JP2008042994A - 熱電発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されたタイプの熱電発電装置であって、管部材の流路断面積が調節可能に構成された熱電発電装置を提供する。
【解決手段】熱電発電装置は、熱媒体が内部を流れる管部材71b,81b,91bと、管部材の内側に並べて配置されると共に、管部材に固定された複数の固定フィン71c,81c,91cと、複数の固定フィンの間に配置されると共に、固定フィンに対して移動自在に構成されることで、固定フィンとの間に形成される熱媒体の流路の断面積を調節可能とした複数の可動フィン72b,82b,92bと、管部材の外側に配置され、固定フィン又は可動フィンからの熱を利用して発電を行う熱電発電部40と、を備える。
【選択図】図11

Description

本発明は、高温の熱媒体の熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電装置に関するものである。
従来の熱電発電装置としては、例えば特許文献1に記載されているように、熱媒体である熱媒体の熱エネルギーを電気エネルギーに変換して発電を行うものが知られている。特許文献1では、排気通路の一部となる管部材の内側に、多数の吸熱フィンが並べて立設されると共に、管部材の外側に熱電発電部が配置されることで、熱電発電装置が構成されている。ここで、この熱電発電装置の吸熱フィンは短いものであり、管部材の内側表面付近にのみ配置されている。
また、特許文献1の熱電発電装置では、管部材の内側において前述した吸熱フィンが配置されない位置に、管部材の内側の熱媒体の流路の断面積を調節するための部材が設けられている。具体的には、管部材の内側の一方面にのみ吸熱フィンが配置されている場合には、管部材の他方面に当該部材が設けられている。また、管部材の内側の全周にわたり吸熱フィンが配置されている場合には、管部材の内側の中央に当該部材が設けられている。
また、特許文献1の熱電発電装置では、熱媒体が流れる管部材の内部に、熱媒体の流れを遮るように回転自在な旋回羽根又は可動フィンを設けることで、熱媒体の流れを緩めることにより熱媒体と吸熱フィンとの間の熱伝達率を調節可能とした熱電発電装置が提案されている。
特開平10−290590号公報
既述のとおり、上述した特許文献1の熱電発電装置は、管部材の内側表面付近に吸熱フィンが僅かに配置されたものである。このように吸熱フィンが僅かに配置されるタイプの熱電発電装置では、吸熱フィンに晒されない熱媒体が多く、熱媒体の熱を十分に利用することができないため、熱電発電装置の発電量を大きくするには限界がある。そこで、熱電発電装置の発電量を飛躍的に向上したものとして、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されるタイプの熱電発電装置がある。
しかしながら、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されるタイプの熱電発電装置では、吸熱フィンが密集していることに起因して熱媒体の圧力損失が大きく、これによる不具合が生じやすい。例えば、熱電発電装置が内燃機関の排気系に取り付けられた場合には、内燃機関が高負荷運転状態となると排気ガスが排出されづらくなるため、内燃機関の気筒内に残留ガスが残り、内燃機関の燃費が悪化してしまうという問題があった。
このような問題と解消するために、上述した特許文献1のように熱媒体の流路の断面積を調節可能に構成することを考慮した場合には、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されるタイプの熱電発電装置においては、特許文献1に記載される熱電発電装置のように、吸熱フィンが配置されない管部材の部位に熱媒体の流路の断面積を調節するための部材を設けたり、管部材の内側の中央に当該部材を設けることができない。よって、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されるタイプの熱電発電装置では、管部材の流路断面積を調節可能に構成することは容易でなく、如何に構成するかが問題となる。
また、特許文献1に記載される熱電発電装置のように、熱媒体の流路の断面積を調節するために、管部材の一部や管部材の中央などの吸熱フィンから離れた位置に熱媒体の流路の断面積を調節するための部材が設けられた場合には、吸熱フィンの傍を通過する熱媒体の流速は大きく変化しないため、吸熱フィンの吸熱量は十分に増加せず、熱電発電装置の発電能力は向上しない、という問題がある。また、特許文献1に記載される旋回羽根又は可動フィンは、熱媒体の流れを遮って吸熱フィンの傍を通過する熱媒体の流速を低下させるものであるため、吸熱フィンの吸熱量が増加しないことについては変わりがなく、依然として熱電発電装置の発電能力が向上しないという問題がある。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたものであり、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されたタイプの熱電発電装置であって、管部材の流路断面積が調節可能に構成された熱電発電装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明に係る熱電発電装置は、熱媒体が内部を流れる管部材と、管部材の内側に並べて配置されると共に、管部材に固定された複数の固定フィンと、複数の固定フィンの間に配置されると共に、固定フィンに対して移動自在に構成されることで、固定フィンとの間に形成される熱媒体の流路の断面積を調節可能とした複数の可動フィンと、管部材の外側に配置され、固定フィン又は可動フィンからの熱を利用して発電を行う熱電発電部と、を備えることを特徴とする。
上述した熱電発電装置によれば、可動フィンを固定フィンに対して移動することで、可動フィンと固定フィンとの間に形成される熱媒体の流路の断面積を調節することができる。よって、上述した熱電発電装置によれば、熱媒体の圧力損失が大きい場合に、熱媒体の流路の断面積を大きくすることで、熱媒体の圧力損失が大きいことに起因する不具合を抑制することができる。また、上述した熱電発電装置によれば、熱媒体の圧力損失が大きいことに起因する不具合が生じない範囲で熱媒体の流路の断面積を小さくすることで、固定フィン及び可動フィンの傍を流れる熱媒体の流速を大きくして、固定フィン又は可動フィンの吸熱量を増加させて熱電発電装置の発電能力を向上することができる。
また、上述した熱電発電装置において、可動フィンは、熱媒体の流れ方向に並べて配置された複数の部材であって、各々が独立して移動自在である複数の部材により構成されていることが好ましい。この熱電発電装置によれば、可動フィンを構成する各部材はそれぞれ独立して移動自在であるため、熱媒体の流れ方向の位置に応じて熱媒体の流路の断面積を適度に調節することができる。
また、上述した熱電発電装置において、可動フィンを構成する複数の部材のうち、熱媒体の流れ方向の上流側に配置された部材は、熱媒体の流れ方向の下流側に配置された部材よりも、熱媒体の流路の断面積を大きくするように設定されていることが好ましい。この熱電発電装置によれば、熱媒体の流れ方向の上流側では、熱媒体は比較的に高温であり熱膨張していることに応じて、熱媒体の流路の断面積を大きくして、熱媒体の圧力損失が大きいことに起因する不具合を抑制することができる。一方、熱媒体の流れ方向の下流側では、上流側で吸熱された熱媒体は比較的に低温であり収縮していることに応じて、熱媒体の流路の断面積を小さくすることで、固定フィン及び可動フィンの傍を流れる熱媒体の流速を大きくして、熱電発電装置の発電能力を向上することができる。
また、上述した熱電発電装置において、固定フィンは上流側ほど厚くなる断面形状を有するものであり、可動フィンは上流側ほど薄くなる断面形状を有するものであり、可動フィンが下流側に移動することで、固定フィンと可動フィンとの間に形成される熱媒体の流路の断面積が大きくなることが好ましい。この熱電発電装置によれば、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されていても、比較的に簡易な構成で熱媒体の流路の断面積を調節可能とすることができる。
また、上述した熱電発電装置において、可動フィンは、熱媒体から力を受けて下流側に移動するものであることが好ましい。この熱電発電装置によれば、可動フィンは、熱媒体から力を受けて下流側に移動するものであるため、特段の駆動機構を設ける必要がなく、熱電発電装置を比較的に簡易な構成とすることができる。
また、上述した熱電発電装置において、熱電発電装置は内燃機関の排気系に取り付けられるものであり、可動フィンが移動することにより内燃機関の排気ガスの出口圧力が低下されることが好ましい。この熱電発電装置によれば、内燃機関の排気ガスの出口圧力が大きくなった場合に、可動フィンが移動して熱媒体の流路の断面積を大きくすることで、内燃機関の気筒内の残留ガスを少なくし、内燃機関の燃費が悪化することを抑制することができる。一方、内燃機関の排気ガスの出口圧力が小さくなった場合に、可動フィンが移動して熱媒体の流路の断面積を小さくすることで、固定フィン及び可動フィンの傍を流れる熱媒体の流速を大きくして、固定フィン又は可動フィンの吸熱量を増加させて熱電発電装置の発電能力を向上することができる。
また、上述した熱電発電装置において、可動フィンの移動距離は、内燃機関及び熱電発電装置の総合的な燃費を所定値以上にするように設定されたことが好ましい。ここで、「内燃機関及び熱電発電装置の総合的な燃費」とは、単位重量の燃料を用いて内燃機関を駆動した場合に、内燃機関が出力する機械的エネルギーと、熱電発電装置により得られる電気的エネルギーとの総和を意味している。また、「燃費を所定値以上にする」とは、内燃機関及び熱電発電装置の総合的な燃費を最大にする場合の他、内燃機関及び熱電発電装置の総合的な燃費をその最大値の一定割合以上(例えば、95%以上、90%以上、85%以上)にすることを意味している。
本発明によれば、管部材の内側に多数の吸熱フィンが密集して配置されたタイプの熱電発電装置であって、管部材の流路断面積が調節可能に構成された熱電発電装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の熱電発電装置に係る好適な実施形態について説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱電発電装置を備えた熱電発電システムを示す概略構成図である。同図において、熱電発電システム1は、自動車等の車両の排気系に配設されるものである。
熱電発電システム1は、エンジンのエキゾーストマニホールド2と接続された高温用の熱電発電装置3と、この熱電発電装置3に排気管4及び触媒5を介して接続された低温用の熱電発電装置6とを備えている。熱電発電装置6における触媒5の反対側には、マフラー7が接続されている。熱電発電装置3,6は、エンジンから排出される排気ガスである排気ガスの熱を利用して発電を行う装置である。熱電発電装置3は、熱回収流路8及びバイパス流路9を有している。熱電発電装置3よりも排気ガス流れ方向の上流側位置には、熱回収流路8とバイパス流路9とを切り換える排気ガス通路切換バルブ10が配置されている。
排気ガス通路切換バルブ10によってバイパス流路9が選択された場合には、エンジンからの排気ガスは、バイパス流路9を通り、更に触媒5を通過して熱電発電装置6に取り込まれる。そして、その排気ガスの熱が熱電発電装置6により熱回収され、発電が行われる。一方、排気ガス通路切換バルブ10によって熱回収流路8が選択された場合には、エンジンからの排気ガスが熱回収流路8を通り、排気ガスの熱が熱電発電装置3により熱回収され、発電が行われる。その後、残った排気ガスが触媒5を通って熱電発電装置6に取り込まれ、その排気ガスの熱が熱電発電装置6により熱回収される。熱電発電装置3,6により得られた電気は、図示はしないが、DC−DCコンバータで電圧変換された後、バッテリー等に蓄えられる。
なお、通常は排気ガス通路切換バルブ10によって熱回収流路8が選択され、熱電発電装置3により発電が行われる。但し、エンジンの低負荷運転時には排気ガス通路切換バルブ10によってバイパス流路9が選択され、触媒5の温度が活性温度まで上昇するまで保持される。また、排気ガスの温度が熱電発電素子の使用限界を超える場合には、排気ガス通路切換バルブ10によってバイパス流路9が選択される。また、熱電発電装置3における排気ガスの圧力損失が問題となる場合には、排気ガス通路切換バルブ10によってバイパス流路9が選択される。
図2は、第1実施形態に係る熱電発電装置3の外観を示す斜視図である。図2において手前側が熱電発電装置3の上流側の一端であり、エキゾーストマニホールド2に接続されている。熱電発電装置3の上流側の一端には開口3aが形成されており、この開口3aから熱電発電装置3の内部の熱回収流路8に排気ガスが流入する。また、熱電発電装置3の上流側の一端の中央には開口3bが形成されており、この開口3bから熱電発電装置3の内部のバイパス流路9に排気ガスが流入する。一方、図2において奥側が熱電発電装置3の下流側の一端であり、排気管4に接続されている。熱電発電装置3の下流側の一端の中央には開口3c(図5参照)が形成されており、この開口3cを通って熱電発電装置3の内部から排気ガスが流出する。
以下の説明では、熱電発電装置3の手前側から奥側へ進む方向を、排気ガスの流れ方向と呼ぶ。また、熱電発電装置3の中心線Cを中心として角度が変化する方向を周方向と呼び、その中心線Cから熱電発電装置3の外側に向かう方向を径方向と呼ぶ。より詳細な理解のために、図2において排気ガス流れ方向(III)から見た熱電発電装置3を図3に示し、図2の排気ガス流れ方向と直行する側方(IV)から見た熱電発電装置3を図4に示す。また、図3におけるV−V断面を図5に示し、図4におけるVI−VI断面を図6に示す。
図7は、熱電発電装置3から熱電モジュール40、冷却ケース50及びそれらを固定する部材60等を取り外して示した斜視図である。図7に示されるように、熱電発電装置本体20の外周には、平面状の取付け面71a,81a,91aが複数形成されており、それぞれの取付け面71a,81a,91aに熱電モジュール40が密着した状態で取り付けられるようになっている。取付け面71a,81a,91aは、排気ガスの流れ方向のある位置において周方向に60°間隔で6つ形成されており、さらにこのような6つの取付け面71a,81a,91aが排気ガスの流れ方向に3段連続して形成されている。
熱電モジュール40は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電部として構成されている。熱電モジュール40の内部には、複数の熱電変換素子(例えばBi2Te3等からなるp型半導体及びn型半導体)が配置されると共に、熱電変換素子が高温時に酸化されないように不活性ガス(例えば窒素)が充填されている。熱電変換素子42は、熱電モジュール40の熱電発電装置本体20側の面と冷却ケース50側の面との間に生じる温度差に応じて、ゼーベック効果により起電力を発生させる。
図8には、図7の一部が拡大して示されている。図8に示されるように、熱電モジュール40の端には、リード端子45が接続され、その接続部位は絶縁体でなるカバー46で覆われる。熱電モジュール40の低温側端面41bに密接して冷却ケース50A,50B,50Cが配置される。冷却ケース50A〜50Cは熱電モジュール40を冷却するための冷却部材であり、冷却ケース50A〜50Cの内部には冷却水が通る冷却水通路が形成されている。最上流側に位置する冷却ケース50Aの冷却水通路及び最下流側に位置する冷却ケース50Cの冷却水通路は、冷却水管51,54を介してラジエータ(図示せず)に繋がっており、隣接する冷却ケース50A〜50Cの冷却水通路どうしが冷却水管52,53を介して互いに繋がっている。これにより、冷却ケース50A〜50Cの内部には、冷却水管51〜54及びラジエータを介して冷却水が循環するようになる。
また、図8に示されるように、冷却ケース50A〜50Cの外側面には円形に窪んだ凹部50aが形成されており、この凹部50aに熱電モジュール40及び冷却ケース50A〜50Cを固定するための部材60が配置される。熱電モジュール40及び冷却ケース50A〜50Cを固定するための部材60は、内側から順に、円板状のキャップ61、バネサポータ62、4枚の皿バネ63A,63B,63C,63D、バネサポータ64、円筒状のキャップ65である。円板状のキャップ61を凹部50aに配置してから、その上にバネサポータ62、4枚の皿バネ63A〜63D、バネサポータ64を載せて、それらの部材に円筒状のキャップ65を被せることで、各部材62〜64が2つのキャップ61,65の間に収納される。円筒状のキャップ65の外側にバンド部材66(図7参照)を配置して、バンド部材66に形成されたネジ穴66aにスクリューネジ67を締め付けて、さらに緩み防止用のナット68をスクリューネジ67に螺着すると、図6に示される状態となる。なお、ナット68はスクリューネジ67に螺着されてからさらにかしめられて、緩み防止が施される。
図9は、熱電発電装置本体20を分解して示した斜視図である。熱電発電装置本体20は、排気ガスの流れ方向に並べて配置された3個の熱交換部材70,80,90と、その上流側に配置された第1押圧部材21と、その下流側に配置された第2押圧部材25とを備えている。また、熱電発電装置本体20は、3つの熱交換部材70〜90、第1押圧部材21及び第2押圧部材25を積層された状態で固定するための手段として、それぞれの部材の中心に形成された空洞に挿通されるボルト部材27と、ボルト部材27に螺着されてボルト部材27と係合するナット部材30とを備えており、ボルト部材27のネジ部27cにナット部材30が締め付けられることにより、両押圧部材21,25により熱交換部材70〜90が挟まれて固定される。なお、ナット部材30と第2押圧部材25との間には、2枚の皿バネ28,29が重ねて配置されており、熱交換部材70〜90の温度変化による寸法変化を許容している。
位置決め部材31は断面円形の棒状部材であり、位置決め部材31の両端部のそれぞれは第1押圧部材21及び第2押圧部材25の有底穴21f,25fに嵌め込まれると共に、位置決め部材31の中央部は熱交換部材70〜90の貫通穴71f,81f,91fに挿通されて嵌合する。位置決め部材31が第1押圧部材21,第2押圧部材25及び熱交換部材70〜90に嵌合することにより、第1押圧部材21及び第2押圧部材25に対して熱交換部材70〜90を所望の位置に配置することができる。なお、第1押圧部材21、熱交換部材70〜90及び第2押圧部材25の間には、排気ガスの外部への漏れを防止するためのリング状のガスケット26が挿入されている。
上記のボルト部材27は、排気ガスの流れ方向に延びる略円筒形状の部材であり、その内部には上流側から下流側まで貫通する貫通穴27dが形成されている。このボルト部材27の貫通穴27dが、排気ガスをバイパスさせるためのバイパス流路9として利用されている。このようにボルト部材27の内部にバイパス流路9を設けることで、熱電発電装置3を全体として小型化することができる。バイパス流路9には、コールドスタート用の触媒を内蔵してもよい。なお、ボルト部材27の外側面27aにはスプライン加工が施されており、排気ガス流れ方向に沿って凹凸が形成されている。また、ボルト部材27の排気ガス流れ方向の所定の位置には、ボルト部材27の全周にわたるリング溝27bが形成されている。
熱交換部材70〜90のそれぞれは、熱電発電装置3がエキゾーストマニホールド2及び排気管4に接続された際に、エキゾーストマニホールド2及び排気管4に対して固定される固定部材71,81,91と、固定部材71〜91に対して排気ガス流れ方向に移動自在に構成される可動部材72,82,92とを備えている。これらの熱交換部材70〜90の内部構造について、図9〜図15を参照して説明する。図10は、熱交換部材70〜90の一部を切断して示す斜視図である。図11は、熱交換部材70〜90の一つを分解して示す斜視図である。図12は、熱電発電装置3を排気ガス流れ方向に沿って切断して示す断面図である。図13は、図12のXIII−XIII断面を示す断面図である。図14は、図13のXIV−XIV断面を示す断面図である。図15は、図13のXV−XV断面を示す断面図である。
図11に示されるように、固定部材71〜91は、内側の空間が排気ガスの通路となる管状のケース部(管部材)71b,81b,91bと、そのケース部71b〜91bの内側面から中心線に向けて延びる吸熱用の多数の固定フィン71c,81c,91cと、ケース部71b〜91bの上流側端部及び下流側端部のそれぞれに設けられた六角形形状のフランジ部71d,81d,91dと、熱電モジュール40が取り付けられる取付け面71a,81a,91aとを有しており、これらの部分が同一材料で一体的に構成されている。フランジ部71d〜91dには、六角形状の角部のそれぞれの近傍に、断面円形の棒状の部材である位置決め部材31を挿通するための貫通穴71f,81f,91fが形成されている。なお、固定部材71〜91の材料としては、熱伝導率の高いステンレス鋼、銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属材料やカーボンなどのセラミック材を用いればよい。
固定フィン71c〜91cは薄い板状の部材であり、その板面は排気ガスの流れ方向に平行にケース部71b〜91bから中心に向けて延びており、その先端はケース部71b〜91bの中心付近であるボルト部材27の近傍まで至っている。また、固定フィン71c〜91cは、ケース部71b〜91bの内面に周方向に若干の隙間を空けて一定間隔ごとに設けられている。本実施形態の熱電発電装置3は、上述したように熱回収流路8の内部で多数の固定フィン71c〜91cが密集して設けられているタイプである。なお、固定フィン71c〜91cのそれぞれは、楔形の断面形状を有し、上流側ほど厚くなり、下流側ほど薄くなっている。
可動部材72〜92は、固定部材71〜91と同心状に配置された円筒状のベース部72a,82a,92aと、このベース部72a〜92aから放射状に延びる多数の可動フィン72b,82b,92bとを備えている。可動フィン72b〜92bは薄い板状の部材であり、その板面は排気ガスの流れ方向に平行にベース部72a〜92aから径方向の外側に向けて延びており、その先端はケース部71b〜91bの近傍まで至っている。また、可動フィン72b〜92bは、ベース部72a〜92aの外面に周方向に若干の隙間を空けて一定間隔ごとに設けられている。可動フィン72b〜92bの1つに着目すると、1つの可動フィン72b〜92bは、2つの固定フィン71c〜91cの丁度中間の位置に延びている(図13参照)。なお、可動フィン72b〜92bのそれぞれは、楔形の断面形状を有し、上流側ほど薄くなり、下流側ほど厚くなっている。
図11及び図12に示されるように、ベース部72a〜92aの内部には、ベース部72a〜92aの下流側端面から上流側端面付近まで延びる円筒溝72c,82c,92cが形成されている。言い換えれば、ベース部72a〜92aは、2つの直径の異なる円筒状部分が隙間(円筒溝72c〜92c)をもって同心状に配置されており、これらの2つの円筒状部分が上流側端部で接続された形状となっている。また、図11及び図13に示されるように、ボルト部材27と接するベース部72a〜92aの内面には、全周にわたりスプライン加工が施されており、排気ガス流れ方向に沿って凹凸が形成されている。この可動部材72〜92に形成された凹凸が、ボルト部材27に形成された凹凸と嵌合することにより、可動部材72〜92が排気ガス流れ方向に案内されると共に、可動部材72〜92が周方向に回転することが防止されている。
図12に示されるように、ベース部72a〜92aの内部に形成された円筒溝72c〜92cには、当該円筒溝72c〜92cと直径がほぼ等しいコイルスプリング73,83,93が配置される。また、ボルト部材27に形成されたリング溝27bには、リング状の止め部材74,84が嵌合される。コイルスプリング73〜93は、可動部材72〜92と止め部材74,84との間で圧縮状態で保持され、可動部材72〜92を上流側に押圧する。熱交換部材70〜90の組み付け時には、ボルト部材27の外側に固定部材71〜91及び可動部材72〜92を配置し、可動部材72〜92のベース部72a〜92aに形成された円筒溝72c〜92cにコイルスプリング73〜93を挿入し、ボルト部材27に形成されたリング溝27bに止め部材74,84を嵌合させる。
可動フィン72b〜92bがコイルスプリング73〜93からの上流側に押圧する力のみを受ける場合には、可動フィン72b〜92bは最も上流側の位置にある。この時の固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの配置関係が図14に示されている。一方、上流側から流れてくる排気ガスにより可動フィン72b〜92bが強い力を受けた場合には、可動フィン72b〜92bは最も下流側の位置にある。この時の固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの配置関係が図15に示されている。
図16には、可動フィン72b〜92bが排気ガスから力を受けることにより、固定フィン71c〜91cに対して移動する様子が示されている。図16(a)に示される状態では、可動フィン72b〜92bが排気ガスから殆ど力を受けておらず、可動フィン72b〜92bがコイルスプリング73〜93により上流側に押し付けられているため、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間の隙間Wが狭くなっている。この状態では、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間に形成される排気ガスの流路断面積は小さいため、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間を通過する排気ガスの流速は大きく、排気ガスから固定フィン71c〜91cへの熱伝達率が大きい。よって、固定フィン71c〜91cを介して熱電モジュール40に多くの熱を供給することができ、熱電モジュール40での発電量を大きくすることができる。
図16(b)に示される状態では、可動フィン72b〜92bが排気ガスからある程度の力を受けており、可動フィン72b〜92bが移動可能範囲の中域に位置しているため、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間の隙間Wが図16(a)の状態よりも拡げられている。さらに、図16(c)に示される状態では、可動フィン72b〜92bが排気ガスから強い力を受けており、可動フィン72b〜92bが排気ガスにより下流側に押し付けられているため、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間の隙間Wが最大となっている。図16(b)及び(c)に示されるように、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間の隙間Wが拡げられた場合には、固定フィン71c〜91cと可動フィン72b〜92bとの間に形成される排気ガスの流路断面積は大きくなるため、熱電発電装置3の上流側の排気ガスを下流側に逃がし、熱電発電装置3の上流側の高圧状態を緩和することができる。これにより、内燃機関の排気ガスの出口圧力が高くなることにより内燃機関の燃費が低下することを防止することができる。
上述した本実施形態に係る熱電発電装置3によれば、可動フィン72b〜92bが固定フィン71c〜91cに対して移動することで、可動フィン72b〜92bと固定フィン71c〜91cとの間に形成される排気ガスの流路の断面積を調節可能となっている。よって、上述した熱電発電装置3によれば、排気ガスの圧力損失が大きい場合に、排気ガスの流路の断面積を大きくすることで、排気ガスの圧力損失が大きいことに起因する不具合を抑制することができる。即ち、本実施形態では、内燃機関の排気ガスの出口圧力が大きくなった場合に、可動フィン72b〜92bが移動して排気ガスの流路の断面積を大きくすることで、内燃機関の気筒内の残留ガスを少なくし、内燃機関の燃費が悪化することを抑制することができる。また、上述した熱電発電装置3によれば、排気ガスの圧力損失が大きいことに起因する不具合が生じない範囲で、排気ガスの流路の断面積を小さくすることで、固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの傍を流れる排気ガスの流速を大きくして、固定フィン71c〜91c又は可動フィン72b〜92bの吸熱量を増加させて熱電発電装置3の発電能力を向上することができる。
また、上述した本実施形態に係る熱電発電装置3によれば、3つの熱交換部材70〜90が排気ガス流れ方向に並べて配置されているため、可動フィンを構成する3つの部材72b,82b,92bが排気ガス流れ方向に並べて配置されている。可動フィンを構成する3つの部材72b〜92bは、各々が独立して排気ガス流れ方向に移動自在であるため、可動フィンを構成する各部材72b〜92bを、その部材72b〜92bが配置される排気ガス流れ方向の位置に応じて適度に移動させることで、排気ガスの流路の断面積を適度に調節することができる。特に、このように可動フィンを構成する各部材72b〜92bが独立して移動自在に構成された場合には、可動フィンを構成する3つの部材72b〜92bのうち、排気ガスの流れ方向の上流側に配置された部材72b(82b)は、排気ガスの流れ方向の下流側に配置された部材82b,92b(92b)よりも、排気ガスの流路の断面積を大きくするように設定されることが好ましい。排気ガスの流れ方向の上流側において排気ガスは比較的に高温であり熱膨張していることに応じて、排気ガスの流路の断面積を大きくすれば、内燃機関の燃費が悪化する不具合を抑制することができる。一方、排気ガスの流れ方向の下流側において上流側で吸熱された排気ガスは比較的に低温であり収縮していることに応じて、排気ガスの流路の断面積を小さくすれば、固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの傍を流れる排気ガスの流速を大きくして、熱電発電装置3の発電能力を向上することができる。
各可動フィン72b〜92bの移動距離は、内燃機関及び熱電発電装置3の総合的な燃費を所定値以上にするように設定されている。ここで、「内燃機関及び熱電発電装置3の総合的な燃費」とは、単位重量の燃料を用いて内燃機関を駆動した場合に、内燃機関が出力する機械的エネルギーと、熱電発電装置3により得られる電気的エネルギーとの総和を意味している。即ち、図17に示されるように、固定フィン71c〜91cの吸熱性能に応じて得られる燃費は、排気ガスの流路断面積に対して概ね線形に変化する。一方、固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの圧力損失により失われる燃費は、排気ガスの流路断面積が大きい場合には変化が小さく、排気ガスの流路断面積が小さい場合には変化が大きい。よって、固定フィン71c〜91cの吸熱性能に応じて得られる燃費から圧力損失により失われる燃費を減算した値Dは、ある流路断面積Smaxにおいて最大となる。このように総合的な燃費Dを最大にする流路断面積Smaxとなるように、固定フィン71c〜91cの形状、可動フィン72b〜92bの形状、コイルスプリング73〜93のバネ定数や自由長などが設計されている。特に、本実施形態のように3つの熱交換部材70〜90が設けられた場合には、熱交換部材70〜90ごとに、固定フィン71c〜91c、可動フィン72b〜92b及びコイルスプリング73〜93を異なるものとして、排気ガス流れ方向の位置に応じた最適設計を行い、内燃機関及び熱電発電装置3の総合的な燃費Dを最大にすればよい。なお、内燃機関及び熱電発電装置3の総合的な燃費Dを最大にするような流路断面積Smaxが設定されることが好ましいが、内燃機関及び熱電発電装置3の総合的な燃費Dをその最大値の一定割合以上(例えば、95%以上、90%以上、85%以上)にするような流路断面積が設定されるのみでも総合的な燃費を改善する効果が得られる。
[第1変形例]
上述した実施形態の第1変形例について説明する。図18には、第1変形例のフィン構造が、上述した実施形態のフィン構造と対比して示されている。図18(a)には、上述した実施形態における固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの構造が示されており、図18(b)には、第1変形例における固定フィン171c,181c,191c及び可動フィン172b,182b,192bの構造が示されている。上述した実施形態におけるフィン構造では、1つの熱交換部材70〜90につき3段の固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bが排気ガス流れ方向に並べて配置されていた。これに対して、第1変形例におけるフィン構造では、1つの熱交換部材70〜90につき1段の固定フィン171c〜191c及び可動フィン172b〜192bだけが配置されている。また、この変形例においては、固定フィン171c〜191c及び可動フィン172b〜192bが厚くなっていることに応じて、固定フィン171c〜191cと可動フィン172b〜192bとの間の隙間Wが大きく設定されており、排気ガスの流路断面積が確保されている。
[第2変形例]
上述した実施形態の第2変形例について説明する。図19には、第2変形例のフィン構造が、上述した実施形態のフィン構造と対比して示されている。図19(a)には、上述した実施形態における固定フィン71c〜91c及び可動フィン72b〜92bの構造が示されており、図19(b)には、第2変形例における固定フィン271c,281c,291c及び可動フィン272b,282b,292bの構造が示されている。上述した実施形態におけるフィン構造では、固定フィン71c〜91cが、上流側端部が最も太く、下流側に行くほど細くなる楔形断面を有していた。これに対して、第2変形例におけるフィン構造では、固定フィン271c〜291cが、上流側端部から下流側端部まで一様な太さの矩形断面を有している。
[第3変形例]
上述した実施形態の第3変形例について説明する。図20には、上述した実施形態の第3変形例が示されている。図20では、排気ガス流れ方向は紙面に垂直な方向と一致しており、排気ガスは紙面の手前側から奥側に向けて流れる。即ち、図20は、第3変形例に係る熱電発電装置303を上流側から見た断面図である。
固定部材371は、矩形の筒状をしたケース部371bと、このケース部371bの一部である左側板部371dから右方に延びる複数の固定フィン371cと、同じくケースの一部である右側板部371eから左方に延びる固定フィン371cとを含み構成されている。固定フィン371cは、図20では明確でないが、排気ガス流れ方向の上流側で厚く、排気ガス流れ方向の下流側に行くほど薄くなる形状をしている。一方、可動部材372は、固定部材71〜91の内部で上下方向に延びるベース部372aと、このベース部372aから左方に延びる可動フィン372bと、ベース部372aから右方に延びる可動フィン372bとを含み構成されている。可動フィン372bは、図20では明確でないが、排気ガス流れ方向の上流側で薄く、排気ガス流れ方向の下流側に行くほど厚くなる形状をしている。そして、固定フィン371cと可動フィン372bとの間に形成された隙間が、排気ガスの流路となっている。
可動部材372の中央には排気ガス流れ方向に沿って楕円穴が形成されており、この楕円穴には断面楕円状の軸部材380が挿通されている。このように構成されることにより、可動部材372が排気ガス流れ方向に移動自在となっている。そして、可動部材372が排気ガスから力を受けて下流側に移動するほど、排気ガスの流路断面積が大きくなる。固定部材371の左側には、2つの熱電モジュール340が密接して配置されており、さらに各熱電モジュール340の左側には冷却ケース350が配置されている。同様に、固定部材371の右側には、2つの熱電モジュール340が密接して配置されており、さらに各熱電モジュール340の右側には冷却ケース350が配置されている。
[第4変形例]
上述した実施形態の第4変形例について説明する。図21には、上述した実施形態の第4変形例が示されている。図21では、排気ガス流れ方向は紙面に垂直な方向と一致しており、排気ガスは紙面の手前側から奥側に向けて流れる。即ち、図21は、第4変形例に係る熱電発電装置403を上流側から見た断面図である。
固定部材471は、左側板部471dと、この左側板部471dから右方に延びる複数の固定フィン471cとを含み構成されている。固定フィン471cは、図21では明確でないが、排気ガス流れ方向の上流側で厚く、排気ガス流れ方向の下流側に行くほど薄くなる形状をしている。一方、可動部材472は、右側板部472dと、この右側板部472dから左方に延びる複数の可動フィン472bとを含み構成されている。可動フィン472bは、図21では明確でないが、排気ガス流れ方向の上流側で薄く、排気ガス流れ方向の下流側に行くほど厚くなる形状をしている。そして、固定フィン471cと可動フィン472bとの間に形成された隙間が、排気ガスの流路となっている。
固定部材471には、左側板部471dの上端から右方に上側板部471eが延びており、上側板部471eの先端に形成されたガイド溝471fに、可動部材472の右側板部472dの上端が嵌合されている。同様に、固定部材471には、左側板部471dの下端から右方に下側板部471gが延びており、下側板部471gの先端に形成されたガイド溝471hに、可動部材472の右側板部472dの下端が嵌合されている。このように可動部材472が固定部材471により保持されることにより、可動部材472が排気ガス流れ方向に移動自在となっている。そして、可動部材472が排気ガスから力を受けて下流側に移動するほど、排気ガスの流路断面積が大きくなる。なお、左側板部471d、上側板部471e、下側板部471g及び右側板部472dにより、排気ガスが流れる管部材が形成されている。
固定部材471の左側には、2つの熱電モジュール440が密接して配置されており、さらに各熱電モジュール440の左側には冷却ケース450が配置されている。同様に、可動部材472の右側には、2つの熱電モジュール440が密接して配置されており、さらに各熱電モジュール440の右側には冷却ケース450が配置されている。上述した実施形態に係る熱電発電装置403では、熱電モジュール440は固定部材471に密接して配置されるものであったが、第4変形例に係る熱電発電装置403では、熱電モジュール440は固定部材471だけでなく、可動部材472にも密接して配置されている。
以上、本発明の熱電発電装置の好適な実施形態及びその変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上述した実施形態及びその変形例では、固定フィン及び可動フィンが楔形であったが、可動フィンの移動に応じて排気ガスの流路断面積が変化するものであれば、固定フィン及び可動フィンは他の形状であってもよい。また、可動フィンは排気ガス流れ方向の下流側に移動するものであったが、排気ガスの流路断面積が可動フィンの移動に応じて変化すれば、可動フィンは排気ガス流れ方向の上流側に移動するものでもよいし、排気ガス流れ方向に対して垂直に移動するものでもよい。また、可動フィンは排気ガスからの力を受けて移動するものであったが、可動フィンはアクチュエータ(例えばモータなど)からの駆動力により移動するものであってもよい。
本発明に係る熱電発電装置の一実施形態を備えた熱電発電システムを示す概略構成図である。 第1実施形態に係る熱電発電装置の外観を示す斜視図である。 第1実施形態に係る熱電発電装置を上流側から見た図である。 第1実施形態に係る熱電発電装置を側方から見た図である。 図3のV−V断面を示す断面図である。 図4のVI−VI断面を示す断面図である。 第1実施形態に係る熱電発電装置を分解して示す斜視図である。 熱電モジュールを固定するための部材を示す斜視図である。 熱電発電装置本体を分解して示す斜視図である。 熱交換部材の一部を切断して示す斜視図である。 熱交換部材の一つを分解して示す斜視図である。 熱電発電装置を排気ガス流れ方向に沿って切断して示す断面図である。 図12のXIII−XIII断面を示す断面図である。 図13のXIV−XIV断面を示す断面図である。 図13のXV−XV断面を示す断面図である。 可動フィンが移動する様子を示す断面図である。 流路断面積に対する燃費の変化を示すグラフである。 第1変形例に係るフィン構造を示す断面図である。 第2変形例に係るフィン構造を示す断面図である。 第3変形例に係る熱電発電装置を示す断面図である。 第4変形例に係る熱電発電装置を示す断面図である。
符号の説明
1…熱電発電システム、2…エキゾーストマニホールド、3,6…熱電発電装置、4…排気管、5…触媒、7…マフラー、10…排気ガス通路切換バルブ、20…熱電発電装置本体、21…第1押圧部材、25…第2押圧部材、26…ガスケット、27…ボルト部材、28,29…皿バネ、30…ナット部材、31…位置決め部材、40…熱電モジュール(熱電発電部)、50…冷却ケース、70,80,90…熱交換部材、71,81,91…固定部材、71a,81a,91a…取付け面、71b,81b,91b…ケース部(管部材)、71c,81c,91c…固定フィン、71d,81d,91d…フランジ部、71f,81f,91f…貫通穴、72,82,92…可動部材、72a,82a,92a…ベース部、72b,82b,92b…可動フィン、72c,82c,92c…円筒溝、73,83,93…コイルスプリング、74,84…止め部材。

Claims (7)

  1. 熱媒体が内部を流れる管部材と、
    前記管部材の内側に並べて配置されると共に、前記管部材に固定された複数の固定フィンと、
    前記複数の固定フィンの間に配置されると共に、前記固定フィンに対して移動自在に構成されることで、前記固定フィンとの間に形成される熱媒体の流路の断面積を調節可能とした複数の可動フィンと、
    前記管部材の外側に配置され、前記固定フィン又は前記可動フィンからの熱を利用して発電を行う熱電発電部と、
    を備えることを特徴とする熱電発電装置。
  2. 前記可動フィンは、熱媒体の流れ方向に並べて配置された複数の部材であって、各々が独立して移動自在である複数の部材により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱電発電装置。
  3. 前記可動フィンを構成する複数の部材のうち、熱媒体の流れ方向の上流側に配置された部材は、熱媒体の流れ方向の下流側に配置された部材よりも、熱媒体の流路の断面積を大きくするように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の熱電発電装置。
  4. 前記固定フィンは上流側ほど厚くなる断面形状を有するものであり、前記可動フィンは上流側ほど薄くなる断面形状を有するものであり、前記可動フィンが下流側に移動することで、前記固定フィンと前記可動フィンとの間に形成される熱媒体の流路の断面積が大きくなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  5. 前記可動フィンは、熱媒体から力を受けて下流側に移動するものであることを特徴とする請求項4に記載の熱電発電装置。
  6. 前記熱電発電装置は内燃機関の排気系に取り付けられるものであり、前記可動フィンが移動することにより内燃機関の排気ガスの出口圧力が低下されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱電発電装置。
  7. 前記可動フィンの移動距離は、内燃機関及び熱電発電装置の総合的な燃費を所定値以上にするように設定されたことを特徴とする請求項6に記載の熱電発電装置。
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