JP2008056951A - ナノコロイド粒子及びその製造方法、共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒、及び不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法 - Google Patents

ナノコロイド粒子及びその製造方法、共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒、及び不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素と第16族から選択される元素とを共に含有する、新規なナノコロイド粒子を提供する。
【解決手段】第16族元素を含有するアルコキシド化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一方を原料として用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素と、第16族から選択される元素とを共に含有するナノコロイド粒子及びその製造方法、並びに、このナノコロイド粒子からなる共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒と、このナノコロイド粒子を触媒として用いた不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法に関する。
なお、本明細書では、元素周期表のある族に属する元素(ある族から選択される元素)を、その族の番号を付して表記する場合がある。例えば、第16族から選択される元素は、「第16族元素」という。
また、元素周期表の複数の族の中から選択される元素を、それらの族の番号を列記して表記する場合がある。例えば、第9族及び第10族から選択される元素は、「第9族・第10族元素」という。
近年、ナノテクノロジーの発達に伴い、様々な応用を目指して多種類のナノ粒子が合成されている。例としては、発光材料としての半導体ナノ粒子や、記憶材料としての磁性体ナノ粒子等が挙げられる。
また、ナノ粒子は触媒としても利用されている。例えば、鉄のナノ粒子は、気相反応におけるカーボンナノチューブ製造用触媒として、金や白金等の貴金属のナノ粒子は、液相反応におけるアルケン類の水素化触媒として、それぞれ利用されている。
ナノ粒子を液相反応の触媒として利用する場合、例えば下記(1)〜(4)に挙げる利点が挙げられる。
(1)液相で調製するため、操作が簡単であり、粒子径、形状、組成等のデザインが可能である。
(2)粒子が均質で結晶性が良いため、触媒反応時における成分の溶出が抑制でき、触媒反応成績のばらつきも少ない。
(3)触媒反応の場が均一系であるので、基質(反応物)との接触効率が良く、反応熱の放散や反応生成物の拡散などの点でも有利である。
(4)触媒の担持・焼成工程や、水素による還元工程等が不要である。
元素周期表の第9族に属するロジウム又は第10族に属するパラジウムと、第16族に属するテルル又はセレンとで構成される複合金属材料は、共役ジエンのアセトキシ化活性を有することが知られている。例えば、ロジウムとテルル及び/又はセレンとが担持された固体触媒の存在下、共役ジエンとカルボン酸と酸素とを反応させることにより、不飽和グリコールジエステルを製造する方法が公知である(例えば特許文献1)。しかし、このロジウムとテルル及び/又はセレンを含有する触媒は、何れも第9族元素(ロジウム)と第16族元素(テルル及び/又はセレン)との合金からなる触媒粒子を活性炭上に担持させて製造したものであるため、上に挙げたナノコロイド粒子の利点を有するものではなかった。
一方で、上記のナノコロイド粒子の利点を生かした触媒を作ることを目標に、幾つかの試みがなされてきた。
ナノコロイド粒子の合成法としては、種々の方法が知られている。例えば、第15族元素であるビスマスの原料として塩化ビスマスを用い、第16族元素であるテルルの原料としてテトラエトキシテルルを用いて、水素化ホウ素ナトリウムで還元することによりテルル化ビスマスナノコロイド粒子を合成する方法が知られている(例えば特許文献2)。この特許文献2には、得られたナノコロイド粒子を熱電変換材料に利用できる旨が記載されており、具体例として熱センサーや熱電冷却装置が挙げられている。
また、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルを効率的に製造するために、より高性能な触媒の開発が要請されており、その解決手段の一つとして、ナノコロイド粒子の利用が提案されている。しかしながら、本発明者らの知る限りにおいては、元素周期表の隣接した族に属する複数の元素を組み合わせてナノコロイド粒子を製造した例はあるものの、これらが上記を目的とした触媒作用を有していることについては開示も示唆もない。また、従来知られていた元素の組み合わせからなる触媒をナノコロイド粒子として実現しようとしても、実際に高性能の触媒活性を有するナノコロイド粒子を合成することは困難であった。
特開昭53−37609号公報 特開2005−343782号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものである。
即ち、本発明の目的は、元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素と第16族から選択される元素とを共に含有する、新規なナノコロイド粒子を提供するとともに、そのナノコロイド粒子を安定的に製造することが可能な方法を提供することに存する。
また、本発明の別の目的は、当該ナノコロイド粒子を用いて、共役ジエンのジアセトキシ化反応用の有効な触媒を提供すること、及び、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルを効率的に製造するための方法を提供することに存する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の出発原料を採用することにより、元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素と第16族から選択される元素とを共に含有する、新規なナノコロイド粒子を得ることに成功した。また、得られたナノコロイド粒子は、共役ジエンのジアセトキシ化反応用の触媒として優れた性能を発現すること、更には、この触媒を用いることにより、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルを効率的に製造することが可能となることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明の要旨は、元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素(以下「第9族・第10族元素」という。)と、元素周期表の第16族から選択される元素(以下「第16族元素」という。)とを共に含有し、直径が1nm以上、100nm以下であることを特徴とする、ナノコロイド粒子に存する(請求項1)。
ここで、前記第9族・第10族元素が、ロジウム、イリジウム、パラジウム及び白金からなる群より選択される元素であり、前記第16族元素が、テルル又はセレンであることが好ましい(請求項2)。
また、表面保護材を更に有することが好ましい(請求項3)。
また、前記第16族元素を含有するアルコキシド化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一方を原料として製造されたものであることが好ましい(請求項4)。
また、本発明の別の要旨は、上述のナノコロイド粒子を製造する方法であって、前記第16族元素を含有するアルコキシド化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一方を原料として用いることを特徴とする、ナノコロイド粒子の製造方法に存する(請求項5)。
また、本発明の別の要旨は、上述のナノコロイド粒子からなることを特徴とする、共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒に存する(請求項6)。
また、本発明の別の要旨は、上述の共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒を用いて共役ジエンのジアセトキシ化反応を行なう工程を少なくとも有することを特徴とする、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法に存する(請求項7)。
本発明によれば、従来は製造が困難であった、元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素と第16族から選択される元素とを共に含有する、新規なナノコロイド粒子を得ることが可能となる。
また、このナノコロイド粒子は、共役ジエンのジアセトキシ化反応用の触媒として、優れた性能を発現する。
更に、このナノコロイド粒子を触媒として用いることにより、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルを効率的に製造することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
(1)ナノコロイド粒子:
本発明のナノコロイド粒子は、元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素(第9族・第10族元素)と、元素周期表の第16族から選択される元素(第16族元素)とを、共に含有するものである。本発明のナノコロイド粒子において、これらの第9族・第10族元素及び第16族元素は、通常は合金の状態で存在する。
なお、本発明において「ナノコロイド粒子」とは、担体に担持されること無く、単独で液中に存在する粒子のことをいう。
また、本発明において「元素周期表」とは、いわゆる長周期型の周期表を意味する。
また、本発明における「第9族」、「第10族」、「第16族」等の表記は、IUPAC(International Union of Pure and Applied Chemistry)が推奨する第1〜18族の表記に従ったものである。
具体的に、第9族元素としては、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)等の金属元素が挙げられる。
第10族元素としては、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)等の金属元素が挙げられる。
第16族元素としては、酸素(O)、硫黄(S)、セレン(Se)、テルル(Te)、ポロニウム(Po)等の元素が挙げられる。
本発明のナノコロイド粒子は、上述の第9族・第10族元素及び第16族元素を共に含有する。これによって、後述するアセトキシ化反応の触媒活性が発揮されるものと考えられる。
なお、本発明のナノコロイド粒子が含有する第9族・第10族元素は、一種のみでもよく、二種以上でもよいが、通常は一種のみである。
また、本発明のナノコロイド粒子が含有する第16族元素も、一種のみでもよく、二種以上でもよいが、通常は一種のみである。
中でも、本発明のナノコロイド粒子を触媒用途に用いた場合における反応時の活性と選択率を考慮すると、第9族元素の中ではロジウム又はイリジウムが好ましく、第10族元素の中ではパラジウム又は白金が好ましく、第16族元素の中ではセレン又はテルルが好ましい。
特に、本発明のナノコロイド粒子としては、第9族・第10族元素としてロジウムを含有し、第16族元素としてテルルを含有するナノコロイド粒子(即ち、テルル化ロジウムを有するナノコロイド粒子)がとりわけ好適である。
本発明のナノコロイド粒子における第9族・第10族元素と第16族元素との構成比としては、{第9族・第10族元素}:{第16族元素}のモル比の値で、通常10:90以上、好ましくは20:80以上、更に好ましくは30:70以上、また、通常90:10以下、好ましくは80:20以下、更に好ましくは70:30以下の範囲である。なお、ここで「以上」とは、第9族・第10族元素の比率が多くなることを意味する。
本発明のナノコロイド粒子の結晶構造は、特に制限されず、何れの結晶構造であってもよい。第9族・第10族元素と第16族元素との複合物は、幾つかの結晶構造を採り得ることが知られており、その何れもがアセトキシ化反応の触媒活性を有する可能性がある。また、複数の異なる結晶系を有するナノコロイド粒子が混在していても構わない。
本発明のナノコロイド粒子は、上述の第9族・第10族元素と第16族元素のみからなっていてもよいが、その他の元素(これを以下「第3の元素」という場合がある。)を含有していてもよい。第3の元素を含有することにより、本発明のナノコロイド粒子を触媒用途に用いた場合における触媒活性や選択率が向上する場合がある。
第3の元素は、上述の第9族・第10族元素及び第16族元素とともに、合金の形態を採ることが好ましい。
なお、第3の元素としては、何れか一種の元素を単独で用いてもよく、二種以上の元素を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
但し、本発明のナノコロイド粒子が第3の元素を含有する場合でも、その含有量は微量であることが好ましい。
また、本発明のナノコロイド粒子は、そのナノ粒子表面を覆う成分(これを「表面保護材」という。)を更に有していることが好ましい。表面保護材がナノコロイド粒子の粒子表面を覆うことにより、粒子表面が保護されるとともに、粒子が互いに凝集することが防止される。
なお、以下の説明では、本発明のナノコロイド粒子のうち、上述の第9族・第10族元素及び第16族元素(並びに第3の元素を含有する場合には第3の元素)からなる部分を「本発明のナノ粒子」或いは単に「ナノ粒子」と呼ぶものとする。即ち、本発明のナノコロイド粒子が表面保護材を含有する場合には、その表面保護材を除いた部分が「(本発明の)ナノ粒子」に該当する。
表面保護材は通常、有機物から選択される。
表面保護材として用いられる有機物としては、本発明のナノ粒子を構成する原子と電子の授受を行なうことで、ナノ粒子に結合できるものであればよい。具体的に、アミン類、ホスフィン類、アルコール類等の塩基性官能基を有するものは、ナノ粒子表面のカチオン部分と結合できるので好ましい。また、カルボン酸等の酸性官能基を有するものは、ナノ粒子表面のアニオン部分と結合できるので好ましい。また、ナノ粒子に結合する部位を1分子内に多数有する、高分子状の有機物であってもよい。
本発明のナノ粒子と結合する部分以外の有機物の構造は特に限定しないが、本発明のナノコロイド粒子を触媒用途に使用するのであれば、水溶液中での反応に使用する場合は親水性基を有するもの、油中での反応に使用する場合には疎水性基を有するものが用いられる。触媒活性を考えると、基質が近づいた時には離れ易いように、比較的弱くナノ粒子表面に結合する有機物が好ましく、その一方でナノ粒子同士の凝集を防ぐため、ナノ粒子表面から離れたままにならない有機物が好ましい。
このような観点から、表面保護材としては、塩基能を有する高分子が良好に用いられる。中でも、ポリビニルピロリドン又はポリビニルアルコールが好ましく、ポリビニルピロリドンが特に好ましい。
表面保護材のナノ粒子に対する割合は、{表面保護材}:{ナノ粒子}の重量比の値で、通常50:50以上、好ましくは60:40以上、より好ましくは70:30以上、また、通常999:1以下、好ましくは99:1以下、より好ましくは90:10以下の範囲である。なお、ここで「以上」とは、表面保護材の比率が多くなることを意味する。表面保護材の割合がナノ粒子に対して少な過ぎると、ナノ粒子同士の凝集が起こり、表面積が大きいというナノ粒子の特徴を生かせなくなる可能性や、溶媒に分散し難くなる可能性がある。また、表面保護材の割合がナノ粒子に対して多過ぎると、本発明のナノコロイド粒子を触媒用途に用いた場合に、反応基質が触媒粒子表面に到達するのを妨害し、触媒活性を低下させる可能性がある。
本発明のナノコロイド粒子の大きさ(直径)は、表面保護材が存在する場合はこれを除いた状態で測定した直径(即ち、ナノ粒子の直径)の値で、通常1nm以上、好ましくは1.5nm以上、より好ましくは2nm以上、また、通常100nm以下、好ましくは5nm以下、より好ましくは4nm以下の範囲である。ナノ粒子の直径が小さ過ぎると、表面エネルギーが大きくなるため、反応中に溶解してしまう可能性がある。ナノ粒子の直径が大き過ぎると、本発明のナノ粒子が有する利点、即ち高い表面原子の割合等の特性が損なわれてしまう可能性がある。なお、本発明のナノコロイド粒子は、その粒径分布が極めて狭いため、TEM写真観察による一部の粒子直径を測定するだけで、直径を代表値とすることができる。したがって、その直径は、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)により粒子を測定して求めることができる。
なお、本発明のナノコロイド粒子は、特開2004−332028号公報に開示されている三層コアシェル型のナノ粒子(白金(第10族元素)/パラジウム(第10族元素)/ロジウム(第9族元素))等の「コアシェル型のナノ粒子」を包含するものではない。
この三層コアシェル型のナノ粒子は、三種類の金属粒子が混合すること無く、一つの金属粒子を他の金属が覆う層構造を有している。また、白金の原料としてはヘキサクロロ白金(IV)酸等の金属塩の水溶液を、パラジウムの原料としては塩化パラジウム等の金属塩の水溶液を、ロジウムの原料としては塩化ロジウム(III)の水溶液を用いている。
しかし、ナノ粒子が共役ジエンのアセトキシ化活性といった触媒機能を発現するのは、ロジウム等の第9族元素又はパラジウム等の第10族元素と、テルル等の第16族元素がナノ粒子中で均一に混ざり合ったアロイ状態か、2種類の元素が結晶内で各々決まった格子位置に配置する金属間化合物の場合であり、コアシェル構造では高い活性を期待できないからである。
(2)ナノコロイド粒子の製造方法:
本発明のナノコロイド粒子を製造する方法は特に制限されないが、通常は液相合成により作製される。
一般に、2種類以上の元素からなるナノコロイド粒子を合成する場合には、粒子原料として各元素を含む化合物を用いて、これらを溶液中で予め混合した後、同時に還元或いは熱分解を行なうことにより、目的のナノ粒子を得るという方法が採られる。従って、粒子原料として用いる化合物の性質が重要である。
本発明のナノコロイド粒子を製造する際には、第16族元素の原料として、第16族元素を含有するアルコキシド化合物及び/又はハロゲン化合物を用いる方法が好ましい。以下、この方法(これを適宜「本発明のナノコロイド粒子の製造方法」或いは単に「本発明の製造方法」という。)について、順を追って説明する。
<原料>
本発明の製造方法では、上述の様に、第16族元素の原料として、第16族元素を含有するアルコキシド化合物及び/又はハロゲン化合物を用いることを特徴としている。
従来、セレンやテルル等のカルコゲン(第16族元素)は酸化され易いので、それらの化合物は不安定であり、更に周期表の族が離れたロジウム又はパラジウム等とナノ粒子を構成させるのは困難であると考えられていた。反応系中に粒子表面の保護材を加えることにより、粒子同士の凝集や肥大化を防ぐこともできるが、保護材と粒子表面との結合があまりに強固だと、たとえナノ粒子が形成されたとしても、その後の触媒反応に使用することができない等の課題があった。
これに対し、本発明者らは、第16族元素の原料として、第16族元素を含有するアルコキシド化合物及び/又はハロゲン化合物を使用することにより、予想外にも、第9族・第10族元素及び第16族元素を共に含有するナノコロイド粒子(本発明のナノコロイド粒子)を、安定且つ効率的に合成できることを見出したのである。
具体的に、第16族元素を含有するアルコキシド化合物の例としては、テルル(Te)を例に挙げると、テルリウム(IV)エトキシド等のテルリウムアルコキシドなどが挙げられる。また、これらの化合物中のテルル(Te)を他の第16族元素に換えた化合物も、第16族元素を含有するアルコキシド化合物の例として挙げることができる。これらのアルコキシド化合物は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、第16族元素を含有するハロゲン化合物の例としては、テルル(Te)を例に採ると、塩化テルル(II)、塩化テルル(IV)、臭化テルル(IV)、ヨウ素テルル(IV)等のハロゲン化テルルなどが挙げられる。また、これらの化合物中のテルル(Te)を他の第16族元素に換えた化合物も、第16族元素を含有するハロゲン化合物の例として挙げることができる。これらのハロゲン化合物は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第16族元素の原料としては、アルコキシド化合物のみを用いてもよく、ハロゲン化合物のみを用いてもよく、アルコキシド化合物とハロゲン化合物とを併用してもよい。
一方、第9族・第10族元素の原料としては、第9族・第10族元素を含有する化合物であれば特に制限されない。例としては、第9族・第10族元素を含有する無機酸塩(硝酸塩、硫酸塩、塩酸塩等);有機酸塩(酢酸塩等);水酸化物;酸化物;錯塩;有機金属化合物(カルボニル錯体、アセチルアセトナート塩等)などが挙げられる。具体的には、ロジウム(Rh)原料の例として、硝酸ロジウム、塩化ロジウム、酢酸ロジウム、ロジウムアセチルアセトナート、ロジウムヒドリド錯体等が挙げられ、パラジウム(Pd)原料の例として、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナート、パラジウムヒドリド錯体等が挙げられる。これらの第9族・第10族元素の原料は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
上記例示の中でも、特に好ましい第9族・第10族元素の原料と第16族元素の原料の組み合わせとしては、塩化ロジウムとテルリウムエトキシドとの組み合わせ、塩化パラジウムとテルリウムエトキシドとの組み合わせ等が挙げられる。
第9族・第10族元素の原料と第16族元素の原料との使用比率は、製造する本発明のナノコロイド粒子における、第9族・第10族元素と第16族元素との構成比に応じて選択される。この構成比については上述した。
また、第3の元素を含有するナノコロイド粒子を製造する場合には、その第3の元素を含有する原料を用いる。第3の元素の原料は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
第3の元素の原料の使用比率は、製造するナノコロイド粒子における第3の元素の含有率に応じて、適宜選択すればよい。
さらに、表面保護材を有するナノコロイド粒子を製造する場合には、表面保護材を原料として用いる。例としては、先に例示した各種の有機物等が挙げられる。これらは何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
表面保護材の使用比率は、製造するナノコロイド粒子における、表面保護材とナノ粒子との比率に応じて、適宜選択すればよい。
<合成>
本発明の製造方法では、上述の原料(第9族・第10族元素の原料と第16族元素の原料)を用いて液相合成で反応を行なうことにより、ナノコロイド粒子を製造する。液相合成の主な手法としては、同時還元法と熱分解法とが挙げられるが、何れを採用することもできる。
同時還元法では、用いる原料の還元速度を合わせる必要がある。一方、熱分解法では、用いる原料の熱分解速度を合わせる必要がある。
同時還元法では、粒子生成反応速度を制御するための手法として、原料の種類や濃度の調整、反応温度の調整等、複数の手法があるが、熱分解法では、粒子生成反応速度を制御するための手法として、原料の種類を調整するという手法しかない。
従って、本発明の製造方法では、液相合成の手法として同時還元法を用いることが好ましい。
同時還元法の反応条件や反応条件としては、公知の手法を用いればよい。具体的には、前述の特開2005−343782号公報等を参考にすることができる。
還元方法としては、原料の混合溶液中に還元剤を加える方法が好ましい。還元剤としては、ヒドラジン、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。これらは何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。中でも、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを用いると、良好なナノコロイド粒子が形成されるので好ましい。
還元剤の使用量は特に制限されないが、第9族・第10族元素の原料及び第16族元素の原料の合計モル数以上の量が少なくとも必要である。好ましくは原料のモル数の1倍以上1000倍以下、更に好ましくは2倍以上、100倍以下である。還元剤の使用比率が多過ぎると、ナノ粒子中に還元剤の成分が混入する可能性があり、少な過ぎると、反応が進行しない原料のせいで粒子の組成にばらつきを生じる可能性がある。
同時還元法では、上述の原料(第9族・第10族元素の原料及び第16族元素の原料、並びに必要に応じて用いられる、第3の元素の原料と表面保護材)を、還元剤と混合することにより反応を行なう。原料及び還元剤の混合は、通常は反応溶媒を用い、反応溶媒中で行なう。
反応溶媒の種類は、反応原料や反応生成物と好ましからぬ反応を生じるものでない限り、特に制限されないが、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒などが挙げられる。中でもエタノールが好ましい。なお、これらの反応溶媒は何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
同時還元法は、通常はバッチ反応により、以下の手順で反応を行なう。
上述の原料(第9族・第10族元素の原料及び第16族元素の原料、並びに必要に応じて用いられる、第3の元素の原料と表面保護材)を、通常は反応溶媒中で混合する。特に、各原料を個別に反応溶媒に予め溶解させて各々溶液とした上で、それらの溶液を混合することが好ましい。
次いで、上述の原料の混合液と還元剤とを混合する。通常は、原料の混合液に対して還元剤を徐々に加えて混合することが好ましい。
また、上述の混合時には適宜、攪拌を加えることが好ましい。
<分離>
反応終了後、得られた反応液からナノコロイド粒子を分離してもよい。ナノコロイド粒子の分離は、例えば、反応溶液の限外濾過等のフィルタリングにより達成できる。
(3)ナノコロイド粒子の用途:
本発明のナノコロイド粒子の用途は特に制限されず、各種の用途が考えられるが、中でも不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステル合成用の触媒としての用途が好ましい。特に、共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒としての用途が好適である。
本発明のナノコロイド粒子を共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒として用いる場合、その形態としては、溶媒中均一に分散した状態、担体に担持させた状態、樹脂と混錬した状態等が挙げられるが、溶媒中に均一に分散した状態とすることが、簡便に用いることができるので好ましい。
以下、本発明のナノコロイド粒子を用いた共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒(以下「本発明の触媒」と略称する場合がある。)を用いて、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造を行なう方法(以下「本発明の不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法」と略称する場合がある。)について説明する。
本発明の不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルでは、通常は、反応原料として共役ジエンとカルボン酸とを使用する。
共役ジエンとしては、ブタジエン;イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、ピペリレン等のアルキル置換ブタジエン;シクロペンタジエン等の環状ジエン等が挙げられる。中でもブタジエンが好ましい。これらの共役ジエンは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
なお、原料の共役ジエンは、必ずしも純粋なものである必要はなく、窒素ガス等の不活性ガスや、メタン、エタン、ブタン等の飽和炭化水素、又は、ブテン等の不飽和炭化水素を含むものであってもよい。
カルボン酸の種類は特に制限されないが、低級脂肪族モノカルボン酸が好ましい。例としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等が挙げられる。中でも、反応性、価格の点から、酢酸が好ましい。これらのカルボン酸は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
共役ジエンとカルボン酸との使用比率は特に制限されないが、一般的には、共役ジエン1モルに対するカルボン酸のモル比を、通常1モル以上、60モル以下とすることが好ましい。
なお、上記カルボン酸は反応試剤であるが、反応溶媒としての役割を兼ねて使用してもよい。
また、カルボン酸の他に、別の反応溶媒を加えてもよい。反応溶媒としては、反応不活性な(即ち、反応原料や反応生成物に対して活性を有さない)有機溶媒が用いられる。反応溶媒に使用される有機溶媒の種類としては、飽和炭化水素、エステル類等が挙げられる。これらの有機溶媒は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
但し、別の反応溶媒を使用する場合でも、反応媒体(即ち、反応系中に存在するカルボン酸及び反応溶媒)の合計量の50重量%以上は、原料のカルボン酸であることが好ましい。
本発明の不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法では、上述の共役ジエン及びカルボン酸を、分子状酸素の存在下で反応させる。
分子状酸素としては、安全上の理由から、純粋な酸素よりも、窒素等の不活性ガスで希釈されたもの、例えば空気を用いることが好ましい。
分子状酸素の使用量は、反応等量以上であればよく、その上限は特に制限はされない。
本発明の不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法における上述の反応は、回分式で行なうことができる。
本発明の不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法における触媒(本発明の触媒)の状態としては、懸濁槽式の方式を採用することができる。
反応温度は、通常20℃以上の温度で行なわれる。中でも、反応速度、及び副生物の生成等を考慮すると、好適な反応温度は、通常50℃以上、好ましくは60℃以上、また、通常120℃以下、好ましくは100℃以下の範囲である。
反応圧力は、常圧及び加圧の何れも可能であるが、反応速度を高めるには加圧の方が好ましい。好適には、通常1気圧以上、好ましくは5気圧以上、また、通常200気圧以下、好ましくは100気圧以下の範囲から選択される。
反応終了後、反応混合物から、蒸留等の通常の手段により目的生成物である不飽和グリコールジエステルを分離し、回収した未反応の共役ジエン、カルボン酸及び触媒は、再び反応系に循環し、再使用することができる。
上記手順により得られた不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステル、例えばブテンジオールジカルボン酸エステルは、エンジニアリングプラスチックス、エラストマー、弾性繊維、合成皮革等の原料である1,4−ブタンジオールを製造するための重要な中間体化合物である。また、ブテンジオールジエステルは、高性能溶剤や弾性繊維の原料であると共に、沸点が低く優れた溶解性を有する溶媒でもあるテトラヒドロフランを製造するための重要な中間体でもある。
以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
<RhTeナノ粒子の合成>
エタノール(純正化学株式会社製、特級)500mLを、ドラフト中で10分間窒素バブリングして、溶存酸素を除去した。これを窒素雰囲気に保ったグローブボックス中に入れた。塩化ロジウム3水和物(NEケムキャット社製)5g、テルリウム(IV)エトキシド(アヅマックス株式会社製)10g、テトラヒドロほう酸ナトリウム(キシダ化学株式会社製、1級)25g、ポリビニルピロリドン(純正化学株式会社製K−30、分画分子量40000)10g、同様にグローブボックス中に入れた。
グローブボックス中で、塩化ロジウム17.4mgを40mLのエタノールに溶解させた。また、テルリウムエトキシド22.8mgを40mLのエタノールに溶解させた。得られた塩化ロジウム溶液とテルリウムエトキシド溶液とを混合し、3時間継続して攪拌した。ポリビニルピロリドン117mgを40mLのエタノールに溶解させ、得られた溶液を、上述の塩化ロジウムとテルリウムエトキシドの混合液に添加し、数分攪拌して混合した。得られた混合液を、100mLの注射器を用いて、窒素雰囲気に保たれた200mL四つ口フラスコ内に移送し、3時間継続して攪拌した。反応後の反応液は薄い橙色であった。なお、四つ口フラスコには予め還流管と100mLの等圧漏斗とを装着しておいた。
グローブボックス中、テトラヒドロほう酸ナトリウム28mgを、40mLのエタノールに溶解させ、得られた溶液を注射器で上述の等圧漏斗に移送した。23℃の室温下、上述の反応液に対するテトラヒドロほう酸ナトリウム溶液の滴下を開始し、2時間かけて全量を滴下した。反応液は薄い橙色から濃い黒色に変化した。滴下終了後、3時間攪拌を継続した。攪拌を停止して一晩静置した。
翌日、反応液をオイルバスで加熱還流し、3時間攪拌した後、室温まで冷却した。窒素袋中に限外濾過装置(ウルトラフィルターQ100:分画分子量10,000装着)を準備し、窒素雰囲気を保ったまま反応液を限外濾過した。得られた濾液は薄く白濁していた。限外濾過の終盤、残液が約10mLになった時点で、グローブボックス中のエタノールを50mL添加し、限外濾過を継続して洗浄した。洗浄工程をもう一度繰り返すと、濾液は無色透明になった。残液が約10mLになった時点で、生成物を50mLナス型フラスコに移送し、エバポレーターで濃縮、乾固することにより、ロジウム(Rh)及びテルル(Te)からなるナノ粒子(これを以下「RhTeナノ粒子」という。)を得た。収量は81mg、性状は黒色固体であった。
得られたRhTeナノ粒子をエタノールに分散させたところ、任意の割合で分散した。
また、このRhTeナノ粒子を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)で観察したところ、2nm程の微粒子が数十〜百nmの大きさに線状に繋がったナノ粒子であった。
また、このRhTeナノ粒子を元素分析したところ、その組成割合はRh58Te42であった。
<ブタジエンのジアセトキシ化反応>
23℃の室温下、50mL三口丸底フラスコ中、上述のRhTeナノ粒子80mgを20mLの酢酸(関東化学株式会社製)に分散させた。三口フラスコには予めガス吹き込み管と還流管を装着しておいた。還流管の上方はベントラインに繋げておき、余剰ガスを室外に導いた。三口フラスコをオイルバスに漬け、80℃まで昇温した。80℃に到達した時点でガス吹き込み管から窒素(毎分45mL)、酸素(毎分5mL)、ブタジエン(毎分20mL)の混合ガスを流し、反応を開始した。1時間後室温まで冷却し、ガスの流入を止めて反応を終了した。
反応液を0.5mL抜き出してガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−ジアセトキシブテン(シス異性体及びトランス異性体の混合物)が含まれていた。
また、ロジウム(Rh)1モル当たりのブタジエンのジアセトキシ化反応の速度は、毎時12400mmolであり、良好な触媒機能を示した。
[実施例2]
<RhTeナノ粒子の合成>
合成に用いる試薬のうち、ポリビニルピロリドンの使用量を587mgに変更し、テトラヒドロほう酸ナトリウムの使用量を139mgに変更した以外は、実施例1と同様の方法で合成を行なうことにより、RhTeナノ粒子を得た。
このRhTeナノ粒子をエタノールに分散させたところ、任意の割合で分散した。
また、このRhTeナノ粒子を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)で観察したところ、2nm程の微粒子が数十〜百nmの大きさに線状に繋がったナノ粒子であった。
<ブタジエンのジアセトキシ化反応>
上述のRhTeナノ粒子について、実施例1と同様の方法により、ブタジエンのジアセトキシ化反応における触媒としての活性の評価をした。反応後、反応液を0.5mL抜き出してガスクロマトグラフィーで分析したところ、1,4−ジアセトキシブテン(シス異性体及びトランス異性体の混合物)が含まれていた。
また、ロジウム(Rh)1モル当たりのブタジエンのジアセトキシ化反応の速度は、毎時180mmolであり、良好な触媒機能を示した。
[比較例1]
テルルの原料としてテルル酸(Strem社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で合成反応を行なったところ、ロジウムとテルルの合金は形成されなかった。また、その生成物について、実施例1と同様の方法によりブタジエンのジアセトキシ化反応における触媒活性の評価を行なったところ、触媒活性は見られなかった。
本発明のナノコロイド粒子は、共役ジエンのジアセトキシ化反応等の触媒として、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造等の用途に好適に用いられる。

Claims (7)

  1. 元素周期表の第9族及び第10族から選択される元素(以下「第9族・第10族元素」という。)と、元素周期表の第16族から選択される元素(以下「第16族元素」という。)とを共に含有し、直径が1nm以上、100nm以下であることを特徴とする、ナノコロイド粒子。
  2. 前記第9族・第10族元素が、ロジウム、イリジウム、パラジウム及び白金からなる群より選択される元素であり、前記第16族元素が、テルル又はセレンであることを特徴とする、請求項1記載のナノコロイド粒子。
  3. 表面保護材を更に有することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のナノコロイド粒子。
  4. 前記第16族元素を含有するアルコキシド化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一方を原料として製造されたものであることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のナノコロイド粒子。
  5. 請求項1〜3の何れか一項に記載のナノコロイド粒子を製造する方法であって、前記第16族元素を含有するアルコキシド化合物及びハロゲン化合物のうち少なくとも一方を原料として用いることを特徴とする、ナノコロイド粒子の製造方法。
  6. 請求項1〜4の何れか一項に記載のナノコロイド粒子からなることを特徴とする、共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒。
  7. 請求項6記載の共役ジエンのジアセトキシ化反応用触媒を用いて共役ジエンのジアセトキシ化反応を行なう工程を少なくとも有することを特徴とする、不飽和グリコールのジカルボン酸ジエステルの製造方法。
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