JP2008065898A - 磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁気抵抗効果型再生ヘッドを構成するハード膜のバイアス磁場や、ハード膜の保磁力、シールド膜の磁区変動を抵抗−平行磁場特性の測定結果から評価することを可能にする評価方法を提供する。
【解決手段】ハード膜12a、12bを備えた磁気抵抗効果型再生ヘッド20に浮上面と平行な方向に着磁磁場を印加し、前記ハード膜12a、12bを再生素子10のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子10の抵抗を検知して再生ヘッド20の抵抗−平行磁場特性を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記ハード膜12a、12bの前記バイアス磁場を評価することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】ハード膜12a、12bを備えた磁気抵抗効果型再生ヘッド20に浮上面と平行な方向に着磁磁場を印加し、前記ハード膜12a、12bを再生素子10のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子10の抵抗を検知して再生ヘッド20の抵抗−平行磁場特性を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記ハード膜12a、12bの前記バイアス磁場を評価することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法に関し、より詳細には磁気抵抗効果型再生ヘッドに検査用の磁場を作用させ、再生ヘッドに設けられたハード膜の水平バイアス磁場等の作用を評価する磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法に関する。
磁気記録情報を検出する磁気抵抗効果型再生ヘッドには、MR(Magnetoresistance)、spin-valve GMR(Giant Magnetoresistance)、TuMR(Tunneling Magnetoresistance)、CPP-GMR(Current perpendicular plane-GMR)等の再生用の素子が用いられている。これらの再生素子は、外部磁場によって磁化方向が変化するフリー層と、磁化方向が固定されたピン層とを備える。
図10に、磁気抵抗効果型再生ヘッド(以下、MRヘッドという)の構成と、媒体の磁気記録情報を再生する際における磁気抵抗効果型再生ヘッド20と媒体40との配置位置関係を示す。
MRヘッド20は、磁気抵抗効果型素子(MR素子)10と、MR素子10を挟む配置に設けられたハード膜12a、12bと、MR素子10およびハード膜12a、12bを厚さ方向(MR素子10およびハード膜12a、12bの配列方向とは直交する方向)に挟む配置に設けられたシールド膜14a、14bとを備える。
MRヘッド20は、磁気抵抗効果型素子(MR素子)10と、MR素子10を挟む配置に設けられたハード膜12a、12bと、MR素子10およびハード膜12a、12bを厚さ方向(MR素子10およびハード膜12a、12bの配列方向とは直交する方向)に挟む配置に設けられたシールド膜14a、14bとを備える。
ハード膜12a、12bはMR素子のフリー層に水平バイアス磁場を作用させるためのものであり、強磁性膜によって形成される。図10に示す例では、ハード膜12a、12bを着磁してフリー層の磁化方向が−x方向に揃うように設定している。
シールド膜14a、14bは、MR素子10が直下の磁気記録情報を高分解能でセンシングできるように隣接する磁気記録情報をシールドする作用をなす。シールド膜14a、14bは軟磁性膜によって形成され、通常は、平面形状が長方形に形成される。
磁気ヘッドが媒体40上を移動する際には、MR素子10、ハード膜12a、12b、およびシールド膜14a、14bの端面が媒体40の表面に対向し、ハード膜12a、12bの水平バイアス磁場の方向およびシールド膜14a、14bの端面の長手方向は、トラック幅方向(x軸方向)を向く。
磁気ヘッドは、再生用のMRヘッドの他に、媒体に情報を磁気記録する記録ヘッドを備える。本発明内容は、再生ヘッドの特性の評価に関するから、図10ではMRヘッド20の構成のみを示した。
シールド膜14a、14bは、MR素子10が直下の磁気記録情報を高分解能でセンシングできるように隣接する磁気記録情報をシールドする作用をなす。シールド膜14a、14bは軟磁性膜によって形成され、通常は、平面形状が長方形に形成される。
磁気ヘッドが媒体40上を移動する際には、MR素子10、ハード膜12a、12b、およびシールド膜14a、14bの端面が媒体40の表面に対向し、ハード膜12a、12bの水平バイアス磁場の方向およびシールド膜14a、14bの端面の長手方向は、トラック幅方向(x軸方向)を向く。
磁気ヘッドは、再生用のMRヘッドの他に、媒体に情報を磁気記録する記録ヘッドを備える。本発明内容は、再生ヘッドの特性の評価に関するから、図10ではMRヘッド20の構成のみを示した。
磁気ヘッドの製造工程においては、MRヘッドの特性を検査するために、従来、磁気ヘッドの浮上面に垂直(y方向)に磁場を印加し、印加した磁場の大きさに対する抵抗値の変化を測定する、いわゆるR(抵抗)−H(垂直磁場)特性の検査がなされている(たとえば、特許文献1〜4参照)。この検査は、MRヘッドに印加する磁場の方向を媒体からMRヘッドに作用する磁場の方向(磁気ヘッドの浮上面に垂直方向)と同一にし、擬似的に媒体上で磁気ヘッドが動作している状態をつくりだして、その際のMRヘッドの出力値や出力の不安定さを検査してMRヘッドの特性を評価するものである。
図11は、R−H特性検査によって得られる測定結果を示している。磁場の変化量(ΔH)に対する抵抗値の変化量(ΔR)の比が出力に比例し、この検査結果から当該MRヘッドの特性が評価される。
特開平10−269537号公報
特開平11−086239号公報
特開2000−099932号公報
特開2002−216326号公報
図11は、R−H特性検査によって得られる測定結果を示している。磁場の変化量(ΔH)に対する抵抗値の変化量(ΔR)の比が出力に比例し、この検査結果から当該MRヘッドの特性が評価される。
上述したMRヘッドの評価方法は、磁気ヘッドの浮上面に垂直に検査用の磁場を作用させ、MRヘッドが所要の出力特性を有するか否かといった内容を評価するものであり、製造工程中で良品を選別するといった場合に使用される。
ところで、MRヘッドの出力が不安定となったり、ばらついたりする原因には、MR素子を構成するフリー層やピン層、フリー層に水平バイアス磁場を作用させるハード膜、磁気シールド用のシールド膜の特性が影響すると考えられる。しかしながら、MRヘッドに垂直磁場を作用させる従来の評価方法では、たとえばハード膜の特性を評価してハード膜が不良であると判断したりすることはほとんど不可能である。従来は、そのような評価を目的としてMRヘッドに外部磁場を作用させ、MR素子の出力値からハード膜の特性を評価するといったことは行われてこなかったと言ってよい。
ところで、MRヘッドの出力が不安定となったり、ばらついたりする原因には、MR素子を構成するフリー層やピン層、フリー層に水平バイアス磁場を作用させるハード膜、磁気シールド用のシールド膜の特性が影響すると考えられる。しかしながら、MRヘッドに垂直磁場を作用させる従来の評価方法では、たとえばハード膜の特性を評価してハード膜が不良であると判断したりすることはほとんど不可能である。従来は、そのような評価を目的としてMRヘッドに外部磁場を作用させ、MR素子の出力値からハード膜の特性を評価するといったことは行われてこなかったと言ってよい。
本発明は、このように従来のMRヘッドの評価方法ではMRヘッドを構成するハード膜やシールド膜といった構成部分についての特性を的確に評価することが困難であった問題を解消すべくなされたものであり、MRヘッドを構成するハード膜等の特性を容易にかつ確実に評価することを可能にする磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を備える。
すなわち、ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに浮上面と同じ方向に着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性(R−H特性)を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記ハード膜の前記水平バイアス磁場を評価することを特徴とする。
R−H特性を測定するために、検査用の磁場を水平バイアス磁場の方向と平行に印加する際には、水平バイアス磁場の向き(正方向)と、水平バイアス磁場の向きとは逆向き(負方向)に磁場をスイープさせるように増減させて測定する。ハード膜の水平バイアス磁場を評価する際には、フリー層に作用する実効的な水平バイアス磁場を上回る程度にまで検査用の磁場を印加する。
すなわち、ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに浮上面と同じ方向に着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性(R−H特性)を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記ハード膜の前記水平バイアス磁場を評価することを特徴とする。
R−H特性を測定するために、検査用の磁場を水平バイアス磁場の方向と平行に印加する際には、水平バイアス磁場の向き(正方向)と、水平バイアス磁場の向きとは逆向き(負方向)に磁場をスイープさせるように増減させて測定する。ハード膜の水平バイアス磁場を評価する際には、フリー層に作用する実効的な水平バイアス磁場を上回る程度にまで検査用の磁場を印加する。
また、ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、前記水平バイアス磁場と平行に、最大印加磁場を大きくしながら検査用の磁場を増減印加し前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性(R−H特性)を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークの印加磁場に対する反転、もしくはもう一つのピークが発生する最大印加磁場から、前記ハード膜の保磁力を評価することを特徴とする。
ハード膜の保磁力を評価する場合には、R−H特性において正側と負側に検査用の磁場を印加した際に、正側と負側の双方でフリー層の反転によるピークがあらわれる程度の大きさにまで検査用の磁場を増大させて検査する。
ハード膜の保磁力を評価する場合には、R−H特性において正側と負側に検査用の磁場を印加した際に、正側と負側の双方でフリー層の反転によるピークがあらわれる程度の大きさにまで検査用の磁場を増大させて検査する。
また、ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記再生素子に設けられたシールド膜の磁区変動磁場を評価することを特徴とする。
シールド膜の磁区変動を生じさせる外部磁場は、フリー層を反転させる外部磁場にくらべてかなり小さい。したがって、水平バイアス磁場の評価に用いる検査用の磁場を印加することで、同時にシールド膜の磁区変動を検知することができる。
シールド膜の磁区変動を生じさせる外部磁場は、フリー層を反転させる外部磁場にくらべてかなり小さい。したがって、水平バイアス磁場の評価に用いる検査用の磁場を印加することで、同時にシールド膜の磁区変動を検知することができる。
本発明に係る、磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法は、ハード膜を着磁した後、水平バイアス磁場と平行に検査用の磁場を印加することによってハード膜による水平バイアス磁場や、ハード膜の保磁力、シールド膜の磁区変動を検知するものであり、水平バイアス磁場に対して垂直に検査用の磁場を作用させて評価する従来の評価方法によってはまったく得られない、ハード膜の特性等を的確に得ることを可能にする。また、フリー層に作用する実効磁場等が数値的データとして得られることから、より高精度の評価が可能となり、的確な磁気ヘッドの設計等に有効に利用することが可能となる。
本発明に係る磁気抵抗効果型再生ヘッド(MRヘッド)の評価方法は、磁気ヘッドの浮上面に平行に検査用の磁場を印加し、磁気抵抗効果型素子(MR素子)の出力を検知することによって評価することを特徴とする。
図1に、MRヘッド20の構成と、媒体40とMRヘッド20との位置関係、MRヘッド20に印加する磁場の方向を示す。MRヘッド20の構成は、図10に示したMRヘッド20の構成と変わらないので、同一の部材には同一の番号を付して説明を省略する。
図1に、MRヘッド20の構成と、媒体40とMRヘッド20との位置関係、MRヘッド20に印加する磁場の方向を示す。MRヘッド20の構成は、図10に示したMRヘッド20の構成と変わらないので、同一の部材には同一の番号を付して説明を省略する。
本実施形態においては、MRヘッド20に印加する検査用の磁場を磁気ヘッドの浮上面に平行に、具体的にはハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場と平行(x軸方向)に印加する。この検査用の磁場の印加方向は、従来のMRヘッドの評価方法において印加する磁場の方向に対して90度回転した向き(x−y面内での回転)である。磁気ヘッドに印加する検査用の磁場の方向を従来と角度90度変えるには、従来の検査用磁場の方向を90度回転させるか、被検査体である磁気ヘッドを90度回転させればよい。したがって、MRヘッド20に印加する磁場の方向を磁気ヘッドの浮上面に対して平行方向にすることは、従来の検査装置を利用して簡単に行える。
磁気ヘッドに検査用の磁場を印加した場合には、フリー層、ピン層、ハード膜、シールド膜の磁化方向が、印加する磁場の向きによって変動するから、これら各部の特性を的確に評価できるようにするには、検査用の磁場を印加する方向および検査用の磁場の強さを調節する必要がある。
本発明者は、多くのサンプルについて、MRヘッド20に作用させる検査用の磁場の強さおよび検査用の磁場の方向を変えて測定したところ、以下の条件で抵抗−平行磁場特性(R−H特性)を測定すると、共通に特徴的な構造がR−H特性プロファイルにあらわれることを見出した。
(1)印加する磁場:±1500〜±3000(Oe)
(2)印加磁場の方向:ハード膜の磁化方向と平行
本発明者は、多くのサンプルについて、MRヘッド20に作用させる検査用の磁場の強さおよび検査用の磁場の方向を変えて測定したところ、以下の条件で抵抗−平行磁場特性(R−H特性)を測定すると、共通に特徴的な構造がR−H特性プロファイルにあらわれることを見出した。
(1)印加する磁場:±1500〜±3000(Oe)
(2)印加磁場の方向:ハード膜の磁化方向と平行
図2に、得られたR−H特性を示す。横軸が磁場H(Oe)、縦軸が抵抗R(Ω)である。図2に示すように、上記(1)および(2)の条件でR−H特性を測定すると、どのサンプルについても共通に、3つのピークP1、P2、P3があらわれた。
ピークP1は、−1500(Oe)〜−800(Oe)の範囲にあらわれ、ピークP2は、−500(Oe)〜−200(Oe)の範囲、ピークP3は、+200(Oe)〜+500(Oe)の範囲にあらわれた。ピークP1は、サンプルによってプラスのピークとしてあらわれる場合と、マイナスのピークとしてあらわれる場合があった。ピークP2とP3は磁場の正側と負側にあらわれ、同一仕様のサンプルでは、ピーク値(R)の絶対値と、ピークとなる磁場(H)の絶対値がほぼ等しくなった。
ピークP1は、−1500(Oe)〜−800(Oe)の範囲にあらわれ、ピークP2は、−500(Oe)〜−200(Oe)の範囲、ピークP3は、+200(Oe)〜+500(Oe)の範囲にあらわれた。ピークP1は、サンプルによってプラスのピークとしてあらわれる場合と、マイナスのピークとしてあらわれる場合があった。ピークP2とP3は磁場の正側と負側にあらわれ、同一仕様のサンプルでは、ピーク値(R)の絶対値と、ピークとなる磁場(H)の絶対値がほぼ等しくなった。
(ピークP2、P3についての考察)
これらのR−H特性曲線においてピークがあらわれる意味を次のようにして確認した。まず、R−H特性でピークP2が−450(Oe)、ピークP3が+450(Oe)にあらわれるサンプルを使用し、印加磁場を変えながらMR素子の出力(抵抗値)を検知し、同時に、Kerr効果を利用した磁区観察顕微鏡を用いてシールド膜14a、14bの磁化の向きがどのように変化するかを調べた。測定手順は以下のとおりである。
ステップ1:正方向に5k(Oe)で着磁する。
ステップ2:次いで、磁場を0(Oe)に戻した後、徐々に負方向に磁場を増加させ、ピークP1を検知した後、磁場を0(Oe)に戻し、次いで、徐々に正方向に磁場を増加させ、再度0(Oe)に磁場を戻す。
これらのR−H特性曲線においてピークがあらわれる意味を次のようにして確認した。まず、R−H特性でピークP2が−450(Oe)、ピークP3が+450(Oe)にあらわれるサンプルを使用し、印加磁場を変えながらMR素子の出力(抵抗値)を検知し、同時に、Kerr効果を利用した磁区観察顕微鏡を用いてシールド膜14a、14bの磁化の向きがどのように変化するかを調べた。測定手順は以下のとおりである。
ステップ1:正方向に5k(Oe)で着磁する。
ステップ2:次いで、磁場を0(Oe)に戻した後、徐々に負方向に磁場を増加させ、ピークP1を検知した後、磁場を0(Oe)に戻し、次いで、徐々に正方向に磁場を増加させ、再度0(Oe)に磁場を戻す。
ステップ1において、サンプルを正方向に5k(Oe)で着磁する理由は、図1に示すように、ハード膜12a、12bを正方向(矢印方向)に磁化させ、MR素子10に水平バイアス磁界が作用するようにするためである。
ステップ2において、磁場を0(Oe)に戻してから負方向に磁場をスイープさせて増加させる操作は、図1に示す磁化方向とは逆向きの磁場を徐々に印加していく操作に相当する。これは、図3(c)のR−H特性で0(Oe)から負方向に徐々に磁場(H)を大きくしていく場合に相当する。
ステップ2において、磁場を0(Oe)に戻してから負方向に磁場をスイープさせて増加させる操作は、図1に示す磁化方向とは逆向きの磁場を徐々に印加していく操作に相当する。これは、図3(c)のR−H特性で0(Oe)から負方向に徐々に磁場(H)を大きくしていく場合に相当する。
図3は、上述したステップ2で0(Oe)から負方向に徐々に磁場を増大させていった際に、ハード膜12a、12bとシールド膜14a、14bの磁化方向を磁区観察顕微鏡によって観察した状態を示す。矢印が磁化方向である。
図3に示すように、印加磁場(H)が−400(Oe)〜0(Oe)のとき(R−H特性のB領域)には、シールド膜14a、14bの磁化方向は正方向(着磁方向と同方向)であるのに対して、印加磁場(H)が−1000(Oe)〜−450(Oe)のとき(R−H特性のA領域)ではシールド膜14a、14bの磁化方向が負方向(着磁方向と逆方向)となることが観察された。
このことは、R−H特性において、−450(Oe)付近で生じているピークは、正方向に着磁した後、−450(Oe)付近でシールド膜14a、14bの磁化方向が逆転したことによるもの(磁区変動が生じた)ことを示すものと考えられる。
図3に示すように、印加磁場(H)が−400(Oe)〜0(Oe)のとき(R−H特性のB領域)には、シールド膜14a、14bの磁化方向は正方向(着磁方向と同方向)であるのに対して、印加磁場(H)が−1000(Oe)〜−450(Oe)のとき(R−H特性のA領域)ではシールド膜14a、14bの磁化方向が負方向(着磁方向と逆方向)となることが観察された。
このことは、R−H特性において、−450(Oe)付近で生じているピークは、正方向に着磁した後、−450(Oe)付近でシールド膜14a、14bの磁化方向が逆転したことによるもの(磁区変動が生じた)ことを示すものと考えられる。
次に、印加磁化を負方向から0(Oe)に戻した後、印加方向を正方向として外部磁場をスイープさせて増大させると、+450(Oe)付近でMR素子の出力にピークがみられ、この前後でシールド膜14a、14bの磁化方向が反転することが観察された。R−H特性において+450(Oe)付近で生じるピークも、シールド膜14a、14bの磁化方向が逆転したこと(磁区変動が生じた)によるものである。印加磁場を正方向とする前工程では、負方向の印加磁場によってシールド膜14a、14bが磁区構成されているから、印加磁場を正方向としたことによって、+450(Oe)付近で磁区構造が反転したものである。
以上から、R−H特性の測定で得られたピークP2、P3は、検査用の磁場の作用によって、シールド膜14a、14bの磁区がおおきく変動したことによって生じたものであることがわかった。
以上から、R−H特性の測定で得られたピークP2、P3は、検査用の磁場の作用によって、シールド膜14a、14bの磁区がおおきく変動したことによって生じたものであることがわかった。
(ピークP1についての考察)
MR素子を構成するフリー層には、ハード膜12a、12bからの水平バイアス磁場が常に作用している。MRヘッドを正方向に着磁した場合、すなわちハード膜12a、12bを図1に示す磁化方向(矢印方向)とした状態で、MR素子10に負方向(水平バイアス磁場の向きとは逆方向)の磁場が作用しても、負方向の外部磁場が水平バイアス磁場よりも小さければフリー層は正方向に維持される。
しかしながら、負方向の外部磁場が徐々に大きくなり、ハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場と同等になるとフリー層に作用する磁場が実効的に0となり、さらに外部磁場の強さが水平バイアス磁場を上回るようになるとフリー層が反転すると考えられる。
MR素子を構成するフリー層には、ハード膜12a、12bからの水平バイアス磁場が常に作用している。MRヘッドを正方向に着磁した場合、すなわちハード膜12a、12bを図1に示す磁化方向(矢印方向)とした状態で、MR素子10に負方向(水平バイアス磁場の向きとは逆方向)の磁場が作用しても、負方向の外部磁場が水平バイアス磁場よりも小さければフリー層は正方向に維持される。
しかしながら、負方向の外部磁場が徐々に大きくなり、ハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場と同等になるとフリー層に作用する磁場が実効的に0となり、さらに外部磁場の強さが水平バイアス磁場を上回るようになるとフリー層が反転すると考えられる。
フリー層が反転する際には、必ずフリー層はピン層と平行かあるいは反平行の状態を経過するから、その際に抵抗値がピークとなる。
R−H特性を測定した曲線を見ると、ピークP1は、必ずハード膜12a、12bを着磁した方向とは逆の位置にあり、正あるいは負の大きなピークとしてあらわれる。これは、MRヘッドに印加する外部磁場の作用によってフリー層が反転するためではないかと予想した。
この予想を確かめるために、ハード膜12a、12bの着磁方向を正方向(図1の矢印方向)とした場合と、負方向(図1とは逆方向)とした場合について、R−H特性を測定した。
R−H特性を測定した曲線を見ると、ピークP1は、必ずハード膜12a、12bを着磁した方向とは逆の位置にあり、正あるいは負の大きなピークとしてあらわれる。これは、MRヘッドに印加する外部磁場の作用によってフリー層が反転するためではないかと予想した。
この予想を確かめるために、ハード膜12a、12bの着磁方向を正方向(図1の矢印方向)とした場合と、負方向(図1とは逆方向)とした場合について、R−H特性を測定した。
図4、5に測定結果を示す。図4は、正方向にハード膜12a、12bを着磁した場合で、負方向に外部磁場を増大させていったときに、−900(Oe)付近で大きなピークがあらわれ、外部磁場を0(Oe)に戻してから正方向に外部磁場を増大させていっても大きなピークはあらわれないことを示す。図5は、負方向にハード膜12a、12bを着磁した場合で、この場合には正方向に外部磁場を増大させていったときに、+900(Oe)付近で大きなピークがあらわれ、外部磁場を0(Oe)に戻してから負方向に外部磁場を増大させていっても大きなピークがあらわれないことを示す。また、正方向と負方向に着磁した場合で、得られるR−H特性曲線は、R軸(縦軸)に対して対称にあらわれることがわかる。
この実験結果は、R−H特性曲線におけるピークP1は、ハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場の作用に起因するピークであり、フリー層に印加されるハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場と外部磁場(磁気ヘッドの浮上面に平行な磁場)とがつりあう点を示し、ピーク位置が、フリー層に印加されているハード膜12a、12bによる実効的な水平バイアス磁場を示すものであると考えられる。
(ハード膜の磁化方向の反転)
R−H特性にあらわれるピークP1は、ハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場が外部磁場をつりあう状態に対応するものであるが、外部から印加する検査用の磁場をさらに強くしていくと、ハード膜12a、12bの磁化方向も反転すると考えられる。
R−H特性の測定において、MRヘッドに印加する磁場を±3k(Oe)まで増加させたところ、前述した測定では負側あるいは正側の一方のみにあらわれていたピークP1が、負側と正側の双方にあらわれた。
R−H特性にあらわれるピークP1は、ハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場が外部磁場をつりあう状態に対応するものであるが、外部から印加する検査用の磁場をさらに強くしていくと、ハード膜12a、12bの磁化方向も反転すると考えられる。
R−H特性の測定において、MRヘッドに印加する磁場を±3k(Oe)まで増加させたところ、前述した測定では負側あるいは正側の一方のみにあらわれていたピークP1が、負側と正側の双方にあらわれた。
図6に、印加磁場を±3k(Oe)の範囲で増減スイープして得られた抵抗−平行磁場特性(R−H特性)と、そのときのMR素子10のフリー層、ハード膜12a、12bの磁化方向を示す。
MRヘッドを正方向(図1の磁化方向)に着磁した後、0(Oe)まで磁場を戻し、磁場の印加方向を負方向として磁場を増大させてくと、シールド膜14a、14bの磁区変動によるピークを検知した後、ピークP1でMR素子10のフリー層がハード膜12a、12bの水平バイアス磁場方向に対して反転する(C点)があらわれ、さらに負方向に磁場を大きくすると、ハード膜12a、12bの磁化方向の反転が生じる(D点)。
MRヘッドを正方向(図1の磁化方向)に着磁した後、0(Oe)まで磁場を戻し、磁場の印加方向を負方向として磁場を増大させてくと、シールド膜14a、14bの磁区変動によるピークを検知した後、ピークP1でMR素子10のフリー層がハード膜12a、12bの水平バイアス磁場方向に対して反転する(C点)があらわれ、さらに負方向に磁場を大きくすると、ハード膜12a、12bの磁化方向の反転が生じる(D点)。
ハード膜12a、12bの磁化方向が反転した後、磁場を0(Oe)に戻し、正方向に磁場を印加していくと、シールド膜14a、14bの磁区変動を検出した後、ハード膜12a、12bによる水平バイアス磁場に対してフリー層が反転することによる大きなピークがあらわれる(E点)。次いで、さらに正方向に磁場を大きくしていくと、ハード膜12a、12bの磁化方向が反転する(F点)。
ハード膜12a、12bの磁化方向が反転した後、磁場を0(Oe)まで戻し、負方向に外部磁場を印加していくと、再度、C点の状態に移行する。こうして、R−H特性は、図6に示すようなループ状の特性曲線を描くようになる。
ハード膜12a、12bの磁化方向が反転した後、磁場を0(Oe)まで戻し、負方向に外部磁場を印加していくと、再度、C点の状態に移行する。こうして、R−H特性は、図6に示すようなループ状の特性曲線を描くようになる。
このように、MRヘッドに印加する検査用の磁場の大きさをハード膜12a、12bの磁化方向が反転する程度にまで大きくすると、R−H特性には、磁場の正側と負側の双方に、フリー層の磁化方向が外部磁場の作用によって反転することによる大きなピークが対称位置にあらわれるようになるから、ハード膜12a、12bによる実効的な水平バイアス磁場についての知見に加えて、ハード膜12a、12bの保磁力についての知見を得ることが可能となる。
なお、検査用の磁場は、上記のように、ハード膜12a、12bの磁化方向に影響を与えると同様に、MR素子に形成されている、固定磁化であるピン層に対しても影響を及ぼす。検査用の磁場の大きさがフリー層に作用する水平バイアス磁場を上回る程度にまで大きくなると、ピン層の磁化方向も当初の磁化方向から傾く(回転する)ようになる。
図2に示すR−H特性曲線において、負方向でピークP1を超えると抵抗値が徐々に低下するのは、印加磁場が増大するとともにピン層の磁化方向が当初の磁化方向に対して傾く角度が徐々に大きくなりフリー層の磁化方向との傾き角度が変動するために生じたものと考えられる。正方向で印加磁場を大きくした場合に、抵抗値が徐々に低下するのも同じ理由である。このように、水平バイアス磁場に平行に検査用の磁場を作用させてR−H特性を測定する方法は、MR素子のピン層の作用についても反映していると考えられる。
図2に示すR−H特性曲線において、負方向でピークP1を超えると抵抗値が徐々に低下するのは、印加磁場が増大するとともにピン層の磁化方向が当初の磁化方向に対して傾く角度が徐々に大きくなりフリー層の磁化方向との傾き角度が変動するために生じたものと考えられる。正方向で印加磁場を大きくした場合に、抵抗値が徐々に低下するのも同じ理由である。このように、水平バイアス磁場に平行に検査用の磁場を作用させてR−H特性を測定する方法は、MR素子のピン層の作用についても反映していると考えられる。
本発明に係る磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法を、実際に製造した磁気ヘッドについて適用し、R−H特性を測定して、(1)MR素子のフリー層に印加されている実効水平バイアス磁場Hhb、(2)シールド膜の磁化が反転する磁場Hsh、(3)ハード膜の保磁力Hhcについて比較した。表1に測定結果を示す。
なお、測定したサンプルは5種類のサンプルである。図7に示すように、MR素子10を挟んで配置する上下のシールド膜14a、14bはともに平面形状が長方形のものである。シールド膜14a、14bの幅および高さは図のように定義した。
なお、測定したサンプルは5種類のサンプルである。図7に示すように、MR素子10を挟んで配置する上下のシールド膜14a、14bはともに平面形状が長方形のものである。シールド膜14a、14bの幅および高さは図のように定義した。
サンプルB、C、Dの測定結果を比較すると、ハード膜12a、12bの厚さ(μm)と残留磁化(Gauss)の積であるtBrの増加につれてHhbが増加することがわかる。一般的にハード膜が厚くなりtBrが増加するほどフリー層に印加される水平バイアス磁場が増加し、特性が安定化するといわれている。本発明の評価方法によれば、表1に示すように、ハード膜の水平バイアス磁場の強弱を数値的に確認することができ、ハード膜の実効磁場を実験的に把握できる点できわめて有効である。
また、Hshに着目すると、唯一シールドサイズが異なるサンプルAのみが他と異なる値を示した。このことから、シールドサイズが異なると、シールド膜の磁化変化が生じる磁場の大きさが変化することがわかった。さらに、シールド幅が狭いほどHshは大きくなることもわかった。
一方、ハード膜12a、12bの保磁力は、材料に依存することが知られている。Hhcの測定結果を見ると、CoCrPtを使用したサンプルB、C、Dが3000(Oe)であるのに対して、CoPtを利用したサンプルEが3300(Oe)となり,材料に依存して変化していることが確認された。
本測定は再生ヘッドと記録ヘッドを備える磁気ヘッドを形成した後に行ったものである。このように本発明方法は磁気ヘッドを形成した後であっても適用できるから、たとえば、セラミックウエハに磁気ヘッドを作り込んだ後、各々の磁気ヘッドごとに検査用の磁場を作用させて再生ヘッドの特性を検査するといった利用方法が可能である。
また、本発明に係る磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法によれば、ハード膜やシールド膜の特性を数値的な客観データとして得ることができるから、より高精度で信頼性の高い再生ヘッドの設計に有効に利用することができる。
本測定は再生ヘッドと記録ヘッドを備える磁気ヘッドを形成した後に行ったものである。このように本発明方法は磁気ヘッドを形成した後であっても適用できるから、たとえば、セラミックウエハに磁気ヘッドを作り込んだ後、各々の磁気ヘッドごとに検査用の磁場を作用させて再生ヘッドの特性を検査するといった利用方法が可能である。
また、本発明に係る磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法によれば、ハード膜やシールド膜の特性を数値的な客観データとして得ることができるから、より高精度で信頼性の高い再生ヘッドの設計に有効に利用することができる。
(磁気ディスク装置)
図8は、上述した評価方法によって評価した磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置の例を示す。この磁気ディスク装置50は、矩形の箱状に形成されたケーシング51内に、スピンドルモータ52によって回転駆動される複数の磁気記録ディスク53を備える。磁気記録ディスク53の側方には、ディスク面に平行に揺動可能に支持されたキャリッジアーム54が配置されている。キャリッジアーム54の先端には、キャリッジアーム54の延長方向にヘッドサスペンション55が取り付けられ、ヘッドサスペンション55の先端にヘッドスライダー30が取り付けられる。ヘッドスライダー30は、ヘッドサスペンション55のディスク面に対向する面に取り付けられる。
図8は、上述した評価方法によって評価した磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置の例を示す。この磁気ディスク装置50は、矩形の箱状に形成されたケーシング51内に、スピンドルモータ52によって回転駆動される複数の磁気記録ディスク53を備える。磁気記録ディスク53の側方には、ディスク面に平行に揺動可能に支持されたキャリッジアーム54が配置されている。キャリッジアーム54の先端には、キャリッジアーム54の延長方向にヘッドサスペンション55が取り付けられ、ヘッドサスペンション55の先端にヘッドスライダー30が取り付けられる。ヘッドスライダー30は、ヘッドサスペンション55のディスク面に対向する面に取り付けられる。
図9は、ヘッドスライダー30の斜視図を示す。ヘッドスライダー39の磁気ディスクに対向する面(ABS面)には、スライダー本体31の側縁に沿ってヘッドスライダー30を磁気ディスク面から浮上させるための浮上用レール32a、32bが設けられている。上述した評価方法によって評価された磁気ヘッド20は、ヘッドスライダー30の前端側(気流が流出する側)に磁気ディスクに対向して配置される。磁気ヘッド20は保護膜34によって被覆して保護されている。
ヘッドスライダー30は、スピンドルモータ52により磁気記録ディスク53が回転駆動されると、磁気記録ディスク53の回転によって生じた気流によってディスク面から浮上し、アクチュエータ56によりシーク動作がなされて、磁気記録ディスク53との間で磁気ヘッド20により情報を記録し情報を再生する処理がなされる。
ヘッドスライダー30は、スピンドルモータ52により磁気記録ディスク53が回転駆動されると、磁気記録ディスク53の回転によって生じた気流によってディスク面から浮上し、アクチュエータ56によりシーク動作がなされて、磁気記録ディスク53との間で磁気ヘッド20により情報を記録し情報を再生する処理がなされる。
10 MR素子
12a、12b ハード膜
14a、14b シールド膜
20 磁気抵抗効果型再生ヘッド(MRヘッド)
30 ヘッドスライダー
40 媒体
50 磁気ディスク装置
12a、12b ハード膜
14a、14b シールド膜
20 磁気抵抗効果型再生ヘッド(MRヘッド)
30 ヘッドスライダー
40 媒体
50 磁気ディスク装置
Claims (3)
- ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、
前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記ハード膜の前記水平バイアス磁場を評価することを特徴とする磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法。 - ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、
前記水平バイアス磁場と平行に、最大印加磁場を大きくしながら検査用の磁場を増減印加し、前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークが印加磁場に対して反転、もしくはもう一つのピークが発生する最大印加磁場から、前記ハード膜の保磁力を評価することを特徴とする磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法。 - ハード膜を備えた磁気抵抗効果型再生ヘッドに着磁磁場を印加し、前記ハード膜を再生素子のフリー層に印加する水平バイアス磁場の向きに着磁した後、
前記水平バイアス磁場と平行に、検査用の磁場を増減印加しながら前記再生素子の抵抗を検知して再生ヘッドの抵抗−平行磁場特性を測定し、該抵抗−平行磁場特性にあらわれるピークから、前記再生素子に設けられたシールド膜の磁区変動磁場を評価することを特徴とする磁気抵抗効果型再生ヘッドの評価方法。
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