〔第1実施形態〕
以下、図面を参照しながら、本発明を適用した第1実施形態として、ヌイグルミ内にゲーム装置のコントローラを内蔵し、このヌイグルミ自体をコントローラとしてゲームプレイする例を挙げて説明する。なお、本実施形態では動物のヌイグルミを用いているが、これに限るものではなく、例えば、自動車や電車などの乗り物、物語の登場人物など、ゲームに登場する物や人等の形のあるものであれば適宜設定することができる。
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの構成例を説明するシステム構成図である。家庭用ゲーム装置1200のゲーム装置本体1201には、例えばCPUや画像処理用LSI、ICメモリ等が実装された制御ユニット1210と、光学ディスク1202やメモリカード1204といった情報記憶媒体の読み取り装置1206、1208を備える。そして、家庭用ゲーム装置1200は、光学ディスク1202やメモリカード1204からゲームプログラムおよび各種設定データを読み出し、付属するゲームコントローラ1230に為される操作入力に基づいて各種のゲーム演算を実行し、所与のビデオゲームを実行する。
家庭用ゲーム装置1200の制御ユニット1210で生成されたゲーム画像やゲーム音は、信号ケーブル1209で接続されたビデオモニタ1220に出力される。プレーヤは、ビデオモニタ1220のディスプレイ1222に表示されるゲーム画像を見つつ、スピーカ1224から出力されるBGMや効果音といったゲーム音を聞きながらゲームを楽しむ。
尚、ゲーム実行に必要なゲームプログラムおよび各種設定データは、通信装置1212を介して通信回線1に接続し、外部装置からダウンロードして取得する構成であっても良い。ここで言う、通信回線とは、データ授受が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
さて本実施形態の特徴の一つは、制御ユニット1210が近距離無線モジュール1214を備え、近距離無線を介して複数のゲームコントローラ1230それぞれから操作入力信号を受信可能な構成を有していること、そして、そのうちの少なくとも一つのゲームコントローラ1230をヌイグルミ1100内に装着し(換言すれば、ヌイグルミ1100をゲームコントローラ1230に装着するのと同義。)、ヌイグルミ自体をコントローラとしてゲームプレイすることができる点にある。尚、近距離無線の形式としては、Bluetooth(登録商標)やUWB(超広域帯無線)、無線LANなどが適宜適用可能である。
図2は、本実施形態において用いられるゲームコントローラ1230の外観の一例を示す外観図である。同図(a)が正面図、同図(b)が左側面図、同図(c)が下面図に相当する。
同図に示すように、ゲームコントローラ1230の外形としては、左右下端が面取りされた断面を有する略四角の棒状を成している。棒状の下側には把持部1232が形成され、中央よりもやや上方位置から断面が小さく絞られて主操作部1234が形成されている。
把持部1232の左右側面には下面から上に向けてガイド溝1236が形成されている。ガイド溝1236の上端寄りには、部分的に溝が深くなった凹部1237が形成されている。プレーヤは把持部1232を、棒を掴むようにして持ち、親指で主操作部1234や把持部1232に設けられた入力デバイスを操作する。
入力デバイスとしては、把持部1232の正面側に、プッシュスイッチからなる複数の操作ボタン1240(1240a〜1240e)が設けられ、また方向を入力する方向入力キー1242と操作ボタン1244が主操作部1234の正面側に、トリガー1246が主操作部1234の裏面側に設けられている。
また、ゲームコントローラ1230は、6軸加速度センサ1248と、接続端子1250と、短距離無線通信モジュール1252と、スピーカ1254と、内蔵バッテリー1258と、コントローラ制御ユニット1260とを備える。
6軸加速度センサ1248は、ゲームコントローラ1230の長辺方向をX軸、左右方向をY軸、表裏方向をZ軸とする3軸方向の加速度と、同3軸周りの加速度とを検出することによって、ゲームコントローラ1230の姿勢変化を検出し、コントローラ制御ユニット1260に出力する。尚、6軸加速度センサ1248は、XYZの3軸加速度センサと、ジャイロスコープとによって実現することもできる。また、6軸の加速度がゲーム操作上必要ない場合には、適宜検出可能な加速度の要素を省略しても良い。
接続端子1250は、コントローラ制御ユニット1260へ外部からの信号ケーブルを電気的に接続する端子である。
短距離無線通信モジュール1252は、ゲーム装置1200の短距離無線通信モジュール1214と無線通信し、ゲームコントローラ1230とゲーム装置1200との間でデータ通信を実現する。例えば、操作入力部に為された操作入力に応じた操作入力信号や、6軸加速度センサ1248による検出結果に基づく検出信号、或いは接続端子1250から入力された信号をゲーム装置1200へ出力し、反対にゲーム音のデータをゲーム装置1200から受信することができる。
スピーカ1254は、把持部1232の正面側に向かって放音する姿勢で設けられ、コントローラ制御ユニット1260から出力された音信号に従ってゲーム音を放音する。
また、ゲームコントローラ1230は、その先端に撮像素子1256を備える。撮像素子1256は、ディスプレイ1222の周囲に配置された光信号出力装置1226から発せられた光信号を受光・撮影するセンサである。光信号出力装置1226は、長手方向に配設された複数の発光素子を有する。撮像素子1256で撮像された撮像データは、例えばゲーム装置1200に送信される。そして、撮像画像中の発光素子の配列方向や全体の大きさ、光の強さ等に基づいて、光信号出力装置1226からゲームコントローラ1230までの距離や、光信号出力装置1226に対するゲームコントローラ1230の相対的な姿勢を求めるのに用いられる。尚、撮像素子1256と光信号出力装置1226の発光・受光の関係は逆でも良い。すなわち、ゲームコントローラ1230側に光信号を出力するLEDなどの発光素子を設け、ディスプレイ1222の周囲に撮像素子を有する装置を設け、この装置が撮像した信号を制御ユニット1210に出力する構成としても良い。
コントローラ制御ユニット1260は、例えばLSIなど各種ICチップや電子部品が実装され、主にゲーム装置1200との間におけるデータ通信に係る処理を実行するとともに、ゲームコントローラ1230の各部を制御する。データ通信の対象としては、例えば、操作ボタン1240や方向入力キー1242などの入力デバイスへ為された操作入力に応じた操作入力信号、6軸加速度センサ1248で検出した加速度に応じた検出信号、接続端子1250を介して入力された各種の信号、スピーカ1254から出力するための音データなどゲーム実行に係る各種信号やデータが含まれる。
図3は、本実施形態におけるヌイグルミ1100の外観図であって、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図にそれぞれ相当する。図4は、図3の各断面線における断面図である。
ヌイグルミ1100は、ゲーム装置1200の付属品であり、図3に示すように基本的には綿やスポンジが詰められた主に幼児や年少者向けとされる布製の玩具である。プレーヤが両脇を手で支えて持てる程度の大きさと、容易に姿勢を変えられる程度に軽量に仕立てられている。
その内部構造は、図4(a)(b)に示すように、外皮1110と、その内側に形成されたゲームコントローラ1230を収容することのできる布製の収容部1112と、ジッパー1104によって背中部分に開閉自在に開口し収容部1112に連通する連通部1114とを備えている。また、外皮1110と収容部1112との間には、綿などの繊維状緩衝材やスポンジなどの発泡緩衝材が充填されることによって第1緩衝層1111が形成されている。第1緩衝層1111によって、プレーヤがヌイグルミ1110を持つとクッション性のある抱き心地のよい感触が得られる。
外皮1110は、例えば布地で形成され、ゲーム装置1200で実行されるゲームに登場するキャラクタの容姿に似せて仕立てられている。
収容部1112は、ゲームコントローラ1230の外形に類似した角柱袋状を成しつつ、背面側が連通部1114に連なって形成されている。したがって、同図(c)から(d)の流れに示すように、ジッパー1104で連通部1114を開口して左右に開くと、収容部1112の背面側がつられて開き、ゲームコントローラ1230を挿入可能となる。反対に、同図(d)から(c)の流れに示すように、ジッパー1104を閉じると、収容部1110の背面側が閉じられ、全体として閉空間が形成される。
また、収容部1112は、適当箇所で外皮1110の内面と連結されており、第1緩衝層1111に充填された緩衝材の弾力とあいまって、ゲームコントローラ1230を内蔵した状態でゲームプレイしても収容部1112の相対位置が変化するのを抑制することができる。相対位置の変化をより抑制する意味では、同図(e)に示すように、ヌイグルミ1100の胴体部を複数の区画で形成することによって収容部1112を画成する構成としても良い。
そして、本実施形態における収容部1112の内側には、ゲームコントローラ1230のケースとして機能するバスタブ形状のウレタンケース1116が、開口部を連通部1114に向け、底面を正面に向けた状態で固定されている。また、ウレタンケース1116の開口部の蓋として機能するウレタンパッド1118が、収容部1112の背面側に固定されている。ウレタンケース1116およびウレタンパッド1118の固定方法は、糸による縫い付けや面ファスナーやホックによる着脱可能な固定、接着剤による接着など適宜選択できる。そして、ウレタンケース1116は、通常ゲームプレイに供する程度の外力ではその形状を維持する一方、ヌイグルミ1110が落下するような衝突が起きた場合には、弾性変形しゲームコントローラ1230に伝わる衝撃を緩和する程度の弾性と強度を有し、第2の緩衝層として機能する。
ウレタンケース1116はまた、ゲームコントローラ1230の正面をヌイグルミ1110の正面と同じ方向に向けて収容部1112内に固定した状態において、スピーカ1254の正面に該当する部分に第1窓部1120が設けられている。同様に、方向入力キー1242および操作ボタン1244に外部から操作可能なように第2窓1122が設けられている。
一方、ヌイグルミ1100は、第1窓部1120および第2窓部1122の各正面側の部分に、他の部位よりも緩衝材の密度が低い低密度充填部1111aが設けられている。
したがって、第1窓部1120および低密度充填部1111aによって、スピーカ1254から発せられた音が通り抜け易くなり、また方向入力キー1242を操作しやすいように工夫されている。音通りを更に良くすることを望むならば、低密度充填部1111aを覆う部分の外皮1110を、目の粗い素材で形成する。
さて、本実施形態では、収容部1112内に収容されたゲームコントローラ1230の姿勢変化を抑制する手段であり、且つヌイグルミ1110のキャラクタの個体識別に対応する特定の入力状態を実現するための手段として、ウレタンケース1116の内部にコントローラホルダ1150が設けられている。
図5は、本実施形態におけるコントローラホルダ1150の構成図である。(a)は正面図、(b)はD−D断面図、(c)はE−E断面図に該当する。
同図に示すように、コントローラホルダ1150には、ゲームコントローラ1230が、把持部1232の正面側を覆うようにして装着される。コントローラホルダ1150は、把持部1232を覆う程度の大きさに設定された矩形の基板部1152を有し、その左右側部のそれぞれからゲームコントローラ1230のガイド溝1236とスライド自在に嵌合するガイドレール1154が立設され、下端部にはストッパー1155が立設されている。すなわち、同図の上側が挿入端となって、ゲームコントローラ1230がその下端から挿入される。このとき、ガイドレール1154をガイド溝1236に合わせて挿入し、ゲームコントローラ1230の下端がストッパー1155に当るまでスライドさせる。
ガイドレール1154は、立設腕部1154aの先端が内向きL字状に屈曲して嵌合レール1154bが形成されている。嵌合レール1154bには、ガイド溝1236の凹部1237と嵌合してガイド溝1236への位置固定手段として機能する凸部1154cが形成されている。そして、挿入端側(同図の上側)の立設腕部1154aには切り欠き部1154dが設けられており、ゲームコントローラ1230に装着する際に挿入端側の嵌合レール1154bが左右方向外向きに弾性変形して挿入操作し易くなるように工夫されている。嵌合レール1154bがガイド溝1236に沿って遊嵌し、凸部1154cが凹部1237に嵌合すると、今度は弾性によって嵌合状態が維持されゲームコントローラ1230とコントローラホルダ1150とを位置決めする効果を発揮する。
ゲームコントローラ1230とコントローラホルダ1150との位置決め構造はこれに限らず、ラッチ機構やねじ止め、面ファスナーによる固定など適宜選択することができるのは勿論である。
さて、基板部1152には、コントローラホルダ1150をゲームコントローラ1230に装着した状態において、把持部1232に設けられた複数の操作ボタン1240それぞれに対向する位置に装着孔1158,1159が設けられている。装着孔1158,1159には識別突起1156,1157が装着される。
識別突起1156,1157は、操作ボタンのキートップに当接して操作ボタンを確実に押し込める程度の大きさを有しており、側面から上面にかけて斜面1156a,1157aが形成されている。コントローラホルダ1150をゲームコントローラ1230に装着すると、識別突起1156が対応する操作ボタン1240を押し下げる。斜面1156a,1157aは、装着時に操作ボタン1240をスムーズに押し込む効果を奏する。
本実施形態では、装着孔1158,1159は合計5つ設けられており、識別突起1156は、コントローラホルダ1150をゲームコントローラ1230に装着した状態において当該ヌイグルミ1110の個体識別に対応付けられた特定の操作入力状態を実現するように装着される。すなわち、装着孔1158,1159の5つの装着位置に、識別突起1156、1157を装着するまたは装着しないことの組合せにより形成される64通りのうちの一つの操作入力状態が設定される。操作ボタン1240が反押し状態を検出することができる場合には、識別突起1156,1157の押し込み量が半分になる仕様のものを別途用意することによって、装着/反押し/未装着の組合せ分の特定入力状態を実現することができる。
識別突起1156,1157によって、コントローラホルダ1150が装着されたゲームコントローラ1230は、常時特定の入力がなされた状態となる。詳細は後述するが、特定入力状態による入力信号はゲームコントローラ1230から、ゲーム装置1200に送信される。ゲーム装置1200では、これを受信し予め設定されている識別設定に係る情報を参照し、何れの種類のキャラクタが使用されているかを判別し、判別したキャラクタをプレーヤが操作するプレーヤキャラクタとしてゲームを実行する。
識別突起1156,1157は、圧入や振動溶着などによって製造段階で装着することにより容易に外せない仕様としても良いし、あるいはプレーヤが任意に着脱できる構成としても良い。ただし、本実施形態のようにヌイグルミ1100がゲームに登場する特定のキャラクの容姿に似せて作られている場合(例えば、山型眉毛のウサギ。)には、識別が分からなくならないように前者の仕様とするのが好ましい。ヌイグルミ1100が、例えば登場するキャラクタの容姿に特化されていない汎用的なデザインである場合(例えば人型であれば、頭・胴・手足・正面方向を示す印しかない素体のデザイン)には、プレーヤ自身が予め設定されている識別対応表などをもとに識別突起1156,1157を付替えることによって変更可能となるように後者の使用とすると良い。後者の場合には、識別突起1156,1157の装着姿勢を誤らないように、装着孔1158のように溝嵌合にするか、装着孔1159のように装着孔との嵌合を複数の突起のセットとするのが好適である。
本実施形態における基板部1152はまた、窓部1160と、固定片1162とを備える。
窓部1160は、ゲームコントローラ1230を装着した状態において、スピーカ1254の前面に当る位置に設けられており、スピーカ1254から出るゲーム音の通りを良くする。
固定片1162は、糸通し穴1163を有して基板部1152の四隅から左右方向に延設される。糸通し穴1163には、コントローラホルダ1150をウレタンケース1116や収容部1111に縫合する糸が通される。尚、固定片1162を設けずに、基板部1152の裏面側(ガイドレール1154が立設されている面の反対面)に面ファスナーを貼設し、収容部1112の底面(ヌイグルミ1110の正面側)に同様に貼設された面ファスナーに固定する構成であっても良い。
尚、コントローラホルダ1150をウレタンケース1116に固定する際には、コントローラホルダ1150の窓部1160と、ウレタンケース1116の第1窓部1120とが合うようにする。
図6は、本実施形態におけるヌイグルミ1100へのゲームコントローラ1230の装着方法を説明するための透視図である。先ず同図(a)に示すように、ヌイグルミ1100のジッパー1104を開ける。この状態で同図(b)に示すように頭部を前方に傾けると連通部1114の開口部が広き、ゲームコントローラ1230を収容部1112に入れることが可能になる。
次いで、ゲームコントローラ1230の正面側(方向入力キー1242が設けられている側)を、ヌイグルミ1100の正面側に向けて、下端から連通部1114に挿入する。そして、ガイド溝1236にコントローラホルダ1150のガイドレール1154の上端を嵌入させ、スライドさせながら更に押し込む。このとき、ガイドレール1154は、切り欠き部1154dの部分から左右外側に撓み、凸部1154cがあってもスムーズに挿入させることができる。ゲームコントローラ1230の下端がストッパー1155に当接する位置まで押し込まれると、ガイドレール1154の凸部1154cが、ガイド溝1236の凹部1237に嵌合し位置を固定する。
ゲームコントローラ1230をコントローラホルダ1150に装着したならば、同図(c)に示すように、ヌイグルミ1100の頭部を引き起こし、ジッパー1104を閉じて装着完了となる。
図7は、ゲームコントローラ1230をコントローラホルダ1100に装着した状態における係合関係を示す図である。同図(a)は正面図、(b)はコントローラホルダ1150のみ断面とした側面図、(c)は下面図に相当する。
同図に示すように、ゲームコントローラ1230にコントローラホルダ1150が装着されると、識別突起1156、1157が装着されている場所では、それぞれ操作ボタン1240が押し込まれた状態が維持され、特定の入力状態が維持されたままとなる。また、スピーカ1254の正面側に窓部1160が位置することになる。コントローラホルダ1150は、窓部1160にウレタンケース1116の第1窓部1120が合うように固定され、更に第1窓部1120の正面側には低密度充填部1111aが配置されることになる。したがって、スピーカ1254から放音されたゲーム音が減音するのを防ぐことができる。
次に、ゲーム装置1200について説明する。
図8は、本実施形態におけるゲーム装置1200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるゲーム装置1200は、操作入力部100と、処理部200と、通信部500と、音出力部400と、画像表示部300と、記憶部600とを有している。
操作入力部100は、プレーヤによるゲームプレイに係る各種の操作入力に応じて操作入力信号を出力する。本実施形態では、玩具部110と、コントローラ部130とがこれに含まれる。
玩具部110は、外見上一つのおもちゃとしての外見と構造を成し、広義にはゲームコントローラ1230に装着される装着具にも該当する。本実施形態ではヌイグルミ1100がこれに該当する。尚、玩具部110は、ヌイグルミ1100に限らず例えば、プラスチック模型、ブリキ模型、シリコン模型など材質は適宜設定可能であるし、またその外見は人、動物、架空の生物、乗り物、植物、食品など適宜設定することができる。
玩具部110は、更にコントローラ収容部112、コントローラ固定部114、緩衝部116、特定入力保持部118を備える。
コントローラ収容部112は、ゲームコントローラ1230を収容する。本実施形態では、ヌイグルミ1100の内部に設けられた袋状の閉空間を形成する収容部1112がこれに該当する。
コントローラ固定部114は、コントローラ収容部112に収容されたゲームコントローラ1230の相対位置が変化するのを防ぐ。すなわちゲームコントローラ1230がヌイグルミ1100の中で位置ズレするのを防ぐ。本実施形態では、収容部1112、ウレタンケース1116およびコントローラホルダ1150がこれに該当する。
緩衝部116は、プレーヤが玩具部110を持つ・抱く・抱えるときにクッション性を発揮する。また、コントローラ収容部112に収容されたゲームコントローラ1230へ外力、特に落下などによる衝撃が作用するのを低減あるいは防ぐ。本実施形態では、前者が第1緩衝層1111に該当し、後者がウレタンケース1116に該当する。
特定入力保持部118は、コントローラ収容部112に収容されたゲームコントローラ1230と係合し、特定の入力状態を、人による実際の操作に代わって擬似的に持続して実現する。すなわち、プレーヤの操作入力の有無にかかわらず、ゲームコントローラ1230には特定の入力が為されていることになる。本実施形態では、コントローラホルダ1150がこれに該当する。
コントローラ部130は、一般的にゲーム装置1200とともに同梱販売されるハンドヘルド型のコントローラに相当する。プッシュスイッチやレバー、ダイヤル、タッチパネル、トラックボールなどの入力デバイス131を有し、入力デバイスの状態に応じ操作入力信号を出力する。本実施形態におけるコントローラ130は更に、姿勢変化検出部132と、通信部134と、音出力部135と、コントローラ制御部136とを備える。
姿勢変化検出部132は、非接触にコントローラ部130の姿勢変化を検出し、検出量に応じた検出信号を出力する。例えば、加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ、ジャイロといった検出デバイスによって実現できる。本実施形態では、6軸加速度センサ1248がこれに該当する。
通信部134は、例えば、近距離無線モジュール、外部バス端子などによって実現され外部装置との間でデータ通信する。本実施形態では、接続端子1250や近距離無線通信モジュール1252がこれに該当する。
音出力部135は、ゲーム音や操作音などの音を出力する。本実施形態では、スピーカ1254が該当する。
コントローラ制御部136は、ICチップや各種電子部品によって実現され、コントローラ部130と外部装置との信号入出力を制御する。具体的には、例えばプッシュスイッチやレバーなどの入力デバイスへの操作入力や、姿勢変化検出部132に該当する各種センサからの検出信号に基づいて、通信部134を介して外部装置とのデータ通信に適正な形式で信号を生成する。また、コントローラ制御部136は、通信部134を介して外部装置から受信したデータに基づいて音データを取得或いは生成し、音出力部135からゲーム音などを出力させる。
処理部200は、ゲーム装置1200全体の制御および各機能部への指示、外部装置とのデータ交換に係る処理、画像処理、音処理などの各種処理を行う。処理部200は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアによって、記憶部600に記憶されているシステムプログラムやゲームプログラム602、各種データに基づく演算処理を実行することにより実現される。本実施形態では、制御ユニット1210がこれに該当する。
処理部200は、ゲーム演算部210と、画像生成部230と、音生成部240と、通信制御部250とを含む。
ゲーム演算部210は、通信部500を介して操作入力部100から取得した操作信号や、記憶部600から読み出したゲームプログラム602やデータ等に基づいて、所与のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部230や音生成部240に出力する。ゲーム処理としては、例えばゲーム空間の設定処理、オブジェクトの移動などの動作制御処理、攻撃のヒットとそれに伴うダメージの算出処理、オブジェクトの接触判定処理、ゲームプレイの制限時間の管理処理、ゲーム結果の判定処理等が挙げられる。
そして、本実施形態のゲーム演算部210には、識別入力判定部212と、キャラクタ動作制御部214とが含まれている。
識別入力判定部212は、操作入力部100から取得した操作入力信号から、ゲームに登場するキャラクタの個体識別に対応付けられた特定パターンの入力(特定入力)が連続的に為されているか識別判定する。特定入力は、予め定められている複数の入力デバイスにおける入力状態の組み合わせであって、ゲームに登場するキャラクタに関する設定データを格納するキャラクタ設定データ610において、キャラクタの識別と一対一で対応づけられて定義されている。したがって換言するならば、識別入力判定部212は、操作入力部100から取得した操作入力信号をキャラクタ設定データ610の定義と照合して、プレーヤが何れのキャラクタを操作しようとしているかを判定する。
本実施形態における特定入力のパターンは、例えば、入力デバイスが全てプッシュスイッチであれば、入力デバイスの数とそれぞれのON/OFFの組み合わせが該当する。また、入力デバイスがレバーなどのアナログ入力が可能である場合には、入力方向と、フル入力を100%とする入力の程度(%)との組合せを要素に含めることもできる。
また、本実施形態では、特定入力の識別判定を、単なる入力の組合せのみではせずに連続的な入力をその必要条件としている。入力の組合せのみでは、例えば幼児のでたらめな操作などによって偶然にその組合せで入力されるといったケースでは誤判定してしまう可能性があるからである。そこで本実施形態では、ゲーム開始前に、各入力デバイスの操作入力信号をある一定時間監視し、プッシュスイッチならONが続く状態、レバーの入力位置が変化しない状態、或いは周期的に何らかのON/OFFパターンを繰り返す状態であると判定された場合に、連続的に入力が為されていると判定し、特定入力が為されているか否かを判定する。
キャラクタ動作制御部214は、ゲームに登場するプレーヤキャラクタおよびノンプレーヤキャラクタの動作を制御する。具体的には、キャラクタ動作制御部214は、識別入力判定部212で識別判定されたキャラクタをキャラクタ設定データ610から読み出し、プレーヤキャラクタとして仮想空間中に配置して、操作入力部100からの操作入力信号に基づいてその動作を制御する。より具体的には、操作入力部100の姿勢変化検出部132で検出された姿勢変化のパターンを、操作パターンデータ620と照合する。そして、照合した姿勢変化パターンをキャラクタへの操作入力に読み替えて、動作を制御する。
画像生成部230は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。本実施形態では、画像生成部230は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて、仮想空間を所与の仮想カメラから見た画像を1フレーム時間(例えば1/60秒。)で1枚生成し、これに適宜ゲーム進行に必要な各種の情報表示(例えば、スコアや、制限時間などの表示。)を合成してゲーム画像データを生成する。そして、生成したゲーム画像データを画像表示部300に出力し、画像表示部300に表示出力させる。
音生成部240は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。音生成部240は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部400に出力させる。尚、本実施形態では、ゲーム音のうち、特定の音(例えば、プレーヤキャラクタの声や、動作に関わる効果音など。)に関しては、通信制御部250に出力され、通信部500を介して操作入力部100に送信される。そして、操作入力部100の音出力部135で音出力される。
通信制御部250は、通信部500を介したデータ交換に必要な信号形式にしたがってデータ信号を生成するとともに、データの送受信を制御する。
画像表示部300は、画像生成部230から入力される画像信号に基づいてゲーム画像を表示出力する。画像表示部300は、例えば、液晶ディスプレイやプラズマパネルディスプレイなどのパネル型ディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドアップディスプレイ(HUD;プレーヤの頭部に直接装着する表示装置)といった画像表示装置によって実現できる。本実施形態では、ビデオモニタ1220のディスプレイ1222がこれに該当する。
音出力部400は、音生成部240から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力するための装置である。本実施形態では、ビデオモニタ1220のスピーカ1224がこれに該当する。
通信部500は、外部装置との間でデータ通信をする。通信部500の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。本実施形態では、近距離通信モジュール1214がこれに該当する。
記憶部600は、処理部200にゲーム装置1200を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なゲームプログラム602及び各種データを記憶する。記憶部600の機能は、例えばICメモリやハードディスク、メモリカード、CD−ROMやDVD−RAMなどの光学ディスクといった情報記憶媒体により実現される。本実施形態では、光学ディスク1202、メモリカード1204、制御ユニット1210に搭載されるハードディスクやICメモリ等がこれに該当する。
本実施形態における記憶部600は、キャラクタク設定データ610と、操作パターンデータ620と、姿勢デフォルトデータ630とを記憶する。そのほか、ゲーム処理に必要な各種のデータを適宜一時的に記憶するのは勿論である。
図9は、本実施形態におけるキャラクタ設定データ610のデータ構成例を示す図である。同図に示すように特定入力パターン612と、キャラクタモデルデータ614(オブジェクトデータ)が一つのセットを形成し、少なくともゲーム中プレーヤが操作可能な種類だけ格納されている。
特定入力パターン612は、対応するキャラクタを識別するための特定入力を定義する。例えば、データセット611aの場合、予め選ばれている複数の入力デバイス131のうち、「Aボタン」「Bボタン」と称される操作ボタン1240が入力状態(ON)であることを示している。そして、山型眉毛のウサギの容姿を有するキャラクタ2のポリゴンモデル、テクスチャ、鳴き声などの音声データなどがキャラクタモデルデータ614として格納されている。データセット611bの場合では、「Aボタン」「Cボタン」と称される操作ボタン1240がONであることと、「Dボタン」と称されるアナログ入力可能な操作ボタン1240の50%入力状態との組合せが特定入力のパターンとして設定されており、胴体が縞のコブタのキャラクタ3を表示するためのキャラクタモデルデータ614が対応付けられている。
図10は、本実施形態における操作パターンデータ620のデータ構成例を説明するための図である。同図(a)がデータ構成図、(b)は姿勢変化パターンで定義される加速度方向の軸の設定を示す概念図である。
同図に示すように、本実施形態における操作パターンデータ620では、姿勢変化検出部132で検出された姿勢変化パターン622と、この姿勢変化に対応する操作入力コマンド624とが対応づけられている。同図における姿勢変化パターン622は、姿勢変化の方向と大きさを矢印で示している。
例えば、姿勢変化パターン622が「2〜5HzのZc軸方向(上下方向)G変化」である場合、すなわちプレーヤがヌイグルミ1100をあたかもその場で足踏みしているかのように上下動(振る)させている状態が姿勢変化検出部132で検出された場合には、操作入力コマンド624に「前進歩き」が対応づけられている。したがって、プレーヤキャラクタは歩いて前進するように制御される。
また例えば、上下動がより早い周期で行われると、「5Hz以上のZc軸方向(上下方向)G変化」の姿勢変化パターンに該当するので、プレーヤキャラクタは前方に走るように動作制御される。その他、Zc軸周りの加速度(ヨー)の変化によって、左右の振り向きを定義するなど適宜設定することができる。
姿勢デフォルトデータ630は、プレーヤキャラクタの動作を制御するための基準となる基本姿勢状態における姿勢変化検出部132の基準値を格納する。具体的には、ゲーム開始前に、プレーヤに所定時間の間、ヌイグルミ1100を持って基本姿勢(例えば、直立状態)を保つように要求する。そして、検出パラメータ毎に、所定時間の間の検出値の平均値や中央値を求め、これを基準値として格納する。本実施形態の場合、ゲームコントローラ1230には6軸加速度センサ1248が搭載されているので、Xc,Yc,Zcの3軸方向の加速度と、これら3軸周りの加速度(角速度)についてそれぞれ基準値を格納する。
次に、本実施形態の動作について説明する。
図11は、本実施形態におけるゲーム装置1200が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。ここで説明する処理は、処理部200が記憶部600に記憶されているシステムプログラムやゲームプログラム602を読み出して実行することによって実現される。尚、ゲーム音の生成と出力、ならびにゲーム結果の算出に係る処理など一般的にビデオゲームを実行する上で常用される処理に関しては説明を省略する。
同図に示すように、先ず、処理部200は、ゲーム開始前にプレーヤキャクタとして使用されるキャラクタの種類を操作入力信号に基づいて判定する(ステップS2)。具体的には、通信部500を介して操作入力部100からの操作入力信号を一定時間連続的に受信・監視し、識別入力判定部212が、連続的に入力されている特定入力状態を判定する。そして、判定した特定入力状態を、キャラクタ設定データ610の特定入力パターン612と照合し、入力状態の組み合わせが合致した特定入力パターン612に対応するキャラクタモデルデータ614を読み出してプレーヤキャラクタとする。
次に、処理部200は、読み出したキャラクタが、プレーヤが望んだキャラクタであるか否か正誤入力を要求する画面を画像表示部300に表示させる(ステップS4)。例えば、画面に読み出したキャラクタの画像を表示するとともに、正誤の選択入力を可能に表示する。正誤の入力は、ヌイグルミ1100に収容されていない別のゲームコントローラ1230から入力するとしても良いし、ヌイグルミ1100を上下に一回振れば「正」、左右に一回振れば「誤」と判定するといった具合に、姿勢変化による入力としても良い。
ここで、プレーヤが「誤」入力した場合には(ステップS6)、処理部200は、プレーヤに正しい入力をさせる(ステップS8)。例えば、キャラクタ設定データ610に格納されているプレーヤキャラクタとして使用可能なキャラクタの画像を選択可能に一覧表示するとともに、正しい選択を入力するように促す。そして、選択と決定の入力がなされたならば、改めて選択されたキャラクタをプレーヤキャラクタとする。
次に、処理部200は、プレーヤに対してヌイグルミ1100を持って、ゲームプレイする基本姿勢を一定時間保つように要求する画像を表示させ(ステップS10)、姿勢デフォルトデータ630を設定する(ステップS12)。具体的には、処理部200は、要求画面を表示する間、操作入力信号のうち姿勢変化検出部132からの検出信号を測定し続ける。検出信号が所定の基準値以下の変動幅に収まる状態が所定時間続いたならば、その間に蓄積された検出値の平均値、或いは中央値を基準値として姿勢デフォルトデータ630に格納する。尚、姿勢デフォルトデータ630を設定できたならば、基本姿勢保持の要求を解除するのは勿論である。
次に、ゲームが開始されたならば(ステップS14のYES)、処理部200は姿勢変化検出部130からの検出信号を、操作パターンデータ620と照合して、姿勢変化のパターンに対応する操作入力コマンドを判定し(ステップS16)、判定した操作入力コマンドに従って仮想空間内のプレーヤキャラクタの動作を制御する(ステップS18)。また、続いてNPC(ノンプレーヤキャラクタ)の動作を制御する(ステップS20)。
仮想空間に配置されたオブジェクトの移動が終了したならば、処理部200は、仮想カメラから見た画像を生成し(ステップS22)、生成した画像に各種の情報表示を合成してゲーム画面を生成し、画像表示部300に表示させる(ステップS24)。
そして、ゲームの終了条件を満たしていなければ(ステップS26のNO)、ステップS16にもどり、終了条件を満たしていれば(ステップS26のYES)、ゲームを終了する。
図12は、本実施形態におけるゲームをしている様子を説明する図である。同図(a)、(b)ともに、ヌイグルミ1100をプレーヤが両手6で保持した操作状態が図の左側に配置され、ゲーム画面が表示されたビデオディスプレイ1220が図の右側に配置されている。
同図(a)に示すように、本実施形態ではヌイグルミ1100の容姿は、対応する登場キャラクタ2の容姿に似せて仕立てられているので、ゲームコントローラ1230を収納したヌイグルミ1100に対応するキャラクタ2がプレーヤキャラクタとして登場する。例えばプレーヤがヌイグルミ1100を周期的に上下動させると、この姿勢変化パターンは「前進歩行」の操作入力コマンドに対応づけられているので、画面内のプレーヤキャラクタ2も仮想空間内を前方に向かって歩くように表示される。
同図(b)に示すように、ヌイグルミ1100を側方に横倒しにすると、この姿勢変化パターンは「寝る」の操作入力コマンドに対応づけられているので、画面内のプレーヤキャラクタ2もその場で寝るように表示制御させる。
以上、本実施形態によれば、ゲームコントローラ1230をヌイグルミ1100に装着・固定すると、コントローラホルダ1150の識別突起1156,1157が、操作ボタン1240に当り、特定入力状態に保持することができる。したがって、いちいち選択画面を呼び出したうえで選択操作と決定操作をするといった煩雑な手間をかけなくとも、ゲームコントローラ1230をヌイグルミ1100(より正確にはコントローラホルダ1150)に装着するといった極めて簡単な作業で、プレーヤキャラクタとして使用するキャラクタ選択を行うことができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明を適用した第2実施形態について説明する。本実施形態は基本的に第1実施形態と同様であるが、ヌイグルミの手を動かすことで、プレーヤキャラクタの手の動作を入力できる構成とした点を特徴とする。尚、第1実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与し説明は省略する。また、ゲーム装置1200の機能構成並びに制御についても同様であるのでこれらの説明も省略する。
図13は、本実施形態におけるコントローラホルダ1150Bの構成を説明する図である。(a)がコントローラホルダの上面図、(b)が正面図、(c)がゲームコントローラ1230が装着された状態の正面図に相当する。図14は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Bの三面図である。
図13(a)および(b)に示すように、コントローラホルダ1150Bは、第1実施形態におけるコントローラホルダ1150に比べると、基板部1152の縦寸法が、ゲームコントローラ1230に装着した場合に、その上端が方向入力キー1242に至るまで長く設定されており、ヌイグルミの腕の動作を方向入力キー1242に伝達する連係機構1170(右手用の連係機構1170R、左手用の連係機構1170L)が設けられている。
左手用連係機構1170Lは、ヌイグルミの手に装着される先端部1172と、先端部1172を一端に固定し他端に方向入力キー1242の右側を押すキー押し片1173が設けられた揺動腕1174とを有する。また、右手用連系機構1170Rも同様である。
図14は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Bの構成を示す図である。同図に示すように、先端部1172は、ヌイグルミ1100Bの手部分に内側から挿入される。先端部1172の外形は、ヌイグルミ1100Bの手の形状を成しており、その大きさは内側から密着する程度、あるいは手部分が内からわずかに張る程度に設定されている。したがって、プレーヤがヌイグルミ1100Bの手を持って動かすと、先端部1172がさほど位置ズレすることなく一緒に動く。材質は、硬質ウレタンなど比較的軽量でプレーヤが握ったときに適合なクッション性を有する材料を適宜選定する。
揺動腕1174は、ヌイグルミ1100Bの手から腕の中を通り胴体の中心まで届く長さを有し、矩形の樹脂薄板を基体としている。そして、キー押し片1173を正面(図13(b)の手前側、ヌイグルミ1100Bに装着した場合の背中側)に向けた状態で、例えば収容部1112やウレタンケース1116に適宜設けられた挿通孔を通って配置される。そして、基板部1152の上端左側部に設けられた上下方向に沿って設けられた揺動軸1175に揺動自在に枢支されている。揺動腕1174の材質的な強度および形状は、プレーヤがヌイグルミ1100Bの手を持って前後に移動させた場合に、先端部1172が手部と一緒に移動するのに伴って、ヌイグルミ1100Bの腕が揺動或いは曲がるのを妨げないように追従してしなり、手部を元に戻すと復元力でもとの姿勢に戻るように設定されている。
したがって、プレーヤがヌイグルミ1100Bの左手を前に動かすと、先端部1172が一緒に移動し、これに伴って揺動腕1174がしなる。しなった揺動腕1174は、揺動軸1175を軸に揺動し、キー押し片1173が方向入力キー1242の右入力部分を押すことになる。
一方、左手用連係機構1170Lは、基本的に右手用連係機構1170Rと左右対称に形成されているが、揺動腕の胴体中央側の端部に特徴を有する。すなわち、右側の揺動軸1175よりも胴体中央側は、キー押し片1173が方向入力キー1242の上方向入力部分を押すように、正面視屈曲して形成されている。
したがって、プレーヤがヌイグルミ1100Bの右手を前に動かすと、先端部1172が一緒に移動し、これに伴って揺動腕1174がしなる。しなった揺動腕1174は、揺動軸1175を軸に揺動し、キー押し片1173が方向入力キー1242の上入力部分を押すことになる。
このような構成とすることによって、ヌイグルミ1100Bの右手を前に出せば方向入力キー1242の上方向が入力され、左手を前に出せば方向入力キー1242の右方向が入力され、両手を前に出せば上方向と右方向の両方、すなわち右斜め上方向が入力されることになる。したがって、方向入力キー1242が十字型のキートップを有する構成であっても、ヌイグルミ1100Bの左右の前方動を識別可能に入力することができる。ゲーム演算部210は、操作入力部100の操作入力信号にこれらの入力信号を識別するのにしたがって、プレーヤキャラクタの右手・左手をそれぞれ前に出すといった動作制御を実行することが可能になる。
勿論、動作制御は単に手を前に出すだけでなく適宜設定できる。例えば、所定時間未満の間隔で右手を連続2回入力された場合には目の前のモノを取り、連続3回入力で取ったモノを捨てるといった動作制御を割り当てることもできる。或いはまた左右両方を2秒以上繰り返し入力された場合、すなわち両手をはばたきのように操作した場合には、プレーヤキャラクタを飛ぶように動作制御するとしてもよい。
また、方向入力キー1242が、上下左右それぞれ別のプッシュボタンで構成されている場合には、左手用連係機構1170Lは、右手用連係機構1170Rと全く左右対称に形成すれば良いのは勿論である。
また、先端部1172とキー押し片1173を連係する構成は、揺動腕1174のような薄板に限らず、ロッドやワイヤーによる機械的な連係としても良い。或いは、先端部1172に流動物を封入してキー押し片1173までチューブでつなぎ、ヌイグルミ1172の手を握ると封入された流動物がキー押し片1173に流れ込み、キー押し片1173が膨張して方向入力キー1242を押す構成としても良い。
〔第3実施形態〕
次に、本発明を適用した第3実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様の構成を有する。具体的には、ゲームコントローラ1230をヌイグルミ1100に収容し、ヌイグルミ1100自体を操作入力手段とする点は共通するが、ゲームコントローラ1230の収容構成が異なり、またゲームコントローラ1230に特定入力状態を保持させるための構成が別体で設けられている点において異なる。
尚、第1実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与し説明は省略する。また、ゲーム装置1200の機能構成並びに制御についても同様であるのでこれらの説明も省略する。
図15は、本実施形態におけるゲームコントローラ1230に特定入力状態を保持させるための要素である識別プレート1180の構成を示す図である。同図(a)が正面図、(b)が縦断面図、(c)が下面図、(d)が上面図に相当する。また、図16は、識別プレート1180をゲームコントローラ1230に装着した状態を示す図であって、(a)が正面図、(b)が左側面図、(c)が下面図に相当する。
図15に示すように、識別プレート1180は、第1実施形態のコントロールホルダ1150と同様に基板部1152、ガイドレール1154、凸部1154c、窓部1160に相当する基板部1182、ガイドレール1184、凸部1184c、窓部1190を備え、例えば硬質プラスチックを用いて所定の型で形成される。
また、識別プレート1180には、基板部1182を上端および下端から切り欠きを形成することによって延出部1182a,1182bが形成されている。そして、これらには、識別プレート1180をゲームコントローラ1230に装着した状態において、操作ボタン1240を押す位置に、第1実施形態のコントロールホルダ1150の識別突起1156,1157に相当する識別突起1186,1187がそれぞれ設けられている。識別突起1186,1187は、上端正面側の角部が面取りされて斜面1186a,1187aが形成されている。尚、本実施形態では識別突起1186,1187は、型抜きされた段階では、対応する操作ボタン1240の全ての位置で同図のように形成されており、特定入力のパターンに応じて装着時に押し込みしない操作ボタン1240の位置の突起を削除(例えば、機械加工による切削。)することによって形成される。
そして図16に示すように、識別プレート1180は、ゲームコントローラ1230をヌイグルミに収納する前に、ゲームコントローラ1230の下端からからガイドレール1184をガイド溝1236に遊嵌させて、下から上にスライド装着される。この時、識別突起1186,1187がまだ押し込みされていない操作ボタン1240に側面から当ることになるが、斜面1186a,1187aおよび延出部1182a,1182bの撓みによって、操作ボタン1240がスムーズに押し込まれることとなる。
装着されると、第1実施形態と同様に、ガイドレール1184の凸部1184cが、ゲームコントローラ1230のガイド溝1236の凹部1237に嵌まって位置が固定され、識別突起1186,1187が操作ボタン1240を押し込んだ状態となり、特定入力状態を実現する。
図17は、本実施形態におけるコントローラホルダ1190の構成を説明する図であって、(a)が正面図、(b)が縦断面図、(c)が背面図、(d)が側断面図に相当する。また、図18は、本実施形態におけるコントローラホルダ1190にゲームコントローラ1230が格納された状態を示す収まり図である。(a)はゲームコントローラ1230が格納された状態の正面図、(b)は同格納状態の縦断面図に相当する。
図17に示すように、本実施形態では識別プレート1180が装着された状態のゲームコントローラ1230を格納するコントローラホルダ1190がヌイグルミの付属品として設けられている。
コントローラホルダ1190は、全体として四隅の少なくとも一角に面取り部1191が形成された概略角柱状の外観を成し、一端に開口する有底筒状の主ホルダ部1190aと、主ホルダ部1190の開口部に嵌合固定されるホルダ蓋部1190bとの二つに分離可能に構成されている。そして、これら主ホルダ部1190aとホルダ蓋部1190bの何れもが、格納されたゲームコントローラ1230に落下などの衝撃が伝わり難くする緩衝性の高い弾性材(例えばウレタンなど)によって形成されている。また、コントローラホルダ1190の上端面と下端面には、それぞれ面ファスナー1198a,1198bが設けられている。本実施形態では、角柱の上下両端に面ファスナー1198a,1198bが設けられている。
主ホルダ部1190aは、識別プレート1180が装着された状態のゲームコントローラ1230を上端部より挿入し、密着状態で格納する有底の格納部1192を備えている。格納部1192は、ゲームコントローラ1230の非対称な形状に沿った形状を成しているので、ゲームコントローラ1230が挿入格納される姿勢が一定に定められている。図17(a)(b)の例では、格納部1192の底部背面側に設けられた段差1193よりも底側の横断面が絞られ、ゲームコントローラ1230の主操作部1234しか入らない構成となっている。したがって、ゲームコントローラ1230は図18で示されている相対姿勢でしか格納されないことになる。
また、主ホルダ部1190aは、ゲームコントローラ1230を格納した状態においてスピーカ1254と対向する部分に、スピーカ1254から出力された音を外部に伝わり易くする音通し窓部1194が設けられている。また同様に、方向入力キー1242の対向部分に開口されて外部から方向入力キー1242を操作可能にする操作窓部1195が設けられている。
主ホルダ部1190aの背面側には、同図(c)に示すようにコントローラホルダ1190をヌイグルミに収容する仕方について示すガイド表示1199が設けられている。例えば、印刷またはシールを貼っても良いし、主ホルダ部1190aに刻設しても良い。
主ホルダ部1190aの開口部には、嵌合段差1196が設けられており、対する嵌合ホルダ蓋部1190bには、嵌合段差1196と凹凸嵌合して位置決めと抜け止めされる嵌合段差部1197が設けられている。
よって、識別プレート1180が装着された状態のゲームコントローラ1230を、主ホルダ部1190aの格納部1192を上端側から挿入・格納し、ホルダ蓋部1190bを取り付けると、コントローラホルダ1190はゲームコントローラ1230を密着格納するケースとして機能する。
図19は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Cの構成を示す図である。同図(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は背面図に相当する。これらに示すように、本実施形態におけるヌイグルミ1100Cは、基本的に第1実施形態のヌイグルミ1100と同様の構成を有しているが、第1実施形態における収容部1112に相当する収容部1112Cが設けられている。
収容部1112Cは、胴体の軸方向に長辺を向け頭部側に有底に形成された略角柱の袋状空間であって、何れか一つの側面がヌイグルミ1100Cの正面を向いている。収容部1112Cの開口部は、胴体の下方に向かって設けられており、同図(b)、(d)に示すように、胴体の下部を回り込むように配置されているジッパー1104を開けると収容部1112Cを開け、その底部を望むことができる。
収容部1112Cは、例えばそれ自体で有る程度の強度を保つ厚手のナイロン製の布などで形成され、第1実施形態の収容部1112と同様に胴体内で位置がずれないように縫合されるとともに、図示されていないが、その周囲には第1緩衝層1111や低密度充填部1111a、第1窓部1120、第2窓部1122が形成されている。
収容部1112Cの内側の大きさは、コントローラホルダ1190が密着して収容される程度の大きさを有し、長辺方向両端の面(一つは、頭部側の底面、もう一つはジッパー1104で開けられる蓋部分に当る面)にはコントローラホルダ1190に設けられた面ファスナー1198と結合可能な面ファスナー1124a,1124bが設けられている。より具体的には、コントローラホルダ1190の上端面に設けられた面ファスナー1198aと、収容部1112Cの底部に設けられた面ファスナー1124aとのフック面・ループ面の配置関係を、コントローラホルダ1190の下端面に設けられた面ファスナー1198bと収容部1112Cの開口部側に設けられた面ファスナー1124bにおける配置関係とを逆に設定しておく。
収容部1112Cの開口部には、コントローラホルダ1190の横断面形状がくり貫かれた位置決め部材1126が縫合されている。
位置決め部材1126は、例えば樹脂板や硬質ウレタンで形成されており、くり貫き部分は矩形の少なくとも一つの角が面取り部1126bとして形成されており、コントローラホルダ1190の横断面形状と一致する。本実施形態におけるコントローラホルダ1190は2つの角部に面取り部1191が設けられているので、面取り部1126bも二つ設けられている。そして、位置決め部材1126は、二つの面取り部1126bがヌイグルミ1100Cの正面側(腹側)に向くようにして、各所に設けられた縫合糸を通す糸孔で縫合されている。尚、位置決め部材1126を設けずに、収容部1112Cの形状自体で面取り部1126bを形成する構成としても良いのは勿論である。
図20は、本実施形態におけるゲームコントローラ1230の装着手順を説明するための透視概念図である。
装着手順としては、先ず同図(a)に示すように、ジッパー1104を開けて収容部1112Cを開口させる。次いで同図(b)に示すように、ゲームコントローラ1230に識別プレート1180を装着してコントローラホルダ1190に格納したうえで、ガイド表示1199に従ってガイド表示1199が背中側を向くようにして開口した収容部1112Cに挿入する。
この際、コントローラホルダ1190の面取り部1191と、位置決め部材1126の面取り部1126とによって、コントローラホルダ1190の挿入姿勢が限定される。コントローラホルダ1190を収容部112Cに挿入すると、コントローラホルダ1190は、面ファスナー1198aが収容部1112Cの面ファスナー1124aと接触して結合する。前述のように、面ファスナー11198aと面ファスナー1124aとのフック面・ループ面の配置関係が、面ファスナー11198bと面ファスナー1124bとのそれとは逆に設定されているので、コントローラホルダ1190の上端側から挿入すべきところを誤って下端から挿入しても結合されないことになる。したがって、プレーヤはコントローラホルダ1190の固定感を感じられないことで誤りを気づくのを助け誤組を防止することができる。
コントローラホルダ1190の上端部が固定されたならば、同図(c)に示すように、ファスナー1104を閉じる。すると、収容部1112Cの下面に設けられた面ファスナー1124bが、コントローラホルダ1190の下面に設けられた面ファスナー1198bと接触し結合する。この結果、コントローラホルダ1190は、ヌイグルミ1100Cに相対的な位置移動が起きないように固定される。
以上、本実施形態によれば、ヌイグルミ1100Cと、コントローラホルダ1190、識別プレート1180とを夫々別部品とすることができる。したがって、ヌイグルミ1100Cを、ゲームコントローラ1230を内蔵してゲーム用途に使う以外のときにはその内部にはコントローラホルダ1190など比較的硬い部品がなんら存在しないこととなり、一般的なヌイグルミと同様にして使用することができる。また、別部品として設定することによって、ゲームコントローラの外観変更に対してコントローラホルダ1190、識別プレート1180のみ適宜変更することによって安価に対応できる。このことは、それぞれ独自形状のゲームコントローラを有する他の種類の家庭用ゲーム装置に対して同じゲームを実行可能とする場合に、ヌイグルミ1100Cを共通とすることができる点で大変都合が良い。
〔第4実施形態〕
次に、本発明を適用した第4実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1実施形態と同様の構成を有するが、特定入力状態の少なくとも一部を、電気電子的に実現する点において異なる。尚、第1実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与し説明は省略する。また、ゲーム装置1200の機能構成並びに制御についても同様であるのでこれらの説明も省略する。
図21は、本実施形態におけるゲームコントローラ1230Dの構成を説明するための構成図である。(a)が全体正面図、(b)サブコントローラ1270の側面図に相当する。
同図に示すように、本実施形態におけるゲームコントローラ1230Dは、同図(a)に示すように信号ケーブル1271を介して接続端子1250に着脱自在に接続されるサブコントローラ1270を有している。
サブコントローラ1270は、同図(a)(b)に示すように、上下左右に加え斜め方向のアナログ入力が可能なレバー1272と、操作ボタン1274とを備えている。サブコントローラ1270は、信号ケーブル1270を介してゲームコントローラ1230Dから電源が供給され、レバー1272や操作ボタン1274への操作入力に応じた信号を返す。ゲームコントローラ1230Dは、方向入力キー1242や操作ボタン1240への操作入力に応じた操作入力信号に加えてサブコントローラ1270への操作入力に応じた操作信号を、ゲーム装置1200へ出力する。
本実施形態ではゲームコントローラ1230Dのこの機能を利用してハードキー1280によってゲームコントローラ1230Dに特定入力状態を実現する。
図22は、本実施形態におけるハードキー1280の構成を説明する図である。(a)が正面図、(b)が側面図、(c)が上面図に相当する。
同図に示すように、ハードキー1280は、ゲームコントローラ1230の接続端子1250に接続可能な接続端子1282と、接続端子部1282を介して電源の供給を受ける回路部1284とが、樹脂ケース1286に一体に設けられている。
回路部1284は、例えばコンデンサーや抵抗、ICチップなど各種電子部品によって電気・電子回路を構成し、サブコントローラ1270で特定入力パターンを入力した状態を擬似的に再現する。例えば操作ボタン1274それぞれのON、OFFあるいはON/OFFの周期パターン、レバー1272の倒し方向と倒し量に応じた信号を、電源が供給されている限り常時発生する。
また、接続端子部1282は、端子間で電気的な接続を実現するのは勿論であるが、接続先の端子と係合するラッチ部1283を有し、機械的な固定を実現する。
ラッチ部1283は、端子の側面に弾設されており、ハードキー1280の側面に設けられたリリースボタン1285を押すと内側に引き込まれる。ハードキー1280をゲームコントローラ1230Dの接続端子1250に挿入すると、接続端子1250の端部に当接してラッチ部1283が内側に押し込められ、所定位置で接続端子1250の内部で引っかかり、ハードキー1280の抜け止めとして機能する。
図23は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Dの構成を示す図であって、(a)が正面図、(b)が側面図、(c)が背面図に相当する。同図に示すように、本実施形態におけるヌイグルミ1100Dは、基本的に第1実施形態におけるヌイグルミ1100と同様の構成を有しているが、収容部1112内に、ハードキー1280が固定紐1288で固定・収容されている。
図24は、本実施形態におけるゲームコントローラ1230Dの装着手順を説明するための図である。尚、(b)(c)は透視図である。
手順としては基本的には第1実施形態と同様である。特徴的である点としては、同図(a)に示すように、最初にジッパー1104を開けて収容部1112を開き、収容部1112内に収容されているハードキー1280を引っ張り出してゲームコントローラ1230Dの接続端子1250に接続する点が上げられる。
以下、第1実施形態と同様にして、同図(b)に示すように、ゲームコントローラ1230Dを、その正面をヌイグルミ1100Dの正面に合わせ、把持部1232から先に収容部1112に挿入しつつ、コントローラホルダ1150に取り付ける。そして、ジッパー1104を閉じると同図(c)のようにして、ゲームコントローラ1230Dをヌイグルミ1100D内に、相対位置の変化が無いようにして収容・固定することができる。
以上、本実施形態によれば、ゲームコントローラ1230に特定入力状態を実現するのに、電気電子的な手段を用いることができる。したがって、第1実施形態の構成に本実施形態の構成を適用すれば、コントロールホルダ1150の識別突起1156,1157の組み合わせで区別可能な数よりも更に多くのキャラクタに対応することが可能になる。
また、本実施形態の構成を単独で適用するならば、そもそも識別突起1156,1157を設けずとも良いことになるので、コントローラホルダ1150をより簡素な構成とすることができる。
例えば、図25は、コントローラホルダの変形例を示す図である。(a)が下面図、(b)が側面図、(c)が正面断面図に相当する。同図に示すように、コントローラホルダ1400は、先端に屈曲部1406を有する断面視略C型或いは略コの字状のクリップ腕1402を備え、例えば樹脂や金属板によって形成され、クリップ腕1402の一部に糸通し穴1404で収容部1112に縫合される。そして、コントローラホルダ1140は、クリップ腕1402の開口部両端を押し開きながらゲームコントローラ1230Dを咥える。
図26は、ゲームコントローラ1230Dをコントローラホルダ1400に装着した状態を示す概念図である。(a)が正面図、(b)が側面図、(c)が下面図に相当する。
同図に示すように、L字の屈曲部分1406がゲームコントローラ1230Dの端面に係合し、クリップ腕1402が閉じようとする弾性とあいまってゲームコントローラ1230Dのズレを防ぐことができる。
尚、本実施形態では、ゲームコントローラ1230Dの接続端子1250にハードキー1280を装着するとそれが終端となり、サブコントローラ1270が装着できない構成となっているがこれに限るものではない。
例えば図27は、ハードキーの変形例を示す図である。(a)が正面図、(b)が側面図(c)が下面図に相当する。
同図に示すように、ハードキー1280Dは、サブコントローラ1270の信号ケーブル1271の接続端子と電気的に接続可能な第2接続端子部1282Dを備えている。そして、回路部1284に、第2接続端子部1282Dを介して入力された信号のうち特定入力のために使用された入力デバイス以外からの信号を、そのまま接続端子1282に出力するスルー回路1284aを設けるか、何れかの操作入力信号に重畳する重畳回路1284bを設ける。また、ヌイグルミ1100Dに、信号ケーブル1271を収容部1112に挿通させるための挿通孔を設ける。
こうした構成とするならば、ゲームコントローラ1230のほかにサブコントローラ1270も同時に使用してゲーム操作できるようになるので、より高度で複雑な操作入力をすることができるようになる。
尚、回路部1284に重畳回路を設け場合には、適宜ゲーム装置1200に重畳された信号を分離する分離処理を行う機能部を、ハードウェアまたはソフトウェアによる演算処理でするとしても良い。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第1,第4実施形態と同様の構成を有するが、ヌイグルミ1100に装着可能な実体としてのアイテムが設定されており、第4実施形態と同様のハードキーによってアイテムを識別し、プレーヤキャラクタにもアイテムを使用させることができる点が異なる。尚、第1実施形態および第4実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与し説明は省略するものとする。
図28は、本実施形態におけるヌイグルミ1100に装着されるアイテムの一例を示す図である。同図(a)に示すように、ヌイグルミ1100が装着可能なアイテムとして、本実施形態では帽子1108が設定されている。実体としてのアイテムである帽子1108は、ヌイグルミ1100の着せ換え要素として頭部に装着してゲームプレイに使用される。そして、帽子1108には、専用のアイテムハードキー1280Eが設定されており、例えばアイテム単体で販売する場合には、アイテムハードキー1280Eがセットとして付属されて販売される。
アイテムハードキー1280Eは、第4実施形態のハードキー1280と同様の構成を有しているが、回路部1284はキャラクタの種類に対応する特定入力状態ではなく、アイテムの種類に対応する特定入力状態を擬似的に実現する。帽子1108をヌイグルミ1100に装着して使用する場合には、アイテムハードキー1280Eを第4実施形態と同様にしてゲームコントローラ1230Dの接続端子1250に装着する。
図29は、本実施形態におけるゲーム装置1200の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、基本的には第1実施形態と同様のブロック構成を成している。特徴的であるのは、識別入力判定部212は、キャラクタの識別に加えてアイテムの識別を行う。具体的には、操作入力部100から受信した操作入力信号を、記憶部600に予め記憶されているアイテム設定データ640を参照して、使用されるアイテムを識別判定する。
図30は、本実施形態におけるアイテム設定データ640のデータ構成例を示す図である。同図に示すように、特定入力パターン642と、アイテム4のアイテムモデルデータ644と、相対配置位置座標646とが一つのセットを形成し、少なくともゲーム中プレーヤが操作可能な種類だけ格納されている。
特定入力パターン642は、対応するアイテムを識別するための特定入力の定義であって、サブコントローラ1270で可能な操作入力のパターンとして定義されている。すなわち、レバー1272と操作ボタン1274それぞれにおける入力パターンの組合せで設定されている。同図の特定入力パターン642の例では、「Eボタン」と称される操作ボタン1274と、レバー1272が上方向に50%入力された状態を示している。
相対配置位置座標646は、アイテムモデルを配置する位置情報であって、ヌイグルミ1100のキャラクタモデルのローカル座標原点に対する相対位置座標値が格納されている。
図31は、本実施形態におけるゲーム装置1200が実行する処理の流れを説明するためのフローチャートである。同図に示すように、基本的には第1実施形態における処理の流れと同様であるが、プレーヤキャラクタとして使用するキャラクタの識別判定に係る処理(ステップS2〜S10)と、姿勢デフォルトデータ630の取得に係る処理(ステップS10〜S12)との間に、アイテムの識別判定に係る処理(ステップT2〜T8)を実行する点が異なる。
具体的には、ゲーム演算部210は、通信部500を介して操作入力部100からの操作入力信号を一定時間連続的に受信・監視し、識別入力判定部212が、連続的に入力されている特定入力状態を判定する。そして、判定した特定入力状態を、アイテム設定データ640の特定入力パターン642と照合し、入力状態の組合せが合致した特定入力パターン642に対応するアイテムモデルデータ644を読み出して使用アイテムとする(ステップT2)。尚、何れの特定入力パターン642に合致しない場合には、「対応アイテム無し」と判定し、使用アイテムは設定されない。
次に、処理部200は、ステップT2において「対応アイテム無し」の判定が成されていなければ(ステップT3のNO)、読み出したアイテムが実態としてのアイテムと同じであるか否か正誤入力を要求する画面を画像表示部300に表示させる(ステップT4)。例えば、画面に読み出したアイテムの画像を表示するとともに、正誤の選択入力を可能に表示する。正誤の入力は、ヌイグルミ1100に収容されていない別のゲームコントローラ1230から入力するとしても良いし、ヌイグルミ1100を上下に一回振れば「正」、左右に一回振れば「誤」と判定するといった具合に、姿勢変化による入力としても良い。
ここで、プレーヤが「誤」入力した場合には(ステップT6のYES)、処理部200は、プレーヤに正しい入力をさせる(ステップT8)。例えば、アイテム設定データ640に格納されている使用可能なアイテムの画像を選択可能に一覧表示するとともに、正しい選択を入力するように促す。そして、選択と決定の入力がなされたならば、改めて選択されたアイテムを使用アイテムとする。
これらの追加処理によってゲーム演算部210は、プレーヤキャラクタに使用させるアイテムを判定できたことになる。よって、ゲーム演算部210はゲーム内で、プレーヤキャラクタにアイテムを付属させて表示制御することができる。
図32は、本実施形態におけるゲームをしている様子を説明する図である。ヌイグルミ1100をプレーヤが両手6で保持した操作状態が図の左側に配置され、ゲーム画面が表示されたビデオディスプレイ1220が図の右側に配置されている。
同図に示すように、プレーヤが実体としての帽子1108をヌイグルミ1100に装着して使用すると、ゲーム画面内のプレーヤキャラクタ2にも実体として帽子に似せたアイテム4が付属されて表示される。したがって、プレーヤはお気に入りのヌイグルミ1100を着せ替え人形のようにして楽しむことができるとともに、その状態でゲームをプレイすることが可能となり、プレーヤの玩具に対する愛着をゲーム空間に持ち込こんでよりゲームを楽しくさせるといった今までに無い効果を得ることができる。
以上、本実施形態について説明したが、適宜要素の追加や変更、削除を行うことができる。例えば、ステップT3は省略することも可能である。ただし、ステップT3は、アイテムハードキー1280Eを装着していない場合には、ステップT4〜T8をスキップするように作用する。したがって、ステップT3を設けることによって、アイテム設定データ640に登録されているアイテム全てをプレーヤに教えてしまわなくて済む。このことは、例えば、ロールプレイングゲームなどのようにゲームの進行に応じて使用可能なアイテムを取得するゲームでは、最初からこれから登場するであろうアイテムを予告してしまうことを避ける効果になる。また、実体としてのアイテム1108を販売する場合には、後発で販売されるアイテムを予告してしまうことを避けることにもなる。
また、アイテム設定データ640は、予め記憶部600に記憶しているものとして説明したがこれに限らない。例えば、適宜インターネットなどを介して所定のウェブサイトからダウンロードして取得することができる構成であっても良い。或いは、アイテムハードキー1280Eの回路部1284に実装されるICメモリにアイテム設定データ640を記憶させておき、ステップT2の前にゲームコントローラ1230Dからアイテム設定データ640を読み出すステップを設ける構成としても良い。
また、アイテムとして設定されるものは、帽子1108に限らないのは勿論である。えば、メガネ・携帯電話・時計・靴・鞄と言った小物類、或いは衣類でも良い。また、ゲームの内容によっては、剣・縦・魔法の杖・銃器・食料・マジックポーションなどであっても良い。
〔第6実施形態〕
次に、本発明を適用した第6実施形態について説明する。本実施形態は、基本的には第1実施形態と同様に構成されるが、ゲームコントローラの装着形態が異なる。特にコントローラホルダがゲームコントローラに外部センサからの情報を入力する機能を有するといった特徴がある。尚、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、説明は省略する。
図33は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Fの内部構造を示す図である。同図(a)は左右方向に断面を採った場合の縦断面図、(b)は前後方向に断面を採った場合の縦断面図に相当する。
同図に示すように、本実施形態におけるヌイグルミ1100Fは、基本的に第1実施形態のヌイグルミ1100と同様の構成を有する。特徴的であるのは、ゲームコントローラ1230の上端がウレタンケース1116で密着保持され、下端がカップ状のコントローラホルダ1420によって保持・固定されている点と、ヌイグルミ1100F内に固定されたマイク1440、6軸加速度センサ1442、イメージセンサ1444を備える点が挙げられる。
図34は、本実施形態におけるコントローラホルダ1420の構成を示す図である。同図に示すように、本実施形態におけるコントローラホルダ1420は、ゲームコントローラ1230の下端横断面形状に合わせた開口形状を成した有底のカップ状の嵌合部1422と、嵌合部1422の側部から延出された固定片1424と、ゲームコントローラ1230の接続端子1250に着脱自在に電気的な接続を実現する端子部1426と、回路部1428とを備える。そして、固定片1242に設けられた糸通し穴1424aでヌイグルミ1100Fの収容部1112の下側内面に縫合される。勿論、固定片1242を設けず、下端面に面ファスナーを設け、収容部1112に固定する構成としても良い。
回路部1428は、ICチップやICメモリ、各種電子部品を備え、マイク1440・6軸加速度センサ1442・撮像素子1444の各センサから出力された信号に基づく検出信号を接続部1426に出力する。
接続部1426を介して出力された検出信号は、接続端子1250を介してコントローラ制御ユニット1260に入力され、操作入力信号とともに、或いは操作入力信号の一部として加えられてゲーム装置1200に送信される。
本実施形態によれば、ヌイグルミ1100Fに内蔵した各種センサで検出した様々な情報をゲームに用いることが可能なる。例えば、マイク1440で検出された音声を音声認識することによってゲーム操作の音声入力に用いることもできる。また、頭部に内蔵された6軸加速度センサ1442の傾きに基づいてプレーヤキャラクタに頭部の傾きを制御するならば、ヌイグルミ1100Fで頷く動作をすれば、プレーヤキャラクタも画面内で頷くように動作制御することができる。更にこの頷きをゲーム操作の「YES」選択、頭部の横振りをゲーム操作の「NO」に対応付けることもできる。また、ゲームコントローラ1230の撮像素子1256と同様にして、光信号出力装置1226からの光信号をイメージセンサ1444で検出することによって、ヌイグルミ1100Fとビデオモニタ1220までの距離を求めることができる。そこでビデオモニタ1220までの距離を用いて、例えばヌイグルミ1100Fを瞬間的な前移動をゲーム操作の「攻撃」に対応づけ、左右横移動でゲーム操作の「左/右の横移動」に対応付けるとしても良い。このように、本実施形態によれば、より一層、ヌイグルミを用いたお人形遊びの感覚でゲームプレイを楽しむことが可能になる。尚、6軸加速度センサ1442の内蔵場所は、ヌイグルミ100Fの頭部に限らず、手・足・尻尾など適宜変更・追加が可能であるのは勿論である。
尚、コントローラホルダ1420に、ハードキー1280Dと同様にしてサブ接続端子1282、回路部1284を設けることもできる。
〔第7実施形態〕
次に、本発明を適用した第7実施形態について説明する。本実施形態では、本発明をスゴロクやロールプレイングゲームで用いられるルーレットに適用した場合を例に挙げて説明する。尚、第1〜6実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、その説明は省略する。
図35は、本実施形態におけるルーレット700の外観図である。(a)が側面図、(b)が正面図に該当する。同図に示すように、ルーレット700は、例えば手のひらの幅ほどの厚さを有する円板形状をなしており、プレーヤが車輪を転がす要領でルーレット自体を転動させて使用する。ルーレット700の断面は、例えば円形や正多角形といった転動し易い形状を成しており、その正面には円周方向に出目が描かれている。ルーレット700の正面には、ルーレットの出目を指し示す指針702が設けられている。したがって、ルーレットそれ自体を見ても指針702によって出目を知ることもできるのであるが、本実施形態におけるルーレット700にはゲームコントローラ1230が内蔵されており、転動に伴う姿勢変化を検出し、ゲーム装置1200に送信することができる。そして、ゲーム装置1200では、受信した姿勢変化に関する情報を用いて、ゲーム空間中の抽選を実行することができる。
図36は、ルーレット700の構成を説明するための図である。同図(a)に示すように、ルーレット700は大きく分けて、本体部710と、本体部710に着脱自在なルーレットパネル720とで構成されている。
本体部710は、一方に開口する有底円形断面を有した外ケース712と、外ケース712の内面に密着固定されたウレタンケース714と、ウレタンケース714内に埋設されたバランサー716(716a,716b,716c)と、ウレタンケース714の外ケース開口側の面に外周に沿って複数設けられたマグネット718とを有する。
外ケース712は、ルーレット700をプレーヤが持ったときにクッション性を発揮する素材で形成されている。例えば、比較的軟質のウレタンや発砲スチロール、形状保持性を有する裏生地を有するキルティングなどが選択できるが、そのほかの素材でも良い。
ウレタンケース714は、ルーレット700が放り投げられて着地した場合に衝撃がゲームコントローラ1230に伝わるのを緩衝する素材、例えば比較的固めのウレタンで形成されている。ウレタンケース714は外ケース712の内面外形と同じ直径を有し、外ケース712の内面に例えば接着剤や縫合などによって密着固定されている。ウレタンケース714の中央には、ゲームコントローラ1230を格納可能な格納部715が凹設されている。
格納部715は、縦幅(同図の上下方向幅)および横幅(同図の左右横幅)がゲームコントローラ1230とほとんど同じに設定されるので、ゲームコントローラ1230は上下側面および左右側面が密着状態で格納され、左右の位置ズレが極めて小さく抑えられる。また、その底面はゲームコントローラ1230の裏面形状に合わせて形成されている。すなわち、ゲームコントローラ1230の把持部1232が収まる部分の底面は、主操作部1234が収まる部分の底面よりも深く掘り下げて形成されている。したがって、底面形状によって、ゲームコントローラ1230は所定の姿勢でしか格納部715に格納されないことになる。本実施形態では、ゲームコントローラ1230は、操作ボタン1240が設けられた面を格納部715の開口部に向けた姿勢でのみ格納可能に設定されている。また、格納部715の側部には、格納されたゲームコントローラ1230を取り出す際に指を入れる取り出しスペース715aが設けられている。尚、取り出しスペース715aは、格納部715の長辺方向一方に偏った位置に設けられている。
バランサー716は、ゲームコントローラ1230を格納した状態で、ルーレット700が偏り無くスムーズに転動するように重量配分を是正するための錘であって、同図(c)の断面図に示すように、例えば格納状態のゲームコントローラ1230の左右両端にバランサー716a,716bと、ゲームコントローラ1230に沿った方向に配置されてゲームコントローラ1230自体の長辺方向の重量の偏りを是正するバランサー716cとが、ウレタンケース714内に埋設されている。
ルーレットパネル720は、薄板の円板の表面に出目が描かれるとともに、指針702が枢軸701で揺動自在に支持されている。枢軸701は、その先端が指針702よりも外側に余分に延出されていて、ルーレットパネル720を本体部710に着脱する際の持ち手として機能する。
ルーレットパネル720の裏面には、同図(b)に示すようにウレタンケース714と同じ材質で形成された識別プレート722と、スチール板724が固定されている。
識別プレート722は、ウレタンケース714の格納部715の開口部に密着嵌合するベース部722aを有し、その左右両端からはウレタンケース714の取り出しスペース715aに嵌合する嵌合突起722bが設けられている。したがって、ルーレットパネル720の裏面を本体部710に向けて取り付けると、識別プレート722の外形によって、定められた位置関係でのみウレタンケース714の格納部715に嵌合できる。すなわち、識別プレート722は、ルーレットパネル720の位置決めとしての機能と、格納部715の蓋として機能を奏する。
また、識別プレート722は、ルーレットパネル720の取り付け時に対向する面に、格納部715に所定姿勢で格納されたゲームコントローラ1230の操作ボタン1240を除く他の入力デバイス(例えば、方向入力キー1242など)との接触を回避するための凹部722cが設けられている。また、ルーレットパネル720取り付け時にゲームコントローラ1230の操作ボタン1240を特定入力状態で押し込む識別凹部722dが凹設されている。
同図(b)の例では、5つある操作ボタン1240に対応する5箇所全てに識別凹部722dが設けられている。この図の状態では、ルーレットパネル720取り付けて識別プレート722を装着しても、全ての操作ボタン1240が押されない状態となる。そこで、特定入力状態を実現するために、押すべき操作ボタン1240に対応する場所には凹部を埋めるキャップを装着することで異なる特定入力状態を作り出すことができる。
尚、本実施形態で言う特定入力状態は、例えば二桁数字を抽選するルーレットの場合、1の位の出目を得る第1のルーレットと、10の位の出目を得る第2のルーレットのように、複数のルーレットを用いる場合にルーレットの識別に対応付けられている。また、ルーレットの出目が単なる数字ではなく、例えば攻撃呪文の種類や入手できるアイテムの種類など特定の抽選に使用される特別なルーレットを設ける場合の識別にも利用できる。
ルーレット700へのゲームコントローラ1230の装着手順は次のようになる。すなわち、先ず枢軸701の先端を持ってルーレットパネル720を本体部710から取り外す。次いで、あらわになった格納部715にゲームコントローラ1230を嵌め込む。この際、格納部715の底面形状によってゲームコントローラ1230は所定の向きでしか嵌らないので誤組を防ぐことができる。
ゲームコントローラ1230を嵌めたならば、嵌合突起722bを取り出しスペース715aに嵌めるようにしてルーレットパネル720を装着し組み立てが完了となる。このとき、嵌合凹部722bおよび取り出しスペース715aの位置関係から、ルーレットパネル720は、ゲームコントローラ1230に対して所定の向きでしか装着できないことになる。そして、このときルーレットパネル720のスチール板724が、本体部710のマグネット718と対向して吸着されることによって、ルーレットパネル720のズレやハズレを防止する機能を発揮することになる。
組み立てられたルーレット700を、プレーヤが車輪を転がす要領で操作すると、転動に伴ってゲームコントローラ1230が姿勢変化を検出し、検出信号がゲーム装置1200に送信される。
上述のように、ルーレット700では、ゲームコントローラ1230が格納される姿勢と、ルーレットパネル720が装着される姿勢が予め決まっており、それぞれについて誤組防止の構成が盛り込まれている。したがって、予めルーレットの出目の位置と、ゲームコントローラ1230で検出される姿勢変化の関係が決まることになる。これを姿勢判定基準データとして予めゲーム装置1200の記憶部600に記憶しておき、ゲームコントローラ1230から送出される姿勢変化の検出信号と照合することによって、ルーレット700の出目が何であるかを判定することが可能になる。そして、それに伴って判定される出目に従って、ゲーム画面内でもルーレットオブジェクトを表示するとともに、抽選の様子を表示制御することが可能になる。
以上、本実施形態によれば、プレーヤは実体としてのルーレット700を放って抽選するとことができるので、従来のように操作ボタン1240を押して抽選のスタートとストップをするだけの抽選処理とは違って、自身が抽選結果を引いたといったリアルな実感を味わうことができる。しかも、ゲーム画面でそれに応じた抽選の結果が表示制御されるならば実体とゲーム内との連携が実現し、単にゲームコントローラを指で操作するだけのビデオゲームでは味わえない五感に訴える充足感を得ることができる。
尚、本実施形態の構成に限らず、適宜構成の変更ができる。たとえば、ルーレットに限らず、例えばサイコロ、ボーリングゲームに用いる模擬ボールなどにも同様に適用できる。また、ルーレットに格納されるゲームコントローラを一つにした構成を例に挙げたが、例えばゲームコントローラに搭載される姿勢変化検出部132が検出可能なパラメータが少ない場合には、複数のゲームコントローラを一つのルーレットに格納し、相互に姿勢変化の検出パラメータを補完する構成としても良い。
〔第8実施形態〕
次に、本発明を適用した第8実施形態について説明する。本実施形態ではRPGに登場する武器の一種である「剣」に適用する例を挙げて説明する。
尚、「剣」と言っても、実際の剣身に相当する部位は備えず剣柄部分のみとした例を挙げるが、剣身部分も設けても良いのは勿論である。また、第1〜7実施形態と同様の構成要素については、同じ符号を付与し説明は省略する。
図37は、本実施形態における玩具全体の構成を示す外観正面図である。本実施形態における玩具である剣1800は、コントローラホルダ1850に、ゲームコントローラ1230を下端より挿入固定し、更にコントローラホルダ1850に、ゲーム内に登場する魔法技夫々に応じて対応付けられた識別プレート1830が着脱自在に装着される。コントローラホルダ1850に装着された識別プレート1830に対応付けられた魔法技が使用可能となる。プレーヤは、ゲームコントローラ1230を剣先に見立て、コントローラホルダ1850をあたかも剣柄のようにして持って、ビデオモニタ1220に向かって剣を振るうようにしてRPGゲームをプレイする。この際、ゲームの進行に応じて、適宜識別プレート1830を着脱して、使用する魔法技を切換ながら楽しむ。
図38は、本実施形態におけるコントローラホルダ1850の構成について説明するための図であって、(a)が正面図、(b)が側面図、(c)が代表寸法(剣柄長さ)方向の縦断面図に相当する。同図に示すように、コントローラホルダ1850は、プレーヤが棒を握る要領で把持できる程度の断面形状と長さを有している。本実施形態では、面取りされた略矩形断面を有した角柱を成している。
コントローラホルダ1850は、一端に開口する有底のコントローラ嵌合部1852を有する。コントローラ嵌合部1852の内側面には、第1実施形態のコントローラホルダ1150が有するガイドレール1154と同様の働きをするガイドレール1852aが設けられている。ゲームコントローラ1230のガイド溝1236へガイドレール1852aを遊嵌させて、把持部1232からコントローラ嵌合部1852へスライド挿入すると、ガイドレール1854の開口側寄りに設けられた凸部1852bが、ガイド溝1236の凹部1237に嵌合し、ゲームコントローラ1230とコントローラホルダ1850が一体に固定される。尚、コントローラ嵌合部1852の深さは、ゲームコントローラ1230を嵌合固定した状態で、主操作部1234をプレーヤが操作可能な程度に適宜設定されている。
コントローラホルダ1850はまた、識別プレート1830を装着するためのプレート装着部1854を有している。プレート装着部1854は、ゲームコントローラ1230が嵌合固定された状態で方向キー1242が現れるのと同じ面(正面)と両側面とに、識別プレート1830をはめ込むことのできる嵌着凹部1854aを備える。また、嵌着凹部1854内に露出するようにしてマグネット1854bが設けられている。更に嵌着凹部1854aには窓部1854cが開口している。
窓部1854cは、ゲームコントローラ1230を嵌合固定した状態における操作ボタン1240の位置にあわせて設けられており、嵌合固定状態では操作ボタン1240が窓部1854cを通して外から触れることができる。
図39は、本実施形態における識別プレート1830の構成を示す図である。(a)が正面図、(b)が側面図、(c)が縦断面図、(d)及び(e)が種類違いの例を示す正面図である。同図に示すように、識別プレート1830は、矩形薄板の基板部1832の左右両側端から把持腕1834が略直角に延設され、把持腕1834を通る横断面で見ると基板部1832の裏面に向けて開口する断面コの字状を成している。基板部1832の裏面上下端部には、スチール板1833が設けられている。左右の把持部1834の距離は、コントローラホルダ1850の嵌着凹部1854aの左右幅(横幅)よりも若干小さく設定されている。
また、基板部1832の表面には、当該識別プレート1830に対応付けられる魔法技を示す図柄である特殊能力種類表示1835がプリントされている。基板部1832の裏面には、ゲームコントローラ1240を押す識別突起部1836,1837が突設されている。
識別突起部1836,1837は、第1実施形態における識別突起1156,1157に相当する。したがって、識別突起部1836,1837は、当該識別プレートの魔法技に対応付けられた凹凸の組合せを形成し、ゲームコントローラ1230をコントローラホルダ1850に嵌合固定した上で更に該識別プレートを装着すると、窓部1854cの外から操作ボタン1240を押し特定入力状態を実現することができる。
例えば、同図(a)の識別プレート1830には、雷撃の魔法が対応付けられており、雷撃をイメージさせる図柄が特殊能力種類表示1835としてプリントされている。5箇所ある識別突起1836,1837は、対応する5つの操作ボタン1240全てを押すように、全ての突起が突設されている。一方、防護障壁の魔法が対応付けられている同図(d)の例では、防護障壁をイメージさせる図柄が特殊能力種類表示1835としてプリントされているとともに、左右三つ並びの識別突起1836のうち両端二つと、上下二つ並びの識別突起1837のうち上側一つのみが突設され、同図(a)とは異なる特定入力状態を実現できる構成となっている。同様に、火炎攻撃の魔法が対応付けられている同図(e)の例では、火炎攻撃をイメージさせる図柄が特殊能力種類表示1835としてプリントされているとともに、左右三つ並びの識別突起1836のうち左から二つと、上下二つ並びの識別突起1837のうち上側一つのみが突設されており、固有の特定入力状態を実現できるように設定されている。
プレーヤは、識別プレート1830の把持腕1834を人差し指と親指で挟むようにして持ち、識別プレート1830の裏面をプレート装着部1854に対向させる。そして、把持腕1834をプレート装着部1854の側面の凹部に嵌め込むようにして、コントローラホルダ1850に装着する。すると、左右の把持腕1834はやや外側に拡開した状態となるので、識別プレート1830は、左右の把持腕1834の弾性によってコントローラホルダ1850を把持する力と、マグネット1854bにスチール板1833が吸着される力とで固定される。尚、識別プレート1830を外す場合には、識別プレート1830の把持腕1834を人差し指と親指で挟むようにして持ってコントローラホルダ1850から引き剥がす要領で取り外すことができる。
図40は、本実施形態におけるゲーム装置1200の機能構成例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、基本的には第1実施形態と同様であるが、特徴的であるのはゲーム演算部210の識別入力判定部212Hが、記憶部600に記憶されているアイテム設定データ660を参照して、操作入力部110からの操作入力信号からプレーヤキャラクタが使用するアイテムを選択する点がある。また、ゲーム演算部210が、パラメータ変更部216を備える。
図41は、本実施形態におけるアイテム設定データ660のデータ構成例を示すデータ構成図である。同図に示すように、アイテム設定データ660は、例えば特定入力パターン662と、アイテムモデル664と、当該アイテムが選択された場合に適用されるプレーヤキャラクタのパラメータ値変更設定666とが対応付けられている。本実施形態のアイテムモデル664には、ベースとなる剣のモデル664aのオブジェクトに、当該剣に備えられた魔法を表現するためのエフェクト表示オブジェクト664bが付属して構成されている。
パラメータ値変更設定666は、例えば防護障壁の魔法が対応付けられているアイテム(同図下段の例)の場合には、物理攻撃に対する耐性が増すようにプレーヤキャラクタの防御力を加算する設定が成されている。
パラメータ変更部216は、例えば戦闘シーンなど攻防が行われる場合の戦闘結果の判定の際に、識別入力判定部212Hが識別したアイテムの設定に従って、図42に示すプレーヤキャラクタパラメータデータ670の該当能力値を変更する。したがって、識別プレート1830を装着している間、戦闘結果の判定はパラメータ値変更設定666で定義されている分だけ変更されて成される。
ゲームプレイに際しては、プレーヤは剣1800のコントローラホルダ1850を持って構え、ビデオモニタ1220に写し出されるゲーム画面を見つつ、実際の剣を振るようにして攻撃操作を入力してRPGゲームをプレイする。ゲームコントローラ1230からは、プレーヤによる剣1180を振るう動作に伴う姿勢変化を検出し、検出信号をゲーム装置1200に送信する。
ゲーム装置1200のゲーム演算部210は、ゲーム実行中常時、ゲームコントローラ1230に装着されている識別プレート1830に対応するアイテムを識別し、プレーヤキャラクタに使用させる。つまり、識別したアイテムモデル664のオブジェクトを、プレーヤキャラクタのオブジェクトに所持さる。そして、ゲーム演算部210では、受信した検出信号に基づいて、ゲーム空間内で使用する剣の姿勢を同期するようにプレーヤキャラクタの動作を制御する。結果、実際に剣1180を振る動作と同じようにしてプレーヤキャラクタが敵を攻撃することとなり、従来にない臨場感にあふれたゲームを楽しむことができる。
そしてまた、本実施形態ではアイテムごとに魔法の力が付与されているので、ゲーム演算部210は、装着されている識別プレート1830に応じた魔法を表現するエフェクト表示オブジェクト664bも同時に表示制御し、更に魔法の種類に応じてプレーヤキャラクタのパレメータが変更する。
したがって、プレーヤがゲームの進行状況に応じて識別プレート1830を着脱交換することによって、異なる種類の魔法技を選択し使用することが可能となる。すなわち、剣1180を振るう動作に加えて、更に魔法の切換の動作をすることとなり、より臨場感を高めることができる。
尚、本実施形態では玩具の形態を「剣」としたが、槍や銃器、鎧などのその他の武具や防具を模したものであっても良いのは勿論である。
また、特定入力状態を実現する構成は、識別プレート1830のように装着にともなって物理的に操作ボタン1240を押す構成に限らず、例えば第4実施形態のようにゲームコントローラ1230Dとハードキー1280のようにして電気的に特定入力状態を実現する構成としても良い。その場合、例えばコントローラ嵌合部1852の底部にゲームコントローラ1230Dの接続端子1250に接続する第1の端子と、コントローラホルダ1850の下端、すなわちグリップエンドにハードキーを装着可能な第2の端子と、を設け、これらの端子を電気的に接続する。プレーヤは、剣1180のグリップエンドに、魔法技毎に設定されたハードキーを内蔵したアイテムを着脱して魔法を切り換えることができるようになる。
〔第9実施形態〕
次に、本発明を適用した第9実施形態について説明する。本実施形態は、基本的に第3実施形態と同様の構成を有するが、ゲームコントローラ1230をヌイグルミの胴体ではなく頭部に収容した点と、撮像素子1256に外部からの光を導く構成を有する点が異なる。尚、第1〜8実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与し、説明は省略する。
図43は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Jの外観を示す図である。(a)が正面図、(b)が側面図、(c)は背面図に相当する。
同図に示すように、ヌイグルミ1100Jはイヌの外観を有し、口の部分が前方に突き出た容姿をしている。口部分の上部前端には、光透過性の樹脂で形勢された鼻1105が前方向きに固定されている。ヌイグルミ1100Jの頭部背面側には、頭部内に形成された収容部1112Cを開けるためのジッパー1104が設けられている。尚、ヌイグルミとしての基本構造は第3実施形態のヌイグルミ1100Cと同様である。
図44は、本実施形態におけるヌイグルミ1100Jの断面図であり、(a)は左右方向に断面を採った場合の縦断面図(図39のV−V断面図)、(b)は前後方向に断面を採った場合の縦断面図(図39のW−W断面図)に相当する。
同図に示すように、本実施形態では収容部1112Cが、底部を正面に向けて横倒した上体で頭部に形成されている。同図(a)に示すように、例えば四隅が頭部内面に繋がれ、外皮1110との間には綿やウレタンなどの緩衝材が充填され第1緩衝層1111を形成している。
特徴的であるのは、鼻1105から収容部1112Cの底面へ光学的に外部からの光を導く光路部材1107が設けられている点である。光路部材1107は、例えばアクリル樹脂やガラスなどで形成され、鼻1105の内側に対向する入光端面1107aから入った光は、収容口1112Cに露出する出光端面1107bまで導く。光路部材1107の入光端面1107a側は、ヌイグルミ1100Jの口部内に密着固定されたインナー1108に嵌着され保持されている。インナー1108は、例えば第1実施形態のウレタンケース1116と同様の材質的な特定性を有するので、光路部材1107のヌイグルミ1100J内での相対姿勢の変化が小さく抑えられる。
そして、同図(b)に示すように、識別プレート1150が装着された状態のゲームコントローラ1230Dをコントローラホルダ1190に格納し、収容部1112Cに挿入し、ジッパー1104を閉じて組み立てる。このとき、光路部材1107の出光端面側の端部が、コントローラホルダ1190の格納部1192の底部に設けられた嵌着孔に嵌合され、出光端面1107bが格納されているゲームコントローラ1230の撮像素子1256に対向した状態で固定される。
したがって、撮像素子1256には光信号出力装置1226からの光信号が光路部材1107を介して入光し、撮像データがゲームコントローラ1230からゲーム装置1200に送信される。この結果、ゲーム装置1200では撮像データからヌイグルミ1100Jと光信号出力装置1226までの距離を求め、ゲーム操作入力のパラメータの一つとして利用可能になる。
尚、本実施形態では一つのゲームコントローラ1230をヌイグルミ1100Jの頭部に収容した形態としたがこれに限らず、例えば本実施形態の構成を第3実施形態に適用し、ヌイグルミの胴体と頭部夫々にゲームコントローラ1230を設ける構成とすることもできる。この場合、一つのヌイグルミについてより多くの姿勢変化に係る情報を操作入力のパラメータとして利用可能になるので、より複雑で細やかな操作が可能になる。
また、本実施形態では光路部材1107を介して外部からの光を撮像素子1256に導く構成としたが、撮像素子1256が鼻1105の裏面に位置するように配置できる場合には、光路部材1107を省略することができる。また、光路部材1107の導光路形状は、本実施形態のように直線状に限るものではなく、例えば適宜プリズムやレンズを有する屈曲型としても良い。例えば、本実施形態のヌイグルミ1100Jの容姿でありながら第3実施形態のように胴体内に撮像素子1256を上向きにしてゲームコントローラ1230が収納される構成では、光路部材1107を下向き直角に屈曲した形状とし、図の横方向から入った光を屈曲部分に設けられたプリズム或いは反射面でほぼ直角下向きに屈曲させ撮像素子1256に導くと良い。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した第1〜9実施形態について説明したが、本発明の適用形態はこれらに限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない限りにおいて適宜要素の追加・削除・変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では識別突起1156,1157を製造段階で固定する構成としたが、ユーザサイドで着脱可能な構成としても良いし、更にはコントローラホルダ1150自体をヌイグルミ1100に対して着脱自在な構成としても良い。
例えば図45は、識別突起が着脱自在に構成されたコントローラホルダの変形例構成を説明するための図である。同図(a)は識別突起1506が装着されていない状態の正面図、(b)が同状態における縦断面図に相当する。また、(c)が着脱自在な識別突起1506の正面図、(d)が側面図に相当し、(e)が識別突起1506を装着した状態を示す部分断面図に相当する。尚、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付与してある。
同図に示すように、コントローラホルダ1500では、基板部1502に設けられた突起装着孔1504に、識別突起1506を着脱自在に装着する。識別突起1506は、プラスチック等の合成樹脂で成形され、操作ボタン1240との当接する当接部1507の当接側とは反対向きの裏面に係合腕部1508が突設されている。そして、突設面から異なる位置に複数の切り欠き1509が設けられている。一方、同図(e)に示すように、突起装着孔1504の内周面には、切り欠き1509に嵌合する突起部1505が内向きに突設されている。
識別突起1506を、係合腕部1508の先端から突起装着孔1504に挿入すると、先ず係合腕部1508の両端が互いに近づくように撓み、先端から最初の切り欠き1509が突起部1505と嵌合する位置で撓みが弾性で戻り、突起部1505と嵌合して固定されることになる。識別突起1506の突出寸法を小さくしたい場合には、係合腕部1508の先端を指で挟んで近づける要領で撓ませながら識別突起1506を押し込むことで、所望する切り欠き1506を突起部1505に嵌合させて突出寸法を変えることができる。
また、基板部1502の裏面(ガイドレール1154が無い側の面)には、面ファスナー1510が適当箇所に設けられており、ヌイグルミ1100の収容部1112の対応箇所に設けられた面ファスナーと着脱自在に結着できる構成となっている。
そして、例えばコントローラホルダ1500は、ヌイグルミ1100に付属されるが基板部1502と識別突起1506とがばらばらの状態で、更にそのヌイグルミをゲーム内に登場させるためにどの突起装着孔1504に、識別突起1506を装着すれば良いかを示す説明書がセットで供給される。プレーヤは、ゲーム開始前にこの説明書に従って識別突起1506を基板部1502に装着してコントローラホルダ1500が特定入力状態を実現可能な状態とする。その上で、コントローラホルダ1500をヌイグルミ1100の収容部1112に面ファスナー固定し、更にこの固定されたコントロールホルダ1500に第1実施形態と同様の手順でゲームコントローラ1230を装着する。
こうした構成を採用すると、コントローラホルダ1500を種類の異なるヌイグルミに共通して付属させることが可能となり、製造コストならびに管理コストを削減できるメリットが生まれる。また、何らかの理由でヌイグルミが汚損・破損した場合に備えて交換用のヌイグルミを単独で提供することも可能になる。コントローラホルダ1500が着脱しきなので、そのまま流用可能であるので交換用のヌイグルミのコストを低減することができる。また、ヌイグルミ1100をゲームプレイ以外で使用する場合に、コントローラホルダ1500を外しておく事で不慮の破損を未然に防ぐことができるといったメリットも生まれる。
また、第1〜8実施形態では、棒状の外観を有するゲームコントローラを収容する構成としたが、ゲームコントローラの形状がこれに限定されるものではない。例えば、図46に示すように、右側に複数の操作ボタン1602が纏めて配置された右操作部1604、左側に各方向別の方向入力キー1606が配置された左操作部1608、それぞれから延出した把持部1609を両手で保持するタイプのゲームコントローラ1600であっても良い。この場合、ヌイグルミの収容部1112、1112Cの形状やウレタンケース1116等の収容部・格納部の形状を合わせる必要があるのは勿論である。
また、第1〜8実施形態における識別突起あるいは識別プレートは、何れも基準面から突設されることによって操作ボタンを押す形態であったが、反対に操作ボタンと対面する箇所に操作ボタンが遊嵌する凹部を形成する形態であっても良い。例えば図46(a)および(b)に示すゲームコントローラ1600のように、操作ボタン1602や方向入力キー1606が、それぞれの操作部の端面からキートップが突出して設けられるプッシュスイッチである場合には、識別プレート1700のようにプッシュスイッチが嵌入可能な凹部1702を設けるとしても良い。
具体的には、識別プレート1700は金属プレートなどを板金加工によってゲームコントローラ1600を左右操作部の上面を覆って当接する上部当接部1703と、ゲームコントローラ1600の裏面とに弾接する下部弾接腕部1705とで挟持するクリップ状に形成する。
左右操作部の上面を覆う上部当接部1704には、各プッシュボタンの配置に応じた位置に有底の凹部1702が設けられている。
凹部1702の深さは、未操作状態のままスイッチに被さることのできる第1深さD1を有するものと、底面がキートップに当って挟持する力でスイッチを押し込む第2深さD2を有するものとの2種類が用意され、実現すべき特定入力に応じて使い分けられる。つまり、少なくともいくつかのプッシュスイッチについては、そのスイッチを押す/押さないに係らず凹部1702が対応づけて設けられる。
その結果、識別プレート1700をゲームコントローラ1600装着すると、同図(c)(d)に示すように、凹部1702の内周側面1702aが特定入力のパターン如何にかかわらずプッシュスイッチの側面に当接するため、上部当接部1703つまりは識別プレート1700の左右方向のズレを防止する機能を果たすことができる。
別途位置ズレ防止の部位を設ける必要がなく、構造の簡素化による材料コストおよび製造コスト、重量の低減を図ることができる。
尚、凹部1702は、切削や押し出し、絞りなどの加工によって個別に第1深さ又は第2深さで形成するとしても良いし、全て第2深さで形成し、凹部1702の底面に所定の上げ底材を接着することで、第1深さの凹部を作り出す構成であっても良い。
また、第1〜第9実施形態は家庭用ゲーム装置を例に挙げているが、業務用のゲーム装置や、携帯型のゲーム装置、パソコンなどでも同様に実施することができる。