JP2008045716A - ショック・アブソーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】制動力を初期には小さくでき、漸次増大することを容易に実現する。
【解決手段】シリンダ10内を液体室20側と液移動室30側とに区画し移動可能に配置されたピストン50と、このピストン50に前記液体室20側と液移動室30側とを連通するよう設けられた液体Qの流通路51と、前記ピストン50に設けられシリンダ10の外部へ延出するピストンロッド55から構成したショック・アブソーバにおいて、
前記ピストン50の外周とシリンダ10の内周との間に、ピストンストロークの方向に延設されて前記液体室20と液移動室30とを連通させる緩衝路Kを形成し、前記緩衝路Kに、ピストンストロークの方向に断面積を漸次変化させる遷移面54を設けたことを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明はショック・アブソーバに関する。
従来のショック・アブソーバとして例えば、特許文献1に示された図14に示すものがある。図示したように、作動ロッド4に制動対象物から入力があると、ピストン3が液体室1側に移動し、この液体室1内の液体が液体通孔5を通過して上液体室1b内に流入する。この液体が液体通孔5を通過するオリフィス効果と液圧によって前記作動ロッド4に制動力が作用するように構成されている。
ところが液体室1の内周面は、図示されているようにストレートな円筒状を呈している。このため、作動ロッド4に制動対象物から入力があり、ピストン3が液体室1側に移動を開始すると、図11に一点鎖線faや二点鎖線fbで示すようにピストン3の移動開始当初から大きな制動力が働くことになる。
従って、開閉蓋のショック・アブソーバとして使用した場合、閉じ動作に対して、当初から大きな制動反力が働いてしまい、円滑な閉じ動作の障害となる。反面、制動を弱めると、閉じ動作によるショックを吸収しきれず、最終的なソフトな閉じ動作の障害となる。
特開平1−169139号公報
解決しようとする問題点は、ショック・アブソーバの作動当初から制動力が一律に働く点である。
本発明は、制動力を変化させることができるようにするために、シリンダ内を液体室側と液移動室側とに区画し移動可能に配置されたピストンと、このピストンに前記液体室側と液移動室側とを連通するよう設けられた液体の流通路と、前記ピストンに設けられシリンダ外部へ延出するピストンロッドとから構成したショック・アブソーバにおいて、前記ピストン外周とシリンダ内周との間に、ピストンストロークの方向に延設されて前記液体室と液移動室とを連通させる緩衝路を形成し、前記緩衝路に、ピストンストロークの方向に断面積を漸次変化させる遷移面を設けたことを最も主要な特徴とする。
本発明のショック・アブソーバは、シリンダ内を液体室側と液移動室側とに区画し移動可能に配置されたピストンと、このピストンに前記液体室側と液移動室側とを連通するよう設けられた液体の流通路と、前記ピストンに設けられシリンダ外部へ延出するピストンロッドとから構成したショック・アブソーバにおいて、前記ピストン外周とシリンダ内周との間に、ピストンストロークの方向に延設されて前記液体室と液移動室とを連通させる緩衝路を形成し、前記緩衝路に、ピストンストロークの方向に断面積を漸次変化させる遷移面を設けたから、制動力を初期には小さくでき、漸次増大することができる。
制動力を変化させることを可能にするという目的を、断面積の漸次変化する緩衝路により実現した。
図は、本発明の実施例1に係るショック・アブソーバで、図1はピストンをシリンダの中間部分まで移動した状態、すなわち、待機状態を示す正面視断面説明図、図2はピストンをシリンダのヘッド部分まで移動した状態、すなわち、制動力発生状態を示す正面視断面説明図、図5はピストンを示す斜視説明図である。
この実施例1からなるショック・アブソーバE1は、シリンダ10内を液体室20側と液移動室30側とに区画して移動可能に配置されたピストン50と、このピストン50に前記液体室20側と液移動室30側とを連通するよう設けられた液体Qの流通路51と、前記ピストン50に摺動可能に設けられこのピストン50の移動に伴って前記流通路51を開閉する弁体52と、前記ピストン50に設けられシリンダ10の外部へ延出するピストンロッド55から構成されている。
そして、この実施例1では、特に、前記ピストン50の外周50aに、ピストンスロッド55の方向に延設されて前記液体室20と液移動室30との間を連通させる緩衝路Kを形成する溝部53が設けられており、この溝部53に、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面54が設けられている。
さらに説明するとこの実施例1において、前記シリンダ10の内径は、主として前記液体室20を構成する小径部10bと、主として前記液移動室30を構成する中径部10cと、主として後述する調圧室40を構成する大径部10dから構成されており、上記中径部10cの内径は、小径部10bの内径と大径部10dの内径の中間に位置し、この中径部10cの液体室20側端部10eは、ピストン50が図1に示すように待機位置にある時、前記緩衝路Kを形成する溝部53の中間部に位置するよう設けられている。
前記ピストン50には上述したように、外周50aにピストンスロッド55の方向に緩衝路Kを形成する溝部53が延設されており、この溝部53に、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面54が設けられている。
緩衝路Kの断面積を漸次変化させる手段としのて遷移面54には、前記ピストン50が前記液移動室30側から液体室20側へ移動するとき、前記緩衝路Kの断面積を漸減することができる傾斜面54aにより構成されている。なお、溝部53の側面54bは、相互に平行に形成されている。
またピストン50の外周50aには、前記シリンダ10の内周面との間でシールを行うシール部材56を収容するシール部材装着溝57を備え、前記遷移面54はピストン50の先端58から前記シール部材装着溝57に亘って設けられている。
この実施例において前記傾斜面54aは、溝部53の中間部からシール部材装着溝57に亘って底面に設けられているが、これは溝部53の側面に設けても良いのは勿論である。なお、前記シール部材56は、この実施例においてOリング56aが用いられている。また、前記緩衝路Kを形成する溝部53はピストン50の周囲に複数個配置しても良い。複数個配置する場合は、それぞれの溝部53が相対向するように配置することが好ましい。
実施例1からなるショック・アブソーバE1は、上述したように構成されているので、
図1に示す状態、すなわち、待機状態でピストンロッド55に制御対象物から入力があると、ピストンロッド55からピストン50に力が伝達され、ピストン50は液体室20側、すなわち、シリンダ10のヘッド10a側に移動する。すると、液体室20内の液体Qは、ピストン50の周囲とシリンダ10の内周の隙間を通過して液移動室30内に移動する。このとき、液体Qが、ピストン50の緩衝路Kを形成する溝部53を通過して前記液体室20から液移動室30へと移動する。この移動する液体Qの量を、緩衝路Kが設けられていない場合と比較して多くできるので、液体Qが通過する抵抗力が少なくなり制動効果を緩和することができる。(図11参照)
この制動効果を緩和できる状態は、ピストン50に設けられているOリング56aが、シリンダ10の中径部10c、すなわち、液移動室30を通過し、液体室20側端部10eを越えてシリンダ10の小径部10b、すなわち、液体室20に到達するまで続行する。さらに、緩衝路Kの断面積を漸減することができる傾斜面54aを設けてあるので、制動効果を徐々に大きくしていくことができる。
ピストン50に設けられているOリング56aが、液体室20に到達すると、緩衝路KがOリング56aによって遮断されて液体室20内の液圧が高くなり、高くなった液圧によって弁体52がピストン50側に移動して流通路51を閉鎖し、液体室20内の液体Qは、ピストン50の周囲とシリンダ10の内周の隙間のみを通過して液移動室30内に移動することになり、抵抗力が高まり十分な制動効果を得ることができる。
なお、前記弁体52がピストン50側に移動して流通路51を閉鎖するタイミングは、用途に応じて適宜選定すれば良い。
上述したように、この実施例では制動力を、初期には小さくでき、漸次増大することができる。従って、例えば電子レンジの開閉蓋のように、ヒンジにスプリングが組み込まれ常時閉方向に附勢されている場合、開状態の開閉蓋を軽く閉方向に動かすだけで、自動的に静かに閉めることができる。これは、作動初期には制動力を小さくできるので、開状態の開閉蓋を軽く閉方向に動かすだけで、ヒンジに組み込まれたスプリングの復元力によって開閉蓋が閉方向に動きだし、その速度が所定の値を超えると制動力が漸次増大し、閉動作の終盤で、ショック・アブソーバE1の制動力が、スプリングの復元力に近づいて開閉蓋を自動的に静かに閉めることができる。
以下図示されている他の構成について説明する。
図1及び図2に示されているように、40は前記液移動室30に関連して設けられた調圧室、60は移動シール部材で、前記液移動室30及び調圧室40間を区画し液移動室30の圧力増大に応じて調圧室40側へ移動可能に構成されており、この移動シール部材60の調圧室40側には、弾撥力発生部70が一体的に設けられている。この弾撥力発生部70は、ゴム状弾性体で成形され、前記移動シール部材60を液移動室30側に付勢可能に形成されている。
さらに説明するとこの実施例1において、前記移動シール部材60は図に示すように、リング状に成形されたゴム状弾性体で構成され、外周側に前記調圧室40の内周面に当接する当接部61を有すると共に、内周側に前記ピストンロッド55の外周面に当接する当接部62を有し、前記各当接部61,62は、それぞれリップ形状に成形されている。
また、この移動シール部材60には、液体室20側に全周に亘って凹溝63が形成されており、この移動シール部材60の液体室20側に前記粘性液体Qの圧力が作用した時、前記リップ形状の各当接部61,62が、前記凹溝63を中心として押し広げられ、リップ形状の当接部61は、全外周に亘って調圧室40の内周面に圧接されてシール効果を向上する一方、リップ形状の当接部62は、全内周に亘ってピストンロッド55の外周面に圧接されてシール効果を向上することができる。
従って、調圧室40内の気密性を大幅に向上することができ、移動シール部材60が調圧室40内の気体を圧縮しつつ移動し内圧が高まっても、高圧の気体が液移動室30側に漏洩するのを確実に阻止することができる。
上述した移動シール部材60及び弾撥力発生部70はこの実施例1において、ゴムを主成分としたゴム状弾性体を用いたが、弾性を有する合成樹脂を主成分としたゴム状弾性体を用いても良いのは勿論である。
なお、図1において11は蓋部材で、シリンダ10の調圧室40側端部に設けられ、前記弾撥力発生部70の自由端71側を受けるものである。この蓋部材11の外周と調圧室40の内周面、及び蓋部材11の内周とピストンロッド55の外周面との間は、気密性を必ずしも付与する必要はない。これは、弾撥力発生部70の弾撥力によって前記移動シール部材60に液移動室30側への抗力を付与することができるからである。
上述したように構成されているので、ピストンロッド55に制御対象物から入力があり、ピストンロッド55が液移動室30内に進入することで、その体積分の液体Qが移動シール部材60を調圧室40側に押圧する。
さらに、ピストン50を同方向に移動すると、移動シール部材60の調圧室40側に設けられている弾撥力発生部70を圧縮し、移動シール部材60は蓋部材11側に移動する一方、ピストンロッド55が押しのける粘性液体Qの圧力が移動シール部材60に大きく作用し、前記リップ形状の各当接部61,62が、前記凹溝63を中心として押し広げられ、リップ形状の当接部61は、全外周に亘って調圧室40の内周面に圧接されてシール効果を向上する一方、リップ形状の当接部62は、全内周に亘ってピストンロッド55の外周面に圧接されてシール効果を向上しつつ、前記弾撥力発生部70をさらに圧縮し、移動シール部材60は蓋部材11側に移動する。
この調圧室40内の弾撥力発生部70の圧縮、並びに移動シール部材60及びピストンロッド55に対する摺動抵抗によりピストン50に抗力が付与されてその動きが制限され、入力された衝撃が緩和され良好な緩衝効果を得ることができる。
ピストンロッド55に対する制御対象物からの入力が無くなり、ピストンロッド55がシリンダ10外へ押し出されると、弾撥力発生部70の反撥力で移動シール部材60が液体室20側に復帰移動し、この移動圧力で液移動室30内の液体Qが、流通路51を通過して弁体52を開放して液体室20側に移動し、ピストン50は容易に元の状態に復帰する。
なお、この実施例において、前記ピストン50の移動に伴って前記流通路51を開閉する弁体52を、ピストン50に摺動可能に設けてあるが、この弁体52は設けてなくても、緩衝効果を得ることができるのは勿論である。
また、上述したように実施例1において、移動シール部材60の調圧室40側に弾撥力発生部70を一体的に設け、この弾撥力発生部70の自由端71側を蓋部材11に当接し、この弾撥力発生部70の弾撥力によって前記移動シール部材60に、液移動室30側への抗力機能を付与したから、構造を単純化できる一方、構成部品点数も削減でき、コストダウンや重量軽減を容易に実現することができる。
さらに、実施例1からなるショック・アブソーバE1の場合は、前記ピストン50の移動に伴って前記流通路51を開閉する弁体52を、ピストン50に摺動可能に設けたので、上述した緩衝効果を、より顕著化、迅速化することができる。
図は、本発明の実施例2に係るショック・アブソーバで、図3はピストンをシリンダの中間部分まで移動した状態、すなわち、待機状態を示す正面視断面説明図、図4はピストンをシリンダのヘッド部分まで移動した状態、すなわち、制動力発生状態を示す正面視断面説明図、図6はピストンを示す斜視説明図である。
この実施例2からなるショック・アブソーバE2は、前述した実施例1からなるショック・アブソーバE1と、構造及び奏する効果が同様であるから詳細な説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
すなわち、前述した実施例1において、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面54を構成する傾斜面54aは、溝部53の中間部からシール部材装着溝57に亘って底面に設けられているが、本実施例2において遷移面54Aを構成する傾斜面54Aaは、溝部53の底面に、ピストン50の先端58から前記シール部材装着溝57に亘って連続した傾斜面を設けた点が相違しており、また、実施例1においてシール部材56としてOリング56aが用いられているが、この実施例2では、ピストンリング56bを用いた点が相違している。この実施例においも、制動力を、初期には小さくでき、漸次増大することができるのは勿論である。(図12参照)
また、前記弾撥力発生部70は、前述した実施例1において、移動シール部材60の調圧室40側に一体的に設けたが、この実施例2では弾撥力発生部70を、保持部材14の移動シール部材60側に一体的に設け、この弾撥力発生部70の自由端71側を移動シール部材60の調圧室40側に当接した点が相違している。
このように実施例2では、保持部材14の移動シール部材60側に弾撥力発生部70を一体的に設け、この弾撥力発生部70の自由端71側を移動シール部材60の調圧室40側に当接し、この弾撥力発生部70の弾撥力によって前記移動シール部材60に、液移動室30側への抗力機能を付与するようにしたから、実施例1と同様に構造を単純化できる一方、構成部品点数も削減でき、コストダウンや重量軽減を容易に実現することができる。
なお、弾撥力発生部70を有する保持部材14は、前記蓋部材11の移動シール部材60側に一体的に設けても良いのは勿論である。
図7は、本発明の実施例3に係るショック・アブソーバのピストンを示す斜視説明図である。
この実施例3からなるショック・アブソーバE3は、前述した実施例1からなるショック・アブソーバE1と、構造及び奏する効果が同様であるから詳細な説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
すなわち、前述した実施例1において、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面54は、溝部53の底面に設けられているが、本実施例3のショック・アブソーバE3において遷移面54Bは、溝部53の左右両側面に、ピストン50の先端58から前記シール部材装着溝57に亘って連続した傾斜面54Baを設けた点が相違している。この実施例においも、制動力を、初期には小さくでき、漸次増大することができるのは勿論である。
図8は、本発明の実施例4に係るショック・アブソーバのピストンを示す斜視説明図である。
この実施例4からなるショック・アブソーバE4は、前述した実施例1からなるショック・アブソーバE1と、構造及び奏する効果が同様であるから詳細な説明は省略し、相違点についてのみ説明する。
すなわち、前述した実施例1において、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面54は、溝部53の底面に設けられているが、本実施例4において遷移面54Cは、上述した各実施例のように溝部53を設けず、ピストン50の外周面50aに設けたテーパー面54Caにより構成した。従って、テーパー面54Caにより緩衝路Kの断面積を周方向全体に亘って漸次変化させることができる。この実施例においも、制動力を、初期には小さくでき、漸次増大することができるのは勿論である。
図9及び図10は、本発明の実施例5に係るショック・アブソーバであり、図9はピストンをシリンダの中間部分まで移動した状態、すなわち、待機状態を示す正面視断面説明図、図10はピストンをシリンダのヘッド部分まで移動した状態、すなわち、制動力発生状態を示す正面視断面説明図である。
この実施例5からなるショック・アブソーバE5は、シリンダ10側に遷移面16を形成して緩衝路Kを設けたものである。
すなわち、この実施例において緩衝路Kの遷移面16は、図示したようにシリンダ10の内周に配置されている。すなはち、前記シリンダ10の内周に、ピストンスロッド55の方向に延設されて前記液体室20と液移動室30との間を連通させる緩衝路Kを形成する溝部15を設け、この溝部15に、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面16が設けられている。
さらに説明すると緩衝路Kを構成する溝部15は、シリンダ10の主として液体室20を構成する小径部10bに設けられ、溝部15の液移動室30側は、この液移動室30を構成する中径部10cに開口し、この溝部15に、前記緩衝路Kの断面積を漸次変化させる遷移面16が設けられている。この遷移面16は、前記ピストン50が前記液移動室30側から液体室20側へ移動するとき、前記緩衝路Kの断面積を漸減することができる傾斜面16aで構成されている。
また、前記緩衝路Kを形成する溝部15はシリンダ10の周囲に複数個配置されており、それぞれの溝部15が相対向するように配置されている。
実施例5からなるショック・アブソーバE5は、上述したように構成されているので、
図9に示す状態、すなわち、待機状態でピストンロッド55に制御対象物から入力があると、ピストンロッド55からピストン50に力が伝達され、ピストン50は液体室20側、すなわち、シリンダ10のヘッド10a側に移動する。すると、液体室20内の液体Qは、ピストン50の周囲とシリンダ10の内周の隙間を通過して液移動室30内に移動する。このとき、液体Qが、シリンダ10の緩衝路Kを形成する溝部15を通過して前記液体室20から液移動室30へと移動する。この移動する液体Qの量を、緩衝路Kが設けられていない場合と比較して多くできるので、液体Qが通過する抵抗力が少なくなり制動効果を緩和することができる。
さらに、緩衝路Kの断面積を漸減することができる傾斜面16aを設けてあるので、制動効果を徐々に大きくしていくことができる。
この制動効果を緩和できる状態は、ピストン50の先端58が、緩衝路Kの液体室20側端部Kaを越えて、ピストン50の外周で緩衝路Kを閉鎖するまで続行する。ピストン50の先端58が、緩衝路Kの液体室20側端部Kaに到達すると、液体室20内の液圧が高くなり、高くなった液圧によって弁体52がピストン50側に移動して流通路51を閉鎖し、液体室20内の液体Qは、ピストン50の周囲とシリンダ10の内周の隙間のみを通過して液移動室30内に移動することになり、抵抗力が高まり十分な制動効果を得ることができる。
なお、前記弁体52がピストン50側に移動して流通路51を閉鎖するタイミングは、用途に応じて適宜選定すれば良い。また、図9及び図10において符号が記載されているにもかかわらず、構造が説明されていない部分は、前述した実施例1と同様であるから、ここでの説明は省略する。
上述したように、この実施例においも、制動力を、初期には小さくでき、漸次増大することができる。
(使用例)
図13は実施例1からなるショック・アブソーバE1を電子レンジの開閉蓋のヒンジ部に用いた例を示す斜視説明図である。
電子レンジRの開閉蓋R1には、この開閉蓋R1を軽く閉方向に動かすだけで自動的に閉り、しかも無闇に開かないように、ヒンジ部R2にスプリング(図示しない)が組み込まれ常時閉方向に附勢されている。ところが、スプリングが組み込まれ常時閉方向に附勢されている場合、スプリングの復元力によって閉動作の終盤で衝突音や振動が発生する恐れがあるので、実施例1からなるショック・アブソーバE1をヒンジ部R2に組み込んだところ、開状態の開閉蓋R1を軽く閉方向に動かすだけで、自動的に静かに閉めることができた。
これは、ショック・アブソーバE1は前述したように、作動初期には制動力を小さくできるので、開状態の開閉蓋を軽く閉方向に動かすだけで、ヒンジに組み込まれたスプリングの復元力によって開閉蓋Rが閉方向に動きだし、その速度が所定の値を超えると制動力が漸次増大し、閉動作の終盤で、ショック・アブソーバE1の制動力が、スプリングの復元力に近づいて開閉蓋を自動的に静かに閉めることができるからである。
本発明の実施例1に係るショック・アブソーバE1を示すピストンをシリンダの中間部分まで移動した状態、すなわち、待機状態を示す正面視断面説明図である。 同上ピストンをシリンダのヘッド部分まで移動した状態、すなわち、制動力発生状態を示す正面視断面説明図である。 本発明の実施例2に係るショック・アブソーバE2を示すピストンをシリンダの中間部分まで移動した状態、すなわち、待機状態を示す正面視断面説明図である。 同上ピストンをシリンダのヘッド部分まで移動した状態、すなわち、制動力発生状態を示す正面視断面説明図である。 本発明の実施例1に係るショック・アブソーバE1のピストンを示す斜視説明図である。 本発明の実施例2に係るショック・アブソーバE2のピストンを示す斜視説明図である。 本発明の実施例3に係るショック・アブソーバE3のピストンを示す斜視説明図である。 本発明の実施例4に係るショック・アブソーバE4のピストンを示す斜視説明図である。 本発明の実施例5に係るショック・アブソーバE5を示すピストンをシリンダの中間部分まで移動した状態、すなわち、待機状態を示す正面視断面説明図である。 同上ピストンをシリンダのヘッド部分まで移動した状態、すなわち、制動力発生状態を示す正面視断面説明図である。 本発明の実施例1に係るショック・アブソーバE1のピストン移動距離と発生制動力との関係を示す図である。 本発明の実施例2に係るショック・アブソーバE2のピストン移動距離と発生制動力との関係を示す図である。 本発明の使用例を示す斜視説明図である。 従来のショック・アブソーバを示す正面視断面説明図である。
符号の説明
10 シリンダ
10b 内周面
20 液体室
30 液移動室
50 ピストン
50a 外周
51 流通路
53 溝部
54 遷移面
54a 傾斜面
55 ピストンロッド
56 シール部材
57 シール部材装着溝
58 ピストンの先端
Q 液体
K 緩衝路

Claims (4)

  1. シリンダ内を液体室側と液移動室側とに区画し移動可能に配置されたピストンと、
    該ピストンに前記液体室側と液移動室側とを連通するよう設けられた液体の流通路と、
    前記ピストンに設けられシリンダ外部へ延出するピストンロッドとから構成したショック・アブソーバにおいて、
    前記ピストン外周とシリンダ内周との間に、ピストンストロークの方向に延設されて前記液体室と液移動室とを連通させる緩衝路を形成し、前記緩衝路に、ピストンストロークの方向に断面積を漸次変化させる遷移面を設けたことを特徴とするショック・アブソーバ。
  2. 請求項1記載のショック・アブソーバであって、
    前記ピストン外周とシリンダ内周との少なくとも一方に、前記遷移面を有する溝部を設けたことを特徴とするショック・アブソーバ。
  3. 請求項1又は2記載のショック・アブソーバであって、
    前記遷移面は、前記ピストンが前記液体室側から液移動室側へ移動するとき前記緩衝路の断面積を減少させる傾斜面であることを特徴とするショック・アブソーバ。
  4. 請求項2又は3記載のショック・アブソーバであって、
    前記ピストンは、前記シリンダ内周面との間でシールを行うシール部材を支持するシール部材装着溝を備え、前記遷移面を有する溝部は、前記ピストンの先端から前記シール部材装着溝に亘って設けられたことを特徴とするショック・アブソーバ。
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