JP2008046502A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズ枠の退避駆動速度を効果的に設定することにより駆動モータに掛かるレンズ鏡筒の負荷変動を抑えることが可能なレンズ鏡筒を提供すること。
【解決手段】レンズ鏡筒1は、一群枠と、二群枠と、三群枠10とを有しており、それらは沈胴位置から撮影可能な位置に進退駆動されるが、三群枠10は、沈胴駆動時に従動ピン10cを介して退避カム63によって撮影光路挿入位置から退避位置まで回動駆動されるが、退避カム63は、凸状に折れた前方傾斜面62a2と後方傾斜面62a3を有しており、該傾斜面で従動ピン10cが駆動される場合、後方傾斜面62a2での負荷トルクが減少する。一方、駆動モータは、後方傾斜面62a2で駆動される後半期間にレンズバリアの閉鎖駆動を行う必要があるが、上記負荷トルクの減少により後半期間における駆動モータの負荷のピーク発生が抑えられる。
【選択図】図11

Description

本発明は、光軸から退避させることができるレンズ部を有するレンズ鏡筒の構造に関する。
従来の沈胴動作が可能なレンズ鏡筒として、複数のレンズ枠の沈胴状態での光軸方向の占有エリアを減らし、カメラの薄型化が可能なものとして特許文献1に記載されたレンズ鏡筒がある。
上記従来のレンズ鏡筒は、直進進退環の内側に光軸と平行な回動中心軸で回動可能に揺動部材が支持されており、収納時の直進進退環の後退動作にともなって、該揺動部材が支持している退避光学要素を撮影位置から光軸から退避(撮影光路外に退避)した退避位置へと退避回動させることができるレンズ鏡筒である。そして、上記退避光学要素が退避した後のエリアに他の鏡枠を収納することによってレンズ鏡筒の沈胴状態での光軸方向占有長さを減じることができる。
上記従来のレンズ鏡筒において、上記揺動部材100は、収納時(沈胴動作時)の直進進退環の後退動作に伴って図13の斜視図に示すようにアーム100aに設けられた従動ピン100b(図14)が光軸方向に突出した状態の凸状カム102のカム面に係合する。係合後、により付勢バネ103の付勢力に抗して支持軸104まわりにθ10方向に回動駆動される。そして、退避光学系要素(レンズ)101は、撮影光路挿入位置から該光路から退避した退避位置へと退避する。
凸状カム102は、端面に退避カム面102aと、側面部に退避カム面102aに点P12で連接する退避位置保持壁面102bとを有している。
図14は、凸状カム102に対する従動ピン100bの係合、摺動状態を示す展開図である。凸状カム102の退避カム面102aは、回動角に対して一定の傾きの傾斜面であり、全駆動域で従動ピン回動方向θに対して比較的大きな圧力角α10をもつ。また、退避位置保持壁面102bは、光軸方向に沿った壁面により形成されている。
特開2004−233921号公報
上述した特許文献1に開示されたレンズ鏡筒においては、凸状カム102の退避カム面102aが係合初期を含めて全域に亘って一定の傾き(一定のリード角)を有しているが、揺動部材100を回動、退避駆動する際に次のような問題が生じる可能性がある。すなわち、退避光学系要素(レンズ)101が撮影位置にあるときは、従動ピン100bは、退避カム面102aから離れている。他の鏡枠部材とともに揺動部材100が撮影位置から沈胴位置に繰り込まれると、従動ピン100bは、退避カム面102a上に所定の駆動速度で当接し、係合して退避位置へ回動が開始される。その係合開始時に駆動モータに対して急激な負荷変動を与え、バウンドが生じる(図14のS11の状態)。したがって、スムーズな駆動状態が得られず、騒音発生の原因にもなる。特に揺動部材100の先端部には退避光学系要素(レンズ)101が保持されており、回転慣性が大きく、上記バウンドが生じやすい。そのために退避駆動速度が制限され、高速駆動ができないといった問題があった。
その後、従動ピン100bは、退避カム面102aを下りながら点P12に到達し、揺動部材100は退避位置に到達するが、カム面は、退避カム面102aから退避位置保持壁面102bへ急激に折れ曲がっているため、揺動部材100の慣性力によって、従動ピン100bが該カム面に追従することができず、カム面102aの延長線に沿って飛び出すことになる(図14のS12の状態)。引き続いて退避位置保持壁面102b上でバウンドを繰り返す可能性もあり、スムーズな駆動状態が得られず、騒音発生の原因にもなっていた。
一方、退避カム面102aは、上述したように全駆動域で一定の傾斜角を有していることから退避回動動作中の駆動モータに対する負荷は、略一定である。しかし、上記退避回動動作の後半には上記駆動モータによりレンズ鏡筒のバリア閉鎖駆動を行う必要があり、モータ負荷のアンバランスが生じ、上記後半で負荷のピークが生じる可能性がある。駆動モータの定格は、上記ピーク時の負荷に合わせる必要があり、高トルクの駆動モータを適用する必要が生じていた。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、レンズ枠の退避駆動速度を効果的に設定することにより駆動モータに掛かるレンズ鏡筒の負荷変動を抑えることが可能なレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のレンズ鏡筒は、レンズ部を保持するレンズ枠と、上記レンズ枠に設けたピンと、光軸方向に傾斜し、上記ピンに係合するカム面が形成されたカムとを有しており、上記カムにより上記ピンを相対的に移動させることによって上記レンズ枠を駆動し、上記レンズ部を上記光軸から退避させることができるレンズ鏡筒において、上記カムを展開したとき、上記カム面は、上記光軸方向のうち、被写体側に対して凸形状を有している。
本発明の請求項2に記載のレンズ鏡筒は、請求項1に記載のレンズ鏡筒において、上記カムの凸形状部が滑らかに繋がっている。
本発明によれば、レンズ枠の退避駆動速度を効果的に設定することにより駆動モータに掛かるレンズ鏡筒の負荷変動を抑えることが可能なレンズ鏡筒を提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態のレンズ鏡筒の分解斜視図である。図2は、上記レンズ鏡筒を構成する鏡枠部材のうち、第二群枠とシャッタ・3群ユニットと退避カムの分解斜視図である。図3は、上記レンズ鏡筒のテレ状態での光軸に沿った断面図である。図4は、上記レンズ鏡筒のワイド状態での光軸に沿った断面図である。図5は、上記レンズ鏡筒がワイド状態から沈胴状態に繰り込まれる途中の状態であって、第三群レンズ(退避レンズ)退避終了後、シャッタ枠の押圧開始時の状態を示す光軸に沿った断面図である。図6は、上記レンズ鏡筒の沈胴状態を示す光軸に沿った断面図である。図7,8は、図2のA矢視図であり、図7は、上記三群レンズが撮影光路挿入位置にあるときの状態、図8は、上記三群レンズが退避位置に退避した状態を示している。
なお、以下の説明において、上記撮影レンズの光軸をOとし、該光軸O方向で被写体光が入射してくる方向を前方(各鏡枠の繰り出し方向)、被写体光が射出方向(結像面側)を後方(各鏡枠の繰り込み方向)とする。また、各部材の回転方向は、前方側から見た回転方向で示す。
本実施形態のレンズ鏡筒1は、光軸O方向に突出した撮影可能な状態と収納された沈胴状態とする直進進退機構を有する沈胴式レンズ鏡筒であり、図1に示すように固定枠2と、固定枠2に支持され、ズーミング時や沈胴駆動時に回転進退駆動される回転枠3と、回転規制状態で回転枠3とともに進退する移動枠4と、回転枠3と共に回転し、進退移動するカム枠5と、回転規制状態でカム枠5とともに進退する直進ガイド枠6と、回転規制状態で回転枠3により進退駆動されるシャッタ・三群ユニット32と、回転規制状態でカム枠5によりそれぞれ進退駆動される二群枠11および一群枠12と、フォーカシング時や沈胴駆動時に進退駆動される四群枠13と、固定枠2の後端側に一体結合される保持プレート15およびセンサユニット33と、撮影レンズ群として、一群枠12,二群枠11にそれぞれ保持される一群レンズ21,二群レンズ22と、三群枠(レンズ枠)10に保持されるレンズ部(退避光学要素)である三群レンズ23と、四群枠13に保持されるフォーカシングレンズである四群レンズ24とを有している。
固定枠2は、円筒状の部材であり、内周部に光軸Oに対して傾斜した傾斜カム溝部と円周に沿った円周カム溝部とからなるカム溝2aと、光軸Oに沿った直進溝2bとが設けられている。また、外周部に撮影レンズのズーミング駆動を行うためのユニットであってズームモータ、ギヤ列およびロングギヤ45を含むズーミングユニット17と、撮影レンズのフォーカシング駆動を行うためのユニットであってフォーカスモータ、ギヤ列、送りねじおよびガイド軸57を含むフォーカシングユニット18とが配されている。なお、ロングギヤ45は、光軸Oと平行な方向に沿って固定枠2の内周部に露呈した状態で支持されている。
回転枠3は、固定枠2の内周部に回動進退可能に嵌入する円筒状の部材であり、外周後方部に固定枠のカム溝2aに摺動可能に嵌入するカムフォロア3aと、ロングギヤ45と噛合するギヤ部3bとが配されている。内周部には光軸Oに方向に対し傾斜した三群用カム溝3dと、光軸O方向に沿ったカム枠用直進溝3cと、内周前端部に突部3eとが設けられている。
この回転枠3は、カムフォロア3aが固定枠2のカム溝2aに摺動可能に嵌入しておりロングギヤ45によりギヤ部3bを介して回転駆動され、その回転により回転しながら沈胴位置から撮影可能なワイド位置まで繰り出され、その後、テレ位置まで光軸O方向に進退することなく回転駆動される。
移動枠4は、回転枠3の内周部に相対回転可能に嵌入する円筒部材であり、固定枠2によって回転規制された状態で進退移動が可能である。この移動枠4の後端外周部に固定枠2の直進溝2bに嵌入するガイド突起部4aが配され、さらに、内外周を貫通する溝部として、光軸O方向に対して傾斜するカム枠用カム溝4cおよび直進状の三群用直進溝4bと、内周後方部に円周溝4eが設けられている。
この移動枠4は、回転枠3の内周部に突部3eを円周溝4eに嵌入させた状態で嵌入させることにより回転枠3に対して相対回転が可能で光軸O方向に一体移動する状態で結合(バヨネット結合)される。
カム枠5は、移動枠4の内周部に嵌入する円筒状の部材であり、カム枠5の外周後方部にはカムフォロア41が配されており、内周部には光軸Oに方向に対して傾斜した二群用カム溝5aおよび一群用カム溝5bと、前端部に円周溝5cと設けられている。
このカム枠5は、カムフォロア41が移動枠4のカム溝4cを摺動可能に係合した状態で貫通し、その先端部が回転枠3の直進溝3cに嵌入して支持されており、回転枠3と共に回動し、かつ、相対的に進退する状態で支持される。
直進ガイド枠6は、円筒部材であって、移動枠4により回転規制され、進退移動可能に支持され、カム枠5に対してその内側にて一群枠12の内周部に嵌入した状態で相対回転可能な状態で支持される。この直進ガイド枠6には後端外周部に移動枠4の直進溝4dに嵌入するガイド突起部6aが設けられ、さらに、内外周を貫通する光軸O方向に沿った二群用直進溝6bと、外周部に光軸O方向に沿った有底の一群用直進溝6cと、前端外周部に突起部6dが設けられている。
この直進ガイド枠6は、カム枠5の内周部に嵌入している一群枠12の内周部に嵌入し、カム枠5の円周溝5cに突起部6dを嵌入させることによりカム枠5に対して相対回転が可能で光軸O方向には一体移動する状態で結合(バヨネット結合)される。
二群枠11は、円筒状部材であって、直進ガイド枠6の内周部に嵌入されて支持される。二群枠11の前面開口部に二群レンズ22が保持されており、外周部にはガイド突部11aと、該突部から突出したカムフォロア43が配されている。
ガイド突部11aは、直進ガイド枠6の直進溝6bに嵌入し、カムフォロア43は、直進溝6bを挿通してカム枠5のカム溝5aに摺動可能に嵌入する。したがって、二群枠11は、直進ガイド枠6により回転規制された状態でカム枠5により進退駆動される。
一群枠12は、円筒状部材であり、直進ガイド枠6の外周部とカム枠5の内周部に嵌入して支持される。そして、前面開口部にレンズ保持枠20を介した状態で一群レンズ21が保持され、さらに、一群レンズ21の前面を開閉可能なレンズバリア27がバリア押さえ板28の内側に配されている(図3,6)。この一群枠12の外周部には突出したカムフォロア44が配されている。また、内周部に光軸Oに沿ったガイド突部12a(図3)が設けられている。
カムフォロア44は、カム枠5のカム溝5bに嵌入する。ガイド突部12aは、直進ガイド枠6の直進溝6cに嵌入する。したがって、一群枠12は、直進ガイド枠6により回転規制された状態でカム枠5により進退駆動される。
レンズバリア27は、一群枠12の前端部にて回動可能に支持されており、バネ付勢された状態で回動可能に支持されるバリア駆動レバー(図示せず)により開閉駆動される。該バリア駆動レバーは、レンズ鏡筒1の沈胴駆動時に直進ガイド枠6の前方部に設けられた切欠部6eによって回動駆動され、レンズバリア27を閉方向に駆動する。
シャッタ・三群ユニット32は、図2に示すように直進進退枠である三群用直進枠7と、押さえ板部材8と、シャッタ枠9と、三群レンズ23を保持する三群枠10と、圧縮バネであるシャッタ枠付勢バネ51と、枠支持軸52と、トーションバネである三群枠付勢バネ53とからなる。
三群用直進枠7は、移動枠4により回転規制された状態でその内部に挿入され、回転枠3により進退駆動される枠部材である。この三群用直進枠7には外方3方に延びた腕部にガイド突部7aと該突部から突出する状態のカムフォロア42とが設けられ、さらに、軸支持穴7cと、前方側に突設されるシャッタ支持軸部7bとが設けられる。なお、三群用直進枠7は、三群枠10を撮影光路外に退避可能なスペ−スを有している。
シャッタ枠9は、中央開口部9aとシャッタ支持軸部7bが摺動可能に嵌入する支持軸穴9cが設けられる支持軸穴ボス部9bとを有しており、さらに、該開口部9aを開閉するためのシャッタ羽根54(図3)と、該シャッタ羽根を回動駆動するためのシャッタアクチュエータ55を含むシャッタ駆動機構とを内蔵している。
三群枠10は、三群レンズ23を保持するレンズ保持部と、軸穴10bを有する軸支ボス部10aとを有しており、該ボス部の外周部には従動ピン10cが径方向に突出して設けられている。
従動ピン10cは、レンズ鏡筒1が撮影状態にあるときは、退避カム14と離間しているが、三群枠10が三群用直進枠7と共に繰り込まれた場合、従動ピン10cが固定枠側の退避カム14と当接し(係合)、退避方向に回動駆動される。その退避駆動により三群枠10が回動して三群レンズ23がシャッタ枠9の中央開口部9aから撮影光路外に退避する。なお、退避カム14は、後述するように固定枠2の後端面に装着される保持プレート15に光軸O方向前方側に突出した状態で固着されている。
押さえ板部材8は、軸支持穴8aを有する半円環状の部材であり、三群用直進枠7との間に三群枠10とシャッタ枠9と枠支持軸52を組み込んだ状態で該直進枠7の前方側に当て付け所定距離離間した状態でネジにより固着される。
上述した組み付け状態で枠支持軸52は、三群枠10の軸穴10bを回動可能に貫通させた状態で両端部を三群用直進枠7の軸支持穴7cと押さえ板部材8の軸支持穴8aとに嵌入させる。そして、三群枠付勢バネ53を軸支ボス部10aに挿入して三群枠10を前方側からみて反時計回りに付勢した状態とする。なお、三群枠10の三群用直進枠7に対する光軸O方向への移動は規制されている。
シャッタ枠9は、その支持軸穴9cを直進枠7のシャッタ支持軸部7bに摺動可能に嵌入させ、三群枠10の前側に取り付けられる。シャッタ支持軸部7bには、シャッタ枠付勢バネ51が挿入されており、シャッタ枠9を前方側に付勢している。そして、シャッタ枠9は、二群枠11の当接部11bとシャッタ枠9の軸支ボス部9bの前端面9dとが当接しないフリーの状態では、三群用直進枠7に対して相対的に前方に移動して押さえ板部材8に当接した状態に保持される。二群枠11が相対的に繰り込み方向に移動して、当接部11bで前端面9dが押圧されると、シャッタ枠9は、二群枠11と一体的に繰り込み方向に移動し、三群枠10が撮影光路から退避した退避位置に回動した状態では、三群レンズ23の側方のスペ−スにシャッタ羽根部が収まる位置まで押しつぶして沈胴させることができる(図6)。
押さえ板部材8とシャッタ枠9と三群枠10とが組み付けられた三群用直進枠7は、二群枠11の内周部に挿入され、ガイド突部7aを移動枠4の直進溝4bに貫通させ、さらに、カムフォロア42を回転枠3のカム溝3dに嵌入させて組み込まれる。したがって、三群用直進枠7は、移動枠4により回転が規制された状態で回転枠3により進退駆動される。
四群枠13は、四群レンズ24を保持し、一端部に軸穴13aと他端部にガイド突起部13bを有しており、固定枠2の内部後方に挿入される。軸穴13aにはフォーカシングユニット18に配されるガイド軸57が摺動可能に嵌入している。ガイド突起部13bは、固定枠2の直進溝(図示せず)に摺動可能に嵌入している。
この四群枠13は、フォーカシングユニット18のフォーカシングアクチュエータによりギヤ列,送りネジを介してガイド軸57に沿って撮影可能なフォーカシング位置および沈胴位置に光軸O方向に沿って進退駆動される。そして、四群枠13が固定枠2の後端部の沈胴位置に繰り込まれた状態では、退避位置にある三群枠10に保持された三群レンズ23の後方部分の撮影光路側のスペ−スに位置する(図6)。
保持プレート15は、金属板製の部材であり、固定枠2の後端面にビスおよび係止部によって固着される。保持プレート15には退避カム14が光軸O方向に沿って前方に向けて直立した状態でインサート成形により設けられている。
退避カム14は、光軸O方向に対して傾斜面を有する退避カム面としてのカム面14aと、光軸O方向に沿った面で形成される退避位置保持壁面としての退避壁面14bとを有している(図9)。その詳細については後で説明する。
センサユニット33は、センサ(CCD)保持板16と、該保持板16に取り付けられた光学ローパスフィルタ25および撮像素子のCCD26とからなる。
このセンサユニット33は、固定枠2に対してレンズ鏡筒1の各構成部材が組み込まれ、さらに、その後端面に保持プレート15が取り付けられた状態での検査が完了したものに対して装着される。その装着は固定枠2に対して固定用ビスにより行われる。
次に、上述した構成を有するレンズ鏡筒1の進退動作について図3〜6を用いて説明する。
以下の説明は、最初にレンズ鏡筒1が撮影可能な状態でテレ状態(図3)にあるとし、撮影可能なワイド状態(図4)を経て、沈胴途中の状態(図5)から撮影しない状態である沈胴状態(図6)までの繰り込み動作(セットダウン動作)についての説明であるが、沈胴状態から撮影可能状態への繰り出し時(セットアップ動作時)には、上記繰り込み動作の逆の動作が実行される。
図3に示すようにレンズ鏡筒1がテレ状態にあるときは、回転枠3は、カムフォロア3aが固定枠2のカム溝2aの円周溝部に嵌入した繰り出し状態にあり、移動枠4と共に撮影可能な位置に繰り出されている。カム枠5は、移動枠4のカム溝4cにより位置決めされ、回転枠3よりさらに前方に繰り出されている。一群枠12と二群枠11とは、それぞれカム枠5のカム溝5bと5aによりテレ位置に繰り出されている。
さらに、上記テレ状態では三群用直進枠7は、回転枠3のカム溝3dにより繰り出されている。さらに、シャッタ枠9は、二群枠11の当接部11bにより軸支ボス部9bの前端面9dが押圧され、位置決めされている。三群枠10は、三群用直進枠7とともに移動し、テレ位置にある。この状態で三群枠10の従動ピン10cは、退避カム14のカム面14aと離間している。したがって、三群枠10は、図7に示すように三群枠付勢バネ53の付勢力で反時計回りに回動した撮影光路挿入位置にあり、三群レンズ23がシャッタ枠9の中央開口部9aの撮影光路内の光軸O上に位置している。
上述したシャッタ枠9の位置決め状態では、シャッタ枠9に支持されるシャッタ羽根54の光軸O方向の位置は、二群レンズ22と三群レンズ23との間に介在し、極めて接近して位置している。このようにシャッタ羽根54に対して三群レンズ23を接近させることにより該三群レンズ23の口径をより小さくすることができる。なお、三群レンズ23の口径が小さければ、撮影光路外に退避させる場合、三群枠10の回動角を小さくすることができる。
四群枠13は、フォーカシングユニット18により上記テレ状態に対応したフォーカシング位置に進退駆動される。
続いて、レンズ鏡筒1をワイド状態とする場合、ズーミングユニット17によりロングギヤ45を介して回転枠3を回転駆動し、カム枠5を回転させながら繰り込む。カム枠5の回転に伴って、図4に示すように一群枠12と二群枠11とは、それぞれのワイド位置に繰り込まれ、または、繰り出される。三群用直進枠7は、回転枠3の回転に伴ってワイド位置に繰り込まれるが、シャッタ枠9は、軸支ボス部9bの前端面9dが二群枠11の当接部11bから解放されるので、押さえ板部材8に当接した状態となる。この押さえ板部材8とが当接した状態は、シャッタ枠9のシャッタ羽根54まわりと三群レンズ23とがわずかに離れた状態であり、また、三群枠10の退避方向への回動動作がシャッタ枠9によって干渉されない。
さらに、上述のワイド状態においても三群枠10の従動ピン10cは、退避カム14のカム面14aと離間しており、三群枠10は、図7に示す撮影光路挿入位置にある。
四群枠13は、フォーカシングユニット18により上記ワイド状態に対応したフォーカシング位置に進退駆動される。
続いて、レンズ鏡筒1を沈胴状態にセットダウンする場合は、図4のワイド状態から図5の沈胴途中の状態を経て図6の沈胴状態とする。すなわち、図4のワイド状態にあるとき、ズーミングユニット17によりさらに回転枠3を反時計回りに回転駆動する。この回転駆動により回転枠3は、回転しながら繰り込み方向に移動する。
回転枠3の上記繰り込み方向の移動に伴ってカム枠5を介して一群枠12および二群枠11が繰り込み方向に移動する。同時に三群用直進枠7もシャッタ枠9および三群枠10とともに繰り込み方向に移動する。その移動途中に三群枠10の従動ピン10cが退避カム14のカム面14aと当接し(係合)、三群枠10の撮影光路から退避する方向の時計回りの回動が開始される。なお、この三群枠10の退避方向への回動動作の後半の期間にはレンズバリア27の閉方向への回動駆動が開始される。
従動ピン10cがカム面14aを経て退避壁面14bに到達すると、図5,8に示すように三群枠10は、退避位置まで回動し、三群レンズ23も撮影光路から退避する。
なお、上述した従動ピン10cが退避カム14のカム面14aと係合後、退避壁面14bに到達するまでの三群枠10の退避動作中、シャッタ枠9は、二群枠11の当接部11bで押圧されず、押さえ板部材8に当接した状態が保持される。したがって、三群枠10の退避回動時にはシャッタ枠9と干渉することがなく、退避動作が可能である。
三群枠10は、退避回動動作が終了後も三群用直進枠7とともに繰り込み方向に繰り込まれる。一群枠および二群枠11も繰り込まれるが、二群枠11の繰り込みに伴って当接部11bがシャッタ枠9の当接部9dに当接し、シャッタ枠9の押圧移動を開始する(シャッタ枠付勢バネ51をさらに圧縮してシャッタ枠9の押しつぶし動作開始)。その繰り込み動作によりシャッタ枠9のシャッタ羽根部は、退避位置にある三群枠10の側方のスペ−スに進入する。
さらなる沈胴動作が継続されて、図6に示すように回転枠3,カム枠5,一群枠12,二群枠11,三群用直進枠7等が完全にそれぞれの沈胴位置まで繰り込まれ、シャッタ枠9が二群枠11によって完全押圧位置まで押圧され、移動する。退避状態の三群枠10の光軸O側の空きスペ−スには、シャッタ枠9に保持されるシャッタ羽根54の他に二群枠11に保持される二群レンズ22の一部、さらに、四群枠13に保持される四群レンズ24が収まる。また、レンズバリア27も閉位置に回動駆動され、沈胴動作が終了する。
ここで、本実施形態における退避カム14のカム面14aと退避壁面14bの詳細な形状と三群枠10の従動ピン10cがカム面14a上を摺動するときの詳細な挙動について図9を用いて説明する。
図9は、退避カムの三群枠軸穴中心の回動角θに対する展開図であって、退避カム14のカム面14aと退避壁面14bに対して運動ピン10cが相対的に係合し、摺動する過程を示す。三群枠10は、退避駆動時にカム面14aと退避壁面14bにより従動ピン10cを介して撮影光路挿入状態でのカム係合開始回動角θ0 から三群枠10が退避したときの退避回動角θ1 まで回動駆動される(図7,8)。
カム面14aは、係合開始側端部に配され、フィレットからなる衝撃力緩和部である凹状曲面14a1と、退避機能部である主退避駆動用傾斜面14a2と、退避側端部に配され、飛び出し防止カム部を形成する凸状曲面14a3とがそれぞれ連接されている。
凹状曲面14a1は、係合開始側端P0 からP1 間に配され、従動ピン10cの半径rよりも大きい曲率半径R1 の曲面で形成される(展開図上では曲線)。主退避駆動用傾斜面14a2は、中間域のP1 〜P2 間に配される所定の傾きを有する傾斜面で形成される(展開図上では直線)。凸状曲面14a3は、中間域端のP2 と退避壁面14bの端のP3 の間に配される所定の曲率半径R3 の曲面で形成される(展開図上では曲線)。なお、カム面14aの上記P1 ,P2 ,P3 のカム面連接部において、双方の連接点でのカムの接線方向が一致し、折れ曲がることのないようになっている。
そして、三群枠10の退避位置を決める位置に退避壁面14bは、光軸O方向と平行な平面で形成される。
上述した構成を有する退避カム14によって、三群枠10が撮影光路挿入位置から退避位置まで回動駆動されるときの従動ピン10cの挙動について説明する。
退避駆動開始時、三群枠10と共に従動ピン10cが光軸Oに沿って後方に向けて移動し、カム係合開始回動角θ0 でカム面14aの凹状曲面14a1上に当接し、係合する。その係合時の角度θ0 での凹状曲面14a1の圧力角α1 は、傾斜面14a2の圧力角α2 (図14に示した従来例の場合の圧力角は、α10)よりも小さい。従って、係合初期の衝撃力が減り、バウンドが抑えられる。また、バウンドによる騒音の発生もなくなる。係合後、凹状曲面14a1を辿って圧力角が連続的に徐々に変化して傾斜面14a2に達するので、スムーズに従動ピン10cが駆動される。
続いて、従動ピン10cがカム面の退避側端部の凸状曲面14a3に到達すると、従動ピン10cが凸状曲面14a3に沿ってθ方向に移動することから三群枠10のθ方向の回動速度が徐々に減少して、P3 位置でθ方向の回動速度が0に近い状態となり、退避壁面14bに到達する。したがって、従動ピン10cがカム面14aから飛び出す現象が抑えられ、三群枠10が他の構成部材に衝突することもなく退避位置へのスムーズに到達する。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒1は、沈胴状態にあるときには、三群枠10を撮影光路から退避させることによって生じるスペ−スにシャッタ羽根54や二群レンズの一部や四群レンズ24を収納するものであり、沈胴状態でのレンズ鏡筒1の光軸O方向の厚みを極めて薄くすることができるレンズ鏡筒である。
特に本実施形態のレンズ鏡筒1では三群枠10を撮影光路外に退避させるための退避カム14のカム面14aを図9に示すように係合初期の当接するカム面を曲面で形成することにより従動ピン10cの係合初期でのバウンドを抑えることができる。また、退避カム面側のカム面14aの端部を同様の曲面で形成することにより退避駆動終了時における従動ピンの飛び出しを抑えることができるので、三群枠10が過剰回動して他の鏡枠部材に干渉する現象がなくなり、騒音の発生も押さえられる。上述の効果により、三群枠の退避速度を上げることが可能となり、素早い沈胴動作が実現できる。さらに、上記従動ピンの飛び出しが抑えられることによりレンズ鏡筒の外径を小さくすることもできる。
なお、上述した本実施形態の従動ピン10cの挙動は、三群枠10の撮影光路挿入位置から退避位置への駆動時の状態について説明したが、それとは逆方向の三群枠10の退避位置から撮影光路挿入位置への駆動時の状態もカム面14aが上述のように凹状曲面14a1と、主退避駆動用傾斜面14a2と、凸状曲面14a3とが連接して形成されていることから従動ピン10cのスムーズなカム従動状態が得られることは言うまでもない。
次に、本発明の第二の実施形態のレンズ鏡筒について図10を用いて説明する。
図10は、本実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角θに対する展開図である。
本実施形態のレンズ鏡筒の構成は、上記退避カム以外、第一の実施形態のレンズ鏡筒1と同様とし、同一の構成部材は同一の符号を適用し、以下、異なる部分について説明する。
本実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カム61は、図10に示すように退避カム面としてのカム面61aと退避位置保持壁面としての退避壁面61bとを有している。本実施形態の場合も三群枠10は、カム面61aと退避壁面61bにより従動ピン10cを介して撮影光路挿入状態でのカム係合開始回動角θ0 から三群枠10が退避したときの退避回動角θ1 まで回動駆動される。
カム面61aは、複数の傾斜面を連ねて形成されている。すなわち、カム面61aは、係合開始側端部のフィレットからなる衝撃力緩和部であるる係合端傾斜面61a1と、退避機能部である主退避駆動用傾斜面61a2と、飛び出し防止カム部である退避側端傾斜面61a3とが連接されて形成される。
係合端傾斜面61a1は、係合開始側端P10からP11間に配され、従動ピン10cに対する圧力角が小さい。主退避駆動用傾斜面61a2は、中間域P11〜P12間に配され、上記傾斜面61a1より大きい圧力角を有する。退避側端傾斜面61a3は、中間域端のP12から退避壁面側端のP13間に配され、上記傾斜面61a2より小さい圧力角を有する傾斜面であって、光軸O方向により近い傾きの傾斜面である。なお、上記各傾斜面は、展開図上では直線となる。
三群枠10の退避位置を決める位置に退避壁面61bは、同様に光軸O方向と平行な平面で形成される。
上述した構成を有する退避カム61により三群枠10が撮影光路挿入位置から退避位置まで回動駆動されるときの従動ピン10cの挙動について説明する。
退避駆動開始時、従動ピン10cが光軸Oに沿って後方に向けて移動し、カム係合開始回動角θ0 の位置でカム面61aの傾斜面61a1上に当接(係合)する。傾斜面61a1の圧力角は小さいので、係合開始時の衝撃力が減り、バウンドが抑えられる。また、バウンドによる騒音の発生もない。係合後、θ方向に回動して圧力角が比較的大きい傾斜面61a2を経て傾斜面61a3に達する。該傾斜面61a3は、光軸O方向に対してより近い傾斜の面であることから従動ピン10cは、該傾斜面からの飛び出しも少なく、退避壁面61bに達する。
本実施形態のレンズ鏡筒は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1と同様の効果を奏するが、上述したように退避カム61のカム面61aを図10に示すような複数の傾斜面を連ねて形成し、従動ピン10cの係合初期に圧力角の小さい傾斜面61a1に係合するので、従動ピン10cバウンドを抑えることができる。また、退避終了時に従動ピン10cが光軸O方向に対してより近い傾斜の傾斜面61a3により駆動されるので従動ピン10cのカム面61aからの飛び出しが抑えられる。
また、上述のように係合開始時に従動ピン10cが傾斜面61a1と当接(係合)するが、もし、従動ピン10cの退避カム14に対する係合時の相対位置に多少ずれがあったとしても傾斜面61a1が傾斜面であることから係合開始時の圧力角の変化がなく、安定した駆動が行われる。なお、第一の実施形態の場合、係合開始側端部に配される凹状曲面14a1が曲面であるので、上述した位置ずれがあると、係合開始時の圧力角が多少変化する可能性がある。
なお、上述した本実施形態の従動ピン10cの挙動は、三群枠10の撮影光路挿入位置から退避位置への駆動時の状態について説明したが、それとは逆方向の三群枠10の退避位置から撮影光路挿入位置への駆動時の状態もカム面61aが上述のように係合端傾斜面61a1と、主退避駆動用傾斜面61a2と、飛び出し防止退避側端傾斜面61a3とが連接されて形成されることから従動ピン10cのスムーズなカム従動状態が得られることは言うまでもない。
次に、本発明の第三の実施形態のレンズ鏡筒について図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角θに対する展開図である。
本実施形態のレンズ鏡筒の構成は、上記退避カム以外、第一の実施形態のレンズ鏡筒1と同様とし、同一の構成部材は同一の符号を適用し、以下、異なる部分について説明する。
本実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カム62は、図11に示すように退避カム面としてのカム面62aと退避位置保持壁面としての退避壁面62bとを有している。本実施形態の場合も三群枠10は、カム面62aと退避壁面62bにより従動ピン10cを介して撮影光路挿入状態であるカム係合開始回動角θ0 から三群枠10が退避したときの退避回動角θ1 まで回動駆動される。
カム面62aは、係合開始側端部に配され、フィレットからなる衝撃力緩和部である凹状曲面62a1(P20〜P21間)と、退避機能部であって、主退避駆動用傾斜面としての前方傾斜面62a2(P21〜P22間)および後方傾斜面62a3(P22〜P23間)と、退避側端部に配され、飛び出し防止カム部となる凸状曲面62a4(P23〜P24 間)とがそれぞれ連接されている。
凹状曲面62a1と凸状曲面62a4とは、第一実施形態にて適用した退避カム14のカム面14aの凹状曲面14a1および凸状曲面14a3と同一の形状を有する。
主退避駆動用傾斜面としての前方傾斜面62a2と後方傾斜面62a3とは、前方側(被写体光が入射する方向)に凸状に折れた傾斜カム面を形成し(展開図上では折れた直線)、従動ピン10cに対する圧力角がそれぞれ異なっている。すなわち、前方傾斜面62a2の圧力角が後方傾斜面62a3の圧力角よりも大きく設定されている。なお、カム面62aの上記P21,P23のカム面連接部において、双方の連接点でのカムの接線方向が一致し、折れ曲がることのなく、滑らかに繋がっている。
三群枠10の退避位置を決める位置に退避壁面62bは、同様に光軸O方向と平行な平面で形成される。
上述した構成を有する退避カム62により三群枠10が撮影光路挿入位置から退避位置までの回動駆動状態について説明するが、退避駆動開始時、および、退避駆動終了時の挙動は、凹状曲面62a1と凸状曲面62a4との形状が前述した第一の実施形態に適用したカム面14aのものと同一であるので第一の実施形態の場合と同様の挙動となる。
従動ピン10cが主退避駆動用傾斜面に到達して前方傾斜面62a2と後方傾斜面62a3により駆動されるとき、それらの傾斜面が上述した凸状に折れた傾斜カム面であることから、前半部分である前方傾斜面62a2側では従動ピン10cがより素早く移動し、三群枠10が比較的短時間でより大きい角駆動される。後半部分である後方傾斜面62a3では従動ピン10cがより遅く移動し、三群枠10が比較的長時間で少い角だけ駆動される。従って、三群枠10を退避駆動するための必要トルクが後半側で軽減される。
一方、レンズ鏡筒1においては、前述したように三群枠10の退避方向への回動動作の後半の期間にはレンズバリア27の閉方向への回動駆動が開始され、上記レンズバリア駆動のためのトルクが付加される。しかし、上述のように三群枠10を退避駆動の後半側でその退避駆動必要トルクが軽減される。従って、レンズ鏡筒の沈胴時の必要トルクが平均化され、ズーミングユニット17のズーミングモータの負荷のピークを抑えることができる。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1と同様の効果を奏する。特に退避カム62のカム面62aの主退避駆動用傾斜面を凸状に折れた傾斜カム面で形成することによって退避駆動の後半での退避駆動必要トルクを減らし、沈胴動作後半でのレンズバリア駆動のための必要トルクを補償してズーミングモータの負荷のピークを抑えることができる。これによりレンズ鏡筒の沈胴動作を素早く行うことができる。さらには、沈胴速度を下げることなく、ズーミングモータの小型化が実現できる。
なお、上述した本実施形態の従動ピン10cの挙動は、三群枠10の撮影光路挿入位置から退避位置への駆動時の状態について説明したが、それとは逆方向の三群枠10の退避位置から撮影光路挿入位置への駆動時の状態もカム面62aが上述のように凹状曲面62a1と、主退避駆動用傾斜面62a2,62a3と、凸状曲面62a4とが連接して形成されていることから従動ピン10cのスムーズなカム従動状態が得られることは言うまでもない。また、上述した沈胴動作後半の負荷トルクの増加は、上記レンズバリアの駆動以外の負荷によるものであってよい。
次に、本発明の第四の実施形態のレンズ鏡筒について図12を用いて説明する。
図12は、本実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角θに対する展開図である。
本実施形態のレンズ鏡筒の構成は、上記退避カム以外、第一の実施形態のレンズ鏡筒1と同様とし、同一の構成部材は同一の符号を適用し、以下異なる部分について説明する。
本実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カム63は、図12に示すように退避カム面としてのカム面63aと退避位置保持壁面としての退避壁面63bとを有している。本実施形態の場合も三群枠10は、カム面63aと退避壁面63bにより従動ピン10cを介して撮影光路挿入状態であるカム係合開始回動角θ0 から三群枠10が退避したときの退避回動角θ1 まで回動駆動される。
カム面63aは、係合開始側端部に配され、フィレットからなる衝撃力緩和部である凹状曲面63a1(P30〜P31間)と、退避機能部であって、主退避駆動面としての凸状曲面63a2(P31〜P32間)と、退避側端部に配され、飛び出し防止カム部となる凸状曲面63a3(P32〜P33 間)とがそれぞれ連接されている。
凹状曲面63a1と凸状曲面63a3とは、第一実施形態にて適用した退避カム14のカム面14aの凹状曲面14a1および凸状曲面14a3と同一の形状を有する。
主退避駆動用傾斜面としての凸状曲面63a2は、曲率半径R2 の曲面からなり、前方側(被写体光が入射する方向)に凸状の曲面で形成され(展開図上では曲線)、従動ピン10cに対する圧力角がP31側からP32に向けて徐々に小さくなっている。なお、カム面63aの上記P31,P32P33のカム面連接部において、双方の連接点でのカムの接線方向が一致し、折れ曲がることのなく、滑らかに繋がっている。
三群枠10の退避位置を決める位置に退避壁面63bは、同様に光軸O方向と平行な平面で形成される。
上述した構成を有する退避カム63により三群枠10が撮影光路挿入位置から退避位置までの回動駆動状態について説明するが、退避駆動開始時、および、退避駆動終了時の挙動は、凹状曲面63a1と凸状曲面63a3の形状が前述した第一の実施形態に適用したカム面14aのものと同一であるので第一の実施形態の場合と同様の挙動となる。
従動ピン10cが主退避駆動用傾斜面に到達して凸状曲面63a2により駆動されるとき、この傾斜面が凸状の曲面のカムであることから凸状曲面63a2で駆動される前半部分では従動ピン10cがより素早く移動し、三群枠10が比較的短時間でより大きい角、駆動される。凸状曲面63a2で駆動される後半部分では、従動ピン10cがより遅く移動し、三群枠10を比較的長時間で少い角、駆動される。従って、三群枠10を退避駆動するための必要トルクが後半側で軽減される。
一方、レンズ鏡筒1においては、前述したように三群枠10の退避方向への回動動作の後半の期間にはレンズバリア27の閉方向への回動駆動が開始される。退避方向回動動作の後半の期間に上記レンズバリア駆動のためのトルクが付加されるが、上述したように三群枠10を退避駆動の後半側でその退避駆動必要トルクが軽減されるのでレンズ鏡筒の沈胴時の必要トルクが平均化され、ズーミングユニット17のズーミングモータの負荷のピークを抑えることができる。
上述したように本実施形態のレンズ鏡筒は、第一の実施形態のレンズ鏡筒1と同様の効果を奏する。特に退避カム63のカム面63aの主退避駆動用傾斜面を凸状の曲面としたことから退避駆動の後半での退避駆動必要トルクが減り、レンズバリア駆動のための必要トルクを補償してズーミングモータの負荷のピークを抑えることができる。これによりレンズ鏡筒の沈胴動作を素早く行うことができる。さらには、沈胴速度を下げることなく、ズーミングモータの小型化が実現できる。また、本実施形態の場合、主退避駆動用傾斜面を凸状曲面としたので三群枠10のよりスムーズな退避移動が得られる。
なお、上述した本実施形態の従動ピン10cの挙動は、三群枠10の撮影光路挿入位置から退避位置への駆動時の状態について説明したが、それとは逆方向の三群枠10の退避位置から撮影光路挿入位置への駆動時の状態もカム面63aが上述のように凹状曲面63a1と、凸状曲面63a2と、凸状曲面63a3とが連接して形成されていることから従動ピン10cのスムーズなカム従動状態が得られることは言うまでもない。また、上述した沈胴動作後半の負荷トルクの増加は、上記レンズバリアの駆動以外の負荷によるものであってよい。
この発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
本発明によるレンズ鏡筒は、レンズ枠の退避駆動速度を効果的に設定することにより駆動モータに掛かるレンズ鏡筒の負荷変動を抑えることが可能なレンズ鏡筒として利用することができる。
本発明の第一の実施形態のレンズ鏡筒の分解斜視図である。 図1のレンズ鏡筒を構成する鏡枠部材のうち、第二群枠とシャッタ・3群ユニットと退避カムの分解斜視図である。 図1のレンズ鏡筒のテレ状態での光軸に沿った断面図である。 図1のレンズ鏡筒のワイド状態での光軸に沿った断面図である。 図1のレンズ鏡筒がワイド状態から沈胴状態に繰り込まれる途中の状態であって、第三群レンズ退避終了後、シャッタ枠の押圧開始時時の状態を示す光軸に沿った断面図である。 図1のレンズ鏡筒の沈胴状態を示す光軸に沿った断面図である。 図2のA矢視図であり、三群レンズが撮影光路挿入位置にあるときの状態を示している。 図2のA矢視図であり、三群レンズが退避位置に退避した状態を示している。 図1のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角に対するカム展開図である。 本発明の第二実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角に対する展開図である。 本発明の第三実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角に対する展開図である。 本発明の第四実施形態のレンズ鏡筒に適用される退避カムの三群枠軸穴中心の回動角に対する展開図である。 従来のレンズ鏡筒に適用される揺動部材の斜視図である。 図13の揺動部材を回動駆動するための凸状カムと従動ピンの展開図である。
符号の説明
10 …三群枠(レンズ枠)
10c…従動ピン(ピン)
14,61,62,63
…退避カム(カム)
14a,61a,62a,63a
…カム面
62a2…前方傾斜面
(被写体光が入射する方向に凸形状のカム面)
62a3…後方傾斜面
(被写体光が入射する方向に凸形状のカム面)
63a2…凸状曲面
(被写体光が入射する方向に凸形状のカム面)
23 …三群レンズ(レンズ部)
O …光軸

Claims (2)

  1. レンズ部を保持するレンズ枠と、上記レンズ枠に設けたピンと、光軸方向に傾斜し、上記ピンに係合するカム面が形成されたカムとを有しており、上記カムにより上記ピンを相対的に移動させることによって上記レンズ枠を駆動し、上記レンズ部を上記光軸から退避させることができるレンズ鏡筒において、
    上記カムを展開したとき、上記カム面は、上記光軸方向のうち、被写体側に対して凸形状を有していることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 上記カムの凸形状部は、滑らかに繋がっていることを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
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