JP2008059995A - 撮像管 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光体の残光特性に影響されることなく、光入射位置を容易に検出することが可能な撮像管を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る撮像管1は、光入射窓12及び光出射窓13を有する真空外囲器10と、光入射窓12の内面12a側に形成された光電面20と、光電面20から放出された光電子を増倍するための電子増倍部30〜32と、電子増倍部30〜32からの電子の入射によって蛍光を発する第1の膜40と、略均一な面積抵抗率を有し、電子増倍部30〜32からの電子を受ける第2の膜50と、第2の膜50と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材60,62とを備え、第1の膜40と第2の膜50とは、光出射窓の内面13a側に積層されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像管に関するものである。
撮像管として、蛍光観察や夜間監視(例えばナイトビュア)などに用いられるイメージインテンシファイアが知られている。イメージインテンシファイアは、物体からの発光や反射光などの微弱な光を増強することによって、物体の光学像を撮像する。
特許文献1には、夜間監視に用いられるイメージインテンシファイアが記載されている。このイメージインテンシファイアでは、可視光及び赤外線光に応答してフォトカソード(光電面)が光電子を放出し、これらの光電子をマルチチャンネルプレート(電子増倍部)に導き、二次電子増倍する。このようにして二次電子増倍された電子はりん光スクリーン電極(蛍光体膜)に入射し、りん光スクリーン電極がりん光を発することによって物体の可視光学像が撮像される。
特表2003−520389号公報
ところで、このような撮像管において、撮像管における何れの位置に光が入射したかを知りたいという要望がある。
そこで、本発明は、光入射位置を容易に検出することが可能な撮像管を提供することを目的としている。
本発明の撮像管は、(a)光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、(b)光入射窓の内面側に形成された光電面と、(c)光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、(d)電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する第1の膜と、(e)略均一な面積抵抗率を有し、電子増倍部からの電子を受ける第2の膜と、(f)第2の膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材とを備え、(g)第1の膜と第2の膜とは、光出射窓の内面側に積層されている。
この撮像管によれば、光入射窓に光が入射すると、光電面から光電子が放出される。これらの光電子は、電子増倍部によって増倍されて第1の膜及び第2の膜に入射する。すると、第1の膜によって蛍光が放出され、光出射窓から出力される。また、第2の膜に入射した電子は、第2の膜を移動して導電部材から取り出される。
第2の膜は略均一な面積抵抗率を有するので、導電部材から取り出される電子の量は、電子の入射位置と導電部材との距離に略比例する。ここで、面積抵抗率とは、単位面積あたりの抵抗率である。したがって、少なくとも二つの導電部材の各々から取り出される電子の量、すなわち電流値によって、第2の膜における電子の入射位置を検出することができる。第2の膜における電子の入射位置は光入射窓における光の入射位置に対応するので、この撮像管によれば、光入射位置を容易に検出することができる。
本発明の撮像管は、(a)光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、(b)光入射窓の内面側に形成された光電面と、(c)光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、(d)光出射窓の内面側に形成され、電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する蛍光体膜と、(e)略均一な面積抵抗率を有し、蛍光体膜における電子増倍部側の主面側に形成されて、電子増倍部からの電子を受ける導電膜と、(f)導電膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材とを備える。
この撮像管によれば、光入射窓に光が入射すると、光電面から光電子が放出される。これらの光電子は電子増倍部によって増倍され、増倍された電子は導電膜へ入射し、その電子の一部は導電膜を通過して蛍光体膜へ入射する。すると、蛍光体膜によって蛍光が放出され、光出射窓から出力される。一方、導電膜に入射した電子の一部は、導電膜を移動して導電部材から取り出される。
導電膜は略均一な面積抵抗率を有するので、上述したように、少なくとも二つの導電部材の各々から取り出される電子の量、すなわち電流値によって、導電膜における電子の入射位置を検出することができる。導電膜における電子の入射位置は光入射窓における光の入射位置に対応するので、この撮像管によれば、光入射位置を容易に検出することができる。
また、導電膜は、蛍光体膜における電子増倍部側の主面側に形成されているので、導電膜側に放出された蛍光を光出射窓側へと反射させる反射膜として機能する。したがって、この撮像管によれば、蛍光体膜が発する蛍光を効率的に光出射窓へ導くことができる。
本発明の撮像管は、(a)光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、(b)光入射窓の内面側に形成された光電面と、(c)光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、(d)略均一な面積抵抗率を有し、光出射窓の内面側に形成されて、電子増倍部からの電子を受ける導電膜と、(e)導電膜における電子増倍部側の主面側に形成され、電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する蛍光体膜と、(f)導電膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材とを備え、(g)導電膜は、蛍光体膜からの蛍光を透過可能である。
この撮像管によれば、光入射窓に光が入射すると、光電面から光電子が放出される。これらの光電子は電子増倍部によって増倍され、増倍された電子は蛍光体膜に入射し、その電子の一部は蛍光体膜を通過して導電膜に入射する。すると、蛍光体膜によって蛍光が放出され、蛍光が透過可能な導電膜を透過した蛍光が光出射窓から出力される。一方、導電膜に入射した電子は、導電膜を移動して導電部材から取り出される。
導電膜は略均一な面積抵抗率を有するので、この撮像管によれば、上述したように、少なくとも二つの導電部材の各々から取り出される電子の量、すなわち電流値によって、導電膜における電子の入射位置を検出することができ、光入射位置を容易に検出することができる。
また、この撮像管によれば、光出射窓の内面に導電膜と蛍光体膜とを順次に形成することとなるので、導電膜の形成にあたって蛍光体膜の主面の平坦性に依存することなく、面積抵抗率の均一性が高い導電膜を容易に形成することができる。したがって、この撮像管によれば、光入射位置の検出精度を高めることができる。
本発明の撮像管は、(a)光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、(b)光入射窓の内面側に形成された光電面と、(c)光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、(d)略均一な面積抵抗率を有し、光出射窓の内面側に形成されて、電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する蛍光体膜と、(e)蛍光体膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材とを備える。
この撮像管によれば、光入射窓に光が入射すると、光電面から光電子が放出される。これらの光電子は、電子増倍部によって増倍されて蛍光体膜に入射する。すると、蛍光体膜に入射した電子の一部によって蛍光体膜から蛍光が放出され、光出射窓から出力される。一方、蛍光体膜に入射した他の電子は、蛍光体膜を移動して導電部材から取り出される。
蛍光体膜は略均一な面積抵抗率を有するので、上述したように、少なくとも二つの導電部材の各々から取り出される電子の量、すなわち電流値によって、蛍光体膜における電子の入射位置を検出することができる。蛍光体膜における電子の入射位置は光入射窓における光の入射位置に対応するので、この撮像管によれば、光入射位置を容易に検出することができる。
また、この撮像管によれば、蛍光を発する蛍光体膜が光入射位置をも検出する機能を有するので、光入射位置検出のために導電膜を形成する必要がなく、製造が容易である。
本発明によれば、撮像管に入射する光の入射位置を容易に検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像管を示す図である。図1(a)には、光出射窓側から見た撮像管が示されており、図1(b)には、図1(a)におけるI−I線に沿う断面図が示されている。
図1に示す撮像管1は、蛍光観察や夜間監視(例えばナイトビュア)などに用いられるイメージインテンシファイアであり、物体からの発光や反射光などの微弱な光を増強することによって物体の光学像を撮像する。
撮像管1は、真空外囲器10と、光電面20と、三つのマイクロチャンネルプレート(Micro-ChannelPlate:以下MCPという。)30,31,32と、蛍光体膜40と、導電膜50と、四本のリードピン60,61,62,63とを備えている。なお、MCP30〜32は、特許請求の範囲に記載した電子増倍部に相当し、蛍光体膜40及び導電膜50は、それぞれ、特許請求の範囲に記載した第1の膜、第2の膜に相当する。また、リードピン60〜63は、特許請求の範囲に記載した導電部材に相当する。なお、真空外囲器10の、光電面20と蛍光体膜40及び導電膜50とを結ぶ方向での中心軸線を軸線Xとする。
真空外囲器10は、側壁11と、光入射窓12と、光出射窓13とを有している。側壁11は、軸線X方向に延びる筒状をなしている。側壁11には、例えば、光を遮断する材料が用いられる。側壁11の一端側の開口には光入射窓12が設けられており、側壁11の他端側の開口には光出射窓13が設けられている。
このように、光入射窓12と光出射窓13とは、軸線X方向に互いに対向するように設けられている。光入射窓12及び光出射窓13の各々は、円状の平板をなしている。光入射窓12及び光出射窓13の各々の材料としては、例えば、ガラスが用いられる。
側壁11と光入射窓12とはロウ材などによって互いに接合されており、同様に、側壁11と光出射窓13とはロウ材などによって互いに接合されている。このようにして、真空外囲器10の内部は、真空状態に保たれている。
光入射窓12の内面12a上には、光電面20が形成されている。光電面20は、光入射窓12を介して入射する光に応じて光電子を放出する。光電面20の材料としては、例えば、ガリウム・砒素・リン(GaAsP)といった半導体光電面や、アンチモン・ナトリウム・カリウム・セシウム(Sb−Na−K−Cs)のようなマルチアルカリ光電面などが用いられる。光電面20における光入射窓12と反対側には、三つのMCP30〜32が設けられている。
MCP30〜32は、光電面20に対向して離間して設けられている。MCP30〜32は、互いに隣接し、軸線X方向に順に積層して設けられている。MCP30は、光電面20から放出された光電子の入射によって二次電子を放出し、増倍する。同様に、MCP31はMCP30から放出された電子の入射によって二次電子を放出、増倍し、MCP32は、MCP31から放出された電子の入射によって二次電子を放出、増倍する。このようにして、MCP30〜32は、光電面20から放出された光電子を増倍する。
光出射窓13の内面13a上には、蛍光体膜40が形成されている。蛍光体膜40は、MCP30,31,32によって増倍された電子の入射に応じて蛍光を発する。蛍光体膜40の材料としては、例えば、P47(YSiO:Ce)やP46(YAl12:Ce)などが好ましい。これらの材料からなる蛍光体膜40は、残光時間が短い。蛍光体膜40におけるMCP30〜32側の主面40a上には、導電膜50が形成されている。
導電膜50は、MCP30〜32によって増倍された電子を受ける。導電膜50は、MCP30〜32からの電子の一部を透過すると共に、蛍光体膜40から導電膜50側へ放出される蛍光を反射して光出射窓13へ導く。すなわち、導電膜50は、反射膜として機能する。また、導電膜50の面積抵抗率は略均一である。面積抵抗率とは、単位面積あたりの抵抗率である。導電膜50の材料としては、例えば、アルミニウム(Al)や酸化ルテニウムなどが用いられる。導電膜50には、四本のリードピン60〜63が電気的に接続されている。
リードピン60〜63の各々は、軸線X方向に延びている。リードピン60〜63の一端は、それぞれ、導電膜50の縁付近に接続されている。リードピン60〜63は、軸線Xを中心として順に90度ずつ離間して設けられている。すなわち、リードピン60と62とが軸線Xを挟んで対向しており、リードピン61と63とが軸線Xを挟んで対向している。リードピン60〜63は、それぞれ、蛍光体膜40及び光出射窓13を貫通しており、リードピン60〜63の他端は、それぞれ、外部に露出している。
次に、撮像管1の動作を説明する。まず、光入射窓12に光が入射すると、光電面20から光電子が放出される。これらの光電子はMCP30,31,32によって増倍され、増倍された電子は導電膜50へ入射し、その電子に一部は導電膜50を通過して蛍光体膜40へ入射する。すると、蛍光体膜40によって蛍光が放出され、この蛍光の一部は直接に、他の蛍光は導電膜50によって反射された上で、光出射窓13から出力される。一方、導電膜50に入射した電子の一部は、導電膜50を移動してリードピン60〜63の各々から取り出される。
導電膜50は略均一な面積抵抗率を有するので、リードピン60〜63から取り出される電子の量は、それぞれ、電子の入射位置とリードピン60〜63の各々との距離に略比例する。具体的には、電子の入射位置とリードピン60〜63の各々との距離が長いほど電気的抵抗値が大きくなるので、リードピン60〜63の各々から取り出される電子の量が減少する。リードピン60〜63の各々から取り出される電子の量は、リードピン60〜63の各々に流れる電流量に相当するので、リードピン60〜63の各々に流れる電流値によって、導電膜50における電子の入射位置を検出することができる。
図2は、四本のリードピン60〜63に流れる電流値に対応する電圧値の測定結果を示す図であり、図3は、光出射窓側から見た撮像管を領域分割した図である。なお、図2には、図3における領域(2,3)内の位置Oに光を入射したときの電圧値であって、50Ω測定系にて電流−電圧変換された電圧値が示されている。
曲線V60,V61,V62,V63は、それぞれ、リードピン60〜63の電圧である。導電膜50への電子の入射によってリードピン60〜63の各々に電流が流れ、曲線V60〜V63には、それぞれ、ピーク電圧P60,P61,P62,P63が発生していることがわかる。ピーク電圧P61の値を1とすると、ピーク電圧P60,P62,P63の値は、それぞれ、約0.6、約0.9、約0.5である。
ピーク電圧P61の値とピーク電圧P62の値との差が小さいので、リードピン61に流れる電流値とリードピン62に流れる電流値との差、すなわち、リードピン61から取り出される電子の量とリードピン62から取り出される電子の量との差が小さいことがわかる。同様に、ピーク電圧P60の値とピーク電圧P63の値との差が小さいので、リードピン60に流れる電流値とリードピン63に流れる電流値との差、すなわち、リードピン60から取り出される電子の量とリードピン63から取り出される電子の量との差が小さいことがわかる。これより、導電膜50における電子の入射位置は、中心境界線Yの近傍であって、リードピン60,61側寄りであることがわかる。
また、ピーク電圧P61の値がピーク電圧P60の値に対して約2倍であるので、リードピン61に流れる電流値はリードピン60に流れる電流値に対して約2倍であること、すなわち、リードピン61から取り出される電子の量はリードピン60から取り出される電子の量に対して約2倍であることがわかる。同様に、ピーク電圧P62の値がピーク電圧P63の値に対して約2倍であるので、リードピン62に流れる電流値はリードピン63に流れる電流値に対して約2倍であること、すなわち、リードピン62から取り出される電子の量はリードピン63から取り出される電子の量に対して約2倍であることがわかる。これより、導電膜50における電子の入射位置は、境界線Zの近傍であって、リードピン60,63側寄りであることがわかる。
その結果、導電膜50における電子の入射位置は、領域(2,3)における位置Oであることがわかる。このように、検出された導電膜50における電子の入射位置は光入射窓12における光の入射位置に対応するので、第1の実施形態の撮像管1によれば、光入射位置を容易に検出することができる。
また、導電膜50は、蛍光体膜40におけるMCP30〜32側の主面40a上に形成されているので、導電膜側50に放出された蛍光を光出射窓12側へと反射させる反射膜として機能する。したがって、第1の実施形態の撮像管1によれば、蛍光体膜40が発する蛍光を効率的に光出射窓13へ導くことができる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る撮像管を示す断面図である。図4に示す撮像管1Aは、撮像管1において蛍光体膜40及び導電膜50に代えて蛍光体膜40A及び導電膜50Aを備える構成において第1の実施形態と異なっている。撮像管1Aのその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
導電膜50Aは、光出射窓13の内面13a上に形成されており、導電膜50AのMCP30〜32側の主面50a上には、蛍光体膜40Aが形成されている。蛍光体膜40Aは、上記した蛍光体膜40と同一である。
導電膜50Aは、MCP30〜32によって増倍された電子を受ける。導電膜50Aは、蛍光体膜40Aからの蛍光を透過可能であり、蛍光の波長における透過率が高いことが好ましい。導電膜50Aの材料としては、例えば、酸化インジウム(In203)が用いられる。酸化インジウムは略透明であるので、蛍光体膜40Aからの蛍光の波長における透過率が高い。また、導電膜50Aは、略均一な面積抵抗率を有する。導電膜50Aの縁付近には、四本のリードピン60,61,62,63の一端が、それぞれ、電気的に接続されている。
第2の実施形態の撮像管1Aでは、光入射窓12に光が入射すると、光電面20から光電子が放出される。これらの光電子はMCP30〜32によって増倍され、増倍された電子は蛍光体膜40Aに入射し、その電子の一部は蛍光体膜40Aを通過して導電膜50Aに入射する。すると、蛍光体膜40Aによって蛍光が放出され、光出射窓13から出力される。一方、導電膜50Aに入射した電子は、導電膜50Aを移動してリードピン60〜63の各々から取り出される。
第2の実施形態の撮像管1Aでも、導電膜50Aが略均一な面積抵抗率を有するので、第1の実施形態と同様に、リードピン60〜63の各々から取り出される電子の量、すなわち電流値によって、導電膜50Aにおける電子の入射位置を検出することができ、光入射位置を容易に検出することができる。
また、第2の実施形態の撮像管1Aによれば、平板である光出射窓13の内面13a上に導電膜50Aと蛍光体膜40Aとを順次に形成することとなるので、導電膜50Aの形成にあたって蛍光体膜40Aの主面の平坦性に依存することなく、面積抵抗率の均一性が高い導電膜50Aを容易に形成することができる。したがって、第2の実施形態の撮像管1Aによれば、光入射位置の検出精度を高めることができる。
また、蛍光体膜40Aの主面の平坦性を意識することなく導電膜50Aの薄膜化が可能であり、導電膜50Aの蛍光透過率を向上することができる。したがって、第2の実施形態の撮像管1Aによれば、蛍光体膜40Aの輝度効率の低下を低減することができる。
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施形態に係る撮像管を示す断面図である。図5に示す撮像管1Bは、撮像管1において蛍光体膜40及び導電膜50に代えて蛍光体膜40Bを備える構成において第1の実施形態と異なっている。撮像管1Bのその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
蛍光体膜40Bは、光出射窓13の内面13a上に形成されている。蛍光体膜40Bは、MCP30〜32によって増倍された電子の入射に応じて蛍光を発する。蛍光体膜40Bの主材料としては、例えば、蛍光体膜40と同様に、P47(YSiO:Ce)やP46(YAl12:Ce)などが用いられる。蛍光体膜40Bには、これらの主材料に加えて、例えば、酸化インジウムやインジウム・チン・オキサイド(ITO)などの導電性物質が均一に混ぜ込まれている。これによって、蛍光体膜40Bは均一な面積抵抗率を有する。また、蛍光体膜40Bには、導電性物質を混ぜることなく導電性を有するP24(ZnO:Zn)などが用いられてもよい。蛍光体膜40Bの縁付近には、四本のリードピン60〜63の一端が、それぞれ、電気的に接続されている。
第3の実施形態の撮像管1Bでは、光入射窓12に光が入射すると、光電面20から光電子が放出され、MCP30〜32によって増倍されて蛍光体膜40Bに入射する。すると、蛍光体膜40Bに入射した電子の一部によって蛍光体膜40Bから蛍光が放出され、光出射窓13から出力される。一方、蛍光体膜40Bに入射した他の電子は、蛍光体膜40Bを移動してリードピン60〜63の各々から取り出される。
第3の実施形態の撮像管1Bでも、蛍光体膜40Bが略均一な面積抵抗率を有するので、上記した第1の実施形態と同様に、リードピン60〜63の各々から取り出される電子の量、すなわち電流値によって、蛍光体膜40Bにおける電子の入射位置を検出することができる。蛍光体膜40Bにおける電子の入射位置は光入射窓12における光の入射位置に対応するので、光入射位置を容易に検出することができる。
また、第3の実施形態の撮像管1Bによれば、蛍光を発する蛍光体膜40Bが光入射位置をも検出する機能を有するので、光入射位置検出のために導電膜を形成する必要がなく、製造が容易である。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。
[変形例]
本実施形態では、I型のリードピンを例示したが、I型のリードピンに代えてT型のリードピンが用いられてもよい。図6は、本発明の変形例に係る撮像管を示す図である。図6には、光出射窓側から見た撮像管が示されている。図6に示す撮像管1Cは、撮像管1においてリードピン60〜63に代えて、リードピン60C,61C,62C,63Cを備える構成において第1の実施形態と異なっている。撮像管1Cのその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
リードピン60Cは、T字状をなしており、部分60aと部分60bとを有している。部分60aは、リードピン60と同様に、軸線X方向に延びている。部分60aの一端側には、部分60bが結合されている。部分60bは、導電膜50の主面に沿って延びており、導電膜50と電気的に接合されている。
同様に、リードピン61C,62C,63Cは、それぞれ、T字状をなしており、部分61a,62a,63aと部分61b,62b,63bとを有している。部分61a,62a,63aの各々は、リードピン60と同様に、軸線X方向に延びている。部分61a,62a,63aの一端部には、それぞれ、部分61b,62b,63bが結合されている。部分61b,62b,63bの各々は、導電膜50の主面に沿って延びており、導電膜50と電気的に接合されている。また、リードピン60Cにおける部分60bとリードピン62Cにおける部分62bとは平行になるように設けられており、同様に、リードピン61Cにおける部分61bとリードピン63Cにおける部分63bとは平行になるように設けられている。
この変形例に係る撮像管1Cによれば、導電膜50に入射し、導電膜50を移動する電子を、リードピン60C〜63Cによって効率よく取り出すことができ、光入射位置の検出感度を向上することができる。
また、本実施形態では、四本のリードピンを備える撮像管を例示したが、撮像管は少なくとも二本のリードピンを備えていれば光入射位置を検出することができる。
本発明の第1の実施形態に係る撮像管を示す図である。 四本のリードピンに流れる電流値に対応する電圧値の測定結果を示す図である。 光出力窓側から見た撮像管を領域分割した図である。 本発明の第2の実施形態に係る撮像管を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る撮像管を示す断面図である。 本発明の変形例に係る撮像管を示す図である。
符号の説明
1,1A,1B…撮像管、10…真空外囲器、11…側壁、12…光入射窓、12a…内面、13…光出射窓、13a…内面、20…光電面、30〜32…マルチチャンネルプレート(MCP、電子増倍部)、40,40A…蛍光体膜(第1の膜)、40a…主面、40B…蛍光体膜、50,50A…導電膜(第2の膜)、50a…主面、60〜63…リードピン(導電部材)。

Claims (4)

  1. 光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、
    前記光入射窓の内面側に形成された光電面と、
    前記光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、
    前記電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する第1の膜と、
    略均一な面積抵抗率を有し、前記電子増倍部からの電子を受ける第2の膜と、
    前記第2の膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材と、
    を備え、
    前記第1の膜と前記第2の膜とは、前記光出射窓の内面側に積層されている、
    撮像管。
  2. 光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、
    前記光入射窓の内面側に形成された光電面と、
    前記光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、
    前記光出射窓の内面側に形成され、前記電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する蛍光体膜と、
    略均一な面積抵抗率を有し、前記蛍光体膜における前記電子増倍部側の主面側に形成されて、前記電子増倍部からの電子を受ける導電膜と、
    前記導電膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材と、
    を備える、
    撮像管。
  3. 光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、
    前記光入射窓の内面側に形成された光電面と、
    前記光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、
    略均一な面積抵抗率を有し、前記光出射窓の内面側に形成されて、前記電子増倍部からの電子を受ける導電膜と、
    前記導電膜における前記電子増倍部側の主面側に形成され、前記電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する蛍光体膜と、
    前記導電膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材と、
    を備え、
    前記導電膜は、前記蛍光体膜からの蛍光を透過可能である、
    撮像管。
  4. 光入射窓及び光出射窓を有する真空外囲器と、
    前記光入射窓の内面側に形成された光電面と、
    前記光電面から放出された光電子を増倍するための電子増倍部と、
    略均一な面積抵抗率を有し、前記光出射窓の内面側に形成されて、前記電子増倍部からの電子の入射によって蛍光を発する蛍光体膜と、
    前記蛍光体膜と電気的に接合した少なくとも二つの導電部材と、
    を備える、
    撮像管。

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