JP2008050959A - バルブ開閉制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃を緩和させることで、バルブシート12からハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減化を図ることを課題とする。
【解決手段】 バルブ全閉制御時に、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、EVRV7のコイル41を一時的にONして、電動バキュームポンプ6から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内へ作動負圧を一時的に印加する。これにより、EGRV3のバルブ14の移動速度(下降速度、着座速度)が遅くなるため、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃が緩和される。これによって、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保しながらも、バルブ着座音の低減化を図ることができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量に応じてバルブの開閉制御を行うバルブ開閉制御装置に関するものである。
[従来の技術]
従来より、内燃機関の燃焼室より流出した排気ガスを制御する排気ガス制御弁として、例えばエンジンの燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガスをエンジンの吸気系に再循環させる排気ガス再循環装置に組み込まれる排気ガス還流量制御弁(以下EGR制御弁と言う)が知られている。
このEGR制御弁は、内燃機関の燃焼室より流出した排気ガスの還流量を制御するバルブと、このバルブが着座するバルブシート(弁座)を有するハウジングとを備えている。また、EGR制御弁の弁体であるバルブを駆動するバルブ駆動装置は、内部にダイヤフラム室が形成されたケーシング、およびダイヤフラム室を2つの第1、第2圧力室に区画形成すると共に、2つの第1、第2圧力室の圧力差に対応して変位するダイヤフラムを有し、このダイヤフラムの変位を利用してバルブを駆動する負圧作動式アクチュエータを備えている。
この負圧作動式アクチュエータの第1圧力室は、2位置3方向切替弁である負圧調整弁を介して、負圧供給源および大気中に選択的に連通しており、また、第2圧力室は、常時大気中に連通している。また、ダイヤフラム室内には、ダイヤフラムに対して、バルブをバルブシートに押し付ける方向に荷重を与えるコイルスプリングが収容されている。このため、バルブを開弁作動方向に駆動する場合には、負圧調整弁を制御して、第1圧力室内への負圧供給量を増加することで、コイルスプリングの付勢力に抗してバルブがバルブシートより離脱して所定のバルブリフト量だけ開弁作動方向に移動する。また、バルブを閉弁作動方向に駆動する場合には、負圧調整弁を制御して、第1圧力室内への負圧供給量を減少させることで、コイルスプリングの付勢力の助勢(アシスト)を受けながら、バルブがバルブシートに着座する側に移動する。
[従来の技術の不具合]
ここで、負圧作動式のEGR制御弁では、バルブを開弁状態から急に全閉する際に、図9のタイミングチャートに示したように、バルブがバルブシートに衝突するときの衝撃で大きな衝突音が発生し、これが運転者に不快な異音として聞こえてしまうことがある。この対策として、ダイヤフラムを挟んで固定する金属プレートに補強リブを設けて金属プレートを補強することで、バルブの閉弁制御時の金属プレートの振動を抑制してバルブ衝突時(バルブ着座時)の音(バルブ衝突音)を低減させている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、バルブ衝突音が外部に漏れ出る経路は、バルブからバルブ軸を伝わって、ダイヤフラムを挟み込む金属プレートから外部に漏れる音と、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音との2通りがある。
ところが、特許文献1に記載のEGR制御弁においては、金属プレートから外部に漏れる音を低減しているが、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減は成されておらず、バルブ衝突音を完全に低減することができなかった。
特開平10−122063号公報(第1−5頁、図1−図5)
本発明の目的は、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃を緩和させることで、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減化を図ることのできるバルブ開閉制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、バルブを全閉作動させる全閉制御時に、先ず、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を、単位時間当たり所定の勾配量で減少させるように負圧調整弁を制御することにより、バルブのリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で小さくなる。
その後に、バルブがバルブシートに着座する直前となった段階で、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を、一時的に増加させる、あるいは単位時間当たり所定の勾配量よりも緩やかな勾配量で減少させるように負圧調整弁を制御することにより、バルブの移動速度(着座速度)が遅くなり、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃が緩和される。
これによって、バルブの閉弁応答性を確保しながらも、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃を緩和させることができるので、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、バルブを全閉作動させる全閉制御時に、先ず、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を、単位時間当たり所定の勾配量で減少させるように負圧調整弁を制御することにより、バルブのリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で小さくなる。
その後に、バルブがバルブシートに着座する直前となった段階で、2位置切替弁を、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧の導入を中止する第1位置から、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧の導入を実行する第2位置に切り替えることにより、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量が一時的に増加するため、バルブの移動速度(着座速度)が遅くなり、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃が緩和される。
これによって、バルブの閉弁応答性を確保しながらも、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃を緩和させることができるので、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、バルブを全閉作動させる全閉制御時に、先ず、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を、単位時間当たり所定の勾配量で減少させるように負圧調整弁を制御し、且つ2位置切替弁を、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内からの負圧の開放を中止する第1位置から、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内からの負圧の開放を実行する第2位置に切り替えることにより、バルブのリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で小さくなる。
その後に、バルブがバルブシートに着座する直前となった段階で、2位置切替弁を、第2位置から第1位置に切り替えることにより、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量よりも緩やかな勾配量で減少するため、バルブの移動速度(着座速度)が遅くなり、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃が緩和される。
これによって、バルブの閉弁応答性を確保しながらも、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃を緩和させることができるので、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減化を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、バルブを閉弁作動方向に付勢するバルブ付勢手段を設けたことにより、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を増加すると、バルブ付勢手段の付勢力に抗して、負圧作動式アクチュエータの駆動力によってバルブがバルブシートより離脱して流路孔が開かれる。また、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を減少すると、すなわち、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内から負圧が(大気)開放されると、バルブ付勢手段の付勢力によってバルブがバルブシートに着座して流路孔が閉じられる。
請求項5に記載の発明によれば、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量が増加する程、バルブがバルブシートに対してバルブ軸の軸線方向のバルブシート側に対して逆側に相対変位する。これにより、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量が増加する程、バルブのリフト量が大きくなり、流路孔の開口面積が大きくなる。また、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量が減少する程、バルブがバルブシートに対してバルブ軸の軸線方向のバルブシート側に相対変位する。これにより、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量が減少する程、バルブのリフト量が小さくなり、流路孔の開口面積が小さくなる。
請求項6に記載の発明によれば、第1圧力室を負圧調整弁を介して負圧供給源に連通させ、また、第2圧力室を大気中に連通させた場合には、第1圧力室内に負圧が導入されるため、ダイヤフラムが第1圧力室側に変位する。このダイヤフラムに第1圧力室側への変位を利用してバルブをバルブ軸の軸線方向に開弁駆動する。また、2つの第1、第2圧力室を大気中に連通させた場合、第1圧力室内から負圧が開放されるため、ダイヤフラムが第2圧力室側に変位する。このダイヤフラムに第2圧力室側への変位を利用してバルブをバルブ軸の軸線方向に閉弁駆動する。
ここで、この例では、第1圧力室を負圧供給源および大気中に選択的に連通する負圧室として利用し、また、第2圧力室を大気中に常時連通する大気圧室として利用しているが、第1圧力室を大気中に常時連通する大気圧室として利用し、第2圧力室を負圧供給源および大気中に選択的に連通する負圧室として利用しても良い。
請求項7に記載の発明によれば、負圧作動式アクチュエータに、ダイヤフラムに対して、バルブをバルブシートに押し付ける方向に荷重を与える荷重付与手段を設けたことにより、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を増加すると、荷重付与手段の荷重に抗して、ダイヤフラムの変位によってバルブがバルブシートより引き離されて流路孔が開かれる。また、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を減少すると、すなわち、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内から負圧が(大気)開放されると、荷重付与手段の荷重によってバルブがバルブシートに押し付けられて流路孔が閉じられる。
本発明を実施するための最良の形態は、バルブシートからハウジングを伝わって外部に漏れる音の低減化を図るという目的を、負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム室内への負圧供給量を、一時的に増加させる、あるいは単位時間当たり所定の勾配量よりも緩やかな勾配量で減少させて、バルブがバルブシートに着座する瞬間の衝撃を緩和させることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1および図2は負圧作動式アクチュエータの具体例を示した図で、図3は排気ガス再循環装置の概略構成を示した図である。
本実施例の排気ガス再循環装置は、例えば自動車等の車両に搭載される内燃機関(以下エンジンと呼ぶ)に使用されるもので、排気ガス還流管内を流れる排気ガスの還流量を可変制御する排気ガス還流量制御弁(EGR制御弁:以下EGRVと呼ぶ)3と、このEGRV3の弁体(バルブ)の開閉制御を行うバルブ開閉制御装置とを備えている。ここで、エンジンは、燃料が直接燃焼室内に噴射供給される直接噴射式のディーゼルエンジンが採用されている。なお、エンジンとして、ターボチャージャー付ディーゼルエンジン(ターボ過給機付エンジン)を採用しても良い。そして、エンジンは、各気筒毎の燃焼室内に新規吸入空気(吸気)を供給するためのエンジン吸気管4と、各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスを排気浄化装置を経由して外部に排出するためのエンジン排気管(図示せず)とを備えている。
排気ガス再循環装置の排気ガス還流管は、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部である高温流体(排気再循環ガス:以下EGRガスと呼ぶ)を、エンジン吸気管4に再循環(還流)させるものである。ここで、排気ガス還流管のEGRガス流方向の上流端は、エンジン排気管(例えばエキゾーストマニホールド)に気密的に接続されている。また、排気ガス還流管のEGRガス流方向の下流端は、EGRV3を介して、エンジン吸気管(例えばインテークマニホールド)4に気密的に接続されている。
排気ガス再循環装置のEGRV3は、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガスを吸入空気中に混入させるEGR量(新規吸入空気量に対するEGR率)を可変制御する流量制御弁を構成している。このEGRV3は、負圧作動式アクチュエータ5と一体化されており、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室に、大気圧およびこの大気圧よりも低い負圧を作動圧として選択的に導入することでバルブリフト量が変更される負圧作動式(ダイヤフラム式)のEGR制御弁である。
そして、本実施例のEGRV3は、内部に排気ガス還流路が形成されたアルミニウム合金製のハウジング11、このハウジング11の内部に嵌合保持されたステンレス鋼製のバルブシート12、このバルブシート12の内部に形成された流路孔13を開閉するステンレス鋼製のバルブ14を有している。また、負圧作動式アクチュエータ5は、2つの第1、第2圧力室の圧力差に応じて板厚方向に変位するダイヤフラム15を有し、ダイヤフラム室(例えば第1圧力室)内に負圧(作動負圧とも言う)が導入されると、シャフト16を介して、EGRV3のバルブ14をシャフト16の軸線方向に往復駆動する作動軸力を発生する。
EGRV3のハウジング11は、アルミニウム合金よりなるダイカスト製品であって、排気ガス還流管の一部(特に最下流部)を構成している。このハウジング11は、排気ガス還流管の下流端およびエンジン吸気管4の合流部にボルト等の締結具(図示せず)を用いて締め付け固定されている。また、ハウジング11は、内部に流路孔13が形成されたステンレス鋼製のバルブシート12、および内部に排気ガス還流路17が形成された管状部18を有している。そして、ハウジング11の上流側の開口端である入口ポートは、排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路を介して、エンジン排気管内に形成される排気通路に連通している。また、ハウジング11の下流側の開口端である出口ポートは、エンジン吸気管4内に形成される吸気通路19に連通している。なお、流路孔13および排気ガス還流路17は、エンジンの各気筒毎の燃焼室に連通する流体流路を構成している。
バルブ14は、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15に連動して軸線方向に往復移動するステンレス鋼製のシャフト(バルブ軸、負圧作動式アクチュエータ5の作動ロッド)16を有している。このバルブ14は、シャフト16の軸線方向の一端部の外周に嵌め合わされる円環状の鍔部および円筒状の筒部を有し、バルブシート12に対して着座、離脱して流路孔13を閉鎖、開放する弁体(EGRV3の弁体)を構成している。本実施例では、バルブ14の鍔部の外周面が、バルブシート12の内周面に着座するように構成されている。つまり、バルブ14の鍔部の外周端面(傾斜面、円錐台形状のテーパ面)がバルブフェースとなっている。
シャフト16は、この軸線方向に延ばされており、バルブ14と負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15とに結合されている。このシャフト16は、ハウジング11の図示上端部にブラケット21を介して固定された円筒状のブッシング(軸受け部品)22に軸線方向(図示上下方向)に摺動自在に支持されている。このシャフト16の軸線方向の一端部(図示下端部)には、バルブ14の鍔部がかしめ固定されており、また、シャフト16の軸線方向の他端部(図示上端部)には、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15がかしめ固定されている。なお、シャフト16は、バルブ14と一体化されてポペット型バルブを構成している。すなわち、バルブ14の鍔部は、ポペット型バルブの弁頭(バルブ頭部)を構成し、また、シャフト16は、ポペット型バルブの弁軸(バルブ軸部)を構成する。
ここで、バルブ14およびシャフト16は、燃焼残滓やカーボン等の微粒子状の不純物(煤、煤に付着している炭化水素、黒煙や不完全燃焼物等の粉末状固体微粒子:パティキュレート)が含まれるEGRガスが流れるハウジング11の排気ガス還流路17の内部に開閉自在に収容されている。このため、エンジンの運転中に、排気ガス中に含まれる微粒子状の不純物が、バルブ14の表面、シャフト16のシャフト外径面、ハウジング11の流路壁面に付着し堆積してデポジットを形成する可能性がある。特に、排気ガス中に含まれる微粒子状の不純物がシャフト16とブッシング22との間に侵入すると、バルブ14およびシャフト16の動作不良が発生する可能性がある。
そこで、本実施例では、シャフト16のシャフト外径部にカップ状のスリーブ23を装着している。また、ハウジング11の流路壁面には、スリーブ23の内部に入り込み、EGRガスがブッシング22に直接当たることを防止するための円筒状のガイド24が装着されている。これらのスリーブ23およびガイド24によって排気ガス中に含まれる微粒子状の不純物がシャフト16とブッシング22との間に侵入するのを抑制している。これにより、バルブ14およびシャフト16の動作不良の発生を防止できる。
排気ガス再循環装置のバルブ開閉制御装置は、EGRV3のバルブ14を開弁作動方向(または閉弁作動方向)に駆動(または付勢)するバルブ駆動装置、およびこのバルブ駆動装置の作動状態をエンジンの運転状態に基づいて電子制御するバルブ制御ユニット(エンジン制御ユニット:以下ECUと呼ぶ)等によって構成されている。
ここで、負圧作動式アクチュエータ5の作動軸力(ダイヤフラム15の変位)を利用してEGRV3のバルブリフト量を調整するバルブ駆動装置(バルブリフト量調整装置)は、図3に示したように、EGRV3のバルブ14を開弁駆動(または閉弁駆動)する負圧作動式アクチュエータ5と、この負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室内に作動負圧を供給する負圧供給源としての電動バキュームポンプ6と、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室と電動バキュームポンプ6のエア吸入口とを連通する空気流路管の途中に配設された電磁式の負圧調整弁(エレクトリック・バキューム・レギュレーティング・バルブ:以下EVRVと呼ぶ)7とを備えている。
本実施例の負圧作動式アクチュエータ5は、EVRV7を介して、電動バキュームポンプ6から大気圧よりも低い負圧が導入されるとシャフト16の軸線方向の作動軸力を発生する。この負圧作動式アクチュエータ5は、薄膜状のダイヤフラム15と、このダイヤフラム15に連動するシャフト16と、内部にダイヤフラム15を弾性変形自在に収容する2つの第1、第2ケーシング25、26と、これらの第1、第2ケーシング25、26の内部に弾性変形自在に収容されたコイルスプリング(ダイヤフラムスプリング)27とによって構成されている。ここで、2つの第1、第2ケーシング25、26により囲まれた内部空間(ダイヤフラム室)は、ダイヤフラム15によって2つの第1、第2圧力室31、32に気密的に区画形成されている。
ダイヤフラム15は、第1圧力室31の内部に弾性変形自在に収容された薄膜状のゴム系弾性体である。このダイヤフラム15は、2つの第1、第2ケーシング25、26のフランジ部間に挟み込んだ状態で、第1ケーシング25のフランジ部の外周縁部をU字状に折り返すことで、ダイヤフラム15の外周端縁部が2つの第1、第2ケーシング25、26のフランジ部間に保持固定されている。また、ダイヤフラム15の中央部には、シャフト16の軸線方向の図示上端部に設けられた嵌合部が嵌合する嵌合穴が形成されている。また、ダイヤフラム15の中央部は、鋼板製の第1、第2金属プレート33、34に挟み込まれている。そして、ダイヤフラム15は、ダイヤフラム15の嵌合穴より図示上方に突出した、シャフト16の嵌合部をかしめることで、シャフト16の鍔状部とかしめ部との間に2つの第1、第2金属プレート33、34と一緒に固定されている。
2つの第1、第2金属プレート33、34は、ダイヤフラム15の表裏面に当接した状態で、シャフト16の軸線方向の図示上端部に設けられた嵌合部に組み付けられている。これらの第1、第2金属プレート33、34の中央部には、シャフト16の嵌合部が嵌合する第1、第2嵌合穴が形成されている。また、第2金属プレート34は、中央付近から外周端縁に向けて放射状に延びる複数の補強リブ35を有している。この第2金属プレート34は、複数の補強リブ35によって剛性が高められているので、振動し難くなり、運転者に不快な異音として聞こえるバルブ衝突音を効果的に低減することができる。
2つの第1、第2ケーシング25、26は、各フランジ部間にダイヤフラム15の外周端縁部を挟み込んだ状態でかしめ等により一体化されている。第1ケーシング25の天井壁には、ダイヤフラム側に凸状に突出した凸部(または凹部)が設けられており、この凸部には、ダイヤフラム15のフルストロークを規制(拘束)するためのストッパ36が一体的に形成されている。また、第1ケーシング25の筒状側壁には、EVRV7を介して、電動バキュームポンプ6から第1圧力室31の内部に作動負圧(または大気圧)を導入するための負圧導入管37が接続されている。
第2ケーシング26は、複数個の締結ねじ38を用いてEGRV3のハウジング11の図示上端側に設けられる環状の結合部に締め付け固定されている。そして、第2ケーシング26の筒状側壁には、第2圧力室32と大気中とを連通するための大気開放穴39が形成されている。なお、第1圧力室31は、EVRV7を介して、電動バキュームポンプ6のエア吸入口および大気中に選択的に連通する負圧室を構成している。また、第2圧力室32は、大気開放穴39を介して、大気中に連通する大気圧室を構成している。
コイルスプリング27は、バルブ14およびシャフト16を閉弁作動方向に付勢するバルブ付勢手段である。また、コイルスプリング27は、ダイヤフラム15に対して、バルブ14およびシャフト16をバルブシート12に押し当てる方向(閉弁作動方向、流路孔13を閉じる方向)にスプリング荷重(付勢力)を与えるスプリング荷重付与手段である。このコイルスプリング27は、ダイヤフラム室、特に第1圧力室31の内部に収容されている。そして、コイルスプリング27の軸線方向の一端は、ダイヤフラム側に位置する第1金属プレート33に保持され、また、コイルスプリング27の軸線方向の他端は、ダイヤフラム側に対して逆側に位置する第1ケーシング25の天井壁に保持されている。
ここで、ストッパ36の図示下端面は、第1圧力室31内への負圧供給時に、コイルスプリング27のスプリング荷重(付勢力)に抗して、2つの第1、第2圧力室31、32の圧力差に応じてダイヤフラム15が図示上方に変位した際にシャフト16のかしめ部がストッパ36に当接することで、ダイヤフラム15の変位量(フルリフト位置、フルリフト量)を規制する規制面として利用されている。これにより、シャフト16のかしめ部がストッパ36に当接した際にダイヤフラム15のそれ以上の変位が規制される。つまり、ダイヤフラム15の位置がフルリフト位置となる。
ストッパ36に対して対向配置されたバルブシート12は、ハウジング11の流路壁面、つまり排気ガス還流路17を区画する隔壁部の流路壁面に嵌合保持(例えば圧入固定)されている。バルブシート12の内周端縁部(流路孔13の開口周縁部、円錐台形状のテーパ面)は、第1圧力室31内への負圧供給の停止時(負圧導入カット時、負圧開放時)に、コイルスプリング27のスプリング荷重によってダイヤフラム15が図示下方に変位した際にバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座することで、ダイヤフラム15の変位量(デフォルト位置)を規制する規制面(ストッパ)として利用されている。これにより、バルブ14の鍔部がバルブシート12に当接した際にダイヤフラム15のそれ以上の変位が規制される。つまり、ダイヤフラム15の位置がデフォルト位置となる。
EVRV7は、負圧作動式アクチュエータ5の負圧導入管37と電動バキュームポンプ6のエア吸入口とを連通する空気流路管8の途中に接続されている。このEVRV7は、通電によって磁力を発生するコイル41を含む電磁石と、内部にムービングコア42、バルブ43およびスプリング44を収容するハウジング45とを備えている。このハウジング45には、3つの第1〜第3ポート51〜53が設けられている。
第1ポート51は、空気流路管8を介して、電動バキュームポンプ6のエア吸入口に連通する負圧導入ポートである。また、第2ポート52は、空気流路管8を介して、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31に連通する出力ポートである。また、第3ポート53は、フィルタ46を介して、大気中に連通する大気圧導入ポート(負圧開放ポート)である。フィルタ46は、粉塵や泥水が第3ポート53よりEVRV7中に侵入するのを防ぐ。
ここで、EVRV7は、ECUによってコイル41が通電(オン)されると、電磁石に発生する吸引起磁力によってスプリング44の付勢力に抗してムービングコア42およびバルブ43が電磁石の吸引部に吸引されて、第1ポート51を開放し第3ポート53を閉鎖する第1バルブ位置に移動し、2つの第1、第2ポート51、52が連通状態となる第1連通状態に切り替えられる。これにより、電動バキュームポンプ6から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内にダイヤフラム15を駆動するための作動負圧が導入される。
また、EVRV7は、ECUによってコイル41への通電が停止(オフ)されると、スプリング44の付勢力によって、ムービングコア42およびバルブ43が第1ポート51を閉鎖し第3ポート53を開放する第2バルブ位置に移動し、2つの第2、第3ポート52、53が連通状態となる第2連通状態に切り替えられる。これにより、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内に大気圧が導入されて、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内から作動負圧が開放される。
そして、EVRV7は、EGRV3のバルブ14の鍔部をバルブシート12より離座(離脱)させるバルブ開弁制御時に、ECUによってデューティ駆動されることで負圧導入モードに切り替えられ、また、EGRV3のバルブ14の鍔部をバルブシート12に着座させるバルブ全閉制御時に、ECUによってコイル41への通電が停止(オフ)されることで大気圧導入モード(負圧開放モード)に切り替えられる。
なお、EVRV7は、負圧導入モードに切り替えられると、ECUによってコイル41を通電する時間(オン時間とオフ時間との比:デューティ比)、つまりコイル41への供給電流量が制御されることで、バルブ43が第1バルブ位置(負圧導入ポート全開位置)と第2バルブ位置(負圧導入ポート全閉位置)との間を単位時間当たり複数回往復移動し、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室(特に第1圧力室31)内に導入される作動負圧および大気圧を連続的(または段階的)に調整する電磁式の負圧供給量制御弁(電磁弁)として利用される。
ここで、バルブ駆動装置、特に電動バキュームポンプ6の電動モータおよびEVRV7のコイル41は、ECUによって通電制御されるように構成されている。そして、ECUには、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムや各種データを保存する記憶装置(ROMやRAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。
また、マイクロコンピュータには、EGRV3のバルブリフト量(バルブ開度)を電気信号に変換し、ECUへどれだけEGRガスがエンジン吸気管4内を流れる吸入空気に混入されているか、つまりエンジン吸気管4内へのEGRガスのEGR量がどれくらいかを出力するバルブリフト量センサ(バルブ開度センサ)9が接続されている。このバルブリフト量センサ9は、負圧作動式アクチュエータ5の第1ケーシング25に取り付けられて、ダイヤフラム15またはシャフト16の軸線方向の変位量(ストローク量)を測定することで、バルブシート12に対するバルブ14の軸線方向の移動量(EGRV3のバルブリフト量)を検出するバルブリフト量検出手段である。
ここで、ECUは、EVRV7のコイル41への通電を停止(オフ)した際にコイルスプリング27のスプリング荷重によってバルブ14、ダイヤフラム15およびシャフト16が付勢されるEGRV3のバルブ全閉位置を制御上の全閉ポイント(バルブリフト量=0)としてマイクロコンピュータのメモリに格納している。なお、制御上の全閉ポイントとは、EGRV3のバルブ14を全閉した全閉開度の状態(バルブ全閉位置)のことである。また、バルブ全閉位置とは、バルブ14がバルブシート12に着座して流路孔13を閉鎖するバルブ位置で、且つ排気ガス還流路17の内部を流れるEGRガスのEGR量が最小となるバルブリフト量(バルブ開度)のことである。
また、ECUは、図示しないイグニッションスイッチをオン(IG・ON)すると、マイクロコンピュータのメモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、エンジン冷間始動時を除き、バルブリフト量センサ9によって検出されるバルブリフト量(実バルブ開度)が、エンジンの運転状態の変化に対応して設定される制御目標値(目標バルブ開度)に略一致するように、EVRV7のコイル41への供給電流量を可変制御して、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室(特に第1圧力室31)内への負圧供給量(または負圧開放量)をフィードバック制御している。
すなわち、EVRV7の負圧導入モード時における、EVRV7のコイル41への供給電流量の制御は、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、エンジンの運転状態に対応して設定される制御目標値に略一致するように、一制御周期当たりのオン時間とオフ時間との時間比(デューティ比)を可変制御することで実行される。具体的には、デューティ比制御の制御周波数を、ECUで演算された制御指令値(例えばデューティ比の制御信号)に基づいて可変制御している。
なお、制御指令値は、バルブリフト量センサ9によって検出されるバルブリフト量(実リフト量)とエンジンの運転状態に対応して設定される制御目標値(目標リフト量)との偏差に応じて設定される。これによって、EVRV7のコイル41への供給電流量が制御されて、EVRV7のバルブリフト量が連続的(または段階的)に変更される。これにより、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量(または負圧開放量)が連続的(または段階的)に制御されるため、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15のストローク量が連続的(または段階的)に変更され、最終的にEGRV3のバルブリフト量が連続的(または段階的)に変更される。ここで、EVRV7のコイル41への供給電流量が多い程、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が多くなり、また、EVRV7のコイル41への供給電流量が少ない程、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が少なくなる。
また、EGRV3のバルブ14が開弁状態にある時に、ECUによってEVRV7のコイル41への通電が停止(オフ)されて、EVRV7が負圧導入モードから大気圧導入モード(負圧開放モード)に切り替えられる。このようなEGRV3のバルブ14を、現在のバルブ開弁位置からバルブ全閉位置に向けて全閉作動させるバルブ全閉制御時の場合には、EVRV7が負圧導入モードから負圧開放モードに瞬時に切り替えられたとしても、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内からの負圧開放が瞬時に成されるわけでなく、図4のタイミングチャートに示したように、コイルスプリング27のスプリング荷重によるアシストを受けながら、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量で徐々に減少する。つまり、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内の作動負圧は、所定の減少速度で降下していく。これにより、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15が2つの第1、第2圧力室31、32の圧力差に応じて緩やかに変位するため、EGRV3のバルブリフト量も現在のバルブ開弁位置からバルブ全閉位置に向けて所定の勾配量で徐々に減少する。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の排気ガス再循環装置の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
ここで、電動バキュームポンプ6の電動モータおよびEVRV7のコイル41への通電が成されていない場合には、EVRV7が負圧開放モードに切り替えられているため、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室内に大気圧が導入されており、負圧作動式アクチュエータ5の2つの第1、第2圧力室31、32の圧力差はゼロ(または最小)となる。これにより、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室内に設けられるコイルスプリング27のスプリング荷重(付勢力)によってバルブ14がバルブシート12に押し付けられているので、ダイヤフラム15がデフォルト位置に位置している(図1ないし図3参照)。この場合には、バルブ14の鍔部がバルブシート12に着座するバルブ全閉位置に維持されるため、バルブシート12内に形成される流路孔13が閉鎖される。これにより、EGRガスの洩れが確実に抑止されるため、EGRガスがエンジン吸気管4内を流れる吸入空気に混入しない。
一方、電動バキュームポンプ6の電動モータへの通電が成されると、電動バキュームポンプ6の回転動作に伴って、電動バキュームポンプ6のエア吐出口に正圧が発生し、エア吸入口に負圧が発生する。このとき、ECUによってEVRV7のコイル41への供給電流量が可変制御されてEVRV7が負圧導入モードに切り替えられると、コイル41への供給電流量に応じて負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量(または負圧開放量)が制御される。すなわち、電動バキュームポンプ6のエア吸入口に負圧が発生すると、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31、空気流路管8およびEVRV7のハウジング45内のエアが電動バキュームポンプ6の内部に吸引される。このため、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31の内部は負圧状態となり、大気中に連通する第2圧力室32との間に圧力差が生じる。
そして、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が多くなる程、2つの第1、第2圧力室31、32の圧力差が大きくなるので、コイルスプリング27のスプリング荷重(付勢力)に抗して、2つの第1、第2圧力室31、32の圧力差に応じてダイヤフラム15が図示上方に変位するため、ダイヤフラム15に連動するシャフト16が軸線方向に移動する。これに伴って、シャフト16の外周に固定されたバルブ14の鍔部が、バルブシート12より離脱(離座)し、流路孔13が開放される。このとき、エンジンの運転状態に対応して設定される制御目標値(目標リフト量)に対応したバルブリフト量(バルブ開度)分だけ、流路孔13が開放される。
したがって、EGRV3のバルブ14は、制御目標値に相当するバルブリフト量に開弁制御される。これにより、エンジンの各気筒毎の燃焼室より流出した排気ガスの一部であるEGRガスが、エンジン排気管内に形成される排気通路から、排気ガス還流管内に形成される排気ガス還流路、EGRV3内に形成される排気ガス還流路17を経てエンジン吸気管4内に形成される吸気通路19に再循環される。すなわち、EGRガスがエンジンの各気筒毎の燃焼室に供給される吸入空気に混入される。
ここで、ECUは、EGRV3のバルブ14が開弁している時に、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)された場合、自動車等の車両の走行状態が変更された場合、あるいはエンジンの運転状態が過度的に変更された場合(例えば運転者がアクセルペダルを大きく踏み込んでアクセル全開の時、エンジン負荷が高負荷領域で、ターボ過給機により吸入空気の過給動作を行っている時、定常走行からアクセルペダルが踏み込まれて加速走行に移行した時)、あるいは運転者がブレーキペダルを踏み込んだ場合、制御目標値を制御上の全閉ポイントに設定する。すなわち、制御目標値は、現在のバルブリフト量(バルブ開度)からバルブ全閉位置(制御上の全閉ポイント)に切り替わる。
このとき、ECUは、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座した際の衝撃を緩和し、運転者に不快な異音として聞こえるバルブ着座音を低減するという目的で、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する直前のバルブリフト量を演算する。この着座直前のバルブリフト量は、バルブリフト量センサ9によって検出される現在のバルブリフト量、コイルスプリング27のスプリング荷重、ダイヤフラム15の変位量、負圧開放時の第1圧力室31内への負圧供給量の減少速度等を考慮して決められる。
そして、ECUは、EGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、図4のタイミングチャートに示したように、先ず、EVRV7のコイル41への通電を停止(オフ)する。これにより、EVRV7のコイル41への供給電流量(印加電流)はゼロになるため、EVRV7が負圧導入モードから負圧開放モードに切り替えられる。このため、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31、空気流路管8およびEVRV7のハウジング45内に大気圧が導入されるため、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量で減少していく。
そして、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内からの負圧開放量が多くなる程、つまり負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が少なくなる程、2つの第1、第2圧力室31、32の圧力差が小さくなるので、コイルスプリング27のスプリング荷重(付勢力)によって、ダイヤフラム15が図示下方に変位するため、ダイヤフラム15に連動するシャフト16が軸線方向に移動する。これに伴って、シャフト16の外周に固定されたバルブ14がバルブシート12に向けて全閉作動する。すなわち、EGRV3のバルブリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で徐々に小さくなる。
そして、ECUは、EGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、図4のタイミングチャートに示したように、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、制御目標値であるバルブ全閉位置(制御上の全閉ポイント)に到達する直前となった段階で、つまりEGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する直前となった段階で、EVRV7のコイル41を一時的に通電する。すなわち、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、上述した着座直前のバルブリフト量に到達した時点(または到達した直後)で、EVRV7のコイル41を一時的に通電することで、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内に作動負圧を一時的に印加する。
すると、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が一時的に増加するため、単位時間当たりのダイヤフラム15の変位量が小さくなり、EGRV3のバルブ14の移動速度(作動速度、下降速度、着座速度)が遅くなる。これにより、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する際の衝撃が緩和されて、運転者に不快な異音として聞こえるバルブ着座音が小さくなる。そして、EGRV3のバルブ14がバルブ全閉位置に戻され、バルブ14の鍔部がバルブシート12に密着(着座)し、流路孔13が閉鎖される。これにより、EGRV3のバルブ14の全閉時のEGRガスの洩れが確実に抑止されるため、EGRガスが吸入空気に混入しなくなる。
[実施例1の特徴]
以上のように、本実施例の排気ガス再循環装置においては、EGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、図4のタイミングチャートに示したように、先ず、EVRV7のコイル41をOFFして、EVRV7を負圧導入モードから負圧開放モードに切り替える。これによって、EVRV7の第3ポート(大気中に開放された大気開放孔)53から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内に大気圧が導入されるため、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内から負圧が開放される。したがって、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量で減少するため、EGRV3のバルブ14のバルブリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で小さくなる。これにより、EGRV3のバルブ14が、現在のバルブリフト量(現在のバルブ開弁位置)からバルブシート12に着座するバルブ全閉位置に向けて所定の移動速度で下降する。これにより、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保することが可能となる。
そして、EGRV3のバルブ14がバルブ全閉位置に向けて下降する下降途中で、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、制御目標値であるバルブ全閉位置(制御上の全閉ポイント)に到達する直前となった段階で、すなわち、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、EVRV7のコイル41を一時的にONして、EVRV7を負圧開放モードから負圧導入モード(または大気圧導入モードと負圧導入モードとの中間位置:負圧導入ポートである第1ポート51を僅かに開放する状態)に切り替える。具体的には、EVRV7のコイル41を所定時間だけ(瞬間的に)ONした後に、EVRV7のコイル41を再度OFFする。これによって、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、電動バキュームポンプ6から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内へ作動負圧が一時的に印加される。
したがって、減少傾向にあった、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が一時的に増加するため、単位時間当たりのダイヤフラム15の変位量が小さくなる。これにより、バルブ全閉位置に向けて所定の移動速度で下降していたEGRV3のバルブ14の移動速度(着座速度)が、上記の所定の移動速度よりも遅くなるため、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃が緩和される。これによって、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保しながらも、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃を緩和させることができるので、バルブシート12からハウジング11を伝わって外部に漏れる音(バルブ着座音)の低減化を図ることができる。
また、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15を挟み込む2つの第1、第2金属プレート33、34のうちで、バルブシート側に配置される第2金属プレート34に複数の補強リブ35を設けているので、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座した際に、第2金属プレート34の剛性が高められて第2金属プレート34から外部に漏れる音を低減することができる。したがって、運転者に不快な異音として聞こえるバルブ衝突音を完全に低減することができる。
本実施例では、ECUによってEGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する直前となった段階で、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量を、一時的に増加させるように、EVRV7のコイル41を一時的に通電しているが、ECUによってEGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する直前となった段階で、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量よりも緩やかな勾配量で減少するようにEVRV7のコイル41を通電制御(デューティ駆動)しても良い。
[実施例2の構成]
図5および図6は本発明の実施例2を示したもので、図5は排気ガス再循環装置の概略構成を示した図で、図6はEGRVのバルブ全閉制御方法を示したタイミングチャートである。
負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15の変位を利用してEGRV3のバルブ14を駆動するバルブ駆動装置(バルブリフト量調整装置)は、負圧作動式アクチュエータ5と、電動バキュームポンプ6およびEVRV7の他に、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室に対する大気圧の導入を断続する電磁式の第1負圧遮断弁(バキューム・スイッチング・バルブ:以下VSVと呼ぶ)1、および負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室に対する作動負圧の導入を断続する電磁式の第2負圧遮断弁(バキューム・スイッチング・バルブ:以下VSVと呼ぶ)2を有している。
VSV1は、通電によって磁力を発生するコイル61を含む電磁石と、内部にムービングコア62、バルブ(図示せず)およびスプリング64を軸線方向に移動自在に収容するハウジング65とを備えている。ハウジング65には、2つのポート66、67が設けられている。ポート66は、空気流路管68を介して、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31に連通する出力ポートである。また、ポート67は、フィルタ69を介して、大気中に連通する大気圧導入ポートである。フィルタ69は、粉塵や泥水が大気圧導入ポートよりVSV1中に侵入するのを防ぐ。
VSV1は、第1バルブ位置(デフォルト位置)および第2バルブ位置(フルリフト位置)を、2位置にて切り替える第1の2位置切替弁である。具体的には、ECUによってコイル61への通電が停止(オフ)されると、スプリング64の付勢力によって、ムービングコア62およびバルブがポート67を閉鎖する第1バルブ位置に移動して、2つのポート66、67の連通が遮断される遮断状態(第1連通状態)となり、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内からの負圧の開放(大気圧の導入)を中止する負圧開放中止モードに切り替えられる。また、ECUによってコイル61が通電(オン)されると、電磁石に発生する吸引起磁力によってスプリング64の付勢力に抗してムービングコア62およびバルブが電磁石の吸引部に吸引されて、ポート67を開放する第2バルブ位置に移動して、2つのポート66、67が互いに連通する連通状態(第2連通状態)となり、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内からの負圧の開放を実行する負圧開放モードに切り替えられる。
VSV2は、通電によって磁力を発生するコイル71を含む電磁石と、内部にムービングコア72、バルブ(図示せず)およびスプリング74を軸線方向に移動自在に収容するハウジング75とを備えている。ハウジング75には、2つのポート76、77が設けられている。ポート76は、空気流路管78を介して、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31に連通する出力ポートである。また、ポート77は、空気流路管79を介して、電動バキュームポンプ6のエア吸入口に連通する負圧導入ポートである。
VSV2は、第1バルブ位置(デフォルト位置)および第2バルブ位置(フルリフト位置)を、2位置にて切り替える第2の2位置切替弁である。具体的には、ECUによってコイル71への通電が停止(オフ)されると、スプリング74の付勢力によって、ムービングコア72およびバルブがポート77を閉鎖する第1バルブ位置に移動して、2つのポート76、77の連通が遮断される遮断状態(第1連通状態)となり、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧の導入を中止する負圧導入中止モードに切り替えられる。また、ECUによってコイル71が通電(オン)されると、電磁石に発生する吸引起磁力によってスプリング74の付勢力に抗してムービングコア72およびバルブが電磁石の吸引部に吸引されて、ポート77を開放する第2バルブ位置に移動して、2つのポート76、77が互いに連通する連通状態(第2連通状態)となり、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧の導入を実行する負圧導入モードに切り替えられる。
[実施例2の特徴]
以上のように、本実施例の排気ガス再循環装置においては、EGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、図6のタイミングチャートに示したように、先ず、EVRV7のコイル41をOFFして、EVRV7を負圧導入モードから負圧開放モードに切り替える。このとき、VSV1のコイル61をONしてVSV1を負圧開放中止モードから負圧開放モードに切り替えても良い。また、VSV2が負圧導入モードに切り替えられている場合には、VSV2のコイル71をOFFして、負圧導入モードから負圧導入中止モードに切り替える。
これによって、EVRV7の第3ポート53から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内に大気圧が導入される。また、VSV1のポート(大気中に開放された大気開放孔)67から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内に大気圧が導入されるため、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内から負圧が開放される。したがって、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量で減少するため、EGRV3のバルブ14のバルブリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で小さくなる。これにより、EGRV3のバルブ14が、現在のバルブ開弁位置からバルブシート12に着座するバルブ全閉位置に向けて所定の移動速度で下降する。これにより、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保することが可能となる。
そして、EGRV3のバルブ14がバルブ全閉位置に向けて下降する下降途中で、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、制御目標値であるバルブ全閉位置(制御上の全閉ポイント)に到達する直前となった段階で、すなわち、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、実施例1と異なり、EVRV7を負圧開放モードに維持しつつ、VSV2のコイル71を一時的にONして、VSV2を負圧導入中止モードから負圧導入モードに切り替える。具体的には、VSV2のコイル71を所定時間だけ(瞬間的に)ONした後に、VSV2のコイル71を再度OFFする。これによって、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、電動バキュームポンプ6から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内へ作動負圧が一時的に印加される。
したがって、実施例1と同様に、減少傾向にあった、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が一時的に増加するため、単位時間当たりのダイヤフラム15の変位量が小さくなる。これにより、バルブ全閉位置に向けて所定の移動速度で下降していたEGRV3のバルブ14の移動速度(着座速度)が、上記の所定の移動速度よりも遅くなるため、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃が緩和される。これによって、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保しながらも、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃を緩和させることができるので、バルブシート12からハウジング11を伝わって外部に漏れる音(バルブ着座音)の低減化を図ることができる。
なお、本実施例では、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム15の変位を利用してEGRV3のバルブ14を駆動するバルブ駆動装置として、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31に連通する空気流路管に2つのVSV1、2を設置しているが、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31に連通する空気流路管に2つのVSV1、2のうちVSV2のみを設置しても良い。
[実施例3の構成]
図7および図8は本発明の実施例3を示したもので、図7は排気ガス再循環装置の概略構成を示した図で、図8はEGRVのバルブ全閉制御方法を示したタイミングチャートである。
本実施例のバルブ駆動装置は、実施例2と異なり、空気流路管68の大気開放側にVSV1を接続し、VSV2を廃止している。
本実施例の排気ガス再循環装置においては、EGRV3のバルブ14を全閉作動させるバルブ全閉制御時に、図8のタイミングチャートに示したように、先ず、EVRV7のコイル41をOFFして、EVRV7を負圧導入モードから負圧開放モードに切り替える。さらに、VSV1のコイル61をONしてVSV1を負圧開放中止モードから負圧開放モードに切り替える。
これによって、EVRV7の第3ポート53から負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内に大気圧が導入されるため、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内から負圧が開放される。したがって、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量が、単位時間当たり所定の勾配量で減少するため、EGRV3のバルブ14のバルブリフト量が、単位時間当たり所定の勾配量で小さくなる。これにより、EGRV3のバルブ14が、現在のバルブ開弁位置からバルブシート12に着座するバルブ全閉位置に向けて所定の移動速度で下降する。これにより、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保することが可能となる。
そして、EGRV3のバルブ14がバルブ全閉位置に向けて下降する下降途中で、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、制御目標値であるバルブ全閉位置(制御上の全閉ポイント)に到達する直前となった段階で、すなわち、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、実施例2と異なり、EVRV7を負圧開放モードに維持しつつ、VSV1のコイル61をOFFして、VSV1を負圧開放モードから負圧開放中止モードに切り替える。
したがって、減少傾向にあった、負圧作動式アクチュエータ5の第1圧力室31内への負圧供給量の減少速度が遅くなるため、単位時間当たりのダイヤフラム15の変位量が小さくなる。これにより、バルブ全閉位置に向けて所定の移動速度で下降していたEGRV3のバルブ14の移動速度(着座速度)が、上記の所定の移動速度よりも遅くなるため、EGRV3のバルブ14の鍔部がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃が緩和される。これによって、EGRV3のバルブ14の閉弁応答性を確保しながらも、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃を緩和させることができるので、バルブシート12からハウジング11を伝わって外部に漏れる音(バルブ着座音)の低減化を図ることができる。
[変形例]
本実施例では、排気ガス還流管とエンジン吸気管4またはインテークマニホールドとの結合部にEGRV3を設置したが、エンジン排気管とエンジン吸気管4とを連通する排気ガス還流管の途中にEGRV3を設置しても良い。また、排気ガス還流管とエンジン排気管またはエキゾーストマニホールドとの結合部にEGRV3を設置しても良い。さらに、本実施例では、弁体として1個のバルブ14を使用しているが、弁体として2個以上のポペットバルブを使用しても良い。この場合には、バルブシートの個数も、2個以上となる。
本実施例では、EGRV3に本発明を適用したが、EGRクーラの出口側に連通する低温排気ガス流路とEGRガスをEGRクーラより迂回させるバイパス流路(高温排気ガス流路)とを切り替える排気ガス流路切替弁や、エンジン排気管内に設置される排気ガス制御弁等の他の排気ガス制御弁に本発明を適用しても良い。また、エンジンとして、ガソリンエンジンを用いても良い。
実施例1では、バルブ全閉制御時に、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階で、EVRV7のコイル41を一時的にONして、負圧作動式アクチュエータ5のダイヤフラム室内に作動負圧を印加して、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃を緩和しているが、バルブ全閉制御時に、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階から、あるいはEGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前のバルブリフト量に到達した時点または直後から、EGRV3のバルブ14の作動速度(バルブ着座速度)を、制御目標値であるバルブ全閉位置に向けて徐々に減速する減速制御を開始して、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する瞬間の衝撃を緩和するようにしても良い。これは、EVRV7を負圧開放モードに切り替えている時に、ECUによってEVRV7のコイル41をデューティ駆動することで実現できる。
また、バルブ全閉制御時に、実施例1の制御と実施例2または実施例3の制御とを行っても良い。また、実施例2または実施例3において、バルブ全閉制御時に、バルブリフト量センサ9によって検出されるEGRV3のバルブリフト量が、EGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前となった段階から、あるいはEGRV3のバルブ14がバルブシート12に着座する直前のバルブリフト量に到達した時点または直後から、EGRV3のバルブ14の作動速度(バルブ着座速度)を、制御目標値であるバルブ全閉位置に向けて徐々に減速する減速制御を開始しても良い。
負圧作動式アクチュエータの具体例を示した断面図である(実施例1)。 負圧作動式アクチュエータの具体例を示した断面図である(実施例1)。 排気ガス再循環装置の概略構成を示した構成図である(実施例1)。 EGRVのバルブ全閉制御方法を示したタイミングチャートである(実施例1)。 排気ガス再循環装置の概略構成を示した構成図である(実施例2)。 EGRVのバルブ全閉制御方法を示したタイミングチャートである(実施例2)。 排気ガス再循環装置の概略構成を示した構成図である(実施例3)。 EGRVのバルブ全閉制御方法を示したタイミングチャートである(実施例3)。 EGR制御弁のバルブ全閉制御方法を示したタイミングチャートである(従来の技術)。
符号の説明
1 VSV(電磁式の2位置切替弁)
2 VSV(電磁式の2位置切替弁)
3 EGRV(排気ガス還流量制御弁、流体制御弁、排気ガス制御弁)
5 負圧作動式アクチュエータ
6 電動バキュームポンプ(負圧供給源)
7 EVRV(電磁式の負圧調整弁)
8 空気流路管
9 バルブリフト量センサ(バルブ開度センサ、バルブリフト量検出手段)
11 EGRVのハウジング
12 EGRVのバルブシート
13 バルブシートの流路孔
14 EGRVのバルブ
15 負圧作動式アクチュエータのダイヤフラム
16 EGRVのシャフト(バルブ軸)
17 EGRVの排気ガス還流路
27 コイルスプリング(バルブ付勢手段)
31 負圧作動式アクチュエータの第1圧力室(ダイヤフラム室、負圧室)
32 負圧作動式アクチュエータの第2圧力室(ダイヤフラム室、大気圧室)

Claims (7)

  1. (a)内部に流路孔が形成されたバルブシートを有するハウジングと、
    (b)このハウジングの内部に開閉自在に収容されて、前記バルブシートに対して着座、離脱して前記流路孔を閉鎖、開放するバルブと、
    (c)負圧供給源および大気中に連通するダイヤフラム室を有し、
    前記ダイヤフラム室内への負圧供給量に応じて前記バルブを駆動する負圧作動式アクチュエータと、
    (d)前記負圧供給源および大気中と前記ダイヤフラム室とを選択的に連通させることで、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を調整する負圧調整弁と、
    (e)前記バルブを全閉作動させる全閉制御時に、
    先ず、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を、単位時間当たり所定の勾配量で減少させるように前記負圧調整弁を制御した後に、
    前記バルブが前記バルブシートに着座する直前となった段階で、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を、一時的に増加させる、あるいは前記単位時間当たり所定の勾配量よりも緩やかな勾配量で減少させるように前記負圧調整弁を制御するバルブ制御ユニットと
    を備えたバルブ開閉制御装置。
  2. (a)内部に流路孔が形成されたバルブシートを有するハウジングと、
    (b)このハウジングの内部に開閉自在に収容されて、前記バルブシートに対して着座、離脱して前記流路孔を閉鎖、開放するバルブと、
    (c)負圧供給源および大気中に連通するダイヤフラム室を有し、
    前記ダイヤフラム室内への負圧供給量に応じて前記バルブを駆動する負圧作動式アクチュエータと、
    (d)前記負圧供給源および大気中と前記ダイヤフラム室とを選択的に連通させることで、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を調整する負圧調整弁と、
    (e)前記ダイヤフラム室内への負圧の導入を中止する第1位置、および前記ダイヤフラム室内への負圧の導入を実行する第2位置を、2位置にて切り替える2位置切替弁と、 (f)前記バルブを全閉作動させる全閉制御時に、
    先ず、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を、単位時間当たり所定の勾配量で減少させるように前記負圧調整弁を制御した後に、
    前記バルブが前記バルブシートに着座する直前となった段階で、前記2位置切替弁を、前記第1位置から前記第2位置に切り替えるバルブ制御ユニットと
    を備えたバルブ開閉制御装置。
  3. (a)内部に流路孔が形成されたバルブシートを有するハウジングと、
    (b)このハウジングの内部に開閉自在に収容されて、前記バルブシートに対して着座、離脱して前記流路孔を閉鎖、開放するバルブと、
    (c)負圧供給源および大気中に連通するダイヤフラム室を有し、
    前記ダイヤフラム室内への負圧供給量に応じて前記バルブを駆動する負圧作動式アクチュエータと、
    (d)前記負圧供給源および大気中と前記ダイヤフラム室とを選択的に連通させることで、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を調整する負圧調整弁と、
    (e)前記ダイヤフラム室内からの負圧の開放を中止する第1位置、および前記ダイヤフラム室内からの負圧の開放を実行する第2位置を、2位置にて切り替える2位置切替弁と、
    (f)前記バルブを全閉作動させる全閉制御時に、
    先ず、前記ダイヤフラム室内への負圧供給量を、単位時間当たり所定の勾配量で減少させるように前記負圧調整弁を制御し、且つ前記2位置切替弁を、前記第1位置から前記第2位置に切り替えた後に、
    前記バルブが前記バルブシートに着座する直前となった段階で、前記2位置切替弁を、前記第2位置から前記第1位置に切り替えるバルブ制御ユニットと
    を備えたバルブ開閉制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載のバルブ開閉制御装置において、 前記バルブを閉弁作動方向に付勢するバルブ付勢手段を備えたことを特徴とするバルブ開閉制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載のバルブ開閉制御装置において、 前記バルブは、軸線方向に延びるバルブ軸を有し、前記バルブシートに対して前記バルブ軸の軸線方向に相対変位可能に配設されて、前記流路孔を開閉することを特徴とするバルブ開閉制御装置。
  6. 請求項5に記載のバルブ開閉制御装置において、
    前記負圧作動式アクチュエータは、前記ダイヤフラム室を2つの第1、第2圧力室に区画形成すると共に、前記2つの第1、第2圧力室の圧力差に対応して変位するダイヤフラムを有し、
    前記ダイヤフラムの変位を利用して前記バルブを前記バルブ軸の軸線方向に開弁駆動または閉弁駆動することを特徴とするバルブ開閉制御装置。
  7. 請求項6に記載のバルブ開閉制御装置において、
    前記負圧作動式アクチュエータは、前記ダイヤフラムに対して、前記バルブを前記バルブシートに押し付ける方向に荷重を与える荷重付与手段を有し、
    前記荷重付与手段の荷重を利用して前記バルブを全閉位置に付勢することを特徴とするバルブ開閉制御装置。
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CN114110247A (zh) * 2020-08-26 2022-03-01 费斯托股份两合公司 流量调节器、阀组件和方法

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