JP2008041308A - 電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液電池 - Google Patents

電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液電池 Download PDF

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Abstract

【課題】高温環境下でも優れた電池性能と高い安全性を電池に付与することが可能な電池用非水電解液を提供する。
【解決手段】下記一般式(I):
(NPR1 2)n ・・・ (I)
[式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し;nは3〜4を表す]で表される環状ホスファゼン化合物及び下記一般式(II):
Figure 2008041308

[式中、R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ置換アルキル基又はアリール基である]で表されるジフルオロリン酸エステル化合物を含む非水溶媒と、下記一般式(III):
Figure 2008041308

[式中、R3は炭素数1〜2のアルキル基であり;R4は炭素数2〜4のアルケニル基又はプロパルギル基であり、但し、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよい]で表される不飽和エステル化合物と、支持塩とを含むことを特徴とする電池用非水電解液である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電池用非水電解液及びそれを備えた非水電解液電池に関し、不燃性を有する電池用非水電解液及び優れた電池特性と高い安全性を有する非水電解液電池に関するものである。
非水電解液は、リチウム電池やリチウムイオン2次電池、電気二重層キャパシタ等の電解質として使用されており、これらデバイスは、高電圧、高エネルギー密度を有することから、パソコン及び携帯電話等の駆動電源として広く用いられている。そして、これら非水電解液としては、一般にエステル化合物及びエーテル化合物等の非プロトン性有機溶媒に、LiPF6等の支持塩を溶解させたものが用いられている。しかしながら、非プロトン性有機溶媒は、可燃性であるため、上記デバイスから漏液した際に引火・燃焼する可能性があり、安全面での問題を有している。
この問題に対して、非水電解液を難燃化する方法が検討されており、例えば、非水電解液にリン酸トリメチル等のリン酸エステル類を用いたり、非プロトン性有機溶媒にリン酸エステル類を添加したりする方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらリン酸エステル類は、充放電を繰り返すことで、徐々に負極で還元分解され、充放電効率及びサイクル特性等の電池特性が大きく劣化するという問題がある。また、リン酸エステルを用いた電池を充電状態で保存した場合、充放電しなくても、高い電池電圧によってリン酸エステルの分解反応が進行してしまうため、保存後の電池特性が大きく低下してしまうという問題がある。
この問題に対して、非水電解液にリン酸エステルの分解を抑制する化合物を更に添加したり、リン酸エステルそのものの分子構造を工夫する等の方法も試みられている(特許文献4〜6参照)。しかしながら、この場合も、添加量に制限があり、また、リン酸エステル自体の難燃性の低下等の理由から、電解液が自己消火性になる程度で、電解液の安全性を十分に確保することができない。
また、特開平6−13108号公報(特許文献7)には、非水電解液に難燃性を付与するために、非水電解液にホスファゼン化合物を添加する方法が開示されている。該ホスファゼン化合物は、その種類によっては高い不燃性を示し、非水電解液への添加量を増量するに従い、非水電解液の難燃性が向上する傾向がある。しかしながら、高い不燃性を示すホスファゼン化合物は、概して支持塩の溶解性や誘電率が低いため、添加量を多くすると、支持塩の析出や導電性の低下を招き、電池の放電容量が低下したり、充放電特性に支障をきたすことがある。そのため、高い不燃性を示すホスファゼン化合物を添加する場合、添加量が制限されるという問題がある。
更に、特開2006−107910号公報(特許文献8)には、高い難燃性と電池性能を両立する技術として、フッ素化リン酸エステルとホスファゼン化合物を組み合わせた非水電解液が提案されている。該非水電解液は、難燃性が高く、電池性能も優れているものの、充電状態で高温などの厳しい環境に曝された場合、やはり徐々に容量が低下する傾向にある。
リチウム電池、リチウムイオン2次電池、電気二重層キャパシタ等のデバイスは、近年HEVを初めとする車載用電源としても積極的に開発が進められている。そして、該用途に対しては、安全性が高いことはもとより、より広範囲の温度領域で安定した性能が確保できることが求められるが、この点で従来技術は必ずしも十分に満足できるレベルに達しているとはいえない。
特開平4−184870号公報 特開平8−22839号公報 特開2000−182669号公報 特開平11−67267号公報 特開平10−189040号公報 特開2003−109659号公報 特開平6−13108号公報 特開2006−107910号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、不燃性を有する電池用非水電解液と、該電池用非水電解液を備え、高温環境下でも優れた電池性能と高い安全性を有する非水電解液電池を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の環状ホスファゼン化合物と特定のジフルオロリン酸エステル化合物からなる非水溶媒に、さらに特定の不飽和エステル化合物を組み合わせて非水電解液を構成することにより、電解液に高い難燃性を付与することができ、また、該電解液を用いた非水電解液電池が高温環境下でも優れた電池性能を維持できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の電池用非水電解液は、下記一般式(I):
(NPR1 2)n ・・・ (I)
[式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し;nは3〜4を表す]で表される環状ホスファゼン化合物及び下記一般式(II):
Figure 2008041308
[式中、R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ置換アルキル基又はアリール基である]で表されるジフルオロリン酸エステル化合物を含む非水溶媒と、下記一般式(III):
Figure 2008041308
[式中、R3は炭素数1〜2のアルキル基であり;R4は炭素数2〜4のアルケニル基又はプロパルギル基であり、但し、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよい]で表される不飽和エステル化合物と、支持塩とを含むことを特徴とする。
本発明の電池用非水電解液において、前記環状ホスファゼン化合物としては、前記一般式(I)において、R1のうち少なくとも3つがフッ素である化合物が好ましい。
本発明の電池用非水電解液の好適例においては、前記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と前記一般式(II)で表されるジフルオロリン酸エステル化合物との体積比が10/90〜80/20の範囲である。
本発明の電池用非水電解液の他の好適例においては、前記一般式(III)で表される不飽和エステル化合物の含有量が電池用非水電解液全体の1〜5質量%である。
本発明の電池用非水電解液の他の好適例においては、前記非水溶媒が、更に非プロトン性有機溶媒を含む。
本発明の電池用非水電解液は、前記非水溶媒における前記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と前記一般式(II)で表されるジフルオロリン酸エステル化合物との総含有量が30体積%以上であることが好ましい。
また、本発明の非水電解液電池は、上記電池用非水電解液と、正極と、負極とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、特定の環状ホスファゼン化合物及び特定のジフルオロリン酸エステル化合物を含む非水溶媒を用いることにより高い難燃性を有し、さらに特定の不飽和エステル化合物を組み合わせて用いることにより、更に高い難燃性を有し、かつ非水電解液電池に使用した際に高温環境下でも電池特性を十分に維持することが可能な非水電解液を提供することができる。また、該非水電解液を備え、高い安全性と優れた電池特性を有する非水電解液電池を提供することができる。
本発明の電池用非水電解液においては、環状ホスファゼン化合物とジフルオロリン酸エステル化合物の反応、熱分解により生じる高不燃性ガス成分が、高い難燃性を発現するものと考えられる。また、理由は必ずしも明らかではないが、上記環状ホスファゼン化合物と上記ジフルオロリン酸エステル化合物と不飽和エステル化合物の3つの化合物の相乗効果により生じる電極表面の皮膜が、該電解液の分解を効果的に抑制するため、安定した充放電特性が実現でき、また、この皮膜は高温でも分解することなく機能するため、高温環境下でも該電解液が分解することがなく、結果として、常温と同様の容量を維持できるものと考えられる。
<電池用非水電解液>
以下に、本発明の電池用非水電解液を詳細に説明する。本発明に係る電池用非水電解液は、上記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と上記一般式(II)で表されるジフルオロリン酸エステル化合物を含む非水溶媒と、上記一般式(III)で表される不飽和エステル化合物と、支持塩とを含むことを特徴とし、更に、非水溶媒として、非プロトン性有機溶媒を含有してもよい。
本発明の電池用非水電解液に含まれる環状ホスファゼン化合物は、上記一般式(I)で表される。式(I)中のR1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し、nは3〜4を表す。
式(I)のR1におけるハロゲン元素としては、フッ素、塩素、臭素等が挙げられる。また、R1におけるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等や、二重結合を含むアリルオキシ基等、またはメトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基等のアルコキシ置換アルコキシ基等が挙げられる。更に、R1におけるアリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、キシレノキシ基(即ち、キシリルオキシ基)、メトキシフェノキシ基等が挙げられる。上記アルコキシ基及びアリールオキシ基中の水素元素は、ハロゲン元素で置換されていてもよく、フッ素で置換されていることが好ましい。また、式(I)中のR1は他のR1と連結していてもよく、この場合、2つのR1は、互いに結合して、アルキレンジオキシ基、アリーレンジオキシ基又はオキシアルキレンアリーレンオキシ基を形成し、かかる二価の基としては、エチレンジオキシ基、プロピレンジオキシ基、フェニレンジオキシ基等が挙げられる。
上記一般式(I)中のR1は、同一でも異なってもよい。また、式(I)のR1は、安全性が向上する点で、ハロゲン元素であることが好ましく、更に、低粘度である点で、フッ素であることがより好ましい。また、安全性及び低粘性の両立の点で、R1のうち3つ以上がフッ素であることが好ましい。
また、式(I)のnは、3〜4であり、上記環状ホスファゼン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の電池用非水電解液に含まれるジフルオロリン酸エステル化合物は、上記一般式(II)で表される。式(II)において、R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ置換アルキル基又はアリール基である。式(II)のR2におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、アルケニル基としては、アリル基、メタリル基等が挙げられ、アルコキシ置換アルキル基としては、メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基等が挙げられる。上記置換基中の水素元素は、ハロゲン元素で置換されていてもよく、フッ素で置換されていることが好ましい。これらの中でも、難燃性に優れ且つ低粘度である点で、メチル基、エチル基、プロピル基、トルフルオロエチル基、フェニル基、3-フルオロフェニル基が好ましい。
式(II)のジフルオロリン酸エステル化合物の具体例としては、ジフルオロリン酸メチル、ジフルオロリン酸エチル、ジフルオロリン酸トリフルオロエチル、ジフルオロリン酸プロピル、ジフルオロリン酸トリフルオロプロピル、ジフルオロリン酸アリル、ジフルオロリン酸ブチル、ジフルオロリン酸ペンチル、ジフルオロリン酸ヘキシル、ジフルオロリン酸シクロヘキシル、ジフルオロリン酸メトキシエチル、ジフルオロリン酸メトキシエトキシエチル、ジフルオロリン酸フェニル、ジフルオロリン酸フルオロフェニル等が挙げられる。これらジフルオロリン酸エステル化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の非水電解液において、上記環状ホスファゼン化合物と上記ジフルオロリン酸エステル化合物との体積比は、5/95〜95/5の範囲が好ましく、電池性能のバランスの観点から、10/90〜80/20の範囲が更に好ましい。また、加温状態での非水電解液電池の安全性を十分に確保する観点から、非水溶媒中の上記環状ホスファゼン化合物と上記ジフルオロリン酸エステル化合物との総含有量は、30体積%以上であることが好ましい。
本発明の電池用非水電解液は、更に上記一般式(III)で表わされる不飽和エステル化合物を含むことを特徴とする。式(III)において、R3は炭素数1〜2のアルキル基であり、R4は炭素数2〜4のアルケニル基又はプロパルギル基であり、但し、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよい。ここで、R3におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基が挙げられ、R4におけるアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等が挙げられ、R3及びR4が結合して形成する基としては、メチリデンエチレン基[−C(=CH2)CH2−]等の二価の基が挙げられる。
式(III)の不飽和エステル化合物の具体例としては、酢酸ビニル、酢酸アリル、酢酸メタリル、酢酸イソプロペニル、酢酸プロパルギル、プロピオン酸ビニル、プロピオン酸アリル、プロピオン酸メタリル、プロピオン酸イソプロペニル、プロピオン酸プロパルギル、ジケテン等が挙げられる。これらの中でも、酢酸アリル、プロピオン酸ビニル、酢酸プロパルギル、ジケテンが好ましい。これら不飽和エステル化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
上記不飽和エステル化合物の含有量は、電池用非水電解液全体の1〜5質量%の範囲が好ましく、電池性能のバランスの観点から、1〜3質量%の範囲が更に好ましい。
本発明の電池用非水電解液に用いる支持塩としては、リチウムイオンのイオン源となる支持塩が好ましい。該支持塩としては、特に制限はないが、例えば、LiClO4、LiBF4、LiBC48、LiPF6、LiCF3SO3、LiAsF6、LiC49SO3、Li(CF3SO2)2N及びLi(C25SO2)2N等のリチウム塩が好適に挙げられる。これら支持塩は、1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記非水電解液中の支持塩の濃度としては、0.2〜1.5mol/L(M)が好ましく、0.5〜1.2mol/L(M)が更に好ましい。支持塩の濃度が0.2mol/L未満では、電解液の導電性を充分に確保することができず、電池の放電特性及び充電特性に支障をきたすことがあり、1.5mol/Lを超えると、電解液の粘度が上昇し、リチウムイオンの移動度を充分に確保できないため、前述と同様に電解液の導電性を充分に確保できず、電池の放電特性及び充電特性に支障をきたすことがある。
また、上記非水溶媒には、本発明の目的を損なわない範囲で従来より電池用非水電解液に使用されている種々の非プロトン性有機溶媒を添加することができる。該非プロトン性有機溶媒の添加量としては、電池の高い安全性を確保するために非水溶媒中70体積%以下とすることが好ましい。該非プロトン性溶媒として具体的には、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジフェニルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)等の炭酸エステル類、1,2-ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、ジエチルエーテル(DEE)等のエーテル類、γ-ブチロラクトン(GBL)、γ-バレロラクトン、メチルフォルメート(MF)等のカルボン酸エステル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレンスルフィド等のスルフィド類等が挙げられる。これら非プロトン性溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、非水電解液電池の形成に際して、本発明の非水電解液は、そのまま用いることも可能であるが、例えば、適当なポリマーや多孔性支持体、或いはゲル状物質に含浸させる等して保持させる方法等で用いることもできる。
<非水電解液電池>
次に、本発明の非水電解液電池を詳細に説明する。本発明の非水電解液電池は、上述の電池用非水電解液と、正極と、負極とを備え、必要に応じて、セパレーター等の非水電解液電池の技術分野で通常使用されている他の部材を備える。この場合、本発明の非水電解液電池は、1次電池としても、2次電池としても構成することができる。
本発明の非水電解液電池の正極活物質としては、V25、V613、MnO2、MnO3等の金属酸化物、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、LiFeO2及びLiFePO4等のリチウム含有複合酸化物、TiS2、MoS2等の金属硫化物、ポリアニリン等の導電性ポリマー等が好適に挙げられる。上記リチウム含有複合酸化物は、Fe、Mn、Co、Al及びNiからなる群から選択される2種又は3種の遷移金属を含む複合酸化物であってもよく、この場合、該複合酸化物は、LiMnxCoyNi(1-x-y)2[式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1]、LiMnxNi(1-x)2[式中、0≦x<1]、LiMnxCo(1-x)2[式中、0≦x<1]、LiCoxNi(1-x)2[式中、0≦x<1]、LiCoxNiyAl(1-x-y)2[式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1]、LiFexCoyNi(1-x-y)2[式中、0≦x<1、0≦y<1、0<x+y≦1]、或いはLiMnxFey2-x-y等で表される。これら正極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の非水電解液電池の負極活物質としては、リチウム金属自体、リチウムとAl、In、Sn、Si、Pb又はZn等との合金、リチウムイオンをドープしたTiO2等の金属酸化物又はTiO2−P24等の金属酸化物複合材料、黒鉛等の炭素材料が好適に挙げられ、これらの中でも、炭素材料が好ましい。本発明の非水電解液は、特に炭素材料を用いた電池において、本発明の目的の一つである高温環境下での改良効果が顕著に現れる。これら負極活物質は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記正極及び負極には、必要に応じて導電剤、結着剤を混合することができ、導電剤としてはアセチレンブラック等が挙げられ、結着剤としてはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が挙げられる。これらの添加剤は、従来と同様の配合割合で用いることができる。
本発明の非水電解液電池に使用できる他の部材としては、非水電解液電池において、正負極間に、両極の接触による電流の短絡を防止する役割で介在させるセパレーターが挙げられる。セパレーターの材質としては、両極の接触を確実に防止し得、且つ電解液を通したり含んだりできる材料、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製の不織布、薄層フィルム等が好適に挙げられる。これらは、単体でも、混合物でも、共重合体でもよい。これらの中でも、厚さ20〜50μm程度のポリプロピレン又はポリエチレン製の微孔性フィルム、セルロース系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等のフィルムが特に好適である。本発明では、上述のセパレーターの他にも、通常電池に使用されている公知の各部材が好適に使用できる。
以上に説明した本発明の非水電解液電池の形態としては、特に制限はなく、コインタイブ、ボタンタイプ、ペーパータイプ、角型又はスパイラル構造の円筒型電池等、種々の公知の形態が好適に挙げられる。ボタンタイプの場合は、シート状の正極及び負極を作製し、該正極及び負極でセパレーターを挟む等して、非水電解液電池を作製することができる。また、スパイラル構造の場合は、例えば、シート状の正極を作製して集電体を挟み、これにシート状の負極を重ね合わせて巻き上げる等して、非水電解液電池を作製することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ジフルオロリン酸トリフルオロプロピル 50体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 50体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これに酢酸アリル 3質量%を添加して非水電解液を調製した。次に、得られた非水電解液の難燃性を下記の方法で評価し、表1に示す結果を得た。
(1)難燃性の評価
UL(アンダーライティングラボラトリー)規格のUL94HB法をアレンジした方法で、大気環境下において着火した炎の燃焼長及び燃焼時間を測定・評価した。具体的には、UL試験基準に基づき、127mm×12.7mmのSiO2シートに上記電解液1.0mLを染み込ませて試験片を作製して評価を行った。以下に不燃性・難燃性・自己消火性・燃焼性の評価基準を示す。
<不燃性の評価>試験炎を点火しても全く着火しなかった場合(燃焼長:0mm)を不燃性ありと評価した。
<難燃性の評価>着火した炎が、装置の25mmラインまで到達せず且つ網からの落下物にも着火が認められなかった場合を難燃性ありと評価した。
<自己消火性の評価>着火した炎が25〜100mmラインで消火し且つ網からの落下物にも着火が認められなかった場合を自己消火性ありと評価した。
<燃焼性の評価>着火した炎が、100mmラインを超えた場合を燃焼性と評価した。
(2)電池の作製
正極活物質としてLiMn1/3Co1/3Ni1/32を用い、該酸化物と、導電剤であるアセチレンブラックと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを、質量比94:3:3で混合し、これをN-メチルピロリドンに分散させてスラリーとしたものを、正極集電体としてのアルミニウム箔に塗布した後、乾燥・プレスを施すことで、厚さ70μmの正極シートを得た。これを矩形(4cm×50cm)に切り取り、アルミニウム箔の集電タブを溶接して正極を作製した。また、負極活物質として人造グラファイトを用い、該人造グラファイトと、結着剤であるポリフッ化ビニリデンとを質量比90:10で混合し、これを有機溶媒(酢酸エチルとエタノールとの50/50質量%混合溶媒)に分散させてスラリーとしたものを、負極集電体としての銅箔に塗布した後、乾燥・プレスを施すことで、厚さ50μmの負極シートを得た。これを矩形(4cm×50cm)に切り取り、ニッケル箔の集電タブを溶接して負極を作製した。次いで、セパレーター(微孔性フィルム:ポリエチレン製)を矩形(4cm×50cm)に切り取り、これを正極と負極とを介して挟み込み、4cm×3cmのスペーサーをベースに平巻きにした後、熱融着アルミラミネートフィルム(ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリプロピレン)からなる外装材の中に挿入し、電解液を注入後、真空にしてすばやくヒートシールすることにより平板状ラミネート電池を作製した。
(3)高温保存特性評価
上記のようにして作製したラミネート電池を用い、20℃の環境下で、上限電圧4.2V、下限電圧3.0V、0.25mA/cm2の電流密度による充放電サイクルを2回繰り返し、この時の放電容量を既知の正極重量で除することにより初期放電容量(mAh/g)を求めた。さらに4.2Vまで充電を行なった後、電池を65℃の環境下で、30日間保存した。その後20℃の環境に取り出した後、同様の充放電条件で放電と充放電をさらに1サイクル行ったときの放電容量(即ち、高温保存後の放電容量)を求め、下記の式:
容量回復率=高温保存後の放電容量/初期放電容量×100(%)
に従って容量回復率を算出し、高温保存による劣化の指標とした。
(4)釘刺し安全性試験
上記と同じラミネート電池を作製し、釘刺しによる安全性試験を行った。釘刺し試験の方法は、20℃の環境下で、4.2〜3.0Vの電圧範囲で、0.25mA/cm2の電流密度による充放電サイクルを2回繰り返し、さらに4.2Vまで充電を行なった後、該電池を温度調節機能つき電池ホルダー(ステンレス製)上に置き、40℃の電池温度条件で、軸部の直径が3mmのステンレス鋼製の釘を用いて、速度0.5cm/sで電池の側面中心に直角に突き刺し、破裂の際の発火の有無を調べた。結果を表1に示す。
(実施例2)
ジフルオロリン酸エチル 40体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち2つがプロピレンジオキシ基で連結され、4つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 10体積%と、上記一般式(I)においてnが4であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 50体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2mol/Lになるように溶解させて、これにプロピオン酸ビニル 3質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(実施例3)
ジフルオロリン酸シクロヘキシル 35体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち2つがプロポキシ基で、4つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 15体積%と、プロピレンカーボネート 10体積%と、エチルメチルカーボネート 40体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これに酢酸プロパルギル 2質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(実施例4)
ジフルオロリン酸メチル 15体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがフェノキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 35体積%と、プロピレンカーボネート 5体積%と、エチルメチルカーボネート 45体積%からなる混合溶媒に、LiBC48を0.7mol/Lになるように溶解させて、これにジケテン 2質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(実施例5)
ジフルオロリン酸フェニル 27体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち3つがエトキシ基で、3つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 3体積%と、エチレンカーボネート 23体積%と、ジメチルカーボネート 47体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これにジケテン 1質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、実施例1で用いたLiMn1/3Co1/3Ni1/32正極に代えて、LiCoO2を用いた以外は実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(実施例6)
ジフルオロリン酸メトキシエチル 6体積%と、上記一般式(I)においてnが4であって、全R1のうち1つがn-ブトキシ基で、7つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 24体積%と、γ-ブチロラクトン 23体積%と、ジエチルカーボネート 47体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これに酢酸プロパルギル 0.5質量%と、プロピオン酸ビニル 0.5質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(比較例1)
リン酸トリエチル 50体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 50体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1.2mol/Lになるように溶解させて、これに酢酸アリル 3質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(比較例2)
リン酸トリメチル 27体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち3つがエトキシ基で、3つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 3体積%と、エチレンカーボネート 23体積%と、ジメチルカーボネート 47体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これにジケテン 1質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、実施例1で用いたLiMn1/3Co1/3Ni1/32正極に代えて、LiCoO2を用いた以外は実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(比較例3)
ジフルオロリン酸トリフルオロプロピル 50体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1がフッ素である環状ホスファゼン化合物 50体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(比較例4)
ジフルオロリン酸メチル 15体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち1つがフェノキシ基で、5つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 35体積%と、プロピレンカーボネート 5体積%と、エチルメチルカーボネート 45体積%からなる混合溶媒に、LiBC48を0.7mol/Lになるように溶解させて非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(比較例5)
上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち2つがプロポキシ基で、4つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 15体積%と、プロピレンカーボネート 17体積%と、エチルメチルカーボネート 68体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これに酢酸プロパルギル 2質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(比較例6)
ジフルオロリン酸シクロヘキシル 50体積%と、プロピレンカーボネート 5体積%と、エチルメチルカーボネート 45体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これに酢酸プロパルギル 2質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。また、実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
(実施例7)
ジフルオロリン酸フェニル 18体積%と、上記一般式(I)においてnが3であって、全R1のうち3つがエトキシ基で、3つがフッ素である環状ホスファゼン化合物 2体積%と、エチレンカーボネート 27体積%と、ジメチルカーボネート53体積%からなる混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lになるように溶解させて、これにジケテン 1質量%を添加して非水電解液を調製し、得られた非水電解液の難燃性を評価した。次に、実施例1で用いたLiMn1/3Co1/3Ni1/32正極に代えて、LiCoO2を用いた以外は実施例1と同様にして非水電解液2次電池を作製し、高温保存特性評価および安全性試験をそれぞれ実施した。結果を表1に示す。
Figure 2008041308
表1の実施例1〜6に示すように、式(I)、式(II)、式(III)の化合物を30体積%以上含む非水電解液が不燃性を示すと共に、該非水電解液を用いた電池は高温保存後も優れた電池性能を維持しており、また、高い安全性を示すことが分る。このように、本発明の非水電解液により、不燃性を発現しつつ、高温保存特性及び安全性に優れた非水電解液電池が得られることが確認された。
一方、比較例1及び2に示すように、非水電解液に通常のリン酸トリエステルを含有する非水電解液は、式(I)の化合物や式(III)の不飽和エステル化合物を添加しても、初期容量が小さく、また、高温保存後の容量低下を抑制できないことがわかる。また、比較例3及び4に示すように、式(III)の不飽和エステル化合物を添加しない場合においては、実施例1及び4と比較して、高温保存後の容量が劣っていることがわかる。
なお、比較例5のように式(II)のジフルオロリン酸エステルを用いない場合には、式(I)のホスファゼン化合物を多量に使用すると2層分離が起こってしまうため、式(I)のホスファゼン化合物を16%体積以上添加することができず、結果的に電池の安全性を確保できなかった。
更に、比較例6のように不飽和エステル化合物を用いても、式(I)のホスファゼン化合物を加えなかった場合には、実施例3と比較して、初期放電容量、高温保存後の容量が劣っていることがわかる。
なお、実施例7に示すように、式(I)で表される化合物と式(II)で表される化合物の総含有量が20体積%程度では、不燃性は発現されるものの、極材種にもよるが、加温状態での釘刺し安全性試験で発火を抑制できなかった。従って、式(I)の環状ホスファゼン化合物と式(II)のジフルオロリン酸エステル化合物との総含有量は、30体積%以上が好ましいことが分る。
以上の結果から、式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と式(II)で表されるジフルオロリン酸エステル化合物と式(III)で表される不飽和エステル化合物を含有することを特徴とする非水電解液を用いることにより、不燃性と優れた電池性能を両立させた非水電解液電池を提供できることが分る。

Claims (7)

  1. 下記一般式(I):
    (NPR1 2)n ・・・ (I)
    [式中、R1は、それぞれ独立してハロゲン元素、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し;nは3〜4を表す]で表される環状ホスファゼン化合物及び下記一般式(II):
    Figure 2008041308
    [式中、R2は、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルコキシ置換アルキル基又はアリール基である]で表されるジフルオロリン酸エステル化合物を含む非水溶媒と、下記一般式(III):
    Figure 2008041308
    [式中、R3は炭素数1〜2のアルキル基であり;R4は炭素数2〜4のアルケニル基又はプロパルギル基であり、但し、R3及びR4は互いに結合して環を形成してもよい]で表される不飽和エステル化合物と、支持塩とを含むことを特徴とする電池用非水電解液。
  2. 前記一般式(I)において、R1のうち少なくとも3つがフッ素であることを特徴とする請求項1に記載の電池用非水電解液。
  3. 前記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と前記一般式(II)で表されるジフルオロリン酸エステル化合物との体積比が10/90〜80/20の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の電池用非水電解液。
  4. 前記一般式(III)で表される不飽和エステル化合物の含有量が前記電池用非水電解液全体の1〜5質量%であることを特徴とする請求項1に記載の電池用非水電解液。
  5. 前記非水溶媒が、更に非プロトン性有機溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電池用非水電解液。
  6. 前記非水溶媒における、前記一般式(I)で表される環状ホスファゼン化合物と前記一般式(II)で表されるジフルオロリン酸エステル化合物との総含有量が30体積%以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解液。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電池用非水電解液と、正極と、負極とを備えた非水電解液電池。
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