JP2008069962A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オイルポンプの回転数の増加に伴い、油浴式潤滑が要求される比較的低回転時の潤滑効率、及び強制潤滑が可能な比較的高回転時の機械効率を両立させる動力伝達装置を提供することを目的とする。
【解決手段】動力伝達装置は、オイルを貯留可能なケースと、ケースに収容され、駆動源と連動する歯車機構と、駆動源と連動し、ケースに貯留されたオイルを前記歯車機構の潤滑のため圧送するオイルポンプと、オイルポンプから圧送されたオイルの一部を蓄積するとともに、蓄積したオイルを排出する第1排出口と、オイル蓄積量が所定量以上で蓄積したオイルを排出する第2排出口とを有するオイルタンクとを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、動力伝達装置に関するものである。
一般的に、車両において使用される動力伝達装置は、車両を駆動する駆動源である例えばモータと連動する歯車機構が、オイルを貯留可能なケースに収容されている(特許文献1参照)。特許文献1には、低回転時の潤滑効率及び高回転時の機械効率を共に向上させ得る動力伝達装置が開示されている。この動力伝達装置によれば、車両停止時または低速走行時、すなわち駆動源と連動する歯車機構が停止または低回転のときは、歯車機構によって駆動される機械式オイルポンプのオイル圧送量が少ないため、ケース下部のオイルレベルを上昇させ油浴式潤滑により潤滑作用を得ることで潤滑効率を向上させている。また高速走行時、すなわち機械式オイルポンプのオイル圧送量が多いときは、圧送されるオイルによる強制潤滑により潤滑作用が得られるため、オイルレベルを低下させ回転部材による攪拌抵抗を低減させることで機械効率を向上させている。
特開平8−105520号公報
しかしながら、上記従来技術では、オイルタンクへのオイルの蓄積が開始されると、ケース下部のオイルレベルはオイルタンクが満たされるまで、オイルポンプの回転数増加に伴い、直線的に低下してしまう恐れがある。
オイルレベルが歯車機構の回転数の増加に伴い、直線的に低下した場合、下記のような問題が生ずることが考えられる。
まず、歯車機構は車両発進時などの比較的低回転時において油浴式潤滑により十分な潤滑作用を得るために、オイルレベル低下速度を遅くなるよう設定した場合、低回転時の潤滑効率は良いが、比較的高回転時に強制潤滑による潤滑作用が十分得られる回転数になり、油浴式潤滑が不要となっても、オイルレベルは直線的に徐々にしか低下しないため攪拌抵抗を効率良く低減できない可能性がある。
一方、回転数上昇に伴なう攪拌抵抗増大を抑制するためにオイルレベル低下速度を速くなるよう設定した場合、早期にオイルレベルが低下し、低回転時の油浴式潤滑による潤滑作用を十分に得ることができない可能性がある。
本発明は、オイルポンプの回転数の増加に伴い、油浴式潤滑が要求される比較的低回転時の潤滑効率、及び強制潤滑が可能な比較的高回転時の機械効率を両立させる動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、オイルを貯留可能なケースと、前記ケースに収容され、駆動源と連動する歯車機構と、前記駆動源と連動し、前記ケースに貯留されたオイルを前記歯車機構の潤滑のため圧送するオイルポンプと、前記オイルポンプから圧送されたオイルの一部を蓄積するとともに、蓄積したオイルを前記ケース内へ排出する第1排出口と、オイル蓄積量が所定量以上で蓄積したオイルを前記ケース内へ排出する第2排出口とを有するオイルタンクとを備えたことを特徴とする動力伝達装置である。
本発明によれば、オイルポンプの回転数の増加に伴い、油浴式潤滑が要求される比較的低回転時の潤滑効率、及び強制潤滑が可能な比較的高回転時の機械効率を両立させることが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本実施形態における動力伝達装置100の概略を示す軸断面図、図2は動力伝達装置100の軸直交断面図である。なお、本実施形態においては、オイルは潤滑効果及び冷却効果を有する。
まず、本実施形態における動力伝達装置100の概略を説明する。
図1に示す動力伝達装置100は、概説すれば、オイルを貯留可能なケース8と、ケース8に収容され、駆動源と連動する歯車機構2と、駆動源と連動し、ケース8の下部7に貯留されたオイルを歯車機構2の強制潤滑のため圧送するオイルポンプ6と、このオイルポンプ6から圧送されたオイルの一部を蓄積するオイルタンク1とを有している。
駆動源は、図示しないモータであり、モータ軸2mに歯車機構2が接続されている。
歯車機構2は、遊星歯車を有してなる。歯車機構2はサンギヤ2s、インターナルギヤ2i、複数のプラネタリピニオン2p、これら複数のプラネタリピニオンを回転自在に略等間隔に支持するキャリア2cから構成される。歯車機構2はモータ用減速機として、図示はしていないが車両を駆動するためのモータと組み合わせ、モータ軸2mとサンギヤ2sを連結し、インターナルギヤ2iをケース8に固定し、キャリア2cから出力している。キャリア2cは2つの軸受(ベアリング)3f、3rにより回転自在にケース8に支持されている。プラネタリピニオン2pは、キャリア2cに挿入されたピニオンシャフト4にニードルベアリング5f、5rを介して回転自在に支持されている。
オイルポンプ6は、キャリア2cと連結することで歯車機構2を介してモータと結合し、モータと連動する。
オイルポンプ6は、ケース下部7と連通する油路10に設けられ、ケース下部7のオイルを油路12とオイルタンク1(後述する供給口9)へ圧送する。油路12に圧送されたオイルにより歯車機構2の被潤滑部位(軸受や噛合部分)が潤滑される(強制潤滑)。
なお、オイルポンプ6と、供給口9および油路12との間の油路10には、リリーフ弁13が設けられており、供給口9及び油路12へのオイルが必要以上に高圧となることを防止するとともに、オイルポンプ6の負荷を軽減する。リリーフ弁13のリリーフ圧は、強制潤滑時に油路12をへて歯車機構2を十分潤滑できるようなオイル量を圧送可能な範囲で、できるだけ低い圧力に設定することが望ましい。
オイルタンク1は、ケース8に周方向に設けられ、第1オイルタンク1Rと第2オイルタンク1Lと連通路16とを有する。
第1オイルタンク1Rは、上方にオイルポンプ6によって圧送されたオイルを流入する供給口9を有するとともに、ケース下部7と連通し、蓄積したオイルをケース下部7へ排出する第1排出口11Lを有する。
第2オイルタンク1Rは、ケース下部7と連通し、蓄積したオイルをケース下部7へ排出する第2排出口11Rを有する。
連通路16は、第1オイルタンク1Rの上方(連通口16R)と第2オイルタンク1Lの上方(連通口16L)とを連通する(図2オイルタンク中破線上部の斜線領域)。
供給口9は、第1オイルタンク1Rと第2オイルタンク1Lの両方に同時にオイルが供給されない位置であればよく、本実施形態では、第1オイルタンク1R側へオイルが供給されるよう、オイルタンク1の最上部より第1オイルタンク1R側へ少しずらした位置に設けている。
次に、図1から図3(a)、(b)を参照し本実施形態における作用について説明する。
図3(a)は、オイルポンプの回転数(rpm)と、ケース下部7に貯留されているオイルの油面高さ(オイルレベル)との関係を示した図である。図3(b)は、オイルポンプの回転数(rpm)と、オイルポンプ6が圧送するオイルの供給流量との関係を示した図である。
ここで、QR0は、第1排出口11Rのオイル排出流量(第1排出流量)、QL0は、第2排出口11Lのオイル排出流量(第2排出流量)である。また、VRCは、第1オイルタンク1Rがオイルで満たされたときのオイル蓄積量、VLCは第2のオイルタンク1Lがオイルで満たされたときのオイル蓄積量である。Qは、オイルポンプ6によって圧送され、供給口9からオイルタンク1へ供給されるオイルの供給流量である。
(1)まず、車両停止状態(オイルポンプ停止状態)では、オイルレベルはhになっている。このオイルレベルhは、ベアリング3f、3rおよびニードルベアリング5f、5rがオイルに浸る高さである。
(2)車両が発進するとモータによって駆動される歯車機構2に連動しオイルポンプ6が駆動され、ケース下部7のオイルは油路10を通って供給口9から第1オイルタンク1Rに供給されるとともに一部は分岐された油路12を通ってベアリング3f、3rおよびニードルベアリング5f、5rに供給され始める。
第1オイルタンク1Rの下端に設けられた第1排出口11Rの断面積は第1排出流量QR0でオイルをケース下部7へ排出するように設定されている。
車速が低く、歯車機構2が低回転の場合で、歯車機構2によって駆動されるオイルポンプ6の回転数が低く、第1オイルタンク1Rへの供給流量Qが第1排出流量QR0を超えるまでは、第1オイルタンク1Rに供給されたオイルは全てケース下部7に排出され、オイルレベルはhのまま一定に保たれる。
(3)車速が上昇し、歯車機構2の回転数も上昇すると、オイルポンプ6の回転数も上昇し、供給流量Qが第1排出流量QR0を超える(図3のA点)とオイルは第1オイルタンク1Rに蓄積され始め、その分オイルレベルは下がっていく。
(4)第1オイルタンク1Rの蓄積量が所定値VRC以上になると、すなわち、第1オイルタンク1Rがオイルで満たされた後は、オイルは連通路16を介して第2オイルタンク1Lに流れ込むようになる(図3のB点)。
第2オイルタンク1Lの下端に設けられた排出口11Lの断面積は第2排出流量QL0でケース下部7に排出するように設定されている。
第2オイルタンク1Lに流れ込むオイルの流量(供給流量Q−第1排出流量QR0)が第2排出流量QL0を超えるまでは、第2オイルタンク1Lに流れ込んだオイルは全てケース下部7に排出され、ケース下部7のオイルレベルは、第1オイルタンク1Rに蓄積されたオイル量VRCだけ低下したhのまま一定に保持される。
このオイルレベルhは、ピニオンシャフト4が浸る高さである
(5)さらに車速が上がり、第2オイルタンク1Lに流れ込む流量(Q−QR0)が第2排出流量QL0を超える(図3のC点)と第2オイルタンク1Lにオイルが蓄積され始め、その分オイルレベルが下がっていく。
(6)第2オイルタンク1Lのオイル蓄積量がVLCになると、すなわち、第2オイルタンクもオイルで満たされると(図3のD点)、それ以上オイルは蓄積されず、ケース下部7のオイルレベルは、最も低下したhで一定に保持される。
このオイルレベルhは、オイルタンク1が充填完了するときのケース下部7に貯留されるオイルの高さであり、歯車機構2の最下部より低い高さである。
なお、本実施形態においては、第1排出流量QR0と第2排出流量QL0を同量としたため、第1オイルタンク1Rに蓄積しているA−B間と、第2オイルタンク1Lに蓄積しているC−D間のオイルレベル低下速度(図3中、グラフの傾き)は等しくなっている。
次に、図3(a)、(b)を参照し本実施形態における効果について説明する。
対比例として、図3(a)の一点鎖線および二点鎖線を参照されたい。一点鎖線および二点鎖線で示す直線は、オイルポンプの回転数増加に伴い、オイルレベルを直線的に低下させるものである。
オイルレベル低下速度が速い場合(一点鎖線)、オイルポンプ回転数がB点を越えるとオイルレベルがhを下回る。この時点で、ニードルベアリング5f、5rに対する油浴式潤滑が終了することになる。しかしながら、プラネタリピニオン2pの自転速度は、その他の回転体(キャリア2c、サンギヤ2s、オイルポンプ等)の回転速度に比して高いことから、ニードルベアリング5f、5rの潤滑を十分に行う必要があるが、オイルポンプ回転数(供給流量Q)が低く強制潤滑が十分に行えないため、ニードルベアリング5f、5rの潤滑が不足しがちになってしまう。
これを防止するためには、ニードルベアリング5f、5rに対する強制潤滑が十分に行えるようになるまで油浴式潤滑を行えば良い。オイルポンプ回転数(供給流量Q)がC点を超えればニードルベアリング5f、5rに対する強制潤滑が十分に行えるようになることから、オイルポンプ回転数がC点を超えるまではニードルベアリング5f、5rがオイルに浸るようオイルレベルがhを確保しておけば良い。
これを実現するようオイルレベル低下速度を遅くした場合(二点鎖線)、C点において十分なオイルレベルを確保した反面、C点以降でオイルレベル低下速度が遅いが故に攪拌抵抗を低減できず機械効率の悪化を招いてしまう。
これに対し、本実施形態によれば、図3(a)に実線によって示すようにオイルレベルを段階的に低下させ、油浴式潤滑が要求される回転数領域(比較的低回転時)では要求オイルレベルを確保し(図3(a)矢印1参照)、また強制潤滑が可能な回転数領域(比較的高回転時)では速やかにオイルレベルを低下することができる(図3(a)矢印2参照)。
なお、油浴式潤滑が要求される回転数領域および強制潤滑が可能な回転数領域は、特定の回転数の範囲に限定されるものではなく、歯車機構の構成などによって種々異なるものである。
以上の通り本実施形態によれば、複数のオイルタンク1R、1Lを備えることで、歯車機構2の回転数の増加に伴い、ケース内のオイルレベルを段階的に変更することを可能とし、よってオイルポンプ6からの吐出量が少ない低速時には油浴式潤滑として軸受や歯車のかみ合い部に十分な潤滑油が供給され、その後、車速の上昇とともにベアリング3f、3rやピニオンシャフト4の位置に対して必要な潤滑油を確保しながら段階的に油面レベルを低下させ、オイルポンプ6から十分な吐出量が得られる高速域では完全な強制潤滑状態となり回転体による潤滑油のかき上げを抑制し、攪拌抵抗を低減することができる。
これにより、オイルポンプの回転数の増加に伴い、油浴式潤滑が要求される比較的低回転時の潤滑効率、及び強制潤滑が可能な比較的高回転時の機械効率を両立させることが可能となる。
本実施形態においては、第1オイルタンク1Rと第2オイルタンク1Lとを連通する連通路16をオイルタンク1の上部に設けているが、連通路16の位置はこの位置に限らず、任意の位置(オイルタンク下端連通口からの高さ)に設けても構わない(図4参照)。なお、任意の位置に設けた場合、第1オイルタンク1Rにおいてオイルタンク下端から任意の高さまでオイルが蓄積された時点で図3に示すB点に到達することになる。よって、連通路16の位置を調整することで、第1のオイルタンク1Rの容積が決定されるのでオイルレベルhを調整することが可能である。
また、本実施形態においては、第1オイルタンク1Rと第2オイルタンク1Lとし2個で説明したが、3個以上でも良く、オイルタンクがさらに第3オイルタンク、第4オイルタンク…を有するとしてもよい。
オイルタンクが3個以上の場合、複数のオイルタンクを連通させる複数の連通路16を設けることで、オイルレベルを段階的に変更することが可能となる。またオイルタンクの個数に応じ段階の階層は増加し、さらに上述するように各オイルタンク間に設けられる連通路16の設置位置によって、各段階のオイルレベルを調整することも可能である。なお、オイルタンクを複数個設ける場合、図2のように歯車機構2の外周に設けても、また、ケース8内に別途設けてもよい。
さらにまた、複数のオイルタンクを備える場合、オイルタンク内であって連通路16以上(連通路16内を含む)の位置にケース8内部と連通する連通口14(空気口に相当する)を設けても良い(図5参照)。この場合、車両停止に伴いオイルポンプ6が停止する際に、当該連通口14によりオイルタンク上部は大気開放状態となり、オイルタンクに蓄積したオイルを下端の排出口11R、11Lからスムーズに排出し、ケース下部7に潤滑油を戻すことができる。よって、車両停止後の急発進時でもオイルレベルは確保され油浴式潤滑に因る潤滑作用を得ることができ潤滑不良となること防止する。
さらにまた、本実施形態に示す歯車機構2のように、リングギヤ(インターナルギヤ)2iをケース8に固定する場合、オイルタンク1をリングギヤ2iの外周に沿って配置すれば、歯車機構2の振動がケースに表面に伝達する際に、オイルタンク1内に蓄積されるオイルによって歯車機構2の振動を減衰し、騒音を低減することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態との差異を説明し、重複する説明は省略する。
図6は本実施形態における潤滑構造の軸直交断面図、図7は歯車機構の回転数とオイルレベルとの関係を示す図である。
図6、図7を参照し、本実施形態における潤滑構造及び潤滑作用を説明する。
図6は、第2オイルタンク1L下端の第2排出口11Lの流路断面積を、第1オイルタンク1R下端の第1排出口11Rの流路断面積よりも小さくしたものである。
これにより第2排出流量QR0が第1排出流量QL0より小さくなり、第2オイルタンク1Lのオイル蓄積速度が第1オイルタンク1Rのオイル蓄積速度より速くなり、オイルポンプ回転数がC点を超えた後は、オイルレベルをhまで素早く低下させることができ、オイルポンプ回転数がC点を越えた後は速やかに油浴式潤滑を終えることができる。
以上のように、第1排出口11Rよりも第2排出口11Lの流路断面積を小さくすることで、強制潤滑による潤滑作用が十分得られる回転数領域において、急速にオイルレベルを低下させることが可能となる。このような潤滑構造とすることで、オイルレベルを低下させる際に、油浴式潤滑を要求される回転数領域では(第1オイルタンク1Rへ蓄積している間)オイルレベル低下速度を遅く、また強制潤滑が可能な回転数領域では(第2オイルタンクへ蓄積している間)オイルレベル低下速度を早くといったように、オイル低下速度を変化させることができ、より効率的に攪拌抵抗を低減し、さらなる機械効率の向上を実現することができる。
本実施形態においては、予め第1排出口11Rと第2排出口11Lの流路断面積に大小の差を設けて効果を得ているが、下記のような構造を用いても同様の効果を得ることができる。
予め第1排出口11Rと第2排出口11Lの流路長さに差を設け、第2排出口11Lの流路長さを、第1排出口11Rの流路長さよりも長くする。これにより、オイル排出時の、抵抗が異なり同様の効果を得ることができる。流路長さに差を設ける点は、流路断面積に大小の差を設ける点に代えて、または、流路断面積に大小の差を設ける点に加えて、適用できる。
オイルタンク1への供給口9を所定の長さの管路を持つチョーク構造とし、第1排出口11Rと第2排出口11Lを管路を持たないオリフィス構造とした場合、オイルポンプが低回転時でオイルがまだ低温状態にあるときには供給口9の管路が抵抗となりオイルタンク1に送られるオイルが制限されると共に、第1排出口11Rと第2排出口11Lは管路がないオリフィス構造故に抵抗少なくオイルが排出されるので、オイルレベルの低下が制限され、よって低回転時のオイルレベル低下速度は遅くなり油浴式潤滑に因る潤滑作用を確実に得ることができる。また駆動源が高回転になるにつれ、オイル温度も上昇するため、回転数の上昇に伴ないオイルレベル低下速度を早くすることができる。
また、供給口9及び第1排出口11R、第2排出口11Lに油温によって開口径が変化する形状記憶合金を用いても良い。
さらにまた、図8に示すように、第1排出口11R1と第2排出口11Lの開口面積をオイルタンク1R、1L内の圧力に応じて変更するようにしてもよい。第2排出口11Lに、バネなどの弾性体の弾発力が付勢された弁体が設けられている。弾発力は、弁体を押し上げて開口面積を拡げる方向に作用する。なお、弁体が最下限まで押し下げられても、ケース下部7にオイルを戻すための通路が形成されるように、図示しないストッパが設けられている。
図示は省略するが、第1排出口11Rにも同様に、バネなどの弾性体の弾発力が付勢された弁体が設けられている。
このような構造とすることで、オイルタンク1R、1Lの内圧が所定の圧力を超えると、第1排出口11Rと第2排出口11Lの開口面積が小さくなり、そこからの排出流量は減少し、オイルタンク1R、1Lのオイル蓄積速度が上がり、ケース下部7の油面レベルは速やかに低下する。
また車両の速度が下がるとオイルポンプ6からの供給流量Qが減るためオイルタンク1の内圧が下がり、第1排出口11Rと第2排出口11Lの開口面積は大きくなり、車両停止時には速やかにケース下部7にオイルを排出することができる。よって、車両停止後の急発進時でも油面レベルは確保され潤滑不良となることはない。これにより、オイルポンプの回転数によって、オイルレベルの低下速度を変化させることができる。
さらにまた、供給口9及び/または排出口11R、11Lに流量調整弁や、電磁弁などを用いてもよい。なお、これら制御可能な弁を用いた場合、オイルタンクを1つにし、排出口を1または複数個設けた構造としても効果を得ることができる。さらに、制御可能な弁を用いる場合、図9に示すように段階的にオイルレベルを調整することも可能となる。
さらにまた、オイルポンプを電動制御式にしてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1の実施形態との差異を説明し、重複する説明は省略する。
図10は本実施形態における動力伝達装置の軸直行断面図である。
図10を参照し、本実施形態における潤滑構造及び潤滑作用を説明する。
図10は、第1排出口11Rと第2排出口11L以外にも、第1オイルタンク1Rの底部より上方で、且つ連通路16より下方のオイルタンク側壁に、ケース下部7と連通する第3排出口15を設けたものである。第1の実施形態同様に第1オイルタンク1Rへのオイル供給が開始された後、排出口15まで潤滑油が満たされると、その第3排出口15からもオイルがケース下部7にオイルが排出されるので、さらに段階的に、ケース下部7のオイルレベルを低下させることができ、歯車機構のように、高さの異なる軸受を複数個所持つ場合などにも、それぞれの軸受に応じた適正なオイルレベルを確保し潤滑不良となることを防止できる。なお、図10においては、第1オイルタンク1Rのみに排出口15を設けているが、第2オイルタンク1Lにのみ設けたり、両方のオイルタンク1R、1Lに設けたりすることができる。なお、図10は、図2を基に説明しているが、オイルタンクの個数は2個に限られない。オイルタンクの個数が1個の場合、オイルタンクの底部より異なる高さに複数個の排出口を設けることで、オイルレベルを段階的に低下させることが可能である。また、設ける排出口の個数によって、段階の階層は増加し、さらに複数の排出口の設ける位置(それぞれの高さにおける間隔)によって、各段階のオイルレベルを調整することも可能である。さらに、排出口の大きさ(流路断面積や流路長さ)を変えることで、各段階におけるオイルレベル低下速度最適化することも当然可能である。
以上説明した通り、本発明における「段階的」とは、図3、図7及び図9に示すとおりである。また、前記図9においては、A−D間で点A、C、Dを通り上に凸となるように曲線的に変化するものを含む。
第1の実施形態おける動力伝達装置の概略を示す軸断面図である。 第1の実施形態おける動力伝達装置の軸直交断面図である。 図3(a)は、第1の実施形態おける動力伝達装置のオイルポンプの回転数とオイルレベルとの関係を示す図、図3(b)は、オイルポンプの回転数とオイルポンプが圧送するオイル供給流量との関係を示す図である。 第1の実施形態おける動力伝達装置の軸直交断面図である。 第1の実施形態おける動力伝達装置の軸直交断面図である。 第2の実施形態における動力伝達装置の軸直交断面図である。 図7(a)は、第2の実施形態における動力伝達装置のオイルポンプの回転数とオイルレベルとの関係を示す図、図7(b)は、オイルポンプの回転数とオイルポンプが圧送するオイル供給流量との関係を示す図である。 第2の実施形態における動力伝達装置の径断面図である。 図9(a)は、第2の実施形態における動力伝達装置のオイルポンプの回転数とオイルレベルとの関係を示す図、図9(b)は、オイルポンプの回転数とオイルポンプが圧送するオイル供給流量との関係を示す図である。 第3の実施形態における動力伝達装置の軸直交断面図である。
符号の説明
100 動力伝達装置、
1 オイルタンク、
1R 第1オイルタンク、
1L 第2オイルタンク、
2 歯車機構、
3f、3r キャリア支持ベアリング、
4 ピニオンシャフト、
5f、5r ニードルベアリング
6 オイルポンプ、
7 ケース下部
8 ケース
9 供給口、
10 油路、
11R 第1排出口、
11L 第2排出口、
12 油路、
13 リリーフ弁、
14 連通口(空気口)、
15 第3排出口、
16 連通路、
16R 連通口(第1連通口)、
16L 連通口(第2連通口)。

Claims (6)

  1. オイルを貯留可能なケースと、
    前記ケースに収容され、駆動源と連動する歯車機構と、
    前記駆動源と連動し、前記ケースに貯留されたオイルを前記歯車機構の潤滑のため圧送するオイルポンプと、
    前記オイルポンプから圧送されたオイルの一部を蓄積するとともに、蓄積したオイルを前記ケース内へ排出する第1排出口と、オイル蓄積量が所定量以上で蓄積したオイルを前記ケース内へ排出する第2排出口とを有するオイルタンクと、
    を備えたことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記オイルタンクは、
    前記第1排出口を有する第1オイルタンクと、
    前記第2排出口を有し、前記第1オイルタンクのオイル蓄積量が所定値以上でオイルが供給されて前記第2排出口からオイルを排出する第2オイルタンクと、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記第2排出口は、
    流路断面積が前記第1排出口の流路断面積よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記第2排出口は、
    流路長さが前記第1排出口の流路長さよりも長い
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動力伝達装置。
  5. 前記オイルタンクは、
    第1排出口より上方に第3排出口を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の動力伝達装置。
  6. 前記オイルタンクは、
    前記ケースの内部の空気層と連通する空気口を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の動力伝達装置。
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