JP2008067822A - 体力判定方法および体力判定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る体力判定方法は、可動台12上に立つ被検者が、可動台12の動きにより転倒しないようにバランスをとる一連の動作において、上半身を移動と同方向に、下半身を移動と反対方向に移動させる動作を、複数のセンサ14a、14b、14cと、複数のセンサ14a、14b、14cからの検出信号が入力される制御部28によって、被検者の重心の移動として検出し、該重心の移動範囲の大きさにより被検者の体力を判定することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、筋力を直接測定することを要せず、より簡易な手段で体力の判定を可能にする体力判定方法および体力判定装置を提供する。
前記重心の移動の設定範囲を、被検者の左右方向に設定することを特徴とする。
また、前記重心の移動の設定範囲を、被検者の前後方向に設定することを特徴とする。
前記荷重センサがロードセルであることを特徴とする。
可動台を、中心位置から、被検者に対し、水平左方向あるいは右方向に、アトランダムに間欠的に動かすことを特徴とする。
また、可動台を、中心位置から、被検者に対し、水平左方向あるいは右方向に、アトランダムに間欠的に動かすことを特徴とする。
前記荷重センサがロードセルであることを特徴とする。
図1は体力判定装置10の一例を示す平面図、図2はその側面図である。
12は可動台であり、3個のロードセル等の荷重センサ14a、14b、14cを介して支持台16上に固定されている。
その際、リニアアクチュエータ22は、可動台12を、制御部28により、任意の複数段階の設定加速度(最大加速度)にて往復動させることができるようになっている。
この設定加速度は、図示しない入力手段により設定および変更が可能であり、制御部28によりモータ26が制御されて実行される。
なお、リニアアクチュエータ22は、ボールネジ24とモータ26の構成ばかりでなく、シリンダ装置、クランク機構を直線運動に変換する機構、リニアモータ等、他のアクチュエータを採用しうることは勿論である。
また、演算部32は、あらかじめ設定され、メモリー34に記憶された重心の移動範囲を、メモリー34から取得できる。
また、この動作もできないと、図4(e)に示すように、ほとんど初期移動のままで転倒することになる。
まず、各年代における健常者の平均的な重心の移動を計測する。そのために、複数人のデータを収集する。データの収集には、被検者に可動台12上に立ってもらい、その重心位置が表示部33における中心位置となるように、被検者に動いてもらい、次に、リニアアクチュエータ22を駆動して、可動台12を、その中心位置から、左方向、あるいは右方向に間欠的に、しかも移動方向は被検者に予期し得ないように予期アトランダムになるようにして移動させるのである。また、図示しない、移動台の駆動部により、適宜、その最大加速度を変更して行う。このようにして複数人の重心の移動のデータを収集する。なお、安全のため、体力判定装置10の周囲に適宜手すりを配置して行うとよい。
両足の内側の間隔を5cm(裸足)とし、最大加速度を1.05、2.10、3.15、4.20、5.25m/s2の5段階に設定して、可動台12を中央から左右いずれかに10cm移動させて計測した。いずれも転倒状態は見られなかった。
図9は20代の男性(被検者B)のものであり、図10は20代の男性(被検者C)のものであり、図11は20代の男性(被検者D)のものである。
なお、図12は、20代男性、60代男性の、各移動加速度における計測値(重心の揺らぎ距離)を示す。60代男性の重心の移動距離の方が20代男性の重心の移動距離よりもおおきくなっている。
本発明においては、筋力を測定することはしていない。被検者は、可動台12が左方向、あるいは右方向に移動することによって、倒れまいとして筋力を働かせる。体力(筋力)の大きい人ほど、踏ん張る力が大きくなることから、左右への体の移動が少なく、したがって、重心がそれほど大きく動かないのである。
これら平均化したデータを基準値とし、図13に示すように、表示画面上に、重心の移動の設定範囲を、基準値を中心として、左右方向に複数段階、例えばL1、L2、L3、R1、R2、R3に設定するようにし、また前後方向にも、例えば、F1、F2、F3、B1、B2、B3に設定するようにし、被検者の重心移動がどの範囲(段階)にあるかにより、体力を判定するようにするのである。なお、可動台12の最大加速度がどの大きさの場合に最適かを検討し、この最適な最大加速度でのデータとの比較により体力を判定するようにするのがよい。
また、本実施の形態における体力判定装置10は、訓練(トレーニング)装置としても用いることができる。すなわち、可動台12を可動させることによって、筋力やバランス感覚を向上させることができる。そして、その都度、重心の移動を計測することができるので、体力の向上を自覚しつつトレーニングが行え、使用者のトレーニングの励みにもなる。本発明における体力測定装置は、このような訓練装置を含むものとする。
図14(a)は可動台12の左右方向への動きを位置(縦軸)と時間(横軸)で示している。台形の波形の上の水平部分は可動台12が右位置にあるとき、下の水平部分は可動台12が左にあるときを表している。両位置間の差は150mmである。
このときの重心移動が図14(b)のグラフで表されている。可動台12の移動が起きても身体は追従できずに、足元がとられ一瞬重心位置が右方向に移動する。しかし体のバランス動作と可動台12の動きの停止動作が重心を元の位置に戻している。
図15〜図17は、図4(c)〜(e)の状態のときの加速度の変化を模式的に示したものである。これらの過程で、上半身(頸部)と下半身(腰部)とはそれぞれ異なった動きをするために、被検者の頸部と腰部とに加速度センサーを取付けておけば、各部の動きにおける加速度の変化を把握できることになる。倒れる状態に至らない、図4(c)、すなわち図15の加速度の変化を検出することによって体力の判定を行うことができる。動きの小さいほど、すなわち加速度の小さいほど、筋力で踏ん張っていることになり、体力が大きいことを意味する。
図20は、被検者Cの場合の、可動台12の移動方向と大きさ(同図(a))、荷重センサ(ロードセル)の荷重変化(同図(b))と、腰部の加速度(同図(c))を示す。
図21は、被検者Dの場合の、可動台12の移動方向と大きさ(同図(a))、荷重センサ(ロードセル)の荷重変化(同図(b))と、腰部の加速度(同図(c))を示す。
本実施の形態では、可動台12を、4つのロードセル14a〜14dを介して支持台(図示せず)上に支持するとともに、支持台を、基台18上のレール20に沿って左右方向に移動するように設けている。また、基台18そのものを、床面上にレール20とは直交する方向に設けたレール23に沿って移動可能に設けている。可動台12、基台18のリニアアクチュエータもボールネジとモータ(図示せず)等によって構成する。
12 可動台
14a、14b、14c、14d 荷重センサ
16 支持部
18 基台
20 レール
22 リニアアクチュエータ
23 レール
24 ボールネジ
26 モータ
28 制御部
29 アンプ
30 フィルタ
31 A/D変換器
32 演算部
33 表示部
34 メモリ
Claims (14)
- 可動台上に立つ被検者が、可動台の動きにより転倒しないようにバランスをとる一連の動作において、上半身を移動と同方向に、下半身を移動と反対方向に移動させる動作を、複数のセンサと、該複数のセンサからの検出信号が入力される制御部によって、被検者の重心の移動として検出し、該重心の移動範囲の大きさにより被検者の体力を判定することを特徴とする体力の判定方法。
- 可動台上に立つ被検者が、可動台の動きにより転倒しないようにバランスをとる一連の動作において、上半身を移動と同方向に、下半身を移動と反対方向に移動させる動作を、複数のセンサと、該複数のセンサからの検出信号が入力される制御部によって、被検者の重心の移動速度として検出し、該重心の移動の戻り速度の大きさにより被検者の体力を判定することを特徴とする体力の判定方法。
- 前記重心の移動範囲が、1または複数の設定範囲のどの設定範囲内であるか否かにより被検者の体力を判定することを特徴とする請求項1記載の体力の判定方法。
- 重心の移動の設定範囲を、被検者の左右方向に設定することを特徴とする請求項3記載の体力判定方法。
- 重心の移動の設定範囲を、被検者の前後方向に設定することを特徴とする請求項3または4記載の体力判定方法。
- 前記センサが前記可動台の複数個所に配設した荷重センサであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の体力の判定方法。
- 前記荷重センサがロードセルであることを特徴とする請求項6記載の体力判定方法。
- 可動台を、中心位置から、被検者に対し、水平左方向あるいは右方向に、アトランダムに間欠的に動かすことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項記載の体力判定方法。
- 可動台上に立つ被検者が、可動台の動きにより転倒しないようにバランスをとる一連の動作において、上半身を移動と同方向に、下半身を移動と反対方向に移動させる動作を、被検者の下半身と上半身に取付けた加速度センサーにより加速度として検出し、該加速度の大きさにより被検者の体力を判定することを特徴とする体力の判定方法。
- 前記加速度の大きさが、1または複数の設定範囲のどの設定範囲内であるか否かにより被検者の体力を判定することを特徴とする請求項9記載の体力の判定方法。
- 可動台を、中心位置から、被検者に対し、水平左方向あるいは右方向に、アトランダムに間欠的に動かすことを特徴とする請求項10項記載の体力判定方法。
- 可動台と、
該可動台を、中心位置から水平左方向および水平右方向に直線往復動させるリニアアクチュエータと、
前記可動台の複数個所に配設された荷重センサと、
該荷重センサからの検出信号が入力される制御部とを具備し、
前記制御部は、可動台上に立つ被検者が、可動台の動きにより転倒しないようにバランスをとる一連の動作において、上半身を移動と同方向に、下半身を移動と反対方向に移動させる動作を、前記荷重センサから入力される検出信号に基づいて、被検者の重心の移動として検出し、該重心の移動範囲の大きさにより被検者の体力を判定することを特徴とする体力の判定装置。 - 可動台と、
該可動台を、中心位置から水平左方向および水平右方向に直線往復動させるリニアアクチュエータと、
前記可動台の複数個所に配設された荷重センサと、
該荷重センサからの検出信号が入力される制御部とを具備し、
前記制御部は、可動台上に立つ被検者が、可動台の動きにより転倒しないようにバランスをとる一連の動作において、上半身を移動と同方向に、下半身を移動と反対方向に移動させる動作を、前記荷重センサから入力される検出信号に基づいて、被検者の重心の移動速度として検出し、該重心の移動の戻り速度の大きさにより被検者の体力を判定することを特徴とする体力の判定装置。 - 前記荷重センサがロードセルであることを特徴とする請求項12または13記載の体力判定装置。
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