JP2008062916A - モータ系統の温度検出装置及びこれを用いた電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

モータ系統の温度検出装置及びこれを用いた電動パワーステアリング制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】温度検出対象の温度を、その周囲温度とモータ電流とからその温度を推定する際の、温度の推定精度を向上させる。
【解決手段】3相のモータ電流のうちの最大電流値iを二乗積算してその平均値Wmを算出し、電動モータ8が回転していない保舵状態であるときには、通常操舵状態と保舵状態との通電による温度上昇率の差による誤差相当分の温度上昇補正値ε1を平均にWmに加算し、加算補正した値をフィルタ55でフィルタ処理して、通電による温度上昇分ΔTPupを算出する。温度センサ17が正常であるときには測定温度TPrと通電温度上昇分ΔTPupとの和を推定温度TPcとするが、温度センサ17が異常であるときには、モータリレー20の周囲温度として取り得る最高値相当に設定した推定用周囲温度TPrrと通電温度上昇分ΔTPupとを加算しこれを推定温度TPcとする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電動モータのコイルや、電動モータへの駆動電流通電経路に配置されているモータリレー等の、モータ系統の構成部品の温度を検出するモータ系統の温度検出装置及びこれを用いた電動パワーステアリング制御装置に関する。
従来、電動モータのモータコイルの温度を推定する方法として、モータコイルに流れる電流値を検出し、この検出値から算出した通電に伴う温度上昇分と温度センサで検出した周囲温度との和から推定する方法(例えば、特許文献1参照)、また、温度センサで検出した温度検出値を温度推定の初期値として温度の推定演算を行い、温度センサの異常を検出したときには、予め定期的に保存していた異常が発生する前の温度センサの検出値を用いて温度推定を行うようにした方法(例えば、特許文献2参照)、また、操舵時と非操舵時とでは、モータコイルの温度の上昇度合が異なることからこれを考慮して、モータコイルの推定に用いるローパスフィルタを切り替えるようにした方法(例えば、特許文献3参照。)が提案されている。
特開2005−204358号公報 特開2006−44437号公報 特開2003−284375号公報
上述のように、温度センサで検出した雰囲気温度と、電動モータが回転状態にあるか停止状態にあるかを考慮して算出された通電に伴う温度上昇分とを加算することによって、モータコイルの温度を高精度に推定することができる。
しかしながら、温度センサに異常が発生した場合、それ以前の温度センサの検出値は必ずしも、実際の周辺温度に応じた値を示すわけではなく、例えば、最低値或いは最高値を示す可能性もある。また、ユーザによる再起動時には、停止時間によっては温度センサに異常が発生する以前の温度と実際の温度との差が大きくなる可能性もあり、温度センサに異常が発生する以前の検出値を用いて温度推定を行った場合、的確な温度推定を行うことができない可能性もある。
また、上述のように、電動モータが回転状態にあるか停止状態にあるかによって、温度上昇分の演算において、その演算に用いるローパスフィルタを変更することで対応するようにしたとき、各種パラメータを設定してこのローパスフィルタを特定するようにした場合、設定すべきパラメータが多い場合にはその調整が困難であり、また、モータコイルではなく、例えばモータリレー等、モータ系統の他の構成部品の温度検出を行う場合には、電動モータが回転状態にある場合と停止状態にある場合との両方についてそのパラメータを設定する必要があり、測定対象を変更した場合であっても、容易に対応することの可能なモータ系統の温度検出装置が望まれていた。
そこで、この発明は上記従来の未解決の課題に着目してなされたものでありモータコイルだけでなく電動モータへの駆動電流通電経路に介挿されたモータ系統の構成部品各部の温度推定を容易且つ的確に行うことの可能なモータ系統の温度検出装置及びこれを用いた電動パワーステアリング制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るモータ系統の温度検出装置は、電動モータの相電流を検出する相電流検出手段と、前記電動モータ及びその駆動電流通電経路に配置されているモータ系統の構成部品のうち温度検出対象の構成部品の周囲温度を測定する周囲温度測定手段と、前記相電流検出手段で検出される相電流検出値を用いて、前記温度検出対象の構成部品の通電に伴う温度上昇分を推定し、当該温度上昇分と前記周囲温度測定手段で測定した温度測定値との和から前記温度検出対象の構成部品の温度を推定する温度推定手段と、を備えたモータ系統の温度検出装置において、前記電動モータが回転状態及び停止状態の何れの状態にあるかを検出するモータ動作状態検出手段と、前記温度推定手段で推定される温度上昇分の演算過程における演算値に、温度検出対象の構成部品毎に予め設定された前記電動モータの動作状態に起因する温度上昇率差補正用の補正値を加算又は減算して前記温度上昇分を補正する補正手段と、を備えることを特徴としている。
また、請求項2に係るモータ系統の温度検出装置は、前記温度推定手段は、前記相電流検出手段で検出される相電流検出値の二乗積算値の平均を算出する二乗積算平均部と、該二乗積算平均部で算出した平均値をフィルタ処理して前記温度上昇分を推定するフィルタ部とを備え、前記補正手段は、前記フィルタ部に入力される前記二乗積算平均部で算出した平均値に対して補正を行うことを特徴としている。
また、請求項3に係るモータ系統の温度検出装置は、前記周囲温度測定手段の異常監視を行う監視手段を備え、前記温度推定手段は、前記監視手段で前記周囲温度測定手段の異常を検出したときには、前記周囲温度測定手段の温度測定値に代えて、温度検出対象の構成部品に対応する、前記構成部品毎に予め設定された推定用周囲温度を用いて、前記温度検出対象の構成部品の温度推定を行うことを特徴としている。
また、請求項4に係るモータ系統の温度検出装置は、前記推定用周囲温度は、前記温度検出対象の構成部品の周囲温度が取り得る最高値相当の値に設定されることを特徴としている。
また、請求項5に係るモータ系統の温度検出装置は、前記相電流検出値を用いて、前記温度検出対象の構成部品の前記温度上昇率差補正用の補正値を算出する補正値算出手段を備えることを特徴としている。
また、本発明の請求項6に係るモータ系統の温度検出装置は、電動モータの相電流を検出する相電流検出手段と、前記相電流検出手段で検出した相電流検出値を用い、前記電動モータの動作状態が一の動作状態にあるときの通電に伴う温度上昇分を考慮して、前記電動モータ及びその駆動電流通電経路に配置されているモータ系統の構成部品のうち温度検出対象の構成部品の温度を推定する温度推定手段と、前記電動モータの動作状態を検出するモータ動作状態検出手段と、前記モータ動作状態検出手段で検出された検出動作状態が前記一の動作状態とは異なるとき、前記相電流検出値に基づき、前記検出動作状態が前記一の動作状態とは異なることに起因する、前記温度検出対象の構成部品の通電に伴う温度上昇率差補正用の補正値を算出する補正値算出手段と、前記温度推定手段で推定される温度推定値に、前記補正値算出手段で算出した補正値を加算又は減算して、前記電動モータの動作状態に応じた温度推定値を算出する補正手段と、を備えることを特徴としている。
また、請求項7に係るモータ系統の温度検出装置は、前記一の動作状態は、前記電動モータが回転している回転状態であって、前記モータ動作状態検出手段は、前記電動モータが回転状態及び停止状態の何れの状態にあるかを検出し、前記補正手段は、前記電動モータが前記停止状態にあるときの温度推定値を算出することを特徴としている。
また、請求項8に係るモータ系統の温度検出装置は、前記補正値算出手段は、前記相電流検出値で検出される各相の検出値のうちの最大電流検出値を用いて前記補正値を算出し、且つ、前記最大電流検出値が大きいときほど大きな値となるように前記補正値を算出することを特徴としている。
また、請求項9に係るモータ系統の温度検出装置は、前記補正値算出手段は、前記電動モータが検出された動作状態にあるときの、前記温度検出対象の構成部品の温度上昇率に応じた周期で前記補正値を算出することを特徴としている。
また、本発明の請求項10に係る電動パワーステアリング制御装置は、上記請求項1から請求項9の何れか1項に記載の電動モータの温度検出装置を、操舵補助力発生用の電動モータのモータ系統においてその構成部品の温度検出を行う温度検出装置に適用したことを特徴としている。
さらに、請求項11に係る電動パワーステアリング制御装置は、前記温度推定値を用いて、前記構成部品の過熱保護を行う過熱保護手段を備えることを特徴としている。
本発明の請求項1に係るモータ駆動系の温度検出装置は、電動モータに流れる相電流から温度検出対象の構成部品の通電による温度上昇分を推定し、これと温度検出対象の構成部品の周囲温度とから、温度検出対象の構成部品の温度を推定する。このとき、温度上昇分の演算過程においてその演算値に、この構成部品に対応する、構成部品毎に予め設定された、電動モータが回転状態であるか非回転状態であるかに伴う温度上昇率の相違に起因する誤差補正用の補正値を加算又は減算して前記温度上昇分を補正するようにしたから、電動モータの動作状態を考慮した、より高精度な推定温度を獲得することができる。また、温度検出対象の構成部品に対応する温度上昇補正値を加算又は減算するだけで電動モータの動作状態に起因する誤差の発生を抑制することができるから、通常行われている電動モータに流れる電流値と周囲温度とから温度を推定する方法に対し大幅な変更を伴うことなく、容易に検出精度の向上を図ることができる。また、温度検出対象の構成部品に応じて温度上昇補正用の補正値を変更しこれを加算することによって、温度検出対象が変更された場合であっても容易に対応することができる。
また、請求項2に係るモータ系統の温度検出装置によれば、二乗積算平均部で算出した平均値に、温度検出対象の構成部品に応じた温度上昇補正用の補正値を加算又は減算した後、これをフィルタ処理して温度上昇分を推定するから、温度検出対象の構成部品の種類に関わらず二乗積算平均部を共通とすることができる。
また、請求項3に係るモータ系統の温度検出装置によれば、周囲温度測定手段の異常を検出したときには、温度測定値に代えて、温度検出対象の構成部品に対応する、前記構成部品毎に予め設定された推定用周囲温度を用いて、前記温度検出対象の構成部品の温度推定を行うから、温度検出対象に応じてその温度推定を高精度に行うことができる。
また、請求項4に係るモータ系統の温度検出装置によれば、推定用周囲温度として、構成部品毎に、その周囲温度が取り得る最高値を推定用周囲温度として設定しているから、この推定用周囲温度を用いて算出される推定温度が、構成部品の実際の温度を下回ることを回避することができる。
また、請求項5に係るモータ系統の温度検出装置によれば、電動モータの動作状態に起因する温度上昇率差補正用の補正値を、電動モータに流れる電流値に基づいて算出するようにしたから、より実際に則した補正値を用いて補正することができ、より高精度な推定温度を獲得することができる。
また、請求項6に係るモータ系統の温度検出装置によれば、電動モータに実際に流れる電流値を用いて温度推定を行うと共に、電動モータが回転状態にあるか停止状態にあるかに応じて、電動モータの動作状態に起因する通電に伴う温度上昇率差補正用の補正値を算出し、これを用いて推定した温度推定値を補正するようにしたから、電動モータの動作状態に起因する温度上昇率差を考慮したより高精度な温度推定値を得ることができる。
また、請求項7に係るモータ系統の温度検出装置によれば、電動モータが回転状態のときの温度推定値をもとに、電動モータが停止状態のときの温度推定値を算出することによって、電動モータが通常回転している場合と、電動モータが通電状態のまま停止状態となる場合の温度推定値を容易に獲得することができる。
また、請求項8に係るモータ系統の温度検出装置によれば、電動モータの各相を流れる電流値のうちの最大電流値が大きいときほど補正値が大きくなるように補正値を算出するから、温度上昇率が最も大きい最大電流値に応じて補正値を算出することができる。
また、請求項9に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、温度検出対象の構成部品の温度上昇率に応じた周期で補正値を算出するから、温度変化に応じた的確なタイミングで温度推定を行うことができ、不必要なタイミングで演算を行うことを回避することができる。
また、請求項10に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、モータ系統の構成部品の温度推定をより高精度に且つ容易に行うことができる。
さらに、請求項11に係る電動パワーステアリング制御装置は、推定された温度推定値は、実際の温度よりも下回ることはないから、温度推定値を用いて前記構成部品の過熱保護を行う場合であっても、的確に過熱保護を行うことができ、その信頼性をより向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す全体構成図である。
図中1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1にステアリングシャフト2が接続され、このステアリングシャフト2がユニバーサルジョイント4a及び4b,ピニオンラック機構5を経て、操向車輪のタイロッド6に結合されている。
ステアリングシャフト2には、ステアリングホイール1の操舵トルクを検出するトルクセンサ7が設けられていると共に、ステアリングホイール1に与えられる操舵力を補助する電動モータ8が、減速ギヤ3を介して結合されている。
また、パワーステアリング装置を制御する例えばMCU(Micro Controller Unit)で構成されるコントロールユニット10には、バッテリ11からイグニッションキー12及び電源リレー13を経て電力が供給され、コントロールユニット10は、トルクセンサ7で検出された操舵トルクTと車速センサ14で検出された車速Vとに基づいて操舵補助制御処理を行って、操舵トルクT及び車速Vに応じた操舵補助力を電動モータ8で発生させるための操舵補助電流指令値Iを算出し、この操舵補助電流指令値Iを、例えば電界効果トランジスタ等のスイッチング素子で構成されるモータ駆動回路15に出力することにより、電動モータ8に供給する電流を制御する。そして、このモータ駆動回路15からの駆動電流がモータリレー20を介して電動モータ8に供給される。また、コントロールユニット10は、前記電動モータ8の各相電流を検出するモータ電流検出回路16及びモータリレー20周囲の温度を測定する温度センサ17からの入力信号に基づいてモータリレー20の温度を検出し、モータリレー20の温度が異常であった場合には、操舵補助電流指令値Iに対し、モータリレー20の温度上昇を抑制するための制限処理を行う。
図2は、コントロールユニット10の機能構成を示すブロック図である。なお、図2において、例えば、位相補償器31は、独立したハードウェアとしての位相補償器を表すものではなく、演算処理装置で実行される演算処理としての位相補償機能、すなわち、ソフトウェアを示している。
このコントロールユニット10の機能及び作用を説明すると、トルクセンサ7で検出された操舵トルクTは、操舵系の安定性を高めるための位相補償器31で位相補償され、位相補償された操舵トルクTは操舵補助指令値演算器32に入力される。また、車速センサ14で検出された車速V、及び電動モータ8のロータの回転角を検出するモータ回転角センサ8aからのモータ回転角θも操舵補助指令値演算器32に入力される。
操舵補助指令値演算器32は、入力された操舵トルクT、車速V、及びモータ回転角θに基づいて電動モータ8に供給する電流の制御目標値である操舵補助電流指令値Iを算出する。この操舵補助指令値演算器32には図示しないメモリが付設されており、このメモリには、車速Vをパラメータとし、且つ、操舵トルクTに対応する操舵補助電流指令値Iを格納しており、この格納されたデータに基づいて操舵補助電流指令値Iを設定する。
操舵補助電流指令値Iは減算器33に入力されると共に、応答速度を高めるためのフィードフォワード系の微分補償器34に入力され、減算器33の出力(I−IMD)は比例演算器35に入力される。
比例演算器35の比例出力は加算器36に入力されると共に、フィードバック系の特性を改善するための積分演算器37に入力され、微分補償器34の出力及び積分演算器37の出力も加算器36に入力され、その出力である電流制御値Eが、制限回路41で温度監視部42からの制限指令に応じて制限された後、モータ駆動回路9に入力される。電動モータ8のモータ電流検出値IMDは、モータ電流検出回路16で検出され、このモータ電流検出値IMDを、減算器33で操舵補助電流指令値Iから減算することにより、操舵補助電流指令値Iを達成するようにフィードバック制御が行われる。
また、温度センサ17で測定したモータリレー20の周囲温度の測定値TPrは、温度推定部43に入力され、温度推定部43では、温度センサ17からのモータリレー20周囲の測定温度TPr及びモータ電流検出回路16で検出した3相のモータ電流検出値を用いてモータリレー20の温度を推定し、その推定温度TPcを温度監視部42に出力する。
また、温度推定部43では、温度センサ17の測定温度TPrに基づき温度センサ17の異常監視を行い、温度センサ17の異常を検出したときには、温度センサ17の測定温度TPrに代えて、予めモータリレー20の周囲温度として設定した推定用周囲温度TPrrを用い、この推定用周囲温度TPrrとモータ電流検出回路16で検出した各相のモータ電流検出値とを用いてモータリレー20の温度を推定し、これを推定温度TPcとして温度監視部42に出力する。
温度監視部42では、温度推定部43で推定したモータリレー20の推定温度TPcの監視を行い、この推定温度TPcが予め設定したモータリレー20を過熱から保護するための過熱保護温度以上となったとき、制限回路41に対して制限指令を行う。制限回路41では公知の手順でモータリレー20の過熱を回避するための制限処理を行い、電流制御値Eを制限し、モータリレー20の通電量を低減することでモータリレー20の過熱を回避する。
図3は、温度推定部43の機能ブロック図である。
モータ電流検出回路16で検出された3相のモータ電流検出値ia、ib、icは、最大値検出部51に入力され、この3相の相電流のうちその最大値が選択される。検出された最大電流値iは、二乗積算平均部52に入力され、最大電流値iの二乗積算値の平均値Wmが算出された後、加算器53に入力され、温度上昇補正値設定部54で設定された電動モータ8の操舵状態に応じた温度上昇補正値ΔTPεが加算された後、フィルタ55でフィルタ処理されて通電に伴う通電温度上昇分ΔTPupが推定される。この通電温度上昇分ΔTPupと、周囲温度設定部56で、温度センサ17が正常かどうかに応じて設定される周囲温度TPaとが加算器57で加算されこれが推定温度TPcとして出力される。
最大値検出部51で検出された最大電流値iは、二乗積算平均部52の二乗積算部52aに入力され、次式(1)に示すように、二乗された最大電流値iを通電した時間(t1からt2)に亘り積算(積分)される。
Figure 2008062916
ここで、t1、t2は最大電流値iが時間t1から時間t2の間通電されていることを示す。
二乗積算部52aの出力である積分量Wは、平均部52bに入力されて区間(t2−t1)において平均化される。そして、この平均部52aの出力である平均値Wmが、加算器53に出力される。
温度上昇補正値設定部54は、通常操舵が行われている状態であるか保舵が行われている状態であるかに応じて温度上昇補正値ΔTPεを設定する。通常操舵が行われているかどうかの操舵状態の判断は、電動モータ8が回転しているかどうかにより判断し、電動モータ8が回転しているときには通常操舵状態と判断し、温度上昇補正値ΔTPεは零と設定する。一方、電動モータ8が非回転状態であるときつまり通電しているにも関わらず電動モータ8が非回転状態であるときには保舵状態と判断し、温度上昇補正値ΔTPεはモータリレー20の温度上昇補正値として設定した、モータリレー用補正値ε1を設定する。なお、電動モータ8が回転しているかどうかの判断は、モータ回転角センサ8aからのモータ回転角θを微分したモータ回転角速度に基づいて行う。
前記モータリレー用補正値ε1は、通常操舵時における通電に伴う温度上昇分を算出するためのフィルタ55を用いて、保舵時における温度上昇分を算出した場合に、通常操舵時と保舵時、つまり、電動モータ8が回転した場合と回転していない場合とでの温度上昇率の差に起因する、フィルタ55でのフィルタ処理により算出される保舵時の温度上昇分に含まれる誤差を相殺し得る値に設定される。
加算器53で補正された平均値Wmは、フィルタ55の一次遅れ関数部(関数=(1/(1+T1・s))55aに入力され、さらに、その出力はゲイン部(ゲインK1)55bに入力され、中間値yが出力される。
次に、中間値yは、加算器55c及び1次遅れ関数部(関数=(1/(1+T2・s))55dに入力される。さらに、1次遅れ関数部55dの出力はゲイン部(ゲインK2)55eに入力され、中間値zがゲイン部55eの出力となる。
この中間値zは、加算器55cに入力され、前述したゲイン部55bの出力yと中間値zとが加算器55cで加算されて、通電温度上昇分ΔTPup(=y+z)が加算器55cの出力として算出される。
前記周囲温度設定部56は、温度センサ17が正常状態であるか故障状態であるかに応じて周囲温度TPaを設定する。具体的には、温度センサ17の測定温度TPrに基づいて、例えばその測定温度TPrが通常取り得る範囲内の値であるかどうかに基づいて、温度センサ17の異常検出を行う。そして、温度センサ17が正常であれば、温度センサ17の測定温度TPrを周囲温度TPaとして設定する。温度センサ17が異常であれば、予め設定されたモータリレー20用の推定用周囲温度TPrrを、周囲温度TPaとして設定する。前記モータリレー20用の推定用周囲温度TPrrは、予め実験等により検出した、モータリレー20の周囲温度として取り得る温度の最高値相当の値に設定される。
次に、上記第1の実施の形態の動作を、コントロールユニット10で実行される、温度推定処理の処理手順の一例を示す、図4のフローチャートを伴って説明する。
コントロールユニット10では、図2の機能ブロック図に示すように、トルクセンサ7で検出される操舵トルクT、車速センサ14で検出される車速Vに基づいて操舵補助制御処理を実行して操舵補助電流指令値Iを算出し、この操舵補助電流指令値I相当の駆動電流が電動モータ8に供給されるようモータ駆動回路9が動作することにより、電動モータ8により最適な操舵補助力が発生され、これが例えば減速ギヤ3を介してステアリングホイール1が連結されたステアリングシャフト2又はステアリングギヤのピニオンシャフト5に伝達されることにより、ステアリングホイール1を軽い操舵トルクで操舵することができる。
このとき、温度推定部43では、モータリレー20の温度推定を行っており、この温度推定部43で推定されたモータリレー20の推定温度TPcを用いて、温度監視部42でモータリレー20の温度監視を行っている。
温度推定部43では、図4に示すように、モータ電流検出回路16で検出される3相のモータ電流検出値ia〜icを読込み(ステップS1)、その最大値を最大電流値iとして選択する(ステップS2)。
そして、前記(1)式にしたがって、二乗された最大電流値iを通電した時間(t1からt2)に亘り積算(積分)した積算値が算出され、これが平均化される(ステップS3)。
続いて、モータ回転角センサ8aからのモータ回転角θを微分したモータ回転角速度に基づいて電動モータ8が回転しているか否かが判定され、電動モータ8が回転していれば通常操舵状態としてステップS4からステップS5に移行し温度上昇補正値ΔTPεは零として設定される。このため、二乗積算値の平均値Wmに温度上昇補正値ΔTPε(=0)として零が加算されるため二乗積算値の平均値Wmの補正は行われず(ステップS6)、二乗積算値の平均値Wmに対してフィルタ処理が行われ、二乗積算値の平均値Wmから、通電に伴う通電温度上昇分ΔTPupが算出される(ステップS7)。
次いで、温度センサ17が正常かどうか判定され、温度センサ17が正常であるならば、ステップS8からステップS9に移行し、温度センサ17の測定温度TPrが周囲温度TPaとして設定され、この温度センサ17の測定温度TPrとステップS7で算出された通電温度上昇分ΔTPupとが加算され、これが推定温度TPcとして温度監視部42に出力される(ステップS10)。
温度監視部42では、この推定温度TPcを監視し、この推定温度TPcがモータリレー20の過熱保護のための過熱保護温度を越えない場合には操舵補助電流指令値Iに対する制限は行わない。このため、電動モータ8により、操舵補助電流指令値I相当の操舵補助力が発生されることになって、運転者の操舵負荷が軽減されることになる。
一方、モータリレー20の推定温度TPcがモータリレー20の過熱保護温度を超えた場合には、温度監視部42では、制限回路41に対して制限指令を行う。このため、制限回路41によって、操舵トルクT及び車速Vに応じて算出された操舵補助電流指令値Iが制限され、モータリレー20に流れる通電量が低減されることから、モータリレー20の通電による温度上昇が抑制されることになって、モータリレー20の過熱保護が図られることになる。
この操舵状態から保舵が行われた場合には、通電状態のまま電動モータ8が回転しないことから、ステップS4の処理でこれが検出されてステップS4からステップS11に移行し、電動モータ8が回転しない状態が規定時間以上継続したときに、保舵状態であると判断されてステップS11からステップS12に移行し、温度上昇補正値ΔTPεとしてモータリレー20の温度上昇補正値として予め設定された補正値ε1が設定され(ステップS12)、これが、二乗積算値の平均値Wmに加算され(ステップS6)、これに対してフィルタ処理が行われて通電温度上昇分ΔTPupが算出される(ステップS7)。
ここで、電動モータ8が回転している場合と回転していない場合とでは、通電に伴うモータリレー20の温度上昇率は異なり、保舵状態の方がその温度上昇率は大きい。そのため、通常操舵時における通電温度上昇分算出用のパラメータに設定されているフィルタ55を用いて、保舵状態における通電温度上昇分を算出した場合、温度上昇率の差相当の誤差が含まれることになる。しかしながら、保舵状態である場合は、温度上昇補正値ΔTPεを、二乗積算値の平均値Wmに加算した後、これをフィルタ処理して温度上昇分ΔTPupを算出しているから、温度上昇率の差相当の誤差を相殺することができ、保舵時の実際の温度上昇分相当の通電温度上昇分ΔTPupを算出することができる。
そして、このようにして算出した通電温度上昇分ΔTPupと温度センサ17の測定温度TPrとを加算し、これを推定温度TPcとすることによって、通常操舵時と保舵時との通電に伴う温度上昇率の差に伴う誤差を含まないモータリレー20の推定温度TPcを獲得することができる。
また、このとき、電動モータ8が回転しない状態が規定時間以上継続したときに、保舵状態であると判断するようにしているから、一次的に保舵状態となった場合等、温度上昇分に誤差が生じない状態で、この誤差を相殺する制御が行われることを回避することができ、より高精度に温度推定を行うことができる。
この状態から、温度センサ17に、断線やショート等の異常が発生した場合には、ステップS8からステップS15に移行し、モータリレー20の周囲温度として予め設定されたモータリレー用の推定用周囲温度TPrrが周囲温度TPaとして設定され、この周囲温度TPaと通電温度上昇分ΔTPupとの和が推定温度TPcとして算出される。
ここで、モータリレー用の推定用周囲温度TPrrは、モータリレー20の周囲温度として取り得る最高値相当の値に設定されている。したがって、モータリレー用の推定用周囲温度TPrrは、常に、モータリレー20の実際の周囲温度以上の値をとることになり、このモータリレー用の推定用周囲温度TPrrを用いて算出されるモータリレー20の推定温度TPcも、常にモータリレー20の実際の温度以上の値を表すことになる。
推定温度TPcとして、モータリレー20の実際の温度よりも低い値が算出された場合、この実際よりも低い推定温度TPcを用いて、これが過熱保護温度以上であるかどうかを判断する処理である過熱保護判断を行うと、場合によっては、過熱保護のための制限が必要であるにも関わらず、推定温度TPcが実際値よりも低いことから、制限は必要ないと誤判断される可能性がある。しかしながら、上述のように、モータリレー用の推定用周囲温度TPrrとして、モータリレー20の実際の周囲温度以上の値を設定することで、モータリレー20の推定温度TPcが、モータリレー20の実際の温度以上の値となるようにしているから、このようにして算出された推定温度を用いて過熱保護判断を行うことによって、確実に過熱保護を行うことができる。
また、温度センサ17に異常が発生した場合、異常が発生する直前の値を使用して温度推定を継続することも考えられるが、異常が継続した状況で、イグニッションスイッチを一旦オフにした後、その後、イグニッションスイッチをオンとした場合、イグニッションスイッチをオフにしたその継続時間によっては、メモリ等に保存している異常が発生する直前の値と、温度センサ17の測定対象の実際の温度との誤差が大きくなり、場合によっては、推定温度が実際の温度を下回ってしまい、この場合も上述のように、実際には、過熱保護が必要であるにも関わらず、過熱保護は不要と誤判断される可能性がある。
また、例えば、温度センサ17が、その測定値として本来取り得る温度範囲内の値を出力する状態となってしまう異常が発生した場合、温度センサ17の測定温度からは異常を検出することができないため、どの時点の値を故障直前の値として用いるかの判定は困難であり、異常が発生している時点の測定温度を、異常が発生する直前の値として用いてしまう可能性がある。また、このとき、実際の温度よりも低い値を異常が発生する直前の値として用いてしまった場合、この場合も上記と同様に、過熱保護判断を的確に行うことができない可能性がある。
しかしながら、上述のように、本実施の形態においては、周囲温度として取り得る最高値をモータリレー20用の推定用周囲温度として用いているから、この推定用周囲温度を用いて推定される推定温度TPcが実際の周囲温度以下となることを回避することができ、過熱保護が必要な状況において、過熱保護不要と誤判断されることを確実に回避することができる。また、このとき、予め設定した定数を推定用周囲温度として用いているから、温度センサ17に異常が発生した場合には、測定温度に代えて推定用周囲温度を用いるだけでよく、周囲温度を新たに演算する等の処理は必要ないため、代わりの周囲温度を速やかに設定することができ、温度センサ17の異常に対して速やかに対処することができる。
また、通常用いられている、電動モータ8に供給されるモータ電流検出値から推定される温度上昇分と、その周囲温度との和から温度推定を行う方法において、電動モータ8が回転状態であるか否かに応じた温度上昇補正値ΔTPεを加算するだけで、電動モータ8が回転しているか否かに起因する誤差が含まれることのない、推定温度TPcを獲得することができることから、コントロールユニット10での処理の大幅な変更や負荷の増加を伴うことなく容易に実現することができる。
また、温度上昇補正値ΔTPε及び周囲温度TPaとして、温度推定対象の構成部品毎に設定した値、つまり、上述の場合にはモータリレー20用に設定した値を用いているから、他の構成部品の温度推定を行う場合には、フィルタ部55の各種パラメータを温度推定対象の構成部品に対応した値に変更すると共に、温度上昇補正値及び周囲温度として用いる値を、温度推定対象の構成部品に相当する値を用いるだけで対応することができる。つまり例えば、フィルタ部55のパラメータを通常操舵時用と、保舵時用とで切り替えることによっても、電動モータ8の動作状態を考慮した通電温度上昇分ΔTPupを推定することができる。しかしながら、電動モータ8の動作状態に応じて調整すべき、フィルタ部55のパラメータが多数ある場合には、通常操舵時と保舵時用とについてパラメータの調整を行うには手間がかかり、温度推定対象の構成部品を変更した場合にはその都度、二通りのパラメータを設定する必要があり、手間がかかる。
しかしながら、上記第1の実施の形態においては、電動モータ8の動作状態による温度上昇率の差による誤差分を、温度上昇補正値ΔTPεを加算することによって対応しているから、フィルタ部55のパラメータの設定は、通電操舵時及び保舵時の何れか一通りですみ、よって、温度推定対象の構成部品を変更した場合であっても、フィルタ部55のパラメータの設定は一通りでよく、温度上昇補正値ΔTPεと推定用周囲温度とを変更するだけでよい。したがって、温度推定対象の構成部品が異なる場合であっても、処理の大幅な変更や負荷の増加を伴うことなく容易に対応することができる。
また、上記第1の実施の形態においては、電動モータ8の動作状態による温度上昇率の差による誤差を除去するための補正値を、二乗精算平均部52の出力に対して加算し、この補正した二乗積算の平均値に対してフィルタ55でフィルタ処理を行っているため、温度推定対象の構成部品に関わらず二乗積算平均部52を共通とすることができる。したがって、温度推定対象の構成部品が変更された場合であっても二乗積算平均部52についてはパラメータの変更等を行う必要がないから、温度推定対象構成部品を変更した場合に対処を速やかに行うことができる。
なお、温度推定対象の構成部品としては、モータリレー20の他に、モータコイルや、電動モータ8のコネクタ端子の嵌合部、また、電動モータ8用のモータ駆動回路9を構成する電界効果トランジスタFET等のスイッチング素子等、モータ駆動電流の通電経路にある全ての部品を適用することができる。
また、上記第1の実施の形態においては、通常操舵時を基準としてフィルタ55の各種パラメータを設定し、保舵時に温度上昇分補正値としてモータリレー用20の補正値ε1を加算する場合について説明したが、逆に、保舵時を基準としてフィルタ55の各種パラメータを設定し、通常操舵時に、温度上昇分補正値を減算するようにしてもよい。
この場合の、温度推定部43の機能ブロック図は、図5の通りである。
つまり、二乗積算平均部52で算出された最大電流値iの二乗積算値の平均値Wmは減算器53′に入力される。また、温度上昇補正値設定部54′では、保舵状態のときに温度上昇補正値ΔTPεとして零を設定し、通常操舵状態のときに、通常操舵時と保舵状態とにおける通電に伴う温度上昇率の差相当のモータリレー20用の補正値ε2を設定する。
そして、減算器53′では、最大電流値iの二乗積算値の平均値Wmから温度上昇補正値ΔTPεを減算し、減算器53′の出力が、保舵状態における通電温度上昇分ΔTPup算出用のパラメータが設定されたフィルタ55′に入力され、通電温度上昇分ΔTPupが算出される。
このフィルタ55′の出力と周位温度設定部56の出力とが加算器57で加算されこれが推定温度TPcとして出力される。
つまり、通電に伴う温度上昇率は、通常操舵時に比較して保舵状態のときの方が高いことから、保舵状態における通電温度上昇分算出用のフィルタ55′を用いて通電操作時における通電温度上昇分を算出すると、その値は実際よりも高めに算出されることになる。よって、高めに算出された分、減算器53′で、温度上昇補正値ΔTPεを減算することで、通電に伴う温度上昇率の差に伴う誤差が除去されることになる。したがって、この場合も上記と同等の作用効果を得ることができる。
また、上記第1の実施の形態においては、3相の相電流のうち最大電流値iを求め、この最大電流値iを用いてモータリレー20の温度推定を行う場合について説明したが、これに限るものではなく、各相電流それぞれを用いて温度推定を行った後、その最高値を、最終的なモータリレー20の推定温度として用いてもよい。
また、上記第1の実施の形態においては、2つの一次遅れ要素を含むフィルタを用いて通電温度上昇分ΔTPupを算出する場合について説明したがこれに限るものではなく、通電温度上昇分ΔTPupを算出可能なフィルタであればどのようなフィルタであっても適用することができる。
また、上記第1の実施の形態においては、本発明によるモータ系統の温度検出装置を電動パワーステアリング制御装置に適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、モータ駆動系の構成部品の過熱保護等のためにモータに供給されるモータ電流を用いて温度計測を行うように構成されたモータ制御装置であっても適用することができる。
なお、上記第1の実施の形態において、モータ電流検出回路16が相電流検出手段に対応し、温度センサ17が周囲温度測定手段に対応し、図4の温度推定処理が温度推定手段に対応し、図4のステップS4の処理がモータ動作状態検出手段に対応し、図4のステップS12及びステップS6の処理が補正手段に対応し、図4のステップS8の処理が監視手段に対応している。
また、図2の制限回路41及び温度監視部42が過熱保護手段に対応している。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、温度推定部43の構成が異なること以外は同様であるので同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
図6は、第2の実施の形態における温度推定部43の機能ブロック図である。
第2の実施の形態における温度推定部43は、図6に示すように、通常操舵が行われた場合のモータリレー20の温度を推定する通常操舵温度推定部61と、通常操舵が行われた状態か保舵が行われた状態かを判断する操舵状態検出部62と、保舵が行われた場合のモータリレー20の温度を推定する保舵温度推定部63と、通常操舵が行われたときには通常操舵温度推定部61で推定された通常操舵温度Tnを推定温度TPcとし、保舵が行われたときには保舵温度推定部63で推定された保舵温度Tkを推定温度TPcとする推定温度設定部64とを備える。
通常操舵温度推定部61は、通常操舵が行われたときのモータリレー20の温度を推定するものであればどのような構成であってもよく、例えば、上記第1の実施の形態の温度推定部43の構成において、温度上昇補正値設定部54で設定される温度上昇補正値ΔTPεを“0”に固定した構成を有する。また、この通常操舵温度推定部61では、通常操舵温度Tnを、保舵温度Tkの算出周期とは独立した予め設定した周期で算出する。
操舵状態検出部62は、電動モータ8の動作状態から操舵状態を推定し、電動モータ8が回転して操舵補助力が付与される通常操舵状態であるか、通電状態ではあるが電動モータ8が非回転状態である保舵状態であるかを判断し、例えば、電動モータ8の回転速度が予め設定したしきい値以下であって電動モータ8が停止しているとみなすことが可能なとき保舵状態であると判断する。なお、電動モータ8の回転速度は、上記第1の実施の形態と同様に、モータ回転角センサ8aからのモータ回転角θを微分したモータ回転角速度に基づき判断すればよい。
保舵温度推定部63は、保舵状態のときに通電相が固定された相への相電流である相固定電流ifを検出する相固定電流検出部63aと、相固定電流検出部63aで検出した相固定電流ifに応じて、保舵状態であることに起因する温度上昇分である保舵加算値ΔTk及び保舵加算値ΔTkの更新周期H(if)を設定する保舵加算値設定部63bと、保舵加算値設定部63bで設定した更新周期H(if)で、保舵加算値ΔTkを通常操舵温度推定部61で推定した通常操舵温度Tnに加算して保舵温度Tkを算出する加算部63cとを備える。
前記相固定電流検出部63aでは、3相のモータ電流検出値ia、ib、icのうちのその最大値を、相固定電流ifとして検出する。つまり、通常操舵が行われている場合、3相交流モータの、例えばA相、B相、C相、A相、B相、C相…の順に、順次通電パターンが切り換えられて通電が行われる。しかしながら、保舵状態となった場合、モータが回転されないことから、例えば、A相から、B相及びC相に電流が流れる通電パターンに固定されてしまい、A相に比較的大きな電流が流れることになる。したがって、この固定された相に流れる電流、すなわち流れる電流値が最も大きな電流値を相固定電流ifとして検出する。
また、保舵加算値設定部63bでは、予め設定したテーブルに基づき相固定電流ifに対応する保舵加算値ΔTk及び更新周期Hを設定する。
このテーブルは例えば図7(a)及び図7(b)に示すように、相固定電流ifが大きいときほど、保舵加算値ΔTkも大きくなるように設定される。すなわち、相固定電流ifが大きく、流れる電流量が多いときほどモータリレー20の温度上昇率も大きいことから、温度上昇率の増加に応じて保舵加算値ΔTkも大きくなるように設定される。また、相固定電流ifが小さいときには温度上昇率は小さいことから、保舵による温度上昇分を通常操舵温度Tnに頻繁に反映させなくとも実際の温度との誤差は小さいが、相固定電流ifが大きいときには温度上昇率が大きく、保舵による温度上昇率を通常操舵温度Tnに頻繁に反映させなければ誤差が大きくなることから、相固定電流ifが大きいときほど更新周期Hが短くなるように設定し、通常操舵温度Tnと実際の温度との誤差が大きいときほど保舵による温度上昇分を頻繁に通常操舵温度Tnに反映させ、より短い周期で保舵温度Tkを更新することで保舵温度Tkと実際の温度との誤差が小さくなるようにしている。したがって、保舵温度Tkは、相固定電流ifが大きいときほどより短い周期で更新され、温度変化が大きいときには更新周期を短くして温度変化に応じて的確に保舵温度Tkを算出し、且つ温度変化が小さいときには更新周期を長くして不要な演算を回避するようになっている。
なお、図7(a)において、相固定電流ifは、I1<I2<…<Imax、保舵加算値ΔTkは、A<B<…<MAX、更新周期H(if)は、H(I1)>H(I2)>…>H(Imax)である。また、図7(b)において、横軸は相固定電流if、縦軸は保舵加算値ΔTkを表す。
次に、上記第2の実施の形態の動作を、コントロールユニット10で実行される、第2の実施の形態における温度推定処理の処理手順の一例を示す、図8のフローチャートを伴って説明する。
コントロールユニット10では、電動モータ8を駆動制御し、最適な操舵補助力を発生させると共に、モータリレー20の温度推定を行い、推定した推定温度TPcを考慮して電動モータ8を駆動制御する。
そして、温度推定部43の通常操舵温度推定部61では、予め設定した周期で通常操舵温度Tnを推定する。そして、この通常操舵温度Tnの推定周期とは独立した周期で、温度推定処理が実行され、まず、電動モータ8が通常操舵状態か、或いは保舵状態かを判断し、電動モータ8への通電が行われこれにより電動モータ8が回転しているときには通常操舵状態であるとしてステップS22に移行し、通常操舵温度推定処理で推定し所定の記憶領域に記憶している通常操舵温度Tnを読込み、これを推定温度TPcとして設定する。そして、推定温度TPcの更新周期Hとして予め設定したHnを設定し(ステップS23)、この更新周期Hnが経過した時点で(ステップS24)、ステップS21に戻り、通常操舵が行われている間は、ステップS21からステップS24の処理を繰り返し行う。このため、更新周期Hn毎に、通常操舵温度Tnが推定温度TPcとして更新設定され、通常操舵時における電動モータ8への通電に伴うモータリレー20の温度変化が、更新周期Hn毎に更新されて推定されることになる。
この通常操舵状態から保舵が行われた場合には、通電が行われているが電動モータ8が回転しないことから保舵状態と判断され、ステップS21からステップS31に移行し、3相のモータ電流のうち電流値が最大のものを相固定電流ifとして特定し、この相固定電流ifに対応する保舵加算値ΔTk(if)と更新周期H(if)とをテーブルから特定する(ステップS32)。そして、通常操舵温度推定処理で推定し所定の記憶領域に記憶している通常操舵温度Tnを読み込み、この通常操舵温度Tnに保舵加算値ΔTk(if)を加算し、これを推定温度TPcとする。そして、相固定電流ifに応じた更新周期H(if)を更新周期Hとして設定し(ステップS34)、この更新周期H(if)が経過した時点で(ステップS24)、ステップS21に戻り、保舵が行われている間は、ステップS21、ステップS31〜ステップS34、ステップS24の処理を繰り返し行う。
このため、更新周期H(if)毎に、通常操舵温度Tnと保舵加算値ΔTk(if)との和が推定温度TPcとして設定されることになる。
ここで、保舵状態のときには、通常操舵温度Tnに、相固定電流ifに応じた保舵加算値ΔTk(if)を加算するだけで推定温度TPcを算出することができる。
保舵状態の場合に、推定温度TPcを通常操舵時と同様に、例えば最大電流値の二乗積算値の平均値に基づいて算出するようにした場合、保舵による温度上昇率を考慮した周期で算出する場合には、温度推定に伴う処理負荷の増加を伴うことになり、またある程度の演算速度が必要となる。
しかしながら、上述のように、保舵状態の場合には、所定周期で算出される通常操舵温度Tnに、相固定電流ifに応じた保舵加算値ΔTkを加算して、推定温度TPcを算出していることから、処理負荷の増加を抑制しつつ、且つ誤差の小さい的確な推定温度TPcを算出することができる。また、このとき、単に相固定電流ifに応じた保舵加算値ΔTkを特定し、これを通常操舵温度Tnに加算するだけで推定温度TPcを獲得することができるから、従来の、通常操舵温度Tnを算出する処理手順において、大幅な変更を伴うことなく容易に実現することができる。
特に、保舵状態の場合には、通常操舵時に比較して温度上昇率が大きく、温度の変化速度が大きいため、温度推定を速やかに行う必要があるが、上述のように、更新周期が比較的長くてもそれほど影響のない通常操舵温度Tnに対し、保舵に伴う温度上昇分を考慮した保舵加算値ΔTkを加算することで推定温度TPcを得ていることから、仮に、通常操舵温度Tnの更新周期が長くても、保舵加算値ΔTkの更新周期を短くすることによって、保舵加算値ΔTkを加算するだけで、保舵による温度上昇分を考慮した誤差の少ない推定温度TPcを得ることができる。
また、更新周期H(if)は、相固定電流ifに応じて設定され、相固定電流ifが大きいときほど短くなるように設定される。相固定電流ifが大きいときには、温度上昇率が大きくなるため、モータリレー20の温度上昇分も大きくなるが、保舵加算値ΔTk(if)は、相固定電流ifが大きいときほど大きな値となるように設定されることから、相固定電流ifに応じた温度上昇分相当の保舵加算値ΔTk(if)をより短い周期で算出することができ、これを通常操舵温度Tnに加算することによって、より高精度な推定温度TPcを得ることができる。
また、相固定電流ifに応じて温度上昇率が異なるため、相固定電流ifが大きいときほど、推定温度TPcの所定時間あたりの温度変化量も大きくなる。このため、推定温度TPcを定周期で更新するようにした場合、相固定電流ifが大きいときほど、推定温度TPcと実際の温度との誤差が大きくなる。しかしながら、推定温度TPcの更新周期Hを相固定電流ifに応じて設定し、相固定電流ifが大きいときほど推定温度TPcの更新周期Hが短くなるようにしていることから、実際の温度変化量が大きいときほど推定温度TPcの更新周期Hが短くなることになって、実際の温度と推定温度TPcとの温度誤差を小さくすることができ、温度推定をより高精度に行うことができる。
また、通電による温度変化が小さく、実際の温度と推定温度TPcとの誤差が小さいときには、推定温度TPcの更新周期を長くしていることから、その分処理負荷を低減することができる。
また、このように、モータリレー20の温度推定を大幅な処理負荷を伴うことなく実現することができるため、温度推定対象の構成部品として、モータリレー20だけでなく、モータ駆動電流の通電経路にある複数の部品それぞれについて温度推定を行う場合であっても、上述のように、通常操舵時における通常操舵温度Tnに対して保舵加算値ΔTkを加算するだけで保舵状態における推定温度TPcを検出することができることから、保舵状態を考慮して温度推定を行うことに伴って処理装置の演算処理負荷が大幅に増加することなく実現することができる。
また、1つの加熱保護制御で通常操舵時における温度推定と、保舵時のような相固定条件下における温度推定とを行い、これらに基づいて加熱保護処理を行うようにした場合、温度推定は相固定条件に適した推定を行うため、加熱保護制御では、通常操舵時に対して約3倍のマージンを持った加熱保護を行うことになる。つまり、操舵態様によって、加熱保護の保護度合が異なってしまうという問題がある。しかしながら、上述のように、それぞれの操舵態様に応じた高精度な温度推定を行うことができることから、過保護となることなく、それぞれに適した加熱保護を行うことができる。
また、このように、各部の温度推定を高精度に行うことができるため、各部の温度保護条件に応じて各部の温度状況を的確に判断することができることから、各部の温度状況により適した通電制限を行うことができ、電動パワーステアリング装置による操舵補助を、可能な範囲で最大限有効に活用することができる。
なお、上記第2の実施の形態においては、保舵状態のときに保舵加算値ΔTkと通常操舵温度Tnとを用いて推定温度TPcを算出する場合について説明したがこれに限るものではない。
また、上記第2の実施の形態においては、所定周期で算出される通常操舵温度Tnに、相固定電流ifに応じた保舵加算値ΔTkを加算することにより推定温度TPcを算出する場合について説明したが、多少、演算処理負荷が増加するが、相固定電流ifに応じた更新周期Hのタイミングで、通常操舵温度Tn及び保舵加算値ΔTkを演算し、これらに基づいて推定温度TPcを算出するようにしてもよい。
また、上記第2の実施の形態においては、温度推定対象の構成部品として、モータリレー20を用いた場合について説明したが、これに限るものではなく、上記第1の実施の形態と同様に、モータコイルや電動モータ8のコネクタ素子の嵌合部、また、電動モータ8用のモータ駆動回路9を構成する電界効果トランジスタFET等のスイッチング素子等、モータ駆動電流の通電経路にある全ての部品を適用することができる。
なお、上記各実施の形態においては、通電状態であり且つ電動モータ8が回転していないときに保舵状態であると判断する場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、操舵トルクTの変動量が小さく且つ電動モータ8の回転数の変動量が小さいときに保舵状態であると判断するようにしてもよく、要は、保舵状態であることが検出できればどのような方法であってもよい。
また、上記各実施の形態においては、3相モータに適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、ブラシモータ、多相ブラシレスモータ等であっても適用することができる。
なお、上記第2の実施の形態において、モータ電流検出回路16が相電流検出手段に対応し、通常操舵温度推定部61が温度推定手段に対応し、操舵状態検出部62がモータ動作状態検出手段に対応し、相固定電流検出部63a及び保舵加算値推定部63bが補正値算出手段に対応し、加算部63cが補正手段に対応している。
本発明を電動パワーステアリング制御装置に適用した場合の一実施形態を示す概略構成図である。 図1のコントロールユニットの具体的構成を示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態の温度推定部の具体的構成を示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態の温度推定部での温度推定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 温度推定部のその他の例を示す機能ブロック図である。 第2の実施の形態の温度推定部の具体的構成を示す機能ブロック図である。 相固定電流と保舵加算値及び更新周期との対応を表す説明図である。 第2の実施の形態の温度推定部での温度推定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
7 操舵トルクセンサ
8 電動モータ
10 コントロールユニット
14 車速センサ
16 モータ電流検出回路
17 温度センサ
41 制限回路
42 温度監視部
43 温度推定部

Claims (11)

  1. 電動モータの相電流を検出する相電流検出手段と、
    前記電動モータ及びその駆動電流通電経路に配置されているモータ系統の構成部品のうち温度検出対象の構成部品の周囲温度を測定する周囲温度測定手段と、
    前記相電流検出手段で検出される相電流検出値を用いて、前記温度検出対象の構成部品の通電に伴う温度上昇分を推定し、当該温度上昇分と前記周囲温度測定手段で測定した温度測定値との和から前記温度検出対象の構成部品の温度を推定する温度推定手段と、を備えたモータ系統の温度検出装置において、
    前記電動モータが回転状態及び停止状態の何れの状態にあるかを検出するモータ動作状態検出手段と、
    前記温度推定手段で推定される温度上昇分の演算過程における演算値に、温度検出対象の構成部品毎に予め設定された前記電動モータの動作状態に起因する温度上昇率差補正用の補正値を加算又は減算して前記温度上昇分を補正する補正手段と、を備えることを特徴とするモータ系統の温度検出装置。
  2. 前記温度推定手段は、前記相電流検出手段で検出される相電流検出値の二乗積算値の平均を算出する二乗積算平均部と、該二乗積算平均部で算出した平均値をフィルタ処理して前記温度上昇分を推定するフィルタ部とを備え、
    前記補正手段は、前記フィルタ部に入力される前記二乗積算平均部で算出した平均値に対して補正を行うことを特徴とする請求項1記載のモータ系統の温度検出装置。
  3. 前記周囲温度測定手段の異常監視を行う監視手段を備え、
    前記温度推定手段は、前記監視手段で前記周囲温度測定手段の異常を検出したときには、前記周囲温度測定手段の温度測定値に代えて、温度検出対象の構成部品に対応する、前記構成部品毎に予め設定された推定用周囲温度を用いて、前記温度検出対象の構成部品の温度推定を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のモータ系統の温度検出装置。
  4. 前記推定用周囲温度は、前記温度検出対象の構成部品の周囲温度が取り得る最高値相当の値に設定されることを特徴とする請求項3記載のモータ系統の温度検出装置。
  5. 前記相電流検出値を用いて、前記温度検出対象の構成部品の前記温度上昇率差補正用の補正値を算出する補正値算出手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のモータ系統の温度検出装置。
  6. 電動モータの相電流を検出する相電流検出手段と、
    前記相電流検出手段で検出した相電流検出値を用い、前記電動モータの動作状態が一の動作状態にあるときの通電に伴う温度上昇分を考慮して、前記電動モータ及びその駆動電流通電経路に配置されているモータ系統の構成部品のうち温度検出対象の構成部品の温度を推定する温度推定手段と、
    前記電動モータの動作状態を検出するモータ動作状態検出手段と、
    前記モータ動作状態検出手段で検出された検出動作状態が前記一の動作状態とは異なるとき、前記相電流検出値に基づき、前記検出動作状態が前記一の動作状態とは異なることに起因する、前記温度検出対象の構成部品の通電に伴う温度上昇率差補正用の補正値を算出する補正値算出手段と、
    前記温度推定手段で推定される温度推定値に、前記補正値算出手段で算出した補正値を加算又は減算して、前記電動モータの動作状態に応じた温度推定値を算出する補正手段と、を備えることを特徴とするモータ系統の温度検出装置。
  7. 前記一の動作状態は、前記電動モータが回転している回転状態であって、
    前記モータ動作状態検出手段は、前記電動モータが回転状態及び停止状態の何れの状態にあるかを検出し、
    前記補正手段は、前記電動モータが前記停止状態にあるときの温度推定値を算出することを特徴とする請求項6記載のモータ系統の温度検出装置。
  8. 前記補正値算出手段は、前記相電流検出値で検出される各相の検出値のうちの最大電流検出値を用いて前記補正値を算出し、且つ、前記最大電流検出値が大きいときほど大きな値となるように前記補正値を算出することを特徴とする請求項5又は請求項7記載のモータ系統の温度検出装置。
  9. 前記補正値算出手段は、前記電動モータが検出された動作状態にあるときの、前記温度検出対象の構成部品の温度上昇率に応じた周期で前記補正値を算出することを特徴とする請求項5から請求項8の何れか1項に記載のモータ系統の温度検出装置。
  10. 上記請求項1から請求項9の何れか1項に記載の電動モータの温度検出装置を、操舵補助力発生用の電動モータのモータ系統においてその構成部品の温度検出を行う温度検出装置に適用したことを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  11. 前記温度推定値を用いて、前記構成部品の過熱保護を行う過熱保護手段を備えることを特徴とする請求項9記載の電動パワーステアリング制御装置。
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