JP2008064929A - カメラ用補助電源モジュール - Google Patents

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Masaharu Miyahisa
正春 宮久
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Abstract


【課題】カメラにワンタッチ操作で容易に着脱することができるとともに、カメラの駆動電源を急速充電することができ、しかも、小型軽量化を図った構成によって常時携帯や装着したままでの撮影を好適に行えるカメラ用補助電源モジュールを提供する。
【解決手段】内部空間に空気電池4が収容され、一側面に形成された通気孔11と、空気電池4の出力電力を供給すべきカメラ2に電気的接続するための接続部7,8とを有する外装ケース3と、外装ケース3の下面に設けられてカメラ2の外付フラッシュ44固定用のカメラ側取付部17に嵌入して固定される被取付部19と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、主としてデジタルスチールカメラに対してこれの主電源としての二次電池に対する充電用、予備電源用または大電流供給用の補助電源としての用途に好適に使用できるカメラ用補助電源モジュールに関するものである。
一般に、上記デジタルスチールカメラの駆動電源としては、小型且つ軽量で高出力を取り出し得ることから、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池などの二次電池が用いられている。ところが、これらの二次電池は、充電することによって繰り返し利用することができる利点がある反面、商用交流電源を充電器(ACアダプタまたはコンバータと称せられることもある)を介しカメラに接続して上記二次電池を充電する必要があるので、商用交流電源に接続できない野外などでは充電することができず、また、充電完了までに時間を要することから、緊急の使用時に間に合わないことがあり、これがデジタルスチールカメラの一層の使用拡大を妨げている要因になっている。
そこで、デジタルスチールカメラを使用の目的で携帯しているときに、一次電池を用いてカメラに内蔵の二次電池の充電を行うことにより、上述した問題の解消を図ることが考えられる。例えば、従来では、デジタルスチールカメラをカメラケースに収納することにより、カメラケースに設けた太陽電池によってデジタルスチールカメラの主電源としての二次電池を充電できるように図った太陽電池付きカメラケースが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来では、例えば単3電池を充電用の外部電池として収納した外部電池アダプタを、これのケースから突設されたコネクタをデジタルスチールカメラ本体に挿入して、外部電池アダプタをカメラ本体に着脱自在に装着することにより、上記外部電池によりカメラ本体に収納されている主電源としての二次電池を急速に充電できるように図った充電装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、従来では、例えば単3電池などの外部電池を収容する筐体と、この筐体の上面に突設されたねじ軸と、筐体の下面に設けられたねじ孔と、上記外部電池の電力を充電制御回路を介して出力する直流電源出力端子とを備えたカメラ用補助電源が提案されている(例えば、特許文献3参照)。このカメラ用補助電源は、三脚などのカメラ設置台に取り付ける目的でカメラの下面に一般的に設けられているねじ孔に上記ねじ軸を螺合することによりカメラの下面に取り付けて、接続コードを用いてカメラ用補助電源の電源出力端子とカメラの直流電源入力端子とを相互に電気的接続することにより、カメラの主電源としての二次電池を充電したり、消耗した二次電池に代えて外部電池によりカメラによる撮影が行える。また、カメラに取り付けたカメラ用補助電源を、これの下面のねじ孔にカメラ設置台のねじ軸を螺合してカメラ設置台に固定すれば、カメラ設置台を使って安定に撮影を行える。
実開昭56−79126号公報 特開平8−304898号公報 実用新案登録第3095039号公報
しかしながら、特許文献1の太陽電池付きカメラケースでは、このカメラケースに付けられる程度の寸法の太陽電池が発生する電力が微弱であるため、カメラの主電源としての二次電池に所望の充電を行うためには、デジタルスチールカメラを収納したカメラケースを直射日光下に長時間放置しなければならず、必要時に急速充電することができないことから、結局、緊急の使用時に間に合わすことができない。
また、特許文献2の充電装置は、外部電池としてアルカリマンガン電池や酸化銀電池などの一次電池を用いるので、急速充電が可能な高出力と電池容量とを得ようとすれば、上記一次電池の使用本数が多くなって装置自体が大型化、且つ重量大となり、常時携帯や充電装置を装着したまま撮影するのに不向きなものになってしまう。
また、特許文献3のカメラ用補助電源は、このカメラ用補助電源をカメラに対し相対的に回転させながら、カメラ用補助電源のねじ軸をカメラのねじ孔に螺合する煩雑な操作を行ってカメラに着脱しなければならず、さらに、接続コードを用いてカメラに電気的接続する必要があるので、その操作が面倒であって時間を要する。しかも、このカメラ用補助電源においても、やはり複数本(特許文献3では3本と明示)の一次電池を筐体内に収容するので、特許文献2のものと同様に、補助電源が大型化、且つ重量大となり、常時携帯や補助電源を装着したまま撮影するのに不向きなものになってしまう。
本発明は前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、カメラにワンタッチ操作で容易、且つ即座に着脱することができるとともに、カメラの主電源を急速充電することができ、しかも、小型軽量化を図った構成によって常時携帯や装着したままでの撮影を好適に行えるカメラ用補助電源モジュールを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、請求項1に係る発明のカメラ用補助電源モジュールは、内部空間に空気電池が収容され、一側面に形成された通気孔と、前記空気電池の出力電力を供給すべきカメラに電気的接続するための接続部とを有する外装ケースと、前記外装ケースの下面に設けられて前記カメラの外付フラッシュ固定用のカメラ側取付部に嵌入して固定される被取付部とを備えていることを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1の発明のカメラ用補助電源モジュールにおける外装ケースの一側面に着脱自在に貼着されて通気孔を閉塞するシール材を備えている。
請求項3に係る発明は、請求項1または2の発明のカメラ用補助電源モジュールにおける被取付部の下面に、当該被取付部がカメラの外付フラッシュ固定用の取付部に嵌入して固定されたときに前記カメラのカメラ側接点に接触して電気的接続される弾性接触片が設けられ、外装ケースの上面に、前記外付フラッシュ固定用のカメラ側取付部と同様のモジュール側取付部および前記カメラ側接点と同様のモジュール側接点が設けられているとともに、前記モジュール側取付部と前記モジュール側接点とが接続部材を介して互いに接続されている。
請求項1の発明によれば、被取付部をカメラ側取付部に嵌入するだけのワンタッチ操作でカメラに容易、且つ即座に固定でき、接続部を挿入手段などによりカメラに電気的接続できるから、カメラの主電源に対する充電を空気電池の所定の放電容量で即座に開始できる。また、外部電源としての空気電池の所定の放電容量で短時間の間にカメラの主電源の急速充電を完了することができる。しかも、極めて軽量な空気電池を外装ケース内に収容して小型軽量化を図った構成とできるので、常時携帯や装着したままでの撮影を好適に行うことができる。また、この補助電源モジュールは、空気電池を所定の放電容量で即座に放電させることができることから、カメラの主電源の充電用としての用途の他に、主電源に代わる予備電源またはフラッシュ使用時のように大電流出力が必要なときの補助電源などの用途にも好適に使用することができる。
請求項2の発明によれば、シール材を剥がして取り外すことにより、通気孔が開口されて、この通気孔を通じて空気電池が外装ケースの外部の大気と連通状態となり、通気孔を通じて外装ケースの内部空間に流入した空気中に含まれている酸素が空気電池の空気導入孔から電池内部に導入されるから、空気電池は、導入された酸素を空気極が正極反応に利用して駆動することにより、所定の放電容量で即座に放電を開始することができる。また、空気電池の放電中にシール材を外装ケースの一側面に貼着すれば、通気孔がシール材で閉塞されて外装ケースが密閉状態に保持され、それに伴って空気電池は放電を停止し、且つ負極合剤の水分の蒸発、又は水蒸気の混入、さらには二酸化炭素の進入が極力抑制されて放電特性の劣化の進行が防止された状態に保持できる。
請求項3の発明によれば、カメラの主電源が消耗したときに、この主電源に代わる予備電源として補助電源モジュールを使用しながら、大電流出力が必要な外付フラッシュを同時に使用することが可能となる。
以下、本発明の最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るカメラ用補助電源モジュール1とデジタルスチールカメラ2との関連を示す斜視図、図2はカメラ用補助電源モジュール1の斜視図である。これらの図において、上記補助電源モジュール1は、比較的偏平な直方体形状の外装ケース3の内部空間に、デジタルスチールカメラ2の二次電池からなる主電源(図示せず)に対する充電用外部電池として、4個の空気電池4が同一平面上で四角形を形作る配置に並べて収納されている。その外装ケース3の一側面からは、各空気電池4からの直流電力を出力するための接続コード7が導出されており、その接続コード7の先端に、デジタルスチールカメラ2の電源入力端子9に挿入して電気的接続されるプラグ8が取り付けられている。上記電源入力端子9は、デジタルスチールカメラの主電源としての二次電池が消耗したときにACアダプタを介し商用交流電源に接続して上記二次電池を充電する目的でデジタルスチールカメラ2に一般的に設けられているものである。
上記4個の空気電池4は、各2個がそれぞれ並列接続され、その2つの並列回路がプリント配線回路基板10の充電制御回路に直列接続され、その充電制御回路から接続コード7を介して所定の直流電力が出力されるようになっている。また、外装ケース3における接続コード7が導出された一側面とは反対側の他側面には、複数の通気孔11の配列が上下2段に形成されている。これら各通気孔11の形成箇所の外面側は凹所12になっており、その凹所12内に、各通気孔11を閉塞するためのシール材13が着脱自在に貼着されている。
デジタルスチールカメラ2には、上面におけるシャッタ釦14が設けられた箇所とは反対側の箇所に、外付フラッシュ(図示せず)を取り付けるための倒置L字状の一対の係合片17a,17aを所定の間隔で対向配置してなるカメラ側取付部17が設けられているとともに、両係合片17a,17aの間の箇所に、カメラ2と外付フラッシュとを電気的接続するためのカメラ側接点18が突設されている。したがって、外付フラッシュは、下端部に突設された板状の被取付部を両係合片17a,17a間に嵌入することによりカメラ2に固定され、且つ自体の接触子がカメラ側接点18に接触してカメラ2に電気的接続される。本発明の補助電源モジュール1は、カメラ2に設けられている上記カメラ側取付部17に着目して、このカメラ側取付部17を利用してカメラ2に取り付けようとするものである。すなわち、外装ケース3の下面には、カメラ2のカメラ側取付部17の両係合片17a,17a間に嵌入する断面L字状の金具からなる被取付部19が突出状態に固着されている。したがって、補助電源モジュール1は、図1に2点鎖線で示すように、被取付部19を両係合片17a,17a間に嵌入するワンタッチ操作により、カメラ2におけるシャッタ釦14の操作の邪魔にならない箇所に固定されて取り付けられる。
なお、図1は、カメラ2における液晶モニタ20が設けられた背面側、つまり撮影者側から見た斜視図を示し、上記実施形態では、図示の便宜上、補助電源モジュール1をカメラ2に対し正面側から被取付部19をカメラ側取付部17に嵌入してカメラ2に取り付ける場合を例示しているが、補助電源モジュール1の被取付部19をカメラ2に対し背面側からカメラ側取付部17に嵌入してカメラ2に取り付けるようにすることもできる。
図3は図2のA−A線に沿って切断した断面図である。同図において、外装ケース3は、上面開口した矩形状の容器形態となったケース本体21の開口部が蓋体22で施蓋された構成になっている。ケース本体21および蓋体22は、電気絶縁性材料、例えばアクリル樹脂やフェノール樹脂などのプラスチック材料により形成されている。ケース本体21の内部空間における四隅箇所には、底面から突出して蓋体22の内面に接触する位置まで延びるボス23が一体形成されており、外装ケース3は、ケース本体21の開口部が蓋体22で施蓋された状態で、ボルト(図示せず)を蓋体22の取付孔(図示せず)からボス23のねじ孔(図示せず)にねじ込んで締結することにより、ケース本体21と蓋体22とが一体化されている。
上記外装ケース3内に4個収容されている空気電池4は、空気中の酸素を正極活物質として活用することから、正極活物質を電池缶内に詰め込む必要がないので、同一容積の一次電池に比べて、電池缶内に多くの負極活物質を充填することが可能となって大容量を得ることができる。そのため、空気電池4は、他の一次電池と比較して、軽量であることから、電池の重量に対する電池の容量である重量エネルギー密度または電池の体積に対する電池の容量である体積エネルギー密度が高く、且つ高出力の放電が可能であり、これに加えて、空気中の酸素を活物質として用いることから、環境への負荷が小さいという利点もあり、デジタルスチールカメラ2のような小型の携帯型電子機器に対する充電用の補助電源装置1の外部電池として最も相応しい特長を有する一次電池であると言える。
つぎに、空気電池4の構成について説明する。この実施形態では、コイン型の空気電池4を用いた場合を例示してあり、この空気電池4は、容器状の正極缶24の底面部に複数個(この実施形態において4個)の空気導入孔27が形成され、この正極缶24の内部に、空気中の酸素を正極反応に利用する空気極28と、亜鉛などの負極活物質および電解液からなるゲル状負極合剤29とが、セパレータ30を介在して互いに電気絶縁された状態で収容され、正極缶24の開口部がリング状の絶縁ガスケット31を介在した電気絶縁状態で負極缶32により封口された構成になっている。
上記空気極28は、集電体(図示せず)の一面(図の上面)に触媒層(図示せず)が担持され、且つ集電体の他面(図の下面)に撥水膜33が固定された構成を有している。上記集電体としては、導電性を有する金属ネット、エキスパンドメタル、パンチングメタルなどが用いられ、その形成素材としては、ステンレス、ニッケル、ステンレスや鉄にニッケルめっきを施したものが用いられる。上記触媒層は、酸素還元触媒能を有する種々の金属酸化物に活性炭、ポリテトラフルオロエチレンなどの分散液を添加した混合物よりなる。また、撥水膜33には、気体透過機能および撥水性を有するフッ素樹脂多孔膜が用いられる。さらに、正極缶24の内底面には空気拡散紙34が設けられており、この空気拡散紙34と撥水膜33との間には、空気拡散室37が設けられている。撥水膜33は、電解液の電池外部への漏液を防止するとともに、空気極28への酸素供給を担う機能を有している。
上記空気電池4は、正極缶24の突出部24aの外面にシール部材(図示せず)を貼着して全ての空気導入孔27を閉塞することにより、電池内部への空気の進入を阻止した放電不可能な状態で市販される。この空気電池4は、使用時に、図3に図示するようにシール部材を剥がして所定の電池装着箇所に取り付けられることにより、空気導入孔27から内部に導入された空気中の酸素が正極活物質として電気化学反応を起こして、電力が出力される。したがって、空気電池4は、シール部材を剥がして空気導入孔27を開口させた駆動可能状態で外装ケース3内に収容されるので、空気電池4の不使用時に外装ケース3が電池外部に対し遮断された密閉状態に維持されないと、外装ケース3内に侵入した空気中に含まれている酸素以外の炭酸ガスや水分などの成分の影響を受けて徐々に劣化してしまう。また、空気電池4の使用時には、外装ケース3内に十分な空気を取り入れないと、放電特性が低下してしまう課題がある。
そこで、この実施形態の補助電源モジュール1では、不使用時にケース本体21における複数の通気孔11が形成された一側面に凹所12を設けて、この凹所12にシール材13を着脱自在に貼着して全ての通気孔11を閉塞することにより、空気電池4の劣化を防止し、使用時にはシール材13を剥がして全ての通気孔11を開口状態とすることにより、各空気電池4がその放電特性を十分に発揮するように図っている。
外装ケース3におけるケース本体21および蓋体22の各々の対向面には、正極側保持板部38および負極側保持板部39が外装ケース3の内方側に向け一体に突設されており、各空気電池4は、負極側保持板部39および正極側保持板部38により上下から挟持固定されている。また、ケース本体21における蓋体22との対向面には正極側接続板40が固着されており、この正極側接続板40は、各空気電池4に対向する各箇所にそれぞれ、突出形状の接続端子部40aが4個ずつ一体に形成されている。その各4個の接続端子部40aは、空気電池4の正極缶24の突出部24aに弾性的に接触して電気的接続されているとともに、正極缶24の突出部24aと正極側接続板40との間に隙間が確保されて、その隙間を通って外装ケース3内の空気が空気電池4の4個の空気導入孔27にスムーズに導入されるようになっている。
一方、蓋体22におけるケース本体21との対向面には負極側接続板41が固着されている。この負極側接続板41は、各空気電池4に対向する各箇所に、負極缶32に弾性的に接触する2個の接続端子部41aが一体に突設されている。これにより、各空気電池4は、各々の負極缶32が負極側接続板41を介して互いに電気的接続されている。
なお、図示を省略しているが、正極側接続板40および負極側接続板41はそれぞれ2つずつ設けられており、左右の各2個の空気電池4はそれぞれ、正極側接続板40および負極側接続板41を介して互いに並列接続され、この各2個の空気電池4の並列回路における正極側接続板40と負極側接続板41とがリード線42を介して互いに電気的接続され、2つの並列回路における下方側の正極側接続板40と上方側の負極側接続板41とがリード線(図示せず)を介してプリント配線回路基板10に接続されている。すなわち、4個の空気電池4は、左右の各2個が互いに並列接続されて、その2つの並列回路がプリント配線回路基板10に直列接続されている。プリント配線回路基板10には、同時に駆動する4個の空気電池4の出力電力をカメラ2に適応する駆動用電力に制御したのちに接続コード7を通じて出力する充電制御回路が形成されている。
つぎに、上記補助電源モジュール1の使用形態および作用について説明する。この補助電源モジュール1は、偏平な直方体形状の外装ケース3の内部に4個の空気電池4が四角形を形作る配置で内装されただけの簡単な構造であって、小型の外形を有するとともに極めて軽量であるから、デジタルスチールカメラ2と共に気軽に常時携帯することができる。その補助電源モジュール1を携帯するに際しては、不使用時に、シール材13を凹所12に貼着して全ての通気孔11を閉塞することにより、外装ケース3は、内部空間が電池外部の大気に対しほぼ完全に遮断された密閉状態になる。このように外装ケース3が大気に対しほぼ完全に遮断された状態に保持されるので、各空気電池4は、シール部材を剥がして空気導入孔27が開口された状態で外装ケース3内に収容されているにも拘らず、その空気導入孔27から酸素が導入されないことから、負極合剤29の水分の蒸発が極力抑制されて、放電特性の劣化の進行が防止される。
そして、デジタルスチールカメラ2において、例えば、主電源である二次電池の充電が必要であることを示す充電サインが表示されたときには、図1に矢印で示すように、補助電源モジュール1の被取付部19をカメラ2のカメラ側取付部17の一対の係合片17a,17a間に嵌入して取り付けるとともに、プラグ8をカメラ2の電源入力端子9に挿入することにより、補助電源モジュール1をカメラ2に電気的接続状態に取り付ける。そののち、補助電源モジュール1のシール材13を凹所12から剥がして取り外すことにより、全ての通気孔11が開口されて、この各通気孔11を通じて各空気電池4が外部の大気と連通状態となる。そのため、全ての通気孔11を通じて外装ケース3の内部空間に流入した空気中に含まれている酸素は、各空気電池4の空気導入孔27から電池内部に導入される。したがって、各空気電池4は、導入された酸素を空気極28が正極反応に利用して駆動することにより、所定の放電容量で即座に放電を開始する。この各空気電池4の出力電力は、ブリント配線回路基板10に設けられた充電制御回路の制御を受けて、デジタルスチールカメラ2の主電源の二次電池に対し所要の充電用電力に制御して供給される。
デジタルスチールカメラ2において、これの二次電池に対する充電中に主電源の充電完了サインが表示されたならば、シール材13を再び凹所12内に貼着する。これにより、補助電源モジュール1は、各通気孔11がシール材13で閉塞されて外装ケース3が再び密閉状態に保持され、それに伴って各空気電池4が放電を停止し、且つ負極合剤29の水分の蒸発が極力抑制されて放電特性の劣化の進行が防止された状態に保持される。
上記補助電源モジュール1は、被取付部19をカメラ2のカメラ側取付部17の一対の係合片17a,17a間に嵌入するだけのワンタッチ操作でカメラ2に容易に固定して、プラグ8をカメラ2の電源入力端子9に挿入するだけでカメラ2に電気的接続できるから、カメラ2の主電源に対する充電を所定の放電容量で即座に開始できる。また、外部電源として設けられている4個の空気電池4は、シール材13を取り外して全ての通気孔11を開口することにより、十分な空気の導入量による所定の放電容量で短時間の間にカメラ2の主電源に対する急速充電を完了することができる。しかも、上記補助電源モジュール1は、極めて軽量な空気電池4を偏平な直方体形状の外装ケース3内に収容して小型軽量化を図った構成になっているので、常時携帯や装着したままでの撮影を好適に行うことができる。また、この補助電源モジュール1は、各空気電池4を所定の放電容量で即座に放電させることができることから、上述したカメラ2の主電源に対する充電用としての用途の他に、主電源に代わる予備電源またはフラッシュ使用時のように大電流出力が必要なときの補助電源などの用途にも好適に使用することができる。
図4は本発明の第2実施形態に係るカメラ用補助電源モジュール43とデジタルスチールカメラ2と外付フラッシュ44との関連を示す斜視図、図5は上記カメラ用補助電源モジュール43の斜視図をそれぞれ示し、これらの図において、図1および図2と同一若しくは同等のものに同一の符号を付して、重複する説明を省略する。このカメラ用補助電源モジュール43は、第1実施形態と同様に、図示を省略しているが、外装ケース3内に4個の空気電池4が収容され、また、先端にプラグ8を備えた接続コード7が外装ケース3から導出され、複数個の通気孔11を備えており、下面に被取付部19が設けられている。
そして、上記カメラ用補助電源モジュール43は、上述した構成に加えて、図5に明示するように、被取付部19の下面に、弾性接触片47が矢印で示すように一端を支点として揺動可能に取り付けられ、また、外装ケース3の上面に、カメラ2に設けられているのと同様の一対の係合片48a,48aが所定の間隔で対向する配置で設けられたモジュール側取付部48と、両係合片48a,48aの間に設けられたモジュール側接点49とを有しおり、さらに、弾性接触片47およびモジュール側接点49が、接続リード線50,51を介してプリント配線回路基板10の同一のプリント配線部に接続されている。したがって、弾性接触片47およびモジュール側接点49とは、接続リード線50,51およびプリント配線回路基板10のプリント配線部に介して互いに電気的接続されている。
このカメラ用補助電源モジュール43は、図1に矢印で示すように、被取付部19をカメラ2の一対の係合片17a,17a間に嵌入することにより、カメラ2のカメラ側取付部17に固定して取り付けられるとともに、弾性接触片47がカメラ側接点18に弾力的に接触して電気的接続され、プラグ8をカメラ2の電源入力端子9に挿入することによりカメラ2に電気的接続される。さらに、上記カメラ用補助電源モジュール43は、外付フラッシュ44の被取付部52を自体の一対の係合片48a,48a間に嵌入することにより、外付フラッシュ44が固定状態に取り付けられるとともに、外付フラッシュ44の導電性の被取付部52がモジュール側接点49に接触して電気的接続される。これにより、外付フラッシュ44の被取付部52は、モジュール側接点49、接続リード線51、プリント配線回路基板10のプリント配線部、接続リード線50、弾性接触片47およびカメラ側接点18を介してカメラ2に電気的接続される。したがって、この補助電源モジュール43は、カメラ2の主電源が消耗したときに、この主電源に代わる予備電源として使用しながら、大電流出力が必要な外付フラッシュ44を同時に使用することができる。
なお、本発明の補助電源モジュール1,43は、上述したデジタルスチールカメラ2以外に、例えば、カメラ一体型ビデオテープレコーダ、携帯電話機またはノート型パソコンなどの携帯型電子機器の主電源としての二次電池に対する充電用、主電源に代わる予備電源用または大電流供給用の補助電源としての用途にも好適に使用することができる。
この発明に係るカメラ用補助電源モジュールは、被取付部をカメラ側取付部に嵌入するだけのワンタッチ操作でカメラに容易、且つ即座に固定でき、接続部を挿入手段などによりカメラに電気的接続できるから、カメラの主電源に対する充電を空気電池の所定の放電容量で即座に開始でき、また、外部電源としての空気電池の所定の放電容量で短時間の間にカメラの主電源に対する急速充電を完了することができ、さらに、極めて軽量な空気電池を外装ケース内に収容して小型軽量化を図った構成となるので、常時携帯や装着したままでの撮影を好適に行うことができ、また、空気電池を所定の放電容量で即座に放電させることができることから、カメラの主電源の充電用としての用途の他に、主電源に代わる予備電源またはフラッシュ使用時のように大電流出力が必要なときの補助電源などの用途にも好適に使用することができる。
本発明の第1実施形態に係るカメラ用補助電源モジュールとデジタルスチールカメラとの関連を示す斜視図 同実施形態のカメラ用補助電源モジュールの斜視図 図2のA−A線に沿って切断した断面図 本発明の第2実施形態に係るカメラ用補助電源モジュールとデジタルスチールカメラと外付フラッシュとの関連を示す斜視図 同実施形態のカメラ用補助電源モジュールの斜視図
符号の説明
1,43 カメラ用補助電源モジュール
2 カメラ
3 外装ケース
4 空気電池
7 接続コード(接続部)
8 プラグ(接続部)
11 通気孔
13 シール材
17 カメラ側取付部
18 カメラ側接点
19 被取付部
44 外付フラッシュ
47 弾性接触片
48 モジュール側取付部
49 モジュール側接点
50,51 接続リード線(接続部材)

Claims (3)

  1. 内部空間に空気電池が収容され、一側面に形成された通気孔と、前記空気電池の出力電力を供給すべきカメラに電気的接続するための接続部とを有する外装ケースと、
    前記外装ケースの下面に設けられて前記カメラの外付フラッシュ固定用のカメラ側取付部に嵌入して固定される被取付部と
    を備えていることを特徴とするカメラ用補助電源モジュール。
  2. 外装ケースの一側面に着脱自在に貼着されて通気孔を閉塞するシール材を備えている請求項1記載のカメラ用補助電源モジュール。
  3. 被取付部の下面に、この被取付部がカメラの外付フラッシュ固定用の取付部に嵌入して固定されたときに前記カメラのカメラ側接点に接触して電気的接続される弾性接触片が設けられ、外装ケースの上面に、前記外付フラッシュ固定用のカメラ側取付部と同様のモジュール側取付部および前記カメラ側接点と同様のモジュール側接点が設けられているとともに、前記モジュール側取付部と前記モジュール側接点とが接続部材を介して互いに接続されている請求項1または2に記載のカメラ用補助電源モジュール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018101522A (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 株式会社安川電機 電池ケースおよびロボット
JP2018186092A (ja) * 2018-06-27 2018-11-22 マクセルホールディングス株式会社 電池ユニット

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