JP2008057654A - 静圧気体軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】高強度で、大量生産が可能で安価な静圧気体軸受を提供する。
【解決手段】自成絞り形状又はオリフィス形状の複数の空気吹出口2aと、給気口2bとを有する樹脂製基体2と、複数の空気吹出口2a及び給気口2bと連通し、樹脂製基体2の内部に一体成形された金属製給気管3とを備える静圧気体軸受1。樹脂製基体2の内部に金属製給気管3をインサート成形した後、空気吹出口2a及び給気口2bをドリルによって穿設することで簡単に静圧気体軸受1を製造することができる。金属製給気管3を樹脂製基体2の空気吹出面と略々平行に延設することで平面静圧気体軸受を提供することができる。樹脂製基体2は、ポリフェニレンスルフィド樹脂、又は、ガラス繊維、炭素繊維もしくは無機質充填材の少なくともいずれか1つによって強化した補強材入りポリフェニレンスルフィド樹脂を用いることが好ましい。
【選択図】図1
【解決手段】自成絞り形状又はオリフィス形状の複数の空気吹出口2aと、給気口2bとを有する樹脂製基体2と、複数の空気吹出口2a及び給気口2bと連通し、樹脂製基体2の内部に一体成形された金属製給気管3とを備える静圧気体軸受1。樹脂製基体2の内部に金属製給気管3をインサート成形した後、空気吹出口2a及び給気口2bをドリルによって穿設することで簡単に静圧気体軸受1を製造することができる。金属製給気管3を樹脂製基体2の空気吹出面と略々平行に延設することで平面静圧気体軸受を提供することができる。樹脂製基体2は、ポリフェニレンスルフィド樹脂、又は、ガラス繊維、炭素繊維もしくは無機質充填材の少なくともいずれか1つによって強化した補強材入りポリフェニレンスルフィド樹脂を用いることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、静圧気体軸受に関し、特に、液晶スクリーン等、比較的大型で、衝撃に弱い物品の水平移動等に用いることができ、大量生産可能で安価な静圧気体軸受に関する。
従来、静圧気体軸受は、超低摩擦、超高精度及び超高速運動を実現することのできる軸受として、スラスト軸受の場合には、物品を載置したり、水平移動させて超精密加工や超精密測定等を行い、筒状のラジアル軸受の場合には、内部に軸を挿通させ、超高速回転を行わせるなどの用途がある。この静圧気体軸受の空気吹出口の絞り形式としては、多孔質絞り、表面絞り、オリフィス絞り、自成絞りなどがあり、用途に応じて負荷容量及び剛性等を調節しながら使用していた。
例えば、特許文献1には、比較的高い剛性を保ちながら、高い減衰性を実現した気体軸受装置として、2つの相対向する実質的に平行な軸受面と、オリフィスを通じて両軸受面の間の軸受ギャップに気体を供給する少なくとも1つの気体ダクトを有する気体軸受装置が提案されている。
また、特許文献2には、多孔質体からなる母材と、この母材上に接合され、予め所望の空気透過量になるように、貫通孔の径及び分布を調整して作成された多孔板からなる表面絞り層とを備え、表面絞り層を介して気体を噴出させ、その静圧によって被支持部材を支持する静圧気体軸受が提案されている。
上記従来の静圧気体軸受等は、超低摩擦、超高精度及び超高速運動を実現することができるものの、軸受材料として、主に、高強度の金属やセラミックが用いられるともに、高精度の研削仕上げなどを行う必要があるため、大量生産が困難で価格が高騰するという問題があった。
しかし、超低摩擦、超高精度及び超高速運動までは要請されないが、例えば、液晶スクリーン等の物品を非接触で搬送したり、温度変化を生じさせることなく物品を水平移動させたり、軸を回転させる場合には、静圧気体軸受を用いると装置の構成が簡単になるなど種々の利点があるが、高価格の静圧気体軸受しか市場に出回っていない現状では、静圧気体軸受が広く活用されるには至っていなかった。
そこで、本発明は、上記従来の静圧気体軸受における問題点に鑑みてなされたものであって、種々の分野で活用することができる安価な静圧気体軸受を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、静圧気体軸受であって、自成絞り形状又はオリフィス形状の複数の空気吹出口と、給気口とを有する樹脂製基体と、前記複数の空気吹出口及び前記給気口と連通し、前記樹脂製基体の内部に一体成形された金属製給気管とを備えることを特徴とする。
そして、本発明によれば、樹脂製基体の内部に金属製給気管を一体成形しているため、
静圧気体軸受の強度を大きくすることができ、給気圧力による軸受の変形を抑えることができ、特に、軸受の表面近くに給気経路を設けるときに有効である。
静圧気体軸受の強度を大きくすることができ、給気圧力による軸受の変形を抑えることができ、特に、軸受の表面近くに給気経路を設けるときに有効である。
前記静圧気体軸受において、前記金属製給気管を、該静圧気体軸受の空気吹出面と略々平行に延設することができる。これによって、上記特徴を備えた平面静圧気体軸受を提供することができる。
また、前記静圧気体軸受において、前記樹脂製基体を、ポリフェニレンスルフィド樹脂、又は、ガラス繊維、炭素繊維もしくは無機質充填材の少なくともいずれか1つによって強化した補強材入りポリフェニレンスルフィド樹脂で形成することができ、さらに強度の大きい樹脂製基体とすることができる。また、ポリフェニレンスルフィド樹脂は、摺動性がよく、自己潤滑性も有するため、仮に空気供給源に不具合が生じて給気が停止し、被支持部材と接触することがあっても被支持部材を損傷させる虞が少なく、被支持部材の不良率の低減を図ることができ、使用時の安全性が高い。
さらに、前記静圧気体軸受において、前記樹脂製基体の空気吹出面を、凹状に形成することができる。これにより、前記空気吹出口からの空気の吹き出しに伴う反力が樹脂製基体に加えられても、反りによる樹脂製基体の上面の曲面化を防止することができる。
前記静圧気体軸受において、前記金属製給気管を、平面視環状又は口状に形成することができ、同心図形状に複数配置してもよい。これにより、この静圧気体軸受によって支持される物品の形状及び用途に対応した静圧気体軸受を提供することができる。
また、本発明は、上記静圧気体軸受の製造方法であって、前記樹脂製基体の内部に前記金属製給気管をインサート成形した後、前記空気吹出口及び前記給気口をドリルによって穿設することを特徴とする。この方法によれば、金型を用いて、金属製給気管をインサート成形した後、空気吹出口及び給気口をドリルで穿設して静圧気体軸受を製造することができるため、大量生産が可能で安価な静圧気体軸受を提供することができる。また、金型を用いるため、高度な曲面加工面を有する静圧気体軸受を容易に量産することができる。
前記静圧気体軸受の製造方法において、前記樹脂製基体の空気吹出面の中心点を中心にして、前記給気口と点対称の位置に、前記金属製給気管と連通する排気口を設け、前記空気吹出口及び前記給気口、並びに、該空気吹出口及び前記給気口の各々と前記金属製給気管との間の連通孔の加工時に生じる切粉を前記排気口から外部に排出することができる。これにより、機械加工によって生じた切粉を容易に排出することができるとともに、静圧気体軸受の内部に切粉を残ることによる不具合の発生を防止することができる。尚、静圧気体軸受として使用する際は、前記排気口に栓をするだけでよい。
以上のように、本発明によれば、高強度を維持することができるとともに、大量生産が可能で安価な静圧気体軸受を提供することが可能となる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明にかかる静圧気体軸受の一実施の形態を示し、この静圧気体軸受1は、樹脂製基体2と、樹脂製基体2の内部に一体成形された金属製給気管3とで構成される。
樹脂製基体2は、ポリフェニレンスルフィド樹脂等の樹脂によって、図2に示すように、全体的に円板状に形成され、例えば、φ80mm×20mm程度の寸法を有する場合には、上面に、直径0.2〜0.4mm程度の自成絞り形状の空気吹出口2aが8個設けられる。この空気吹出口2aは、図1(c)に示したような自成絞り形状以外にも、図2に示すように、樹脂製基体12の内部の金属製給気管3に空気通路12bを介して連通し、空気通路12bより大径の、いわゆるオリフィス形状の空気吹出口12aとすることもできる。また、樹脂製基体2には、ガラス繊維、炭素繊維又は無機質充填材の少なくともいずれか1つを補強材として混入させて強度を増したポリフェニレンスルフィド樹脂を用いることが好ましい。
金属製給気管3は、アルミニウム等の金属によって中空リング状に形成され、樹脂製基体2の内部に一体成形される。金属製給気管3の内部は、樹脂製基体2の空気吹出口2aに連通する。また、金属製給気管3は、図1(b)に示すように、樹脂製基体2の右側円周面に開口する給気口2b及び雌ねじ部2cを介して静圧気体軸受1の外部に連通し、樹脂製基体2の左側円周面に開口する排気口2dを介して静圧気体軸受1の外部に連通する。尚、給気口2bと排気口2dとは、樹脂製基体2の上面又は底面の中心点を中心にして点対称の位置に設けられる。
次に、上記構成を有する静圧気体軸受1の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
樹脂製基体2の内部に金属製給気管3をインサート成形する。この際、樹脂製基体2の上面、すなわち空気吹出口2aが存在する面の中心部を、空気供給により樹脂製基体2の上面が撓む量程度に凹むように凹状に形成する。次に、空気吹出口2a、給気口2b及び排気口2dをドリルによって穿設する。最後に、上記ドリルによる加工によって生じた切粉を、排気口2dから外部に排出して静圧気体軸受1が完成する。尚、空気吹出口2aを図2に示すようなオリフィス形状とした場合には、オリフィス部分を機械加工してもよい。
次に、図1に示した静圧気体軸受1の動作について、図面を参照しながら説明する。
図3に示すように、排気口2dを栓4で塞ぎ、樹脂製基体2の雌ねじ部2cに、静圧気体軸受1に空気を供給するための樹脂製チューブ5の端部に取り付けられたプラグ5aをねじ込み、樹脂製チューブ5を介して給気口2bに空気を供給する。給気口2cから取り入れられた空気は、金属製給気管3の内部を通過した後、各々の空気吹出口2aから上方(矢印方向)に噴出する。これにより、静圧気体軸受1の上方に位置する物品6を空気層を介して支持する。
尚、上記実施の形態では、空気吹出口2aを8個としたが、支持すべき物品の形状や用途に合わせて空気吹出口2aの数を増減することができる。また、空気吹出口2aの配置は、平面視環状に限らず、方形状にしてもよく、さらには、同心円状など同心図形状に配置してもよい。
1 静圧気体軸受
2 樹脂製基体
2a 空気吹出口
2b 給気口
2c 雌ねじ部
2d 排気口
3 金属製給気管
4 栓
5 樹脂製チューブ
5a プラグ
6 物品
12 樹脂製基体
12a 空気吹出口
12b 空気通路
2 樹脂製基体
2a 空気吹出口
2b 給気口
2c 雌ねじ部
2d 排気口
3 金属製給気管
4 栓
5 樹脂製チューブ
5a プラグ
6 物品
12 樹脂製基体
12a 空気吹出口
12b 空気通路
Claims (8)
- 自成絞り形状又はオリフィス形状の複数の空気吹出口と、給気口とを有する樹脂製基体と、
前記複数の空気吹出口及び前記給気口と連通し、前記樹脂製基体の内部に一体成形された金属製給気管とを備えることを特徴とする静圧気体軸受。 - 前記金属製給気管は、該静圧気体軸受の空気吹出面と略々平行に延設されることを特徴とする請求項1に記載の静圧気体軸受。
- 前記樹脂製基体は、ポリフェニレンスルフィド樹脂、又は、ガラス繊維、炭素繊維もしくは無機質充填材の少なくともいずれか1つによって強化した補強材入りポリフェニレンスルフィド樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の静圧気体軸受。
- 前記樹脂製基体の空気吹出面は、凹状に形成されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の静圧気体軸受。
- 前記金属製給気管は、平面視環状又は口状に形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静圧気体軸受。
- 前記金属製給気管は、同心図形状に複数配置されることを特徴とする請求項1乃至5に記載の静圧気体軸受。
- 前記樹脂製基体の内部に前記金属製給気管をインサート成形した後、前記空気吹出口及び前記給気口をドリルによって穿設することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の静圧気体軸受の製造方法。
- 前記樹脂製基体の空気吹出面の中心点を中心にして、前記給気口と点対称の位置に、前記金属製給気管と連通する排気口を設け、前記空気吹出口及び前記給気口、並びに、該空気吹出口及び該給気口の各々と前記金属製給気管との間の連通孔の加工時に生じる切粉を、前記排気口から外部に排出することを特徴とする請求項7に記載の静圧気体軸受の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006235134A JP2008057654A (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | 静圧気体軸受 |
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JP2006235134A JP2008057654A (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | 静圧気体軸受 |
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JP2008057654A true JP2008057654A (ja) | 2008-03-13 |
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JP2006235134A Withdrawn JP2008057654A (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | 静圧気体軸受 |
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JP (1) | JP2008057654A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7532509B2 (ja) | 2019-12-07 | 2024-08-13 | アクリビス システムズ ピーティーイー エルティーディー | 超薄型静圧気体軸受およびその製造方法 |
-
2006
- 2006-08-31 JP JP2006235134A patent/JP2008057654A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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