JP2008064007A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料カット中の空燃比センサの大気較正を、速やかに、且つ正確に行えるようにした内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気管に設けられた空燃比センサによって排気ガス中の酸素濃度を検出し、前記空燃比センサによって検出された排気ガス中の酸素濃度に基づいて燃料供給量を制御して空燃比をフィードバック制御する内燃機関の制御装置であって、燃料カット中に内燃機関の吸入空気流量を増量し、排気管内の掃気を促進する掃気促進制御手段51と、掃気促進制御手段51による掃気促進制御実行後に、空燃比センサの出力を補正する大気較正を行う大気較正手段52とを設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、空燃比センサを使用して空燃比のフィードバック制御を行う内燃機関の制御装置に関する
自動車等の車両用の内燃機関(エンジン)として、エンジンの排気管に設けられた空燃比センサによって排気ガス中の酸素濃度を検出し、空燃比センサによって検出された排気ガス中の酸素濃度に基づいて燃料供給量を制御して空燃比をフィードバック制御し、排気ガスの空燃比を三元触媒の転換効率が高い理論空燃比付近にして安定した排気ガス性能を得ようとするエンジンが一般に知られている。
上述のような空燃比制御を行われるエンジンでは、空燃比センサが長期間に亘って理論空燃比(空気過剰率λ=1)を正確に検出するよう、空燃比センサの経時変化やセンサ固有のばらつきによる空燃比センサのλ=1点のずれを較正する大気較正を行う必要がある(例えば、特許文献1)。
空燃比センサの大気較正を行うには、センサ周囲の酸素濃度が大気と同等であることが前提である。このため、空燃比センサが車両搭載のエンジンに排気管に取り付けられている状態では、大気較正は、排気管内雰囲気が大気と同等の酸素濃度状態になるであろうエンジン始動前、あるいは減速時や降坂時の燃料カット中(燃料供給が停止された状態が継続している期間)等、限られた運転条件下でのみ行うことができる。空燃比センサの大気較正は、走行中における較正回数を多くするか、十分な時間を取ることで較正精度は向上する。
空燃比センサの大気較正は、エンジン始動後は減速時や降坂時の燃料カット中しか行うことができず、燃料カット中に大気較正を行う場合、排気管内の酸素濃度が大気と同等となった状態を検出する掃気判定を行う必要がある。
従来、この掃気判定は、燃料供給の停止を継続している時間が予め定められた時間を超えたとき、あるいは、燃料供給の停止が継続している燃料遮断運転状態において、エンジン吸気量の積分値やエンジン回転数の積分値が所定値を超過したことを検出することにより行っている(例えば、特許文献2)。
特開平10−169500号公報 特開2005−36743号公報
しかしながら、排気管内の酸素濃度は、吸気系の残留燃料やクランクケース内の潤滑油から蒸発するブローバイガス等の不確定要素の影響を受けるため、上述のような従来の掃気判定では、掃気状態を正確に判定することは困難となる。このため、燃料カット中の空燃比センサの大気較正を、速やかに、正確に行うことが難しい。
本発明は、前記解決しようとする課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、燃料カット中の空燃比センサの大気較正を、速やかに、且つ正確に行えるようにする内燃機関の制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明による内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気管に設けられた空燃比センサによって排気ガス中の酸素濃度を検出し、前記空燃比センサによって検出された排気ガス中の酸素濃度に基づいて燃料供給量を制御して空燃比をフィードバック制御する内燃機関の制御装置であって、燃料カット中に内燃機関の吸入空気流量を増量し、前記排気管内の掃気を促進する掃気促進制御手段と、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御実行後に、前記空燃比センサの出力を補正する大気較正を行う大気較正手段とを有する。
なお、燃料カット中に内燃機関の吸入空気流量を増量することは、吸入空気流量を制御する機関吸気系のスロットルバルブをバイパスして設けられたバイパス吸気通路のアイドルスピードコントロールバルブの開度を大きくして補助の吸入空気流量を増加することにより行うことができる。
また、スロットルバルブが電気的に制御可能な電制スロットルバルブの場合には、電制スロットルバルブの開度を大きくすることにより、燃料カット中の吸入空気流量を増量することもできる。
本発明による内燃機関の制御装置は、好ましくは、前記大気較正手段は、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始時より、第1の所定時間経過後あるいは第1の所定点火気筒数経過後に、前記大気較正を開始する。
本発明による内燃機関の制御装置は、好ましくは、前記大気較正手段は、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始後、前記空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値以上になれば、前記大気較正を開始する。
本発明による内燃機関の制御装置は、好ましくは、更に、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始時から前記空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値になるまでの時間あるいは点火気筒数を計測し、当該計測値に基づいて前記空燃比センサの劣化度合いを検出するセンサ劣化判定手段を有する。
本発明による内燃機関の制御装置は、好ましくは、更に、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始時から第2の所定時間経過後あるいは第2の所定点火気筒数経過後に前記空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値以上とならない場合には前記空燃比センサを異常と判断するセンサ故障判定手段を有する。
本発明による内燃機関の制御装置によれば、燃料カットが開始されると、吸入空気流量を増量する制御が行われることにより、空燃比センサを取り付けられている排気管側へ積極的に新気が導入されるようになり、空燃比センサ付近の酸素濃度が速やかに大気と同等の濃度に置換えられる。これにより、大気較正の障害となる吸気系の残留燃料やブローバイガス等の不確定要素の影響が速やかに排除され、空燃比センサの大気較正が、速やかに、且つ正確に行われるようになる。
本発明による内燃機関の制御装置の一つの実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明による制御装置が適用される内燃機関の一つの実施形態を示している。
内燃機関(エンジン)1は、シリンダブロック1aとピストン1bとによって形成された気筒数分の燃焼室1cと、各燃焼室1c毎の吸気弁11、排気弁15、点火プラグ13を有する。
内燃機関1の吸気ポート1dには吸気管2が、排気ポート1eには排気管3が各々接続されている。
吸気管2には各燃焼室1cの吸気ポート1dに燃料を噴射する燃料噴射弁12が取り付けられている。吸気管2には、機関吸気系として、電制スロットバルブ10を収容したスロットルボディ18、エアークリーナ8等が接続されている。吸気ポート1dには、吸入空気として外気が、エアークリーナ8より電制スロットバルブ10、吸気管2を通して供給される。この吸入空気の流量は電制スロットバルブ10によって計量制御される。
また、機関吸気系には、電制スロットルバルブ10をバイパスしたバイパス吸気通路(補助空気通路)27が設けられている。バイパス吸気通路27には、当該通路を流れる吸気(補助空気)の流量を計量制御するアイドルスピードコントロールバルブ(ISCバルブ)14が取り付けられている。
スロットルボディ18には、電制スロットバルブ10の開度を検出するスロット開度センサ21が、吸気管2には吸気管2内の圧力を検出する吸気圧センサ9および吸気温度を検出する吸気温度センサ16が各々取り付けられている。シリンダブロック1aには、内燃機関1の冷却水温度を検出する水温センサ22、ノック発生を検出するノックセンサ23が取り付けられている。また、吸気弁11、排気弁15の開閉を行うカム式の機関動弁系には、カム軸4の回転角度を検出するカム角センサ26が設けられている。
排気管3には、排気ガス中のCO、HC、NOxを浄化するための三元触媒17と、排気ガス中の酸素濃度を計測する空燃比センサ25とが設置される。空燃比センサ25は、排気管3における排気ガスの流れで見て三元触媒17より上流側(排気ポート1e側)に設けられている。
電制スロットルバルブ10、ISCバルブ14による吸入空気量制御、燃料噴射弁12による燃料噴射量制御、点火プラグ13に高圧電圧を印加する点火コイル19による点火時期制御は、エンジンコントロールユニット(ECU)30により行われる。
ECU30は、図2に示されているように、CPU31、ROM32、RAM33、入出力ポート34等によるマイクロコンピュータ式のものである。
ECU30は、吸気圧センサ9、吸気温度センサ16、スロット開度センサ21、水温センサ22、ノックセンサ23、アクセルセンサ24、カム角センサ26よりのセンサ信号を、入力回路35を介して入出力ポート34に入力し、空燃比センサ25よりの各種信号を補正抵抗入力回路40と空燃比センサ入出力制御回路41を介して入出力ポート34に入力する。
ECU30は、アクセルセンサ24により検出されるアクセルペダル踏込量に基づいて目標スロットル開度を演算し、目標スロットル開度とスロットル開度センサ21により検出されるスロットル開度との偏差に応じたスロットル制御信号を電制スロットルバルブ駆動回路44へ出力する。これにより、電制スロットルバルブ10の開度、つまり、吸入空気量が制御される。
ECU30は、アイドル運転時の目標回転数とエンジン回転数との偏差に応じてISC制御信号をISCバルブ駆動回路39へ出力する。これにより、ISCバルブ14によってバイパス吸気通路27を流れる補助空気量が制御される。この補助空気量制御により、エンジン回転数がアイドル目標回転数に制御され、アイドル運転時のエンジンストールやエンジン回転の吹け上がりが防止される。
また、ISCバルブ14は、電制スロットルバルブ10が全閉で、燃料カットを行った場合、吸気管2内の負圧が大きくなって、エンジンオイルがクランクケース1fから燃焼室1c内へ吹き上がる、所謂オイル上がり現象を防止するために、補助空気量を増量して吸気管2内の負圧を減らす(負圧補正)役割も果たす。このISCバルブ14の制御も、ECU30によって行われる。
ECU30は、吸気圧センサ9によって計測された吸気管2内の圧力とカム角センサ26によって検出されたカム軸回転角度より演算されたエンジン回転数に応じて基本燃料噴射量を演算し、燃料噴射制御信号を燃料噴射弁駆動回路37へ出力する。これにより、燃料噴射弁12の開弁時間、つまり、燃料噴射弁12による燃料噴射量が制御される。
ECU30は、空燃比センサ25によって検出された排気ガス中の酸素濃度より空燃比を算出し、実空燃比が、三元触媒17の転換効率が最も高くなる触媒ウインドウ範囲内に入るように、燃料噴射弁12による燃料噴射量のフィードバック補償を行う。これにより、排気ガスの空燃比が、三元触媒17の転換効率が高い理論空燃比付近にフィードバック制御される。
ECU30は、減速時や降坂時、所定の燃料カット条件が整えば、燃料噴射弁12による燃料噴射量を零にし、燃料供給を停止する燃料カットを行う。
ECU30は、カム角センサ26によって検出したカム軸回転角度からクランク軸1gの角度を求め、点火制御信号を点火出力回路36へ出力する。これにより、点火コイル19による点火プラグ13に対する電圧印加調整のもとに、点火時期制御が行われ、最適なタイミングで燃焼室1c内の混合気の点火が行われ、燃焼室1c内の混合気が燃焼する。
空燃比センサ25は、図3に示されているように、酸素濃度によって出力電圧が変化する特性を持つジルコニア素子によって構成されたセンサであり、排気ガス中の酸素濃度を広範囲に亘ってリニアに検出する。空燃比センサ25は、Ipセル102、Vsセル106、空燃比センサヒータ101、補正抵抗109を有する。
Ipセル102は、セル両側の電極103a、103b間に電圧を加えられると、流れる電流の量に応じて酸素イオンがジルコニア素子内を−極側から+極側へ移動する性質がある。酸素ポンプ電流Ipは、酸素イオンを移動させる時に流れる電流である。空燃比センサ入出力制御回路41のIp駆動回路411は、Ipセル102に酸素ポンプ電流Ipを流し、ガス検出室105の酸素濃度を変化させる。
Vsセル106は、酸素濃度差に応じて起電力を発生する特性(酸素濃淡電池作用)を持ち、ガス検出室105と酸素基準室108の酸素濃度差に応じて高い方から低い方へ、電極107a、107b間に図4に示されているような起電力Vsを発生する。Vsセル106において酸素濃度計測を行い、Vs出力検出部412により検出されるVsセル両端電圧と基準電圧とを比較し、Vsセル両端電圧が所定値(基準電圧)となるように、Ip駆動回路411によってIpセル102に酸素ポンプ電流Ipを流し、ガス検出室105の酸素濃度を調整する。Icpは、酸素基準生成電流で、15μA程度の微少電流をVsセルの107b側の電極へ供給し、108の酸素基準室を生成する。
ECU30は、空燃比センサ入出力制御回路41よりIpセル102に流れる酸素ポンプ電流Ipを取り込み、図5に示されているように、酸素ポンプ電流Ipの量と方向を検出することにより、空燃比(A/F)を算出する。
空燃比センサヒータ101は、冷機時のセンサ活性の促進、および活性を維持するために、セルを加熱するヒータである。空燃比センサヒータ101に対する通電量は、ヒータ駆動回路43によってデューティ制御される。ヒータ駆動回路43は、Vsセル106の内部抵抗を測定し、Vsセル106の内部抵抗値を所定値に安定させるように、ヒータ電流をデューティ制御する。
補正抵抗109は、センサ製造時のIp特性を数種類にランク分けし、初期ばらつきを補正するための識別抵抗である。補正抵抗入力回路40は、補正抵抗109の抵抗値を電圧値として読み取る。ECU30は、その電圧値からROM32に予め記憶してある補正値を参照して空燃比算出の補正を行う。
空燃比センサ25の大気較正は、ガス検出室105に存在する気体が大気と同等の酸素濃度である場合に酸素ポンプ電流Ipを停止し、Ipセル102の電極間103a、103bの電圧(VIP)を測定し、オフセット電圧(VIPINI)としてECU30のRAM33に記憶する。オフセット電圧(VIPINI)の計算方法は、例えば、電極間103a、103bの電圧(VIP)を所定時間計測して、その平均を求めた値とする。
空燃比センサ25の大気較正は、高価な較正ガスを用意してセンサ周囲にガスを流して行う方法があるが、空燃比センサ25が車載の排気管3に取り付けられた状態では較正ガスを使用する大気較正は困難である。空燃比センサ25が車載の排気管3に取り付けられた状態では、排気管3内が大気中の酸素濃度と同等となっている状態の時に、空燃比センサ25の大気較正を行うのが一般的である。
空燃比センサ25が車載の排気管3に取り付けられた状態で、排気管3内が大気中の酸素濃度と同等となる状態は、エンジン始動前および燃料カット中、あるいはエンジン停止直後など、燃料の供給が停止している状態に限られる。エンジン始動前は、空燃比センサ25は、冷機状態の場合もあるので、大気較正を行っても精度は低い。また、エンジン停止直後は、排気ガスがセンサ付近に残留し、酸素濃度が安定しないので、正確な大気較正を行うことは困難である。
以上より、空燃比センサ25が活性状態で、排気ガス交換を行うことができる降坂時、減速時の燃料カット中に大気較正を行えば、実使用状態に近い状態で、精度の高い大気較正が可能である。降坂時や減速時の燃料カット中は、電制スロットルバルブ10が全閉で、吸気側から流入する空気が絞られるため、排気側へ新気が流れ難くなる。このため、排気管3に取り付けられている空燃比センサ周囲のガス交換は遅くなる。
燃料カット中の大気較正時に、排気側へ新気を流す手段としては、ISCバルブ14を制御して補助空気の流量を増加させることがある。しかし、ISCバルブ14を過剰に開くと、吸気管2の負圧が低減し、減速感(エンジンブレーキ)が不足する等の運転性に関する不具合が生じる。
本実施形態では、燃料カットを開始した直後から、空燃比センサ25の出力が所定値以上となるまで、運転者へ違和感を与えない程度に、ISC空気量を増量し、排気側へ新気が流れるのを促進することにより、通常より早く空燃比センサ周辺のガス交換を行う。
空燃比センサ25の大気較正を行う制御装置の要部を、図6を参照して説明する。この制御装置は、ECU30によるソフトウェア処理により具現化されるものであり、掃気促進制御手段51と、大気較正手段52とを有する。
掃気促進制御手段51は、燃料カット中にエンジン1の吸入空気流量を増量し、排気管3内の掃気を促進する。吸入空気流量の増量は、ISCバルブ14の開度を大きくして補助空気の流量を増加すること以外に、電制スロットルバルブ10の開度を大きくすることにより行うこともできる。
大気較正手段52は、掃気促進制御手段51による掃気促進制御実行後に、空燃比センサ25の出力を補正する大気較正を行う。大気較正手段52は、掃気促進制御手段51による掃気促進制御開始時より、第1の所定時間経過後あるいは第1の所定点火気筒数経過後に、大気較正を開始する。
大気較正手段52は、他の実施形態として、掃気促進制御手段51による掃気促進制御開始後、空燃比センサ25により検出される排気管3内の酸素濃度が所定値以上になった時点で、大気較正を開始する。
この実施形態では、更に、センサ劣化判定手段53と、センサ故障判定手段54が設けられている。
センサ劣化判定手段53は、掃気促進制御手段51による掃気促進制御開始時から空燃比センサ25により検出される排気管3内の酸素濃度が所定値になるまでの時間あるいは点火気筒数を計測し、当該計測値に基づいて空燃比センサ25の劣化度合いを検出し、劣化判定信号を出力する。
センサ故障判定手段54は、掃気促進制御手段51による掃気促進制御開始時から第2の所定時間経過後あるいは第2の所定点火気筒数経過後に空燃比センサ25により検出される排気管3内の酸素濃度が所定値以上とならない場合には、空燃比センサ25を異常と判断し、故障判定信号を出力する。
図7は、燃料カット開始から空燃比センサ25の大気較正を完了するまでの処理フローを示している。
車両走行中、電制スロットル10を全閉として減速を開始し、燃料カット判定条件を満たすと(ステップS200肯定)、燃料カットを実行する(ステップS201)。
次に、燃料カットと同時に、ISCバルブ14を所定流量の開度まで徐々に開いてISC増量を行うことで、新気が排気側へ送り込まれるようにし、掃気促進を行う(ステップS202)。
次に、空燃比センサ25により計測される排気管3内の酸素濃度が所定値以上になったか否か、つまり、排気管3内の酸素濃度が大気の濃度と同等になったか否かを判定する(ステップS203)。
空燃比センサ25により計測される排気管3内の酸素濃度が所定値以上になれば(ステップS203肯定)、掃気促進制御開始時から当該時点(空燃比センサ25により計測される排気管3内の酸素濃度が所定値以上になった時点)までの経過時間あるいは点火気筒数を計測し、この計測値に基づいて空燃比センサ25の劣化度合いを検出し、劣化判定信号を出力する(ステップS204)。
また、空燃比センサ25により計測される排気管3内の酸素濃度が所定値以上になれば(ステップS203肯定)、空燃比センサ25の酸素ポンプ電流Ipを停止すると共にISC増量(ISC掃気促進)をキャンセルし(ステップS205)、空燃比センサ25の大気較正を実施する。
空燃比センサ25の大気較正中に燃料噴射カットが復帰した場合には(ステップS207肯定)、大気較正を終了し、較正値をECU30のメモリ(RAM33)に書き込むと共に、酸素ポンプ電流Ipの通電を開始し(ステップS208)、通常制御へ移行する。
空燃比センサ25により計測される排気管3内の酸素濃度が所定値以上にならない場合には(ステップS203否定)、ISC掃気促進を開始してから所定時間(第2の所定時間)が経過したか否かを判定する(ステップS209)。ISC掃気促進を開始してから所定時間が経過するまでは(ステップS209否定)、引き続き、空燃比センサ25により計測される排気管3内の酸素濃度をモニタする(ステップS203)。
ISC掃気促進を開始してから所定時間が経過すれば(ステップS203肯定)、空燃比センサ25が異常であると判定し、異常判定信号を出力する(ステップS210)。その後、酸素ポンプ電流Ipの通電を開始し(ステップS211)、通常制御へ移行する。
図8は、図7で説明した処理フローのタイムチャートである。
ISC空気流量Qiは、減速時には、通常、負圧補正分Qivに設定され、エンジンブレーキ感の向上と吸気管2内の負圧が下がり過ぎによるオイル上がりを防止する。
燃料カットの開始と同時に、ISC空気流量Qiは、負圧補正分Qivに掃気促進分Qisを上乗せして増量される。これにより、燃焼室1cから排気管3の掃気が積極的に行われる。但し、燃料噴射カットと同時にISCバルブ14を一気に開くと、残留燃料と混合燃焼が生じ、トルクが発生してドライバへ違和感を与えてしまうため、目標流量分に対して階段状に開く補正分とする。
空燃比センサ25の較正値(VIPINI)は、排気管3に取り付けられた空燃比センサ25の出力が所定値以上、所謂ガス検出室内が大気と同等の酸素濃度状態にあって、空燃比センサ25の酸素ポンプ電流Ipが非通電状態にあるときに、空燃比センサ出力電圧値(VIP)を所定時間毎に積算して平均値を求め、最新の平均値を較正値としてメモリに記憶させる。メモリに書き込まれた較正値(VIPINI)は、空燃比を算出する際の次式のオフセット電圧(VIPINI)として用いられる。
空燃比センサ電圧 =(空燃比センサ出力電圧(VIP)−オフセット電圧(VIP INI))×個別補正係数
空燃比の計算は、前記式で補正後の空燃比センサ電圧を求め、その電圧で、ECU30に予め記憶してある空燃比のテーブルデータを検索することにより行うことができる。
なお、大気較正を開始する判定は、掃気促進開始時より所定時間経過あるいは所定点火気筒数経過後としてもよい。また、所定時間経過あるいは所定点火気筒数経過後の条件に加えて、空燃比センサ25の出力が所定値以上となったときに大気較正を開始する構成としてもよい。
空燃比センサ25の劣化は、センサ部が長時間に亘って排気ガスに曝されることにより、センサ部にカーボンが堆積し、リーン側(酸素過剰となる側)への反応が鈍くなる場合が多い。このため、空燃比センサ25が劣化した状態では、掃気促進を行って新気を送り込んでも、センサ出力は所定値まで到達せず、大気較正を開始するタイミングは遅れることになる。
このことから、掃気促進開始時から空燃比センサ25の出力が所定値となるまでの時間を計測し、空燃比センサ25の劣化度合いを検出することが可能である。このセンサ劣化度合いによって、空燃比センサ出力が所定時間(第2の所定時間)経過あるいは所定点火気筒数(第2の所定点火気筒数)経過後であっても、所定値まで達しない場合には、メモリに空燃比センサ故障として記憶する。
上述した実施形態の効果を要約すると、以下の通りになる。
(1)燃料カットが開始されると、吸入空気流量を増量する制御が行われることにより、空燃比センサを取り付けられている排気管側へ積極的に新気が導入されるようになり、空燃比センサ付近の酸素濃度が速やかに大気と同等の濃度に置換えられるから、大気較正の障害となる吸気系の残留燃料やブローバイガス等の不確定要素の影響が速やかに排除され、空燃比センサの大気較正が、速やかに、且つ正確に行われるようになる。
(2)掃気促進制御開始時より、第1の所定時間経過後あるいは第1の所定点火気筒数経過後に、大気較正を開始するので、第1の所定時間、第1の所定点火気筒数の適正設定により、吸気管内の残留燃料やエンジンオイルに含まれるブローバイガスの影響を排除した状態下で、空燃比センサの大気較正を精度よく行うことができる。
(3)空燃比センサによって排気管内の空燃比を測定し、酸素濃度が所定値以上となった時点から空燃比センサの大気較正を始めるので、吸気管内の残留燃料やエンジンオイルに含まれるブローバイガスの影響を排除した状態下での大気較正により、空燃比センサの大気較正精度を向上することができる。
(4)空燃比センサの出力によって排気管内の実酸素濃度を検出する構成にしたので、正確に掃気状態であることを検出でき、燃料カット期間が短い場合でも空燃比センサの大気較正を適切に行うことができ、空燃比センサの大気較正精度を向上することができる。また、空燃比センサの劣化によって排気管内の掃気状態を検出できなくなった場合でも、空燃比センサの大気較正を開始することができる。
(5)掃気促進制御開始時から空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値になるまでの時間あるいは点火気筒数を計測し、当該計測値に基づいて空燃比センサの劣化度合いを検出することにより、センサ劣化判定を的確に行うことができる。
(6)掃気促進制御開始時から第2の所定時間経過後あるいは第2の所定点火気筒数経過後に空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値以上とならない場合には空燃比センサを異常と判断することにより、センサ故障を的確に判定できる。
本発明による制御装置が適用される内燃機関の一つの実施形態を示す構成図。 本発明による制御装置が適用される内燃機関の制御系を示すブロック図。 本発明による制御装置が適用される内燃機関に用いられる空燃比センサの電気系統を示すブロック図。 本発明による制御装置が適用される内燃機関に用いられる空燃比センサの過剰空気率と起電力との関係を示すグラフ。 本発明による制御装置が適用される内燃機関に用いられる空燃比センサの過剰空気率と酸素ポンプ電流との関係を示すグラフ 空燃比センサの大気較正を行う制御装置の一つの実施形態の要部のブロック図。 燃料カット開始から空燃比センサ25の大気較正を完了するまでの処理フローを示すフローチャート。 燃料カット開始から空燃比センサ25の大気較正を完了するまでのタイムチャート。
符号の説明
1 内燃機関(エンジン)
1a シリンダブロック
1b ピストン
1c 燃焼室
1d 吸気ポート
1e 排気ポート
1f クランクケース
1g クランク軸
2 吸気管
3 排気管
8 エアークリーナ
9 吸気圧センサ
10 電制スロットルバルブ
11 吸気弁
12 燃料噴射弁
13 点火プラグ
14 アイドルスピードコントロールバルブ(ISCバルブ)
15 排気弁
16 吸気温度センサ
17 三元触媒
18 スロットルボディ
21 スロット開度センサ
22 水温センサ
23 ノックセンサ
24 アクセルセンサ
25 空燃比センサ
26 カム角センサ
27 バイパス吸気通路
30 エンジンコントロールユニット(ECU)
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 入出力ポート
35 入力回路
36 点火出力回路
37 燃料噴射弁駆動回路
39 ISCバルブ駆動回路
40 補正抵抗入力回路
41 空燃比センサ入出力制御回路
43 ヒータ駆動回路
44 電制スロットルバルブ駆動回路
51 掃気促進制御手段
52 大気較正手段
53 センサ劣化判定手段
54 センサ故障判定手段
101 空燃比センサヒータ
102 Ipセル
103a、103b 電極
105 ガス検出室
106 Vsセル
107a、107b 電極
108 酸素基準室
109 補正抵抗
411 Ip駆動回路
412 Vs出力検出部

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気管に設けられた空燃比センサによって排気ガス中の酸素濃度を検出し、前記空燃比センサによって検出された排気ガス中の酸素濃度に基づいて燃料供給量を制御して空燃比をフィードバック制御する内燃機関の制御装置であって、
    燃料カット中に内燃機関の吸入空気流量を増量し、前記排気管内の掃気を促進する掃気促進制御手段と、
    前記掃気促進制御手段による掃気促進制御実行後に、前記空燃比センサの出力を補正する大気較正を行う大気較正手段と、
    を有する内燃機関の制御装置。
  2. 前記大気較正手段は、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始時より、第1の所定時間経過後あるいは第1の所定点火気筒数経過後に、前記大気較正を開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記大気較正手段は、前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始後、前記空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値以上になれば、前記大気較正を開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始時から前記空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値になるまでの時間あるいは点火気筒数を計測し、当該計測値に基づいて前記空燃比センサの劣化度合いを検出するセンサ劣化判定手段を有することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記掃気促進制御手段による掃気促進制御開始時から第2の所定時間経過後あるいは第2の所定点火気筒数経過後に前記空燃比センサにより検出される排気管内の酸素濃度が所定値以上とならない場合には前記空燃比センサを異常と判断するセンサ故障判定手段を有する請求項1から4の何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
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