JP2008054437A - カーボンブラシ材 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気抵抗が低く、放熱性が高く、粉落ちが少ないなど信頼性に優れたカーボンブラシ材を提供すること。
【解決手段】六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズが5nm以上であり、当該熱カーボンブラシ材の熱伝導率が1.5W/(m・K)以上であるピッチ系炭素繊維フィラーとマトリクスとを複合し、カーボンブラシ材を作成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ピッチ系炭素繊維を原料に用いたカーボンブラシ材に関わるもの、特に電気掃除機や電動工具等の整流子電動機用で、高出力、高速回転が要求されるカーボンブラシ材に関するものである。
さらに詳しくは、メルトブロー法によって作製した三次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維マットを粉砕してなるピッチ系炭素繊維フィラーのサイズ、熱伝導率や表面性を制御することで、熱伝導性、電気伝導性に優れたカーボンブラシ材に関わる。
カーボンブラシが用いられている整流子電動機は、近年とくに小型化、高出力化、高速回転化が進んでおり、それに用いられるカーボンブラシは高電流密度の状況下でも小型で、摩耗が少なく、温度上昇の小さいブラシが要求されるようになった。
しかしながら、従来のカーボンブラシでは、高電流密度、高速回転の状況下では整流特性が悪化し、カーボンブラシ摩耗が大きくなり、カーボンブラシ温度も上昇する傾向があった。そのため、整流子の小型化に比して、カーボンブラシの小型化は、近年の高出力化、高速回転化に耐え、且つ整流特性を損なわないようにするため、その小型化はそれほど進んでいないのが現状である。
一般に、整流子電動機に固有抵抗の高いカーボンブラシを使用すると、整流が安定することは良く知られている。これは、抵抗の大きいカーボンブラシを使用するとカーボンブラシを経由して隣り合う整流子片間に流れる短絡電流が抑制されるためである。しかしながら、抵抗の大きい材質を用いた場合には、抵抗発熱によりカーボンブラシ自身が発熱し温度が上昇する。さらに、電動機が高出力、小型化、高速回転化すると、整流子に流れる電流が大きくなり、整流子の温度も高くなり、皮膜過剰により、stick−slipを生じ、これによって、整流火花が増大し、さらなる温度上昇とカーボンブラシ摩耗の増大を招いていた。
また、電気掃除機などのように回転数の高い電動機では、高速回転時においても整流が良好で、且つ電気掃除機本体の使用中にカーボンブラシ交換をしなくても良いように、寿命を長くしたいという要求から黒鉛粉を樹脂バインダーで結合せしめたレジンボンド系の材質が用いられていることがある(例えば、特許文献1、特許文献2等参照)。
しかし、長時間使用することによる温度上昇によって、カーボンブラシ自身の潤滑性が低下し、さらに温度が上昇するという悪循環も生まれる。
レジンボンド系のカーボンブラシ材は、天然黒鉛の粉末をエポキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂等のマトリクスに混合し、圧縮成形することで製造している。しかし、天然黒鉛は不純物が比較的多く必ずしも抵抗が小さいとは言いがたい。また、天然黒鉛の様な鱗片状黒鉛は炭素同士の接触がとりにくいため抵抗を低くするには、多量の天然黒鉛を使用する必要がある。このため、既存のカーボンブラシ材は粉落ちの問題があった。この粉落ちを回避しようと炭素の使用量を減らすと、抵抗が上昇し上述のような発熱に由来する問題が避けられない。更に、カーボンブラシ材の摺動性が悪いと粉落ちが悪化する恐れがある。
特開昭63−334号公報 特開2005−86850号公報
上記のように、温度上昇が小さく、粉落ちが少なく高出力、高速回転が要求されるカーボンブラシ材を提供するという観点から、少量の炭素材の使用で電気抵抗が小さく発熱を抑制できることが望ましい。また、発熱があっても容易に冷却できるように、カーボンブラシ材自身が放熱しやすいことが求められていた。
本願発明者らは、カーボンブラシ材の電気抵抗を抑制し、熱伝導度を向上させることを鑑み、カーボンブラシ材に含まれる炭素材に注目し、ピッチ系炭素繊維フィラーの電気抵抗、熱伝導率及びピッチ系炭素繊維フィラーを用いた成形品の摺動性に注目し、これをカーボンブラシ材用の炭素材として用いることで本願発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、
ピッチ系炭素繊維フィラーとマトリクスとを複合したカーボンブラシ材であって、当該ピッチ系炭素繊維フィラーの六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズが5nm以上であり、当該熱カーボンブラシ材の熱伝導率が1.5W/(m・K)以上であることを特徴とするカーボンブラシ材によって達成できる。
また、本発明には当該ピッチ系炭素繊維フィラーがメソフェーズピッチを原料とし、ピッチ系炭素繊維フィラーの平均長さが5〜600000μmであり、平均繊維径が5〜20μmであり、平均繊維径に対する繊維径分散の百分率(CV値)が5〜20であるカーボンブラシ材であること、ピッチ系炭素繊維フィラーがメルトブロー法により得らたものであるカーボンブラシ材であること、当該ピッチ系炭素繊維フィラーの含有量が30〜80重量%であるカーボンブラシ材であること、電気抵抗が5000〜200000μΩ・cmであるカーボンブラシ材であることが包含される。
本発明のカーボンブラシ材は、黒鉛結晶の広がり(六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズ)を一定サイズ以上に制御したピッチ系炭素繊維フィラーを利用することで、電気抵抗を抑制しつつ、高い熱伝導性が発現される。
また、上記ピッチ系炭素繊維フィラーを使用することで、カーボンブラシ材に占める炭素材の使用量を抑制することができるとともに、摺動性に優れるためカーボンブラシ材からの粉落ちを抑制することが可能になる。
次に、本発明の実施の形態について順次説明していく。
本発明で用いられるピッチ系炭素繊維フィラーの原料としては、例えば、ナフタレンやフェナントレンといった縮合多環炭化水素化合物、石油系ピッチや石炭系ピッチといった縮合複素環化合物等が挙げられる。その中でもナフタレンやフェナントレンといった縮合多環炭化水素化合物が好ましく、特に光学的異方性ピッチ、すなわちメソフェーズピッチが好ましい。これらは、一種を単独で用いても、二種以上を適宜組み合わせて用いてもよいが、メソフェーズピッチを単独で用いることがピッチ系炭素繊維フィラーの熱伝導性を向上させる上で特に好ましい。
原料ピッチの軟化点はメトラー法により求めることができ、250℃以上350℃以下が好ましい。軟化点が250℃より低いと、不融化の際に繊維同士の融着や大きな熱収縮が発生する。また、350℃より高いとピッチの熱分解が生じ糸状になりにくくなる。
原料ピッチはメルトブロー法により紡糸され、その後不融化、焼成、粉砕を経て最後に黒鉛化することによってピッチ系炭素繊維フィラーとする。以下各工程について説明する。
本発明においては、ピッチ系炭素繊維フィラーの原料となるピッチ繊維の紡糸ノズルの形状については特に制約はないが、ノズル孔の長さと孔径の比3よりも小さいものが好ましく用いられ、更に好ましくは1.5よりも小さいものが用いられる。紡糸時のノズルの温度についても特に制約はなく、安定した紡糸状態が維持できる温度、即ち、紡糸ピッチの粘度が2〜200Pa・S、好ましくは30〜150Pa・Sになる温度であればよい。
ノズル孔から出糸されたピッチ繊維は、100〜350℃に加温された毎分100〜10000mの線速度のガスを細化点近傍に吹き付けることによって短繊維化される。吹き付けるガスは空気、窒素、アルゴンを用いることができるが、コストパフォーマンスの点から空気が好ましい。
ピッチ繊維は、金網ベルト上に捕集され連続的なマット状になり、さらにクロスラップされることで3次元ランダムマットとなる。
3次元ランダムマットとは、クロスラップされていることに加え、ピッチ繊維が三次元的に交絡しているマットをいう。この交絡は、ノズルから、金網ベルトに到達する間にチムニと呼ばれる筒において達成される。線状の繊維が立体的に交絡するために、通常一次元的な挙動しか示さない繊維の特性が立体においても反映されるようになる。
このようにして得られたピッチ繊維よりなる3次元ランダムマットは、公知の方法で不融化する。不融化は、空気、或いはオゾン、二酸化窒素、窒素、酸素、ヨウ素、臭素を空気に添加したガスを用いて200〜350℃で達成される。安全性、利便性を考慮すると空気中で実施することが好ましい。また、不融化したピッチ繊維は、真空中、或いは窒素、アルゴン、クリプトン等の不活性ガス中で焼成されるが、常圧で、且つコストの安い窒素中で実施される。不融化後、必要に応じてピッチ繊維を粉砕することで、ピッチ系繊維フィラーを得ることができる。粉砕は公知の方法によって行うことができる。具体的には、ボールミル、ジェットミル、クラッシャーなどを用いることができる。粉砕後、ピッチ系繊維フィラーを焼成し黒鉛化する。焼成温度は、ピッチ系炭素繊維フィラーとしての熱伝導率を高くするためには、2000〜3500℃にすることが好ましい。より好ましくは2300〜3500℃である。焼成の際に黒鉛性のルツボに入れ処理すると、外部からの物理的、化学的作用を遮断でき好ましい。黒鉛製のルツボは上記の原料となるピッチ系繊維フィラーを、所望の量入れることが出来るものであるならば大きさ、形状に制約はないが、焼成中または冷却中に炉内の酸化性のガス、または炭素蒸気との反応によるピッチ系炭素繊維フィラーの損傷を防ぐために、フタ付きの気密性の高いものが好適に利用できる。
本発明で用いるピッチ系炭素繊維フィラーは、六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズが5nm以上であることが必要である。六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズは公知の方法によって求めることができ、X線回折法にて得られる炭素結晶の(110)面からの回折線によって求めることができる。結晶子サイズが重要になるのは、熱伝導が主としてフォノンによって担われており、フォノンを発生するのが結晶であることに由来している。より好ましくは、20nm以上であり、さらに好ましくは30nm以上である。
ピッチ系炭素繊維フィラーの平均繊維径は5〜20μmであることが必要である。5μm以下の場合には、3次元ランダムマットの形状が保持できなくなることがあり生産性が悪い。繊維径が20μmを超えると、不融化工程でのムラが大きくなり部分的に融着が起こったりするところが発生する。より好ましくは5〜15μmであり、さらに好ましくは8〜12μmである。
これに対してピッチ系炭素繊維フィラーの平均長は5〜600000μmであることが好ましい。5μmを下回ると繊維としての特徴が失われ、十分な熱伝導度を発揮できない。一方600000μmを超えると繊維の交絡が著しく増大し、ピッチ系炭素繊維フィラーとマトリクスとを混練した際に粘度が高くなり、せん断によりピッチ系炭素繊維フィラーが破壊され、電気抵抗を抑制したり、熱伝導度を発揮したりするのが困難になる。より好ましくは10〜10000μm、さらに好ましくは20〜3000mmである。
なお、平均繊維径に対する繊維径の分散値の百分率として求められるCV値は、5%以上20%以下であることが好ましい。より好ましくは5%以上17%以下である。CV値が上記の範囲内にあるときには、不融化でトラブルを起こす可能性がある直径20μmを超える繊維の量を少なくできるので生産性の観点からは好ましくない。
本発明において、上述のピッチ系炭素繊維フィラーと複合するマトリクスとしては、得られるカーボンブラシ材としての特性に問題を生じない限り、どのようなものを用いることもでき、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂などを用いることができる。
本発明に関わるカーボンブラシ材の電気抵抗は、公知の方法によって測定することができ、得られるカーボンブラシ材の電気抵抗は5000〜200000μΩ・cmであることが望ましい。電気抵抗が上記の範囲内にあるカーボンブラシ材は、整流特性、耐磨耗性、熱伝導特性に特に優れ、高速回転、高電流密度となる電気掃除機や、ロック運転、高電流密度となる電動工具への適用が可能となる。
電気抵抗を上記の範囲にするには、ピッチ系炭素繊維フィラーのサイズ、炭素構造、含有量、マトリクスの材料等を変更すればよい。
本発明に関わるカーボンブラシ材の熱伝導率は、公知の方法によって測定することができるが、その中でも、プローブ法、ホットディスク法、レーザーフラッシュ法が好ましく、特にプローブ法が簡易的で好ましい。一般に炭素繊維そのものの熱伝導度は数百W/(m・K)であるが、ペーストなど複合体にすると、欠陥の発生・空気の混入・予期せぬ空隙の発生により、熱伝導率は急激に低減する。よって、熱伝導性ペーストとしての熱伝導率は実質的に1.5W/(m・K)を超えることが困難であるとされてきた。しかし、本願発明ではピッチ系炭素繊維フィラーを用いることでこれを解決し、1.5W/(m・K)以上を実現した。より望ましくは、3W/(m・K)以上であり、さらに望ましくは10W/(m・K)以上である。
本発明に関わるカーボンブラシ材の摺動性は、一般的に摩擦係数や摩耗率などを測定することで評価できる。ピッチ系炭素繊維フィラーはその耐摩耗性と摩擦係数の低さから、高い摺動性が期待できる。また、ピッチ系炭素繊維フィラーは通常成形体の内部で配向し、その配向と平行方向には非常に摺動性が良くなる。なお、配向と垂直方向でも摺動性は改善される。摺動性が改善される結果、耐久性や耐摩耗性に優れ粉落ちを防止できる。
ピッチ系炭素繊維フィラーの含有率は、カーボンブラシ材中30〜80質量%である。30質量%未満であると、低電気抵抗抵抗化は困難となる。80質量%を超えると、粉落ちが大きくなり、実用として困難になる。さらに望ましくは40〜70質量%である。
カーボンブラシ材を作成する手法に特に制限は無いが、具体的には上述のピッチ系炭素繊維フィラーとマトリクスとを混練したものを圧縮成形することで作成される。
ピッチ系炭素繊維フィラーとマトリクスを混練する前にピッチ系炭素繊維フィラーは、電解酸化などによる酸化処理やカップリング剤やサイジング剤で処理することで、表面を改質させたものを用いることもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に示すが、本願発明はこれらに制限されるものではない。
なお、本実施例における各値は、以下の方法に従って求めた。
(1)ピッチ系炭素繊維フィラーの直径は、焼成を経たフィラーを光学顕微鏡下でスケールを用いて測定した。
(2)ピッチ系炭素繊維フィラーの糸長は、焼成を経たフィラーを抜き取り測長器で測定した。
(3)ピッチ系炭素繊維フィラーの結晶子サイズは、X線回折に現れる(110)面からの反射を測定し、学振法にて求めた。
(4)カーボンブラシ材の熱伝導率は、京都電子工業株式会社製QTM−500を用いプローブ法で求めた。
(5)カーボンブラシ材の電気抵抗は、カーボンブラシ上に5mm間隔に長さ2cmの白金線を置き、白金線に端子を取り付けここに電位をかけ電流値を測定し、各白金線間の抵抗から求めた。
(6)カーボンブラシ材の摺動性は、カーボンブラシ材を銅板上で5m/sで1時間滑らしたときの、摩耗した厚みで測定した。
[実施例1]
縮合多環炭化水素化合物よりなるピッチを主原料とした。光学的異方性割合は100%、軟化点が283℃であった。直径0.2mmφの孔のキャップを使用し、スリットから加熱空気を毎分5500mの線速度で噴出させて、溶融ピッチを牽引して平均直径14.5μmのピッチ系短繊維を作製した。紡出された繊維をベルト上に捕集してマットとし、さらにクロスラッピングで目付320g/mのピッチ系短繊維からなる3次元ランダムマットとした。
この3次元ランダムマットを空気中で170℃から285℃まで平均昇温速度6℃/分で昇温して不融化を行った。不融化した3次元ランダムマットをボールミルで粉砕し、3000℃で焼成した。
焼成後のピッチ系炭素短繊維フィラーの繊維径は平均で9.8μm、平均繊維径に対する繊維系分散の百分率(CV値)は12%であった。繊維長は平均で50μmであった。六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズは17nmであった。
このピッチ系炭素繊維フィラーを50重量%、マトリクスとしてのエポキシ樹脂(エピコート871(主剤):ジャパンエポキシレジン社製とエピキュアFL240:ジャパンエポキシレジン社製を重量比で100:20に混合)を50重量%、をプラネタリーミキサーを用いて30分間混合したものを、196.1MPa(2,000kg/cm)の圧力で5mm×10mm×30mmの寸法に成形した。次に、この成形体を窒素雰囲気中600℃で5時間焼成し、固有抵抗が70000μΩ・cmのカーボンブラシ材を得た。
作製したカーボンブラシの熱伝導率を測定したところ、1.8W/(m・K)であった。また、摩耗量は0.17mmであった。
[実施例2]
実施例1において、粉砕後の平均繊維長が300μmとなるようにしたこと以外は同様の手法でピッチ系炭素短繊維フィラーを作製し、実施例1と同様の方法でカーボンブラシ材を作成した。得られたカーボンブラシ材の電気抵抗は30000μΩ・cm、熱伝導率は5.8W/(m・K)であった。また、摩耗量は0.23mmであった。
[実施例3]
実施例1において、ピッチ系炭素短繊維フィラーを70重量%使用したこと以外は、同様の方法でカーボンブラシ材を作成した。得られたカーボンブラシ材の電気抵抗は50000μΩ・cm、熱伝導率は3.2W/(m・K)であった。また、摩耗量は0.29mmであった。
[比較例1]
実子例1において、ピッチ系炭素短繊維フィラーに代えて炭素材として天然黒鉛(西村炭素社製)を用いたこと以外は同様の手法でカーボンブラシ材を作成した。得られたカーボンブラシ材の電気抵抗は300000μΩ・cm、熱伝導率は1.4W/(m・K)であった。また、摩耗量は0.44mmであった。

Claims (5)

  1. ピッチ系炭素繊維フィラーとマトリクスとを複合したカーボンブラシ材であって、当該ピッチ系炭素繊維フィラーの六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズが5nm以上であり、当該熱カーボンブラシ材の熱伝導率が1.5W/(m・K)以上であることを特徴とするカーボンブラシ材。
  2. 当該ピッチ系炭素繊維フィラーがメソフェーズピッチを原料とし、ピッチ系炭素繊維フィラーの平均長さが5〜600000μmであり、平均繊維径が5〜20μmであり、平均繊維径に対する繊維径分散の百分率(CV値)が5〜20である、請求項1記載のカーボンブラシ材。
  3. 当該ピッチ系炭素繊維フィラーがメルトブロー法により得られたものである、請求項1または2に記載のカーボンブラシ材。
  4. 当該ピッチ系炭素短繊維フィラーの含有量が30〜80重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカーボンブラシ材。
  5. 電気抵抗が5000〜200000μΩ・cmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーボンブラシ材。
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