JP2008064741A - 液体状態検知センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】液体濃度検知素子を備える液体状態検知センサにおいて、包囲領域内に入り込んだ気泡を適切に排出でき、気泡による濃度検知等に対する影響を低減できる液体状態検知センサを提供する。
【解決手段】センサ1は、濃度センサ素子51と、この先端部511を自身の素子保持孔55H4から突出させた状態で保持してなるホルダ部材55と、プロテクタ58とを備える。プロテクタ58には、包囲領域EH内外を液体が流通可能とする液体流通孔58H1等が形成されてなる。また、ホルダ部材55は、包囲領域EHに面し軸線AXに直交する先端面554S及び基端側ほど拡径するテーパ状の外周面554Tを有している。流通孔58H1〜58H4は、自身の基端側端58H1K〜58H4Kが素子保持孔55H4の孔周縁55H4Fよりも高位であり、先端側端58H1S〜58H4Sが外周面554Tの基端側端縁554Kよりも低位である。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体の状態を検知する液体状態検知センサに関し、特に、液体中の特定成分の濃度を検知する液体濃度検知素子を備える液体状態検知センサに関する。
近年、ディーゼル機関、例えば、ディーゼルエンジンを搭載した自動車から排出される窒素酸化物(NOx)を還元して無害化する排ガス浄化装置にNOx選択還元触媒(SCR)を用いる場合がある。この装置では、還元剤として尿素水溶液が用いられるが、この装置で窒素酸化物を効果的に還元するのには、尿素水溶液が適正な濃度範囲(尿素水溶液中の尿素濃度の範囲)であることが必要である。
しかし、この尿素水溶液を貯留する尿素水タンクに適正濃度の尿素水溶液を収容した場合でも、経時変化等に起因して尿素濃度が適正範囲を逸脱してしまうことがある。また、尿素水タンクに、水道水など、適正な尿素濃度の尿素水溶液以外の液体を注入してしまう場合もあり得る。
そこで、尿素水タンクに、尿素水溶液の尿素濃度を検知する濃度センサを取り付け、尿素水溶液の尿素濃度が適正範囲から逸脱した場合など、異常時に警告等を発し、排ガス浄化装置における窒素酸化物の還元(浄化)が適切に行えなくなっていることを運転者に知らせるシステムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2000−371831号公報
ところで、液体濃度検知素子を用いて、尿素水溶液などの液体における尿素などの特定成分の濃度を検知するに当たり、液体に含まれる気泡あるいは気泡群(以下、これらを併せて気泡ということもある)が、測定の邪魔となることがある。液体中の特性成分の濃度を測定するのに、液体濃度検知素子に気泡が接していたのでは、液体濃度検知素子周囲の液体の流動を妨げたり、液体の特性を測定するのに気泡の影響が重畳するなどの不具合を生じさせるからである。
ところで、液体濃度検知素子のうち液中に配置される部分の周囲に、液流の制御や液体濃度検知素子の保護等を目的として、包囲部材を設ける場合がある。このように構成した場合には、包囲部材で包囲される包囲領域内に多数の気泡が滞留すると、液体濃度検知素子のうち液中に配置される部分の周囲を、多数の気泡で取り囲むことになり、濃度検知が困難となるなど、特に気泡の影響が生じやすい。
また、液流の制御や液体濃度検知素子の保護等を目的として、包囲部材の周囲にさらに外側包囲部材を設ける場合もある。液体状態検知センサをこのように構成した場合には、包囲領域内に侵入した気泡についてのみならず、包囲部材と外側包囲部材との間に位置する気泡についても考慮する必要がある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、液体中の特定成分の濃度を検知する液体濃度検知素子を備える液体状態検知センサにおいて、包囲領域内に入り込んだ気泡を適切に排出でき、気泡による濃度検知等に対する影響を低減できる液体状態検知センサを提供することを目的とする。
さらには、包囲部材と外側包囲部材を有する液体状態検知センサにおいて、包囲領域内のみならず、包囲部材と外側包囲部材の間に入り込んだ気泡を適切に排出でき、気泡による濃度検知等に対する影響を低減できる液体状態検知センサを提供することを目的とする。
その解決手段は、液体の状態を検知する液体状態検知センサであって、上記液体中の特定成分の濃度を検知する液体濃度検知素子と、上記液体濃度検知素子の先端部を自身の素子保持孔から突出させた状態で、上記液体濃度検知素子を保持してなるホルダ部材と、包囲部材と、を備え、上記液体状態検知センサを、上記液体濃度検知素子の上記先端部の突出方向が重力方向となる姿勢としたとき、上記包囲部材は、上記液体濃度検知素子の上記先端部のうち、少なくともその水平方向周囲を、上記先端部と間隙を空けて包囲してなり、この包囲部材で包囲する包囲領域内外を上記液体が流通可能とする1又は複数の流通孔が形成されてなる包囲部材であり、上記ホルダ部材は、上記包囲領域に面する包囲領域面のうちのいずれの部位も、上記素子保持孔の孔周縁のうち最も低位の最低位孔周縁よりも、高位か同じ高さに位置する形態とされてなり、上記流通孔の少なくともいずれかは、自身の上端が上記最低位孔周縁よりも高位であり、下端が上記包囲領域面の面周縁よりも低位である気泡排出流通孔である液体状態検知センサである。
本発明の液体状態検知センサでは、上端が素子保持孔の最低位孔周縁よりも高位で、下端が包囲領域面の面周縁よりも低位の気泡排出流通孔を備えている。このため、液中の気泡が、包囲領域内に入っても、気泡は気泡排出流通孔から包囲部材の外部に排出され、この気泡排出流通孔の上端付近の高さよりも下方にまで気泡が溜まらない。従って、多数の気泡が包囲領域内(包囲部材内)に溜まって、液体濃度検知素子の先端部に気泡が接触したり、包囲領域内での液体の流通を妨げたりすることによって、液体中の特定成分の濃度検知に対する障害となる不具合が防止される。
なお、液体状態検知センサは、液体の状態のうち、少なくとも液体中の特定成分の濃度を検知するセンサであればよく、特定成分の濃度のほか、液体の温度や、液体の液位を併せて検知できるようにして複合タイプのセンサとしても良い。
また、液体濃度検知素子としては、液体中の特定成分の濃度を検知するように構成された素子であれば良いが、特定成分の濃度のほか、液体の温度や、液体の液位が下限レベルを下回ったか否かを検知するようにした複合タイプの素子としても良い。
また、包囲部材は、液体濃度検知素子の先端部のうち、少なくともその水平方向周囲を、この先端部と間隙を空けて包囲していればよいが、さらに、先端部の下方をも包囲するようにしても良い。
さらに、ホルダ部材は、包囲領域に面する包囲領域面のうちのいずれの部位も、最低位孔周縁よりも高位か、最低位孔周縁と同じ高さに位置する形態とされていればよい。具体的には、ホルダ部材の包囲領域面全体が最低位孔周縁と同じ高さに位置する形態、つまり、包囲領域面全体が素子保持孔の孔周縁を含めて水平面をなす形態が挙げられる。また、包囲領域面が素子保持孔から面周縁に向かうほど高位となる円錐形状などのテーパ形状や、包囲領域面が素子保持孔から面周縁に向かう途中までは水平面とし、途中から面周縁に向かうほど高位となる円錐形状などの台付きテーパ形状も挙げられる。また、包囲領域面のうち、素子保持孔から面周縁に向かう途中までは第1水平面とし、途中から段差を設けて再び面周縁まで第1水平面より高位の第2水平面となる二段形状など、多段形状の形態も挙げられる。そのほか、包囲領域面が、素子保持孔の孔周縁から包囲領域面の面周縁に至るまでに、高位、低位(但し、最低位孔周縁よりも高位)、高位となる起伏を有する形態とすることもできる。
また、上述の液体状態検知センサであって、前記ホルダ部材は、前記包囲領域面のいずれの部位も、各部位を比較したとき、上記包囲領域面の面周縁に近い側の部位が、高位か同じ高さに位置してなる形態とされてなり、上記気泡排出流通孔は、自身の上端が上記包囲領域面の面周縁よりも高位である液体状態検知センサとすると良い。
本発明の液体状態検知センサでは、ホルダ部材は、その包囲領域面のうちのいずれの部位も、各部位を比較したとき、包囲領域面の面周縁に近い側の部位が、高位か同じ高さに位置してなる形態とされてなる。つまり、包囲領域面について、素子保持孔の孔周縁から包囲領域面の面周縁に至る経路にそって見ると、水平の部位、徐々に高位となる部位、あるいは突然高位となる部位のいずれかが現れる形態とされている。しかも、気泡排出流通孔は、自身の上端が包囲領域面の面周縁よりも高位である。なお、下端は包囲領域面の面周縁よりも低位である。
従って、この液体状態検知センサでは、包囲領域内に入り込んだ気泡を、ホルダ部材の
包囲領域面に沿ってスムーズに包囲領域面の面周縁に向けて移動させ、気泡排出流通孔を通じて包囲部材外に排出することができる。
なお、ホルダ部材は、包囲領域面のいずれの部位も、各部位を比較したとき、包囲領域面の面周縁に近い部位が、高位か同じ高さに位置してなる形態とされていればよい。具体的には、ホルダ部材の包囲領域面全体が素子保持孔の孔周縁を含めて水平面をなす形態が挙げられる。また、包囲領域面が素子保持孔から面周縁に向かうほど高位となる円錐形状などのテーパ形状や、包囲領域面が素子保持孔から面周縁に向かう途中までは水平面とし、途中から面周縁に向かうほど高位となる円錐形状などの台付きテーパ形状も挙げられる。また、包囲領域面のうち、素子保持孔から面周縁に向かう途中までは第1水平面とし、途中から段差を設けて再び面周縁まで第1水平面より高位の第2水平面となる二段形状など、多段形状の形態も挙げられる。
さらに、上述の液体状態検知センサであって、前記ホルダ部材は、前記包囲領域面が、前記素子保持孔の周囲の素子周囲面と、上記素子周囲面よりも上記包囲領域面の面周縁側に位置し、上記包囲領域面の面周縁を含み、上記素子周囲面よりも高位とされた周縁側面とをなす形態とされてなる液体状態検知センサとすると良い。
本発明の液体状態検知センサでは、ホルダ部材が、包囲領域面として、素子周囲面とこれよりも高位の周縁側面とをなす形態とされている。つまり、素子周囲面よりも面周縁側には、この素子周囲面よりも高位の周縁側面、つまり、ふところを形成してあるので、気泡が一旦周縁側面の側に移動すると、素子周囲面の側に戻りにくい。従って、包囲領域内に入り込んだ気泡を、確実に包囲領域面の面周縁に向けて移動させ、気泡排出流通孔を通じて包囲部材外に排出することができる。かくして、気泡による液体濃度検知素子での濃度検知における気泡の影響をさらに抑制することができる。
あるいは、前述の液体状態検知センサであって、前記ホルダ部材は、前記包囲領域面が、前記素子保持孔の孔周縁から、上記包囲領域面の面周縁に近づくにつれて高位となる形態とされてなる液体状態検知センサとすると良い。
本発明の液体状態検知センサでは、ホルダ部材は、包囲領域面が、素子保持孔の孔周縁から、包囲領域面の面周縁に近づくにつれて高位となる形態とされてなる。つまり、包囲領域面について、素子保持孔の孔周縁から包囲領域面の面周縁に至る経路にそって見ると、徐々に高位となる部位、あるいは段差状に高位となる部位のいずれかが現れる形態とされている。
従って、この液体状態検知センサでは、気泡が一旦包囲領域面の面周縁側に移動すると、素子保持孔の側には戻りにくい。従って、包囲領域内に入り込んだ気泡を、包囲領域面に沿って、さらにスムーズに包囲領域面の面周縁に向けて移動させ、気泡排出流通孔を通じて包囲部材外に排出することができる。かくして、気泡による液体濃度検知素子での濃度検知における気泡の影響を、さらに抑制することができる。
さらに、上述のいずれか1項に記載の液体状態検知センサであって、前記液体濃度検知素子の前記先端部は、主面と、上記主面の裏側に位置する裏面と、を含む平板形状を有し、かつ、上記先端部は、その一部に、通電により昇温する昇温検知部を含んでなり、上記主面のうち、上記昇温検知部に含まれる部位を昇温部主面とし、上記裏面のうち、上記昇温検知部に含まれる部位を昇温部裏面としたとき、前記包囲部材は、前記気泡排出流通孔を含む前記流通孔を、いずれも、上記液体濃度検知素子の上記先端部の上記昇温部主面及び昇温部裏面に正対しない位置に配置してなる液体状態検知センサとすると良い。
液体中に様々な方向への液流が生じた場合において、包囲部材の流通孔のいずれかが、
液体濃度検知素子の昇温検知部の昇温部主面及び昇温部裏面に正対している場合、この正対している流通孔から入った液流は、昇温検知部の昇温部主面あるいは昇温部裏面に衝突するように進むため、この液流によって昇温検知部の昇温が妨げられる等の影響が大きく生じやすい。
これに対し、本発明のセンサでは、包囲部材の各流通孔を、先端部の昇温部主面及び昇温部裏面に正対しない位置に配置してなる。例えば、先端部の昇温部主面あるいは昇温部裏面を、その厚み方向に投影した仮想の主面投影領域あるいは裏面投影領域の外に、各流通孔が配置されている。このため、先端部の主面あるいは裏面に衝突するように進む液流の発生が防止されるので、このような液流によって昇温検知部の昇温が妨げられる等の影響を低減でき、より正確に液体の濃度等を検知することができる。
さらに、上述のいずれか1項に記載の液体状態検知センサであって、前記液体濃度検知素子の先端部の前記水平方向周囲で、かつ、前記包囲部材の前記水平方向周囲を、上記包囲部材と間隙を空けて包囲する外側包囲部材と、上記包囲部材と上記外側包囲部材との間に介在する介在部材と、を備え、上記外側包囲部材は、この外側包囲部材と上記包囲部材との間の外側包囲領域と上記外側包囲部材の前記水平方向外部との間を、上記液体が流通可能とする1又は複数の外側流通孔を有し、上記介在部材は、上記外側包囲領域の上方に位置して、上記外側包囲領域に面する介在部材下面を有し、上記外側流通孔の少なくともいずれかは、自身の上端が前記気泡排出流通孔の上端よりも高位である気泡排出外側流通孔であり、上記介在部材下面は、少なくとも、自身の内側周縁部のうち上記気泡排出流通孔の上記水平方向外側に位置する排出孔対応部が、いずれも、対応する上記気泡排出流通孔の上端よりも高位とされ、少なくとも、自身の外側周縁部のうち上記気泡排出外側流通孔の上記水平方向内側に位置する外側排出孔対応部が、いずれも、対応する上記気泡排出外側流通孔の下端よりも高位とされ、前記包囲領域内に侵入し、上記気泡排出流通孔から排出された気泡群の少なくとも一部が、上記排出孔対応部から、上記介在部材下面のうち、上記排出孔対応部に対応する上記気泡排出流通孔の上端よりも高位の部位に沿って、上記外側排出孔対応部まで移動可能な形態とされてなる液体状態検知センサとすると良い。
本発明の液体状態検知センサでは、介在部材の介在部材下面のうち、いずれかの排出孔対応部も、自身に対応する気泡排出流通孔の上端よりも高位とされている。このセンサを液体の状態検知に使用した場合、具体的には、液体濃度検知素子の先端部の突出方向を重力方向とした姿勢で、液体検知素子の先端部、包囲部材、外側包囲部材、及び介在部材を、液体中に没入させた場合を考える。この場合に、気泡排出流通孔から外側包囲領域に気泡(気泡群)を排出するにあたり、容易に排出できる。
また、外側流通孔の少なくともいずれかは、自身の上端が気泡排出流通孔の上端よりも高位の気泡排出外側流通孔である。さらに、介在部材の介在部材下面のうちいずれかの外側排出孔対応部も、自身に対応する気泡排出外側流通孔の下端よりも高位とされている。このため、外側排出孔対応部に至った気泡を、包囲部材の気泡排出流通孔側に逆流させることなく、この外側排出孔対応部に対応する気泡排出外側流通孔から、外側包囲部材の外に排出することができる。
しかも、介在部材の介在部材下面は、気泡群の少なくとも一部が、排出孔対応部から、介在部材下面のうち、排出孔対応部に対応する気泡排出流通孔の上端よりも高位の部位に沿って、外側排出孔対応部まで移動可能な形態とされてなるので、包囲部材内から気泡排出流通孔を通じて外側包囲領域(介在部材下面の排出孔対応部)に排出した気泡(気泡群)を、包囲領域内に逆流(逆行)させること無く、介在部材下面の外側排出孔対応部にまで移動させることができる。なお、その後は、上述のように、気泡排出外側流通孔を通じて、気泡(気泡群)を排出できる。
かくして、本発明では、包囲部材のほかに外側包囲部材を備える場合であっても、包囲部材内に侵入した気泡(気泡群)を、包囲部材の外(外側包囲領域)に、さらには、外側包囲部材の外にまで排出できるので、気泡による濃度検知等に対する影響を低減することができる。
なお、外側包囲領域に直接侵入した気泡についても、同様に、介在部材の介在部材下面の外側排出孔対応部から、気泡排出外側流通孔を通じて、外側包囲部材の外にまで排出できる。しかも、気泡が、気泡排出流通孔を通じて、逆に包囲領域内に侵入することも防止することができる。
なお、外側包囲部材は、液体濃度検知素子の先端部、及び包囲部材のうち、少なくともその水平方向周囲を、包囲部材と間隙を空けて包囲していればよいが、さらに、液体濃度検知素子の先端部及び包囲部材を下方から包囲する形態としても良い。
また、介在部材は、包囲部材と外側包囲部材との間に介在する部材であり、複数の部材から構成されていても良い。したがって、包囲部材下面が、複数の部材によって構成される場合もあり得る。
この介在部材の介在部材下面は、包囲領域内に侵入し、気泡排出流通孔から排出された気泡群の少なくとも一部が、排出孔対応部から、介在部材下面のうち、排出孔対応部に対応する上記排出流通孔の上端よりも高位の部位に沿って、外側排出孔対応部まで移動可能な形態とされてなる。
このような介在部材下面の具体的形態としては、例えば、排出孔対応部及び外側排出孔対応部も含む、介在部材下面全体が、同じ高さに位置する形態、つまり、介在部材下面全体が、排出孔対応部及び外側排出孔対応部を含めて水平面をなす形態が挙げられる。なおこの場合、排出孔対応部を含む介在部材下面全体を、気泡排出流通孔の上端よりも高位とし、外側排出孔対応部を含む介在部材下面全体を、気泡排出外側流通孔の下端よりも低位とする。また、介在部材下面が内側周縁から外側周縁に向かうほど高位となる円錐面などを構成するテーパ形状や、介在部材下面が内側周縁から外側周縁に向かう途中までは水平面とする一方、途中からは外側周縁に向かうほど高位となる円錐面などを構成する台付きテーパ形状も挙げられる。また、介在部材下面のうち、内側周縁から外側周縁に向かう途中までは第1水平面とする一方、途中から段差を設けて再び外側周縁まで第1水平面より高位の第2水平面とする二段形状など、多段形状の形態も挙げられる。また、上述の3例では、介在部材下面全体を、テーパ形状、台付きテーパ形状、多段形状とし、介在部材下面のうち、外側周縁部全体を内側周縁部よりも高位とする形態を例示した。しかしそのほか、外側周縁部の一部、例えば、各外側排出孔対応部あるいは各外側排出孔対応部とその周囲部のみを、テーパ状(錐面)や段状として、他よりも高位とした形態も挙げられる。そのほか、排出孔対応部から外側排出孔対応部に至る気泡が移動するための経路(溝)を、この経路に沿う両岸に比して高位とすることによって構成した溝付き形態も挙げられる。
なお、介在部材下面は、前述したように、排出孔対応部から、介在部材下面のうち、排出孔対応部に対応する気泡排出流通孔の上端よりも高位の部位に沿って、外側排出孔対応部まで移動可能な形態とされているものである。したがって、介在部材下面のうち一部の部位が、気泡排出流通孔の上端よりも低位となっていても良い。また、排出孔対応部から外側排出孔対応部に至るまでの、排出孔対応部に対応する気泡排出流通孔の上端よりも高位の部位に沿う経路について見たとき、その径路中に、高位、低位(但し、気泡排出流通孔の上端よりも高位)、高位となる起伏が生じる形態とすることもできる。
さらに、上述の液体状態検知センサであって、前記介在部材の前記介在部材下面が、いずれの部位も、前記気泡排出流通孔の上端よりも高位とされてなる液体状態検知センサとすると良い。
本発明の液体状態検知センサは、介在部材下面全体が、気泡排出流通孔の上端よりも高位とされている。このため、気泡排出流通孔から排出した気泡(気泡群)を、介在部材下面に接するようにして、一旦、外側包囲領域の上部全体に保持しうる。このため、気泡排出流通孔から包囲部材内に気泡が逆流することを防止しつつ、確実に、気泡排出流通孔から気泡を排出させることができる。
さらに、上述のいずれかに記載の液体状態検知センサであって、前記介在部材の前記介在部材下面は、自身の外側周縁部のうち、少なくとも前記外側排出孔対応部が、いずれも内側周縁部よりも高位とされてなる液体状態検知センサとすると良い。
本発明の液体状態検知センサでは、介在部材下面の外側周縁部のうち、少なくとも外側排出孔対応部が、いずれも内側周縁部よりも高位とされているので、一旦、外側排出孔対応部付近に届いた気泡(気泡群)は、低位側の内側周縁部さらには包囲部材内には戻りにくい。かくして、外側排出孔対応部付近の気泡は、気泡排出外側流通孔を通じて、さらに確実に気泡を外側包囲部材の外に排出できるから、気泡による濃度検知等に対する影響を確実に防止できる。
なお、介在部材下面は、自身の外側周縁部のうち、少なくとも外側排出孔対応部が、いずれも内側周縁部よりも高位とされていればよい。したがって、外側周縁部のうち、各外側排出孔対応部あるいは各外側排出孔対応部とその周囲部のみを、他よりも高位となるテーパ状や段状とした形態が挙げられる。このほか、前述したように、介在部材下面全体を、テーパ形状、台付きテーパ形状、多段形状とするなど、介在部材下面の外側周縁部全体を内側周縁部よりも高位とした形態とすることもできる。
(実施形態1)
本発明を具体化した液体状態検知センサの一実施の形態について、図1〜図12を参照して説明する。
本実施形態1にかかる液体状態検知センサ1(以下、センサともいう)は、例えば、ディーゼルエンジン等を搭載した自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を、尿素水溶液NLで還元して無害化する排気ガス浄化装置において、収容タンクに収容された尿素水溶液NLの濃度や、尿素水溶液NLの液位NLHを検知する装置に用いられる。
この液体状態検出センサ1は、基部2、及び、この基部2から図1中、下方に延びるセンサ部3から構成されている。この液体状態検出センサ1は、その基部2を、尿素水溶液NLを収容してなる収容タンク(図示せず)の開口部周りに取り付け、センサ部3が重力方向Gに延びるような姿勢として、このセンサ部3を尿素水溶液NLに浸漬させて用いる。
そこで、本明細書では、このセンサ1及び各部品の説明に当たり、図1に示す軸線AXに沿う方向(軸線方向)のうち、この図1における上方を基端側とし、下方を先端側として説明する。
また、センサ1の姿勢や重力方向Gが関係する部位の特定や記述を行う場合には、基部2に対しセンサ部3が延びる方向(図1に示す軸線AXに沿う方向(軸線方向)のうち、下方に向かう方向)を重力方向Gとした姿勢を基本として記述することとする。従って、例えば、基部2に比してセンサ部3は低位の側(下方)とし、この逆に、基部2は重力方向Gとは逆方向、つまりセンサ部3に比して高位の側(上方)となるとして説明する。
液体状態検出センサ1のうち、基部2は、取付フランジ部21、蓋体25及びこれらに包囲された配線基板22、外部接続ケーブル24、及びこれを保持するブッシュ23等を備える。また、センサ部3は、二重円筒状の液面レベルセンサ部4と、これより先端側に位置し、使用時に低位側に位置させる液体濃度センサ部5とからなる。
まず、基部2について説明する。取付フランジ21は、金属からなり、液体状態検出センサ1を収容タンク(図示せず)の開口部の周縁に取付けるための台座として用いる。この取付フランジ21には、図示しないボルト挿通孔が穿孔されており、液体状態検出センサ1(基部2)を収容タンクにボルトで固定できるようになっている。
一方、図1において破線で示す配線基板22は、この取付フランジ21よりも高位となる位置に配置されている。この配線基板22には、CPUや電気回路等を備える制御回路が形成されており、液面レベルセンサ部4及び液体濃度センサ部5と電気的に接続されると共に、外部接続ケーブル24を介して外部の電気回路と接続可能となっている。また、この配線基板22は、取付フランジ部21に取付けられた蓋体25によって覆われ、液密に保護されている。
この配線基板22に形成された制御回路は、液体濃度センサ部5のうち、図6に示す濃度センサ素子51への通電により、内部ヒータ配線518の抵抗値に対応した出力信号に基づいて、具体的には、濃度センサ素子51に所定の電流を流すことで内部ヒータ配線518の両端に生じる電位差(電圧値)に基づいて、尿素水溶液NLの濃度を検知する。
次に、センサ部3について説明する。前述したようにこのセンサ部3は、液面レベルセンサ部4と液体濃度センサ部5とからなる。このうち、まず、液面レベルセンサ部4について説明し、その後、液体濃度センサ部5について説明する。
液面レベルセンサ部4は、図1に示すように、軸線AXに沿う方向(軸線方向)に延びる円筒形状の外筒41と、その内部に配置され、この外筒41とは同軸であるが相対的に小径で円筒形状を有する内筒42とを含む。外筒41の内周面と内筒42の外周面とは、所定間隔を空けて離間している。
これらのうち、外筒41は、金属からなり、液面レベルを検出するための一方の電極となっている。また、外筒41は、軸線AX方向を長手方向とした細幅長円状のスリット41Sを有しており、内筒42との間に、外部と連通した状態で、尿素水溶液NLを収容できるようになっている。また、外筒41のうち、その先端41T(図1中、下端)は開口する一方、基端(図中、上端)は溶接等により取付フランジ21に固着されている。
なお、本実施形態1のセンサ1では、外筒41を取付フランジ21に溶接している。さらに、この取付フランジ21を配線基板22上に形成された制御回路におけるグランド電位に接続しており、これによって、外筒41をグランド電位としている。
また、外筒41のうち先端側に位置する先端部411と、内筒42のうち先端側に位置する先端部421との間には、後述するゴムブッシュ56が介在している。外筒41の先端部411には、このゴムブッシュ56の係合突起部562と係合してゴムブッシュ56(液体濃度センサ部5)を保持するための保持孔41Hが、周方向の複数の所定位置(本実施形態1では3箇所)に形成されている(図1,図3参照)。さらに、保持孔41Hよりも先端側には、その内部との間で尿素水溶液NLの流通を図るための流通孔41Rが3つ穿孔されている。
また、内筒42も、金属からなり、液面レベルを測定するための他方の電極として、外筒41と電気的に絶縁しつつ、この外筒41と対向し、配線基板22上の制御回路と電気的に接続されている。内筒42の外周面42Gは、例えば、PTFE,PFA,ETFE等のフッ素系樹脂やエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などからなる絶縁性被膜43で被覆されており、内筒42と外筒41との間に尿素水溶液NL(被測定液体)が介在しても、外筒41とは電気的に絶縁されるようになっている。
この液面レベルセンサ部4で尿素水溶液NLの液位NLHを検知するには、この液面レベルセンサ部4を尿素水溶液NLに浸漬して、尿素水溶液NLを、スリット41Sを通じて、外筒41と内筒42(絶縁性被膜43)との間に流入させる。
すると、この液面レベルセンサ部4では、外筒41と内筒42との間において、液位NLHに応じて尿素水溶液NLが存在する部分と存在しない部分とができるから、外筒41と内筒42との間に形成されるコンデンサの静電容量が液位NLHに応じて変化する。そこで、外筒41と内筒42との間に交流電圧を印加すると、この静電容量の大きさに応じた電流が流れるので、電流の大きさを知ることで尿素水溶液NLの液位NLHを検知する。
次に、液体濃度センサ部5について説明する。
液体濃度センサ部5は、液面レベルセンサ部4の先端側(図1中、下方)に配置され、濃度センサ素子51、ホルダ部材55、プロテクタ58及びゴムブッシュ56等から構成されている(図2〜図4参照)。
このうち、濃度センサ素子51(図6参照)は、自身の先端部分が突出する形態で、ホルダ部材55に保持されている。また、濃度センサ素子51は、これにハンダ付けにより固着された接続端子52及び接続ケーブル53を介して、配線基板22に形成された制御回路と電気的に接続されている。一方、ホルダ部材55は、これを取り囲む外筒41との間に介在するゴムブッシュ56により、外筒41の先端部411に固定保持されている。さらに、プロテクタ58は、濃度センサ素子51のうちホルダ部材55から突出する先端部511を包囲するようにして、ホルダ部材55の先端部分(径小部553)に係合して保持されている。
まず、液体濃度センサ部5のうち、濃度センサ素子51(図6参照)について説明する。この濃度センサ素子51は、平面視、矩形で平板状をなしており、アルミナセラミックスからなる平板状の2層のセラミック層519(519A,519B)と、これらの間に液密に配置された内部配線516とを備える。この内部配線516は、幅広一対の内部リード配線517と、これらの間に配置され蛇腹状に折り返された内部ヒータ配線518とを含む。
またこの濃度センサ素子51は、ホルダ部材55から突出される先端部511、この先端部511の基端側(図6(a)において上方)に隣接してホルダ部材55に挿通する挿通部512、さらに、この挿通部512の基端側に位置する樹脂保持部513、及び、一対の接続端子52がそれぞれハンダ付け接続されてなる基端部514に分けられる。先端部511内には、内部に内部ヒータ配線518が配置されている。従って、本実施形態1においては、先端部511内に、通電により昇温する昇温検知部510が含まれる。
先端部511は、前述のセラミック層519Aで構成される主面511A、及び、これと平行で、セラミック層519Bで構成される裏面511Bを有している。また、昇温検知部510についてみると、この昇温検知部510は、主面511Aに含まれる昇温部主面511AS、及び、裏面511Bに含まれる昇温部裏面511BSを有している。
ところで、前述のセラミック層519のうち、一方のセラミック層519Aは、他のセラミック層519Bよりも薄くされている。このため、通電により、昇温検知部510で、具体的には、内部ヒータ配線518で発生した熱は、セラミック層519Bに比して、相対的にセラミック519A側に伝えられやすく、外部の温度も、相対的に薄いセラミック層519Aから内部ヒータ配線518に伝えられやすくされている。
接続端子52は、所定形状の金属板をコ字状に折り曲げて形成されてなる。この接続端子52のうち、その先端部521は、先端側(図6中、下方)に向けて延びる形状とされており、濃度センサ素子51の基端部514に形成された図示しないパッドにハンダ付けにより接続されて、この濃度センサ素子51に固着されている。これにより、接続端子52(先端部521)は、一方のセラミック層519Aを貫通する図示しないビア導体を介して内部リード配線517に接続している。このため、一対の接続端子52間に電圧を印加すると、内部リード配線517を通じて、主に内部ヒータ配線518が発熱する。この内部ヒータ配線518は、自身の温度に応じて抵抗値が変化する。
一方、接続端子52のうち基端部522には、接続ケーブル53のリード線532の芯線533がハンダ付けにより電気的、機械的に接続されている。この接続ケーブル53は、図1,図3,図4に示すように、内筒42内に挿通されて基端側に延び、配線基板22(制御回路)に接続している。
次いで、ホルダ部材55(図8参照)について説明する。このホルダ部材55は、全体が絶縁性の樹脂材からなる。ホルダ部材55の外形は、相対的に径大の円筒形状を有する径大部551と、この径大部551より径小の円筒形状を有する径小部553と、径大部551と径小部553との間に位置し外周面がテーパ面(円錐台面)とされた中間テーパ部552と、径小部より先端側(図8(a)中、下方)に位置し、外周面554Tがテーパ面(円錐台面)とされた先端テーパ部554と、を備える。
また、このホルダ部材55は、図8(c)に示すように、自身を軸線方向に貫通するホルダ貫通孔55Hを有する中空状の部材である。このホルダ貫通孔55Hは、その基端側(図中、上方)から徐々に小径となる、内筒保持孔55H1、第2段孔55H2、及び第3段孔55H3の3段円孔状の部分と、最も先端側(図中、下方)に位置する概略角孔状の素子保持孔55H4とからなる。
このホルダ部材55は、図3,図4に示すように、濃度センサ素子51を保持している。具体的には、このホルダ部材55の素子保持孔55H4に濃度センサ素子51の挿通部512が挿通され、第3段孔55H3内に配置された濃度センサ素子51の樹脂保持部513がこの第3段孔55H3内に充填された封止樹脂59により固定されている。なお、この封止樹脂59により、濃度センサ素子51とホルダ部材55との間の間隙が液密に封止されている。
これにより、この濃度センサ素子51のうち、内部に内部ヒータ配線518が配置されている先端部511が、ホルダ部材55の素子保持孔55H4から先端側(図1中、下方)に突出した状態に配置される。
またこのホルダ部材55は、図3に示すように、そのホルダ貫通孔55Hの内筒保持孔55H1の内側に、内筒42の先端部421を保持しており、この内筒保持孔55H1と第2段孔55H2との間に位置する段状の内筒当接面55Dで、内筒42の先端422と当接して、内筒42とホルダ部材55との軸線方向の位置決めを行っている。
ホルダ貫通孔55Hの内筒保持孔55H1には、2つのOリング挿入溝55G1,55G2が凹設されており、これらの内部に配置されたOリング571,572により、ホルダ部材55と内筒42(絶縁性被膜43)との間を液密に封止すると共に、内筒42を保持している。
さらに、ホルダ貫通孔55Hの内筒保持孔55H1では、そのうち、2つのOリング挿入溝55G1,55G2の間、及びOリング挿入溝55G2よりも先端側に位置する内筒近接対向面55H1B,55H1Cの内径に比して、Oリング挿入溝55G1よりも基端側(高位側、図中上方)に位置する内筒離間対向面55H1Aの内径が大きくされ、内筒42(絶縁性被膜43)との間隙が大きくされている。さらに、この内筒離間対向面55H1Aの基端側(図中、上側)には、基端側ほど拡径する液導入テーパ面55H1Tが形成されている。このため、外筒41と内筒42との間に尿素水溶液NLを流入させたとき、確実に内筒離間対向面55H1Aと内筒42(絶縁性樹脂43)との間にまで、この尿素水溶液NLを導入することができる。これにより、同じ液位NLHであるのに、内筒離間対向面55H1Aと内筒42(絶縁性樹脂43)の間に気泡が保持されたりされなかったりすることによって、外筒41と内筒42との間に生じる静電容量の大きさに誤差が生じる不具合を解消することができる。
また、上述のようにして、濃度センサ素子51を保持しているホルダ部材55と内筒42とが接続されているので、濃度センサ素子51の基端部514の大部分、及び接続端子52全体が、内筒42内に配置される。この内筒42の先端部421内には、この濃度センサ素子51及び接続端子52と内筒42との間を絶縁しつつ、内筒42内で濃度センサ素子51及び接続端子52を弾性的に保持するセパレータ54が配置されている。
このセパレータ54は、ゴム状弾性を有する絶縁性の樹脂からなり、外形、概略円柱形状を有する部材である。このセパレータ54は、軸線方向にかつ互いに平行に延びて自身を貫通する2つの貫通孔54H1,54H2をなす貫通孔壁部541、及びこの2つの貫通孔54H1,54H2の間を隔てる壁状の端子間絶縁部548を備えている。この2つの貫通孔54H1,54H2は、図4に示すように、接続端子52及びリード線532をそれぞれ挿通し保持するための貫通孔である。
また、この2つの貫通孔54H1,54H2のうち先端側の部分は、孔連通部54H3により互いに連通した形態とされており、この孔連通部54H3及び貫通孔54H1,54H2のうち、この孔連通部54H3によって互いに連通している部分には、濃度センサ素子51の基端部514が挿入される。従って、2つの貫通孔54H1,54H2の間を隔てる端子間絶縁部548のうち最も先端側の素子当接部549に、濃度センサ素子51の基端515を当接させることにより、この濃度センサ素子51のセパレータ54に対する軸線方向の位置決めを行うことができる。
さらに、このセパレータ54(貫通孔壁部541)の外周面541Gのうち、先端部分には、略リング状の当接突起547が複数段(本実施形態1では5段)形成されている。セパレータ54を内筒42内に挿入することで、この当接突起547が内筒42の内周面42Iに当接することによって貫通孔壁部541が径方向内側に向けて変形し、濃度センサ素子51をセパレータ54で弾性的に保持している。これにより、液体状態検知センサ1が自動車等に搭載され振動や衝撃がかかったとしても、濃度センサ素子51へ振動や衝撃が伝わることが防止される。
本実施形態1では、このセパレータ54の貫通孔壁部541が、内筒42と接続端子52との間に介在している(図3,図4参照)。具体的には、セパレータ54(貫通孔壁部541)のうち、軸線方向の中央部分に位置する端子−内筒絶縁部542が、内筒42と接続端子52との間に介在する。これにより、接続端子52が内筒42に接触して短絡を生じることが確実に防止されている。また、セパレータ54のうち端子間絶縁部548が、一対の接続端子52同士の間に介在している。これにより、接続端子52同士が互いに接触して短絡を生じることが確実に防止されている。
さらに、接続端子52も弾性的に保持されているために、振動や衝撃が掛かったとしても、接続端子52が振動することが抑制される。また、この接続端子52とリード線532とのハンダ付けなどによる接続部分や、この接続端子52と濃度センサ素子51との接続部分、この接続端子52や濃度センサ素子51のうち接続部分の近傍において、亀裂等の不具合が生じるのを適切に防止することができる。
また、セパレータ54のうち最も先端側に位置する内筒係合部546は、径方向外側(図3,図4中、左右方向)に突出してなり、内筒42の先端422に係合して、内筒42に対するセパレータ54の挿入深さを規制している。
次に、液体濃度センサ部5のうち、プロテクタ58について説明する。
プロテクタ58は、図3〜図5,及び図7に示すように、円筒状の側部581とこの側部581の先端側を閉塞して、濃度センサ素子51の先端部511を下方から包囲する底部582とを含む有底円筒形状を有する。このプロテクタ58のうち側部581は、図3,図4等に示すように、濃度センサ素子51の先端部511の突出方向を重力方向Gとしたとき、つまり下向きとしたとき、この先端部511の水平方向H周囲を間隔を設けて包囲する。またこの側部581には、このプロテクタ58の内外を尿素水溶液NLが流通可能とするため、3つの円形状の液体流通孔58H1,58H2,58H3、及び、円孔部58H41とこれから先端側に延びた長いスリット部58H42とからなる鍵穴状の液体流通孔58H4が、周方向に均等に配置形成されている。
また、底部582にも、このプロテクタ58の内外を尿素水溶液NLが流通可能とするため、3つの、円形の下方流通孔58H6,58H7,58H8が形成されている。この下方流通孔58H6,58H7,58H8は、上述の液体流通孔58H1等よりも径小とされている。つまり、底部582に形成された下方流通孔58H6等の径よりも、液体流通孔58H1〜58H3及び円孔部58H41の径を大きくしてなる。
液中に発生した気泡は、一般的には、上方に移動するので、プロテクタ58内(後述する包囲領域EH内)に入る気泡の多くは、底部582の下方流通孔58H6〜58H8を通じて入り込むと考えられる。一方、プロテクタ58内に入り、さらに上方に移動した気泡を、液体流通孔58H1〜58H4からプロテクタ58(包囲領域EH)の外部に適切に排出したい。そこで、本実施形態1では、下方流通孔58H6等の大きさを、液体流通孔58H1等よりも相対的に小さくすることで、プロテクタ58(包囲領域EH)内に入り込む気泡の大きさを制限している。またその一方、液体流通孔58H1等の大きさを、下方流通孔58H6等よりも大きくすることで、下方流通孔58H6を通じて入り込んだ気泡を、液体流通孔58H1等から、適切に排出することができる。
そのほか、プロテクタ58の側部581のうち、基端付近(図中上端付近)には、コ字状の切り込みを形成して内側に折り曲げた係止舌部583が4つ、周方向周りに均等に形成されている。
これにより、図9に示すようにして、ホルダ部材55の径小部553の外周に形成されたプロテクタ係止凹部55G3に、プロテクタ58の係止舌部583を係止させる。これにより、このプロテクタ58は、このホルダ部材55の径小部553と先端テーパ部554、及び濃度センサ素子51の先端部511を包囲するようにして配置され、その内部に包囲領域EHを含むことになる。従って、ホルダ部材55は、そのうちの先端テーパ部554の外表面をなすテーパ状の外周面554T及び先端側を向く平坦な先端面554Sが、この包囲領域EHに面していることになる(図5参照)。
この際、図5に示すように、プロテクタ58は、そのうちの液体流通孔58H1〜58H4のいずれもが、濃度センサ素子51の先端部511の主面511A及び裏面511Bに、さらに詳細には、そのうちの昇温部主面511AS及び昇温部裏面511BSに正対しない位置に配置されるように、ホルダ部材55に係止する。
ここで、もし、尿素水溶液NL中に様々な方向への液流が生じた場合において、プロテクタ58の液体流通孔58H1〜58H4のいずれかが、濃度センサ素子51の先端部511の昇温部主面511AS及び昇温部裏面511BSに正対している場合、この正対している液体流通孔58H1等から入った液流は、昇温検知部510の昇温部主面511ASあるいは昇温部裏面511BSに衝突するように進むため、この液流によって昇温検知部510の昇温が妨げられる等の影響が、大きく生じやすい。
これに対し、本実施形態1では上述のように、プロテクタ58の各液体流通孔58H1等を、昇温検知部510の昇温部主面511AS及び昇温部裏面511BSに正対しない位置に配置してなる。具体的には、昇温検知部510の昇温部主面511ASあるいは昇温部裏面511BSを、その厚み方向に投影した仮想の昇温部主面投影領域あるいは昇温部裏面投影領域の外に、各流通孔が配置されている。このため、昇温検知部510の昇温部主面あるいは昇温部裏面に衝突するように進む液流の発生が防止されるので、このような液流によって昇温検知部510の昇温が妨げられる等の影響を低減でき、より正確に液体の特定成分の濃度等を検知することができる。
さらにこのようにして、濃度センサ素子51及びプロテクタ58を保持したホルダ部材55は、その外周面に適合する形態のホルダ保持孔56Hを備える絶縁性のゴムブッシュ56に保持されている。
このゴムブッシュ56は、図2〜図4に示すように、その中央に上述のホルダ保持孔56Hが形成され、外筒41と嵌合可能な外径を有する円筒形状のブッシュ本体部561と、このブッシュ本体部561の外周の3カ所に均等に配置され、ブッシュ本体部561から径方向外側に向けて突出する係止突起部562とを有する。ブッシュ本体部561のホルダ保持孔56Hは、ホルダ部材55及びプロテクタ58と密着して、これらを保持可能な形状とされている。
このゴムブッシュ56は、外筒41の保持孔41Hに係止突起部562を挿入係止することにより、外筒41に保持されている。かくして、濃度センサ素子51及びプロテクタ58を保持したホルダ部材55は、ゴムブッシュ56に保持され、このゴムブッシュ56が外筒41に保持されることにより、液体濃度センサ部5全体が外筒41の先端部411及び内筒42の先端部421との間に保持される。
さらに、このブッシュ本体部561のうち、係止突起部562同士の間の外周面には、軸線方向(図2中、上下方向)に延びる外周スリット561Gが多数溝設されている。この外周スリット561Gは、図3,図4に示すようにゴムブッシュ56を外筒41内に嵌め込むことにより、このブッシュ本体部561と外筒41との間に、軸線方向(図中、上下方向)の尿素水溶液NLの流通、及び気泡抜きを可能とする流通路を形成する。
さらに、外筒41の先端部411のうち、ゴムブッシュ56よりも先端側(図中、下方)には、図10に示す位置決め部材60が嵌め込まれている。この位置決め部材60は、外径が外筒41の内径にほぼ等しくされた、平板円環状で中央に挿通孔601Hを有する位置決め板部601と、この位置決め板部601の周縁からこれに直交する方向に延びる3つの脚部602とからなる。この脚部602の先端は、径方向外側に向けて折り曲げられて、係合爪部602Kとされている。
本実施形態1のセンサ1では、図3,図4に示すように、この位置決め部材60の脚部602は、位置決め板部601を外筒41内に挿入した状態で、その係合爪部602Kを外筒41の先端41Tに係合させて溶接されている。一方、位置決め板部601は、プロテクタ58及び濃度センサ素子51の先端部511を挿通孔601H内に挿通し、ゴムブッシュ56の先端に位置する平坦な先端側面56Sに当接した状態とされている。脚部602の軸線方向(図中、上下方向)の寸法は予め決められているので、これにより、ゴムブッシュ56の軸線方向の位置決めを正確に行うことができる。
さらに、外筒41の先端部411のうち、この位置決め部材60より先端側には、図11に示す整流部材61が嵌め込まれている。この整流部材61は、外径が外筒41の内径よりも径小の円板形状の整流板部611と、この整流板部611の周縁から一旦、図中斜め基端側(上方)に延びた後、先端側(下方)に延びる略V字形状を有する3つの脚部612とからなる。この脚部612の先端は、径方向外側に向けて折り曲げられて、係合爪部612Kとされている。
本実施形態1のセンサ1では、図3,図4に示すように、この整流部材61の脚部612は、位置決め板部601を外筒41内に挿入固着した状態において、さらにこの脚部612の係合爪部612Kを外筒41の先端41Tに係合させて溶接されている。なお、上述の位置決め部材60の係合爪部602Kと、この整流部材61の係合爪部612Kとは、軸線AX周りに、互いに60度ずつずれた位置に溶接されている。
これにより、整流部材61の整流板部611が、外筒41の先端部411の開口を一部(中央部分)塞ぐ状態となる。具体的には、軸線方向先端側(図3,図4中、下方)からこのセンサ1(外筒41)を見た場合に、整流部材61の整流板部611によって、プロテクタ58の底部582が見えない状態とされている。このようにすることにより、タンク(図示しない)に貯留された尿素水溶液NLが振動によって移動して、タンク内に激しい液流が発生した場合、特に、外筒41の下方からその上方のセンサ1の濃度センサ素子51に向かう液流が生じた場合でも、整流板部611が、このような液流の進行を妨げる。このため、このような液流が、プロテクタ58の底部582に設けた下方流通孔58H6等の孔を通じてこのプロテクタ58内(包囲領域EH内)に入り、濃度センサ素子51に強く当たる液流が生じて、濃度センサ素子51の出力が変動する不具合を適切に抑制することができる。
さらに、本実施形態1のセンサ1では、図3,図4、及び、図5に示すように、プロテクタ58の側部581に設けた液体流通孔58H1〜58H4と、濃度センサ素子51を保持するホルダ部材55の先端テーパ部554とを、以下の関係としている。
即ち、先端テーパ部554を、軸線AXに直交する平坦な先端面554Sと、基端側(図中上方)ほど拡径するテーパ状の外周面554Tで構成している。その上、この外周面554Tの基端側端縁554Kよりも、各液体流通孔58H1〜58H4周縁のうち最も高位に位置する基端側端58H1K,58H2K,58H3K,58H4Kのほうが高位側に位置するように、各液体流通孔58H1〜58H4が配置されている。また、外周面554Tの基端側端縁554Kよりも、各液体流通孔58H1〜58H4周縁のうち最も低位に位置する先端側端58H1S,58H2S,58H3S,58H4Sのほうが低位側に位置するように、各液体流通孔58H1〜58H4が配置されている。
このように構成することにより、包囲領域EH内に気泡が侵入した場合でも、この気泡は、濃度センサ素子51の先端部511の周囲に滞留することなく、テーパ状の外周面554Tに沿って上昇し、径方向外側に移動する。また、径方向外側に移動した気泡は、径方向内側の先端部511の周囲に戻りにくい。さらに、各液体流通孔58H1〜58H4は、その基端側端(上端)58H1K等が基端側端縁554Kよりも高位で、その先端側端(下端)58H1S等が基端側端縁554Kよりも低位であるので、この基端側端縁554K付近の気泡は、各液体流通孔58H1〜58H4を通じて、プロテクタ58の外に容易に排出される。
詳細には、ホルダ部材55のうち、プロテクタ58で包囲されている包囲領域EHに面する先端面554S及び外周面554Tのうちのいずれの部位も、ホルダ部材55の素子保持孔55H4の孔周縁55H4F(最低位孔周縁)よりも、高位か同じ高さに位置する形態とされている。また、各液体流通孔58H1〜58H4はいずれも、自身の基端側端(上端)58H1K〜58H4Kが、素子保持孔55H4の孔周縁55H4Fよりも高位とされている。またさらに、その先端側端(下端)58H1S〜58H4Sが、先端テーパ部554の外周面554Tの基端側端縁(面周縁)554Kよりも低位とされている。
このため、包囲領域EH内に侵入した気泡を、濃度センサ素子51の周囲よりも高位に位置する各液体流通孔58H1等から排出することができる。つまり、各液体流通孔58H1〜58H4は、液体の流通のみならず、包囲領域EH内に侵入した気泡をも適切に排出する気泡排出流通孔にもなっている。
なお、本実施形態1においては、ホルダ部材55の先端面554Sを、軸線AXに直交する平坦面としているので、素子保持孔55H4の孔周縁55H4Fのいずれの部位も同じ高さとなる。従って、孔周縁55H4Fのいずれの部位もが、この孔周縁55H4Fの最低位孔周縁となっている。
また、ホルダ部材55のうち、先端面554Sを同じ高さの平坦面にし、外周面554Tをこれよりも高位に位置するテーパ面にしている。つまり、包囲領域EHに面する先端面554S及び外周面554Tのいずれの部位も、各部位を比較したとき、基端側端縁(面周縁)554Kに近い側の部位が、高位か同じ高さに位置してなる形態とされてなる。詳細には、先端面554Sは、基端側端縁(面周縁)554Kに近づいても、素子保持孔55H4の孔周縁55H4Fと同じ高さに位置している。また、外周面554Tでは、基端側端縁(面周縁)554Kに近い部位ほど高位となっている。
しかも上述したように、液体流通孔(気泡排出流通孔)58H1等は、自身の基端側端(上端)58H1K等が外周面554Tの基端側端縁(面周縁)554Kよりも高位であり、先端側端(下端)581HS等が外周面554Tの基端側端縁(面周縁)554Kよりも低位である。
ホルダ部材55の先端面554S及び外周面554Tをこのようにしたため、先端面554Sあるいは外周面554Tに至った気泡を、これらの面に沿って径方向外側に移動させ、液体流通孔58H1等からプロテクタ58の外部に容易に排出することができる。
さらに、ホルダ部材55は、その包囲領域面(先端面554S及び外周面554T)を、素子保持孔55H4の周囲の先端面554Sのほか、この包囲領域面の面周縁側(基端側端縁側)に位置し、この包囲領域面の面周縁である基端側面周縁554Kを含み、先端面554Sよりも高位とされた外周面554Tとしている。
このようにすることで、外周面554Tが先端面554Sより高位に位置して、「ふところ」を形成するので、気泡が一旦外周面554Tの側に移動すると、先端面554Sの側に戻りにくい。従って、包囲領域EH内に入り込んだ気泡を、確実に基端側面周縁554Kに向けて移動させることができる。しかも、気泡排出流通孔(液体流通孔)58H1等との関係でも、上述のようにしたため、気泡をより適切に排出できる。
なお、本実施形態1における先端面554S及び外周面554Tが、本発明における包囲領域面に相当する。また、先端面554Sが素子周囲面に、外周面554Tが周縁側面に相当する。
ついで、本実施形態1のセンサ1における、プロテクタ58の液体流通孔58H1〜58H4と、外筒41の流通孔41Rと、ゴムブッシュ56の先端側面56S及び位置決め部材60の位置決め板部601の先端側面601Sとの関係について、図12を参照して説明する(図3、図2、図10も参照)。なお、プロテクタ58の液体流通孔58H1〜58H4は、包囲部材の流通孔及び気泡排出流通孔に相当している。また、外筒41の流通孔41Rは、外側包囲部材の外側流通孔及び気泡排出外側流通孔に相当している。さらに、ゴムブッシュ56の先端側面56S及び位置決め部材60の位置決め板部601の先端側面601Sは、介在部材の介在部材下面に相当している。流通孔41Rは、尿素水溶液NLが流通可能とされているのみならず、図12から判るように、自身の基端側端41RK(上端)が、液体流通孔58H1〜58H4(気泡排出流通孔)の基端側端58H1K〜58H4K(上端)よりも高位とされている。
円筒形状の外筒41の先端部411は、濃度センサ素子51の先端部511の水平方向H周囲で、かつ、プロテクタ58の水平方向H周囲を、このプロテクタ58と間隙を空けて包囲している。したがって、この外筒41の先端部411とプロテクタ58との間には、外側包囲領域FHが形成されている。
また既に説明したが、外筒41の先端部411には、外側包囲領域FHと外筒41の先端部411の水平方向H外部との間を、尿素水溶液NLが流通可能な流通孔41Rが、周方向に等間隔に3つ穿孔されている。これら3つの流通孔41Rは、いずれも同形で、軸線AX方向(重力方向G)に同じ位置に配置されている。
さらに、プロテクタ58と外筒41の先端部411との間には、ゴムブッシュ56、位置決め部材60が介在している。ゴムブッシュ56及び位置決め部材60の位置決め板部601は、外側包囲領域FHの基端側(図中、上方)に位置しており、その先端側面56S及び先端側面601Sは、外側包囲領域FHに面している。つまり、介在部材に相当する、ゴムブッシュ56及び位置決め部材60の位置決め板部601は、その先端側面56S及び先端側面601Sにより、図12においてこれらに沿う破線で示す、介在部材下面KSを構成している。
本実施形態1における、この介在部材下面KSは、プロテクタ58と外筒41の先端部411との間で、円環形状をなしており、先端側面601Sは大半を占めるために、ほぼ全体が水平面をなしている。そこで、この介在部材下面KSのうち、プロテクタ58側(内側)に位置する環状の部位を、内側周縁部KSIとし、外筒41側(外側)に位置する環状の部位を、外側周縁部KSOとする。
また、この内側周縁部KSIのうち、プロテクタ58の液体流通孔58H1〜58H4(図12では、液体流通孔58H3を示す)の水平方向H(図中左右方向)外側に位置する部位を、排出孔対応部KSICとする。また、外側周縁部KSOのうち、外筒41の流通孔41Rの水平方向H(図中左右方向)内側に位置する部位を、排出孔対応部KSOCとする。
すると、本実施形態1では、介在部材下面KSの内側周縁部KSIのうち、各排出孔対応部KSICが、いずれも、対応する液体流通孔58H1〜58H4の上端58H1K〜58H4Kよりも高位とされていることが判る。前述したように、包囲領域EH内(プロテクタ58内)に侵入した気泡は、濃度センサ素子51の先端部511の周囲に滞留することなく、ホルダ部材55の先端テーパ部554の外周面554Tに沿って上昇し、径方向外側に移動する。そして、径方向外側に移動した気泡は、各液体流通孔58H1〜58H4を通じて、プロテクタ58の外に排出される。この際、上述したように、各排出孔対応部KSICを、対応する液体流通孔58H1〜58H4の上端58H1K〜58H4Kよりも高位としてあるので、気泡を液体流通孔58H1〜58H4から確実に排出させることができる。
また、本実施形態1では、介在部材下面KSの外側周縁部KSOのうち、各外側排出孔対応部KSIOが、いずれも、対応する流通孔41Rの先端側端41RS(下端)よりも高位とされていることが判る。したがって、この外側排出孔対応部KSIO付近に気泡が位置した場合には、各流通孔41Rを通じて、外筒41の外に排出できる。
しかも、介在部材下面KSは、前述したように、ほぼ全体が水平面をなしている。したがって、包囲領域EH内に侵入した気泡(気泡群)が、液体流通孔58H1〜58H4から排出されると、気泡(気泡群)は、外側包囲領域FHの上部において、介在部材下面KSに沿って拡がるように移動する。これにより、気泡群の一部は、排出孔対応部KSICから、介在部材下面KSに沿って、外側排出孔対応部KSOCまで移動する。
かくして、液体流通孔58H1〜58H4から排出された気泡(気泡群)は、各流通孔41Rを通じて、外筒41の外に排出することができる。
なお、液流や振動が少ない場合、気泡は、排出孔対応部KSICから外側排出孔対応部KSOCまで、介在部材下面KSに沿って移動する。この介在部材下面KSは、図12からも明らかなように、いずれの部位も、排出孔対応部KSICに対応する液体流通孔58H1〜58H4の基端側端58H1K〜58H4K(上端)よりも高位である。したがって、一旦、液体流通孔58H1〜58H4から外側包囲領域FHに排出された気泡(気泡群)が、液体流通孔58H1〜58H4を通じて、包囲領域EH内(プロテクタ58内)に逆流することが防止されている。
次に、尿素水溶液NLの濃度検知にあたり、センサ1の液体濃度センサ部5の動作について説明する。
本実施形態1の液体状態検知センサ1では、配線基板22上に構成された制御回路から、所定の大きさの電流を、所定時間(例えば700ms)、液体濃度センサ部5の濃度センサ素子51に流し、その内部ヒータ配線518を発熱させる。すると、内部ヒータ配線518には、自身の抵抗値の大きさに対応した検出電圧が発生する。そこで、この検出電圧の変化を制御回路で検知して、尿素水溶液NLの濃度を検知する。具体的には、濃度センサ素子51への通電開始直後の検出電圧と、通電開始から所定時間経過後の検出電圧とを計測する。そして、この間の検出電圧の変化量を用いて、この変化量に対応する尿素水溶液NLの濃度を、予め得ておいた尿素水溶液NLの濃度と変化量との関係から得る。
なお、本実施形態1では、尿素水溶液NLの濃度検知を、制御回路内のCPU等を用いて行っており、この制御回路で得られた濃度情報の信号は、外部接続ケーブル24を通じて、外部回路(例えば、ECU)に出力される。この外部回路では、入力された濃度情報の信号に基づいて、尿素水溶液NLの濃度が適正範囲内であるか否かを判断し、適正な濃度範囲でない場合には、運転者にその旨を通知する等の処理を適宜行う。
(変形形態)
ついで、上述の実施形態1の変形形態について、図13を参照して説明する。
本変形形態に掛かるセンサ1001は、前述の実施形態1とは、ホルダ部材の先端部分の形状が異なるだけであるので、異なる部分のみを説明する。また、前述の実施形態1と異なる部分のみ、異なる番号を付すこととする。
前述の実施形態1において、ホルダ部材55は、その先端部分に、軸線AXに直交する平坦な先端面554Sと、この周囲に位置し、基端側ほど拡径するテーパ状の外周面554Tとを有する先端テーパ部554を有していた。
これに対して、本変形形態のセンサ1001にかかるホルダ部材155は、図13に示すように、平坦な先端面は有しておらず、素子保持孔155H4の孔周縁155H4Fから、径方向外側及び基端側ほど拡径するテーパ状の外周面1554Tを有する。即ち、プロテクタ58に包囲された先端テーパ部1554は、包囲領域EHに面するその外周面1554T(包囲領域面)が、素子保持孔155H4の孔周縁155H4Fから、基端側端縁(面周縁)に近づくにつれて高位となる形態とされてなる。
つまり、外周面1554T(包囲領域面)について、素子保持孔155H4の孔周縁155H4Fから外周面1554Tの基端側端縁(面周縁)に至る経路にそって見ると、徐々に高位となる部位、あるいは段差状に高位となる部位のいずれかが現れる形態とされている。
従って、このセンサ1001では、気泡が一旦外周面1554Tの基端側端縁(面周縁)1554K側に移動すると、素子保持孔155H4の側には戻りにくい。従って、包囲領域EH内に入り込んだ気泡を、外周面1554Tに沿って、さらにスムーズにその基端側端縁(面周縁)1554Kに向けて移動させ、液体流通孔58H1〜58H4を通じてプロテクタ58外に排出することができる。このようにして、気泡による濃度センサ素子51での濃度検知における気泡の影響を、さらに抑制することができる。
なお、本変形形態においても、ホルダ部材155と液体流通孔58H1〜58H4との関係は、前述の実施形態と同様である。即ち、ホルダ部材155の外周面(包囲領域面)1554Tのうちのいずれの部位も、素子保持孔155H4の孔周縁(最低位孔周縁)155H4Fよりも、高位に位置する形態とされてなる。
そして、液体流通孔58H1等は、その基端側端(上端)58H1K等が、孔周縁55H4Fよりも高位であり、先端側端(下端)58H1S等が、外周面(包囲領域面)1554Tの基端側端縁(面周縁)1554Kよりも低位とされている。
さらには、この液体流通孔58H1等は、その基端側端(上端)58H1K等が、外周面(包囲領域面)1554Tの基端側端縁(面周縁)1554Kよりも高位であり、先端側端(下端)58H1S等が、外周面(包囲領域面)の基端側端縁(面周縁)よりも低位とされている。
また、プロテクタ58の液体流通孔58H1〜58H4と、外筒41の流通孔41Rと、ゴムブッシュ56の先端側面54S及び位置決め部材60の位置決め板部601の先端側面601Sとの関係についても、前述の実施形態1と同様である。したがって、液体流通孔58H1〜58H4から排出された気泡(気泡群)を、各流通孔41Rを通じて、外筒41の外に排出することができる点も、同様である。
(実施形態2)
ついで、本発明の第2の実施形態について、図14〜図21を参照して説明する。本実施形態2に係る液体状態検知センサ2001は、前述の実施形態1とは、ホルダ部材、ゴムブッシュ、プロテクタ、位置決め部材、及び整流部材の形状が、それぞれ若干異なるだけであるので、異なる部分を中心に説明し、同様な部分についての説明は、省略または簡略化する。
本実施形態2にかかる液体状態検知センサ2001(図14参照)も、収容タンクに収容された尿素水溶液NLの濃度や、尿素水溶液NLの液位NLHを検知する装置に用いられる。液体状態検出センサ2001も、実施形態1と同様、基部2、及び、これから図中下方に延びるセンサ部3から構成されており、基部2を収容タンク(図示せず)の開口部周りに取り付け、センサ部3を重力方向Gに延びる姿勢として、このセンサ部3を尿素水溶液NLに浸漬させて用いる。
そこで、このセンサ2001及び各部品の説明においても、図14に示す軸線AXに沿う方向(軸線方向)のうち、上方を基端側、下方を先端側として説明する。
また、センサ2001の姿勢や重力方向Gが関係する部位の特定や記述を行う場合には、基部2に対しセンサ部3が延びる方向(図14に示す軸線AXに沿う方向(軸線方向)のうち、下方に向かう方向)を重力方向Gとした姿勢を基本として記述することとする。
この液体状態検出センサ2001のうち、基部2は、実施形態1と同様である。一方、センサ部3は、実施形態1と同様の液面レベルセンサ部4と、これより先端側に位置し、使用時に低位側に位置させる液体濃度センサ部2005とからなる。そこで、基部2および液面レベルセンサ部4については、説明を省略する。
次に、液体濃度センサ部2005について説明する。この液体濃度センサ部2005は、実施形態1における液体濃度センサ部2005と同様、液面レベルセンサ部4の先端側(図14中、下方)に配置されている。この液体濃度センサ部2005は、実施形態1と同じ濃度センサ素子51及びセパレータ54のほか、実施形態1と形状が若干異なるホルダ部材255、プロテクタ258及びゴムブッシュ256等から構成されている(図14〜図21参照)。
また、実施形態1と同じく、濃度センサ素子51(図6参照)は、自身の先端部分が突出する形態で、ホルダ部材255に保持されている。また、濃度センサ素子51は、ハンダ付け固着した接続端子52及び接続ケーブル53を介して、配線基板22に形成された制御回路と電気的に接続されている。一方、ホルダ部材255は、これを取り囲む外筒41との間に介在するゴムブッシュ256により、外筒41の先端部411に固定保持されている。さらに、プロテクタ258は、濃度センサ素子51のうちホルダ部材255から突出する先端部511を包囲するようにして、ホルダ部材255の先端部分(径小部2553)に係合して保持されている。
この液体濃度センサ部2005のうち、濃度センサ素子51(図6参照)及びセパレータ54については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。また、この濃度センサ素子51を保持するホルダ部材255(図15,図16参照)も、先端部分(先端テーパ部2554の外周面2554T)の形状以外は、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。なお、ホルダ部材255の先端テーパ部2554の外周面2554Tは、テーパ面(円錐台面)とされているが、実施形態1における外周面554T(図12参照)に比して、なだらかなテーパとされている点で異なるのみである。
次に、プロテクタ258について説明する。このプロテクタ258は、図15,図16に示すように、円筒状の側部2581とこの側部2581の先端側を閉塞する底部2582とを含む有底円筒形状を有する。側部2581は、濃度センサ素子51の先端部511の突出方向を重力方向Gとしたとき、この先端部511の水平方向H周囲を間隔を空けて包囲する。またこの側部2581には、このプロテクタ258の内外を尿素水溶液NLが流通可能とするため、4つの円形状の上側液体流通孔258H1,258H1,…と、これら先端側に位置する、4つの円形状の下側液体流通孔258H2,258H2,…が、それぞれ周方向に均等に配置形成されている。
また、底部2582には、プロテクタ258の内外を尿素水溶液NLが流通可能とするため、円形の下方流通孔258H6が1つ形成されている。
そのほか、実施形態1と同じく、プロテクタ258の側部2581のうち、基端付近(図中上端付近)には、コ字状の切り込みを内側に折り曲げた係止舌部2583が4つ、周方向周りに均等に形成されている。この係止舌部2583をホルダ部材55のプロテクタ係止凹部55G3に係合することにより、プロテクタ258の係止舌部2583を係止する。これにより、ホルダ部材255の先端テーパ部2554、及び濃度センサ素子51の先端部511を包囲するように、プロテクタ258が配置され、その内部に包囲領域EHを含むことになる。従って、ホルダ部材255は、そのうちの先端テーパ部2554のテーパ状の外周面2554T及び先端側を向く平坦な先端面2554Sが、この包囲領域EHに面していることになる。
このようにして、濃度センサ素子51及びプロテクタ258を保持したホルダ部材255は、その外周面に適合する形態のホルダ保持孔256Hを備える絶縁性のゴムブッシュ256に保持されている。
このゴムブッシュ256は、図18,図19に示すように、その中央に上述のホルダ保持孔256Hが形成され、外筒41と嵌合可能な外径を有する円筒形状のブッシュ本体部2561と、このブッシュ本体部2561の外周の3カ所に均等に配置され、ブッシュ本体部2561から径方向外側に向けて突出する係止突起部2562とを有する。ブッシュ本体部2561のホルダ保持孔256Hは、ホルダ部材255及びプロテクタ258と密着して、これらを保持可能な形状とされている。
このゴムブッシュ256も、外筒41の保持孔41Hに係止突起部2562を係止することにより、外筒41に保持されている。かくして、濃度センサ素子51及びプロテクタ258を保持したホルダ部材255は、ゴムブッシュ256に保持され、このゴムブッシュ256が外筒41に保持されることにより、液体濃度センサ部2005全体が外筒41の先端部411及び内筒42の先端部421との間に保持される。
これにより、プロテクタ258と外筒41の先端部411との間に、外側包囲領域FHが形成される。
さらに、実施形態1と同じく、このブッシュ本体部2561のうち、係止突起部2562同士の間の外周面には、軸線方向(図18中、上下方向)に延びる外周スリット2561Gが多数溝設されている。この外周スリット2561Gは、図15に示すように、このブッシュ本体部2561と外筒41との間に、軸線AX方向(図中、上下方向)の尿素水溶液NLの流通、及び気泡抜きを可能とする流通路を形成する。
但し、実施形態1のゴムブッシュ56では、先端側面56Sが軸線AXに直交する平坦な面とされていた。これに対し、本実施形態2のゴムブッシュ256は、ブッシュ本体部2561の先端側部分のうち、周方向3箇所に、先端側斜平面256S2を構成する切り欠き部2563を有している。このため、先端側面256Sは、軸線AXに直交する平坦な先端側平端面256S1のほか、先端側斜平面256S2から構成される。
さらに、外筒41の先端部411のうち、ゴムブッシュ256よりも先端側(図中、下方)には、実施形態1と同様、図20及び図21に示す位置決め部材260及び整流部材261が嵌め込まれている(図14,図15参照)。但し、この位置決め部材260及び整流部材261は、実施形態1における位置決め部材60及び整流部材61とは、その形状が異なる。
即ち、実施形態1の位置決め部材60では、位置決め板部601が、外径が外筒41の内径にほぼ等しくされた平板円環状で、その中央に挿通孔601Hを有する形態とされていた。これに対し、本実施形態2の位置決め部材260では、位置決め板部2601は、平板状で、平面視、外径が外筒41の内径にほぼ等しくされた平板円環の外周を、周方向に3箇所、間隔を空けて直線状に切り欠いて、切り欠き部2601Cを形成したことにより、外周に円弧と直線が交互に現れる概略六角形状とされている。しかも、その中央に挿通孔2601Hを有している。なお、この位置決め板部2601の周縁のうち、3箇所の円弧をなす部分からは、これに直交する方向(軸線AX方向)に、脚部2602がぞれぞれ延びている。この脚部2602の先端は、径方向外側に向けて折り曲げられて、係合爪部2602Kとされている。
さらに、この位置決め部材260には、整流部材261が嵌め込まれている。この整流部材261は、外径が外筒41の内径よりも径小で三方に膨出部を持つ概略円板形状の整流板部2611(図21参照)と、この整流板部2611の周縁から一旦、図中斜め基端側(上方)に延びた後、基端側(上方)に延びる3つの脚部2612とからなる。この脚部2612は、それぞれ、位置決め部材260の脚部2602に内側でこれに沿って配置され、この脚部2612は基端側端で、位置決め部材260の位置決め板部2601に突き当てられている。この状態で、この整流部材261の脚部2612は、位置決め部材260の脚部2602に溶接されており(図示しない)、軸線AXに沿う方向(図中、上下方向)およびこの周方向の位置決めがされて、互いに一体とされている。
本実施形態2のセンサ2001では、図15,図16に示すように、この位置決め部材260及び整流部材261は、そのほぼ全体を外筒41内に挿入した状態とされている。そして、位置決め部材260の脚部2602の係合爪部2602Kを、外筒41の先端41Tに係合させ、位置決め部材260及び整流部材261の軸線AXに沿う方向の位置決めを行い、この状態で、位置決め部材260の脚部2602を外筒41と溶接してある(図示しない)。
これに伴い、位置決め板部2601は、プロテクタ258及び濃度センサ素子51の先端部511を挿通孔2601H内に挿通し、ゴムブッシュ256の先端側に位置する平坦な先端側平坦面256S1に当接した状態とされている。これにより、このゴムブッシュ256の軸線AXに沿う方向の位置決めをも行っている。
なお、ゴムブッシュ256の先端側平坦面256S1と、位置決め部材260の位置決め板部2601とは、ゴムブッシュ256の係合突起部2562の先端側に、位置決め部材260の脚部2602が位置する配置とされている。このため、位置決め板部2601に切り欠き部2601Cが存在することにより、ゴムブッシュ256の切り欠き部2563が、位置決め板部2601に覆われることなく露出している(図16、図17参照)。位置決め部材260の位置決め板部2601の下面である先端側2601Sのほか、ゴムブッシュ256の先端側面256Sのうち、先端側平坦面256S1の一部、及び切り欠き2563をなす先端側斜平面256S2が、外側包囲領域FHに面している。
また、実施形態1と同じく、整流部材261の整流板部2611が、外筒41の先端部411の開口を一部(中央部分)塞ぐ状態となる。これにより、尿素水溶液NLに生じた液流で、濃度センサ素子51の出力が変動する不具合を適切に抑制することができる。
さらに、実施形態1と同じく、本実施形態2のセンサ2001でも、図15,図16に示すように、プロテクタ258の側部2581に設けた液体流通孔258H1,258H2と、濃度センサ素子51を保持するホルダ部材255の先端テーパ部2554とを、以下の関係としている。
前述したように、先端テーパ部2554の表面を、軸線AXに直交する平坦な先端面2554Sと、基端側(図中上方)ほど拡径するテーパ状の外周面2554Tで構成している。その上、この外周面2554Tの基端側端縁2554Kよりも、上側液体流通孔258H1の周縁のうち最も高位に位置する基端側端258H1Kのほうが高位側に位置するように、4つの上側液体流通孔258H1がそれぞれ配置されている。また、外周面2554Tの基端側端縁2554Kよりも、上側液体流通孔258H1の周縁のうち最も低位に位置する先端側端58H1Sのほうが低位側に位置するようにされている。
このように構成することにより、実施形態1と同様、包囲領域EH内に気泡が侵入した場合でも、この気泡BBは、濃度センサ素子51の先端部511の周囲に滞留することなく、テーパ状の外周面2554Tに沿って上昇し、径方向外側に移動する。また、径方向外側に移動した気泡は、径方向内側の先端部2511の周囲に戻りにくい。さらに、各上側液体流通孔58H1は、その基端側端(上端)258H1Kが基端側端縁2554Kよりも高位で、その先端側端(下端)258H1Sが基端側端縁2554Kよりも低位であるので、この基端側端縁2554K付近の気泡は、各上側液体流通孔258H1を通じて、プロテクタ258の外に容易に排出できる。つまり、各上側液体流通孔258H1は、尿素水溶液NLの流通のみならず、包囲領域EH内に侵入した気泡をも適切に排出する気泡排出流通孔にもなっている。
なお、本実施形態2においても、ホルダ部材255の先端面2554Sを、軸線AXに直交する平坦面としているので、素子保持孔255H4の孔周縁255H4Fのいずれの部位も同じ高さとなる。従って、孔周縁255H4Fのいずれの部位もが、この孔周縁255H4Fの最低位孔周縁となっている。
また、ホルダ部材255のうち、先端面2554Sを同じ高さの平坦面にし、外周面2554Tをこれよりも高位に位置するテーパ面にしている。つまり、包囲領域EHに面する先端面2554S及び外周面2554Tのいずれの部位も、各部位を比較したとき、基端側端縁(面周縁)2554Kに近い側の部位が、高位か同じ高さに位置してなる形態とされてなる。詳細には、先端面2554Sは、基端側端縁(面周縁)2554Kに近づいても、素子保持孔255H4の孔周縁255H4Fと同じ高さに位置している。また、外周面2554Tでは、基端側端縁(面周縁)2554Kに近い部位ほど高位となっている。
しかも上述したように、上側液体流通孔(気泡排出流通孔)258H1は、自身の基端側端(上端)258H1K等が外周面2554Tの基端側端縁(面周縁)2554Kよりも高位であり、先端側端(下端)258H1S等が外周面2554Tの基端側端縁(面周縁)2554Kよりも低位である。
ホルダ部材255の先端面2554S及び外周面2554Tをこのようにしたため、本実施形態2においても、先端面2554Sあるいは外周面2554Tに至った気泡を、これらの面に沿って径方向外側に移動させ、上側液体流通孔258H1等からプロテクタ258の外部に容易に排出することができる。
さらに、ホルダ部材255は、その包囲領域面(先端面2554S及び外周面2554T)を、素子保持孔255H4の周囲の先端面2554Sのほか、この包囲領域面の面周縁側(基端側端縁側)に位置し、この包囲領域面の面周縁である基端側面周縁2554Kを含み、先端面2554Sよりも高位とされた外周面2554Tとしている。
このようにすることで、外周面2554Tが先端面2554Sより高位に位置して、「ふところ」を形成するので、気泡BBが一旦外周面2554Tの側に移動すると、先端面2554Sの側に戻りにくい。従って、包囲領域EH内に入り込んだ気泡BBを、確実に基端側面周縁2554Kに向けて移動させることができる。しかも、上側液体流通孔(気泡排出流通孔)58H1等との関係でも、上述のようにしたため、気泡BBをより適切に排出できる。
なお、本実施形態2における先端面2554S及び外周面2554Tも、本発明における包囲領域面に相当する。また、先端面2554Sが素子周囲面に、外周面2554Tが周縁側面に相当している。
ついで、本実施形態2のセンサ2001における、プロテクタ258の上側液体流通孔258H1と、外筒41の流通孔41Rと、ゴムブッシュ256の先端側面256S及び位置決め部材620の位置決め板部2601の先端側面2601Sとの関係について、図15,図16を参照して説明する。なお、プロテクタ258の上側液体流通孔258H1が、包囲部材の流通孔及び気泡排出流通孔に相当している。また、外筒41の流通孔41Rが、外側包囲部材の外側流通孔及び気泡排出外側流通孔に相当している。さらに、ゴムブッシュ256の先端側面256S及び位置決め部材260の位置決め板部2601の先端側面2601Sは、介在部材の介在部材下面に相当している。
実施形態1と同じく、センサ2001でも、円筒形状の外筒41の先端部411は、濃度センサ素子51の先端部511の水平方向H周囲で、かつ、プロテクタ258の水平方向H周囲を、このプロテクタ258と間隙を空けて包囲している。したがって、この外筒41の先端部411とプロテクタ258との間には、外側包囲領域FHが形成されている。
外筒41の先端部411には、外側包囲領域FHと外筒41の先端部411の水平方向H外部との間を、尿素水溶液NLが流通可能な流通孔41Rが、周方向に等間隔に3つ穿孔されている。これら3つの流通孔41Rは、いずれも同形で、軸線AX方向(重力方向G)に同じ位置に配置されている。この流通孔41Rは、尿素水溶液NLが流通可能とされているのみならず、図15,図16から判るように、自身の基端側端41RK(上端)が、上側液体流通孔258H1(気泡排出流通孔)の基端側端258H1K(上端)よりも高位とされている。
さらに、プロテクタ258と外筒41の先端部411との間には、ゴムブッシュ256、位置決め部材260が介在している。ゴムブッシュ256及び位置決め部材260の位置決め板部2601は、外側包囲領域FHの基端側(図中、上方)に位置している。したがって、前述したように、位置決め部材260の位置決め板部2601の下面である先端側面2601Sのほか、ゴムブッシュ256の先端側面256Sのうち、先端側平坦面256S1の一部、及び切り欠き2563をなす先端側斜平面256S2が、外側包囲領域FHに面している。つまり、介在部材に相当する、ゴムブッシュ256及び位置決め部材260の位置決め板部2601は、その先端側面56Sの一部及び先端側面2601Sにより、図16においてこれらに沿う破線で示す、介在部材下面KS2を構成している。
但し、実施形態1と異なり、本実施形態2における介在部材下面KS2は、ほぼ全体が水平面をなす、位置決め板部2601の先端側2601S(下面)のほか、ゴムブッシュ256の先端側面256Sの切り欠き2563をなす先端側斜平面256S2を含んでいる。図17に、この介在部材下面KS2、プロテクタ258等を、先端側から見る場合の横断面図を示す。
ここで、この介在部材下面KSのうち、プロテクタ258側(内側)に位置する環状の部位を、内側周縁部KSI2とし、このうち、プロテクタ258の上側液体流通孔258H1の水平方向H(図中、紙面に沿う方向)外側に位置する部位(4箇所)を、排出孔対応部KSIC2とする。
すると本実施形態2でも、介在部材下面KS2の内側周縁部KSI2のうち、各排出孔対応部KSIC2が、いずれも、対応する上側液体流通孔258H1の基端側端258H1K(上端)よりも高位とされていることが判る。包囲領域EH内(プロテクタ258内)に侵入した気泡BBは、上側液体流通孔258H1を通じて、プロテクタ258の外に排出される。この際、上述したように、各排出孔対応部KSIC2を、対応する上側液体流通孔258H1の基端側端258H1K(上端)よりも高位としてあるので、気泡BBを上側液体流通孔258H1から、外側包囲領域FHに確実に排出させることができる。
一方、介在部材下面KSのうち、外筒41側(外側)に位置する環状の部位を、外側周縁部KSO2とし、このうち、外筒41の流通孔41Rの水平方向H(図中左右方向)内側に位置する部位(3箇所)を、外側排出孔対応部KSOC2とする。上述のように、本実施形態2では、位置決め板部2601に、3箇所、切り欠き部2601Cを設けるとともに、ゴムブッシュ256にも、切り欠き部2563を3箇所設けため、具体的には、ゴムブッシュ256の切り欠き部2563に形成される先端側斜平面256S2が、外側排出孔対応部KSOC2に相当している。
図16、図17に示すように、各外側排出孔対応部KSOC2(切り欠き部2563の先端側斜平面256S2)は、いずれも、対応する流通孔41Rの先端側端41RSよりも高位とされている。したがって、この外側排出孔対応部KSIO2付近に気泡BBが位置した場合には、各流通孔41Rを通じて、外筒41の外に排出できる。
しかも、本実施形態2では、介在部材下面KS2の外側周縁部KSO2のうち、外側排出孔対応部KSOC2(先端側斜平面256S2)が、内側周縁部KSI2を含め、位置決め板部2601の先端側面2601S等の、他の部位よりも高位(図17において、紙面奥側)に位置することになる。
このように、外側排出孔対応部KSOC2(先端側斜平面256S2)が、位置決め板部2601の先端側面2601S等より高位に位置することで、「ふところ」を形成するので、気泡(気泡群)BBが、一旦、先端側斜平面256S2の付近に移動すると、そこよりも低位となる内側周縁部KSI2に、さらには、プロテクタ258内には戻りにくい。つまり、図16,図17に示すように、包囲領域EH内に侵入し、上部液体流通孔258H1から排出されて、外側包囲領域FH内に入り込んだ気泡(気泡群)BBを、確実に排出孔対応部KSOC2(先端側斜平面256S2)に向けて移動させることができる。
かくして、外側排出孔対応部KSOC2付近の気泡BBは、流通孔41Rを通じて、さらに確実に外筒41の外に排出できるから、気泡による濃度検知等に対する影響を確実に防止できる。
なお、液流や振動が少ない場合、気泡は、排出孔対応部KSIC2から外側排出孔対応部KSOC2まで、介在部材下面KS2に沿って移動する。この介在部材下面KSは、図16からも明らかなように、いずれの部位も、上側液体流通孔258H1の基端側端258H1K(上端)よりも高位である。したがって、一旦、上側液体流通孔258H1から外側包囲領域FHに排出された気泡(気泡群)BBが、上側液体流通孔258H1を通じて、包囲領域EH内(プロテクタ258内)に逆流することが防止されている。
次に、尿素水溶液NLの濃度検知にあたっての、センサ2001の液体濃度センサ部5の動作であるが、実施形態1のセンサ1と同様であるので、説明を省略する。
以上において、本発明を実施形態1,2及び変形形態に即して説明したが、本発明は、上述の実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、前述の実施形態1,2等では、液体状態検知センサ1,1001,2001として、液体レベルセンサ部4と液体濃度センサ部5,2005とを複合したタイプのセンサを例示した。しかし、液体レベルセンサとしての機能を有さないもの、さらには、外筒を備えないものに、本発明を適用することもできる。また、前述の実施形態1では、液体濃度センサ部5において、尿素水溶液NLの濃度を検知する手法について説明したが、濃度センサ素子51(内部ヒータ配線518)への通電直後の抵抗値から、尿素水溶液NLの液温を測定することもできる。従って、尿素水溶液NLの濃度のほか、液温を測定する液温センサとして用いることもできる。
また、前述の実施形態1等では、液体状態検知センサ1として、制御回路を搭載した配線基板22を有するものを例示した。しかし、本発明の液体状態検知センサとしては、液体濃度検知素子やこれを保持するホルダ部材、包囲部材等を備えていればよく、制御回路を含まないタイプの液体状態検知センサをも含む。
前述の実施形態1においては、プロテクタ58の側部581に形成した液体流通孔58H1〜58H4のいずれもが、その基端側端(上端)58H1K等がホルダ55の先端面554Sよりも高位に、また、先端側端(下端)58H1S等が基端側端縁554Kよりも低位に位置するように配置されている。
さらには、液体流通孔58H1〜58H4のいずれもが、その基端側端(上端)58H1K等がホルダ55の外周面554Tの基端側端縁554Kよりも高位に、また、先端側端(下端)58H1S等が同じく基端側端縁554Kよりも低位に位置するように配置されている。実施形態2においても同様である。
しかし、少なくともいずれかの液体流通孔が上述の関係を満足していれば良い。但し、上述の関係を満たす液体流通孔(気泡排出流通孔)が多いほど、適切に気泡を排出できる。
また、前述の実施形態1では、ホルダ部材55の素子保持孔55H4の周囲に、先端面554Sのほか、テーパ状の外周面554Tを設け、先端面554Sの周囲に、断面三角形状のふところを設けた。しかし、テーパ状の外周面554Tに代え、先端面554Sに対して、段差状に基端側(図中上方)に位置する外周面を設け、断面矩形状のふところを設ける形態としても良い。
前述の実施形態1においては、プロテクタ58に形成した液体流通孔58H1等に対応する排出孔対応部KSICを、いずれも、対応する液体流通孔58H1等(気泡排出流通孔)の基端側端58H1K等(上端)よりも高位とした。
また、外筒41に形成した流通孔41Rに対応する外側排出孔対応部KSOCを、いずれも、対応する流通孔41R(気泡排出外側流通孔)の基端側端41RK(上端)よりも高位とした。実施形態2においても同様である。
しかし、少なくともいずれかの気泡排出流通孔および気泡排出外側流通孔が上述の関係を満足していれば良い。但し、上述の関係を満たす気泡排出流通孔および気泡排出外側流通孔が多いほど、適切に気泡を排出できる。
実施形態1にかかる液体状態検知センサの部分破断断面図である。 液体状態検知センサの液体濃度センサ部におけるゴムブッシュ及びプロテクタの外観を示す。 実施形態1にかかる液体状態検知センサのうち、液体濃度センサ部の縦断面図である。 図3の縦断面図と直交する縦断面における液体濃度センサ部の縦断面図である。 濃度センサ素子、ホルダ部材、及びプロテクタの位置関係を示す説明図であり、(a)は図3に示す縦断面図の部分拡大図、(b)は図4に示す縦断面図の部分拡大図である。 (a)は濃度センサ素子、接続端子及びリード線の各形態及び接続形態を示す説明図、(b)は濃度センサ素子の先端部分の側面図である。 プロテクタの形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図、(d)は縦断面図である。 ホルダ部材の形状を示す図であり、(a)は正面図、(b)は底面図、(c)は縦断面図である。 ホルダ部材とプロテクタとの結合の様子を示す説明図である。 位置決め部材の形状を示す斜視図である。 整流部材の形状を示す斜視図である。 図3に示す縦断面図の一部を拡大して示す、プロテクタ、外筒、ゴムブッシュ、及び位置決め部材の位置関係を示す説明図である。 変形形態にかかり、濃度センサ素子、ホルダ部材、及びプロテクタの位置関係を示す縦断面図の部分拡大図である。 実施形態2にかかる液体状態検知センサの部分破断断面図である。 実施形態2にかかる液体状態検知センサのうち、液体濃度センサ部の縦断面図である。 図15に示す縦断面図の一部を拡大して示す、プロテクタ、外筒、ゴムブッシュ、及び位置決め部材の位置関係を示す説明図である。 実施形態2にかかる液体状態検知センサにおける、プロテクタ、外筒、ゴムブッシュ、及び位置決め部材の位置関係を示す、先端側から見た横断面図である。 実施形態2で用いるゴムブッシュの斜視図である。 ゴムブッシュの形状を示し、(a)は正面図(側面図)、(b)は平面図、(c)は縦断面図、(d)は底面図である。 実施形態2で用いる位置決め部材及び整流部材の、組み合わせた状態における斜視図である。 位置決め部材と整流部材の形状を示し、(a)は正面図(側面図)、(b)は平面図、(c)は縦断面図、(d)は底面図である。
符号の説明
1,1001,2001 液体状態検知センサ
AX (液体状態検知センサ)軸線
2,2002 基部
3,2003 センサ部
4 液面レベルセンサ部
41 外筒(外側包囲部材)
41R 流通孔(外側流通孔,気泡排出外側流通孔)
41RK (流通孔の)基端側端(上端)
41RS (流通孔の)先端側端(下端)
411 先端部
42 内筒(保持管)
421 (内筒の)先端部
5,2005 液体濃度センサ部
51 濃度センサ素子(液体濃度検知素子)
510 昇温検知部
511 先端部
511A (先端部の)主面
511B (先端部の)裏面
511AS (主面のうち昇温検知部に含まれる)昇温部主面
511BS (裏面のうち昇温検知部に含まれる)昇温部裏面
518 内部ヒータ配線
55,155,255 ホルダ部材
55H ホルダ貫通孔
55H1 内筒保持孔
55H1A 内筒離間対向面
55H1B,55H1C 内筒近接対向面
55H1T 液導入テーパ面
55G1,55G2 Oリング挿入溝
55H4,155H4,255H4 素子保持孔
55H4F,155H4F,255H4F (素子保持孔の)孔周縁(最低位孔周縁)
55D 内筒当接面
554,1554,2554 先端テーパ部
554T,1554T,2554T (先端テーパ部の)外周面(包囲領域面,周縁側面)
554K,1554K,2554K (外周面の)基端側端縁(包囲領域面の面周縁)
554J (外周面の)先端側端縁
554S,2554S (先端テーパ部の)先端面(包囲領域面,素子周囲面)
56,256 ゴムブッシュ(介在部材)
56H,256H ホルダ保持孔
56S,256S 先端側面(介在部材下面)
256S1 先端側平坦面
256S2 先端側斜平面
561,2561 ブッシュ本体部
2563 切り欠き部
571,572 Oリング
58,258 プロテクタ(包囲部材)
581,2581 側部
582,2582 底部
58H1,58H2,58H3,58H4 液体流通孔(気泡排出流通孔)
258H1 上側液体流通孔(気泡排出流通孔)
258H2 下側液体流通孔
58H41 円孔部
58H42 スリット部
58H1K,58H2K,58H3K,58H4K (液体流通孔の)基端側端(上端)
58H1S,58H2S,58H3S,58H4S (液体流通孔の)先端側端(下端)
258H1K (上側液体流通孔の)基端側端(上端)
258H1S (上側液体流通孔の)先端側端(下端)
58H6,58H7,58H8,258H6 下方流通孔
EH 包囲領域
60,260 位置決め部材(介在部材)
601,2601 位置決め板部
601H,2601H 挿通孔
601S,2601S 先端側面(介在部材下面)
2601C (位置決め板部の)切り欠き部
602,2602 脚部
602K,2602K 係合爪部
61,261 整流部材
611,2611 整流板部
612,2612 脚部
612K,2612K 係合爪部
G 重力方向
H 水平方向
FH 外側包囲領域
KS,KS2 介在部材下面
KSI,KSI2 (介在部材下面の)内側周縁部
KSIC,KSIC2 (介在部材下面の)排出孔対応部
KSO,KSO2 (介在部材下面の)外側周縁部
KSOC,KSOC2 (介在部材下面の)外側排出孔対応部
BB 気泡群
NL 尿素水溶液(液体)

Claims (8)

  1. 液体の状態を検知する液体状態検知センサであって、
    上記液体中の特定成分の濃度を検知する液体濃度検知素子と、
    上記液体濃度検知素子の先端部を自身の素子保持孔から突出させた状態で、上記液体濃度検知素子を保持してなるホルダ部材と、
    包囲部材と、を備え、
    上記液体状態検知センサを、上記液体濃度検知素子の上記先端部の突出方向が重力方向となる姿勢としたとき、
    上記包囲部材は、
    上記液体濃度検知素子の上記先端部のうち、少なくともその水平方向周囲を、上記先端部と間隙を空けて包囲してなり、
    この包囲部材で包囲する包囲領域内外を上記液体が流通可能とする1又は複数の流通孔が形成されてなる
    包囲部材であり、
    上記ホルダ部材は、
    上記包囲領域に面する包囲領域面のうちのいずれの部位も、上記素子保持孔の孔周縁のうち最も低位の最低位孔周縁よりも、高位か同じ高さに位置する形態とされてなり、
    上記流通孔の少なくともいずれかは、自身の上端が上記最低位孔周縁よりも高位であり、下端が上記包囲領域面の面周縁よりも低位である気泡排出流通孔である
    液体状態検知センサ。
  2. 請求項1に記載の液体状態検知センサであって、
    前記ホルダ部材は、
    前記包囲領域面のいずれの部位も、各部位を比較したとき、上記包囲領域面の面周縁に近い側の部位が、高位か同じ高さに位置してなる形態とされてなり、
    上記気泡排出流通孔は、自身の上端が上記包囲領域面の面周縁よりも高位である
    液体状態検知センサ。
  3. 請求項2に記載の液体状態検知センサであって、
    前記ホルダ部材は、
    前記包囲領域面が、前記素子保持孔の周囲の素子周囲面と、上記素子周囲面よりも上記包囲領域面の面周縁側に位置し、上記包囲領域面の面周縁を含み、上記素子周囲面よりも高位とされた周縁側面とをなす
    形態とされてなる
    液体状態検知センサ。
  4. 請求項2に記載の液体状態検知センサであって、
    前記ホルダ部材は、
    前記包囲領域面が、前記素子保持孔の孔周縁から、上記包囲領域面の面周縁に近づくにつれて高位となる形態とされてなる
    液体状態検知センサ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の液体状態検知センサであって、
    前記液体濃度検知素子の前記先端部は、
    主面と、
    上記主面の裏側に位置する裏面と、を含む
    平板形状を有し、かつ、
    上記先端部は、その一部に、通電により昇温する昇温検知部を含んでなり、
    上記主面のうち、上記昇温検知部に含まれる部位を昇温部主面とし、
    上記裏面のうち、上記昇温検知部に含まれる部位を昇温部裏面としたとき、
    前記包囲部材は、
    前記気泡排出流通孔を含む前記流通孔を、いずれも、上記液体濃度検知素子の上記先端部の上記昇温部主面及び昇温部裏面に正対しない位置に配置してなる
    液体状態検知センサ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の液体状態検知センサであって、
    前記液体濃度検知素子の先端部の前記水平方向周囲で、かつ、前記包囲部材の前記水平方向周囲を、上記包囲部材と間隙を空けて包囲する外側包囲部材と、
    上記包囲部材と上記外側包囲部材との間に介在する介在部材と、を備え、
    上記外側包囲部材は、この外側包囲部材と上記包囲部材との間の外側包囲領域と上記外側包囲部材の前記水平方向外部との間を、上記液体が流通可能とする1又は複数の外側流通孔を有し、
    上記介在部材は、上記外側包囲領域の上方に位置して、上記外側包囲領域に面する介在部材下面を有し、
    上記外側流通孔の少なくともいずれかは、自身の上端が前記気泡排出流通孔の上端よりも高位である気泡排出外側流通孔であり、
    上記介在部材下面は、
    少なくとも、自身の内側周縁部のうち上記気泡排出流通孔の上記水平方向外側に位置する排出孔対応部が、いずれも、対応する上記気泡排出流通孔の上端よりも高位とされ、
    少なくとも、自身の外側周縁部のうち上記気泡排出外側流通孔の上記水平方向内側に位置する外側排出孔対応部が、いずれも、対応する上記気泡排出外側流通孔の下端よりも高位とされ、
    前記包囲領域内に侵入し、上記気泡排出流通孔から排出された気泡群の少なくとも一部が、上記排出孔対応部から、上記介在部材下面のうち、上記排出孔対応部に対応する上記気泡排出流通孔の上端よりも高位の部位に沿って、上記外側排出孔対応部まで移動可能な形態とされてなる
    液体状態検知センサ。
  7. 請求項6に記載の液体状態検知センサであって、
    前記介在部材の前記介在部材下面が、いずれの部位も、前記気泡排出流通孔の上端よりも高位とされてなる
    液体状態検知センサ。
  8. 請求項6または請求項7に記載の液体状態検知センサであって、
    前記介在部材の前記介在部材下面は、
    自身の外側周縁部のうち、少なくとも前記外側排出孔対応部が、いずれも内側周縁部よりも高位とされてなる
    液体状態検知センサ。
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