JP2008069063A - ガラスパネル切断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザ光照射によって形成されたクライブ溝を有するガラスパネルを効率良く切断する。
【解決手段】ガラスパネル9を載置するブレークテーブル6と、ブレークテーブル6上に搭載されたガラスパネル9のブレーク位置決めを行なう位置測定カメラ2と、位置測定カメラ2にて測定されたデータを基にガラスパネル9に設けられたスクライブ溝91を目がけてブレード3を降下させるブレークプレス機構1と、ブレークプレス機構1を形成するアクチュエータ12のところに取付けられるロードセル4と、ロードセル4を介してアクチュエータ12のところに取付けられるブレード3と、位置測定カメラ2からのデータを基にブレークテーブル6の作動制御並びにロードセル4からのデータを基にブレークプレス機構1の作動制御を行なうものであってメモリー機構51を有する制御手段5と、からなる。
【選択図】図1
【解決手段】ガラスパネル9を載置するブレークテーブル6と、ブレークテーブル6上に搭載されたガラスパネル9のブレーク位置決めを行なう位置測定カメラ2と、位置測定カメラ2にて測定されたデータを基にガラスパネル9に設けられたスクライブ溝91を目がけてブレード3を降下させるブレークプレス機構1と、ブレークプレス機構1を形成するアクチュエータ12のところに取付けられるロードセル4と、ロードセル4を介してアクチュエータ12のところに取付けられるブレード3と、位置測定カメラ2からのデータを基にブレークテーブル6の作動制御並びにロードセル4からのデータを基にブレークプレス機構1の作動制御を行なうものであってメモリー機構51を有する制御手段5と、からなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気光学パネル、例えば液晶用ガラス基板等の基礎となるガラスパネルを所定の形態に切り出すためのガラスパネル切断装置に関するものである。
一般に、電気光学パネルの一例としての液晶パネル等は、主にガラスパネル基板を2枚貼り合せた状態のものの、その間に液晶を注入することによって形成されるようになっているものである。そして、このように貼り合わされて形成された大形基板を所定の切断手段にて切断して、複数個の単体液晶パネルを形成させる(製造する)ようにしているものである。この切断工程において、従来は、主にダイヤモンド工具(ダイヤモンドカッタ)によって大形基板の表面に所定の溝(スクライブ溝)を形成させておき、このスクライブ溝に沿って上記大形基板に所定の曲げモーメント等を加えることによって単体液晶パネルを切出すようにしているものである。しかしながら、このようなダイヤモンドカッタによるスクライブ溝の形成並びに当該スクライブ溝を基礎としたパネル基板の切断方式を採るものにおいては、上記パネル基板切断時に、上記スクライブ溝の周辺部にクラックが発生し、このクラックを基に、液晶パネルが破損をするおそれがあると言う問題点がある。このような問題点を解決するために、ダイヤモンドカッタ等による機械的なスクライブ溝形成をやめて、クラックの生じにくいレーザ光照射によるスクライブ溝の形成方法等が、最近においては採られるようになっている。
特開2004−238269号公報
特開平5−185270号公報
ところで、上記レーザ光照射によるスクライブ溝の形成においては、レーザ光の照射によるエネルギーには限度があるところから、レーザ光照射のみでは十分な深さのスクライブ溝を得ることができず、例えば特許文献1に記載の如く、レーザ光照射と基板表面への加熱及び冷却によって形成される熱歪応力の発生との組合わせによる方法、あるいは特許文献2に記載の如く、予め形成された条痕のところに微量の液体を付着させるとともに、この液体のところにレーザ光を照射し、液体を蒸発させることによって条痕を更に進行させて、基板の切断を小さな力にて行なわせるようにしているもの(方法)等が挙げられる。このように、レーザ光を照射することによってスクライブ溝を形成させる方法は、スクライブ溝の深さを十分に得ることが難しいところから、レーザ光照射の外に、別のスクライブ溝深さ進行用の補助手段が必要とされ、パネル基板切断手段としては生産性が良くないと言う問題点がある。このようなレーザ光照射に基づいて形成される比較的浅いスクライブ溝を有する状態のガラスパネルについて、これを効率良く、かつ、クラック等の生じない状態で切断するようにしたガラスパネル切断装置を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明である第一の発明においては、少なくともいずれか一方の面側にスクライブ溝の設けられているガラスパネルを上記スクライブ溝に沿って切断するガラスパネル切断装置に関して、上記ガラスパネルを載置するものであって所定の駆動装置にて所定の方向へスライド駆動されるとともに、ある一定点にて旋回運動可能なように形成されたブレークテーブルと、当該ブレークテーブル上に搭載されたガラスパネルのブレーク位置決めを行なうためのものであってガラスパネルの位置測定を行なう位置測定カメラと、当該位置測定カメラにて測定されたデータを基に上記スクライブ溝を目がけて所定のブレードを降下させるように作動するものであって、サーボモータ及び当該サーボモータにて往復直線運動をするように駆動されるアクチュエータからなるブレークプレス機構と、当該ブレークプレス機構を形成する上記アクチュエータのところに設けられるロードセルと、当該ロードセルを介してアクチュエータのところに設けられるブレードと、上記位置測定カメラからのデータを基に上記ブレークテーブルの作動制御並びに上記ロードセルからのデータを基に上記ブレークプレス機構の作動制御を行なうものであって内部にメモリー機構を有する制御手段と、からなるようにした構成を採ることとした。
また、請求項2記載の発明である第二の発明においては、請求項1記載のガラスパネル切断装置に関して、上記ブレークプレス機構を形成するアクチュエータのところに設けられるブレードの上下方向作動態様を、ガラスパネルの厚さ、材質等を初めとしたワークの仕様を基準にして設定される所定のストローク量だけ降下させてこの位置に所定時間保持し、その後、上記ブレードを上昇させて元の位置へと戻させるように制御するようにした。
また、請求項3記載の発明である第三の発明においては、請求項1記載のガラスパネル切断装置に関して、上記ブレークプレス機構を形成するアクチュエータのところに設けられるブレードの上下方向作動態様を、ブレードの降下量が上記請求項2記載の設定ストローク量に達する前の状態において、上記ブレードの先端部がガラスパネル表面に接触した時点を基準にしてロードセルから発せられるデータが所定の設定荷重値を示した場合にはブレードをこの位置に所定時間だけ保持し、その後、上記ブレードを上昇させて元の位置へと戻させるように制御するようにした。
第一の発明によれば、ガラスパネル表面に形成されたスクライブ溝が、例えばレーザ光照射によって形成されたものであり、その溝深さが浅いものであったとしても、ガラスパネルを上記スクライブ溝に沿ってクラック等を生じさせない状態で効率良く切断することができるようになる。また、本発明のものにおいては、制御手段内にメモリー機構が設けられるようになっており、このメモリー機構内へガラス板厚の異なるもの、あるいは切断すべきスクライブ溝の間隔等の異なるもの等、複数種類のガラスパネルについての切断仕様を予め入力しておくことができるようになっている。このように、複数種類の切断メニューを予め入力しておくことによって、この入力メニューに従って、複数種類の異なったガラスパネルを効率良く切断することができるようになる。また、ブレードとアクチュエータとの間にロードセルを設けるようにし、ブレードの降下中においてワーク(ガラスパネル)からの反力が初期の設定値を超えるようになったときには、ブレードのそれ以上の降下運動を停止させて、ワークであるガラスパネル表面への過大な荷重入力を規制するようにしているものである。これによってガラスパネルの異常破損等を抑止することができるようになる。
また、第二の発明のものにおいては、ブレードの上下動、特に、その下方向へのストローク量を、ガラスパネルの板厚等を考慮したうえで予め設定しておき、これによってガラスパネル等からなるワークの切断作業を効率良く行なわせるようにしているものである。
また、第三の発明のものにおいては、ブレードの降下運動を、初めに設定された降下ストローク量よりもブレードを介してロードセルにて検出される押付力による判断基準の方を優先的に採用して制御するようにしたものである。すなわち、本発明のものにおいては、上記第二の発明において予め設定されたブレードの降下ストローク量の範囲内において、ブレードがガラスパネル表面に接触した時点における上記ロードセルにて認識されるブレードへの入力荷重を基準にして(ゼロ点にして)、そこからガラスパネルの切断に必要とされるブレード押付力(荷重)がロードセルにて検知されるところまでブレードを降下させる。そして、このブレーク荷重として設定されている荷重点に達したところで、仮に上記予め入力設定されたブレードの降下ストローク量に達していない状態であっても、ブレードの降下運動を停止させる。これによって、ガラスパネル表面への過剰なブレーク荷重の入力を抑止し、ガラスパネルの異常破損等を回避するようにしているものである。
本発明を実施するための最良の形態について、図1ないし図4を基に説明する。本実施の形態にかかるものは、少なくともいずれか一方の面側に、既にスクライブ溝の設けられているガラスパネルを上記スクライブ溝に沿って切断するガラスパネル切断装置に関するものである。具体的には、図1に示す如く、ガラスパネル9を載置するものであってベース88に設けられた駆動装置8にて所定の方向へスライド駆動されるとともにある一定点にて旋回運動可能なように形成されたブレークテーブル6と、当該ブレークテーブル6上に搭載されたガラスパネル9のブレーク位置決めを行なうためのものであってガラスパネルの位置測定を行なう位置測定カメラ2と、当該位置測定カメラ2にて測定されたデータを基に上記ガラスパネル9に既に設けられているスクライブ溝91を目がけて所定のブレード3を降下させるように作動するものであって、サーボモータ11、アクチュエータ12等からなるブレークプレス機構1と、当該ブレークプレス機構1を形成するアクチュエータ12のところに取付けられるロードセル4と、当該ロードセル4を介して上記アクチュエータ12のところに取付けられるブレード3と、上記位置測定カメラ2からのデータを基に上記ブレークテーブル6の作動制御並びに上記ロードセル4からのデータを基に上記ブレークプレス機構1の作動制御を行なうものであって内部にメモリー機構51を有する制御手段5と、からなることを基本とするものである。
このような基本構成からなるものにおいて、ブレークプレス機構1は、具体的には、制御手段5からの指令に基づいて作動するサーボモータ11と、当該サーボモータ11による回転運動を往復直線運動に変換するアクチュエータ12と、からなるものである。そして、このアクチュエータ12は上記サーボモータ11による回転運動を往復直線運動に変換するナットスクリュー機構等を基に形成されるようになっているものである。なお、上記ナットスクリュー機構において、ナットとスクリューとの間にはナットの回転運動を円滑にスクリューに伝達するためのボールが設けられるようになっている。すなわち、本ナットスクリュー機構はボールネジ機構にて形成されるようになっているものである。
そして、このようなナットスクリュー機構を主に形成されるアクチュエータ12のところには、図1に示す如く、ロードセル4を介してブレード3が取付けられるようになっているものである。なお、このロードセル4は、ブレード3の刃先部への入力荷重を検出するようになっているものである。基本的には、ブレード3がアクチュエータ12とともに降下運動をして、ワークであるガラスパネル9の表面に接触した時点を基準にして、すなわち、この点(位置)をゼロ点にして、ここからブレード3を介して入力される入力荷重の変化量を測定するようになっているものである。このようにして入力されたデータを制御手段5に送るとともに、ここにて、予め設定されたブレーク力以上の荷重が上記ブレード3を介してロードセル4のところに入力されているか否かを判断し、更なるブレード3の降下運動を行なわしめるか、あるいはブレード3の降下運動を止めて、ブレード3をこの位置に留めさせるか否かの判断が行なわれるようになっているものである。このような構成からなるブレークプレス機構1が、図1に示す如く、ベース88上にフレーム81を介して設けられるようになっているものである。
このような構成からなるブレークプレス機構1の設けられるフレーム81のところであって上記ブレークプレス機構1の近傍部のところには、CCDカメラ機構等からなるものであって、後に述べるワーク(ガラスパネル)9の位置等を監視する位置測定カメラ2が設けられるようになっている。
また、上記フレーム81等を支える基盤となるベース88上には、ワークであるガラスパネル9を搭載して、当該ガラスパネル9を所望の位置へと送り出すブレークテーブル6が設けられるようになっている。このブレークテーブル6は、具体的には、図1に示す如く、ワーク9を所定の方向へスライド移動させるスライドテーブル61と、当該スライドテーブル61上に設けられるものであってワーク9を所定の位置にて旋回移動させるように形成された旋回テーブル66と、からなるものである。なお、この旋回テーブル66を旋回移動させる機構は、例えば図1に示す如く、当該旋回テーブル66の円周部に設けられたギヤ部662及び当該ギヤ部662と噛合い係合するものであってサーボモータ665にて回転駆動されるピニオンギヤ661からなるものである。そして、このような旋回テーブル66の搭載されたスライドテーブル61を、後に述べる制御手段5からの指令に基づいて適宜移動させる駆動装置8が上記ベース88の適宜位置に設けられるようになっているものである。なお、この駆動装置8は、サーボモータ85及び当該サーボモータ85にて駆動されるボールネジ方式のナットスクリュー機構82、またはリニアモータ機構等からなるものであり、これらの作動によって、往復直線運動が形成されるようになっているものである。
次に、上記ブレークテーブル6の移動、具体的には駆動装置8の駆動制御、更には、ブレークプレス機構1を形成するアクチュエータ12に取付けられたブレード3の上下方向への移動制御、具体的にはサーボモータ11の作動制御等を行なう制御手段5について説明する。このものは、マイクロプロセッサユニット(MPU)を主に形成されるコンピュータ機構からなるものであり、その内部には、種々の制御データを予め入力しておくように形成されたメモリー機構51が設けられるようになっているものである。このメモリー機構51には、ガラスパネル9の板厚の異なるもの、あるいはスクライブ溝91の間隔等の異なるもの等において最適の切断条件を引出すことができるよう、複数種類のワーク9に関するデータが予め入力されるようになっているものである。すなわち、複数種類のワーク9に関するデータがメニューとして予め入力されるようになっており、実際の切断作業に当っては、このメニューを適宜選ぶことによって最適の切断条件が設定されるようになっているものである。なお、この切断条件については、上記ブレード3の降下速度を、例えば座標軸の横軸に時間(T)を、そして縦軸にはブレード3のストローク量(S)を採った場合において、その変化状態を、多段階状に、あるいは無段階状に変化させることができるようになっているものである。そして、その変化の割合(状態)、具体的には、図3または図4に示すような変化割合等が上記メモリー機構51に予め入力されるようになっているものである。
次に、このような構成からなる本ガラスパネル切断装置によるガラスパネルの切断工程について説明する。まず、図1に示すブレークテーブル6、具体的には旋回テーブル66上に所定の弾性を有するクッションシート7を敷いて、このクッションシート7上にガラスパネルからなるものであって所定のスクライブ溝91の設けられたワーク9を設置する。なお、このとき、上記ワーク9は、その表面に設けられたスクライブ溝91が上記クッションシート7側に来るように設置される(図2参照)。また、このようにワーク9の設置される(搭載される)クッションシート7としては、弾性体からなるシート状部材等が用いられるようになっている。このように所定のワーク9がブレークテーブル6上に搭載された状態において、図1におけるサーボモータ11、アクチュエータ12等を作動させて、ブレード3を下方向へと移動させる。このブレード3の降下運動によって、例えば図2に示す如く、ブレード3がガラスパネルからなるワーク9の表面をクッションシート7側へ向って押付けるように作用する。その結果、クッションシート7上に搭載されたワーク9は、図2の二点鎖線図示の如く、下へ向って凸状に撓み変形をする。この撓み変形によって、下側にスクライブ溝91の設けられた状態のワーク9は、当該スクライブ溝91を基点にして破断(ブレーク)し、2つのワークピース9’、9’へと分割されることとなる。
なお、このような切断工程が進められるに当って、まず、段取り工程として、ブレークテーブル6上にクッションシート7を介してワーク9が搭載された状態において、制御手段5からの指令に基づき、往復直線運動機構を形成する駆動装置8を作動させて、ブレークテーブル6を形成するスライドテーブル61を所定の位置へと移動させる。本実施の形態においては、制御手段5からの指令に基づいてサーボモータ85を作動させるとともに、当該サーボモータ85に連結されたナットスクリュー機構82を作動させて、スライドテーブル61をベース88上の所定の位置へと移動させる。これに続いて、あるいは、これと同時に上記制御手段5からの指令に基づいて、ピニオンギヤ661あるいはサーボモータ665等からなる駆動機構を作動させて、更には、旋回テーブル66の外周部に設けられたギヤ部662の作動を介して、上記旋回テーブル66を適宜位置へと旋回移動させる。そして、このとき、上記位置測定カメラ2による位置測定情報を基に、上記各テーブル61、66を適宜位置にて停止させ、この位置に固定する。これによって、ワーク9に設けられたスクライブ溝91がブレード3の真下に来るように設定される(図2参照)。このようにしてワーク9の位置設定がなされた状態において、次に、制御手段5からの指令に基づきブレード3が下方へと駆動される。その結果、ワーク9は、スクライブ溝91に沿って切断され、最終的には単体のワークピースが切出されることとなる。
このようなワーク9の切断工程において、ブレード3の下方向への移動速度を、例えば図3または図4に示す如く、多段階状に変化させるようにする。具体的には、ブレード3の移動速度を、初期の段階においては、速い速度でブレード3の刃先がガラスパネル(ワーク)9の表面に早く到達するようにするとともに、ブレード3の刃先がワーク9の表面に接触するようになる、その寸前においては比較的緩やかにブレード3を降下させるようにして、スクライブ溝91周りにおける応力の発生を緩和させるようにする。すなわち、図3の一点鎖線図示の如く、ブレード3の単位時間当たりの降下量(降下速度)を初期の段階(T1まで)においては大きく採る。そして、ブレード3がガラスパネル(ワーク)9の切断位置に近づく(T1〜T2)に従って徐々に小さくし、接触時には非常に小さな値、すなわち、遅い速度でブレード3をワーク9の表面へ押付けさせるようにする。これによって、スクライブ溝91周りでのクラックの発生を未然に防止することができるようになる。そして、このようにして、ブレード3の降下が完了した状態で、予め設定された時間(T2〜T3)だけ、ブレード3をこの位置に保持する。そして、一定時間経過後ブレード3を高速度で元の位置へと復帰させるようにする。このような多段階状の降下速度を有するブレード3を、図3の一点鎖線図示の如く、一定のストローク量(S3、S4)を有するように繰返し往復運動させるようにする。このように、ブレード3の降下速度を多段階状に変化させることによって、全体的な切断速度を高めさせたうえで、スクライブ溝91周りにおけるクラックの発生等を未然に防止することができるようになる。
なお、このようなブレード3の作動態様において、本実施の形態においては、図3の実線図示の如く、ブレード3の先端部がガラスパネル9の表面に接触した時点を基準(ゼロ点)にして、ここからロードセル4に入力されるデータ(荷重値)が予め設定されたブレーク力(P1)の値となるところまでブレード3の降下を行わしめるとともに、このP1点到達状態でブレード3の降下を停止させ、ブレード3をこの位置に一定時間(T2〜T3)留め置くこととする。これによって、ガラスパネル9の切断が行われることとなる。また、ガラスパネル9の表面には、予め設定されたブレーク力(P1)以上の荷重(押付力)は加わらないようになるので、ガラスパネル9の異常破損等が回避されることとなる。
また、このブレード3の降下運動制御に関しては、この外に、例えば図4に示すようなもの(態様)も考えられる。このものも、基本的にはブレード3の降下運動をメモリー機構51内に予め入力された設定ストローク量を基準に行なわせるものである。ところで、この場合、切断予定部におけるガラスパネル9の板厚が設定値よりも小さ目である場合(薄い)には、ブレード3のストローク量は図4の(A)に示す如く、S3の値だけ採られることとなる。そして、このときにはブレード3からガラスパネル9の表面に入力される押付力(荷重)はP1以下の値となる。一方、板厚の値が設定値よりも厚目の場合には、図4の(B)に示す如く、設定状態(S3)よりも早めにブレード3の刃先がガラスパネル9の表面に接触することとなる。そして、この場合には、接触時を基準(ゼロ点)としたロードセル4による入力荷重を基に、当該入力荷重が予め設定されたブレーク力の値(設定値:P1)に達したか否かを基にブレード3の降下運動が制御されることとなる。すなわち、設定値(P1)を優先判断基準としてブレード3の降下運動が規制されることとなる。これによって、ワークであるガラスパネル9の製品バラツキ等が考慮された状態で、ガラスパネル9の破損等が未然に防止されることとなる。
このように、本実施の形態のものにおいては、ブレード3の降下運動を、基本的には、ワークであるガラスパネル9の板厚あるいは材質等を考慮したうえで想定されるある一定量のストローク量(S3)を基準に、この設定ストローク量(S3)だけ連続的に繰返し続行をさせるようにして、切断作業の効率化を図るようにしているものである。ところで、このような一定の繰返し切断作業中において、上記ワークであるガラスパネル9の板厚等に仮に設定値を越えている場合があったとしても、ブレード3のところに設けられたロードセル4による検知作用によって、ガラスパネル9の表面へは過大な押付力(ブレーク荷重)が入力されないようになっている。すなわち、ブレード3の先端部がガラスパネル9の表面に接触した状態を基準(ゼロ点)にして、ここから予め設定されたブレーク力(P1)が上記ロードセル4のところにて検知されるまでブレード3の降下運動を進めるとともに、この位置に一定時間(T2〜T3)ブレード3を留め置くこととし、これより先(下方)へはブレード3を進めさせないようにしているものである。すなわち、本実施の形態のものにおいては、ガラスパネル9の表面へは、予め設定されたブレーク力(P1)の値以上のブレーク力(押付力)は絶対に入力されないようにしているものである。これによって、ガラスパネル9の異常破損等を生じさせないようにしているものである。
1 ブレークプレス機構
11 サーボモータ
12 アクチュエータ
2 位置測定カメラ
3 ブレード
4 ロードセル
5 制御手段
51 メモリー機構
6 ブレークテーブル
61 スライドテーブル
66 旋回テーブル
661 ピニオンギヤ
662 ギヤ部
665 サーボモータ
7 クッションシート
8 駆動装置
81 フレーム
82 ナットスクリュー機構
85 サーボモータ
88 ベース
9 ワーク
9’ ワークピース
91 スクライブ溝
11 サーボモータ
12 アクチュエータ
2 位置測定カメラ
3 ブレード
4 ロードセル
5 制御手段
51 メモリー機構
6 ブレークテーブル
61 スライドテーブル
66 旋回テーブル
661 ピニオンギヤ
662 ギヤ部
665 サーボモータ
7 クッションシート
8 駆動装置
81 フレーム
82 ナットスクリュー機構
85 サーボモータ
88 ベース
9 ワーク
9’ ワークピース
91 スクライブ溝
Claims (3)
- 少なくともいずれか一方の面側にスクライブ溝の設けられているガラスパネルを上記スクライブ溝に沿って切断するガラスパネル切断装置において、上記ガラスパネルを載置するものであって所定の駆動装置にて所定の方向へスライド駆動されるとともに、ある一定点にて旋回運動可能なように形成されたブレークテーブルと、当該ブレークテーブル上に搭載されたガラスパネルのブレーク位置決めを行なうためのものであってガラスパネルの位置測定を行なう位置測定カメラと、当該位置測定カメラにて測定されたデータを基に上記スクライブ溝を目がけて所定のブレードを降下させるように作動するものであって、サーボモータ及び当該サーボモータにて往復直線運動をするように駆動されるアクチュエータからなるブレークプレス機構と、当該ブレークプレス機構を形成する上記アクチュエータのところに設けられるロードセルと、当該ロードセルを介してアクチュエータのところに設けられるブレードと、上記位置測定カメラからのデータを基に上記ブレークテーブルの作動制御並びに上記ロードセルからのデータを基に上記ブレークプレス機構の作動制御を行なうものであって内部にメモリー機構を有する制御手段と、からなることを特徴とするガラスパネル切断装置。
- 請求項1記載のガラスパネル切断装置において、上記ブレークプレス機構を形成するアクチュエータのところに設けられるブレードの上下方向作動態様を、ガラスパネルの厚さ及び材質を初めとしたワークの仕様を基準にして設定される所定のストローク量だけ降下させてこの位置に所定時間保持し、その後、上記ブレードを上昇させて元の位置へと戻させるようにしたことを特徴とするガラスパネル切断装置。
- 請求項1記載のガラスパネル切断装置において、上記ブレークプレス機構を形成するアクチュエータのところに設けられるブレードの上下方向作動態様を、ブレードの降下量が上記請求項2記載の設定ストローク量に達する前の状態において、上記ブレードの先端部がガラスパネル表面に接触した時点を基準にしてロードセルから発せられるデータが所定の設定荷重値を示した場合にはブレードをこの位置に所定時間だけ保持し、その後、上記ブレードを上昇させて元の位置へと戻させるようにしたことを特徴とするガラスパネル切断装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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2006
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