JP2008043464A - シャワー浴装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】座った姿勢の使用者の前方に吐水部を設けなくても使用者の体の前面側にシャワー流を浴びせることができるシャワー浴装置を提供する。
【解決手段】座部と、座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、吐水方向可変手段は、シャワー流が吐水部から略水平方向に向けて噴出し座部の前縁近傍に落下する方向を含む鉛直方向に吐水方向を可変する。
【選択図】図1
【解決手段】座部と、座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、吐水方向可変手段は、シャワー流が吐水部から略水平方向に向けて噴出し座部の前縁近傍に落下する方向を含む鉛直方向に吐水方向を可変する。
【選択図】図1
Description
本発明は、シャワー浴装置に関し、特に使用者が座った姿勢でシャワー浴を受けることができるシャワー浴装置に関する。
使用者が座った姿勢でシャワー浴を受けることができるシャワー浴装置として、例えば特許文献1に開示されるものがある。この特許文献1によれば、座った姿勢の使用者の背面から肩越しに前方にせり出したアームに設けられた噴霧ノズルから使用者に向けて噴霧がかけられる。
しかし、特許文献1のシャワー浴装置を利用する際には、浴室壁面に取り付けたアームを壁面より引き出して利用するため、浴室が狭くなり、また、アームが浴室空間へせり出すため利用者が鬱陶しさを感じることもあり得る。さらに、アームからの吐水は、体の前面側へ向けての吐水であるため、利用者の顔面への跳ね返りや、逆上せなども懸念される。また、入浴介助を行う際、アームが邪魔になり介助を行い難いという問題があった。
国際公開第97/30619号パンフレット
本発明は、座った姿勢の使用者の前方に吐水部を設けなくても使用者の体の前面側にシャワー流を浴びせることができるシャワー浴装置を提供する。
本発明の一態様によれば、座部と、前記座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、前記吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、前記吐水方向可変手段は、前記シャワー流が前記吐水部から略水平方向に向けて噴出し前記座部の前縁近傍に落下する方向を含む鉛直方向に前記吐水方向を可変することを特徴とするシャワー浴装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、座部と、前記座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、前記吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、前記吐水方向可変手段は、前記シャワー流が前記座部に着座した着座者の肩を越えて下肢近傍に落下する方向を含む鉛直方向に前記吐水方向を可変することを特徴とするシャワー浴装置が提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、座部と、前記座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、前記吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、前記吐水方向可変手段は、前記吐水方向を水平方向に可変することを特徴とするシャワー浴装置が提供される。
本発明によれば、座った姿勢の使用者の前方に吐水部を設けなくても使用者の体の前面側にシャワー流を浴びせることができるシャワー浴装置が提供される。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、各図面中、同一の構成要素には同一の符号を付している。
[第1の実施形態]
図1は、浴室内に設置された本発明の第1の実施形態に係るシャワー浴装置を模式的に表す斜視図である。
図1は、浴室内に設置された本発明の第1の実施形態に係るシャワー浴装置を模式的に表す斜視図である。
本実施形態に係るシャワー浴装置は、主として、浴室の壁面100に設けられた背面部2と、浴室の床面110上に設けられた台部3と、を備える。図1において、台部3は、背面部2の下部に一体的に設けられているが、台部3と、背面部2とを、別体で設けてもよい。また、背面部を浴室壁面で構成し、すなわち浴室壁面自体を、着座者の背を受ける背面部として機能させてもよい。
台部3は、背面部2の前方側(図1における矢印yの方向)に出張っている。台部3の上面には、その上面の他の部分よりも床面110側にくぼんだ凹状の座部4が形成されている。背面部2には、その背面部2の他の部分よりも浴室壁面100側にくぼんだ凹状の背もたれ部5が形成されている。背もたれ部5および座部4は、ひとつながりの凹部として形成されている。
座部4は、奥行き方向に向かって(背もたれ部5に向かって)下向き傾斜している。すなわち、座部4のくぼみ深さが、奥行き方向に向かって(背もたれ部5に向かって)徐々に深くなっている。
背もたれ部5よりも上方の背面部2には、吐水ユニット40が設けられている。
図2は、吐水ユニット40の拡大斜視図である。
図2は、吐水ユニット40の拡大斜視図である。
吐水ユニット40は、第1〜第3の吐水部21〜23と、これら第1〜第3の吐水部21〜23を保持する保持部材41と、各吐水部21〜23からシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更させる吐水方向可変手段42と、を有する。
第1〜第3の吐水部21〜23は、保持部材41の正面部に、長手方向に並んで設けられている。吐水方向可変手段42は、各吐水部21〜23を一体で上下(鉛直)方向及び左右方向(図1においてx方向)に揺動(可動)させるモータを備え、保持部材41の長手方向の一端部に設けられている。あるいは、各吐水部21〜23は、吐水方向可変手段42により、それぞれ個別に上下左右に揺動(可動)される構成としてもよい。
第1の吐水部21は、図1において座部4におけるx方向の中心を挟むようにその中心の左右両側に、それぞれ1つずつ設けられている。第1の吐水部21は、使用者が座部4に着座した状態で、その着座者の肩よりも上方に位置する。使用者が座部4に着座した際に、一対の第1の吐水部21間に、着座者の顔または頭部を位置させることができる。ただし、第1の吐水部21は、座部4に着座した着座者の頭部よりも高い位置に設けてもよい。
第1の吐水部21とほぼ同じ高さであって、第1の吐水部21より外側(図1においてx方向に見た場合の外側)に、一対の第2の吐水部22が設けられている。
第2の吐水部22の吐水方向は、略水平方向、または水平方向よりやや下方に設定されている。ここで、「略水平方向」とは、 水平面に対してプラスマイナス45°以内であることが望ましく、プラスマイナス30°以内であることがさらに望ましい。また、水平面に対してプラスマイナス20°以内であることが、よりさらに望ましい。
すなわち、後に詳述するように、第2の吐水部22からは、着座者の下肢近傍に落下するシャワー流が吐水される。この場合、第2の吐水部22の取付位置が低い場合には、着座者の肩越しにほぼ水平方向に向けてシャワー流を吐水させ着座者の下肢近傍に落下させることができる。一方、第2の吐水部22の取付位置が高い場合には、水平方向に吐水させるとシャワー流は着座者の下肢よりも遠方に落下してしまうため、水平方向から下向きに吐水させる必要がある。つまり、第2の吐水部22の取付位置が低い場合にはほぼ水平方向に吐水させ、取付位置が高くなるほど吐水方向を水平方向よりも下向きにする必要がある。
例えば、第2の吐水部22の取付位置が低く、略水平方向に吐水させる場合には、シャワー流が着座者の下肢近傍に落下するまでの飛距離が短くなり、その結果、シャワー流の温度低下が起こりにくい。また、第2の吐水部22の取付位置を低くすることによりシャワー浴装置を小型化できる。また、シャワー流が着座者の下肢近傍に落下する時の速度も遅くなる(下向きに吐水する際に加わる加速の影響が少ないからである)ため、シャワー流による着座者への刺激および水跳ねが低減され、着座者は快適に長時間全身シャワーを浴びることが可能となる。
第1及び第2の吐水部21、22とほぼ同じ高さであって、第2の吐水部22より外側(図1においてx方向に見た場合の外側)に、一対の第3の吐水部23が設けられている。
第1〜第3の吐水部21〜23は、保持部材41にまとめて保持された状態で、背面部2に対して取り付けられるので、取り扱いや組み付け性に優れる。各吐水部21〜23からは、例えば40〜45℃程度のシャワー流が吐水される。
図3は、保持部材41に対する各吐水部21〜23の揺動(回動)動作を説明するための模式図である。
各吐水部21〜23は、吐水方向可変手段42を構成するモータの駆動によって、そのモータの駆動軸に連結された軸部材45のまわりに、一体でもしくはそれぞれ個別に回動可能に、保持部材41に保持されている。各吐水部21〜23は、保持部材41の正面部に形成された開口41aから吐水口(図示せず)を外部に臨ませた範囲内で、軸部材45のまわりに回動するだけではなく、図3(b)に表すように、吐水口を、保持部材41の内部に向けた位置(後述する冷水処理位置)にも回動可能となっている。
図1に表す台部3において、その出張り方向(第2の方向y)の前方側に位置する前面部27には、浴室壁面100側にくぼんだ凹部28が形成されている。凹部28は座部4とつながっている。
凹部28の前方の浴室床面110上には、足浴槽29が設けられている。各吐水部21〜23から吐水された湯水は、着座者の体表面を伝って、もしくは背もたれ部5および座部4を経て足浴槽29に溜まる。
次に、本実施形態に係るシャワー浴装置の作用について説明する。
図4は、本実施形態に係るシャワー浴装置における各吐水部21〜23からの吐水方向を表す模式図である。
図5は、図4における要部の拡大図である。
図4、5において各吐水部21〜23からのシャワー流を破線の矢印で表す。
図4は、本実施形態に係るシャワー浴装置における各吐水部21〜23からの吐水方向を表す模式図である。
図5は、図4における要部の拡大図である。
図4、5において各吐水部21〜23からのシャワー流を破線の矢印で表す。
第2の吐水部22からは、略水平方向に噴出し座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。すなわち、上記特許文献1のような浴室空間内にせり出したアームを介さずに、背面部2に設けた第2の吐水部22から直接座部4の前縁近傍に落下するシャワー流が吐水される。なお、座部4に着座者が着座した状態では、その着座者に吐水流があたって座部4の前縁近傍には直接落下しないため、座部4に着座者が着座した状態における「座部4の前縁近傍に落下する」には、「座部4に着座した着座者の下肢近傍に落下する」も含む。別の視点から表現すれば、第2の吐水部22からは、着座者200の肩越しに着座者200の前方へと自重により弧を描く軌跡でシャワー流が吐水され、着座者200の特に大腿部を中心とした下肢近傍にシャワー流が落下する。なおこの時、シャワー流は、着座者200の下肢だけでなく腹部にも落下するようにしてもよい。そして、このシャワー流は、着座者200の膝から足に向けて下肢の表面を流れる。
第2の吐水部22が、着座者200の後方であって且つ着座者200の下肢から遠い頭部付近に設けられた構成であっても、着座者200の肩越しに吐水を行うことで、その吐水流が着座者200に遮られることなく確実に下肢まで到達させて、膝から下の下肢を確実に温めることができる。
第1の吐水部21からは、着座者200の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流が吐水される。肩部にあたったシャワー流の一部は、着座者200の胸部から胴部にかけての体の前側及び側部を流れ、また、肩部にあたったシャワー流の他の一部は、背中に回り込む。このようにして、着座者200の体の前側と背中とをいずれも温めることができる。また、シャワー流によるマッサージ効果も肩部に作用させることができる。
第1の吐水部21から着座者200の首の付け根の近くの肩部に向けてシャワー流を吐水し着座者200の上半身の前面と背中とにシャワー流を流すことにより、着座者200の後方に設けた一対の第1の吐水部21だけであっても、着座者200の上半身全体を効率よく温めることができる。すなわち、吐水部を最小限にして低コスト化を図りつつ、高い温熱効果が得られる。
第3の吐水部23からは、着座者200の肩峰部に向けてシャワー流が吐水される。肩峰部にあたったシャワー流は、第1の吐水部21及び第2の吐水部22からのシャワー流によってカバーしきれない、腕部の中央付近を中心とした部分や胴部の側部に流れて、その部分を温める。
着座者200の背面側に回り込んだ湯水は、着座者200の背中または背もたれ部5を伝って、座部4に向けて連続的に流れる。すなわち、第1の吐水部21から吐水された湯水が、背もたれ部5へ次々と流れ込むため着座者200の背中と背もたれ部5との間に温度境界層ができず、湯水の熱が着座者200の背中に伝わりやすくなる。人体の背中は、温熱受容器(人体が熱を感じる部分)の密度が高いため、少ない流量でも温熱効果を高くでき、使用湯量の節約による節水及び省エネルギーにもなる。
また、背もたれ部5は、座部4へとつながる凹状に形成されているため、背もたれ部5に流れ込んだ湯水の飛散や流出を抑えて、無駄なく確実に座部4へと湯水を導くことができる。すなわち、少ない流量でも温熱効果を損なうことなく、また、使用湯量の節約による節水及び省エネルギーにもなる。
各吐水部21〜23から吐水された湯水は、着座者200の体表面もしくは背もたれ部5を伝って、凹状の座部4に溜まる。座部4に湯水が溜まることで、着座者200の臀部、および大腿部における少なくとも裏側が確実に湯水に接触した状態となる。これにより、各吐水部21、22からの吐水流が直接当たらない腰部付近を効率的に温めることができる。また、腰部を温めることで、腸内運動の活性化も図れる。
座部4は、背もたれ部5からつながるくぼみとして形成されているため、湯水の横漏れを抑えて、各吐水部21〜23からの湯水を無駄なく効率的に利用できる。すなわち、使用湯水量の節約による節水及び省エネルギーが図れる。
座部4にも、着座者200の体表面もしくは背もたれ部5を伝って次々と湯水が流れ込むため、着座者200と座部4との間に温度境界層ができず、湯水の熱が着座者200の臀部および大腿部に伝わりやすくなり、温熱効果を高めることができる。
座部4に溜まった湯水は、台部3の前面部27に設けた凹部28に流出し、着座者200の脚部から足を流れる。その結果として、湯水を無駄にせずに足まで温めることができる。台部3の前面部27に、座部4とつながった凹部28を設けたことで、座部4に溜まった湯水があふれても横漏れせずに凹部28を流れて足浴槽29に溜まるため、各吐水部21〜23からの湯水を無駄なく利用することができる。
着座者200はその足部を、足浴槽29に溜まった湯水に浸けることにより、各吐水部21〜23から最も遠く、また血流が流れにくく、皮膚温が低い足部の温熱効果を高めることができる。また、足部には、動静脈吻合(AVA:arteriovenous anastomosis)があり、足部を足浴槽29の湯水に浸けることでAVAが開いて血流が増大し、これにより全身の温熱効果がさらに高まる。
本実施形態によれば、座部4に溜まった湯水に浸かりつつ、各吐水部21〜23によるシャワー流を体全体に受けることで、浴槽への入浴初期と同様なお湯に浸かる感覚(入浴感)を得ることができ、シャワー浴でありながら高い温熱効果を得られる。しかも、浴槽に浸かる場合に比べて水圧が体にかからず体への負担が少ない。浴槽の中に出入りする動作が必要なく、着座した状態で使用できるので、高齢者や身体動作に障害を有する使用者でも高い温熱効果を楽に得ることができる。また、体の部分ごとにシャワーをかけるのではなく、全身にシャワーを同時にかけられるため、短時間で節水しながらシャワーを浴びて体を温めることができる。
また、各吐水部21〜23から吐水されるのは噴霧ではなく連続的な水流からなるシャワー流であるため、ミスト(噴霧)を噴出させる場合のように周辺の空間が高温高湿雰囲気にならず、逆上せを防げる。またさらに、気化熱による吐水の温度低下が少ないので、シャワーの設定温度を必要以上に高く設定する必要がなく、経済的である。
なお、本実施形態のシャワー浴装置において各吐水部21〜23から吐水されるシャワー流は、各吐水部21〜23に穿設された複数のシャワー穴から吐水される。その穴径は、例えば0.2mm〜4mmの範囲内であることが望ましく、この範囲であれば、少ない流量で広範囲に渡り効率的に温めることができる。なお、「シャワー流」とは、吐水部から吐水された瞬間が線状となって吐水されるものも、流滴状となって吐水されるもの(ミスト流)も含む。
また、複数の吐水部を設けたアームが着座者の前方にせり出す特許文献1に比べて、本実施形態では、各吐水部21〜23を着座者200の後方の浴室壁面に一体に設けることにより、限られたスペースの浴室空間内で、設置スペースの省スペース化が図れ、またコンパクトですっきりした構成であるため浴室内での鬱陶しさがなくなり、デザイン性も損なわない。また、前方にせり出すアームがないため、例えば使用者を車いすからシャワー浴装置の座部4へと移乗させる作業も安全且つ容易に行え、使い勝手がよい。また、アームがないため、座部4に着座した状態で、もしくはシャワー浴装置近くで、体や髪を洗う動作の邪魔にもならない。
また、各吐水部21〜23からのシャワー流の吐水方向を前述したように適切に設定することで、着座者200の前方に多数の吐水部を設けなくても、着座者の後方に最小限の吐水部を設けるだけで、少量の湯でも効率的に着座者200の体全体を温めるシャワー浴が実現できる。吐水部を最小限にすることで、低コスト化も図れる。また、必要湯量を抑えることで、節水及び省エネルギーにもなる。
さらに、本実施形態では、第2の吐水部22からシャワー流を吐水中に、吐水方向可変手段(例えばモータ)42によって、第2の吐水部22を上下に回動(揺動)させることで、第2の吐水部22から吐水されるシャワー流の吐水方向を可変させることができる。これにより、図6に点線で表すように、第2の吐水部22から、飛距離(着水位置)を変えながらシャワー流を吐水させることができ、例えば、人体のリンパ液の流れをたどるように、足先、ふくらはぎ、太もも、腰、胸と順に、第2の吐水部22からのシャワー流によってマッサージすることができ、さらにそのような動作を複数回繰り返すことで、リンパ液の円滑な流れを促進することができる。
なお、このようにシャワー流の吐水方向(飛距離)を変えることにより、足先からふくらはぎ、太もも、腰、胸に吐水を移動させることができるのは、着座者が座部4に座った状態で、シャワー流の吐水方向が鉛直方向であり、また着座者の下肢が鉛直方向に延在するからである。
また、下肢にシャワー流を浴びせているときのシャワー流の移動速さを、上半身にシャワー流を浴びせているときの移動速さに比べて遅く、あるいは下肢にシャワー流を浴びせているときに一旦移動を停止させるなどして、人体の中で冷えやすい部位である下肢を重点的に温めれば、全身における温度分布のむらを抑制して全身を均一に温めることができる。
また、第2の吐水部22に限らず、第1の吐水部21、第3の吐水部23からのシャワー流についてもその吐水方向(飛距離)を変えながら、鉛直方向にシャワー流を移動させることにより、着座者の全身にむらなくシャワーを浴びせることができ、節水効果や省エネルギー効果も得られる。なお、各吐水部21〜23における、吐水方向の可変幅や可変開始角度を、使用者の体格や好みで変えられるようにしてもよい。
また、吐水方向可変手段42は、シャワー浴装置の使用開始時、各吐水部21〜23を、図3(b)に表す冷水処理位置に回動させる。この冷水処理位置では、各吐水部21〜23の吐水口(図示せず)は、保持部材41の内部に向けられ、その吐水口から吐水されたシャワー流は、使用者に向かって吐水されない。保持部材41の内部に向けて吐水されたシャワー流は、保持部材41の内壁面を伝って、保持部材41の底部に形成された冷水排水口41bから保持部材41の外部に排水されるため、使用開始時に、まだシャワー流の温度が所望の温度に上昇せず冷たい状態であっても、その冷水が、各吐水部21〜23の前方(図3において右方)にいる使用者にかかってしまうことがない。このため、使用者に不快感や心肺への負担を与えることがない。また、このときの湯温・冷水検知には、吐水部近傍にサーミスタ等の温度検知手段を設けて、所定温度(例えば、25℃〜35℃に設定できる)を検出し、吐水方向可変手段42を制御すればよく、また、図示しないシャワー温度設定手段の設定値に応じて、所定温度が設定されてもよい。
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態に係るシャワー浴装置の要部を模式的に表す斜視図である。
図7は、本発明の第2の実施形態に係るシャワー浴装置の要部を模式的に表す斜視図である。
第1〜第3の吐水部のすべてについて、吐水方向可変手段42によって、吐水方向を変えられる構成にすることに限らず、本実施形態のように、着座者200の肩に向けてシャワー流を吐水する第1の吐水部61を、保持部材41に設けずに、背面部2(図1)に直接取り付け、その第1の吐水部61の吐水方向は固定させてもよい。第1の吐水部61は、着座者200の肩に近い位置に設けられるため、体格等に応じて吐水方向を調整しなくても、肩から大きく外れて吐水される可能性が小さい。
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部21〜23からの吐水の様子を表す模式図である。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るシャワー浴装置において、各吐水部21〜23からの吐水の様子を表す模式図である。
本実施形態では、各吐水部21〜23は、吐水方向可変手段42によって、水平方向(図1においてx方向)に向きを変える構成となっており、よって、各吐水部21〜23から吐水されるシャワー流の吐水方向が、吐水中に、水平方向に可変される。これにより、着座者200の体の幅方向に膜状のシャワー流を形成することができ、その膜状のシャワー流で着座者200の全身を包むことで、全身を満遍なく温めることができる。
[第4の実施形態]
図9は、本発明の第4の実施形態に係るシャワー浴装置において、第2の吐水部22からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。
図9は、本発明の第4の実施形態に係るシャワー浴装置において、第2の吐水部22からのシャワー流の吐水方向を側面側から見た模式図である。
本実施形態に係るシャワー浴装置における背面部102は、鉛直方向に対して傾斜した背もたれ部105を有する。すなわち、図1に表される第1の実施形態に比べて、本実施形態では、着座者200の背を受ける背もたれ部105が後方に倒れるように傾斜している。着座者200は、頭部を後方に倒して体幹部を斜めに寝かせた姿勢となる。
このような姿勢となることで、腹部や腰部が、座部4の前縁近傍に近づき、座部4の前縁近傍に落下するシャワー流を下肢だけでなく、腹部や腰部に、直接または下肢への跳ね返りを利用して浴びせることができる。あるいは、第2の吐水部22を、第1の実施形態に比べて下側に向きを調整することで、腹部や腰部に直接シャワー流を当てることができる。この結果、腹部や腰部の温熱効果やマッサージ効果を高めることができる。また、着座者200がリラックスした姿勢となり、シャワー浴で感じる心地よさや満足感を、より高めることができる。
前述した各実施形態において、各吐水部の座部からの高さは、例えば、400〜1400(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは500〜1000(mm)であり、さらに好ましくは650〜900(mm)である。
また、座部の床面からの高さは、例えば、250〜600(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは300〜500(mm)であり、さらに好ましくは350〜450(mm)である。
また、座部の中心を挟んで対をなす最外側の第3の吐水部間の距離(幅)は、例えば、340〜1200(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは500〜800(mm)であり、さらに好ましくは550〜650(mm)である。
また、座部の床面からの高さは、例えば、250〜600(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは300〜500(mm)であり、さらに好ましくは350〜450(mm)である。
また、座部の中心を挟んで対をなす最外側の第3の吐水部間の距離(幅)は、例えば、340〜1200(mm)であり、より確実に前述の効果を得るべく好ましくは500〜800(mm)であり、さらに好ましくは550〜650(mm)である。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
吐水方向可変手段42としては、モータで各吐水部の向きを変える構成に限らず、水圧や水の反力を利用して、各吐水部から吐水されるシャワー流の吐水方向を変えるものでもよい。
また、前述した各実施形態は、技術的に可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、これらも本発明の範囲に包含される。
また、各具体例における各要素の構造、形状、機能、配置関係、材料などについて当業者が適宜変更あるいは追加したものであっても、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
吐水方向可変手段42としては、モータで各吐水部の向きを変える構成に限らず、水圧や水の反力を利用して、各吐水部から吐水されるシャワー流の吐水方向を変えるものでもよい。
また、前述した各実施形態は、技術的に可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、これらも本発明の範囲に包含される。
また、各具体例における各要素の構造、形状、機能、配置関係、材料などについて当業者が適宜変更あるいは追加したものであっても、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
2…背面部、3…台部、4…座部、5,105…背もたれ部、21…第1の吐水部、22…第2の吐水部、23…第3の吐水部、29…足浴槽、40…吐水ユニット、41…保持部材、41b…冷水排水口、42…吐水方向可変手段、100…浴室壁面、110…浴室床面
Claims (7)
- 座部と、
前記座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、
前記吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、
前記吐水方向可変手段は、前記シャワー流が前記吐水部から略水平方向に向けて噴出し前記座部の前縁近傍に落下する方向を含む鉛直方向に前記吐水方向を可変することを特徴とするシャワー浴装置。 - 座部と、
前記座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、
前記吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、
前記吐水方向可変手段は、前記シャワー流が前記座部に着座した着座者の肩を越えて下肢近傍に落下する方向を含む鉛直方向に前記吐水方向を可変することを特徴とするシャワー浴装置。 - 前記吐水方向可変手段は、前記吐水部を鉛直方向に繰り返し揺動させることを特徴とする請求項1または2に記載のシャワー浴装置。
- 前記シャワー流を略水平方向に向けて噴出し前記座部の前縁近傍に落下させているときに吐水方向が変わる速さは、他の方向に前記シャワー流を吐水しているときに吐水方向が変わる速さよりも遅いことを特徴とする請求項1記載のシャワー浴装置。
- 前記シャワー流を前記座部に着座した着座者の肩を越えて下肢近傍に落下させているときに吐水方向が変わる速さは、他の方向に前記シャワー流を吐水しているときに吐水方向が変わる速さよりも遅いことを特徴とする請求項2記載のシャワー浴装置。
- 座部と、
前記座部の中心を挟んで設けられた吐水部を有する背面部と、
前記吐水部からのシャワー流を吐水中にその吐水方向を変更可能な吐水方向可変手段と、を備え、
前記吐水方向可変手段は、前記吐水方向を水平方向に可変することを特徴とするシャワー浴装置。 - 前記背面部は、鉛直方向に対して傾斜した背もたれ部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のシャワー浴装置。
Priority Applications (1)
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JP2006220517A JP2008043464A (ja) | 2006-08-11 | 2006-08-11 | シャワー浴装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7465772B2 (ja) | 2020-09-16 | 2024-04-11 | 株式会社Lixil | 吐出装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6194616A (ja) * | 1984-10-15 | 1986-05-13 | 興亜工業株式会社 | シヤワ−ボツクス |
JPS6266757A (ja) * | 1985-09-19 | 1987-03-26 | Toshiba Corp | カラ−リニア受光素子 |
JP2004223060A (ja) * | 2003-01-24 | 2004-08-12 | Aron Kasei Co Ltd | シャワーユニット付き椅子 |
-
2006
- 2006-08-11 JP JP2006220517A patent/JP2008043464A/ja active Pending
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