JP2008044383A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共通液室に溜まったエアを効率良くかつ簡易な構成で除去することが可能な液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】インクジェットヘッド1は、供給された液体を複数のノズル孔14を介して吐出する。インクジェットヘッド1は、液体導入口23A、液体排出口23B、共通液室、および複数の個別液室を備える。液体導入口23Aは、外部から供給される液体を受け入れる。液体排出口23Bは、外部に液体を排出する。共通液室は、液体導入口23Aおよび液体排出口23Bを連通するように配置される。複数の個別液室は、共通液室および複数のノズル孔14のそれぞれを連通する。
【選択図】図3

Description

この発明は、複数のノズルを介して液滴を吐出する液滴吐出ユニット、およびこれを備えた液滴吐出装置に関する。
液滴吐出装置は、複数のノズルを介して液滴を吐出する液滴吐出ユニットを備える。液滴吐出ユニットは、共通液室および個別液室を有している。液滴吐出ユニットは、共通液室に供給された液体を各個別液室に導き、各個別液室からノズルを介して外部に吐出する。液滴の吐出の方式の代表例として、各個別液室に機械的変形を加えることによって各個別液室内に圧力を発生させて液滴を吐出する方式や、各個別液室に配置した発熱素子で液体を気化させることによって各個別液室に圧力を発生させて液滴を吐出する方式が挙げられる。
液滴吐出ユニットを液滴吐出装置に組み込む際には、通常、流路構成部材およびベース部材が用いられることが多かった。流路構成部材は、液滴吐出ユニットに導入すべき液体が流れる流路を構築する役割を担う。ベース部材は、液滴吐出ユニットや流路構成部材を含むいくつかの部品を保持する役割を担う。従来、液滴吐出ユニット、流路構成部材、ベース部材の構成や、これらの組み立て方に創意工夫を施すことによって液滴吐出装置の信頼性の向上が図られてきた。
ところが、近年、液滴吐出ユニットにおけるノズルの高密度化やノズル数の増大化によって、液滴吐出装置が発熱し易くなっている。この結果、液滴吐出ユニット、流路構成部材、ベース部材を構成する素材の線膨張係数の差によって、使用中に割れが生じるといった問題が発生することがあった。
このような問題を解決するための従来技術の中には、液滴吐出ユニットとベース部材との間に弾性部材を配置するもの(例えば、特許文献1参照)や、ベース部材にセラミックスを用いるもの(例えば、特許文献2参照。)が存在する。これらの従来技術によれば、液滴吐出ユニットとベース部材との開の線膨張係数の差に起因する割れ等の発生を防止することができると言われていた。
特開2001−322285号公報 特開2000−190500号公報
しかしながら、ノズルの高密度化やノズル数の増大化に起因する問題は、部材間の線膨張係数の差に起因する割れ等の発生だけではない。例えば、ノズルの高密度化やノズル数の増大化によって、共通液室内にエアが溜まり易くなることがあった。共通液室内にエアが溜まると、液滴の不吐出といった不具合が発生し易くなる。このため、共通液室に溜まったエアを効率良く除去することが必要である。特に、近年の液滴吐出装置のコンパクト化の要請を考慮すると、なるべく簡易な構成で、共通液室に溜まったエアを除去することが重要であると言える。
この発明の目的は、共通液室に溜まったエアを効率良くかつ簡易な構成で除去することが可能な液滴吐出装置を提供することである。
(1) 第1の発明に係る液滴吐出ユニットは、供給された液体を複数のノズルを介して吐出する液滴吐出ユニットであって、本体、共通液室、複数の個別液室、および液体導入口、液体排出口を備える。
共通液室は、本体の内部に設けられる。複数の個別液室は、本体の内部に設けられるとともに共通液室および複数のノズルのそれぞれを連通する。液体導入口は、本体の第1の側面に露出するとともに共通液室に連続する。液体排出口は、第1の側面の反対側に位置する第2の側面に露出するとともに共通液室に連続する。
液体導入口は、本体の外部から共通液室に液体を導入するための開口である。共通液室に導入された液体は、複数の個別液室のそれぞれに流れ込み、各個別液室からノズルを介して外部に吐出される。さらに、共通液室は液体排出口にも連続している。液体排出口は、共通液室における液体導入口の反対側に位置しており、共通液室から液体を排出するための開口である。液体導入口を介して共通液室に導入された液体は、反対側に位置する液体排出口を介して共通液室から排出される。
このように液体導入口および液体排出口が共通液室に設けられることによって、液滴吐出ユニットを液滴吐出装置に適用した場合に、共通液室に溜まったエアを除去するための流路が構築し易くなる。
(2)第2の発明に係る液滴吐出装置は、(1)に記載の液滴吐出ユニットを備えるとともに、液滴吐出ユニットを用いて液滴を吐出する液滴吐出装置であって、第1の弾性シール部材、第2の弾性シール部材、および流路構成手段を備える。
第1の弾性シール部材は、液体導入口に設けられる。第2の弾性シール部材は、液体排出口に設けられる。流路構成手段は、液体導入口に連続すべき第1の液体流路が内部に設けられた第1の流路構成部および液体排出口に連続すべき第2の液体流路が内部に設けられた第2の流路構成部を少なくとも有する。第1の流路構成部は、第1の弾性シール部材を介して液滴吐出ユニットの第1の側面と圧接するように配置される。第2の流路構成部は、第2の弾性シール部材を介して液滴吐出ユニットの第2の側面と圧接するように配置される。
この構成においては、流路構成手段の第1の流路構成部および第2の流路構成部によって挟まれるように液滴吐出ユニットが配置される。液滴吐出ユニットと流路構成手段との接続部分には、第1の弾性シール部材および第2の弾性シール部材が介在する。このため、線膨張係数の差によって、温度変化が生じた際の液滴吐出ユニットの変形量と流路構成手段の変形量とに差が生じる場合でも、その変形量の差が第1の弾性シール部材および第2の弾性シール部材によって吸収される。この結果、液滴吐出ユニットおよび流路構成手段が、熱応力の影響を受けにくくなる。
また、第1の弾性シール部材および第2の弾性シール部材は、互いに液滴吐出ユニットの反対側の面に配置されるため、第1の弾性シール部材および第2の弾性シール部材からの力が、互いに打ち消しあうように液滴吐出ユニットに作用する。
(3) 第3の発明に係る液滴吐出装置は、(2)に記載の液滴吐出装置は、ベース部材および介在部材をさらに備える。ベース部材は、液滴吐出ユニット、第1の流路構成部、および第2の流路構成部がそれぞれ取り付けられる。ベース部材の素材の代表例として、金属が挙げられる。介在部材は、液滴吐出ユニットにおける第1の側面および第2の側面以外の面とベース部材とに固着されることによって、液滴吐出ユニットとベース部材との間に介在する。介在部材は、硬質セラミクスからなる。介在部材に用いる素材の代表例として、アルミナ、窒化アルミが挙げられる。
硬質セラミクスは、液滴吐出ユニットの母材となるシリコンや圧電体と同程度の線膨張係数を有するため、温度変化の際に液滴吐出ユニットと介在部材の間で熱応力が発生しにくい。また、硬質セラミクスはヤング率が高く靱性に富むため、ベース部材との間で生じる熱応力によって破壊されることがない。
(4) 第4の発明に係る液滴吐出装置は、(3)に記載の液滴吐出装置であって、
介在部材は、第1の流路構成部および第2の流路構成部との間に間隙を設けて配置されることを特徴とする。介在部材の配置の代表例として、液滴吐出ユニットの第1の側面と第2の側面との間隔よりも介在部材の幅を短くすることが挙げられる。
この構成においては、介在部材と液滴吐出ユニットとの接着や介在部材とベース部材との接着のための接着剤を過剰に使用してしまった場合における、余剰の接着剤が流れ込む空間が液滴吐出装置の内部に形成される。このため、液滴吐出ユニットと流路構成手段との間や、ベース部材と流路構成手段との間に接着剤が流れ込みにくくなり、その結果、液滴吐出ユニットやベース部材が接着剤によって汚されることが防止される。
(5) 第5の発明に係る液滴吐出装置は、(1)〜(3)のいずれかに記載の液滴吐出装置であって、流路構成手段が、第1の液体流路および第2の液体流路に接続されるべき第3の液体流路が内部に設けられるとともに、第1の流路構成部および第2の流路構成部と相まってベース部材を覆うように配置される第3の流路構成部を備えることを特徴とする。
この構成においては、第1の流路構成部、第2の流路構成部、および第3の流路構成部によって、ベース部材が覆われる。このため、流路を構成する不可欠な部材を用いてベース部材を保護するカバーが構成される。この結果、簡易な構成によって、ベース部材やベース部材に搭載される部品が保護される。
(6) 第6の発明に係る液滴吐出装置は、(5)に記載の液滴吐出装置であって、第3の流路構成部が、液体を濾過するフィルタユニットを兼ねることを特徴とする。
この構成においては、第3の流路構成部にフィルタユニットの機能を持たせている。この結果、フィルタユニットが液滴吐出ユニットの近くに配置され、液滴吐出装置のコンパクト化が図られる。
(7) 第7の発明に係る液滴吐出装置は、(5)または(6)に記載の液滴吐出装置であって、
第1の流路構成部、第2の流路構成部、第3の流路構成部が、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)で構成されるとともに、第1の流路構成部および第2の流路構成部と第3の流路構成部との接着にエポキシ系接着剤が用いられることを特徴とする。
この構成においては、第1の流路構成部、第2の流路構成部、第3の流路構成部に、PEEKを用いることによって、流路構成手段の耐液体性が向上する。また、エポキシ系接着剤を使用することによって、液滴吐出装置がより温度変化に強くなる。
(1)第1の発明によれば、共通液室に溜まったエアを効率良くかつ簡易な構成で除去することが可能になる。
(2)第2の発明によれば、温度変化によって液滴吐出装置が破損することを防止できる。また、液体流路の構築が簡易化する。
(3)第3の発明によれば、温度変化に強い液滴吐出装置を提供することができる。
(4)第4の発明によれば、液滴吐出ユニットやベース部材が接着剤によって汚されることを防止できる。
(5)第5の発明によれば、簡易な構成によって、ベース部材やベース部材に搭載される部品を保護することができる。
(6)第6の発明によれば、フィルタユニットを液滴吐出ユニットの近くに配置でき、液滴吐出装置のコンパクト化を図ることができる。
(7)第7の発明によれば、液滴吐出装置の信頼性を向上させることができる。
図1(A),(B)は、本発明の液滴吐出装置の実施形態であるインクジェットヘッド1を示す。インクジェットヘッド1は、カバー部材18、ベースユニット2、およびフィルタユニット3を備える。カバー部材18は、ベースユニット2およびフィルタユニット3のインク吐出側の面を覆うように配置される。なお、図1(A)ではベースユニット2およびフィルタユニット3にカバー部材18が取り付けられた状態を示しており、図1(B)ではベースユニット2およびフィルタユニット3からカバー部材18が取り外された状態を示している。
続いて、図2〜図5を用いてベースユニット2の構成を説明する。図2に示すように、ベースユニット2の基本的構成は左右対称である。ベースユニット2は、ヘッドベース13、チップマウント12、ヘッドチップ11、フレキシブル基板26、ドライバ基板4、マニホールド14A,14Bを備える。
ヘッドベース13は、本発明のベース部材を構成する。ヘッドベース13は、金属性素材によって構成される。本実施形態では、ヘッドベース13の素材としてSUS(線膨張係数約11×10-6 m/K)を用いている。図3に示すように、ヘッドベース13は、その表面に凸状の台座部131が形成されているおり、その断面は逆T字型を呈している。台座部131は、ヘッドベース13における短手方向(以下、幅方向という。)の中央部において、長手方向(以下、長さ方向)に沿って形成される。台座部131において、長さ方向に沿って第1の台132A、第2の台132B、第3の台132Cが配置される。
図4に示すように、第1の台132Aには接着剤を介してチップマウント12が接着される。チップマウント12は、本発明の介在部材を構成する。チップマウント12は、アルミナ(線膨張係数約4×10-6 m/K)によって構成される。また、チップマウント12には接着剤を介してヘッドチップ11が接着される。本実施形態では、接着剤としてエポキシ系接着剤が用いられる。ただし、接着剤の種類は、本実施形態のものに限定されるものではない。なお、本実施形態では、第1の台132A、第2の台132B、および第3の台132Cの幅はすべて12mmであり、チップマウント12の幅は11.5mmであり、かつ、ヘッドチップ11の幅は12mmである。第1の台132Aにチップマウント12を固定する際には、チップマウント12の幅方向の両端部が、第1の台132Aの幅方向の両端部より約0.25mmずつ凹んだ状態になるようにチップマウント12が配置される。このとき、第1の台132A、第2の台132B、および第3の台132Cの幅方向の両端面とヘッドチップ11の幅方向の両端面とが、それぞれ略同一平面上に配置される。
第2の台132Bは、幅方向の両端面に、複数の雌ネジ部31および複数の位置決め用穴32を有している。また、第2の台132Bには、ドライバ基板4が取り付けられる。第2の台132Bにおけるドライバ基板4を取り付ける面には、ネジ穴133A,133Bが形成されている。このため、ドライバ基板4に形成された孔を通ったネジ134A,134Bがネジ穴133A,133Bにそれぞれねじ込まれることによって、ドライバ基板4が第2の台132Bに固定される。ドライバ基板4は、フレキシブル基板26を介して、ヘッドチップ11に接続される。
図5は、チップマウント12、ヘッドチップ11、およびフレキシブル基板26の構成を示す図である。
ヘッドチップ11は、本発明の液滴吐出ユニットを構成する。ヘッドチップ11は、チタン酸ジルコン亜鉛[(PZT)線膨張係数2〜7×10-6 m/K]で構成される2枚の圧電体基板111および圧電体基板112が互いに重ねあわせられることによって構成される。
圧電体基板111は分極しており、圧電体基板112と対向すべき面に互いに平行な複数の溝が形成される。この複数の溝のそれぞれの側面には駆動電極が形成されている。これに対して、圧電体基板112は分極しておらず、圧電体基板111における溝形成面側に接着される。圧電体基板112には幅方向の全域に渡って溝24が形成されており、断面が略逆U字状を呈している。圧電体基板111および圧電体基板112が接着された際に、圧電体基板111に形成された複数の溝のそれぞれは個別液室を構成し、圧電体基板112に形成された溝24は共通液室を構成する。なお、個別液室、共通液室、およびヘッドチップ11の外側には、パリレン成膜による保護膜が形成される。
溝24は、ヘッドチップ11における幅方向の第1の側面に液体導入口23Aとなって表れる。また、溝24は、第1の側面の反対側に位置する第2の側面に、液体排出口23Bとなって表れる。この結果、ヘッドチップ11内の共通液室を介して液体導入口23Aおよび液体排出口23Bが連通する。
圧電体基板111および圧電体基板112を重ね合わせた際に、圧電体基板111に形成された複数の溝がインク吐出面に露出する。インク吐出面には、ポリイミドフィルムからなるノズルプレート15が接着される。ノズルプレート15は、圧電体基板111の複数の溝と同じ間隔で配列された複数のノズル孔14を備える。
ヘッドチップ11は、インク吐出面と反対側に、複数の個別液室のそれぞれから引き出された接続電極を備える。接続電極は、ACF(異方性導電膜)によってフレキシブル基板26に電気的に接続される。
ここで、再び図3を用いて、マニホールド14A,14Bについて説明する。マニホールド14A,14Bは、それぞれ本発明の第1の流路構成部および第2の流路構成部を構成する。説明の便宜上、マニホールド14Aにおけるベースユニット2と向かい合う面をマニホールド14Aの内側面といい、マニホールド14Bにおけるベースユニット2と向かい合う面をマニホールド14Bの内側面という。
マニホールド14A,14Bは、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)によって構成される。マニホールド14A,14Bは、互いに対称な形状を呈している。マニホールド14A,14Bの内部には共通液室に連続すべき液体流路が形成されている。マニホールド14A内の液体流路は、第1の開口57Aおよび第2の開口57Bの間に形成される。一方、マニホールド14B内の液体流路は、第1の開口56Aおよび第2の開口56Bの間に形成される。マニホールド14Aの第2の開口57Bは、液体導入口23Aに対応する位置に配置される。第2の開口57Bの周囲に凹部51Aが形成される。同様に、マニホールド14Bの第2の開口56Bは、液体排出口23Bに対応する位置に配置される。第2の開口56Bの周囲に凹部51Bが形成される。なお、本実施形態では、凹部51A,51Bの凹みの深さは0.8mmである。
マニホールド14A,14Bは、それぞれの内側面に、複数の貫通孔54および複数の位置決めピン55がそれぞれ形成される。さらに、マニホールド14A,14Bの内側面には、それぞれV字溝52が形成される。なお、マニホールド14A,14Bをベースユニット2に取り付ける際に、V字溝52にエポキシ系接着剤が塗布される。
マニホールド14A,14Bをベースユニット2に取り付ける際には、第2の開口57Bと液体導入口23Aとの間に弾性シール部材15Aが配置され、第2の開口56Bと液体排出口23Bとの間に弾性シール部材15Bが配置される。本実施形態では、弾性シール部材15A,15Bとして、パーフロゴムからなる額縁状のパッキンが用いられる。弾性シール部材15A,15Bの中空領域の大きさは、それぞれ液体導入口23Aおよび液体排出口23Bの開口と同一の大きさ(2.4×1.1mm)になるように設計されている。弾性シール部材15A,15Bは、凹部51A,51Bにそれぞれ嵌め込まれる。弾性シール部材15A,15Bの厚みは、1.1mmであり、凹部51A,51Bの凹みの深さより約0.3mmだけ大きい。このため、マニホールド14A,14Bをベースユニット2に取り付ける際に、弾性シール部材15A,15Bは圧縮されて弾性変形する。また、弾性シール部材15A,15Bによって、マニホールド14A内の液体流路およびマニホールド14B内の液体流路が、それぞれヘッドチップ11内の共通液室に連通する。なお、ここでは弾性シール部材15A,15Bは、0.3mm圧縮した際に、約9.8Nの反発力を生じる。
また、マニホールド14A,14Bをベースユニット2に取り付ける際には、複数の位置決めピン55が複数の位置決め用穴32にそれぞれ嵌め込まれる。さらに、複数の貫通孔54を介して複数の雌ネジ部31にネジを嵌め込むことにより、マニホールド14A,14Bがベースユニット2に固定される。
続いて、図6を用いて、フィルタユニット3の構成を説明する。フィルタユニット3は、本発明の第3の流路構成部を構成する。フィルタユニット3は、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)からなる2つのハウジング161、162を備える。ハウジング161、162の内部に形成された液室を隔てるように、液体を濾過するフィルタプレートが配置される。ハウジング161の液室は、図示しない液体収容部から液体が導入される導入口が形成される。ハウジング162の液室内には、マニホールド14Aにおける第1の開口57Aに連通されるべき流路が形成される。さらに、ハウジング162には、マニホールド14Bの第1の開口56Aに連通されるべき図示しないベント流路が形成されている。なお、このベント流路は、ハウジング161に形成されたベント流路を介して、液体収容部に接続される。
図7に示すように、マニホールド14A,14Bには溝16A,16Bがそれぞれ形成されている。溝16A,16Bには、マニホールド14A,14Bとフィルタユニット6との取り付け時に接着剤が充填される。溝16A,16Bには、フィルタユニット6やマニホールド14A,14Bの素材と近い線膨張係数のものを用いるのが好ましい。本実施形態では、溝16A,16Bにエポキシ系接着剤が充填される。なお、フィルタユニット6とマニホールド14A,14Bとが接着剤によって接着された状態を図8に示す。
図9は、インクジェットヘッド1の概略構成を示す図である。図9のハッチングを付した部分において、液体流路の1部分の断面を示している。上述したように、チップマウント12は、ヘッドチップ11およびヘッドベース13の台座131より幅狭になっているため、チップマウント12とマニホールド14Aの間、およびチップマウント12とマニホールド14Bの間にはそれぞれ空隙が形成される。このため、ヘッドチップ11とチップマウント12を接着する接着剤、または、チップマウント12とヘッドベース13を接着する接着剤の量が過剰であった場合でも、余った分の接着剤は上述の空隙にて吸収される。この結果、接着剤がヘッドチップ11とマニホールド14A,14Bの間に流れ込んだり、ヘッドベース13とマニホールド14A,14Bの間に流れ込んだりすることがない。
本実施形態では、ヘッドチップ11およびマニホールド14A,14Bは、直接固着されていない。このため、弾性シール部材15A,15Bの反発力がヘッドチップ11に作用することによって、ヘッドチップ11とチップマウント12との間に摩擦力が発生し得る。ただし、弾性シール部材15Aからヘッドチップ11に作用する力、および弾性シール部材15Bからヘッドチップ11に作用する力は、それぞれ逆方向であり互いに打ち消しあうため、ヘッドチップ11とチップマウント12との間に発生する摩擦力が微小に抑えられる。
以上の構成において、液体の初期充填時には、液体収容部100からチューブ管61を介してハウジング161内に液体が供給される。ハウジング161内に供給された液体は、フィルタプレート通過してハウジング162内に導かれる際に濾過される。液体は、ハウジング162からマニホールド14Aを介してヘッドチップ11の共通液室に案内される。さらに、共通液室を通過した液体は、マニホールド14B内の流路、ハウジング161,162に形成されたベント流路、およびチューブ管62を介して液体収容部100に帰還する。そして、液体が循環する際に、共通液室に存在する残留エアが除去される。残留エアの除去が終わると、マニホールド14Bと液体収容部100との間の帰還流路が図示しない弁によって閉じられる。その後、制御部200がドライバ基板4を制御し、ヘッドチップ11の個別液室内の駆動電極を駆動することによって、ヘッドチップ11から液体が吐出する。
以上のように、本実施形態に係るインクジェットヘッド1によれば、液体収容部100、フィルタユニット3、ヘッドチップ11の間で液体を循環させることによって、共通液室に存在する残留エアが効率よく排出されるというメリットがある。また、ヘッドチップ11に液体導入口23Aと液体排出口23Bとが設けられているため、液体を循環させる流路を簡易に構築することができる。
続いて、再び図7を用いて、本実施形態に係るインクジェットヘッド1の他のメリットを説明する。同図に示すように、ヘッドベース13上のドライバ基板4およびフレキシブル基板26は、マニホールド14A,14Bおよびフィルタユニット3によって覆われる。具体的には、ハウジング161,162から延び出すように設けられたプレート部163、マニホールド14Aにおける流路構成部から延び出すように設けられたプレート部141、およびマニホールド14Bにおける流路構成部から延び出すように設けられたプレート部142によって、ドライバ基板4の略全域が覆われて保護される。このため、ドライバ基板4に液体がかかってドライバ基板4が破損することが防止される。さらに、マニホールド14A,14Bおよびフィルタユニット3のように必要不可欠な部材によってドライバ基板4を保護するため、ドライバ基板4を保護するためにのみ用いる別部材を用意する必要がなく、構成要素を減らすことができる。
また、図7に示すように、ヘッドチップ11の両側に位置するマニホールド14A,14Bの間をフィルタユニット3によって連結し、全体として門型の構成にすることによって、流路を構成する部分の剛性が増す。このため、弾性シール部材15A,15Bからの反発力や外部からの外力が作用した場合でも流路が壊れにくい。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係るインクジェットヘッドの斜視図である。 ベースユニットの構成を示す斜視図である。 ベースユニットの概略構成を示す分解図である。 ヘッドベース、チップマウント、およびヘッドチップの構成を示す図である。 ヘッドチップの構成を示す斜視図である。 フィルタユニットの構成を示す斜視図である。 ベースユニットとフィルタユニットとを分解した状態を示す図である。 ベースユニットとフィルタユニットとを結合した状態を示す図である。 インクジェットヘッドの概略構成を示す図である。
符号の説明
1−インクジェットヘッド
2−ベースユニット
3−フィルタユニット
4−ドライバ基板
11−ヘッドチップ
12−チップマウント
13−ヘッドベース
14A,14B−マニホールド
23A−液体導入口
23B−液体排出口

Claims (1)

  1. 供給された液体を複数のノズルを介して吐出する液滴吐出ユニットを備えるとともに、前記液滴吐出ユニットを用いて液滴を吐出する液滴吐出装置であって、
    前記液滴吐出ユニットは、
    本体と、
    前記本体の内部に設けられる共通液室と、
    前記本体の内部に設けられるとともに前記共通液室および前記複数のノズルのそれぞれを連通する複数の個別液室と、
    前記本体の第1の側面に露出するとともに前記共通液室に連続する液体導入口と、
    前記第1の側面の反対側に位置する第2の側面に露出するとともに前記共通液室に連続する液体排出口と、
    を備え、
    前記液滴吐出装置は、
    前記液滴吐出ユニットを保持するための液滴吐出ユニット保持部材と、
    前記液体導入口に設けられる第1の弾性シール部材と、
    前記液体排出口に設けられる第2の弾性シール部材と、
    前記液体導入口に連続すべき第1の液体流路が内部に設けられた第1の流路構成部および前記液体排出口に連続すべき第2の液体流路が内部に設けられた第2の流路構成部を少なくとも有する流路構成手段と、
    を備え、
    前記本体は、前記第1の側面および前記第2の側面以外のいずれか1つの面が前記液滴吐出ユニット保持部材に固着されており、
    前記流路構成手段は、前記第1の側面と前記第1の流路構成部とが前記第1の弾性シール部材を介して圧接するとともに前記第2の側面と前記第2の流路構成部とが前記第2の弾性シール部材を介して圧接するように構成されることを特徴とする液滴吐出装置。
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