JP2008046039A - 物体検知装置および物体検知方法 - Google Patents

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保憲 黄田
Tsukasa Matsuda
司 松田
Hiroyoshi Inoue
浩良 井上
Eizo Kurihara
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Abstract

【課題】
磁性ワイヤが付与された物体がゲート内を通過する間に励磁コイルに複数の励磁電流を印加することで検知領域に応じた適当な磁界強度の磁界を発生させ、ノートPC等の信号源が一緒に持ち込まれてもノートPC等からの信号の影響を極力抑えて磁性ワイヤが付与された物体を精度良く検知することができる物体検知装置および物体検知方法を提供する。
【解決手段】
検知ゲート101において、励磁電流の印加によって交番磁界を発生させる励磁コイル201と、励磁コイル201より発生された交番磁界内を通過する被検知物体から発生される信号を検知する検知コイル202と、被検知物体が該交番磁界内を通過する間に励磁コイル201に印加する励磁電流を切り換える励磁回路203とを備え、検知コイル202から出力される検知出力に磁性ワイヤ102のパルス信号を確認して被検知物体が記録紙103か否かを検知する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁性ワイヤが付与された物体を検知する物体検知装置および物体検知方法に関し、特に、磁性ワイヤが付与された物体がゲート内を通過する間に励磁コイルに複数の励磁電流を印加することで検知領域に応じた適当な磁界強度の磁界を発生させ、ノートPC等のノイズ源が一緒に持ち込まれてもノイズの影響を極力抑えて磁性ワイヤが付与された物体を精度良く検知することができる物体検知装置および物体検知方法に関する。
近年、機密情報や個人情報等の漏洩防止、有価証券等の偽造防止、商品等の盗難防止等、セキュリティ強化を目的とする種々の方法や装置が提供されている。
例えば、ゲートを通過することを禁止する記録紙等に磁性ワイヤを付与して、その記録紙がゲートに進入すると、ゲートに設けられている励磁コイルによって発生される交番磁界が記録紙に付与された磁性ワイヤに磁化反転を生じさせ、磁化反転に伴う急峻な磁気パルスをゲートの検知コイルによって検知して、ゲートに侵入した記録紙を検知することができる技術が知られている。
また、特許文献1には、物品に埋め込む磁気マーカーに、交番磁界が印加された時に急峻な磁化反転を生じる磁性ワイヤと磁化反転を阻止できるバイアス磁界を発生するオンオフ制御素子とを備え、店舗に物品を入荷する際に磁気マーカーをオン状態にして、支払済みの物品に対しては磁気マーカーをオフ状態に切り換え、物品が出口ゲートを通る際に磁気マーカーの磁化反転が検出されるとその物品を未精算の物品であると判断する物品管理システムが提供されている。
この特許文献1の技術も、物体に付与された磁性ワイヤが交番磁界によって発する急峻な磁気パルスを検知することで、磁性ワイヤが付与された物体が検知される。
特開2003−182847号公報
しかし、このように交番磁界によって磁性ワイヤが発する急峻な磁気パルスを検知する技術では、ゲートの通過者が磁性ワイヤが付与された物体以外に金属物等を構成部品とするノートPCやスチール缶を同時に所持してゲート内に進入すると、ノートPCやスチール缶がノイズ源となってしまい、これらノートPCやスチール缶からの信号も検知されて、物体に付与された磁性ワイヤからの信号を精度よく検知できないという問題が発生する。
そこで、この発明は、磁性ワイヤが付与された物体がゲート内を通過する間に励磁コイルに複数の励磁電流を印加することで検知領域に応じた適当な磁界強度の磁界を発生させ、ノートPC等のノイズ源が一緒に持ち込まれてもノイズの影響を極力抑えて磁性ワイヤが付与された物体を精度良く検知することができる物体検知装置および物体検知方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1の発明は、物体検知装置は、励磁電流の印加により交番磁界を発生する励磁コイルと、前記励磁コイルにより発生した交番磁界により該交番磁界内を通過する被検知物体から発生される信号を検知する検知コイルと、前記被検知物体が前記交番磁界内を通過する間に前記励磁コイルに印加する励磁電流を切り換える励磁電流切換手段とを具備し、前記励磁電流切換手段による前記励磁電流の切換えにより前記検知コイルからそれぞれ出力される検知出力に基づき前記被検知物体が所定の磁性体を付与されたものであるか否かを検知する。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記励磁電流切換手段は、複数の励磁電流を発生する励磁電流発生手段と、前記被検知物体が前記交番磁界内を通過する間に前記励磁コイルに印加する励磁電流を前記励磁電流発生手段から発生される複数の励磁電流に順次切り換える切換手段とを具備する。
また、請求項3の発明は、物体検知方法は、励磁コイルから発生する交番磁界内を被検知物体が通過する間に、該励磁コイルに印加する複数の励磁電流を順次切換えるとともに、前記励磁コイルから発生した交番磁界により該交番磁界内を通過する被検知物体から発生される信号を検知コイルにより検知し、前記励磁電流の切換えにより前記検知コイルからそれぞれ出力される検知出力に基づき前記被検知物体が所定の磁性体を付与されたものであるか否かを検知する。
この発明によれば、励磁電流の印加により交番磁界を発生する励磁コイルと、励磁コイルにより発生した交番磁界により該交番磁界内を通過する被検知物体から発生される信号を検知する検知コイルと、被検知物体が交番磁界内を通過する間に励磁コイルに印加する励磁電流を切り換える励磁電流切換手段とを具備し、励磁電流切換手段による励磁電流の切換えにより検知コイルからそれぞれ出力される検知出力に基づき被検知物体が所定の磁性体を付与されたものであるか否かを検知するように構成したので、磁性ワイヤが付与された物体がゲート内を通過する間に励磁コイルに複数の励磁電流を印加することで検知領域に応じた適当な磁界強度の磁界を発生させ、ノートPC等の信号源が一緒に持ち込まれてもノイズの影響を極力抑えて磁性ワイヤが付与された物体を精度良く検知することができるという効果を奏する。
以下、本発明の物体検知装置および物体検知方法の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の物体検知装置および物体検知方法に係わる検知ゲート101を示す模式図である。
検知ゲート101は、ゲート間に存在する磁性ワイヤ102が付与された記録紙103のゲート間の通過を禁止する。
磁性ワイヤ102は、Fe−Co系アモルファス材の大バルクハウゼン効果を有する強磁性体であり、記録紙103に剥きこまれる形で付与される。
検知ゲート101は左右のゲートに設けられた励磁コイルによって左右のゲートの間に交番磁界を発生させ、ゲート間に磁性ワイヤ102が付与された記録紙103が通過しようとすると、ゲート間に発生している交番磁界によって記録紙103内の磁性ワイヤ102に磁化反転が生じ急峻な磁気パルスが発生する。
この磁気パルスは磁性ワイヤ102の持つ大バルクハウゼン効果に伴う磁気パルスである。
検知ゲート101は、この急峻な磁気パルスを検知して、ゲートを通過しようとする記録紙103を検知することができる。
しかし、磁性ワイヤ102が付与された記録紙103と共にノートPCやスチール缶等の金属物を持って検知ゲート101を通過しようとすると、ノートPCやスチール缶等の金属物に強い磁界が印加された場合にはそれらが信号源となり、磁性ワイヤ102が発する急峻な磁気パルスを検知することが難しくなる。
本発明に係わる物体検知装置および物体検知方法は、ノートPCやスチール缶等が共に持ち込まれても磁性ワイヤ102が発する急峻な磁気パルスを検知できるように、検知領域に応じた適切な磁界強度の磁界を発生させることで、これら信号源の影響を極力抑えて記録紙103に記録された磁性ワイヤ102を検知するように構成される。
次に、本発明に係わる検知ゲート101の構成について図2を参照して説明を行なう。
図2は、本発明に係わる検知ゲート101の構成について示したブロック図である。
検知ゲート101は、励磁コイル201、検知コイル202、励磁回路203、検知回路204、信号処理回路205とで構成される。
検知ゲート101は、励磁コイル201と検知コイル202等で構成されるゲートの片側構成部分が向かい合わせに配置され、その間を通過する記録紙103を検知する。
また、ゲートの片側構成部分の励磁コイル201によって、ゲート間の空間の中央より分断される片側空間を中心に磁界が発生させられる。
そして両方のゲートに備えられた励磁コイル201によってゲート間の全空間に磁性ワイヤ102を検知する為の磁界が発生させられる。
励磁コイル201は励磁回路203と接続され、被検知物体が励磁コイル201より発生される交番磁界内を通過する間に、励磁回路203によって励磁コイル201に複数の交流電流が順次切り換えられて印加され、磁界強度の異なる複数の交番磁界が発生される。
励磁コイル201によって発生される磁界は、検知ゲート間の、記録紙103やノートPC206等の物体に印加する磁界である。
検知コイル202は、検知回路204と接続され、ゲート間の磁界の変化によって検知コイル202に流れる誘導電流が検知出力として検知回路204により測定される。
励磁回路203は、励磁コイル201より磁界を発生させる為の励磁電流として交流電流を励磁コイル201に印加させる。
また、励磁回路203は、被検知物体が励磁コイル201によって発生される交番磁界内を通過する間に、値の異なる複数の交流電流を順次切り換えて励磁コイル201に印加する。
検知回路204は、交流電流の切り換えにより、ゲート間の磁界の変化によって検知コイル202に流れるそれぞれの誘導電流を検知出力として測定し、測定したそれぞれの検知出力を信号処理回路205に送る。
信号処理回路205は、検知回路204より送られる検知出力より交番磁界成分を除去して磁性ワイヤ102から発せられる急峻な磁気パルスに対応したパルス信号を確認し、ゲート間を通過する被検知物体が磁性ワイヤ102が付与された記録紙206か否かを検知する。
このように構成される検知ゲート101の間を、磁性ワイヤ102が付与された記録紙103とノートPC206とが所持されて通過されようとすると、検知ゲート101において、ゲート間内の検知する領域に適した磁界強度の磁界が励磁コイル201より発生させられ、ノートPC206による影響が極力抑えられて記録紙103に付与された磁性ワイヤ102が精度良く検知される。
次に、検知ゲート101の間で分割された検知領域について図3を参照して説明をする。
図3は、検知ゲート101の間で分割された検知領域について示した模式図であり、図3(a)は励磁コイル201によって発生されるそれぞれ異なる3種類の最大磁界強度の磁界の検知領域について示した模式図であり、図3(b)は検知領域A301内に磁性ワイヤ102があるか否かを調べる為に励磁コイル201に印加される交流電流Aを示す図であり、図3(c)は検知領域B302内に磁性ワイヤ102があるか否かを調べる為に励磁コイル201に印加される交流電流Bを示す図であり、図3(d)は検知領域C303内に磁性ワイヤ102があるか否かを調べる為に励磁コイル201に印加される交流電流Cを示す図である。
図3(a)に示すように、他の交流電流と比べて値が比較的小さい交流電流Aが印加させたときの検知領域A301は、3つの領域の中でゲートに最も近い領域であり、また、交流電流Bを印加させたときの検知領域B302は、検知領域A301よりゲート中央よりの空間で、他の交流電流と比べて値が比較的大きい交流電流Cを印加させたときの検知領域C303は検知領域B302よりゲート中央よりの空間であり、これら3つの検知領域によって片側の励磁コイル201によって磁界が発生される空間が占められる。
また、交流電流A、B、Cの値について説明すると、検知領域A301で磁性ワイヤ102を検知する為に励磁コイル201に印加される交流電流Aの値はIaであり(本実施例では交流電流の最大値を交流電流の値として説明を行なう)、検知領域B302で磁性ワイヤ102を検知する為に励磁コイル201に印加される交流電流の値はIbであり、検知領域C303で磁性ワイヤ102を検知する為に励磁コイル201に印加される交流電流Cの値はIcであり、それぞれの大小関係はIa<Ib<Icである。
このように、励磁コイル201に印加される交流電流の値によって、ゲート間の検知領域は異なり、被検知物体が励磁コイル201によって発生される交番磁界内を通過する間に複数の交流電流は少なくとも1回は全ての種類の交流電流が励磁コイル201に印加されるように設定される。
次に、励磁コイル201に値Iaの交流電流Aが印加されるときに、検知ゲート101において、ノートPC206と共に持ち込まれた記録紙103が検知領域A301で検知される様子について図4を参照して説明を行なう。
図4は、励磁コイル201に値Iaの交流電流Aが印加されるときに、検知ゲート101において、ノートPC206と共に持ち込まれた記録紙103が検知される様子について示した図であり、図4(a)は検知ゲート101間の検知領域A301に存在する記録紙103とノートPC206とを示す模式図であり、図4(b)は励磁コイル201からの距離とその距離の地点での交番磁界の最大磁界強度との関係を示すグラフであり、図4(c)は励磁コイル201に印加される交流電流の値が従来のように大きい場合に検知される検知信号を示した模式図であり、図4(d)は励磁コイル201に印加される交流電流の値が検知領域A301に絞ったIaである場合に検知される検知信号を示した模式図である。
図4(a)に示すように、励磁コイル201に値がIaの交流電流Aが印加されると磁性ワイヤ102を検知する検知領域は、検知ゲート101近傍の検知領域A301となる。
励磁コイル201に印加される交流電流の値Iaは、図3(b)〜(d)に示して説明したように励磁コイル201に段階的に印加される交流電流の値であるIa、Ib、Icの中では一番小さいので、励磁コイル201に値Iaの交流電流Aが印加されたときの検知領域は、励磁コイル201に一番近い検知領域301が検知領域となる。
励磁コイル201に印加される交流電流Aによって発生される磁界強度は、検知領域A301内の励磁コイル201から最も遠い場所で磁性ワイヤ102の保磁力であるHc以上の磁界強度の磁界が発生し、検知領域A301内の励磁コイル付近の交番磁界の最大磁界強度は図4(b)に示すようにL1である。
しかし、従来のように励磁コイル201から発生させる交番磁界の磁界強度の値が常に一定でゲート中央まで保磁力Hc以上の磁界強度が発生するように励磁コイル201より磁界を発生させると(参照番号401)、検知領域A301内の励磁コイル201付近では、図4(b)に示すようにL2といった強い磁界が発生するようになってしまう。
このように検知領域A301内の励磁コイル201付近でL2といった強い磁界が発生された場合には、検知ゲート101内にノートPC206と記録紙103とが共に持ち込まれると、図4(c)に示すようにノートPC206がL2といった強い磁界で磁化されて信号源となってしまい、磁性ワイヤ102からのパルス信号はノイズに埋もれて検知ができなくなってしまう。
しかし、本発明の物体検知装置および物体検知方法に係わる検知ゲート101では、検知領域A301に発生される磁界は励磁コイル付近で磁界強度の値がL1となるので(参照番号402)、ノートPC206は励磁コイル201付近でも強い磁界が印加されることなくノートPC206のノイズが大きくならないので、図4(d)に示すように、磁性ワイヤ102が発する急峻な磁気パルスに対応したパルス信号が他の信号に埋もれることなく検知される。
このように励磁コイル201に値がIaの交流電流Aが印加されて調べられる検知領域A301では、検知領域A301内で磁性ワイヤ102を検知するのに適した磁界強度の磁界が発生されるので、記録紙103と共にノートPC206等がゲート内に持ち込まれても、ノートPC206による信号の影響を抑えて記録紙103に付与された磁性ワイヤ102を精度良く検知することが可能となる。
次に、励磁コイル201に値Ibの交流電流Bが印加されるときに、検知ゲート101において、ノートPC206と共に持ち込まれた記録紙103が検知領域B302で検知される様子について図5を参照して説明を行なう。
図5は、励磁コイル201に値Ibの交流電流Bが印加されるときに、検知ゲート101において、ノートPC206と共に持ち込まれた記録紙103が検知される様子について示した図であり、図5(a)は検知ゲート101間の検知領域B302に存在する記録紙103とノートPC206とを示す模式図であり、図5(b)は励磁コイル201からの距離とその距離の地点での交番磁界の最大磁界強度との関係を示すグラフであり、図5(c)は励磁コイル201に印加される交流信号の値が従来のように大きい場合に検知される検知信号を示した模式図であり、図5(d)は励磁コイル201に印加される交流信号の値が検知領域B302に絞ったIbである場合に検知される検知信号を示した模式図である。
図5(a)に示すように、励磁コイル201に値がIbの交流電流Bが印加されると、磁性ワイヤ102を検知する検知領域は、検知領域B302となる。
図5(b)に示すように、励磁コイル201に印加される交流電流Bによって発生される磁界は、検知領域B302内の励磁コイル201から最も遠い場所で、磁性ワイヤ102の保磁力Hc以上の磁界強度である(参照番号501)。
また、交流電流Bによって発生される検知領域B302内の磁界強度の値は、検知領域B302内の励磁コイル201に最も近い場所でL3となる。
しかし、従来のようにゲート中央まで磁性ワイヤ102の保磁力Hc以上の磁界が発生されるようにすると(参照番号502)、検知領域B302内の励磁コイル201に近い場所では、図5(b)に示すようにL4といった強い磁界強度の磁界が物体に印加されることになってしまう。
このような場合には、検知ゲート101内にノートPC206と磁性ワイヤ102とが共に持ち込まれると、図5(c)に示すように、ノートPC206がL4といった強い磁界強度で磁化されてノイズが発生し、磁性ワイヤ102からのパルス信号は発生した他の信号に埋もれて検知が困難になってしまう。
しかし、本発明の物体検知装置および物体検知方法に係わる検知ゲート101では、検知領域B302に発生される磁界強度は最大でも励磁コイル201に一番近い場所で磁界強度の値がL3となるので、ノートPC206は強い磁界強度の磁界が印加されることなく、図5(d)に示すように、磁性ワイヤ102が発する急峻な磁気パルスに対応したパルス信号がノートPC206の信号に埋もれることなく検知される。
このように励磁コイル201に値がIbの交流電流Bが印加されて調べられる検知領域B302では、検知領域B302内で磁性ワイヤ102を検知するのに適した磁界強度の磁界が発生されるので、記録紙103と共にノートPC206等がゲート内に持ち込まれても、ノートPC206による信号の影響を抑えて記録紙103に付与された磁性ワイヤ102を検知することが可能となる。
次に、励磁コイル201に値Icの交流電流Cが印加されるときに、ノートPC206と共に持ち込まれた記録紙が検知領域C303で検知される様子について図6を参照して説明を行なう。
図6は、励磁コイル201に値Icの交流電流Cが印加されるときに、検知ゲート101において、ノートPC206と共に持ち込まれた記録紙103が検知される様子について示した図であり、図6(a)は検知ゲート101間の検知領域C303に存在する記録紙103とノートPC206とを示す模式図であり、図6(b)は励磁コイル201からの距離とその距離の地点での交番磁界の最大磁界強度との関係を示すグラフであり、図6(c)は励磁コイル201に印加される交流電流の値が従来のように大きい場合に検知される検知信号を示した模式図であり、図6(d)は励磁コイル201に印加される交流電流の値が検知領域C303に絞ったIcである場合に検知される検知信号を示した模式図である。
図6(a)に示すように、励磁コイル201に値がIcの交流電流Cが印加される場合には、検知ゲート101を通過する磁性ワイヤ102を検知する検知領域は、検知領域C303となる。
図6(b)に示すように、励磁コイル201に交流電流Cが印加されることによって発生される磁界は、検知領域C303内の励磁コイル201から最も遠い場所で磁性ワイヤ102の保磁力Hc以上の磁界強度である。
また、交流電流Cによって発生される検知領域C303内の磁界強度の値は、検知領域C303内の励磁コイル201に最も近い場所でL5となる(参照番号601)。
このように発生される磁界の磁界強度は、従来発生される磁界の磁界強度と同じである(参照番号602)。
このような磁界強度の磁界が発生されると、ゲート101内に記録紙103と共に持ち込まれたノートPC206には強い磁界強度の磁界が印加されないので、ノートPC206による信号の影響を受けることなく、図6(d)に示すように磁性ワイヤ102が発する急峻な磁気パルスに対応したパルス信号が検出される。
次に、検知ゲート101において、図3を参照して説明した交流電流A、交流電流B、交流電流Cが励磁コイル201に印加されて磁性ワイヤ102の検知が行なわれる処理について図7を参照して説明する。
図7は、検知ゲート101において、交流電流A、交流電流B、交流電流Cが励磁コイル201に印加されて磁性ワイヤ102の検知が行なわれる処理について示したフローチャートである。
検知ゲート101において、磁性ワイヤ102の検知(参照番号601)が開始されると、励磁回路203によって励磁コイル201に交流電流Cが印加される(ステップ701)。
励磁コイル201に交流電流Cが印加されても検知コイル202より出力される検知出力に磁性ワイヤ102が発する磁気パルスに対応するパルス信号が検知されない場合には(ステップ702でNO)、次に、励磁コイル201に印加される励磁電流は、交流電流Bに切り換えられる(ステップ703)。
励磁コイル201に交流電流Bが印加されても検知コイル202より出力される検知出力に磁性ワイヤ102が発する磁気パルスに対応するパルス信号が検知されない場合には(ステップ704でNO)、次に、励磁コイル201に印加される励磁電流は、交流電流Aに切り換えられる(ステップ705)。
励磁コイル201に交流電流Aが印加されても検知コイル202より出力される検知出力に磁性ワイヤ102が発する磁気パルスに対応するパルス信号が検知されない場合には(ステップ706でNO)、再度、励磁コイル201に印加される励磁電流が交流電流Cに切り換えられるステップ701の処理から処理が繰り返される。
このようにステップ701からステップ706までに行なわれる複数の交流電流が励磁コイル201に印加される処理は、被検知物体が励磁コイル201より発生される交番磁界内を通過しようとする間に全ての種類の交流電流が少なくとも1回は印加されるように設定される。
また、各検知領域の検知が行なわれた結果、磁性ワイヤ102が発する磁気パルスに対応するパルス信号が検知された場合には(ステップ702でYES、ステップ704でYES、ステップ706でYES)、磁性ワイヤ102がゲート内で検知されたとして、検知ゲート101内に備える報知ブザーで報知する(ステップ707)。
このように、励磁コイル201に印加する交流電流の値を交流電流C、交流電流B、交流電流Aと切り換えて検知領域を検知領域C303、検知領域B302、検知領域A301と変化させ、交流電流の切り換えにより検知コイル202からそれぞれ出力される検知出力に基づいて信号処理回路205で磁性ワイヤ102のパルス信号を検知するので、記録紙103と共にノートPC206が持ち込まれても、ノートPC206による信号の影響が少ない状態で磁性ワイヤ102のパルス信号を精度良く検知することができる。
なお、最初のステップ701で交流電流Cが励磁コイル201に印加された時に検知領域C303以外の検知領域B302、検知領域A301に存在する磁性ワイヤ102のパルス信号が検知されることももちろんある。
それは、ゲートにノートPC206等のノイズ源が記録紙103と一緒に持ち込まれない場合や、仮にノートPC206等が記録紙103と一緒に持ち込まれたとしてもノートPC206による信号の影響が少ない場合である。
同様に、ステップ703で交流電流Bが励磁コイル201に印加された時に検知領域B302以外の検知領域A301に存在する磁性ワイヤ102のパルス信号が検知されることももちろんある。
なお、本実施例においては検知ゲート101で磁性ワイヤ102が付与された記録紙103を検知するように説明したが、ゲート間に進入したことが検知される物体は磁性ワイヤ102が付与されていれば特に記録紙という媒体には限定されない。
なお、記録紙103に付与される磁性ワイヤ102は大バルクハウゼン効果を有する強磁性体であればよく、特にワイヤという媒体には限定されない。
なお、励磁コイル201に印加させる交流電流は、値が異なる3種類の交流電流を流して3箇所の検知領域(検知領域301、302、303)を調べるように説明したが、値が異なる交流電流の種類は3種類に限定されるものではなく複数であればよい。
また、値が異なる複数の交流電流を流す際に、それぞれの交流電流が段階的に変化するのではなくてなめらかに変化するように交流電流を印加させてもよい。
つまり、図3を参照して説明した例では、IaとIcの間にIbを1つだけ設けるのではなく多数の値を設定して、励磁コイル201に印加される交流電流がIaからIcまで滑らかに変化するようにすることもできる。
なお、本実施例では、ゲート片側構成部分に備えられる励磁コイル201がゲート間のゲート中央から励磁コイル201までの半分の空間に磁性ワイヤ102を検知する為の磁界を発生させるように説明したが、片方のゲートがダミーで片方のゲートに励磁コイルが設置されている検知ゲートや片方のゲートに励磁コイルが設置され他方のゲートに検知コイルが設置されている検知ゲートであって、励磁コイルが設置されている片方のゲートによってゲート間の全空間に磁性ワイヤ102を検知する為の磁界が発生される検知ゲートにおいても本発明の物体検知装置および物体検知方法は適用できる。
この発明は、励磁コイルで磁界を発生させて磁性ワイヤが付与された記録紙等の通過しようとする物体を検知する検知ゲートにおいて利用可能である。
この発明によれば、磁性ワイヤが付与された物体がゲート内を通過する間に励磁コイルに複数の励磁電流を印加して複数の磁界強度の磁界を発生させ、ノートPC等が記録紙等と一緒に持ち込まれても、ノートPC等からの信号の影響を少なくして磁性ワイヤのパルス信号を検知して記録紙等の物体を検知することができる。
検知ゲート101を示す模式図。 検知ゲート101の構成を示すブロック図。 最大磁界強度の異なるそれぞれの磁界の検知領域を示す模式図。 値がIaの交流電流によって記録紙103が検知される様子を示した図。 値がIbの交流電流によって記録紙103が検知される様子を示した図。 値がIcの交流電流によって記録紙103が検知される様子を示した図。 検知ゲート101で行なわれる処理を示すフローチャート。
符号の説明
101 検知ゲート
102 磁性ワイヤ
103 記録紙
201 励磁コイル
202 検知コイル
203 励磁回路
204 検知回路
205 信号処理回路
206 ノートPC

Claims (3)

  1. 励磁電流の印加により交番磁界を発生する励磁コイルと、
    前記励磁コイルにより発生した交番磁界により該交番磁界内を通過する被検知物体から発生される信号を検知する検知コイルと、
    前記被検知物体が前記交番磁界内を通過する間に前記励磁コイルに印加する励磁電流を切り換える励磁電流切換手段と
    を具備し、
    前記励磁電流切換手段による前記励磁電流の切換えにより前記検知コイルからそれぞれ出力される検知出力に基づき前記被検知物体が所定の磁性体を付与されたものであるか否かを検知する物体検知装置。
  2. 前記励磁電流切換手段は、
    複数の励磁電流を発生する励磁電流発生手段と、
    前記被検知物体が前記交番磁界内を通過する間に前記励磁コイルに印加する励磁電流を前記励磁電流発生手段から発生される複数の励磁電流に順次切り換える切換手段と
    を具備する請求項1記載の物体検知装置。
  3. 励磁コイルから発生する交番磁界内を被検知物体が通過する間に、該励磁コイルに印加する複数の励磁電流を順次切換えるとともに、
    前記励磁コイルから発生した交番磁界により該交番磁界内を通過する被検知物体から発生される信号を検知コイルにより検知し、
    前記励磁電流の切換えにより前記検知コイルからそれぞれ出力される検知出力に基づき前記被検知物体が所定の磁性体を付与されたものであるか否かを検知する物体検知方法。
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