JP2008062667A - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用ブレーキ液圧制御装置において、制御基板をケーシングに支持するための基板支持部材に基板の支持と放熱の2つの機能を持たせることにより、基板利用面積の増大(基板の小型化・低コスト化)を図るとともに基板の放熱性を向上させることができる車両用ブレーキ液制御装置を提供する。
【解決手段】車両用ブレーキ液圧制御装置においては、制御基板50は基板支持部材70を介してケーシングの隔壁41bに支持される。基板支持部材70は、制御基板50に対向する隔壁41bの対向面41b1に沿って延在して該対向面に取り付けられている本体71と、該本体71から制御基板50に向けて立設され該制御基板50の導体パターン52aに形成されたスルーホール52a1に係合されるピン72とが、金属で一体的に形成されている。制御基板50の熱は、導体パターン52aおよびピン72を介して本体71に伝導し、その本体71から放熱する。
【選択図】図5
【解決手段】車両用ブレーキ液圧制御装置においては、制御基板50は基板支持部材70を介してケーシングの隔壁41bに支持される。基板支持部材70は、制御基板50に対向する隔壁41bの対向面41b1に沿って延在して該対向面に取り付けられている本体71と、該本体71から制御基板50に向けて立設され該制御基板50の導体パターン52aに形成されたスルーホール52a1に係合されるピン72とが、金属で一体的に形成されている。制御基板50の熱は、導体パターン52aおよびピン72を介して本体71に伝導し、その本体71から放熱する。
【選択図】図5
Description
本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
この種の車両用ブレーキ液圧制御装置としては、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図1に示されているように、車両用ブレーキ液圧制御装置においては、電子制御ユニットの基板19が、樹脂製の筐体13のプレート部15の背面に突設された複数の支柱18の先端のスナップフィットにより固定されている。プレート部15にはバスバー14が配設されており、バスバー14の端子部22はコイル端子21と接合されるとともに、バスバー14の他端は基板19に半田付けにて接続されている。カバー25は、基板19などを覆ってプレート部15の背面に振動溶着などにより固定されている。
このように構成されている車両用ブレーキ液圧制御装置の組み立てにあっては、基板19を筐体13の支柱18のスナップフィットに嵌着して基板19を筐体13に保持させ、その後、その状態のまま基板19の表面(プレート部15と反対の面)をハンダ槽に浸けてバスバー14などを基板19にハンダ付けする。その後、カバー25を筐体13に固定している。
また、他の形式としては、特許文献2に示されているものが知られている。特許文献2の図1に示されているように、電子部品16を実装した基板14が、樹脂製の保護ケース10内に閉塞状態で配置されているとともに、この保護ケース10の外部に金属製のアクチュエータブロック20が装着されている形式の電子制御装置においては、電子部品16で発生した熱を、保護ケース10の内部から外部のアクチュエータブロック20に伝達する熱伝達経路(熱伝達部材30、ボルト24など)が構成されている。これにより、閉塞型のケース10内に配置された電子部品16で発生する熱を、ケース10外のアクチュエータブロック20を利用して効率よく放熱することを可能にしている。
特開2004−119960号公報
特開2004−172224号公報
上述した特許文献1に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置においては、樹脂製の支柱18のスナップフィットを使用して基板19を筐体13に固定しているが、支柱18は樹脂製であるため強度を稼ぐためには比較的大径とならざるを得ないのでその分基板利用面積(例えば電子部品搭載用面積)が小さくなるという問題があった。
また、上述した特許文献2に記載の車両用ブレーキ液圧制御装置においては、基板の放熱性を向上させることができるが、熱伝達部材30、ボルト24など放熱専用の部品が必要となり、小型化・低コスト化が阻まれるという問題があった。
本発明は、上述した各問題を同時に解消するためになされたもので、車両用ブレーキ液圧制御装置において、制御基板をケーシングに支持するための基板支持部材に基板の支持と放熱の2つの機能を持たせることにより、基板利用面積の増大(基板の小型化・低コスト化)を図るとともに基板の放熱性を向上させることを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、車両のブレーキ制御を行う複数の電磁弁が組付面に組み付けられたブロックと、電磁弁を制御する電子回路が形成されている制御基板と、開口を有し、その開口端をブロックの組付面に液密に当接させ電磁弁を覆うようにブロックに着脱可能に取り付けられるケーシングと、電磁弁を収納する第1室と制御基板を収納する第2室とにケーシング内を区画するとともに制御基板に対向して配設された隔壁と、制御基板に対向する隔壁の対向面に沿って延在して該対向面に取り付けられている本体と、該本体から制御基板に向けて立設され該制御基板の導体パターンに形成されたスルーホールに係合されるピンとが、熱伝導率が樹脂以上である熱伝導率の材質で一体的に形成された基板支持部材と、を備えたことである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、導体パターンは発熱部品に接続されている導体パターンであることである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、基板支持部材は、金属で形成され、かつ、導体パターンに半田付けされることである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、制御基板は、基板支持部材を介してケーシングの隔壁に支持される。このとき、制御基板の熱は、導体パターンおよび基板支持部材のピンを介して基板支持部材の本体に伝導し、その本体からケーシングないしは大気へ放熱する。したがって、制御基板をケーシングに支持するための基板支持部材に基板の支持と放熱の2つの機能を持たせることにより、基板利用面積の増大(基板の小型化・低コスト化)を図るとともに基板の放熱性を向上させることができる。また、放熱専用の部品を別に設けなくてもよいので、車両用ブレーキ液圧制御装置の小型化・低コスト化を達成することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明において、導体パターンは発熱部品に接続されている導体パターンであるので、発熱部品からの熱をより効率的に放熱することができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項1または請求項2に係る発明において、基板支持部材は、金属で形成され、かつ、導体パターンに半田付けされるので、制御基板と基板支持部材との接触面積をより大きくして熱伝導性を向上させるとともに制御基板を基板支持部材により確実かつ強固に固定することができる。
以下、本発明による車両用ブレーキ液圧制御装置の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、この車両用ブレーキ液圧制御装置13を適用した液圧ブレーキ装置10の概要を示す図である。図2は、カバー42未搭載のケーシングユニット24の右側面図である。図3は、カバー42および制御基板50未搭載のケーシングユニット24の右側面図である。図4は、ケーシングユニット24の左側面図である。
液圧ブレーキ装置10は、車両の車輪Wに制動力を付与するものである。液圧ブレーキ装置10は、図1に示すように、マスタシリンダ12、車両用ブレーキ液圧制御装置13、リザーバタンク14およびブレーキ(ホイールシリンダ)15を備えている。マスタシリンダ12は、ブレーキペダル11の踏み込みによるブレーキ操作状態に対応した液圧を生成して車両の車輪Wの回転を規制するブレーキ15に供給するものである。
車両用ブレーキ液圧制御装置13は、1つの構成体であり、ブロックであるソレノイドブロック21およびポンプブロック22から構成されているブレーキアクチュエータ23と、ケーシングユニット24とから構成されている。リザーバタンク14は、ブレーキ液を貯蔵してマスタシリンダ12とブレーキアクチュエータ23にそのブレーキ液を供給するものである。なお、リザーバタンク14は配管19を介してマスタシリンダ12にブレーキ液を補給している。
ソレノイドブロック21は、配管16を介してリザーバタンク14と連通し、配管17を介してマスタシリンダ12と連通し、配管18を介してブレーキ15に連通している。ソレノイドブロック21内には、各配管16〜18、ポンプ22aに接続されている油路が形成されている。保持弁、減圧弁、制御弁など複数の電磁弁であるソレノイドバルブ31や液圧を検出する圧力センサ(図示省略)が前記油路上に配設されるようにソレノイドブロック21に組み付けられている。これにより、マスタシリンダ12からの液圧が所定のブレーキ15に供給されたり、ポンプ22aからの液圧が各ブレーキ15に供給されたりするようになっている。ソレノイドバルブ31は、例えば1つのブレーキ油圧系にそれぞれ保持弁および減圧弁用として2個ずつ、制御弁用に1個ずつ配設されており、2つのブレーキ油圧系の合計は10個となる。
ソレノイドバルブ31は、ソレノイドブロック21に取り付けられる本体部31aと、隔壁41bに取り付けられ本体部31aの上部に着脱可能なソレノイド部31bと、を備えている。なお、本体部31aは、主として、ソレノイドブロック21に固定されたスリーブ、スリーブの上端に固定された固定子、スリーブ内に摺動自在に収納された可動子、スリーブの下端に設けられた弁部などから構成されている。ソレノイド部31bは、主として、隔壁41bに固定された環状のヨーク31b1、ヨーク31b1に収納されたソレノイド31b2、ヨーク31b1の上部から立設されソレノイド31b2に接続された一対の端子31b3(リード)などから構成されている。本体部31aの上部(固定子を含む部分)がヨーク31b1の貫通穴31b4に着脱可能に挿入されている。これにより、ソレノイド部31bは、本体部31aに着脱可能に組み付けられている。
ソレノイド部31bの端子31b3の先端は制御基板50の電子回路51(導体パターン52)に接続されている。図3に示すように、端子31b3は隔壁41bに埋設されたバスバー65の一端65aに当接して接続している。バスバー65の他端部は隔壁41bから制御基板50に向けて(図3にて紙面上方に向けて)突出し、その先端65bは制御基板50(導体パターン52)に形成されたスルーホール56のいずれかを貫通し半田付けにより接続されている。スルーホール56に接続されている導体パターンは図示省略している。
ポンプブロック22は、ソレノイドブロック21の組付面21aの反対側の面に密着して組み付けられている。ポンプブロック22内には、ソレノイドブロック21の油路に連通する油路が形成されている。ポンプ22aが前記油路上に配設されている。ポンプ22aは、ポンプブロック22に組み付けられているモータ22bの作動によって駆動して、リザーバタンク14から配管16を介してブレーキ液をマスタシリンダ12に戻す。
ブレーキアクチュエータ23は、マスタシリンダ12とは別体に設けられて同マスタシリンダ12からブレーキペダル11のブレーキ操作状態に対応した液圧を独立に生成することができるものである。
ケーシングユニット24は、ケーシング40と制御基板50から構成されている。ケーシング40は、ケース41およびカバー42から構成されている。
ケース41は開口41aを有するトレイ状に形成されている。ケース41は、基部41bと基部41bの周縁から立設された側部41cが一体的に合成樹脂で形成されたものである。開口41aの開口端(側部41cの先端)は、ソレノイドブロック21の組付面21aに液密に当接している。ケース41はソレノイドブロック21にねじ止めなどにより着脱可能に組み付けられている。ソレノイドブロック21とケース41との間には、ソレノイドバルブ31を収納する第1室R1が形成されている。
カバー42は、開口42aを有するトレイ状に形成されている。カバー42は、基部42bと基部42bの周縁から立設された側部42cが一体的に合成樹脂で形成されたものである。開口42aの開口端(側部42cの先端)は、ケース41の基部41bの外側壁面に振動溶着などにより接着されている。ケース41とカバー42との間には、制御基板50を収納する第2室R2が形成されている。
このように、ケーシング40は、開口41aを有し、その開口端をソレノイドブロック21の組付面21aに液密に当接させソレノイドバルブ31を覆うようにソレノイドブロック21に着脱可能に取り付けられるものである。
また、上記ケース41の基部41bは、上記ケーシング40内を第1室R1と第2室R2に区画する隔壁である。この隔壁41bは、制御基板50に対向して配設されている。隔壁41bには、貫通穴60が形成されている。この貫通穴60は、ソレノイド部31bの一対の端子31b3を貫通させるためのものであり、ソレノイドバルブ31と同数(本実施形態では10個)だけ形成されている。
隔壁41bには制御基板50を支持するための基板支持部材70が複数設けられている。基板支持部材70は本実施形態では3つ設けられている。この基板支持部材70は、本体71とピン72から構成されている。本体71とピン72は、熱伝導率が樹脂以上である熱伝導率の材質で一体的に形成されている。本実施形態では、基板支持部材70は金属(例えば黄銅)で一体的に形成されている。
本体71は、制御基板50に対向する隔壁41bの対向面41b1に沿って延在して該対向面41b1に取り付けられるものである。この本体71は、板状に形成されており、放熱性を考慮してできるだけ面積を大きく設定するのが好ましい。この場合、本体71のための最大面積は、隔壁41bの対向面41b1に搭載される他の部品の搭載レイアウト・面積、隔壁41bの形状によって決定される。本体71(基板支持部材70)は、ケース41を成型する際にインサート成型してもよいし、ケース41に後付してもよい。
ピン72は、本体71から制御基板50に向けて立設され該制御基板50の導体パターン52に形成されたスルーホール52a1(またはスルーホール52b1)に係合されるものである。本実施形態における係合の形式としては、ピン72の弾性変形を利用して係合している。
具体的には、図5にて破線で示すように、ピン72は本体71から斜めに延在するように予め形成されている。スルーホール52a1(またはスルーホール52b1)に挿入する際には、ピン72を斜めの状態から直立状態(本体71から垂直な状態)に弾性変形させて挿入する。挿入後、ピン72はもとの形状(斜めの状態)に戻ろうとするが、スルーホール52a1(またはスルーホール52b1)に当接しているので、ピン72はスルーホール52a1(またはスルーホール52b1)を押圧する。
このとき、各ピン72がすべて同じ方向に斜めに形成されていないで、異なる方向に斜めに(例えばあるピン72は他のピン72と反対側に)形成されているので、これらピン72はスルーホール52a1(またはスルーホール52b1)に係合する。また、制御基板50のスルーホール56を貫通するバスバー65の先端65bをピン72と異なる方向に斜めに形成するようにしてもよい。これによれば、ピン72とバスバー65の先端65bとが協同して、ピン72はスルーホール52a1(またはスルーホール52b1)に係合する。
なお、ピン72は先端より大径の段部を形成するようにしてもよい。この段部によって制御基板50の高さ方向(ピン72の軸方向)の位置決めが可能となる。
また、隔壁41bには制御基板50を支持するための支柱75がケース41と一体的に形成されている。この支柱75は従来から使用されているもので、先端に形成されたスナップフィット75aと制御基板50に形成された係合孔50bが係合することにより制御基板50を支持(保持)するものである。
また、隔壁41bには、図5に示すように、一端がコネクタ54の端子54a(外部バッテリ(+B(例えば+12V))に接続される端子)に接続されて先端66bが制御基板50の導体パターン52aに接続されるバスバー66が設けられている(埋設されている)。
制御基板50は、車輪Wの回転速度を検出する回転速度センサ(図示省略)などから入力した信号に基づいてモータ22b、各ソレノイドバルブ31を制御して、通常ブレーキ制御、アンチロックブレーキ制御(ABS)、横滑り防止制御(ESC)などの制御を実施するものである。
この制御基板50は、基板50aに形成された電子回路51を備えている。電子回路51は、基板50a上に配設された導体パターン52、電子部品53(IC、抵抗、コンデンサ、ダイオード、スイッチング素子など)、コネクタ54などから構成されている。
導体パターン52は、電子部品53やコネクタ54を電気的に接続する電線である。この導体パターン52には、上述した基板支持部材70のピン72が半田付けされている。ピン72が接続(係合)される導体パターン52としては、電源ライン用導体パターン52a、グランド用導体パターン52b、放熱用導体パターン(図示省略)などがある。
電源ライン用導体パターン52aには、主として図2および図5に示すように、スルーホール52a1が形成されており、基板支持部材70のピン72が半田付けされている。このスルーホール52a1は導体パターン52aと電気的に独立して(絶縁して)形成されるものではなく、導体パターン52aと電気的に同電位のものとして導体パターン52aの一部を形成するものである。したがって、ピン72を係合するために専用の場所を別に設けることなく、導体パターン52aの一部を共用してピン72を係合することができる。
また、電源ライン用導体パターン52aには、主として図2および図5に示すように、スルーホール52a2が形成されており、バスバー66の先端66bが貫通して半田付けされている。これにより、電源ライン用導体パターン52には、外部バッテリからの電源電圧(例えば+12V)が供給されている。
また、電源ライン用導体パターン52aには、モータ22bや電磁弁31をオン・オフするFETやトランジスタなどのスイッチング素子53bが接続されている。これらスイッチング素子は高速でスイッチングして発熱する発熱部品である。この発熱部品53bが発熱すると、その熱はバスバー66を通って放熱するだけでなく、導体パターン52a、基板支持部材70のピン72を通って本体71に伝わり放熱する。なお、発熱部品としては、スイッチング素子53bの他に制御負荷の大きいCPU53aなどがある。
グランド用導体パターン52bには、主として図2に示すように、スルーホール52b1が形成されており、基板支持部材70のピン72が半田付けされている。このスルーホール52b1は導体パターン52bと電気的に独立して(絶縁して)形成されるものではなく、導体パターン52bと電気的に同電位のものとして導体パターン52bの一部を形成するものである。したがって、ピン72を係合するために専用の場所を別に設けることなく、導体パターン52bの一部を共用してピン72を係合することができる。
また、グランド用導体パターン52bには、主として図2に示すように、スルーホール52b2が形成されており、コネクタ54の端子54a(GND)が貫通して半田付けされている。これにより、グランド用導体パターン52bは、グランドに接続されている。例えば、このグランド用導体パターン52bに発熱部品が接続されていれば、発熱部品からの熱を導体パターン52b、基板支持部材70のピン72を通って本体71に伝えて放熱することができる。また、制御基板50全体が高温となった場合、その熱を導体パターン52b、基板支持部材70のピン72を通って本体71に伝えて放熱することができる。
放熱用導体パターンは、発熱部品と接続されてその部品の搭載面内層またはその反対の面に設けられるものである。この放熱用導体パターンに基板支持部材70のピン72を接続しても、上述した電源ライン用導体パターン52aやグランド用導体パターン52bと同様の作用効果を得ることができる。
コネクタ54は、外部の電源(例えば車載バッテリ)、電子制御ユニット(ECU、例えばエンジン制御用ECU)、センサ(例えば、車輪速度センサ)と接続された電線と導体パターン52とを接続するものである。コネクタ54は、外部と互いに入出力する信号(端子信号)用の端子54a,54b,54cなどを複数有している。端子54aは、外部の電源である車載バッテリ(例えば12V電源)と接続されるものである。この端子54aは、一対の端子であり、一方は車載バッテリのプラス極例えば+12Vが供給され、他方はマイナス極すなわちグランド(GND)が接続されている。このような電源も入出力信号であるとする。端子54bは、外部の電子制御ユニットとバスライン(車内LAN)を介して接続されており、電子制御ユニットとの間で信号を互いに入出力するものである。端子54cは、外部のセンサである車輪速度センサと接続されており、車輪速度センサからの信号を入力するものである。
各端子54a,54b,54cは、制御基板50に形成されたスルーホール57にそれぞれ半田付けされ接続されている。スルーホール57に接続されている導体パターンのうち導体パターン52b以外のものは図示省略している。
このように構成された液圧ブレーキ装置10の作動について説明する。通常ブレーキ制御時においては、液圧供給源からの液圧が各ブレーキ15に供給される。ブレーキアクチュエータ23は車輪Wへの各液圧をそれぞれ独立に制御することができるので、液圧ブレーキ装置10はアンチロックブレーキ制御、横滑り防止制御、トラクション制御などを実施することもできる。
上述した車両用ブレーキ液圧制御装置13の組立について説明する。まず、ケース41にソレノイドバルブ31のソレノイド部31bを固定する。次に、制御基板50をケース41に仮固定した後、半田付けする。具体的には、制御基板50の各スルーホール52a1,52b1に基板支持部材70のピン72を貫通させ、制御基板50の各スルーホール56にバスバー65の先端65bを貫通させ、制御基板50のスルーホール52a2にバスバー66の先端66bを貫通させ、制御基板50のスルーホール52b2にコネクタ54の端子54aを貫通させ、制御基板50の各スルーホール57にコネクタ54の端子54a,54b,54cを貫通させる。このとき、前記各スルーホールにピン72、バスバーの先端、コネクタの端子を位置合わせするための治具を使用するとよい。これにより、上述したように基板支持部材70のピン72によって制御基板50がケース41に固定(保持)される。
その後、その状態のまま制御基板50の表面(隔壁41bと反対の面)をハンダ槽に浸けて上記ピン、バスバーの先端、コネクタの端子を制御基板50にハンダ付けする。そして、ケース41にカバー42を接着固定する。これにより。ケーシングユニット24の組み立てが完了する。
これとは別に、ソレノイドブロック21にソレノイドバルブ31の本体部31aを固定する。そして、ソレノイドバルブ31の本体部31aをソレノイド部31bに装着させて、前記ソレノイドブロック21とケーシングユニット24を接合させてねじ止め固定する。その後、この構造体とポンプブロック22を接合させてねじ止め固定する。なお、ソレノイドブロック21とポンプブロック22がもともと一体となっている場合もある。
上述した説明から明らかなように、本実施形態によれば、制御基板50は、基板支持部材70を介してケーシング40の隔壁41bに支持される。このとき、制御基板50の熱は、導体パターン52および基板支持部材70のピン72を介して基板支持部材70の本体71に伝導し、その本体71からケーシング40ないしは大気に放熱する。したがって、制御基板50をケーシング40に支持するための基板支持部材70に基板の支持と放熱の2つの機能を持たせることにより、基板利用面積の増大(基板の小型化・低コスト化)を図るとともに基板の放熱性を向上させることができる。また、放熱専用の部品を別に設けなくてもよいので、車両用ブレーキ液圧制御装置の小型化・低コスト化を達成することができる。
また、導体パターン52は発熱部品53bに接続されている導体パターン52aであるので、発熱部品53bからの熱をより効率的に放熱することができる。
また、基板支持部材70は、金属で形成され、かつ、導体パターン52に半田付けされるので、ピン72と導体パターン52との接触面積が半田付けの分だけ大きくなる。したがって、単に接触させる場合と比較して、制御基板50と基板支持部材70との接触面積をより大きくして熱伝導性を向上させるとともに制御基板50を基板支持部材70により確実かつ強固に固定することができる。
なお、上述した実施形態においては、制御基板50と基板支持部材70(ピン72)との係合の形式としては、ピン72の弾性変形を利用して係合するようにしたが、これ以外の形式で制御基板50と基板支持部材70を係合するようにしてもよい。例えば、図6に示すように、ピン72を塑性変形して(折り曲げて)係合するようにしてもよく、図7に示すように、ピン72の先端にスナップフィット72aを形成してスナップフィット72aにより係合するようにしてもよい。また、ピン72の外径をそのピン72が係合するスルーホールより若干大きく設定し、ピン72をスルーホールに嵌着して係合するようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、基板支持部材70は、熱伝導率が樹脂以上である熱伝導率の材質であれば、金属以外の材質(材料)例えばセラミック材で形成するようにしてもよい。
制御基板50と基板支持部材70(ピン72)との結合は、基板支持と熱伝導を目的としているため、電気信号接続に要求される接続信頼性(例えば、半田付けの耐熱衝撃性)を確保する必要はない。
また、上述した実施形態においては、ケーシング40はケース41とカバー42とから構成したが、一つのケースとその中央に配設される隔壁(隔壁41bに相当するもの)から構成するようにしてもよい。
10…液圧ブレーキ装置、11…ブレーキペダル、12…マスタシリンダ、13…車両用ブレーキ液圧制御装置、14…リザーバタンク、15…ブレーキ、16〜19…配管、21…ソレノイドブロック(ブロック)、21a…組付面、22…ポンプブロック、22a…ポンプ、22b…モータ、23…ブレーキアクチュエータ、24…ケーシングユニット、31…ソレノイドバルブ(電磁弁)、31a…本体部、31b…ソレノイド部、31b1…ヨーク、31b2…ソレノイド、31b3…端子、31b4…貫通穴、31b5…テストポイント(第2測定箇所)、40…ケーシング、41…ケース、41a…開口、41b…基部(隔壁)、41c…側部、42…カバー、42a…開口、42b…基部、42c…側部、50…制御基板、50a…基板、51…電子回路、52…導体パターン、52a1,52a2…スルーホール、53…電子部品、53a…CPU、53b…発熱部品(スイッチング素子)、54…コネクタ、54a,54b,54c…端子、60…貫通穴、70…基板支持部材、71…本体、72…ピン、R1…第1室、R2…第2室、W…車輪。
Claims (3)
- 車両のブレーキ制御を行う複数の電磁弁(31)が組付面(21a)に組み付けられたブロック(21)と、
前記電磁弁を制御する電子回路(51)が形成されている制御基板(50)と、
開口(41a)を有し、その開口端を前記ブロックの組付面に液密に当接させ前記電磁弁を覆うように前記ブロックに着脱可能に取り付けられるケーシング(40)と、
前記電磁弁を収納する第1室(R1)と前記制御基板を収納する第2室(R2)とに前記ケーシング内を区画するとともに前記制御基板に対向して配設された隔壁(41b)と、
前記制御基板に対向する前記隔壁の対向面に沿って延在して該対向面に取り付けられている本体(71)と、前記本体から前記制御基板に向けて立設され該制御基板の導体パターン(52)に形成されたスルーホール(52a1)に係合されるピン(72)とが、熱伝導率が樹脂以上である熱伝導率の材質で一体的に形成された基板支持部材(70)と、
を備えたことを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1において、前記導体パターンは発熱部品(53b)に接続されている導体パターンであることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
- 請求項1または請求項2において、前記基板支持部材は、金属で形成され、かつ、前記導体パターンに半田付けされることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006239342A JP2008062667A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 車両用ブレーキ液圧制御装置 |
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JP2006239342A JP2008062667A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 車両用ブレーキ液圧制御装置 |
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JP2008062667A true JP2008062667A (ja) | 2008-03-21 |
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ID=39285769
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JP (1) | JP2008062667A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010017069A (ja) * | 2008-07-07 | 2010-01-21 | Yazaki Corp | 組み付け部品 |
JP2014107310A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ブレーキ装置 |
JP2015145226A (ja) * | 2014-02-04 | 2015-08-13 | 株式会社デンソー | ブレーキ液圧制御用アクチュエータ |
EP3363702A1 (en) * | 2017-02-17 | 2018-08-22 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Brake fluid pressure control device for vehicle |
-
2006
- 2006-09-04 JP JP2006239342A patent/JP2008062667A/ja active Pending
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