JP2008049976A - 車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法 - Google Patents

車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008049976A
JP2008049976A JP2006231109A JP2006231109A JP2008049976A JP 2008049976 A JP2008049976 A JP 2008049976A JP 2006231109 A JP2006231109 A JP 2006231109A JP 2006231109 A JP2006231109 A JP 2006231109A JP 2008049976 A JP2008049976 A JP 2008049976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
task
cycle
scheduled
activation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006231109A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Onishi
悠季生 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006231109A priority Critical patent/JP2008049976A/ja
Publication of JP2008049976A publication Critical patent/JP2008049976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02T90/10Technologies relating to charging of electric vehicles
    • Y02T90/16Information or communication technologies improving the operation of electric vehicles

Abstract

【課題】車両に搭載された複数の通信ノード間の通信遅延を短縮することができる車両通信システムおよびタスク起動方法を提供する。
【解決手段】複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、予め設定されたタスクの起動周期に基づいてタスクの起動を行う車両通信システムに、(n−1)周期目のタスク起動予定時刻(nは、n>0の整数)の次のn周期目のタスク起動予定時刻に対して、変動許容時間が設定され、前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、他の通信ノードからの受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かに基づいて決定される時刻にタスクを起動する手段と、前記タスクの起動にしたがって、前記タスクを実行する手段とを備えることにより達成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両に搭載された複数の通信ノード間でデータを送受信する車両通信システム、該車両通信システムにおけるタスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法に関する。
ISO11898−1において規格化されたCAN(Controller Area Network)は、複数のノードで1組の通信バスを共有し、任意のノード間で通信を可能とする通信技術である(例えば、非特許文献1参照)。
また、ISO11898−4やFlexRay(登録商標)で採用されている時分割通信では、各メッセージの送信タイミングを予めスケジューリングしておくことで、衝突やバス空き待ちを回避する通信方式である(例えば、非特許文献2および3参照)。
これらの時分割通信では、バスに接続されたノードのうち、タイムマスタと呼ばれるノードの候補が一つ以上存在する。それ以外のノードは、タイムマスタからリファレンスメッセージと呼ばれるメッセージを定期的に受信し、各自のサイクルタイマを起動する。各ノードは、スケジュールで規定された処理をこのサイクルタイマの値にしたがって実行する。このような時分割通信では、データの送受信があらかじめスケジュールされたタイミングで発生することから、タスクの実行をこのスケジュールに同期させることでより応答性の高い制御システムが構築可能である。
一方、通信の信頼性を向上させる技術として、通信用の信号線の他に、電源用信号線を利用した通信の2重化手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ISO11898−1 ISO11898−4 FlexRay Communication System−Protocol−Specification−V2.1 特開2003−191804号公報
しかしながら、上述した背景技術には以下の問題がある。
複数のノードで1組の通信バスを共有し、任意のノード間で通信を可能とする通信技術が適用される場合、タスク間の通信遅延が大きく、十分な応答性が得られない場合がある。
このタスク間通信遅延について、図1を参照して説明する。
送信ノードは、タスクAを実行する(ステップS12)。例えば、送信ノードは、送信値を算出する。
次に、送信ノードは、定期的に、送信値をバッファにセットし、送信要求を発行する(ステップS14)。
受信ノードは、送信ノードから送信された送信要求を受信割り込みにて受信し、該受信値を解凍する(ステップS16)。
次に、受信ノードは、タスクBを実行する(ステップS18)。例えば、受信ノードは、解凍された受信値を使用する。
以上の通信は、定期的、すなわち所定の周期で実行される。この場合、ステップS12からステップS18までの時間が、タスク間の通信遅延となる。このタスク間の通信遅延は、受信ノードがデータの受信値を解凍するタイミング(ステップS16)、すなわち受信割り込みが入るタイミングと、タスク、すなわちタスクBの起動タイミングが非同期であるために生じる。
ここで、タスク間の通信遅延を短縮するために通信周期を小さくすると、バス負荷率が大きくなるため通信できるデータ量が減少する問題がある。
また、時分割通信方式が適用され、各メッセージの送信タイミングが予めスケジューリングされる場合、タイムマスタ内部に障害が起こったり、バス上にノイズが重畳したりするなどの影響により、タイムマスタ以外のノードにおいて、リファレンスメッセージを定期的に受信できない場合が発生する。タイムマスタ以外のノードは、リファレンスメッセージを受信しない限り、サイクルタイマを起動できないため、タスクも実行できない。これを防止しようと通信線を2重化するとハード変更によるコスト高が問題となる。また、同一データを倍の周期で送信するとバス負荷率が大きくなるため通信できるデータ量が減少する。ISO11898−4では、リファレンスメッセージが一定時間経過しても受信されない場合、別のノードがリファレンスメッセージを送信する方式を用いているが、リファレンスメッセージの到着時刻が遅くなりすぎるため、サイクルタイマの起動周期が不安定になる。したがって、従来の手法ではタスクが一定の周期で起動されることは保証できない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、車両に搭載された複数の通信ノード間の通信遅延を短縮することができる車両通信システムおよびタスク起動方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、時分割通信の通信スケジュールに同期して起動するように設計され、タスクの定周期起動を保証することができる車両通信システムおよびサイクルタイマ起動方法を提供することを他の目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の車両通信システムは、複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、予め設定されたタスクの起動周期に基づいてタスクの起動を行う車両通信システムであって、(n−1)周期目のタスク起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のタスク起動予定時刻の次のn周期目のタスク起動予定時刻に対して、前記タスク起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、他の通信ノードからの受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かに基づいて決定される時刻にタスクを起動するタスク起動手段と、前記タスクの起動にしたがって、前記タスクを実行するタスク実行手段とを備えることを特徴の1つとする。
このように構成することにより、タスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生したか否かに基づいて決定される時刻にタスクを起動することができる。
また、別の構成例では、前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当する場合に、前記受信割り込みが発生したタイミングでタスクを起動するように構成される。
このように構成することにより、変動許容時間内に受信割り込みが発生した場合でも、該受信割り込みが発生した時刻にタスクが起動されるので、通信遅延が発生しない。
さらに、別の構成例では、前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以前である場合に、前記n周期目のタスク起動予定時刻にタスクを起動するように構成される。
このように構成することにより、n周期目のタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以前に受信割り込みが発生した場合、n周期目のタスク起動予定時刻にタスクが起動される。
さらに、別の構成例では、前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以後と見込まれる場合に、前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にタスクを起動するように構成される。
このように構成することにより、n周期目のタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以後に受信割り込みが発生する場合、n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にタスクが起動される。
本発明のタスク起動方法は、複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、予め設定されたタスクの起動周期に基づいてタスクの起動を行う車両通信システムにおけるタスクの起動方法であって、(n−1)周期目のタスク起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のタスク起動予定時刻の次のn周期目のタスク起動予定時刻に対して、前記タスク起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、他の通信ノードからの受信割り込みが発生したタイミングを検出するステップと、前記受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かを判断するステップと、前記判断結果に基づいて決定されるタスクを起動するステップと、前記タスクの起動にしたがって、前記タスクを実行するステップとを有することを特徴の1つとする。
このように構成することにより、タスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生したか否かに基づいて決定される時刻にタスクを起動することができる。
本発明の他の車両通信システムは、複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、他の通信ノードから送信されるリファレンスメッセージに基づいてサイクルタイマの起動を行い、他の通信ノードとデータの送受信を行う車両通信システムであって、(n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻の次のn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻に対して、前記サイクルタイマ起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、他の通信ノードからのリファレンスメッセージの受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かに基づいて決定されるサイクルタイマを起動するサイクルタイマ起動手段と、前記サイクルタイマの値に応じてタスクを実行するタスク実行手段とを備えることを特徴の1つとする。
このように構成することにより、サイクルタイマ起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生したか否かに基づいて決定される時刻にサイクルタイマを起動することができる。
また、別の構成例では、前記サイクルタイマ起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当する場合に、前記受信割り込みが発生したタイミングでサイクルタイマを起動するように構成される。
このように構成することにより、変動許容時間内に受信割り込みが発生した場合でも、該受信割り込みが発生した時刻にサイクルタイマが起動されるので、通信遅延が発生せず、タスクの定周期起動を保証できる。
さらに、別の構成例では、前記サイクルタイマ起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以前である場合に、前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻にサイクルタイマを起動するように構成される。
このように構成することにより、n周期目のタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以前に受信割り込みが発生した場合、n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻にサイクルタイマが起動される。
さらに、別の構成例では、前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以後と見込まれる場合に、前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にサイクルタイマを起動するように構成される。
このように構成することにより、n周期目のタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以後に受信割り込みが発生した場合、n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にサイクルタイマが起動される。
本発明のサイクルタイマ起動方法は、複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、他の通信ノードから送信されるリファレンスメッセージに基づいてサイクルタイマの起動を行う車両通信システムにおけるサイクルタイマ起動方法であって、(n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻の次のn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻に対して、前記サイクルタイマ起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、他の通信ノードからのリファレンスメッセージの受信割り込みが発生したタイミングを検出するステップと、前記受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かを判断するステップと、前記判断結果に基づいて決定される時刻にサイクルタイマを起動するステップと、前記サイクルタイマの値に応じて、前記タスクを実行するステップとを有することを特徴の1つとする。
このように構成することにより、サイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生したか否かに基づいて決定される時刻にサイクルタイマを起動することができる。
本発明の実施例によれば、車両に搭載された複数の通信ノード間の通信遅延を短縮することができる車両通信システムおよびタスク起動方法を実現できる。
また、本発明の実施例によれば、時分割通信の通信スケジュールに同期して起動するように設計され、タスクの定周期起動を保証することができる車両通信システムおよびサイクルタイマ起動方法を実現できる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
本発明の実施例にかかる車両通信システムの構成について、図2を参照して説明する。
本実施例では、一例として燃料電池ハイブリッド車(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)に搭載された制御システムについて説明するが、他の方式の車両に搭載された制御システムにも適用できる。
本実施例にかかる制御システム100は、電源装置200と、車両通信システムとしての制御ユニット400と、インバータ700と、駆動モータ800とを備える。
電源装置200は、高圧コンバータ210と、二次電池220と、燃料電池装置300とを備える。
燃料電池装置300は、燃料電池スタック302と、水素タンク304と、エアコンプレッサ306とを備える。
制御ユニット400は、燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置(FCHV−ECU)500と、燃料電池−電子制御装置(FC−ECU)600とを備える。燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500は、ハイブリッド制御部(HV)502と、モータ/ジェネレータ制御部(MG)504と、DC制御部(DC)506とを備える。燃料電池−電子制御装置600は、燃料電池制御部(FC)602を備える。
本実施例にかかる制御システム100では、電力を消費する負荷として、駆動モータ800が備えられ、駆動モータ800に電力を供給する電源として、電源装置200が備えられる。電源装置200と駆動モータ800との間には、配線230が設けられており、この配線230を介して、電源装置200と駆動モータ800との間で電力がやり取りされる。
電源装置200は、燃料電池装置300と、2次電池220とを備える。燃料電池装置300は、発電の本体である燃料電池(燃料電池スタック)302を備える。2次電池220は、高圧コンバータ、例えばDC/DCコンバータ210を介して配線230に接続され、高圧コンバータ210と燃料電池装置300とは、配線230に対して並列に接続されている。
燃料電池装置300は、燃料電池302と、燃料電池302に供給する水素を貯蔵する水素タンク304と、燃料電池302に圧縮空気を供給するためのエアコンプレッサ306とを備える。
燃料電池302としては種々の種類の燃料電池を用いることが可能であるが、本実施例では、燃料電池302として固体高分子型燃料電池を用いる場合について説明する。燃料電池302は、複数の単セルを積層したスタック構造を有する。
水素タンク304は、例えば、高圧水素を貯蔵する水素ボンベにより構成される。あるいは、水素吸蔵合金を内部に備え、水素吸蔵合金に吸蔵させることにより水素を貯蔵するタンクにより構成するようにしてもよい。水素タンク304に貯蔵された水素ガスは、水素ガス供給ライン310に放出され、水素ガス供給ライン310に設けられた減圧弁によって減圧された後、圧力調整弁312によって所定の圧力に調整されて、燃料電池302のアノードに供給される。アノードから排出されるアノード排ガスは、アノード排ガスライン314に導かれ、再び水素ガス供給ライン310に流入する。このように、アノード排ガス中の残余の水素ガスは流路内を循環して再度電気化学反応に使用される。
アノード排ガスを循環させるために、アノード排ガスライン314には、水素ポンプ308が設けられている。また、このアノード排ガスライン314から分岐して、排ガス排出ライン316が設けられている。排ガス排出ライン316は、開閉弁318を備えている。開閉弁318を開状態とすることにより、アノード排ガスライン314を流れるアノード排ガスの一部を、排ガス排出ライン316を介して外部に排出可能となる。
この開閉弁318は、アノード排ガスライン314を経由して再びアノードに供給されるガス中の不純物濃度(窒素濃度)を低下させるために設けられている。燃料電池302とアノード排ガスライン314との間で水素ガスを循環させると、電気化学反応の進行に伴って、水素ガス中にもともと微量に含まれていた窒素が濃縮されて窒素濃度が上昇する。また、窒素を含有する空気が供給されるカソード側からアノード側に窒素がリークしてくることによっても、水素ガス中の窒素濃度が上昇する。
本実施例にかかる制御システム100では、所定の時間間隔で開閉弁318を開放して、アノード排ガスの一部を外部に排出することで、アノードに供給する水素ガス中の窒素濃度の上昇を抑えている。開閉弁318を開放するタイミングは、例えば所定の時間間隔で行なうこととしてもよいし、燃料電池302による発電量の積算値が所定値になる毎に行なうこととしてもよい。
エアコンプレッサ306は、加圧した空気を酸化ガスとしてエア供給ライン320を介して燃料電池302のカソードに供給する。エアコンプレッサ306が空気を圧縮する際には、フィルタを備えたエアフロメータを介して、外部から空気を取り込む。カソードから排出されるカソード排ガスは、排気ライン322に導かれて外部に排出される。
2次電池220としては、鉛蓄電池や、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウム2次電池など種々の2次電池を用いることができる。
2次電池220の残存容量が所定値以下になると、2次電池220は、燃料電池装置300によって充電される。また、電気自動車の制動時(車両の走行時に運転者がブレーキを踏み込む動作を行なったとき)には、駆動モータ800を発電機として用いて、駆動モータ800の発電により発生する電力によって2次電池220を充電することができる。
高圧コンバータ210は、出力側の目標電圧値を設定することによって、配線230における電圧を調節し、これによって燃料電池302からの出力電圧を調節して燃料電池302の出力電力を制御する。また、高圧コンバータ210は、2次電池220と配線230との接続状態を制御するスイッチとしての役割も果たしており、2次電池220において充放電を行なう必要のないときには、2次電池220と配線230との接続を切断する。
電源装置200から電力の供給を受ける駆動モータ800は、同期モータであって、回転磁界を形成するための三相コイルを備える。この駆動モータ800には、インバータ700を介して電源装置200から電力が供給される。インバータ700は、上記駆動モータ800の各相に対応してスイッチング素子としてのトランジスタを備えるトランジスタインバータである。
制御ユニット400は、上述したように、燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500と、燃料電池−電子制御装置600とを備える。各電子制御装置は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPUと、CPUで各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROMと、CPUで各種演算処理をするのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRAMと、各種の信号を入出力する入出力ポート等を備える。制御ユニット400は、アクセル開度や車速等の車両の運転に関する情報を取得する。また、高圧コンバータ210、インバータ700あるいは燃料電池装置300が備えるポンプや流路に設けられた弁などに駆動信号を出力する。
制御ユニット400における処理について、図3を参照して説明する。
燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500を構成するハイブリッド制御部502、モータ/ジェネレータ制御部504およびDC制御部506と、燃料電池−電子制御装置600を構成する燃料電池制御部602は、車載多重通信システム、例えばCAN(Controller Area Network)を構成する。CANとは、通信回線によってデジタル信号に変換された複数項目の情報やデータを、一対の通信線、例えばツイストペア結線で伝送する通信システムである。
アクセル/ブレーキ操作が行われ、該アクセル/ブレーキ操作量の情報は、ハイブリッド制御部502に入力される。例えば、運転者がアクセルを操作すると、アクセル開度センサによって操作量が検出され、その検出量を示す情報がハイブリッド制御部502に入力される。また、例えば、運転者がブレーキを踏み込むと、ブレーキセンサによって、ブレーキの踏み込み量や踏み込みの解除が検出され、その検出量を示す情報がハイブリッド制御部502に入力される。
ハイブリッド制御部502は、入力された操作量に基づいて、要求トルクを算出し、該要求トルクをモータ/ジェネレータ制御部504に入力する。また、ハイブリッド制御部502は、算出された要求トルクから要求パワーを算出し、該要求パワーと、後述する燃料電池制御部602により入力される燃料電池の状態と、後述するDC制御部506により入力される2次電池220の充電状態に基づいて、最終的に出力できる出力パワー(駆動許可パワー)を算出し、燃料電池302に指令するための出力パワーを示す燃料電池出力指令パワーを算出し、DC制御部506に入力する。
DC制御部506は、入力された燃料電池出力指令パワーに応じた電圧を高圧コンバータ210に印加する。その結果、高圧コンバータ210に印加された電圧は燃料電池302に与えられ、要求されたパワーを燃料電池302から引き出すことができる。燃料電池302の出力は、高圧コンバータ210から与えられる電圧により決まるため、燃料電池出力指令パワーに応じた電圧を高圧コンバータ210に印加することにより、要求されたパワーを燃料電池302から引き出すことができる。
モータ/ジェネレータ制御部504は、入力された要求トルクに応じた駆動信号を、インバータ700に入力する。
燃料電池制御部602は、燃料電池装置300に関する制御、例えば、燃料電池装置300が備えるポンプや流路に設けられた弁の制御、具体的には、圧力調整弁312の調節、開閉弁318の開閉、水素ポンプの308の制御などを行う。また、燃料電池制御部602は、燃料電池の状態を示す情報をハイブリッド制御部502に入力する。
燃料電池装置300において、図4Aに示すように、ガス欠が発生した場合、この情報は、燃料電池制御部602に通知され、燃料電池制御部602は、通知されたガス欠情報を、ハイブリッド制御部502に入力する。ハイブリッド制御部502は、入力されたガス欠情報に基づいて、駆動許可パワーを変更する。
ここで、ガス欠情報の通知に遅延が発生すると、駆動パワーの変更が遅れ、その間、変更前の駆動許可パワーを全て2次電池220でまかなうことになり、2次電池220が過放電により破損してしまう可能性がある。
また、図4Bに示すように、スリップが発生した場合、この情報は、ハイブリッド制御部502に通知され、ハイブリッド制御部502は、入力されたスリップ情報に基づいて、駆動許可パワーを変更する。
ここで、スリップ判定情報の通知に遅延が発生すると、駆動パワーの変更が遅れ、その間、変更前の駆動許可パワーを全て2次電池220でまかなうことになり、2次電池220が過放電により破損してしまう可能性がある。
そこで、本実施例にかかる車両通信システムでは、通信ノードとしての電子制御装置、すなわち燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500と、燃料電池−電子制御装置600は、タスクの起動周期Tに対して、タスクの起動時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間2ΔTを設定し、受信割り込みのタイミングに応じて、タスクの起動を行う。燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500において、ハイブリッド制御部502,モータ/ジェネレータ制御部504、DC制御部506の機能が各タスクに相当し、燃料電池−電子制御装置600において、燃料電池制御部602の機能がタスクに相当する。
各電子制御装置1000は、図5に示すように、上述した各種制御、すなわち、燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500におけるハイブリッド制御部502、モータ/ジェネレータ制御部504およびDC制御部506の機能、または、燃料電池−電子制御装置600における燃料電池制御部602の機能を実行するタスク実行手段としての制御部1300と、予め決定されたタスクの起動周期Tにしたがってタスクを起動するタスク起動部1200と、制御部1300に予め設定されたプログラムにしたがい、車両通信システムに属する他の電子制御装置と通信線1500を介してデータの送受信を行う送受信部1100とを備える。
制御部1300は、通信線1500を使用して、他の電子制御装置の制御部との間でデータを送受信することができる。本実施例においては、通信線1500を使用してデータ通信を行う送受信部1100には、車載ネットワークで一般的に使用されているプロトコルであるCANを利用してデータ通信を行うために、CANドライバ/レシーバが使用される。
タスク起動部1200は、タスクの起動周期Tに対して、変動許容時間2ΔTを設定し、受信割り込みのタイミングに応じて、タスクの起動を制御部1300に対して行う。タスクの起動とは、電子制御装置1000に実装されたCPUにハイブリッド制御部502、モータ/ジェネレータ制御部504およびDC制御部506、または燃料電池制御部602として機能させるための起動をいう。
図6を参照して説明する。
タスク起動部1200には、予めタスクの起動周期Tが設定される。n−1周期目のタスク起動予定時刻tn−1(nは、n>0の整数)の次のタスク起動予定時刻、すなわちn周期目のタスク起動予定時刻tに対して、変動許容時間2ΔTが設定される。すなわち、タスク起動予定時刻として、t−ΔTからt+ΔTが許容される。n周期目のタスク起動予定時刻tは、前回のタスク起動時からタスクの起動周期T経過時点としても、前回のタスク起動予定時刻tn−1からタスクの起動周期T経過時点としてもよい。
タスク起動部1200は、送受信部1100に、他の電子制御装置からの受信割り込みが発生したタイミングに応じて、タスクの起動を行う。
時刻t−ΔT以前、すなわちn周期目のタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以前に受信割り込みが発生した場合、すなわち図6の(1)に示される時刻に受信割り込みが発生した場合、タスク起動予定時刻t、すなわち図6のaに示される時刻にタスクを起動する。
時刻t−ΔTからt+ΔT、すなわちn周期目のタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生した場合、すなわち図6の(2)および(3)に示される時刻に受信割り込みが発生した場合、受信割り込みが発生したタイミング、すなわち図6のbおよびcに示される時刻にタスクを起動する。
時刻t+ΔTを経過しても受信割り込みが発生しない場合、すなわち図6の(4)に示される時刻に受信割り込みが発生する場合、時刻t+ΔTにタスクを起動する。
上述したような電子制御装置を複数備える車両通信システムの動作について、図7を参照して説明する。本実施例においては、2台の電子制御装置により車両通信システムが構成される場合について説明するが、2台以上の電子制御装置により車両通信システムが構成される場合にも適用できる。
本実施例では、2台の電子制御装置のうち、一方を送信ノードNa、他方を受信ノードNbとして説明する。
送信ノードNaから受信ノードNbに、データが転送される。受信ノードNbにより起動されるタスクをタスクBとする。ただし、タスクBは、送信ノードNaからの受信データを使用し、かつ定周期起動が求められる処理である。
送信ノードNaは、タスクAを実行する(ステップS112)。例えば、送信ノードNaは送信値を算出する。
送信ノードNaは、定期的に、送信値をバッファにセットし、送信要求を発行する(ステップS114)。
受信ノードNbは、送信ノードNaから送信された送信要求を受信割り込みにて受信し、該受信値を解凍する(ステップS116)。例えば、タスク起動部1200は、送受信部1100に、送信ノードNbからの受信割り込みが発生したタイミングを検出し、検出されたタイミングに応じて、タスクBの起動を行う。具体的には、図8に示すように、タスク起動部1200には、予めタスクBの起動周期Tが設定される。n−1周期目のタスクB起動予定時刻tn−1(nは、n>0の整数)の次のタスクB起動予定時刻、すなわちn周期目のタスクB起動予定時刻tに対して、変動許容時間2ΔTが設定される。すなわち、タスクB起動予定時刻として、t−ΔTからt+ΔTが許容される。
タスク起動部1200は、時刻t−ΔT以前に受信割り込みが発生した場合、すなわち図8の(1)に示される時刻に受信割り込みが発生した場合、タスクB起動予定時刻t、すなわち図8のaに示される時刻にタスクBを起動する。
また、タスク起動部1200は、時刻t−ΔTからt+ΔTに受信割り込みが発生した場合、すなわち図8の(2)および(3)に示される時刻に受信割り込みが発生した場合、受信割り込みが発生したタイミング、すなわち図8のbおよびcに示される時刻にタスクBを起動する。
また、タスク起動部1200は、時刻t+ΔTを経過しても受信割り込みが発生しない場合、すなわち図8の(4)に示される時刻に受信割り込みが発生する場合、時刻t+ΔTにタスクBを起動する。
その結果、受信ノードNbは、受信割り込みが発生した時刻にしたがって、定期的に、すなわち所定の周期で、タスクBを実行する(ステップS118)。例えば、受信ノードNbは、解凍された受信値を使用する。
この場合、ステップS112からステップS118までの時間が、タスク間の通信遅延となる。
従来の車両通信システムでは、時刻t以降のタイミングで受信割り込みが発生した場合、タスクBは既に起動しているため、受信データが使用されるまでには、図9に示すように、タスクBの起動周期(T)分遅延が発生する。図9は、図1において、時刻t以降のタイミングで受信割り込みが発生した場合のタスク間の通信遅延を示す。
一方、本実施例にかかる車両通信システムによれば、時刻t以降のタイミングで受信割り込みが発生した場合でも、タスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生した場合、その受信割り込みが発生したタイミングでタスクBが起動され、タスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以後に受信割り込みが発生すると見込まれる場合、すなわちタスク起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲が経過する時刻となっても受信割り込みが発生しない場合、タスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にタスクを起動するため、従来の車両通信システムで、時刻t以降のタイミングで受信割り込みが発生した場合に生じるような遅延は発生しない。したがって、本実施例によれば、車両に搭載された複数の電子制御装置のCPUにより実行されるタスク間の通信遅延を短縮することができる。
次に、本発明の他の実施例にかかる車両通信システムについて説明する。
本実施例にかかる車両通信システムの構成は、上述した制御システム100と同様の構成であるため、その説明を省略する。
本実施例にかかる車両通信システムは、時分割通信の通信スケジュールに同期して、タスクが起動されるように設計される。
本実施例にかかる車両通信システムでは、通信ノードとしての電子制御装置、すなわち燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500と、燃料電池−電子制御装置600は、サイクル周期Tに対して、変動許容時間2ΔTを設定し、リファレンスメッセージ受信割り込みのタイミングに応じて、サイクルタイマを起動する。
各電子制御装置1000は、図10に示すように、上述した各種制御、すなわち、燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置500におけるハイブリッド制御部502、モータ/ジェネレータ制御部504およびDC制御部506の機能、または、燃料電池−電子制御装置600における燃料電池制御部602の機能を実行するタスク実行手段としての制御部1300と、予め決定されたサイクル周期Tにしたがってサイクルタイマを起動するサイクルタイマ起動部1400と、制御部1300に予め設定されたプログラムにしたがい、車両通信システムに属する他の電子制御装置と通信線1500を介してデータの送受信を行う送受信部1100とを備える。
制御部1300は、通信線1500を使用して、他の電子制御装置の制御部との間でデータを送受信することができる。本実施例においても上述した実施例と同様に、通信線1500を使用してデータ通信を行う送受信部1100には、車載ネットワークで一般的に使用されているプロトコルであるCANを利用してデータ通信を行うために、CANドライバ/レシーバが使用される。
サイクルタイマ起動部1400は、予め設定されたサイクル周期Tに対して、変動許容時間2ΔTを設定し、リファレンスメッセージ受信割り込みのタイミングに応じて、サイクルタイマを起動する。
図11を参照して説明する。
サイクルタイマ起動部1400には、予めサイクルタイマの起動周期(サイクル周期)Tが設定される。n−1周期目のサイクルタイマ起動予定時刻tn−1(nは、n>0の整数)の次のサイクルタイマ起動予定時刻、すなわちn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻tに対して、変動許容時間2ΔTが設定される。すなわち、サイクルタイマ起動予定時刻として、t−ΔTからt+ΔTが許容される。n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻tは、前回のサイクルタイマ起動時からサイクルタイマの起動周期T経過時点としても、前回のサイクルタイマ起動予定時刻tn−1からサイクルタイマの起動周期T経過時点としてもよい。
サイクルタイマ起動部1400は、送受信部1100に、他の電子制御装置からのレファレンスメッセージ受信割り込みが発生したタイミングに応じて、サイクルタイマの起動を行う。
時刻t−ΔT以前、すなわちn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲以前に受信割り込みが発生した場合、すなわち図11の(1)に示される時刻にリファレンスメッセージの受信割り込みが発生した場合、サイクルタイマ起動予定時刻t、すなわち図11のaに示される時刻にサイクルタイマを起動する。
時刻t−ΔTからt+ΔT、すなわちn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲に受信割り込みが発生した場合、すなわち図11の(2)および(3)に示される時刻にリファレンスメッセージ受信割り込みが発生した場合、受信割り込みが発生したタイミング、すなわち図11のbおよびcに示される時刻にサイクルタイマを起動する。
時刻t+ΔTを経過してもリファレンスメッセージ受信割り込みが発生しない場合、すなわち図11の(4)に示される時刻に受信割り込みが発生する場合、時刻t+ΔTにサイクルタイマを起動する。
上述したような電子制御装置を複数備える車両通信システムの動作について説明する。本実施例においては、2台の電子制御装置により車両通信システムが構成される場合について説明するが、2台以上の電子制御装置により車両通信システムが構成される場合にも適用できる。
時分割通信方式により、送信ノードNaから受信ノードNbに、データが転送される。受信ノードNbにより起動されるタスクをタスクBとする。ただし、タスクBは、送信ノードNaからの受信データを使用し、かつ定周期起動が求められる処理である。
バス、すなわち、通信線1500に接続された複数の電子制御装置のうち、所定の電子制御装置がタイムマスタの候補とされ、タイムマスタの候補のうち、1つの電子制御装置がタイムマスタとされ、リファレンスメッセージを送信する。ここで、送信ノードNaがタイムマスタ、受信ノードNbがタイムマスタ以外の通信ノードである。
通常時、すなわち予め設定されたサイクル周期に合わせて、リファレンスメッセージが受信される場合について、図12を参照して説明する。
タイムマスタ以外の通信ノード、すなわち受信ノードNbは、リファレンスメッセージ(Ref)受信割り込みが発生したタイミングを検出し、検出されたタイミングでサイクルタイマを起動する。以降、サイクルタイマの値に応じてタスクを起動する。例えば、サイクルタイマの値に対応して、起動するタスクが予め決定され、対応するタスクが起動される。
ここで、タスクの起動とは、上述したように電子制御装置1000に実装されたCPUにハイブリッド制御部502、モータ/ジェネレータ制御部504およびDC制御部506、または燃料電池制御部602として機能させるための起動をいう。
図12では、メッセージA、B、Cの受信予定時刻に合わせて、それぞれのデータを使用するタスクが起動される。
次に、リファレンスメッセージの到着時刻が変動許容時間内、すなわち時刻t−ΔTから時刻t+ΔTで変動する場合について、図13を参照して説明する。
上述した通常時と同様に、受信ノードNbは、リファレンスメッセージの受信割り込みが発生したタイミングを検出し、検出されたタイミングでサイクルタイマを起動する。したがって、その後のタスクの起動タイミングも、リファレンスメッセージの到着時刻の変動分だけずれる。
従来の方法では、リファレンスメッセージの変動が大きくなるにしたがって、タスクの起動タイミングのずれも大きくなるが、本実施例においては、サイクルタイマは、最も遅い場合でも、サイクルタイマ起動予定時刻と変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻だけオフセットされた時点で起動され、以降のタスクは、前回起動時から予め設定されるサイクル周期後に確実に起動される。
次に、リファレンスメッセージの到着時刻が変動許容時間以上、すなわち時刻t+ΔT以降に変動した場合について、図14を参照して説明する。
この場合、サイクルタイマ起動部1400は、リファレンスメッセージが時刻t+ΔTを経過しても受信されない、すなわちリファレンスメッセージの受信割り込みが発生ししないため、時刻t+ΔT、すなわち図14のdに示される時刻に強制的にサイクルタイマを起動する。このときサイクルタイマはΔT分オフセットした上で起動される。したがって、その後の起動予定のタスクは、前回起動時からサイクル周期T後に確実に起動される。したがって、本実施例によれば、時分割通信の通信スケジュールに同期して起動するように設計された制御システムにおいて、タスクの定周期起動が保証される。
本発明にかかる車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法は、車両を制御する装置に適用できる。
タスク間の通信遅延を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる制御システムを示す部分ブロック図である。 本発明の一実施例にかかる車両通信システムを示す部分ブロック図である。 本発明の一実施例にかかる制御システムにおいて、ガス欠が発生した場合の動作を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる制御システムにおいて、スリップが発生した場合の動作を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置を示す部分ブロック図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置の動作を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置間の通信を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置における受信割り込みタイミングとタスク起動タイミングを示す説明図である。 電子制御装置間の通信を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置を示す部分ブロック図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置の動作を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置間の通信を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置間の通信を示す説明図である。 本発明の一実施例にかかる電子制御装置間の通信を示す説明図である。
符号の説明
100 制御システム
200 電源装置
210 高圧コンバータ
220 2次電池
230 配線
300 燃料電池装置
302 燃料電池(燃料電池スタック)
304 水素タンク
306 エアコンプレッサ
308 水素ポンプ
310 水素ガス供給ライン
312 圧力調整弁
314 アノード排ガスライン
316 排ガス排出ライン
318 開閉弁
320 エア供給ライン
322 排気ライン
400 制御ユニット
500 燃料電池ハイブリッド車−電子制御装置(FCHV−ECU)
502 ハイブリッド制御装置(HV)
504 モータ/ジェネレータ制御装置(MG)
506 DC制御装置(DC)
600 燃料電池−電子制御装置(FC−ECU)
602 燃料電池制御装置(FC)
700 インバータ
800 駆動モータ
1000 電子制御装置
1100 送受信部
1200 タスク起動部
1300 制御部
1400 サイクルタイマ起動部
1500 通信線

Claims (10)

  1. 複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、予め設定されたタスクの起動周期に基づいてタスクの起動を行う車両通信システムであって、
    (n−1)周期目のタスク起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のタスク起動予定時刻の次のn周期目のタスク起動予定時刻に対して、前記タスク起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、
    前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、
    他の通信ノードからの受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かに基づいて決定される時刻にタスクを起動するタスク起動手段と、
    前記タスクの起動にしたがって、前記タスクを実行するタスク実行手段と
    を備えることを特徴とする車両通信システム。
  2. 請求項1に記載の車両通信システムにおいて、
    前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当する場合に、前記受信割り込みが発生したタイミングでタスクを起動することを特徴とする車両通信システム。
  3. 請求項1または2に記載の車両通信システムにおいて、
    前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以前である場合に、前記n周期目のタスク起動予定時刻にタスクを起動することを特徴とする車両通信システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両通信システムにおいて、
    前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以後と見込まれる場合に、前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にタスクを起動することを特徴とする車両通信システム。
  5. 複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、予め設定されたタスクの起動周期に基づいてタスクの起動を行い、他の通信ノードとデータの送受信を行う車両通信システムにおけるタスク起動方法であって、
    (n−1)周期目のタスク起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のタスク起動予定時刻の次のn周期目のタスク起動予定時刻に対して、前記タスク起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、
    前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、
    他の通信ノードからの受信割り込みが発生したタイミングを検出するステップと、
    前記受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のタスク起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かを判断するステップと、
    前記判断結果に基づいて、タスクを起動するステップと、
    前記タスクの起動にしたがって決定される時刻に前記タスクを実行するステップと
    を有することを特徴とするタスク起動方法。
  6. 複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、他の通信ノードから送信されるリファレンスメッセージに基づいてサイクルタイマの起動を行う車両通信システムであって、
    (n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻の次のn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻に対して、前記サイクルタイマ起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、
    前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、
    他の通信ノードからのリファレンスメッセージの受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かに基づいて決定される時刻にサイクルタイマを起動するサイクルタイマ起動手段と、
    前記サイクルタイマの値に応じてタスクを実行するタスク実行手段と
    を備えることを特徴とする車両通信システム。
  7. 請求項6に記載の車両通信システムにおいて、
    前記サイクルタイマ起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当する場合に、前記受信割り込みが発生したタイミングでサイクルタイマを起動することを特徴とする車両通信システム。
  8. 請求項6または7に記載の車両通信システムにおいて、
    前記サイクルタイマ起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以前である場合に、前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻にサイクルタイマを起動することを特徴とする車両通信システム。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項に記載の車両通信システムにおいて、
    前記タスク起動手段は、前記受信割り込みが発生したタイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲以後と見込まれる場合に、前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲が経過した時刻にサイクルタイマを起動することを特徴とする車両通信システム。
  10. 複数の通信ノードが車両に搭載され、各通信ノードは、他の通信ノードから送信されるリファレンスメッセージに基づいてサイクルタイマの起動を行う車両通信システムにおけるサイクルタイマ起動方法であって、
    (n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻(nは、n>0の整数)に対して、該(n−1)周期目のサイクルタイマ起動予定時刻の次のn周期目のサイクルタイマ起動予定時刻に対して、前記サイクルタイマ起動予定時刻の変動時間として許容される時間範囲を示す変動許容時間が設定され、
    前記複数の通信ノードのうち、少なくとも1つの通信ノードは、
    他の通信ノードからのリファレンスメッセージの受信割り込みが発生したタイミングを検出するステップと、
    前記受信割り込みが発生したタイミングに応じて、該タイミングが前記n周期目のサイクルタイマ起動予定時刻と前記変動許容時間により設定される時間範囲に該当するか否かを判断するステップと、
    前記判断結果に基づいて決定される時刻にサイクルタイマを起動するステップと、
    前記サイクルタイマの値に応じて、前記タスクを実行するステップと
    を有することを特徴とするサイクルタイマ起動方法。
JP2006231109A 2006-08-28 2006-08-28 車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法 Pending JP2008049976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231109A JP2008049976A (ja) 2006-08-28 2006-08-28 車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231109A JP2008049976A (ja) 2006-08-28 2006-08-28 車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008049976A true JP2008049976A (ja) 2008-03-06

Family

ID=39234398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006231109A Pending JP2008049976A (ja) 2006-08-28 2006-08-28 車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008049976A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8347009B2 (en) 2009-07-29 2013-01-01 Denso Corporation Communication system having a plurality of communication nodes
JP2013115892A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Toshiba Corp 主回路制御装置及び電気車制御装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8347009B2 (en) 2009-07-29 2013-01-01 Denso Corporation Communication system having a plurality of communication nodes
JP2013115892A (ja) * 2011-11-28 2013-06-10 Toshiba Corp 主回路制御装置及び電気車制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8334673B2 (en) Voltage monitoring apparatus including active power source, low consumption power source, and a failure diagnosis section to disconnect active power source as a result of failure
US6424119B1 (en) Multiple energy storage device controller
US8924059B2 (en) Electronic control device and vehicle control system
EP3780329B1 (en) Power supply device
CN101849351A (zh) 发电控制装置、装备有发电控制装置的车辆以及发电控制方法
JP2016096051A (ja) 燃料電池システムおよびエアコンプレッサの回転数制御方法
JP5694902B2 (ja) 二次電池監視装置
CN111114532B (zh) 一种燃料电池汽车的控制方法及整车控制器
CN111918787B (zh) 使用触发器来控制继电器的系统和方法
US9789771B2 (en) Single battery architecture for electrification vehicle
JP2016213965A (ja) 電源供給装置
JP2018202915A (ja) 電動車両の制御装置
JP2016086506A (ja) 電池監視装置及び方法
JP2008049976A (ja) 車両通信システム、タスク起動方法およびサイクルタイマ起動方法
JP2017210182A (ja) 接続装置およびネットワークシステム
US11095122B2 (en) DC-DC converter control apparatus and DC-DC converter control method
EP2883753B1 (en) Alternator controller
US10601235B2 (en) Electronic control unit including a forcible power supply interruption determination
JP6129346B2 (ja) 電池システム監視装置
JP2018165659A (ja) 異常検出システムおよび異常検出装置
JP5900231B2 (ja) 車載制御システム
JP3795321B2 (ja) 車両用制御システム
Altes et al. Analysis of the most appropriate electrical architecture and communication bus for the new dual voltage 14/42 V system
JP3819233B2 (ja) 車両用制御システム
JP2002159106A (ja) 車両用制御システム