13により検出された各種情報に応じて冷却配管28を制御する冷却位置制御部29を備えている。
冷却配管28は、加工用受台11に複数配設されており、それぞれが内部に冷媒を流通可能となっている。これらの冷却配管28は、表皮3に形成されるティアライン4の伸延方向に沿って並んで配置される。したがって、図示していないが、冷却配管28はティアライン4の形状に従って配列されることとなる。それぞれの冷却配管28は、冷却位置制御部29からバルブ制御信号A6により開閉される操作バルブ30が設けられており、冷媒の供給源となる冷却機31に供給管32を介して接続されている。
冷却位置制御部29には、ロボットアーム14を制御するロボット制御部19から加工部15(加工刃12)の位置および移動速度を示す加工位置・速度信号A4と、表皮状態測定部21からの表面状態計測信号A3が入力される。なお、ロボット制御部19、冷却位置制御部29および加工力制御部25の少なくとも2つを1つの制御装置で構成することも可能である。
次に、本発明の第1実施形態に係るティアライン加工方法について説明する。
図6は冷却位置制御部における制御処理を説明するためのフローチャート、図7は加工力制御部における制御処理を説明するためのフローチャートである。
初めに、加工用受台11の載置面27に表皮3の車室側の面が接するように表皮3を載置し、真空マニホールドに真空を引いて、表皮3を加工用受台11に固定する。
次に、予めロボットアーム14の動作を教示されたロボット制御部19によりロボットアーム14を作動させ、加工刃12により表皮3にティアライン4を形成する。この加工の際に、表皮3の加工される加工部位を、この加工部位に対応する冷却配管28の操作バルブ30を冷却位置制御部29により開くことにより冷却する。
冷却位置制御部29における制御処理を具体的に説明すると、図6に示すように、まずロボット制御部19から入力される加工位置・速度信号A4から、冷却開始時間(または冷却開始位置)を決定すると共に、加工部位に対応する冷却配管28の操作バルブ30を決定する(S1)。次に、決定された冷却開始時間に達したかを判断し(または加工刃12が冷却開始位置に達したかを判断し)(S2)、達した場合には、対称となる操作バルブ30を開く(S3)。そして、表皮温度の計測結果を目標温度と比較し(S4,S5)、目標温度に達している場合には、開かれていた操作バルブ30を閉じる(S6)。このように、冷却配管28の冷却温度は、温度センサ23によって検出される表皮温度に応じて適宜調整される。この後、冷却が終了ならば冷却位置制御部29における制御処理が終了し、冷却が終了でなければ、他の冷却配管28の操作バルブ30を開閉するために、工程S1に戻る。
このように冷却位置制御部29によって、加工刃12の移動と共に、操作バルブ30が開かれる冷却配管28も順次変更され、移動された加工部位が常に冷却される。ここで、操作バルブ30が開かれる冷却配管28は1つのみである必要はなく、複数が同時に開かれてもよい。このようにして、柔軟性を有する表皮3の加工部位が部分的に冷却されて硬化されるため、加工時の表皮3の変形が生じ難くなることにより加工精度を向上させることができる。また、軟性の表皮3が変形する場合には、加工性の悪さに対応するために加工時間が増加するが、本実施形態では、表皮3を冷却して硬化させて加工するために加工性が良く、加工時間を短縮することができる。また、加工部位の近傍のみを部分的に冷却できるため、冷却に要する時間を低減して加工時間を短縮することができ、更にはコストを削減できる。
加工刃12による加工の際には、変位センサ22により計測された結果に基づいて、加工力制御部25により加工刃12の加圧力が調整される。
加工力制御部25における制御処理を具体的に説明すると、図7に示すように、まず変位センサ22により計測された加工刃12と表皮3の間の距離が加工力制御部25に入力され、表皮3の厚さが算出されると共に、所定の加工残厚dを得るために表皮3の厚さに応じた加圧力を算出して、加圧力(加工量)の目標値が決定される(S11)。この加圧力は、所定の加工残厚dを得るために、表皮3の厚さに応じて決まる値であり、予め実験や解析を実施することにより得られる。次に、アクチュエータ24を作動させ(S12)、反力測定部20による反力計測結果を工程S11で決定された目標値と比較する(S13)。反力が目標値に達した場合にはアクチュエータ24の作動を停止する(S14,S15)。この後、加工が終了ならば加工力制御部25における制御処理が終了し、加工が終了でなければ、加工残厚dを所定の値に維持しつつ加工を継続するために、工程S11に戻る(S16)。
このように加工力制御部25によって、加工部位の移動と共に逐次表皮厚さが変化する場合でも、表皮状態測定部21(変位センサ22)の計測結果に基づいて加工力を変更できるため、加工残厚dを所定の値に精度よく加工することが可能である。
ここで、表皮3の製造法としては、スラッシュ成形法、ウレタンスプレー成形法、真空成形法等が知られている。ウレタンスプレー成形法は、ウレタン原料であるポリオールとイソシアネートを混合し、ノズルから霧状にして噴射し、これを型に吹付けて表皮を成形するものである。パウダースラッシュ成形法は、熱可塑性樹脂(TPU、TPO、PVC等)のパウダーを加熱した金型に投入し、回転させることにより金型表面に接触したパウダーを溶融させて表皮を成形するものである。真空成形法は、熱可塑性樹脂(TPO、PVC等)のシートを加熱軟化させた後、真空型にかぶせ、型に開けた真空穴より真空引きすることにより表皮を成形するものである。これらの製造法のうち、スラッシュ成形法やウレタンスプレー成形法は、触感の良い表皮を成形できるが、表皮の厚さを均一にすることが困難である。しかし、本実施形態では、表皮の厚さが不均一な場合であっても加工力を変更しつつ加工残厚dを高精度に設定できるため、触感の良い表皮を成形可能なスラッシュ成形法やウレタンスプレー成形法を採用しつつ、高精度な加工残厚dを形成できる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るティアライン加工装置40について説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係るティアライン加工装置40について説明する。
図8は第2実施形態に係るティアライン加工装置を示す概略構成図、図9は第2実施形態の冷却位置制御部における制御処理を説明するためのフローチャートである。
なお、第1の実施形態と同様の機能を有する部位については同一の符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。
なお、第1の実施形態と同様の機能を有する部位については同一の符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。
第2実施形態に係るティアライン加工装置40は、第1実施形態に係るティアライン加工装置10と異なり、冷却手段41として複数の冷媒配管28ではなく、冷却剤噴射部42と、冷却剤噴射部42を制御する冷却位置制御部43とを有している。
冷却剤噴射部42は、図8に示すように、加工用受台11の内部に設けられる内部空間である噴射装置格納部44に設けられ、加工用受台11の載置面27の反対面に沿って移動可能であり、この反対面に対して冷却剤を噴射する噴射ノズル45を有している。冷却剤噴射部42は、例えば駆動源および駆動源により回転される回転ローラ46を有しており、回転ローラ46を回転させることにより噴射装置格納部44内で移動することができる。また、冷却剤噴射部42を移動させる方法は他の方法でもよく、例えばネジ送り機構等を適用することもできる。
冷却剤噴射部42の噴射ノズル45は、冷却位置制御部43からノズル制御信号A6により開閉されるノズル操作バルブ(不図示)が設けられており、冷却源となる冷却機31に供給管32を介して接続されている。冷却位置制御部43から伝えられるノズル制御信号A7は、上述のようにノズル操作バルブの開閉と共に、冷却剤噴射部42の位置を制御している。
冷却位置制御部43における制御処理を具体的に説明すると、図9に示すように、まずロボット制御部19から入力される加工位置・速度信号A4から、冷却開始時間および冷却開始位置を決定すると共に、冷却剤噴射部42による冷却位置および移動速度を決定する(S21)。次に、冷却剤噴射部42を冷却開始位置に移動させる(S22)。この後、決定された冷却開始時間に達したかを判断し(S23)、達した場合には、ノズル操作バルブを開き(S24)、冷却剤噴射部42が、決定された冷却位置に対して決定された移動速度で移動を開始する(S25)。そして、表皮温度の計測結果を目標温度と比較し(S26,S27)、目標温度に達し、更に冷却が終了でなければ、ノズル操作バルブの開度を調整し、工程S26に戻る(S28,S29)。このように、冷却温度は、温度センサ23によって検出される表皮温度に応じて適宜調整される。冷却が終了ならば、ノズル操作バルブを閉じ(S30)、冷却位置制御部43における制御処理が終了する。
このように、第2実施形態においても、加工刃12の移動と共に冷却剤噴射部42が移動し、移動された加工部位を常に冷却することができる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変することができる。例えば、加工刃12の形状は鋭利な先端を有するものに限定されず、例えば回転刃等とすることもできる。
1 インストルメントパネル、
2 エアバッグリッド、
3 表皮、
4 ティアライン、
10,40 ティアライン加工装置、
11 加工用受台、
12 加工刃、
16,41 冷却手段、
20 反力測定部、
21 表皮状態測定部、
22 変位センサ、
23 温度センサ、
24 アクチュエータ、
25 加工力制御部、
27 載置面、
29,43 冷却位置制御部、
30 操作バルブ、
42 冷却剤噴射部、
44 噴射ノズル、
d 加工残厚。
2 エアバッグリッド、
3 表皮、
4 ティアライン、
10,40 ティアライン加工装置、
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16,41 冷却手段、
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27 載置面、
29,43 冷却位置制御部、
30 操作バルブ、
42 冷却剤噴射部、
44 噴射ノズル、
d 加工残厚。
Claims (9)
- エアバッグリッドが設けられる表皮に、ティアラインを加工するためのティアライン加工装置であって、
前記表皮を、乗員側の面を載置面として保持する加工用受台と、
前記加工用受台に保持された表皮に対して移動しつつティアラインを加工する加工刃と、
前記加工刃の移動と共に変化する前記表皮の加工部位を部分的に冷却しつつ冷却位置を移動可能な冷却手段と、を有することを特徴とするティアライン加工装置。 - 前記冷却手段は、
前記加工用受台に設けられ、それぞれに操作バルブが設けられる複数の冷却配管と、
前記それぞれの操作バルブを、加工の際に移動する加工部位に対応して選択的に開閉させる冷却位置制御部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のティアライン加工装置。 - 前記冷却手段は、
前記加工用受台の前記表皮が載置される面の反対面に沿って移動可能に設けられるとともに、当該反対面に対して冷却剤を噴射することが可能な冷却剤噴射部と、
前記冷却剤噴射部を、加工の際に移動する加工部位に対応して移動させる冷却位置制御部と、を有することを特徴とする請求項1に記載のティアライン加工装置。 - 前記加工刃に取り付けられ、当該加工刃による切削抵抗を測定する反力測定部と、
前記加工刃の近傍に設置され、加工前の表皮の状態を測定する表皮状態測定部と、
前記加工刃に取り付けられるとともに、当該加工刃の表皮に対する加圧力を変更可能なアクチュエータと、
前記表皮状態測定部による計測結果に基づいてアクチュエータの加圧力を調整する加工力制御部と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のティアライン加工装置。 - 前記表皮状態測定部は、表皮までの距離を計測する変位センサおよび表皮温度を計測する温度センサの少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項4に記載のティアライン加工装置。
- エアバッグリッドが設けられる表皮に、ティアラインを加工するためのティアライン加工方法であって、
前記ティアラインを加工する加工刃を表皮に対して移動させつつ、当該加工刃により加工される表皮の加工部位を含む領域を部分的に冷却し、前記加工部位の移動に対応して前記冷却される領域を移動させることを特徴とするティアライン加工方法。 - 前記冷却される領域は、前記加工用受台に設けられる複数の冷却配管に、選択的に冷媒を流通させることにより移動されることを特徴とする請求項6に記載のティアライン加工方法。
- 前記冷却される領域は、前記加工用受台に移動可能に設けられるとともに冷却剤を噴射可能な冷却剤噴射部から冷却剤を噴射しつつ、当該冷却剤噴射部を移動させることにより移動されることを特徴とする請求項6に記載のティアライン加工方法。
- 前記加工刃による加工の前の表皮の厚さを測定するとともに、測定された表皮の厚さに応じて、前記加工刃に取り付けられるアクチュエータにより加工刃の表皮に対する加圧力を変更することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載のティアライン加工方法。
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