JP2008043153A - 電動車両のモータ診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータの故障状態を検出するモータ診断装置の低コスト化を図る。
【解決手段】弱め界磁領域におけるモータジェネレータのゼロトルク制御を実行するため、モータジェネレータに供給するd軸電流Idが設定される(ステップS1)。続いて、d軸電流Idに基づきインバータに対する電圧信号波が設定され(ステップS2)、電圧信号波に基づきインバータのスイッチング制御が実行される(ステップS3)。次いで、モータジェネレータに供給される実d軸電流Id’がd軸電流Idに達するまで電圧信号波がフィードバック制御される(ステップS5)。そして、モータジェネレータにd軸電流Idを供給したときの電圧信号波と、モータジェネレータの正常状態における基準信号波とが比較判定される(ステップS6,S8)。基準信号波に対して電圧信号波が所定範囲を超えて乖離している場合には、モータジェネレータが故障状態であると判定される(ステップS7)。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動モータを備える電動車両のモータ診断装置に関する。
近年、駆動源として電動モータのみを搭載するようにした電気自動車や、電動モータに加えてエンジンを搭載するようにしたハイブリッド自動車が開発されている。このような電動車両に用いられる電動モータには、小型軽量であることや高効率であることが要求されることから、永久磁石形同期モータ(以下、PMモータという)を採用することが多い。このPMモータは、永久磁石が組み込まれたロータを有しており、励磁電流が不要であることから高効率化を図りやすいという利点を有している。
ところで、PMモータのトルク特性は、永久磁石の磁束の大きさによって左右されることから、温度上昇等によって永久磁石に減磁が発生してしまうと、電動車両の動力性能が大きく低下することになる。このため、電動車両の制御装置にあっては、永久磁石に減磁が生じているか否かを判定するとともに、永久磁石の減磁に対して適切に対処することが重要となっている。そこで、PMモータに減磁が発生しているか否かを判定するため、PMモータの端子電圧を検出する電圧センサを組み付けることにより、減磁に伴う誘起電圧の減少を検出するようにしたモータ診断装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2003−180001号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるモータ診断装置にあっては、PMモータの端子電圧を検出する電圧センサを新たに組み込むことが必要になるため、モータ診断装置の高コスト化を招くことになっていた。
本発明の目的は、電動モータの故障状態を検出するモータ診断装置の低コスト化を図ることにある。
本発明の電動車両のモータ診断装置は、電動モータを備える電動車両のモータ診断装置であって、前記電動モータのモータ回転数に基づいて、前記電動モータのゼロトルク制御を実行するための目標通電量を設定する通電量設定手段と、前記通電量設定手段からの目標通電量に基づいて、前記電動モータの駆動回路に対する指令信号を設定するモータ制御手段と、前記モータ制御手段の指令信号に基づいて前記駆動回路から前記電動モータに供給される実通電量を検出する通電量検出手段と、目標通電量と実通電量とに基づいて、前記駆動回路に対する指令信号をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、フィードバック制御された指令信号と、前記電動モータの正常状態における基準信号とを比較判定するモータ診断手段とを有し、前記モータ診断手段は、指令信号が基準信号から所定範囲を超えて乖離するときには、前記電動モータが故障状態であると診断することを特徴とする。
本発明の電動車両のモータ診断装置は、前記電動モータは永久磁石形同期モータであることを特徴とする。
本発明の電動車両のモータ診断装置は、前記通電量設定手段は、弱め界磁領域において前記電動モータのゼロトルク制御を実行するための目標通電量を設定することを特徴とする。
本発明によれば、ゼロトルク制御時の駆動回路に対する指令信号と、電動モータの正常状態における基準信号とを比較判定することにより、電動モータの故障状態を診断することが可能となる。これにより、新たな電圧センサ等を組み込むことなく電動モータの故障診断を行うことができるため、モータ診断装置の低コスト化を達成することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はハイブリッド車両(電動車両)に搭載されるパワーユニット10を示すスケルトン図である。図1に示すように、パワーユニット10には、駆動源としてエンジン11とモータジェネレータ(電動モータ)12とが設けられており、モータジェネレータ12の後方側にはトランスミッション13が設けられている。エンジン11やモータジェネレータ12から出力される動力は、ミッションケース14内に組み込まれる変速機構15を介して変速された後に、複数のデファレンシャル機構16,17を経て各駆動輪に分配される。図示するパワーユニット10はパラレル方式のパワーユニットであり、主要な駆動源としてエンジン11が駆動される一方、発進時や加速時にはモータジェネレータ12が補助的に駆動される。また、減速時や定常走行時にはモータジェネレータ12を発電駆動させることにより、運動エネルギを電気エネルギに変換して回収することが可能となる。
エンジン11の後方側に設けられるモータジェネレータ12は、モータケース20に固定されるステータ21と、エンジン11のクランク軸11aに連結されるロータ22とを備えている。また、ロータ22には周方向に所定間隔を空けて複数の永久磁石22aが組み込まれており、ステータ21には複数の界磁コイル21aが巻き付けられている。図示するモータジェネレータ12は永久磁石形同期モータであり、ステータ21の界磁コイル21aに対して三相交流を供給することにより、ステータ21に回転磁界を発生させてロータ22を回転させることが可能となる。また、モータジェネレータ12のロータ22に連結されるトルクコンバータ23は、コンバータケース24に固定されるポンプインペラ25と、このポンプインペラ25に対向するタービンランナ26とを備えており、トルクコンバータ23内の作動油を介してポンプインペラ25からタービンランナ26に動力を伝達している。
また、トルクコンバータ23には、遊星歯車列、クラッチ、ブレーキ等を備える変速機構15が変速入力軸27を介して接続されている。この変速機構15内のクラッチやブレーキを選択的に締結することにより、変速機構15内の動力伝達経路を切り換えて変速することが可能となる。さらに、変速出力軸28と後輪出力軸29との間には、前後輪に駆動トルクを分配する複合遊星歯車式のセンタデファレンシャル機構16が装着されており、このセンタデファレンシャル機構16を介して後輪出力軸29と前輪出力軸30とに動力が分配されている。
このようなハイブリッド車両には、モータジェネレータ12に電力を供給する高電圧バッテリ(たとえばリチウムイオンバッテリ)31が搭載されている。この高電圧バッテリ31にはバッテリ制御ユニット32が接続されており、バッテリ制御ユニット32によって高電圧バッテリ31の充放電が制御されるとともに、電圧、電流、セル温度などに基づいて残存容量SOCが算出される。また、モータジェネレータ12には駆動回路としてのインバータ33が接続されており、インバータ33はモータ制御ユニット34から出力されるパルス信号によって制御される。このインバータ33を介して交流電流の電流値や周波数を制御することにより、モータジェネレータ12のモータトルクやモータ回転数を制御することが可能となっている。さらに、ハイブリッド車両にはエンジン11を駆動制御するエンジン制御ユニット35が設けられており、エンジン制御ユニット35からスロットルバルブやインジェクタ等に対して制御信号が出力されている。
さらに、ハイブリッド車両には統合制御ユニット36が設けられており、この統合制御ユニット36は、ハイブリッド車両の走行状態を判定するとともに、エンジン11、モータジェネレータ12、高電圧バッテリ31等を協調させて制御することになる。統合制御ユニット36には、アクセルペダルの踏み込み状況を検出するアクセルペダルセンサ37、ブレーキペダルの踏み込み状況を検出するブレーキペダルセンサ38、セレクトレバーの操作レンジを検出するインヒビタスイッチ39等が接続されている。そして、統合制御ユニット36は、各種制御ユニット32,34,35や各種センサ37〜39からの情報に基づいて走行状態を判定するとともに、バッテリ制御ユニット32、モータ制御ユニット34、エンジン制御ユニット35に対して制御信号を出力するようになっている。なお、各制御ユニット32,34,35,36は、制御信号等を演算するCPUを備えるとともに、制御プログラム、演算式、マップデータ等を格納するROMや、一時的にデータを格納するRAMを備えている。
続いて、モータジェネレータ12の制御系について説明する。図2はモータジェネレータ12の制御系を示す概略図であり、図1に示す部品と同一の部品については同一の記号を付してその説明を省略する。図2に示すように、インバータ33は、電源ライン40と接地ライン41との間に並列に接続されるU相アーム42、V相アーム43およびW相アーム44を備えている。U相アーム42はトランジスタT1,T2を備えており、V相アーム43はトランジスタT3,T4を備えており、W相アーム44はトランジスタT5,T6を備えている。そして、各相アーム42〜44におけるトランジスタT1〜T6の接続点から伸びる各相ライン42a〜44aは、モータジェネレータ12の各相に対応する界磁コイル21aに接続されている。なお、電源ライン40と接地ライン41との間には電圧変動の影響を抑制する平滑コンデンサCが設けられている。
このようなインバータ33を制御するため、モータ制御ユニット34には各トランジスタT1〜T6のベース端子にパルス信号を供給するための構成が設けられている。図2に示すように、モータ制御ユニット34にはd軸電流Idおよびq軸電流Iqを設定する通電量設定手段としての電流設定部50が設けられている。この電流設定部50は、統合制御ユニット36から入力される目標モータトルクと、後述するモータ回転数算出部51から入力されるモータ回転数Nとに基づいて所定の電流成分マップを参照し、励磁電流成分であるd軸電流Idとトルク電流成分であるq軸電流Iqとを設定している。
なお、モータジェネレータ12は永久磁石22aを備えるため、モータ回転数Nに比例してモータ端子電圧が上昇することになる。つまり、モータ端子電圧が高電圧バッテリ31の電源電圧に達するまでモータ回転数Nが上昇すると、モータジェネレータ12に対して電流を供給することができなくなり、モータ回転数Nを上昇させることが不可能となる。そこで、弱め界磁電流としてのd軸電流Idを増加させて永久磁石22aの磁束を打ち消すことにより、モータジェネレータ12のモータ端子電圧を低下させるようにしている。このような弱め界磁制御を実行することにより、モータ端子電圧を引き下げて電源電圧との間に電位差を設けることができ、モータジェネレータ12に電流を供給してモータ回転数Nを引き上げることが可能となっている。
また、モータジェネレータ12には電流センサ52〜54が設けられており、この電流センサ52〜54によって検出された各相ライン42a〜44aの実電流Iu,Iv,Iwは、モータ制御ユニット34内の座標変換部55を介して実d軸電流Id’と実q軸電流Iq’とに変換される。そして、モータ制御ユニット34内の目標電圧算出部56では、電流設定部50からのd軸電流Idおよびq軸電流Iqと、座標変換部55からの実d軸電流Id’および実q軸電流Iq’との偏差ΔId,ΔIqを小さくするように、比例積分制御等によって目標電圧値Vd,Vqが算出される。次いで、座標変換部57を介して目標電圧値Vd,Vqが電圧信号波Vu,Vv,Vwに変換された後に、電圧信号波Vu,Vv,VwはPWM変換部58に送信され、PWM変換部58によって各トランジスタT1〜T6のベース端子に供給するパルス信号が生成される。
また、後述するモータジェネレータ12の故障診断制御を実行するため、モータ制御ユニット34にはモータ診断手段としての振幅判定部59が設けられており、この振幅判定部59には座標変換部57から電圧信号波Vu,Vv,Vwが送信されている。さらに、モータジェネレータ12にはレゾルバ等の回転センサ60が設けられており、この回転センサ60によって検出されたロータ22の回転角度θは、各座標変換部55,57に対して送信されるとともに、モータ回転数算出部51に対して送信される。そして、モータ回転数算出部51において回転角度θからモータ回転数Nが算出され、モータ回転数算出部51から電流設定部50に対してモータ回転数Nが送信されている。
このように、走行状態に応じて統合制御ユニット36からモータ制御ユニット34に対して目標モータトルクが入力されると、モータ制御ユニット34からインバータ33に対して目標モータトルクに応じたパルス信号が送信され、インバータ33からモータジェネレータ12に対してパルス信号に応じた交流電流が供給される。そして、モータジェネレータ12に供給される電流値を検出してパルス信号をフィードバック制御することにより、モータジェネレータ12は目標モータトルクに向けて制御されることになる。
続いて、モータ制御ユニット34によって実行されるモータジェネレータ12の故障診断制御について説明する。たとえば、モータジェネレータ12が高温雰囲気に曝された場合などには、ロータ22内に組み込まれた永久磁石22aが減磁してしまうおそれがあり、減磁が発生するとモータトルクが低下して車両の動力性能を低下させる要因となる。また、モータジェネレータ12の界磁コイル21aの抵抗が増大した場合や、界磁コイル21aがショートした場合などにも、同様に車両の動力性能を低下させてしまうことになる。そこで、モータ制御ユニット34は、モータジェネレータ12の故障状態を検出するため、弱め界磁領域におけるゼロトルク制御を実行するとともに、モータジェネレータ12の故障診断制御を実行する。
ここで、図3は故障診断制御の実行手順を示すフローチャートであり、図4はゼロトルク制御において参照される電流成分マップを示す概略図である。図3に示すように、ステップS1では、モータジェネレータ12を所定回転数(たとえば5000rpm)を上回って回転させる弱め界磁領域において、モータジェネレータ12からの出力トルクをゼロに向けて制御するゼロトルク制御が実行される。つまり、図3に示すゼロトルク制御用の電流成分マップをモータ回転数Nに基づき参照することにより、弱め界磁電流であるd軸電流(目標通電量)Idが設定されることになる。続いて、ステップS2に進み、モータ制御手段として機能する目標電圧算出部56および座標変換部57を経て、d軸電流Idに応じた電圧信号波(指令信号)Vu,Vv,Vwが設定される。続くステップS3では、モータ制御ユニット34のPWM変換部58によって電圧信号波がパルス信号に変換され、このパルス信号に応じてインバータ33のスイッチング制御を実行することにより、モータジェネレータ12に対して交流電流が供給される。続いて、ステップS4では、モータジェネレータ12に供給された実d軸電流(実通電量)Id’が、通電量検出手段として機能する電流センサ52〜54および座標変換部55を介して検出され、続くステップS5において、実d軸電流Id’が目標通電量であるd軸電流Idに達しているか否かが判定される。
ステップS5において、実d軸電流Id’がd軸電流Idに達していないと判定された場合には、フィードバック制御手段として機能する目標電圧算出部56および座標変換部57により、偏差ΔIdに基づき電圧信号波Vu,Vv,Vwのフィードバック制御が実行される。一方、ステップS5において、実d軸電流Id’がd軸電流Idに達していると判定された場合には、ステップS6に進み、電圧信号波Vu,Vv,Vwの信号波振幅が下限信号波の下限振幅を下回るか否かが判定される。ステップS6において、信号波振幅が下限振幅を下回ると判定された場合には、ステップS7に進み、モータジェネレータ12が故障状態であると判定されてルーチンを抜ける一方、ステップS6において、信号波振幅が下限振幅を上回ると判定された場合には、ステップS8に進み、電圧信号波Vu,Vv,Vwの信号波振幅が上限信号波の上限振幅を上回るか否かが判定される。
ステップS8において、信号波振幅が上限振幅を上回ると判定された場合には、ステップS7に進み、モータジェネレータ12が故障状態であると判定されてルーチンを抜ける一方、ステップS8において、信号波振幅が上限振幅を下回ると判定された場合には、ステップS9に進み、モータジェネレータ12が正常状態であると判定されてルーチンを抜ける。なお、上限信号波とはモータジェネレータ12の正常状態における基準信号波(基準信号)Sに所定の振幅を加算した信号波であり、下限信号波とは基準信号波Sから所定の振幅を減算した信号波であり、これらの信号波は試験やシミュレーション等に基づいてモータ回転数毎に設定される。つまり、電圧信号波Vu,Vv,Vwが上限信号波を上回ることや下限信号波を下回ることを検出することにより、電圧信号波Vu,Vv,Vwが基準信号波から所定範囲を超えて乖離することを検出することが可能となる。
ここで、図5(A)はモータジェネレータ12が故障状態であると判定される場合の電圧信号波Va,Vbを示す説明図である。図5(A)に示すように、弱め界磁領域でのゼロトルク制御を実行する際に、下限振幅を下回るような電圧信号波Vaが検出された場合には、モータジェネレータ12の永久磁石22aが減磁していると判定される。つまり、モータジェネレータ12が減磁している場合にはモータ端子電圧が低くなるため、高電圧バッテリ31の電源電圧とモータ端子電圧との電位差が大きくなり、モータジェネレータ12に対して通電が行い易い状態となる。このため、弱め界磁制御に必要な所定のd軸電流Idをモータジェネレータ12に供給する際には、電圧信号波の振幅が小さくなること、つまりトランジスタT1〜T6のオン時間が短くなることが検出されるため、この現象から永久磁石22aの減磁を検出することが可能となる。また、モータジェネレータ12の界磁コイル21aがショートしている場合であっても、モータジェネレータ12に対する通電が行い易い状態となるため、下限振幅を下回るような電圧信号波Vaが検出された場合には、界磁コイル21aがショートしていると診断することが可能となる。
一方、弱め界磁領域でのゼロトルク制御を実行する際に、上限振幅を上回るような電圧信号波Vbが検出された場合には、界磁コイル21aの抵抗増大が検出されることになる。つまり、界磁コイル21aの抵抗が増大している場合には、モータジェネレータ12に対して通電が行い難い状態となる。このため、弱め界磁制御に必要な所定のd軸電流Idをモータジェネレータ12に供給する際には、電圧信号波の振幅が大きくなること、つまりトランジスタT1〜T6のオン時間が長くなることが検出されるため、この現象から界磁コイル21aの抵抗増大を診断することが可能となる。
なお、ゼロトルク制御に合わせてモータジェネレータ12の故障診断制御を実行することにより、基準信号波Sを設定したときのモータトルクと電圧信号波Vu,Vv,Vwを検出したときのモータトルクとを一致させることが可能となる。つまり、基準信号波Sと電圧信号波Vu,Vv,Vwとを比較判定する際のモータジェネレータ12の負荷条件が一定となるため、基準信号波Sと電圧信号波Vu,Vv,Vwとの振幅差からモータジェネレータ12の通電特性を判定することが可能となる。さらに、ゼロトルク制御を弱め界磁領域において実行することにより、ゼロトルク制御であってもモータジェネレータ12に対して電流を供給することができるため、電圧信号波Vu,Vv,Vwに基づいたモータジェネレータ12の故障診断制御が可能となる。
また、前述の説明では、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅に基づいてモータジェネレータ12が故障状態であるか否かを判定するようにしているが、これに限られることはなく、PWM変換部58から出力されるパルス信号(指令信号)に基づいてモータジェネレータ12の故障状態を判定しても良い。ここで、図5(B)は下限信号波に対応するパルス信号を示す説明図であり、図5(C)は上限信号波に対応するパルス信号波を示す説明図である。つまり、図5(B)に示すパルス信号波のパルス幅よりも短いパルス幅が検出された状態は、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅が下限振幅を下回った状態と同じであり、図5(C)に示すパルス信号波のパルス幅よりも長いパルス幅が検出された状態は、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅が上限振幅を上回った状態と同じであるため、モータジェネレータ12の故障状態を検出することが可能となる。
なお、前述の説明では、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅が下限振幅を下回った場合には、永久磁石22aの減磁や界磁コイル21aのショートを検出し、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅が上限振幅を上回った場合には、界磁コイル21aの抵抗増大を検出しているが、故障状態はこれらの現象に限られることはなく、モータジェネレータ12の通電特性に影響を与える現象であれば、他の故障状態を検出することも可能である。また、モータジェネレータ12の種類や制御形式によっては、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅が下限振幅を下回った場合に界磁コイル21aの抵抗増大を検出し、電圧信号波Vu,Vv,Vwの振幅が上限振幅を上回った場合に永久磁石22aの減磁や界磁コイル21aのショートを検出しても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、図示するハイブリッド車両はパラレル方式のハイブリッド車両であるが、これに限られることはなく、シリーズ方式やシリーズ・パラレル方式のハイブリッド車両に対して本発明のモータ診断装置を適用しても良い。また、駆動源として電動モータのみを搭載するようにした電気自動車に対して本発明のモータ診断装置を適用しても良い。さらに、モータジェネレータ12としては、ロータの表面に永久磁石を組み付けるようにした表面磁石形モータ(SPMモータ)であっても良く、ロータの内部に永久磁石を埋め込むようにした埋込磁石形モータ(IPMモータ)であっても良い。
また、前述の説明では、電圧信号波としてU相、V相、W相に対応する3つの電圧信号波がVu,Vv,Vwが出力されることになるが、いずれか1つの電圧信号波に基づいてモータジェネレータ12の故障状態を診断するようにしても良く、複数の電圧信号波に基づいてモータジェネレータ12の故障状態を診断するようにしても良い。
ハイブリッド車両に搭載されるパワーユニットを示すスケルトン図である。 モータジェネレータの制御系を示す概略図である。 故障診断制御の実行手順を示すフローチャートである。 ゼロトルク制御において参照される電流成分マップを示す概略図である。 (A)はモータジェネレータが故障状態であると判定される場合の電圧信号波を示す説明図であり、(B)は下限信号波に対応するパルス信号を示す説明図であり、(C)は上限信号波に対応するパルス信号波を示す説明図である。
符号の説明
12 モータジェネレータ(電動モータ)
33 インバータ(駆動回路)
50 電流設定部(通電量設定手段)
52〜54 電流センサ(通電量検出手段)
55 座標変換部(通電量検出手段)
56 目標電圧算出部(モータ制御手段,フィードバック制御手段)
57 座標変換部(モータ制御手段,フィードバック制御手段)
59 振幅判定部(モータ診断手段)
N モータ回転数
Id d軸電流(目標通電量)
Id’ 実d軸電流(実通電量)
Vu,Vv,Vw 電圧信号波(指令信号)
S 基準信号波(基準信号)

Claims (3)

  1. 電動モータを備える電動車両のモータ診断装置であって、
    前記電動モータのモータ回転数に基づいて、前記電動モータのゼロトルク制御を実行するための目標通電量を設定する通電量設定手段と、
    前記通電量設定手段からの目標通電量に基づいて、前記電動モータの駆動回路に対する指令信号を設定するモータ制御手段と、
    前記モータ制御手段の指令信号に基づいて前記駆動回路から前記電動モータに供給される実通電量を検出する通電量検出手段と、
    目標通電量と実通電量とに基づいて、前記駆動回路に対する指令信号をフィードバック制御するフィードバック制御手段と、
    フィードバック制御された指令信号と、前記電動モータの正常状態における基準信号とを比較判定するモータ診断手段とを有し、
    前記モータ診断手段は、指令信号が基準信号から所定範囲を超えて乖離するときには、前記電動モータが故障状態であると診断することを特徴とする電動車両のモータ診断装置。
  2. 請求項1記載の電動車両のモータ診断装置において、
    前記電動モータは永久磁石形同期モータであることを特徴とする電動車両のモータ診断装置。
  3. 請求項1または2記載の電動車両のモータ診断装置において、
    前記通電量設定手段は、弱め界磁領域において前記電動モータのゼロトルク制御を実行するための目標通電量を設定することを特徴とする電動車両のモータ診断装置。
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