JP2008063846A - プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法及び接合構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に、凹部を形成し、同凹部を上下方向に通る線上の下位側にナットを埋め込み、上位側に鉄筋又はボルトを通す孔及びナット受け部を形成しており、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士を相対峙させ、両梁部材の前記凹部に跨る鋼材を嵌め入れ、ネジを切った鉄筋又はボルトを前記ナット受け部から差し入れて、下位のナットに向かってねじ込み、同鉄筋又はボルトの上端もナットを締結して固定し、梁部材の目地部、凹部、孔及びナット受け部へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合する。
【選択図】 図1
Description
また、図6では、図の左側のPCa梁部材をまず位置決めした後、図の右側のPCa梁部材を位置決めする。或いは右からはじめて左のPCa梁部材を位置決めする方法で接合されるため、施工順序に大きな制約を受け、工期の長期化の一因ともなっている。
プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に、凹部を形成し、同凹部を上下方向に通る線上の下位側にナットを埋め込み、上位側に鉄筋又はボルトを通す孔及びナット受け部を形成しており、
前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士を相対峙させ、両梁部材の前記凹部に跨る鋼材を嵌め入れ、ネジを切った鉄筋又はボルトを前記ナット受け部から差し入れて、下位のナットに向かってねじ込み、同鉄筋又はボルトの上端もナットを締結して固定し、
しかる後に、前記梁部材の目地部、凹部、孔及びナット受け部へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合することを特徴とする。
プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に、凹部を形成し、同凹部の側周面にナットを埋め込み、
前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士を相対峙させ、両梁部材の前記凹部に跨る鋼材を嵌め入れ、ボルトを鋼材に設けたボルト孔から前記ナットに向かって差し入れてねじ込み、
しかる後に、少なくとも梁部材の目地部へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合することを特徴とする。
プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に凹部が形成され、同凹部を上下方向に通る線上の下位側にナットが埋め込まれ、且つ上位側に鉄筋又はボルトを通す孔及びナット受け部が形成された構成の二つのプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士が相対峙させて位置決めされていること、
両梁部材の前記凹部に跨る鋼材が嵌め入れられ、ネジを切った鉄筋又はボルトが前記ナット受け部から差し入れられて、下位のナットに向かってねじ込まれ、同鉄筋又はボルトの上端もナットを締結して固定されていること、
前記梁部材の目地部、凹部、孔及びナット受け部へ硬化材が注入充填され固着されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が接合されていることを特徴とする。
プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に凹部が形成され、且つ同凹部の側周面にナットが埋め込まれた構成の二つの前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士が相対峙させて位置決めされていること、
両梁部材の前記凹部に跨る鋼材が嵌め入れられ、ボルトが鋼材に設けたボルト孔から前記ナットに向かって差し入れてねじ込まれていること、
少なくとも梁部材の目地部へ硬化材が注入充填され固着されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が接合されていることを特徴とする。
凹部及び鋼材は横断面形状がコ字形とされ、鋼材は上下の水平フランジ部の間に補強プレートを形成して成り、上下の水平フランジ部に形成したボルト孔を通じて鉄筋又はボルトが通されていることを特徴とする。
凹部の内側面であって、下位側に埋め込まれたナットの入り口及び鉄筋又はボルトを通す孔の下部に及び/又は左右面にコッター用の凹部が設けられていることを特徴とする。
鉄筋又はボルトを通す孔は、シース管で形成されていることを特徴とする。
硬化材は、コンクリート又はグラウト、エポキシ樹脂等であることを特徴とする。
プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材は、接合端部に凹部が形成され、同凹部を上下方向に通す線上のコンクリート梁部材の下位側にナットが埋め込まれ、上位側に鉄筋を通す孔及びナット受け部が形成され、両梁部材の前記凹部へ鋼材が嵌め入れられ、鉄筋が前記ナット受け部から差し入れられて、下位のナットへねじ込まれ、同鉄筋の上端をナットで締結して固定され、前記凹部、孔及びナット受け部へグラウトが注入充填されて接合される構造としたので、PCa梁部材を水平移動させることなくPCa梁部材同士を接合でき、PCa柱部材の下方又は上方に複数の柱主筋を突き出す何れの構造形式においても好適に実施することができる。また、従前の接合部近傍にコンクリート打設用の型枠を設置しコンクリートを打設するなどの大掛かりな後工事を飛躍的に簡略化して、工期の短縮を実現し、経済性に優れたPCa梁部材同士の接合方法を実現できる。
両梁部材1、2の前記凹部3に跨る鋼材7が嵌め入れられ、ネジを切った鉄筋8が前記ナット受け部6から差し入れられて、下位側のナット4に向かってねじ込まれ、同鉄筋8の上端がナット9で締結して固定されていること。
前記凹部3、孔5及びナット受け部6へ硬化材が注入充填されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が接合されている。
この接合構造は、ベランダ等の逆梁部材において好適に実施されるものであり、特に隣り合うPCa梁部材を接合する際に、同PCa梁部材を水平方向に移動すること無く且つ一側壁面Fから接合作業をならしめることを特徴とする。
また、コンクリート梁部材1、2は、同凹部3を上下方向に通す線上の下位側にナット4が埋め込まれ、上位側に鉄筋8を通す孔5及びナット受け部6が形成されている。
前記ナット4は所謂袋ナット(又はロングナット)であり、前記鉄筋8を通す孔5は例えばシース管で構成されている(請求項7記載の発明)。
前記ナット受け部6は図示例ではPCa梁部材1、2の上面端部にのみ設けているが、この限りではなく下端(又は下方)にも同様に形成することも好適に実施される。
更に、凹部3の内周面には、下位側に埋め込まれる前記ナット4の入り口及び鉄筋を通す孔5の下部及び/又は左右側面にコッター用の凹部10が設けられている(請求項6記載の発明)。
鋼材7は勿論この限りではなく、上部が開口しない蓋を有する形状とすることも考えられる。前記補強プレート71は所謂スチフナーであり、図示することは省略したが水平方向に複数形成することが好ましい(請求項5記載の発明)。その形状としてはコ字形状の鋼材7の内側に嵌め入れ可能な長方形(図2A)としてもよいし、鋼材7の内側の上下端部に配置可能な略三角形状(図2B)に形成して実施しても良い。
1、2の前記ナット受け部6から差し入れられ、鋼材7の上下の水平フランジ部70に設けたボルト孔70aを貫通され、下位のナット4へねじ込まれたあと、前記鉄筋8の上端部がナット9で締結されて固定される。
この限りではなく、単にナット等で緊結するのみでグラウトせずに接合する構造としても良い。
即ち、PCa梁部材1、2に、予め工場等でその接合すべき端部の正面F中央部に、凹部3を形成し、同凹部3を上下方向に通る線上の下位側にナット4を埋め込み、上位側に鉄筋8又はボルトを通す孔5及びナット受け部6を形成しておく。
上記の方法で作製された前記PCa梁部材1、2の端部同士をクレーン等により相対峙させて位置決めした後、両梁部材1、2の前記凹部3に跨る鋼材7を嵌め入れ、ネジを切った鉄筋8又はボルトを前記ナット受け部6から差し入れて、下位のナット4に向かってねじ込み、同鉄筋8又はボルトの上端もナット9を締結して固定する。
しかる後に、前記梁部材1、2の目地部、凹部3、孔5及びナット受け部6へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合する。
好ましくは、グラウト充填した後に、再度ナット9を締め込んでPCa梁部材へプレストレスを導入することが好適に実施される。
この限りではなく、単にナット等で緊結するのみでグラウトせずに接合する方法としても良い。
図4A、Bに示すように、PCa梁部材同士1、2には、上述したと同様の上記凹部3が形成されている。更に本実施例では同凹部3の側周面、つまり上下方向に通る線上の下位側と上位側及び左右方向に通る線上の左側と右側にはそれぞれナット4…が複数埋め込まれる構成とされている。前記ナット4とは実施例1と同様に例えば袋ナットである。
両梁部材1、2の前記凹部3に跨る鋼材7が嵌め入れられ、ボルト11が鋼材7のボルト孔7aから前記ナット4へ向かって差し入れねじ込まれる。
そして、少なくとも梁部材1、2の目地部へ硬化材が注入充填され固着させてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が接合されることも好適に実施できる。
図示例の場合凹部3へグラウト注入充填をしていないが、勿論グラウトを行っても良い。但し、鋼材7の厚みが十分にあり強度が相当に見込める場合には積極的に行う必要はない。
しかる後に、少なくとも梁部材の目地部へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合する方法とされる(請求項2記載の発明)。
3 凹部
4 ナット(袋ナット)
5 孔(シース管)
6 ナット受け部
7 鋼材
70 水平フランジ部
70a ボルト孔
71 補強プレート
8 鉄筋
9 ナット
10 コッター用の凹部
Claims (8)
- プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に、凹部を形成し、同凹部を上下方向に通る線上の下位側にナットを埋め込み、上位側に鉄筋又はボルトを通す孔及びナット受け部を形成しており、
前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士を相対峙させ、両梁部材の前記凹部に跨る鋼材を嵌め入れ、ネジを切った鉄筋又はボルトを前記ナット受け部から差し入れて、下位のナットに向かってねじ込み、同鉄筋又はボルトの上端もナットを締結して固定し、
しかる後に、前記梁部材の目地部、凹部、孔及びナット受け部へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合することを特徴とする、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法。 - プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に、凹部を形成し、同凹部の側周面にナットを埋め込み、
前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士を相対峙させ、両梁部材の前記凹部に跨る鋼材を嵌め入れ、ボルトを鋼材に設けたボルト孔から前記ナットに向かって差し入れてねじ込み、
しかる後に、少なくとも梁部材の目地部へ硬化材を注入充填して固着しプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士を接合することを特徴とする、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法。 - プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に凹部が形成され、同凹部を上下方向に通る線上の下位側にナットが埋め込まれ、且つ上位側に鉄筋又はボルトを通す孔及びナット受け部が形成された構成の二つのプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士が相対峙させて位置決めされていること、
両梁部材の前記凹部に跨る鋼材が嵌め入れられ、ネジを切った鉄筋又はボルトが前記ナット受け部から差し入れられて、下位のナットに向かってねじ込まれ、同鉄筋又はボルトの上端もナットを締結して固定されていること、
前記梁部材の目地部、凹部、孔及びナット受け部へ硬化材が注入充填され固着されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が接合されていることを特徴とする、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。 - プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造において、
梁部材には、その接合すべき端部の正面中央部に凹部が形成され、且つ同凹部の側周面にナットが埋め込まれた構成の二つの前記プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材の端部同士が相対峙させて位置決めされていること、
両梁部材の前記凹部に跨る鋼材が嵌め入れられ、ボルトが鋼材に設けたボルト孔から前記ナットに向かって差し入れてねじ込まれていること、
少なくとも梁部材の目地部へ硬化材が注入充填され固着されてプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士が接合されていることを特徴とする、プレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。 - 凹部及び鋼材は横断面形状がコ字形とされ、鋼材は上下の水平フランジ部の間に補強プレートを形成して成り、上下の水平フランジ部に形成したボルト孔を通じて鉄筋又はボルトが通されていることを特徴とする、請求項3又は4に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
- 凹部の内側面であって、下位側に埋め込まれたナットの入り口及び鉄筋又はボルトを通す孔の下部に及び/又は左右面にコッター用の凹部が設けられていることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
- 鉄筋又はボルトを通す孔は、シース管で形成されていることを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一に記載されたプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合構造。
- 硬化材は、コンクリート又はグラウト、エポキシ樹脂等であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載したプレキャスト鉄筋コンクリート梁部材同士の接合方法及び接合構造。
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