JP2008051553A - 摺動面評価方法及び摺動面評価装置 - Google Patents

摺動面評価方法及び摺動面評価装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008051553A
JP2008051553A JP2006225719A JP2006225719A JP2008051553A JP 2008051553 A JP2008051553 A JP 2008051553A JP 2006225719 A JP2006225719 A JP 2006225719A JP 2006225719 A JP2006225719 A JP 2006225719A JP 2008051553 A JP2008051553 A JP 2008051553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon
height
measured
sliding
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006225719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4392011B2 (ja
Inventor
Shinji Yamada
真二 山田
Noriyuki Nanba
規之 難波
Hiroshi Takeda
弘 武田
Kazuya Kodama
和也 児玉
Hideji Shin
秀治 新
Yuichi Tomizawa
佑一 冨沢
Daisuke Etsuno
大介 越野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2006225719A priority Critical patent/JP4392011B2/ja
Publication of JP2008051553A publication Critical patent/JP2008051553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4392011B2 publication Critical patent/JP4392011B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】特に、金属基複合材料の摺動面の耐摩耗性評価が精度良く行え、耐摩耗性の他に摺動面の摩擦抵抗や耐スカッフィング性も同時に評価可能な摺動面評価方法を提供する。
【解決手段】シリコン80の領域内の山81〜85の高さh1〜h5の大きい方から5つの山の高さの平均値を算出してシリコン突出し高さHPSとし、被測定面17aの山の高さの度数分布の度数が最大になる基準高さHSからシリコン突出し高さHPSまでの間に面積計算しきい値HTを設定し、この面積計算しきい値HTよりも高い部分であってシリコン80の領域内に存在する山81,83a,83b,84a,84b,85の部分の被測定面17aに平行な面91への投影面積S1〜S6を算出し、この総面積を被測定面17aの面積で除してシリコン突出し面積率を算出し、シリコン突出し高さHPS及びシリコン突出し面積率を各基準値と比較して摺動面の耐久性の合否を判定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、摺動面評価方法及び摺動面評価装置の改良に関するものである。
従来、エンジンのシリンダ内面等の摺動面の状態を、製造直後に非接触、例えば光学的に測定して、エンジンを運転することなしに摺動面の耐久性を評価する摺動面評価方法及び摺動面評価装置として、自動車用エンジンを構成するシリコン含有アルミニウム合金(金属基複合材料(MMC))の耐摩耗性を評価するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−20050号公報
特許文献1の図1及び図3を以下の図10、図11で説明する。なお、符号は振り直した。
図10は従来の摺動面評価装置の構成図であり、摺動面評価装置としての耐摩耗性評価装置200は、シリンダブロック201の筒内の中央部に配置された光源202と、シリンダブロック201の内面近傍に配置された波長選択フィルタ203と、シリンダブロック201の内面に対して傾斜して配置された反射鏡204と、これらの光源202、波長選択フィルタ203及び反射鏡204を支持する回転テーブル206と、この回転テーブル206の上方に配置された信号検出装置207とを備える。
信号検出装置207は、凸レンズ211及び受光センサ212を含み、受光センサ212はコンピュータ214及びモニタ216に接続されている。
上記の耐摩耗性評価装置200では、光源202でシリンダブロック201の内面が照らされ、内面で反射した光は波長選択フィルタ203を通過して、反射鏡204で光路が変更され、反射光218は、凸レンズ211を通過して受光センサ212で検出されてグレーレベル信号となる。
図11は従来の摺動面評価装置で得られた信号処理を示す図であり、シリンダブロックの内面を走査することにより、グレーレベル信号が2値化されてアルミニウム合金領域とシリコン領域とに識別された一次元走査データが得られたことを示す。
この2値化されたデータから、シリンダブロックの被測定面のアルミニウム合金領域の幅A1,A2と、シリコン領域の幅S1,S2とを測定し、これらの幅A1,A2,S1,S2に基づいて2次元ヒストグラム(A,S)が作成され、この2次元ヒストグラム(A,S)より耐久性摩耗評価値が算出される。
上記技術は、耐久性摩耗評価値という、アルミニウム合金領域及びシリコン領域の面積に相当する値により評価されるが、被測定面にはミクロ的に見れば山や谷があり、例えば、シリコン領域が谷に存在する場合には、この谷のシリコンは、シリンダ内面と摺動するピストンやピストンリングと接触しないから、シリンダ内面の摩耗には関係しない。従って、上記技術では、摺動面の耐摩耗性の評価が精度良く行えない。
また、シリンダブロックの内面に要求される耐久性能としては、耐摩耗性の他に、摺動面の摩擦抵抗や、耐スカッフィング性(スカッフィング:かききずの組み合わさった局部的な表面損傷)が有り、耐久性の評価を行うのに上記の耐摩耗性だけの評価では不十分である。
耐摩耗性の他に、摺動面の摩擦抵抗や耐スカッフィング性も同時に評価できることが望ましい。
本発明の目的は、特に、金属基複合材料に関して、摺動面の耐摩耗性評価が精度良く行えるとともに、耐摩耗性の他に摺動面の摩擦抵抗や耐スカッフィング性も同時に評価可能な摺動面評価方法及び摺動面評価装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、光を照射してこの反射光の輝度が互いに異なる母材とこの母材に混入された摺動材とからなる複合材料に形成された摺動面の相手材に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価方法であって、摺動面の一部を被測定面としてこの被測定面に光を照射して前記被測定面で反射された反射光を検出することで、被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、母材と摺動材とのそれぞれの輝度に基づいて母材の領域と摺動材の領域とをグレーレベル信号として得る工程と、摺動材領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値を摺動材突出し高さとする工程と、被測定面の山の高さの度数分布を求める工程と、この度数分布の度数が最大になる高さから摺動材突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であって摺動材領域内に存在する山の部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積を摺動材突出し面積とする工程と、この摺動材突出し面積を、被測定面の面積で除して摺動材突出し面積率を算出する工程と、これらの摺動材突出し高さ及び摺動材突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで、摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、を備えることを特徴とする。
複合材料に形成された摺動面の被測定面に、例えばレーザ光等の光が照射され、被測定面で反射された反射光が検出されて、被測定面の三次元形状が求められ、また、この三次元形状に対応するように、母材と摺動材とのそれぞれの輝度に基づいて母材の領域と摺動材の領域とがグレーレベル信号として得られる。
三次元形状は、被測定面に形成された複数の山及び複数の谷を含み、複数の山の高さの情報を含み、この三次元形状に母材の領域と摺動材の領域とが対応し、例えば、摺動材の領域内に存在する複数の山の形状、山の高さ(山の頂上までの高さ)が求められる。この摺動材領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値が算出される。この平均値が摺動材突出し高さである。
摺動材突出し高さが高ければ、突き出している高い部分に摺動材が多く存在するということであり、相手材と摺動面とが摺動するときに、摺動材の硬度が母材の硬度より大きければ、摺動面の耐摩耗性が向上する。これとともに、摺動材突出し高さが高いということは、この摺動材の山の下方に存在する谷が深いということであり、深い谷には潤滑油がより多く溜まる。従って、潤滑性が向上して摩擦抵抗が低減し、更に、摺動面の油膜を保持しやすくなり、油膜切れが発生しにくくなって耐スカッフィング性が向上する。
摺動材突き出し高さを算出する基になった山は、相手材と実際に摺動する部分であるため、摺動材突出し高さによって、耐摩耗性が精度良く評価可能である。
また、被測定面全体での山の高さの度数分布が求められる。この度数分布の度数が最大になる高さから摺動材突出し高さまでの間に所定高さ位置が設定される。この所定高さ位置は、実際に摺動面に相手材を摺動させて摺動面の耐久性を評価した場合の摺動面の摩耗後の位置に相当する。即ち、摺動面の所定耐久試験を行ったときに耐久試験終了後の山の高さ位置である。
この所定高さよりも高い部分で、且つ摺動材領域の山の部分を、被測定面に平行な面へ投影したときの投影面積が摺動材突出し面積であり、この摺動材突出し面積を被測定面全体の面積で割れば摺動材突出し面積率が求まる。
摺動材領域の山の所定高さよりも高い部分は、摺動によって摩耗する摺動材としての役目をする部分であり、所定高さから下の部分は、摺動初期から油溜まりとして機能し、摺動面が摩耗した後にも潤滑油を溜めることができる部分である。即ち、耐久試験が終了したときには、所定高さまでは潤滑油が溜まることになる。谷が深ければ、この潤滑油の溜まる量が多くなり、耐久試験終了時点でも低い摩擦抵抗や耐スカッフィング性が維持されることになる。
摺動材突出し面積率が大きくなれば、相手材と接触するときの摺動面の面圧が小さくなり、相手材との摺動に対する摺動面の耐摩耗性が向上する。
求められた摺動材突出し高さと摺動材突出し高さの基準値とを比較し、求められた摺動材突出し面積率と摺動材突出し面積率の基準値とを比較して、求められた摺動材突出し高さ、求められた摺動材突出し面積率がそれぞれ基準値以上であれば、摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の判定は合格となる。
請求項2に係る発明は、シリコン含有アルミニウム合金又はシリコン含有マグネシウム合金からなる複合材料に形成された摺動面の相手材に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価方法であって、摺動面の一部を被測定面としてこの被測定面に光を照射して被測定面で反射された反射光を検出することで、被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンとのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とをグレーレベル信号として得る工程と、シリコン領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さとする工程と、被測定面の山の高さの度数分布を求める工程と、この度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であってシリコン領域内に存在する山の部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とする工程と、このシリコン突出し面積を、被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出する工程と、これらのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで、摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、を備えることを特徴とする。
複合材料に形成された摺動面の被測定面に、例えばレーザ光等の光が照射され、被測定面で反射された反射光が検出されて、被測定面の三次元形状が求められ、また、この三次元形状に対応するように、アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンとのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とがグレーレベル信号として得られる。
三次元形状は、被測定面に形成された複数の山及び複数の谷を含み、複数の山の高さの情報を含み、この三次元形状にアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とが対応し、例えば、シリコンの領域内に存在する複数の山の形状、山の高さ(山の頂上までの高さ)が求められる。このシリコン領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値が算出される。この平均値がシリコン突出し高さである。
シリコン突出し高さが高ければ、突き出している高い部分にシリコンが多く存在するということであり、相手材と摺動面とが摺動するときに、摺動面の耐摩耗性が向上する。これとともに、シリコン突出し高さが高いということは、このシリコンの山の下方に存在する谷が深いということであり、深い谷には潤滑油がより多く溜まる。従って、潤滑性が向上して摩擦抵抗が低減し、更に、摺動面の油膜を保持しやすくなり、油膜切れが発生しにくくなって耐スカッフィング性が向上する。
シリコン突き出し高さを算出する基になった山は、相手材と実際に摺動する部分であるため、シリコン突出し高さによって、耐摩耗性が精度良く評価可能である。
また、被測定面全体での山の高さの度数分布が求められる。この度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置が設定される。この所定高さ位置は、実際に摺動面に相手材を摺動させて摺動面の耐久性を評価した場合の摺動面の摩耗後の位置に相当する。即ち、摺動面の所定耐久試験を行ったときに耐久試験終了後の山の高さ位置である。
所定高さ位置は、例えば、度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでを100%とした場合に、シリコン突出し高さよりも30%〜70%低い位置に設定される。これは、複合材料の使用形態(例えば、エンジンのシリンダ用スリーブ、クランクシャフト支持用ベアリング等)により異なる。使用条件(例えば、面圧や潤滑状態等)がより過酷であれば、所定高さ位置は、より高い側(30%側)に設けられる。例えば、シリンダ用スリーブでは50%、クランクシャフト支持用ベアリングでは60%に設定される。
この所定高さよりも高い部分で、且つシリコン領域の山の部分を、被測定面に平行な面へ投影したときの投影面積がシリコン突出し面積であり、このシリコン突出し面積を被測定面全体の面積で割ればシリコン突出し面積率が求まる。
シリコン領域の山の所定高さよりも高い部分は、摺動によって摩耗する摺動材としての役目をする部分であり、所定高さから下の部分は、摺動初期から油溜まりとして機能し、摺動面が摩耗した後にも潤滑油を溜めることができる部分である。即ち、耐久試験が終了したときには、所定高さまでは潤滑油が溜まることになる。谷が深ければ、この潤滑油の溜まる量が多くなり、耐久試験終了時点でも低い摩擦抵抗や耐スカッフィング性が維持されることになる。
シリコン突出し面積率が大きくなれば、相手材と接触するときの摺動面の面圧が小さくなり、相手材との摺動に対する摺動面の耐摩耗性が向上する。
求められたシリコン突出し高さとシリコン突出し高さの基準値とを比較し、求められたシリコン突出し面積率とシリコン突出し面積率の基準値とを比較して、求められたシリコン突出し高さ、求められたシリコン突出し面積率がそれぞれ基準値以上であれば、摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の判定は合格となる。
請求項3に係る発明は、シリコン含有アルミニウム合金又はシリコン含有マグネシウム合金からなる複合材料に形成された摺動面の相手材に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価装置であって、摺動面の一部を構成する被測定面に光を照射する照射部と、被測定面で反射された反射光を検出する光検出部と、この光検出部で検出された反射光信号に基づいて、被測定面の三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンとのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とをグレーレベル信号として得る被測定面性状演算部と、シリコン領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さとするシリコン突出し高さ算出部と、三次元形状に基づいて被測定面に存在する複数の山の高さの度数分布を求め、この度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、シリコン領域内の山の所定高さ位置よりも高い部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とし、このシリコン突出し面積を、被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出するシリコン突出し面積率算出部と、これらのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を判定する判定部と、を備えることを特徴とする。
作用として、照射部により、複合材料に形成された摺動面の一部の被測定面全体にレーザ光等の光を照射する。
光検出部では、被測定面で反射された反射光を検出し、検出された反射光信号は被測定面性状演算部に出力される。
被測定面性状演算部では、反射光信号に基づいて、被測定面の高さ情報を含む実形状、即ち、三次元形状が求められる。また、反射光信号はアルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンの輝度情報を含むため、この輝度情報から三次元形状に対応するアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とがグレーレベル信号として求められる。
シリコン突出し高さ算出部では、シリコン領域内に存在する山の高さの大きい方から所定数、例えば五つの山の高さの平均値が算出される。この平均値がシリコン突出し高さである。
シリコン突出し高さが高ければ、突き出している高い部分にシリコンが多く存在するということであり、相手材と摺動面とが摺動するときに、摺動面の耐摩耗性が向上する。これとともに、シリコン突出し高さが高いということは、このシリコンの山の下方に存在する谷が深いということであり、深い谷には潤滑油がより多く溜まる。従って、潤滑性が向上して摩擦抵抗が低減し、更に、摺動面の油膜を保持しやすくなり、油膜切れが発生しにくくなって耐スカッフィング性が向上する。
シリコン突き出し高さを算出する基になった山は、相手材と実際に摺動する部分であるため、シリコン突出し高さによって、耐摩耗性が精度良く評価可能である。
シリコン突出し面積率算出部では、被測定面の全体に存在する複数の山の高さの度数分布が求められ、この度数分布の度数が最大になる高さが求められる。また、この高さとシリコン突出し高さとの間に所定高さ位置が設定される。更に、シリコン領域内の山において所定高さ位置よりも高い部分が、シリコン領域内の各山毎に被測定面に平行な面へ投影され、その投影面積が各山毎に算出され、この総面積が算出される。この総面積がシリコン突出し面積である。このシリコン突出し面積を被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率が算出される。
シリコン突出し面積率が大きくなれば、相手材と接触するときの摺動面の面圧が小さくなり、相手材との摺動に対する摺動面の耐摩耗性が向上する。
判定部では、シリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率が、それぞれの基準値と比較され、耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否が判定される。
請求項1に係る発明では、摺動面の一部を被測定面としてこの被測定面に光を照射して前記被測定面で反射された反射光を検出することで、被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、母材と摺動材とのそれぞれの輝度に基づいて母材の領域と摺動材の領域とをグレーレベル信号として得る工程と、摺動材領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値を摺動材突出し高さとする工程と、被測定面の山の高さの度数分布を求める工程と、この度数分布の度数が最大になる高さから摺動材突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であって摺動材領域内に存在する山の部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積を摺動材突出し面積とする工程と、この摺動材突出し面積を、被測定面の面積で除して摺動材突出し面積率を算出する工程と、これらの摺動材突出し高さ及び摺動材突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、を備えるので、被測定面の三次元形状と、この三次元形状に対応させた被測定面の母材の領域及び摺動材の領域とを求めることにより、耐摩耗性を精度良く評価することができ、また、摺動材の領域の山の高さから得られる摺動材突出し高さ及び摺動材突出し面積率によって摺動面の油膜の保持しやすさや摺動抵抗をも予測することができ、実際に相手材を摺動面に摺動させることなしに耐摩耗性と同時に耐スカッフィング性や摺動性を評価することができる。
請求項2に係る発明では、摺動面の一部を被測定面としてこの被測定面に光を照射して被測定面で反射された反射光を検出することで、被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンとのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とをグレーレベル信号として得る工程と、シリコン領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さとする工程と、被測定面の山の高さの度数分布を求める工程と、この度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であってシリコン領域内に存在する山の部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とする工程と、このシリコン突出し面積を、被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出する工程と、これらのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、を備えるので、被測定面の三次元形状と、この三次元形状に対応させた被測定面のアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域及びシリコンの領域とを求めることにより、耐摩耗性を精度良く評価することができ、また、シリコンの領域の山の高さから得られるシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率によって摺動面の油膜の保持しやすさや摺動抵抗をも予測することができ、実際に相手材を摺動面に摺動させることなしに耐摩耗性と同時に耐スカッフィング性や摺動性を評価することができる。
請求項3に係る発明では、摺動面の一部を構成する被測定面に光を照射する照射部と、被測定面で反射された反射光を検出する光検出部と、この光検出部で検出された反射光信号に基づいて、被測定面の三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンとのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とをグレーレベル信号として得る被測定面性状演算部と、シリコン領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さとするシリコン突出し高さ算出部と、三次元形状に基づいて被測定面に存在する複数の山の高さの度数分布を求め、この度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、シリコン領域内の山の所定高さ位置よりも高い部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とし、このシリコン突出し面積を、被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出するシリコン突出し面積率算出部と、これらのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を判定する判定部と、を備えるので、被測定面性状演算部によって、被測定面の複数の山を含む三次元形状と、この三次元形状に対応したアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とを求めるため、単にシリコンの領域の面積による摺動面の耐摩耗性を評価するのではなく、シリコンの領域の山の高さから得られるシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率により摺動面の油膜の保持しやすさや摺動抵抗をも予測することができ、精度の高い耐摩耗性の評価に加えて、耐スカッフィング性及び摺動性の評価を、実際に相手材を摺動面に摺動させることなしに耐摩耗性の評価と同時に行うことができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る摺動面評価装置の側面図(一部断面図)であり、摺動面評価装置10は、ベース部11と、このベース部11上に設けられた装置本体12と、この装置本体12に対して上下動、進退動及び軸回りの回転動を可能に設けられたヘッド13と、評価対象としてのシリンダブロック14を載せるためにベース部11に対して水平動、鉛直軸回りの回転動を可能に設けられた載置台16とを備え、ヘッド13の先端からレーザ光をシリンダブロック14に備えるスリーブ17の内面である摺動面17Aに当て、その反射光を検出することでスリーブ17の摺動面17Aの性状を計測して耐久性の評価を行う。
スリーブ17は、シリコン含有アルミニウム合金、即ち、金属基複合材料(MMC)製であり、従来の鋳鉄製スリーブに比べて、重量、放熱性の点で優れている。
図2は本発明に係る摺動面評価装置の構成を示す説明図であり、摺動面評価装置10は、YAGレーザで構成される光源21と、この光源21から放出された1本のレーザ光を二次元的に配列された複数本のレーザ光に変換する回折格子22と、入射したレーザ光を二つに分ける偏光ビームスプリッタ23と、レーザ光の1/4波長だけ位相差を生じさせるλ/4板24と、対物レンズ26と、2次元的に配列された複数の受光素子からなる光検出器27と、この光検出器27から出力された光検出信号に基づいて摺動面の性状(三次元形状及び輝度)を演算・記憶する演算・記憶部28とを装置本体12(図1参照)及びヘッド13(図1参照)内に備える。なお、31〜34は全反射ミラー、36はフーリェ変換レンズ、41〜44はリレーレンズ、46はダイクロイックミラー、47はスリーブ17の摺動面17Aの一部を構成する被測定面17aに対する対物レンズ26の距離を調整する自動焦点調節装置、48は空間フィルタである。
光源21から放出されたレーザ光は、全反射ミラー31により反射し、回折格子22に入射し、回折格子22から放出された複数本のレーザ光はフーリェ変換レンズ36を介して全反射ミラー32に入射し、リレーレンズ41を介して偏光ビームスプリッタ23に入射する。
偏光ビームスプリッタ23を透過したレーザ光は、ダイクロイックミラー46を透過し、λ/4板24を介して対物レンズ26に入射してスポット状に集光され、スリーブ17の被測定面17aに照射される。
被測定面17aで反射された反射光は、対物レンズ26、λ/4板24を介してダイクロイックミラー46に入射し、ダイクロイックミラー46で反射して自動焦点調節装置47に入射する。
また、ダイクロイックミラー46を透過した反射光は、偏光ビームスプリッタ23に入射し、偏光ビームスプリッタ23の偏光面で反射してリレーレンズ42、全反射ミラー33,34、及びリレーレンズ43,44を介して光検出器27に入射する。
光検出器27からは演算・記憶部28へ光検出信号SLが出力され、演算・記憶部28によって、光検出信号SLに基づいて被測定面17aの三次元形状及び輝度が求められた後に最終的に摺動面の耐久性合否が判定される。
図中の光源21〜対物レンズ26までの光路の構成、即ち、光源21、全反射ミラー31、回折格子22、フーリェ変換レンズ36、全反射ミラー32、リレーレンズ41、偏光ビームスプリッタ23、ダイクロイックミラー46、λ/4板24及び対物レンズ26は、被測定面17aにレーザ光を照射する照射部49を構成する部品である。
また、対物レンズ26〜光検出器27までの光路の構成、即ち、対物レンズ26、λ/4板24、ダイクロイックミラー46、偏光ビームスプリッタ23、リレーレンズ42、全反射ミラー33,34、リレーレンズ43,44及び光検出器27は、光検出部50を構成する部品である。
図3は本発明に係る摺動面評価装置の演算・記憶部を説明するブロック図であり、演算・記憶部28は、光検出器27から出力された光検出信号SLに基づいて被測定面の性状として三次元形状及びこの三次元形状に対応した輝度(グレースケール)を演算する被測定面性状演算部51と、この被測定面性状演算部51から出力された性状情報JCに基づいて被測定面の表面に存在しているシリコンの山に関する評価項目値を算出するシリコン評価項目値算出部52と、このシリコン評価項目値算出部52から出力されたシリコン評価項目値SVと基準値を比較して摺動面の耐久性の合否を判定する判定部53とからなる。
被測定面性状演算部51は、被測定面を微小な複数の面に分割し、この分割された面毎に光検出信号から高さを算出して、被測定面全体の三次元形状を求め、上記の複数の面にそれぞれ対応する画素毎に光検出信号からグレースケール(例えば、256階調)としての数値を算出して、被測定面の輝度を求めるものである。
シリコン評価項目値算出部52は、後に詳述するシリコン突出し高さを算出するシリコン突出し高さ算出部55と、後に詳述するシリコン突出し面積率を算出するシリコン突出し面積率算出部56とからなる。
判定部53は、高さ基準値及び面積率基準値を記憶している部分であり、算出されたシリコン突出し高さと高さ基準値とを比較し、算出されたシリコン突出し面積率と面積率基準値とを比較して、算出されたシリコン突出し高さが高さ基準値以上で且つ算出されたシリコン突出し面積率が面積率基準値以上であれば、摺動面の耐久性、耐スカッフィング性及び摺動性を合格と判定し、算出されたシリコン突出し高さが高さ基準値未満又は算出されたシリコン突出し面積率が面積率基準値未満であれば、摺動面の耐久性、耐スカッフィング性及び摺動性を不合格と判定する。
以上に述べた摺動面評価装置による摺動面評価方法を以下に順に説明する。
図4(a)〜(c)は本発明に係る摺動面評価方法を示す第1作用図である。
(a)は被測定面17aの三次元形状を示す斜視図であり、光検出器27(図2参照)から出力された光検出信号により、被測定面17aの複数の山及び複数の谷が含まれる三次元形状が算出される。即ち、被測定面17aを微小な複数の面に分割し、これらの微小な面毎に高さ情報が得られる。なお、図中のAは被測定面17aの縦の長さ、Bは被測定面17aの横の長さである。
(b)は被測定面の輝度分布を示す画像であり、光検出器27(図2参照)から出力された光検出信号により、(a)に示された三次元形状に対応する被測定面17aの輝度分布が得られる。白く見える部分はアルミニウム合金の領域、灰色に見える部分はシリコンの領域を示す。
(c)は(b)のC部を拡大した図であり、輝度分布を示す画像の各画素は、被測定面17aの微小な複数の面にそれぞれ対応し、微小な面の輝度を画素(例えば、画素61〜69)のグレースケールとして得ている。図では256階調のグレースケールを採用している。
図5は本発明に係る摺動面評価方法を示す第2作用図であり、摺動面の三次元形状からこのような被測定面全体の山の高さのヒストグラムを作成する。ヒストグラムの横軸は山の高さ(の各区間)、縦軸は山の高さの各区間の頻度を表す。
山の高さの頻度は、山の高さがHSで最大になる。
図6は本発明に係る摺動面評価方法を示す第3作用図であり、被測定面の輝度情報から
このような被測定面の輝度のヒストグラムを作成する。ヒストグラムの横軸は輝度(階調の値)、縦軸は輝度の頻度(即ち、画素数)を表す。
図中の輝度L1〜L2の範囲は、シリコン領域の輝度の範囲(灰色領域)を表し、輝度L2よりも大きい範囲(最大輝度が階調の値で256)は、アルミニウム合金領域の輝度の範囲(白色領域)を表している。これにより、被測定面の全体でアルミニウム合金領域とシリコン領域とが求められる。
図中の輝度L1よりも小さい範囲(最小輝度が階調の値で16)は、スリーブのシリンダボアを研磨した際に形成された深い溝の輝度の範囲(黒色領域)を表している。
図7(a),(b)は本発明に係る摺動面評価方法を示す第4作用図であり、(a),(b)共に被測定面の断面形状で説明する。なお、アルミニウム合金70を複数のドットで表し、シリコン80をハッチングで表した。左右の幅は測定区間(図4(a),(b)に示した被測定面17aの横の長さB)である。
(a)において、山の高さがゼロになる山高さ基準面HZは、スリーブの内面から内方へ複数の垂線を延ばして、これらの垂線が交わった点を通るスリーブの仮想軸線を求めたときに、この仮想軸線から所定半径の円筒状の面であり、スリーブの内面の複数の山の高さ及び複数の谷の深さから最小二乗法により求められる面である。また、基準高さは図5で求められた山の高さHSである。
被測定面17aに存在するシリコン80の山のうち、高い方から、例えば、5つを山81〜85としたときに、これらの山81〜85の基準高さHSからの高さh1〜h5の平均値をシリコン突出し高さ(Si突出し高さ)HPSとする。
シリコン突出し高さHPSが高ければ、突き出している高い部分にシリコン80が多く存在するということであり、相手材としてのピストン、ピストンリングと摺動面とが摺動するときに、摺動面の耐摩耗性を向上させることができる。これとともに、シリコン突出し高さHPSが高いということは、このシリコン80の山の下方に存在する谷が深いということであり、深い谷にはエンジンの潤滑油がより多く溜まる。従って、摺動面の潤滑性を向上させることができて摩擦抵抗が低減し、更に、摺動面の油膜を保持しやすくなり、油膜切れが発生しにくくなって耐スカッフィング性を向上させることができる。
シリコン突き出し高さHPSを算出する基になった山81〜85は、ピストン、ピストンリングと実際に摺動する部分であるため、従来のような谷に存在するシリコンが含まれないので、シリコン突出し高さHPSによって、耐摩耗性を精度良く評価することができる。今回、シリコン突出し高さHPSを算出する基になった山は、高い方から5つ採ったが、概ね3つ以上の山であればよく、山の数の上限は、シリコンの分布によって適宜決めればよい。
(b)において、基準高さHSからシリコン突出し高さHPSまでの高さの間に所定高さとして面積計算しきい値HTを設定する。この面積計算しきい値HTは、基準高さHSからシリコン突出し高さHPSまでの高さを100%としたときに、シリコン突出し高さHPSから50%下がった高さ位置にある。
この面積計算しきい値HTは、複合材料の使用形態(例えば、エンジンのシリンダ用スリーブ、クランクシャフト支持用ベアリング等)により30%〜70%に設定される。
使用条件(例えば、面圧や潤滑状態等)がより過酷であれば、面積計算しきい値HTは、より高い側(30%側)に設けられる。例えば、前述のスリーブでは50%、クランクシャフト支持用ベアリングでは60%に設定される。
次に、面積計算しきい値HTよりも高いシリコン80の山81,83a,83b,84a,84b,85(黒く塗りつぶした部分である。)の被測定面17aに平行な面91への投影面積S1〜S6をそれぞれ算出し、これらの投影面積S1〜S6の総面積をシリコン突出し面積(Si突出し面積)とする。そして、このシリコン突出し面積を、被測定面17aの全体の面積(図4(a),(b)で示したAxBである。)で除してシリコン突出し面積率(Si突出し面積率)を算出する。
シリコン突出し面積率が大きくなれば、ピストン、ピストンリングと接触するときの摺動面の面圧が小さくなり、摺動面の耐摩耗性が向上する。
次に、以上で求められたシリコン突出し高さHPS及びシリコン突出し面積率を、図3に示した判定部53で高さ基準値及び面積率基準値とそれぞれ比較して、摺動面の耐久性(耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性)の合否を判定する。
以上では、説明の都合上、シリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積を被測定面の一つの断面形状に基づいて求めたが、実際には、被測定面17aの全体でのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積を求める。
上記の面積計算しきい値は、実際にエンジンを運転して摺動面にピストン、ピストンリングを摺動させて摺動面の耐久性を評価する場合の摺動面の摩耗後の位置に相当する。即ち、摺動面の所定の耐久試験を行ったときに耐久試験終了後の山の高さである。
従って、シリコン領域の山の面積計算しきい値HTよりも高い部分は、摺動によって摩耗する摺動材としての役目をする部分であり、面積計算しきい値から下の部分は摺動面が摩耗した後に潤滑油を溜める部分である。即ち、耐久試験が終了したときには、面積計算しきい値HTまでは潤滑油が溜まることになる。谷が深ければ、この潤滑油が溜まる量が多くなり、耐久試験終了時点でも低い摩擦抵抗や良好な耐スカッフィング性が維持されることになる。
例えば、エンジンのスリーブの摺動面の耐久性を評価するには、エンジンを実際に運転して、スリーブの摺動面にピストン、ピストンリングを摺動させる耐久試験を行い、耐久試験後に、例えば、摺動面の摩耗量を計測し、この摩耗量が基準値に対して多いか少ないかを比較したり、摺動面にピストン、ピストンリングを摺動させたときの摩擦抵抗を測定したり、摺動面を目視にて観察し、摺動面のスカッフィングの有無を確認する。
本発明では、エンジンを実際に運転することなしに、上記した摺動面の摩耗量の計測、摩擦抵抗の計測及び摺動面のスカッフィングの有無の確認に代わるものとして、シリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率で摺動面の耐摩耗性、摩擦抵抗及び耐スカッフィング性を評価する。
耐久試験後に摩耗量を評価することは、耐久試験後での耐久性をクリアする摩耗量が分かっていれば、耐久試験前に摺動面にその摩耗量に相当する高さ以上の高さがあれば良いから、耐久試験前に山の高さを評価することに置き換えられる。この山の高さがシリコン突出し高さである。
但し、同じ山の高さでも、尖った山とならだかな山とでは摩耗の速さが異なる(尖った山はなだらかな山よりも速く摩耗する)から、単に、シリコン突出し高さのみの評価では不十分である。本発明では、更に、山の形状に関わらず山の摩耗量を評価するために、山の所定高さ位置での断面積(即ち、投影面積)を評価項目とした。所定の耐久試験を行えば、山の所定高さ位置から山の頂上までの高さと断面積とから求められる山の体積が常に一定に摩耗することになる。断面積が大きければ、山の高さは低くなりにくい。この断面積がシリコン突出し面積であり、山の所定高さ位置が面積計算しきい値である。
シリコン突出し高さがより高く、且つシリコン突出し面積がより大きければ、耐摩耗性が向上する。
また、耐久試験後に、摩擦抵抗を測定したり摺動面のスカッフィングの有無を確認することは、摩擦抵抗が摺動面の油膜厚さに起因し、スカッフィングが摺動面の油膜切れに起因することから、耐久試験後に摺動面に潤滑油が保持されているかどうかを見ればよいので、耐久試験前に摺動面の潤滑油を溜める谷の状態(例えば、深さ)を評価することに置き換えられる。摺動面の谷の深さは、摺動面の山の高さで決まるから、摺動面の山の高さを評価すればよい。この山の高さが前述のシリコン突出し高さである。山の高さが高ければ、谷の深さが深くなり、潤滑油が溜まる量が多くなり、油膜を保持し易くなる。従って、耐スカッフィング性が向上するとともに摩擦抵抗が小さくなる。
図8は本発明に係る摺動面評価方法の流れを示すフローチャートであり、図4〜図7で説明した内容を再度説明する。なお、STXXはステップ番号を表す。
ST01…摺動面の一部を被測定面として、この被測定面に光を照射して被測定面で反射された反射光を検出する。
ST02…被測定面の三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、シリコンとのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域とシリコンの領域とをグレーレベル信号として求める。
ST03…シリコン領域内の山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出する、即ち、シリコン突出し高さを算出する。
ST04…三次元形状に基づいて被測定面に存在する複数の山の高さの度数分布を求める。
ST05…度数分布の度数が最大になる高さからシリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、シリコン領域内の山の所定高さ位置よりも高い部分の被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積であるシリコン突出し面積を算出する。
ST06…シリコン突出し面積を、被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出する。
ST07…シリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで、摺動面の耐久性(耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性)の合否を判定する。
以上の図4〜図8で説明したように、本発明は第1に、シリコン含有アルミニウム合金又はシリコン含有マグネシウム合金からなる複合材料(即ち、アルミニウム合金又はマグネシウム合金を母材とし、シリコンを摺動材とする複合材料)としてのスリーブ17に形成された摺動面17Aの相手材(ピストン、ピストンリングである。)に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価方法であって、摺動面17Aの一部を被測定面17aとしてこの被測定面17aに光を照射して被測定面17aで反射された反射光を検出することで、被測定面17aの複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金70又はマグネシウム合金と、シリコン80とのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金70又はマグネシウム合金の領域とシリコン80の領域とをグレーレベル信号として得る工程と、シリコン80の領域内の山の高さの大きい方から所定数として、例えば5つの山81〜85の高さh1〜h5の平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さHPSとする工程と、被測定面17aの山の高さの度数分布を求める工程と、この度数分布の度数が最大になる高さ(基準高さHS)からシリコン突出し高さHPSまでの間に所定高さ位置としての面積計算しきい値HTを設定し、この面積計算しきい値HTよりも高い部分であってシリコン80の領域内に存在する山81,83a,83b,84a,84b,85の部分の被測定面17aに平行な面91への投影面積S1〜S6を各山81,83a,83b,84a,84b,85毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とする工程と、このシリコン突出し面積を、被測定面17aの面積(AxB)で除してシリコン突出し面積率を算出する工程と、これらのシリコン突出し高さHPS及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値である高さ基準値、面積率基準値と比較することで、摺動面17Aの耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、を備えることを特徴とする。
これにより、被測定面17aの三次元形状と、この三次元形状に対応させた被測定面17aのアルミニウム合金70又はマグネシウム合金の領域及びシリコン80の領域とを求めることにより、耐摩耗性を精度良く評価することができ、また、シリコン80の領域の山81〜85の高さh1〜h5から得られるシリコン突出し高さHPSと、面積計算しきい値HTよりも高い山81,83a,83b,84a,84b,85の投影面積S1〜S6から得られるシリコン突出し面積率とによって、摺動面17Aの油膜の保持しやすさや摺動抵抗をも予測することができ、実際にピストン、ピストンリングを摺動面17Aに摺動させることなしに耐摩耗性と同時に耐スカッフィング性や摺動性を評価することができる。
本発明は第2に、図1〜図3及び図7で説明したように、シリコン含有アルミニウム合金又はシリコン含有マグネシウム合金からなるスリーブ17に形成された摺動面17Aのピストン、ピストンリングに対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価装置10であって、摺動面17Aの一部を構成する被測定面17aに光を照射する照射部49と、被測定面17aで反射された反射光を検出する光検出部50と、この光検出部50で検出された反射光信号としての光検出信号SLに基づいて、被測定面17aの三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、アルミニウム合金70又はマグネシウム合金と、シリコン80とのそれぞれの輝度に基づいてアルミニウム合金70又はマグネシウム合金の領域とシリコン80の領域とをグレーレベル信号として求める被測定面性状演算部51と、シリコン80の領域内の山81〜85の高さの大きい方から所定数、例えば5つの山81〜85の高さh1〜h5の平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さHPSとするシリコン突出し高さ算出部55と、三次元形状に基づいて被測定面17aに存在する複数の山の高さの度数分布を求め、この度数分布の度数が最大になる高さとしての基準高さHSからシリコン突出し高さHPSまでの間に面積計算しきい値HTを設定し、シリコン80の領域内の山81,83a,83b,84a,84b,85の面積計算しきい値HTよりも高い部分の被測定面17aに平行な面91への投影面積S1〜S6を各山81,83a,83b,84a,84b,85毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とし、このシリコン突出し面積を、被測定面17aの面積(AxB)で除してシリコン突出し面積率を算出するシリコン突出し面積率算出部56と、これらのシリコン突出し高さHPS及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値である高さ基準値、面積率基準値と比較することで耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する判定部53と、を備えることを特徴とする。
これにより、被測定面性状演算部51によって、被測定面17aの複数の山を含む三次元形状と、この三次元形状に対応したアルミニウム合金70又はマグネシウム合金の領域とシリコン80の領域とを求めるため、単にシリコンの領域の面積による摺動面の耐摩耗性を評価するのではなく、シリコン80の領域の山81〜85の高さh1〜h5から得られるシリコン突出し高さHPSと、面積計算しきい値HTよりも高い山81,83a,83b,84a,84b,85の投影面積S1〜S6から得られるシリコン突出し面積率とにより摺動面17Aの油膜の保持しやすさや摺動抵抗をも予測することができ、精度の高い耐摩耗性の評価に加えて、耐スカッフィング性及び摺動性の評価を、実際にピストン、ピストンリングを摺動面17Aに摺動させることなしに耐摩耗性の評価と同時に行うことができる。
図9は本発明に係るシリコン突出し面積率の算出方法の別実施形態を示す作用図であり、被測定面17aの断面形状で説明する。ここでは、シリコン含有アルミニウム合金95を複数のドットで表す。
面積計算しきい値HTよりも高いシリコン含有アルミニウム合金95の山101,102,103,・・・N(黒く塗りつぶした部分である。)のそれぞれの被測定面17aに平行な面91への投影面積S11,S12,S13,・・・SNを算出し、これらの総面積をシリコン突出し面積とし、このシリコン突出し面積を、被測定面17aの面積で除してシリコン突出し面積率を算出する。
そして、以上で求められたシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれ高さ基準値及び面積率基準値と比較して、摺動面の耐久性の合否を判定する。
この実施形態では、シリコン含有アルミニウム合金95についての山101,102,103,・・・Nの投影面積S11,S12,S13,・・・SNを求めるだけなので、例えば、図7(b)に示したシリコン含有アルミニウム合金中のシリコン80についての山81,83a,83b,84a,84b,85の投影面積S1〜S6を求めるのに比べて、シリコン含有アルミニウム合金95の中からシリコンを判別する時間を省くことができ、処理時間を短縮することができる。
尚、本実施形態では、シリコン含有アルミニウム合金について説明したが、これに限らずシリコン含有マグネシウム合金製、あるいは、シリコンを摺動材とし他の金属を母材とする金属基複合材料や、他の材料を摺動材としアルミニウム合金又はマグネシウム合金を母材とする金属基複合材料からなるスリーブの摺動面の評価に、本発明の摺動面評価方法及び摺動面評価装置を適用してもよい。
更に、本発明の摺動面評価方法及び摺動面評価装置を、薬液等の中で使用されるプラスチックベアリングであって窒化ケイ素等を含有したベアリングにおいて、その母材とシリコン等の摺動材とに輝度の違いがある場合に適用してもよい。
本発明の摺動面評価方法及び摺動面評価装置は、エンジンのスリーブの評価に好適である。
本発明に係る摺動面評価装置の側面図である。 本発明に係る摺動面評価装置の構成を示す説明図である。 本発明に係る摺動面評価装置の演算・記憶部を説明するブロック図である。 本発明に係る摺動面評価方法を示す第1作用図である。 本発明に係る摺動面評価方法を示す第2作用図である。 本発明に係る摺動面評価方法を示す第3作用図である。 本発明に係る摺動面評価方法を示す第4作用図である。 本発明に係る摺動面評価方法の流れを示すフローチャートである。 本発明に係るシリコン突出し面積率の算出方法の別実施形態を示す作用図である。 従来の摺動面評価装置の構成図である。 従来の摺動面評価装置で得られた信号処理を示す図である。
符号の説明
10…摺動面評価装置、17…複合材料(スリーブ)、17A…摺動面(内面)、17a…被測定面、49…照射部、50…光検出部、51…被測定面性状演算部、53…判定部、55…シリコン突出し高さ算出部、56…シリコン突出し面積率算出部、70…母材(アルミニウム合金)、80…摺動材(シリコン)、91…被測定面に平行な面、95…シリコン含有アルミニウム合金、HPS…シリコン突出し高さ、HS…度数分布の度数が最大になる高さ(基準高さ)、HT…所定高さ位置(面積計算しきい値)、S1〜S6,S11〜SN…投影面積、SL…反射光信号(光検出信号)。

Claims (3)

  1. 光を照射してこの反射光の輝度が互いに異なる母材とこの母材に混入された摺動材とからなる複合材料に形成された摺動面の相手材に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価方法であって、
    前記摺動面の一部を被測定面としてこの被測定面に光を照射して前記被測定面で反射された反射光を検出することで、前記被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、前記母材と前記摺動材とのそれぞれの輝度に基づいて前記母材の領域と前記摺動材の領域とをグレーレベル信号として得る工程と、
    前記摺動材領域内の前記山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値を摺動材突出し高さとする工程と、
    前記被測定面の前記山の高さの度数分布を求める工程と、
    この度数分布の度数が最大になる高さから前記摺動材突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であって前記摺動材領域内に存在する山の部分の前記被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積を摺動材突出し面積とする工程と、
    この摺動材突出し面積を、前記被測定面の面積で除して摺動材突出し面積率を算出する工程と、
    これらの摺動材突出し高さ及び摺動材突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで前記摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、
    を備えることを特徴とする摺動面評価方法。
  2. シリコン含有アルミニウム合金又はシリコン含有マグネシウム合金からなる複合材料に形成された摺動面の相手材に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価方法であって、
    前記摺動面の一部を被測定面としてこの被測定面に光を照射して前記被測定面で反射された反射光を検出することで、前記被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、前記アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、前記シリコンとのそれぞれの輝度に基づいて前記アルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域と前記シリコンの領域とをグレーレベル信号として得る工程と、
    前記シリコン領域内の前記山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さとする工程と、
    前記被測定面の前記山の高さの度数分布を求める工程と、
    この度数分布の度数が最大になる高さから前記シリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であって前記シリコン領域内に存在する山の部分の前記被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とする工程と、
    このシリコン突出し面積を、前記被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出する工程と、
    これらのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで前記摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する工程と、
    を備えることを特徴とする摺動面評価方法。
  3. シリコン含有アルミニウム合金又はシリコン含有マグネシウム合金からなる複合材料に形成された摺動面の相手材に対する耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性を評価するための摺動面評価装置であって、
    前記摺動面の一部を構成する被測定面に光を照射する照射部と、
    前記被測定面で反射された反射光を検出する光検出部と、
    この光検出部で検出された反射光信号に基づいて、前記被測定面の複数の山を含む三次元形状を求めるとともに、この三次元形状に対応させて、前記アルミニウム合金又はマグネシウム合金と、前記シリコンとのそれぞれの輝度に基づいて前記アルミニウム合金又はマグネシウム合金の領域と前記シリコンの領域とをグレーレベル信号として得る被測定面性状演算部と、
    前記シリコン領域内の前記山の高さの大きい方から所定数の山の高さの平均値を算出し、この平均値をシリコン突出し高さとするシリコン突出し高さ算出部と、
    前記被測定面の山の高さの度数分布を求め、この度数分布の度数が最大になる高さから前記シリコン突出し高さまでの間に所定高さ位置を設定し、この所定高さ位置よりも高い部分であって前記シリコン領域内に存在する山の部分の前記被測定面に平行な面への投影面積を各山毎に算出し、この総面積をシリコン突出し面積とし、このシリコン突出し面積を、前記被測定面の面積で除してシリコン突出し面積率を算出するシリコン突出し面積率算出部と、
    これらのシリコン突出し高さ及びシリコン突出し面積率を、それぞれの基準値と比較することで前記摺動面の耐摩耗性、耐スカッフィング性及び摺動性の合否を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする摺動面評価装置。
JP2006225719A 2006-08-22 2006-08-22 摺動面評価方法及び摺動面評価装置 Expired - Fee Related JP4392011B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006225719A JP4392011B2 (ja) 2006-08-22 2006-08-22 摺動面評価方法及び摺動面評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006225719A JP4392011B2 (ja) 2006-08-22 2006-08-22 摺動面評価方法及び摺動面評価装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008051553A true JP2008051553A (ja) 2008-03-06
JP4392011B2 JP4392011B2 (ja) 2009-12-24

Family

ID=39235764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006225719A Expired - Fee Related JP4392011B2 (ja) 2006-08-22 2006-08-22 摺動面評価方法及び摺動面評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4392011B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011075433A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Dkk Toa Corp 検知器および調整治具
JP2011075432A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Dkk Toa Corp 検知器および治具
WO2016021313A1 (ja) * 2014-08-08 2016-02-11 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
CN111998794A (zh) * 2020-09-08 2020-11-27 中国民用航空飞行学院 一种通航飞机复合材料维修胶接表面形貌度量评价方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011075433A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Dkk Toa Corp 検知器および調整治具
JP2011075432A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Dkk Toa Corp 検知器および治具
WO2016021313A1 (ja) * 2014-08-08 2016-02-11 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
US10520430B2 (en) 2014-08-08 2019-12-31 Sony Corporation Information processing apparatus and information processing method
CN111998794A (zh) * 2020-09-08 2020-11-27 中国民用航空飞行学院 一种通航飞机复合材料维修胶接表面形貌度量评价方法
CN111998794B (zh) * 2020-09-08 2021-04-27 中国民用航空飞行学院 一种通航飞机复合材料维修胶接表面形貌度量评价方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4392011B2 (ja) 2009-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4463612B2 (ja) 2次元絶対位置検出装置及び2次元絶対位置検出方法
JP5106521B2 (ja) スペックルの定位方法およびその定位系統
US20040130730A1 (en) Fast 3D height measurement method and system
US20130057650A1 (en) Optical gage and three-dimensional surface profile measurement method
Wang et al. 3D measurement of crater wear by phase shifting method
EP1739471A1 (en) Dual technology (confocal and intererometric) optical profilometer for the inspection and three-dimensional measurement of surfaces
US8698891B2 (en) Object thickness and surface profile measurements
CA2494467A1 (en) Determining surface properties of a roadway or runway from a moving vehicle
JP2004101532A (ja) 共焦点距離センサ
JP4392011B2 (ja) 摺動面評価方法及び摺動面評価装置
US6940609B2 (en) Method and system for measuring the topography of a sample
CN1675515A (zh) 共光程频率扫描干涉仪
JP6849149B2 (ja) ねじ形状の測定装置および測定方法
CA2743375A1 (en) Tool wear quantification system and method
KR20060052699A (ko) 감도 및 다이내믹 레인지가 증가된 3d 및 2d 측정장치 및방법
JP6452508B2 (ja) 3次元形状測定装置
Aziz Interferometric measurement of surface roughness in engine cylinder walls
Bodini et al. A novel optical apparatus for the study of rolling contact wear/fatigue based on a high-speed camera and multiple-source laser illumination
JP2014153092A (ja) 測定装置および物品の製造方法
JP3646063B2 (ja) 技術的表面における小さな周期的うねりを検出および測定するための装置
Zamofing et al. Applied multifocus 3D microscopy
JP4945750B2 (ja) 拡散面の凹凸や変位を計測する装置及び方法
US8315464B2 (en) Method of pore detection
US6930763B2 (en) Three dimensional sensor laser noise reduction method
Michihata et al. In-situ measurement of thickness distribution of fluid at the interface of tool and workpiece via fluorescence

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091008

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121016

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131016

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees