JP2008060939A - 音響装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置周囲に存在する会議参加者、特にスピーカ正面方向以外に存在する会議参加者であっても会話内容を明瞭に聴きとることができる音響装置を提供する。
【解決手段】外部から入力された音声信号を、そのまま後段(スピーカ)に入力するとともに、位相シフト回路221、および信号反転回路222Aに入力する。位相シフト回路221の出力信号を後段に入力するとともに、信号反転回路222Bに入力する。信号反転回路222A、および信号反転回路222Bの出力信号を後段に入力する。位相シフト回路221は、FIRフィルタ等で構成され、全周波数帯域で位相シフト演算をし、音声信号の位相を90度ずらす。信号反転回路222A、および信号反転回路222Bは、入力された信号を反転する(すなわち位相を180度ずらす)。スピーカを円盤状の筐体の側面に、90度ずつずらして配置する。
【選択図】図5
【解決手段】外部から入力された音声信号を、そのまま後段(スピーカ)に入力するとともに、位相シフト回路221、および信号反転回路222Aに入力する。位相シフト回路221の出力信号を後段に入力するとともに、信号反転回路222Bに入力する。信号反転回路222A、および信号反転回路222Bの出力信号を後段に入力する。位相シフト回路221は、FIRフィルタ等で構成され、全周波数帯域で位相シフト演算をし、音声信号の位相を90度ずらす。信号反転回路222A、および信号反転回路222Bは、入力された信号を反転する(すなわち位相を180度ずらす)。スピーカを円盤状の筐体の側面に、90度ずつずらして配置する。
【選択図】図5
Description
この発明は、音声会議に用いられる音響装置に関し、特に、複数のスピーカを備えた音響装置に関する。
遠隔地において音声会議(通信会議)を行うために、スピーカとマイクとを一体に備えた音声会議装置が普及している。音声会議装置は、マイクで収音した音声を接続先に送信し、接続先から受信した音声をスピーカから放音する。複数人同士で会議を行う場合、この様な音声会議装置は会議参加者の中心(会議机の中心等)に設置されることが多い。したがって、この様な音声会議装置は小型化されることが望まれ、例えば特許文献1に示すようにスピーカ用のボックスを省略して小型化した音声会議装置が提案されている。
また、音声会議装置は、同一空間内にスピーカとマイクを備えた構成のため、接続先から受信した音声をスピーカから放音すると、この音声がマイクに収音され、接続先に送信されてしまい、エコー等の雑音が発生する。そこで、特許文献2に示すように、エコーキャンセラ機能を備えた音声会議装置において、筒状の弾性体の先端にマイクを収容し、スピーカとマイクの音響結合を抑えた音声会議装置が提案されている。
特開平8−204803号公報
特開平8−298696号公報
しかし、特許文献1、2に記載の装置は、スピーカが筐体上方向を向き、装置周囲に存在する会議参加者の方向に向いていないため、発話内容を明瞭に聴きとることができなかった。すなわち、低周波数帯域の音声ほど直進性が低く回り込みやすい性質を有するのに対し、高周波数帯域の音声ほど直進性が高く、回り込み難い性質を有するため、スピーカ正面方向以外の領域では、周波数帯域ごとの音量差が大きく、会話内容が聴きとり難いという問題が有った。
この発明は、装置周囲に存在する会議参加者、特にスピーカ正面方向以外に存在する会議参加者であっても会話内容を明瞭に聴きとることができる音響装置を提供することを目的とする。
この発明の音響装置は、1つの軸を中心とする円周上に配列され、前記軸に直交する平面に投影した投影図において前記円周の放線方向に向けて設置された複数のスピーカと、放音すべき音声信号を前記複数のスピーカに供給する音声信号処理部と、を備えた音響装置であって、前記音声信号処理部は、各スピーカに供給する音声信号の位相を、各スピーカの設置位置の前記円周上における角度に応じて回転させた後、それぞれのスピーカに供給することを特徴とする。
この構成では、複数のスピーカがある軸を中心とする円周上にそれぞれ設置されている。各スピーカは、この軸に直交する平面に投影した投影図において円周の法線方向(例えば筐体が円盤状である場合、筐体側面から見て斜め下向き)に向けて設置されている。これらのスピーカに供給される音声信号は、各スピーカの設置位置(円周上における角度)に応じて回転される。これにより、例えば各スピーカ間の位置では、両サイドのスピーカから到来する音声の位相がずれているため、低域だけ強められることがなく、周波数帯域ごとの音量変化が小さいため、明瞭にききとることができる。
この発明は、さらに、前記軸を中心とし、前記円周よりも径の小さい第2の円周上に配列され、前記軸に直交する平面に投影した投影図において前記第2の円周の中心方向に向けて設置された複数のマイクをさらに備えたことを特徴とする。
この構成では、複数のマイクとスピーカが同一軸を中心とする円周上にそれぞれ設置されている。マイクは、スピーカの指向性と相反する方向に、スピーカよりも内側に設置される。したがって、スピーカからマイクに回り込む音声を抑えることができる。
この発明は、さらに、前記複数のスピーカは、前記円周上でそれぞれ90度ずつの中心角で4つ設けられており、前記音声信号処理部は、各スピーカに供給する音声信号の位相をそれぞれ90度ずつ回転させることを特徴とする。
この構成では、各スピーカは、中心角が90度ずつずれて配置されている。また、各スピーカに供給する音声信号の位相は90度ずつずれている。これにより、各スピーカ正面では、両サイドのスピーカから到来する音声が打ち消しあい、正面のスピーカから到来する音声だけを明瞭に聴くことができる。
この発明によれば、各スピーカ間の位置では、両サイドのスピーカから到来する音声の位相がずれているため、低域だけ強められることがなく、周波数帯域ごとの音量変化が小さいため、会話内容を明瞭に聴きとることができる。
図面を参照して、本発明の実施形態に係る音声会議システムについて説明する。図1は、この実施形態に係る音声会議装置の外観図であり、同図(A)は平面図、同図(B)は側面図である。同図において、音声会議装置1を上面から見た中心位置を回転中心として、マイク10A、スピーカSP1の方向を0°とし、反時計回りに増加する角度をθとする。図2は、同音声会議装置の構成を示すブロック図である。
音声会議装置1は、円盤状の筐体11を備えている。筐体11は、上面から見た形状が直径30cmほどの円形である。筐体11の上面、および下面の面積は、垂直方向の途中部分の面積よりも狭くなっている。筐体11は、側面側から見た形状が、高さ方向の所定位置から上面に向けて狭くなるとともに、下面に向けて狭くなっている。すなわち、筐体11は、所定位置から上部側、および下部側にそれぞれ傾斜面を有する形状である。筐体11の上面には、凹部12が形成されており、この凹部12は、上面側から見た面積が、筐体11上面の面積よりも狭くなっている。また、凹部12は、マイクを埋め込むことができる深さを有する。凹部12の中心位置は、上面の中心位置と一致する。
16個のマイク10A〜10Pは、凹部12の側面(筐体11の上面側内部)に設置されている。各マイク10A〜10Pは、上面から見て、筐体11の中心位置を回転中心として等角度ピッチ(この場合は約22.5°間隔)で配置されている。この際、マイク10Aがθ=0°方向となり、順にθが22.5°ずつ増加する方向に沿って各マイク10A〜10Pが配置される。例えば、マイク10Eはθ=90°方向に配置され、マイク10Iはθ=180°方向に配置され、マイク10Mは、θ=270°方向に配置される。また、各マイク10A〜10Pは、単一指向性を有し、それぞれが上面から見て中心方向に強い指向性を有する。例えば、マイク10Aはθ=180°方向に指向性を有し、マイク10Eはθ=270°方向に指向性を有し、マイク10Iはθ=0(360)°方向に指向性を有し、マイク10Mはθ=90°方向に指向性を有する。なお、マイクの個数はこれに限らず、仕様に応じて適宜設定すればよい。
4個のスピーカSP1〜SP4は、筐体11の下部側の傾斜面に設置されている。各スピーカSP1〜SP4は、上面から見て、筐体11の中心位置を回転中心として等角度ピッチ(この場合は約90°間隔)で配置されている。スピーカSP1は、マイク10Aと同じθ=0°方向に配置され、スピーカSP2は、マイク10Eと同じθ=90°方向に配置され、スピーカSP3は、マイク10Iと同じθ=180°方向に配置され、スピーカSP4は、マイク10Mと同じθ=270°方向に配置される。これらの配置により、スピーカSP1はθ=0°方向に音声を放音し、スピーカSP2はθ=90°方向に音声を放音し、スピーカSP3はθ=180°方向に音声を放音し、スピーカSP4はθ=270°方向に音声を放音する。
音声会議装置1は、隣接するスピーカとマイク(例えばスピーカSP1とマイク10A)の放音方向、収音方向は、相反する方向となり、また、放音、および収音方向が同一方向であるスピーカとマイク(例えばスピーカSP1とマイク10I)は、互いに最も遠い位置に配置されるため、スピーカからマイクに回り込む音声は極めて小さくなる。
操作部13は、筐体11の上部側の傾斜面に設置されており、図示しない各種の操作ボタン、および液晶表示パネルを備えている。
入出力インタフェース14は、筐体11の下部側の傾斜面で、スピーカSP1〜SP4が設置されていない位置に設置されており、図示しないネットワーク接続端子、ディジタルオーディオ端子、アナログオーディオ端子等を備えている。この入出力インタフェース14にネットワークケーブル等を接続することで、音声会議装置1を他の装置に接続することができる。
入出力インタフェース14は、筐体11の下部側の傾斜面で、スピーカSP1〜SP4が設置されていない位置に設置されており、図示しないネットワーク接続端子、ディジタルオーディオ端子、アナログオーディオ端子等を備えている。この入出力インタフェース14にネットワークケーブル等を接続することで、音声会議装置1を他の装置に接続することができる。
図2において、音声会議装置1は、マイク10A〜10P、スピーカSP1〜SP4、操作部13、入出力インタフェース14、制御部20、エコーキャンセラ21、スピーカ信号処理回路22、4個のD/Aコンバータ23、4個の放音AMP(アンプ)24、収音AMP(アンプ)25A〜25P、A/Dコンバータ26A〜26P、およびマイク信号処理回路27を備えている。
制御部20は、音声会議装置1の設定、収音、放音等の全般制御を行うとともに、操作部13により入力された操作指示内容に基づく制御を音声会議装置1の各部に与える。
マイク10A〜10Pは、会議者の発声音等の外部からの音声を収音する。収音AMP(アンプ)25A〜25Pは、マイク10A〜10Pが収音した音声をそれぞれ増幅しA/Dコンバータ26A〜26Pに出力する。A/Dコンバータ26A〜26Pは、収音AMP25A〜25Pで増幅された音声信号をそれぞれアナログ−ディジタル変換してマイク信号処理回路27に出力する。
マイク信号処理回路27は、A/Dコンバータ26A〜26Pから出力される音声信号のうち、最も音圧レベルの高い信号を選択して出力する。図3にマイク信号処理回路27の詳細なブロック図を示す。マイク信号処理回路27は、加算器271A〜271P、セレクト/ミキシング回路272、および最大信号検出回路273を備えている。加算器271A〜271Pには、A/Dコンバータ26A〜26Pからそれぞれ音声信号A〜音声信号Pが入力される。また、加算器271A〜271Pにはそれぞれに入力される信号の隣接する信号(各加算器に対応するマイクと隣接するマイクが出力した信号)が分岐入力される。例えば、加算器271Aには、音声信号Aと音声信号Bが入力され、加算器271Bには、音声信号Bと音声信号Cが入力される。加算器271A〜271Pは、それぞれ入力された音声信号を加算して出力する。隣接するマイクの収音した信号を加算することにより、マイクの正面方向の信号が強められ、それ以外の方向の信号が弱められるので、マイクの指向性が向上する。
加算された各音声信号は、最大信号検出回路273において、その音圧レベルが比較される。最大信号検出回路273は、それぞれの音声信号の音圧レベルを比較し、その結果最も音圧レベルが高い音声信号を選択してセレクト/ミキシング回路272に設定する。セレクト/ミキシング回路272は、設定された音声信号のみを選択してエコーキャンセラ21に出力する。また、最大信号検出回路273は、最も音圧レベルが高い音声信号から順に複数の音声信号を選択してセレクト/ミキシング回路272に設定するようにしてもよい。その場合、セレクト/ミキシング回路272は、設定された複数の音声信号をミキシングしてエコーキャンセラ21に出力する。
最も音圧レベルが高い信号、または最も音圧レベルが高い信号から順に複数の信号をミキシングした信号を出力し、他のレベルの低い信号が出力されることがないため、さらにS/N比が向上する。なお、上記構成では、隣接するマイクの収音した信号を加算して出力したが、各マイクの収音した信号をそれぞれ単独で出力するようにしてもよいし、隣接する2以上の信号を加算して出力するようにしてもよい。
マイク信号処理回路27の出力信号は、エコーキャンセラ21に入力される。エコーキャンセラ21の出力信号は、入出力インタフェース14を介して他の装置に送信される。また、入出力インタフェース14は、他の装置から受信した音声情報(または音声信号)をエコーキャンセラ21に出力する。エコーキャンセラ21は、スピーカSP1〜SP4からマイク10A〜10Pに至る回り込み成分を推定し、この推定した回り込み成分をマイク信号処理回路27の出力信号から差し引くものである。
図4にエコーキャンセラ21の詳細なブロック図を示す。エコーキャンセラ21は、適応フィルタ211と、加算器212と、を備えている。適応フィルタ211は、FIRフィルタ等のデジタルフィルタを含んでいる。適応フィルタ211は、音響伝達系(スピーカからマイクに至る音響伝搬経路)の伝達関数を推定し、推定した伝達関数を模擬するようにFIRフィルタのフィルタ係数を算出する。適応フィルタ211は、この推定したフィルタ係数でスピーカからマイクへ至る回り込み成分の模擬信号を生成する。この模擬信号を加算器212においてマイク信号処理回路27の出力信号から差し引く。したがって、加算器212の出力信号は、マイクの収音した信号から回り込み成分を除去した信号となる。
伝達関数の推定及びフィルタ係数の算出は、加算器212から出力された信号である残差信号を参照信号として用いてスピーカへの供給信号に基づいて、適応アルゴリズムを用いて行われる。適応アルゴリズムは、残差信号ができるだけ小さくなるようにフィルタ係数を算出するアルゴリズムである。
これにより、適応フィルタ211において音響伝達系の回り込み信号を模擬した信号が生成され、加算器212において収音信号から模擬信号を差し引くことで、回り込み信号のみを効率的に減衰させることができる。これにより、エコーキャンセラ21は、回り込み信号により発生するエコーを防止することができる。また、この音声会議装置を、マイク10A〜10Pで収音した音声を入出力インタフェース14を経てスピーカSP1〜SP4から放音する拡声器として用いた場合、エコーキャンセラ21は回り込み信号のループ現象により発生するハウリングを防止することもできる。
エコーキャンセラ21の出力信号(他の装置から受信した音声信号)は、スピーカ信号処理回路22に出力される。スピーカ信号処理回路22は、エコーキャンセラ21から入力された音声信号を4系統に分岐出力する。図5にスピーカ信号処理回路22の詳細なブロック図を示す。スピーカ信号処理回路22は、位相シフト回路221、および2つの信号反転回路222A、222B、を備えている。
エコーキャンセラ21から入力された音声信号は、そのままD/Aコンバータ23に入力されるとともに、位相シフト回路221、および信号反転回路222Aに入力される。位相シフト回路221の出力信号は、D/Aコンバータ23に入力されるとともに、信号反転回路222Bに入力される。信号反転回路222A、および信号反転回路222Bの出力信号は、D/Aコンバータ23に入力される。
位相シフト回路221は、FIRフィルタ等で構成され、全周波数帯域(広周波数帯域、例えば数十Hz〜数kHz)で位相シフト演算をし、音声信号の位相を90度ずらす。信号反転回路222A、および信号反転回路222Bは、入力された信号を反転する(すなわち位相を180度ずらす)。
位相シフト回路221で位相を90度ずらした音声信号は、D/Aコンバータ23に入力される。また、信号反転回路222A、および信号反転回路222Bで位相を180度ずらした音声信号は、それぞれ別のD/Aコンバータ23に入力される。これにより、4つのD/Aコンバータ23には、それぞれ位相が90度ずれた音声信号が入力される。すなわち、エコーキャンセラ21からそのまま入力された音声信号を位相0度とすると、他の音声信号は、それぞれ位相90度、180度、および270度の音声信号となる。D/Aコンバータ23にそれぞれ入力された位相が異なる音声信号は、アナログ音声信号に変換され、複数の放音AMP24で増幅され、スピーカSP1〜SP4で放音される。
図6は、スピーカSP1〜SP4で音声が放音された場合の例を示す図である。同図(A)において、領域100Aは、スピーカSP1とスピーカSP2の間、θ=45°の領域を示し、領域100Bは、スピーカSP2とスピーカSP3の間、θ=135°の領域を示し、領域100Cは、スピーカSP3とスピーカSP4の間、θ=225°の領域を示し、領域100Dは、スピーカSP4とスピーカSP1の間、θ=315°の領域を示す。また、同図(B)において、領域100Eは、上面から見た筐体11の中心位置の真上(マイク10A〜10P)の位置の領域を示す。
スピーカSP1には、上記位相0度の音声信号が入力され、スピーカSP2には、位相90度の音声信号が入力され、スピーカSP3には、位相180度の音声信号が入力され、スピーカSP4には、位相270度の音声信号が入力される。
領域100Aでは、スピーカSP1から放音される音声と、スピーカSP2から放音される音声が到来する。スピーカSP1から放音される音声と、スピーカSP2から放音される音声は、スピーカ放音地点で位相が90度ずれているため、領域100Aの位置では低域のみ強められることがなく、明瞭に聴きとることができる。同様に、領域100Bにおいても、スピーカSP2から放音される音声と、スピーカSP3から放音される音声は、スピーカ放音地点で位相が90度ずれているため、低域のみ強められることがなく、明瞭に聴きとることができる。同様に、領域100Cにおいても、スピーカSP3から放音される音声と、スピーカSP4から放音される音声は、スピーカ放音地点で位相が90度ずれているため、低域のみ強められることがなく、明瞭に聴きとることができ、領域100Dにおいても、スピーカSP4から放音される音声と、スピーカSP1から放音される音声は、スピーカ放音地点で位相が90度ずれているため、低域のみ強められることがなく、明瞭に聴きとることができる。
領域100Eでは、スピーカSP1から放音される音声、スピーカSP2から放音される音声、スピーカSP3から放音される音声、およびスピーカSP4から放音される音声が到来する。各スピーカから放音される音声は、スピーカ放音地点で位相が90度ずつずれているため、強められることがない。また、スピーカSP1から放音される音声、およびスピーカSP3から放音される音声は、それぞれ位相が180度ずれているため、相互に打ち消しあい、音量が低下する。同様にスピーカSP2から放音される音声、およびスピーカSP4から放音される音声は、それぞれ位相が180度ずれているため、相互に打ち消しあい、音量が低下する。
本実施形態の音声会議装置1は、上述したように、構造的にスピーカからマイクに回り込む音声は極めて小さくなるが、各スピーカから放音される音声の位相が90度ずつずれているため、さらにS/N比が向上する。
また、各スピーカ正面(例えばスピーカSP1の正面)では、両サイドから到来する音声(例えばスピーカSP2とスピーカSP4)が打ち消しあい、正面から到来する音声だけを明瞭に聴くことができる。
さらに、各スピーカ間の位置(例えばスピーカSP1とスピーカSP2の間)では、両スピーカから到来する音声の位相が90度ずれているため、低域だけ強められることがなく、周波数帯域ごとの音量変化が小さいため、明瞭にききとることができる。
10A〜10P−マイク
11−筐体
SP1〜SP4−スピーカ
11−筐体
SP1〜SP4−スピーカ
Claims (3)
- 1つの軸を中心とする円周上に配列され、前記軸に直交する平面に投影した投影図において前記円周の放線方向に向けて設置された複数のスピーカと、
放音すべき音声信号を前記複数のスピーカに供給する音声信号処理部と、
を備えた音響装置であって、
前記音声信号処理部は、各スピーカに供給する音声信号の位相を、各スピーカの設置位置の前記円周上における角度に応じて回転させた後、それぞれのスピーカに供給する音響装置。 - 前記軸を中心とし、前記円周よりも径の小さい第2の円周上に配列され、前記軸に直交する平面に投影した投影図において前記第2の円周の中心方向に向けて設置された複数のマイクをさらに備えた請求項1に記載の音響装置。
- 前記複数のスピーカは、前記円周上でそれぞれ90度ずつの中心角で4つ設けられており、
前記音声信号処理部は、各スピーカに供給する音声信号の位相をそれぞれ90度ずつ回転させる請求項1、または請求項2に記載の音響装置。
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