JP2008050986A - 密閉型スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動スクロールと固定スクロールとの摺動抵抗を減少することにより、冷却効率の向上を図った密閉型スクロール圧縮機を提供すること。
【解決手段】背面空間を内側背面空間と外側背面空間80とに区分けし、この内側背面空間に高圧冷媒を導入し、固定スクロール19に、圧縮要素の吸込ポート11に連通する連通溝71と、この連通溝71に並行し、外側背面空間80に連通するオイル溝72とを形成するとともに、揺動スクロール20に、当該揺動スクロール20の旋回動作に応じて、連通溝71とオイル溝72とを間欠的に連通させる連通穴73を形成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、揺動スクロールの背面空間に圧縮された冷媒を導入し、揺動スクロールを固定スクロールに押し付ける機能を備えた密閉型スクロール圧縮機に関する。
近年、圧縮容器の内部に固定スクロールと揺動スクロールとを有する圧縮要素と、この揺動スクロールを旋回駆動させる電動要素とを配置した密閉型スクロール圧縮機が知られている。この種のスクロール圧縮機では、両スクロール間の冷媒の漏れを抑制するために、揺動スクロールの背面空間に圧縮された高圧の冷媒を導入することにより、この揺動スクロールを固定スクロールに押し当てる構成を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−214872号公報
しかしながら、揺動スクロールの背面空間全体に高圧のみを導入した場合、運転条件によっては、揺動スクロールを固定スクロールに押し付ける力が強くなるため、却って揺動スクロールと固定スクロールとの摺動抵抗が増加することにより、冷却効率が低下するといった問題が生じる。
そこで、本発明は、上述した課題を解決し、広い運転条件にあっても、揺動スクロールを固定スクロールに安定した力で押し付けることにより、冷却効率の向上を図った密閉型スクロール圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、圧縮容器内に、固定スクロールおよび揺動スクロールを有した圧縮要素と、前記揺動スクロールを旋回駆動する電動要素とを備え、前記圧縮要素の駆動時には、前記揺動スクロールの背面空間に前記圧縮要素で圧縮された冷媒を導入し、当該揺動スクロールを前記固定スクロールに押し付ける機能を備えた密閉型スクロール圧縮機において、前記背面空間を内側背面空間と外側背面空間とに区分けするシールリングを設け、この内側背面空間に高圧冷媒を導入し、前記固定スクロールに、前記圧縮要素の吸込ポートに連通する第1連通溝と、この第1連通溝に並行し、前記外側背面空間に連通する第2連通溝とを形成するとともに、前記揺動スクロールに、当該揺動スクロールの旋回動作に応じて、前記第1連通溝と前記第2連通溝とを間欠的に連通させる連通穴を形成したことを特徴とする。
この場合において、前記シールリングは、前記揺動スクロールの旋回時に、前記内側背面空間内に導かれた潤滑油を前記外側背面空間に供給可能な程度のシール性を有する構成としても良い。
また、前記第2連通溝は、前記揺動スクロールが旋回する場合、一端が前記連通穴を介して前記第1連通溝と間欠的に連通し、他端が前記外側背面空間と常時連通する構成としても良い。また、前記第2連通溝は、前記揺動スクロールが旋回する場合、一端が前記連通穴を介して前記第1連通溝と間欠的に連通し、他端が前記外側背面空間と間欠的に連通する構成としても良い。この場合、前記一端と前記第1連通溝とが連通している際に、前記他端を前記外側背面空間に連通させても良い。また、前記一端及び前記第1連通溝と、前記他端及び前記外側背面空間とを交互に連通させても良い。
また、前記第2連通溝は、前記揺動スクロールが旋回する場合、一端が前記連通穴を介して前記第1連通溝に常時連通し、他端が前記外側背面空間と間欠的に連通する構成としても良い。
本発明によれば、揺動スクロールの旋回動作に応じて、圧縮要素の吸込ポートと外側背面空間とが連通穴を介して、間欠的に連通されるため、この外側背面空間を高圧よりも低い中間圧に保持することができる。従って、揺動スクロールを内側背面空間に導入された高圧と外側背面空間に導入された中間圧とで固定スクロールに押し付けることにより、広い運転条件下にあっても、揺動スクロールを固定スクロールに安定した力で押し付けることが可能となるため、揺動スクロールと固定スクロールとの摺動抵抗を減少することができ、ひいては、冷却効率の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳述する。図1は、本実施形態にかかる密閉型スクロール圧縮機100の構成を示す縦断面図である。この密閉型スクロール圧縮機100は、図1に示すように、上下方向に沿って延びる円筒状に形成された圧縮容器10を備え、この圧縮容器10内の上側には冷媒を圧縮する圧縮要素14が配置され、下側にはこの圧縮要素14を駆動する電動要素15が配置されている。また、圧縮容器10の底部は、圧縮要素14等を潤滑する潤滑油が貯留される油溜まり16となり、この圧縮容器10の側面には、上記圧縮要素14に冷媒を導入する冷媒吸込管17と、当該圧縮要素14にて圧縮された冷媒を機外に吐出する冷媒吐出管18とが設けられている。本構成では、冷媒吸込管17は圧縮要素14の吸込ポート11に直接接続されており、圧縮容器10内は、この圧縮要素14で圧縮された高圧冷媒が充填される高圧側空間13となっている。
圧縮要素14は、固定スクロール19と揺動スクロール20とを備え、これら固定スクロール19および揺動スクロール20の各ラップ32、39(後述する)を相互に噛み合わせて内部に複数の圧縮空間21を形成している。固定スクロール19は、円板状の鏡板31と、この鏡板31の下面に立設された渦巻状のラップ32と、このラップ32の周囲を取り囲むように立設した周壁33と、この周壁33の周囲に設けられたフランジ34とを備え、鏡板31の略中心部に吐出ポート35が形成されている。また、固定スクロール19の上面には、吐出ポート35に連なる吐出バルブ75と、この吐出バルブ75の隣接する複数のリリースバルブ76とが配置されている。このリリースバルブ76は、リリースポート77を介して、圧縮過程の圧縮空間21と連通しており、この圧縮過程の冷媒圧力が吐出ポート35に至る以前に、吐出圧力に達した場合には、当該リリースバルブ76を開弁して、上記圧縮空間21内の冷媒圧力の過圧縮を防止するものである。また、揺動スクロール20は、円板状の鏡板38と、この鏡板38の上面に立設し、上記固定スクロール19のラップ32と同一形状に形成されたラップ39とを備え、上記鏡板38の下面略中央には円筒状のボス40が形成されている。
固定スクロール19および揺動スクロール20の下方には、これら固定スクロール19および揺動スクロール20を支持するメインフレーム22が設けられている。このメインフレーム22には、その略中央に上記揺動スクロール20を旋回駆動する回転軸23を軸支する軸受部41と、当該揺動スクロール20のボス40が収容されるボス収容部42とが形成されている。回転軸23の上端には、この回転軸23に対して偏心した偏心軸23Aが形成され、この偏心軸23Aは、旋回軸受49を介して、上記ボス40に旋回駆動が可能なように挿入されている。
また、固定スクロール19は、この固定スクロール19のフランジ34が複数本のボルト24を介してメインフレーム22に固定され、揺動スクロール20は、オルダムリング25を介してメインフレーム22に支持されている。このオルダムリング25は、揺動スクロール20を固定スクロール19に対して旋回させるものであり、180度対称の位置で上方に突出して形成されたオルダムキー25A、25Aを備える。これらオルダムキー25A、25Aは、固定スクロール19の下面に形成されたキー溝19Aに摺動自在に係合する。揺動スクロール20が旋回運動する場合、オルダムリング25は、この旋回に伴い、固定スクロール19とメインフレーム22との間に形成された摺動スペース80内を上記オルダムキー25Aの延出方向に沿って摺動する。
電動要素15は、圧縮容器10に固定されたステータ26と、このステータ26の内側に配置されたロータ27とを備え、このロータ27に上記回転軸23が固定される。この回転軸23の下端部23Bは、圧縮容器10の底部に配置された軸受28に軸支されている。本構成では、圧縮要素14および回転軸23の軸受28、41、49等に潤滑油を供給するため、回転軸23の内部には潤滑油が通過する油路44が形成されている。この油路44は、回転軸23の下端に形成された潤滑油の吸込口45と、この吸込口45の上部に形成されたパドル46とを備え、回転軸23の軸方向に沿って形成されている。また、この油路44は各軸受に相当する位置に潤滑油を給油する給油口47を備える。
回転軸23が回転すると、油溜まり16に溜まった潤滑油は、この回転軸23の吸込口45から油路44に入り、この油路44のパドル46に沿って上方に汲み上げられる。そして、この汲み上げられた潤滑油は、各給油口47を通じて各軸受28、41、49を潤滑する。また、ボス収容部42まで汲み上げられた潤滑油は、メインフレーム22に形成された返送管(不図示)を通じて当該メインフレーム22の外周部に導かれ、この外周部に形成された排出口(不図示)から排出されることにより、再び油溜まり16に戻される。
ところで、揺動スクロール20は、固定スクロール19に向けて軸方向に移動自在に支持されるとともに、この揺動スクロール20とメインフレーム22との間に背面空間55が形成されている。この背面空間55には、圧縮要素14の駆動時に、この圧縮要素14で圧縮された高圧冷媒が導入され、この高圧冷媒により上記揺動スクロール20を固定スクロール19に押し付けるようになっている。本構成では、揺動スクロール20の押し付け力を小さくし、固定スクロール19への安定した押し付けを可能とするために、背面空間55を内側背面空間(主としてボス収容部42)と外側背面空間(主として摺動スペース80)とに区分けするシールリング51を設け、内側背面空間42を高圧に保持するとともに、外側背面空間80を高圧よりも低い中間圧力に保持するようになっている。
具体的には、メインフレーム22の上面には、図2に示すように、ボス収容部42の外縁の近傍に環状のリング溝52を形成し、このリング溝52にシールリング51(図1)を配置している。この構成では、シールリング51をボス収容部42の外縁の近傍に配置しているため、内側背面空間42の受圧面積を小さく抑えることができ、この内側背面空間42に高圧がかかった場合であっても、当該内側背面空間42にかかる押し付け力を小さく抑えることができる。
また、シールリング51は、内側背面空間42と外側背面空間80とを完全に仕切るものではなく、内側背面空間42内に溜まった潤滑油を揺動スクロール20の旋回動作に応じて外側背面空間80に供給可能な程度のシール性を有している。具体的には、シールリング51には、図3に示すように、このシールリング51の一部を切断したカット部51Aが形成されている。このカット部51Aは、内側背面空間42と外側背面空間80との圧力差が小さい場合には閉じられているが、この圧力差が大きくなると、当該カット部51Aが開いて隙間が形成され、揺動スクロール20の旋回動作に応じて、この隙間を通じて潤滑油が内側背面空間42から外側背面空間80に流出する。これにより、揺動スクロール20の旋回するたびに、内側背面空間42の高圧冷媒が潤滑油とともに徐々に外側背面空間80に供給されることとなる。
一方、圧縮要素14は、外側背面空間80と吸込ポート11とを間欠的に連通させる構成を備える。本実施形態では、固定スクロール19は、図4に示すように、この固定スクロール19の周壁33の下面に形成され、吸込ポート11に連通する連通溝71(第1連通溝)と、この連通溝71の外側に並行して形成されたオイル溝72(第2連通溝)とを備える。この連通溝71は、固定スクロール19の最外周のラップ部32Aと周壁33との間に円弧状に形成されており、一端71Aは吸込ポート11と連通し、他端71Bはこの吸込ポート11から約180度回転した位置で外側の圧縮空間21と連通している。
また、オイル溝72は、固定スクロール19の周壁33と揺動スクロール20の鏡板38との摺動面に潤滑油を供給するためのものであり、周壁33の下面に円弧状に形成されている。このオイル溝72の一端72Aは、吸込ポート11から連通溝71の延出方向に所定角度α(0度以上90度未満、本実施形態では約70度)回転した位置に形成され、他端72Bは、この一端72Aから所定角度β(90度以上180度未満、本実施形態では約135度)回転し、そこから半径方向に延出した位置に形成されている。この他端72Bは、固定スクロール19と揺動スクロール20とを組み合わせた際に形成される外側背面空間80に常時連通する位置に形成されている。
一方、揺動スクロール20は、図5に示すように、この揺動スクロール20の鏡板38の上面に連通穴73が形成されている。この連通穴73は、揺動スクロール20の旋回動作に応じて、固定スクロール19の周壁に形成された連通溝71とオイル溝72とを間欠的に連通させるものである。この連通穴73は、固定スクロール19と揺動スクロール20とを組み合わせた際に、オイル溝72の一端72Aとほぼ重なる位置に形成されている。
図6は、揺動スクロール20の旋回時における連通溝71及びオイル溝72と連通穴73との関係を示すものである。この図6において、図6Aと図6D乃至図6Fとは、連通穴73を介して、連通溝71とオイル溝72とが連通された状態を示す。また、図6B及び図6Cは、連通溝71とオイル溝72とが連通されていない状態を示している。
連通溝71とオイル溝72とが、連通穴73を介して連通されている(例えば、図6A)場合、これら連通溝71及びオイル溝72を介して、吸込ポート11と外側背面空間80とが連通される。このため、この外側背面空間80から吸込ポート11へ冷媒が流れることにより、当該外側背面空間80内の圧力が高圧よりも低い第1中間圧力に低下する。この場合、オイル溝72に流れ込んだ潤滑油が冷媒とともに、吸込ポート11に供給されるため、この潤滑油によって圧縮要素14内の潤滑が行われる。
一方、連通溝71とオイル溝72とが連通していない(例えば、図6B)場合、外側背面空間80と吸込ポート11とが連通することはなく、この外側背面空間80には、シールリング51を介して、内側背面空間42から潤滑油とともに冷媒が徐々に供給される。これにより、外側背面空間80は、上記第1中間圧力よりも若干高い第2中間圧力に上昇する。このように、本実施形態では、揺動スクロール20の旋回動作に応じて、外側背面空間80と吸込ポート11とを間欠的に連通させるため、この外側背面空間80の圧力が第1中間圧力と第2中間との間を変動し、従って、この外側背面空間80を中間圧力に保持することができる。なお、オイル溝72の幅及び長さ、シールリング51のシール性能は、揺動スクロール20の回転数や吐出圧力などの条件に基づき、外側背面空間80の圧力が低圧に近い中間圧力に保持できるようになっている。
ここで、揺動スクロール20の押し付け力を低減するために、シールリングで区分けされた内側背面空間に高圧を導入するとともに、外側背面空間と吸込ポートとを常時連通させることにより、背面空間にかかる高圧の受圧面積を低減させる構成が考えられる。しかしながら、吸込ポートと外側背面空間とが常時連通する構成では、この外側背面空間内の圧力が吸込圧力(低圧)とほぼ同じ圧力にまで低下する。この場合、揺動スクロールを固定スクロールに押し付け力として作用するのは、内側背面空間にかかる高圧だけとなり、この高圧が作用する受圧面積が小さくなるのに伴い押し付け力も低下する。このため、揺動スクロールを反転させようとする力が働いた場合には、この揺動スクロールを安定して固定スクロールに押し付けることができず、揺動スクロールと固定スクロールとの隙間から冷媒漏れが生じたり、揺動スクロールが固定スクロールにかじる現象が生じるおそれがある。
これに対して、本構成では、内側背面空間42の圧力を高圧に保持するとともに、外側背面空間80の圧力を低圧(吸込圧力)よりも高く、高圧(吐出圧力)よりも低い中間圧力に保持するため、揺動スクロール20を高圧と中間圧とで固定スクロール19に押し付けることができることにより、当該揺動スクロール20の旋回時における動作を安定させることができる。
以上、説明したように、本実施形態によれば、圧縮容器10内に、固定スクロール19および揺動スクロール20を有した圧縮要素14と、揺動スクロール20を旋回駆動する電動要素15とを備え、圧縮要素14の駆動時には、揺動スクロール20の背面空間55に圧縮要素14で圧縮された冷媒を導入し、当該揺動スクロール20を固定スクロール19に押し付ける機能を備えた密閉型スクロール圧縮機100において、背面空間55を内側背面空間42と外側背面空間80とに区分けするシールリング51を設け、この内側背面空間42に高圧冷媒を導入し、固定スクロール19に圧縮要素14の吸込ポート11に連通する連通溝71と、この連通溝71に並行し、外側背面空間80に連通するオイル溝72とを形成するとともに、揺動スクロール20に、当該揺動スクロール20の旋回動作に応じて、連通溝71とオイル溝72とを間欠的に連通させる連通穴73を形成したため、この連通穴73を介して、吸込ポート11と外側背面空間80とを間欠的に連通させることにより、この外側背面空間80の圧力を低圧よりも高く、高圧よりも低い中間圧力に保持することができる。
従って、揺動スクロール20を内側背面空間42に導入された高圧と外側背面空間80に導入された中間圧とで固定スクロール19に押し付けることにより、広い運転条件下にあっても、揺動スクロール20を固定スクロール19に安定した力で押し付けることが可能となるため、揺動スクロール20と固定スクロール19との摺動抵抗を減少することができ、ひいては、密閉型スクロール圧縮機100の冷却効率の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、シールリング51は、揺動スクロール20の旋回時に、内側背面空間42内に導かれた潤滑油を外側背面空間80に供給可能な程度のシール性を有するように構成されているため、吸込ポート11と外側背面空間80とが連通していない場合に、この外側背面空間80には、シールリング51を介して、内側背面空間42から潤滑油とともに冷媒が徐々に供給される。これにより、吸込ポート11と外側背面空間80とを間欠的に連通させた場合であっても、外側背面空間80内の圧力が低圧まで低下することなく、中間圧力に保持することができる。
また、本実施形態によれば、オイル溝72は、揺動スクロール20が旋回する場合、一端72Aが連通穴73を介して連通溝71と間欠的に連通し、他端71Bが外側背面空間80と常時連通する構成を有する。この構成によれば、簡単な構成で連通溝71とオイル溝72とを介して、吸込ポート11と外側背面空間80とを間欠的に連通させることができる。
また、本実施形態では、オイル溝72を、連通穴73を介して吸込ポート11と外側背面空間80とを連通させるための溝として兼用したため、固定スクロール19に別個溝を形成する必要がなく、簡単な構成で、吸込ポート11と外側背面空間80とを間欠的に連通させることができる。さらに、このオイル溝72を介して吸込ポート11と外側背面空間80とが連通されるため、このオイル溝72内を流れる潤滑油を冷媒とともに吸込ポート11に供給することができる。また、本実施形態では、固定スクロール19は、鏡板31に立設するラップ32と、このラップ32の周囲に立設する周壁33とを備え、この周壁33の下面に円弧状のオイル溝72を形成しているため、このオイル溝72に形成に際し、上記ラップ32が邪魔になることが無く、当該オイル溝72の加工を簡単に行うことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものでない。例えば、本実施形態では、オイル溝72の他端72Bは、外側背面空間80と常時連通する位置に形成されているが、これに限るものではなく、揺動スクロール20の旋回動作に応じて、オイル溝72の他端72Bを外側背面空間80と間欠的に連通する位置に形成しても良い。
具体的には、オイル溝72の他端72Bが固定スクロール19の鏡板31の中心部側に形成される。この構成では、揺動スクロール20の旋回位置によっては、この揺動スクロール20の鏡板38により上記他端72Bが閉塞可能となるため、この他端72Bを通じて上記オイル溝72と外側背面空間80とを間欠的に連通させることができる。これによれば、オイル溝72Bの位置を変更することにより、オイル溝72と外側背面空間80とが連通するタイミングを変更することができ、この外側背面空間80の圧力の細かに調整することができる。
この場合、オイル溝72の一端72Aが連通穴73を介して連通溝71に連通している際に、このオイル溝72の他端72Bが上記外側背面空間80に連通するように構成しても良い。この構成によれば、上記他端72Bの位置によって、このオイル溝72を介して、外側背面空間80と連通溝71(吸込ポート11)とが連通する時間を細やかに調整することができる。例えば、この時間を長くすることにより、外側背面空間80内の圧力を吸込圧力に近い低めの中間圧力に設定することができ、この時間を短くすることにより、当該外側背面空間80内の圧力を吐出圧力に近い高めの中間圧力に設定することができる。
また、オイル溝72の一端72A及び連通溝71と、他端72B及び外側背面空間80とを交互に連通させる構成としても良い。この構成によれば、オイル溝72の他端72Bが外側背面空間80と連通することにより、このオイル溝72内に導かれた高圧の冷媒及び潤滑油が、当該オイル溝72の一端72Aと連通溝71とが連通することにより、徐々に吸込ポート11に供給されるため、外側背面空間80内を吐出圧力に近い高めの中間圧力に簡単に設定できる。この場合、所望する中間圧力に応じて、オイル溝の幅、深さ、長さを適宜変更することが望ましい。
また、上述のように、オイル溝72の他端72Bを外側背面空間80と間欠的に連通させる場合、このオイル溝72の一端を72Aを連通穴73を介して常時連通溝71に連通させる構成としても良い。
また、本実施形態では、シールリング51はカット部51Aと備え、このカット部51Aを通じて内側背面空間42から外側背面空間80に潤滑油を供給可能な程度のシール性を有する構成について説明したが、これに限るものではなく、シールリングの上面に内側背面空間と外側背面空間とを連通可能なスリットを形成した構成としても良い。この構成では、シールリングと揺動スクロールとの間には、このスリットにおいて僅かな隙間が設けられている。このため、内側背面空間と外側背面空間との圧力差が大きくなると、このスリットを通じて、潤滑油が内側背面空間から外側背面空間に流出する。これにより、揺動スクロールの旋回するたびに、内側背面空間の高圧冷媒が潤滑油とともに徐々に外側背面空間に供給される。
本発明の実施の形態に係る密閉型スクロール圧縮機の縦断面図である。 メインフレームの上面図である。 シールリングの斜視図である。 固定スクロールの背面図である。 揺動スクロールの上面図である。 揺動スクロールの旋回時における連通溝及びオイル溝と連通穴との関係を示す図である。
符号の説明
10 圧縮容器
11 吸込ポート
14 圧縮要素
15 電動要素
19 固定スクロール
20 揺動スクロール
22 メインフレーム
42 ボス収容部(内側背面空間)
51 シールリング
55 背面空間
71 連通溝(第1連通溝)
72 オイル溝(第2連通溝)
73 連通穴
80 摺動スペース(外側背面空間)
100 密閉型スクロール圧縮機

Claims (7)

  1. 圧縮容器内に、固定スクロールおよび揺動スクロールを有した圧縮要素と、前記揺動スクロールを旋回駆動する電動要素とを備え、前記圧縮要素の駆動時には、前記揺動スクロールの背面空間に前記圧縮要素で圧縮された冷媒を導入し、当該揺動スクロールを前記固定スクロールに押し付ける機能を備えた密閉型スクロール圧縮機において、
    前記背面空間を内側背面空間と外側背面空間とに区分けするシールリングを設け、この内側背面空間に高圧冷媒を導入し、前記固定スクロールに、前記圧縮要素の吸込ポートに連通する第1連通溝と、この第1連通溝に並行し、前記外側背面空間に連通する第2連通溝とを形成するとともに、前記揺動スクロールに、当該揺動スクロールの旋回動作に応じて、前記第1連通溝と前記第2連通溝とを間欠的に連通させる連通穴を形成したことを特徴とする密閉型スクロール圧縮機。
  2. 前記シールリングは、前記揺動スクロールの旋回時に、前記内側背面空間内に導かれた潤滑油を前記外側背面空間に供給可能な程度のシール性を有することを特徴とする請求項1に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  3. 前記第2連通溝は、前記揺動スクロールが旋回する場合、一端が前記連通穴を介して前記第1連通溝と間欠的に連通し、他端が前記外側背面空間と常時連通することを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  4. 前記第2連通溝は、前記揺動スクロールが旋回する場合、一端が前記連通穴を介して前記第1連通溝と間欠的に連通し、他端が前記外側背面空間と間欠的に連通することを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  5. 前記一端と前記第1連通溝とが連通している際に、前記他端を前記外側背面空間に連通させたことを特徴とする請求項4に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  6. 前記一端及び前記第1連通溝と、前記他端及び前記外側背面空間とを交互に連通させたことを特徴とする請求項4に記載の密閉型スクロール圧縮機。
  7. 前記第2連通溝は、前記揺動スクロールが旋回する場合、一端が前記連通穴を介して前記第1連通溝に常時連通し、他端が前記外側背面空間と間欠的に連通することを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型スクロール圧縮機。

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