JP2008041194A - 電子部品装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子部品装置の本体部と、保護ケースと、衝撃緩衝材からなる突条部とを具える電子部品装置であって、該本体部を該保護ケース内の空間に保持する該突条部を該本体部及び/又は該保護ケースに形成してなる電子部品装置である。
【選択図】図2
Description
例えば、特許文献1には、ハードディスクドライブの本体を衝撃振動吸収部材からなる角形収納ケースに一体化構造体として収納するハードディスクドライブの耐衝撃振動構造体が提案されている。
また、特許文献2には、携帯型ハードディスクドライブ装置の本体部の角部をコの字型に覆う衝撃吸収部材が提案されている。
しかしながら、特許文献1の耐衝撃振動構造体は構造が複雑で、部品点数も多く、設置するのに手間のかかるものであった。そして、特許文献2の衝撃吸収部材は、ハードディスクドライブ装置の本体部や保護ケースとは別個の部品であり、保護ケースへの装着時や脱着時にいちいち嵌め込んだり、はずしたりしなければならず、電子部品装置の生産性を阻害していた。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
1.電子部品装置の本体部と、保護ケースと、衝撃緩衝材からなる突条部とを具える電子部品装置であって、該本体部を該保護ケース内の空間に保持する該突条部を該本体部及び/又は該保護ケースに形成してなる電子部品装置。
2.突条部が、本体部の上側カバー部及び/又は下側カバー部の外表面に連続して形成されてなる上記1に記載の電子部品装置。
3.突条部が、保護ケースの上蓋部及び/又は下蓋部の内表面に連続して形成されてなる上記1又は2に記載の電子部品装置。
4.突条部が、本体部の上側カバー部及び/又は下側カバー部の外表面に不連続に形成されてなる上記1又は3に記載の電子部品装置。
5.突条部が、保護ケースの上蓋部及び/又は下蓋部の内表面に不連続に形成されてなる上記1、2又は4に記載の電子部品装置。
6.突条部が、ディスペンサーから衝撃緩衝材を吐出して形成されたものである上記1〜5のいずれかに記載の電子部品装置。
7.突条部が、衝撃緩衝材を射出成形して形成されたものである上記1〜5のいずれかに記載の電子部品装置。
8.衝撃緩衝材が、熱可塑性エラストマー、活性エネルギー線硬化性エラストマー及び熱硬化性エラストマーからなる群から選択される上記1〜7のいずれかに記載の電子部品装置。
9.電子部品装置の本体部がハードディスクドライブ装置である上記1〜8のいずれかに記載の電子部品装置。
図1において、突条部30が本体部10の上側カバー部11及び下側カバー部12の外表面、特に、上側カバー部11の4箇所の角部の上面と側面とを覆う4つの突条部30及び下側カバー部12の4箇所の角部の下面と側面とを覆う4つの突条部30、併せて8つの突条部30が形成されている。これらの突条部30は、いずれも本体部10の上側カバー部11又は下側カバー部12の外表面と接着しており、剥がれないように形成されている。ここで、予め、8つの突条部30を上側カバー部11及び下側カバー部12に形成した後、上側カバー部11及び下側カバー部12内に所定電子部品を収容し、その後、上側カバー部11及び下側カバー部12を嵌合して本体部10をなすことが、本体部10の生産性を向上する点で好ましい。図1の突条部30は不連続に形成されているが、点線で示されている部分も含め本体部10の周上を連続して形成されてもよい。この突条部30を形成した本体部10が、保護ケース20に隙間なくぴったり収まることにより耐衝撃性及び耐振動性は飛躍的に向上する。
図2において、突条部30が本体部10の外表面を格子状に連続して形成されている。この突条部30も本体部10の外表面と接着している。図2における突条部30の製造方法としては、予め、突条部30を上側カバー部11の上面と側面に、かつ下側カバー部12の下面と側面に夫々連続して形成した後、上側カバー部11及び下側カバー部12内に所定電子部品を収容し、その後、上側カバー部11及び下側カバー部12を嵌合して本体部10をなしてもよいし、上側カバー部11及び下側カバー部12を嵌合して本体部10を形成した後に、突条部30を本体部10の外表面に一体的に連続して形成してもよい。図2のように、突条部30が連続して形成されると、突条部30自体の強度が高まるので、突条部30の物理特性の選択範囲がより広くなるので好ましい。
図3においては、突条部30が保護ケース20の下蓋部22の内表面に接着し不連続に形成されている。突条部30aは本体部10の横方向の振動や衝撃を防止又は緩衝し、突条部30bは本体部10の上下方向の振動や衝撃を防止又は緩衝するものであり、機能分離して形成されている。図3では、突条部30は下蓋部22の内表面のみに図示されているが、上蓋部21の内表面にも同様の突条部30a及び30bが形成されている。図3では、突条部30は不連続に形成されているが、突条部30a同士及び突条部30b同士は、夫々周上連続して形成されていてもよい。突条部30を連続して形成すると上記のように強度が高まる外、剥がれにくくなるので好ましい。一方、突条部30を不連続に形成すると、不要な部分にまで形成することがないので、経済的である。
電子部品装置1の保護ケース20のみに突条部30を形成すると、予め、別工程で突条部30を形成しておくことができるので、電子部品装置1の生産性を向上する点で有利である。
図4及び5においては、突条部30が本体部10の外表面並びに保護ケース20の上蓋部21及び下蓋部22の内表面に接着し不連続に形成されている。保護ケース20の上蓋部21及び下蓋部22の内表面に形成されている突条部30aは本体部10の横方向の振動や衝撃を防止又は緩衝し、本体部10の外表面に形成されている突条部30bは本体部10の上下方向の振動や衝撃を防止又は緩衝するものである。図3と同様に、機能分離して形成されている。図4及び5では、突条部30は下蓋部22の内表面のみに図示されているが、上蓋部21の内表面にも同様の突条部30a及び30bが形成されている。図4及び5では、突条部30は不連続に形成されているが、突条部30a同士及び突条部30b同士は、夫々周上連続して形成されていてもよい。突条部30を連続して形成する作用効果及び突条部30を不連続に形成する作用効果は上述の通りである。
図6は、本発明電子部品装置1の本体部10の典型例であるハードディスクドライブ装置の上側カバー部11での突条部30の配置の一例を示す斜視模式図である。突条部30は不連続に形成されているが、点線部分を含め連続していてもよい。
また、突条部30の配置は、図7のように本体部10の端部より内側でもよいし、図8及び9のように本体部10の端部に沿って形成されてもよい。突条部30が本体部10の端部に沿って形成され、図8及び9のように、突条部30が本体部10の端部より水平方向外側に突出すると、横方向と上下方向の振動や衝撃を同時に防止又は緩衝し得るので好ましい。図8のように、突条部30が上側カバー部11の上面及び側面、並びに下側カバー部12の下面及び側面にわたって突出して形成されてもよいし、図9のように、突条部30が上側カバー部11の上面端部のみ、及び下側カバー部12の下面端部のみを基部として設けられ、かつ水平方向外側に倒れ込むように突出して形成されてもよい。但し、図8のように突条部30を形成するほうが、上側カバー部11の突条部30と下側カバー部12の突条部30とが支えあって、全体として突条部30の強度が高くなりより好ましい。8図は、図1の突条部30の断面形状を表わしたものでもある。
図10及び11は、突条部30が保護ケース20の上蓋部21及び下蓋部22の内表面の隅部より内側に接着して、半円状の断面形状で形成された例を示す。上記の本体部10の上側カバー部11及び下側カバー部12に形成された突条部30の断面形状と同様に、半円状の外、かまぼこ状、半長円状や団子状でもよいし、4角形等の多角形でもよく、断面形状に制限はない。
図12及び13は、突条部30が保護ケース20の上蓋部21及び下蓋部22の内表面の隅部に接着して、1/4円形状の断面形状で形成された例を示す。
図14及び15は、突条部30が保護ケース20の上蓋部21及び下蓋部22の内表面の隅部に接着して、半円を2つ並べた断面形状で形成された例を示す。このように幅広の形状にすると本体部10を保持する面積が増えるため、耐衝撃性及び耐振動性が向上する。
図16及び17は、突条部30が保護ケース20の上蓋部21及び下蓋部22の内表面の隅部に接着して半楕円形状で形成された上に上蓋部21及び下蓋部22の側面に沿って1/4円形状の断面形状で形成され一体化した例を示す。図16及び17のように形成された突条部30の凹部31に本体部10の端部(特に、角の部分)を配置すると、横方向と上下方向の振動や衝撃を同時に防止又は緩衝し得るので好ましい。
特に、ディスペンサーを用いると図14乃至17に示す突出部30の断面形状を容易に形成することができ好ましい。また、ディスペンサーにより、例えば、活性エネルギー線硬化性エラストマーのように加熱を要しない衝撃緩衝材を用いると、電子部品収容後の本体部10の外表面に突出部30を形成することができるのでさらに好ましい。
ディスペンサーは、市販のものを適宜選択すればよい。
熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系(SBC)、オレフィン系(TPO)、塩ビ系(TPVC)、ウレタン系(PU)、エステル系(TPEE)、アミド系(TPAE)等のエラストマーが用いられる。スチレン系エラストマー(SBC)としては、例えば、ポリスチレン-ポリ(エチレン/プロピレン)ブロックコポリマー(SEP)、ポリスチレン-ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック-ポリスチレンコポリマー(SEPS)、ポリスチレン-ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック-ポリスチレンコポリマー(SEBS)、ポリスチレン-ポリ(エチレン-エチレン/プロピレン)ブロック-ポリスチレンコポリマー(SEEPS)、スチレン−イソブチレンブロックコポリマー(SIBS)等が挙げられる。
上記の活性エネルギー線とは、紫外線及び電子線、α線、β線、γ線等の電離性活性エネルギー線を指すが、本発明においては紫外線が好ましい。紫外線源としては、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロ波方式エキシマランプ、紫外線発光ダイオード(UV LED)等を用いる紫外線照射装置等を挙げることができる。これらの内、輝度(照度)の制御を比較的容易かつ正確に行うことができ、ランニングコストも安い紫外線発光ダイオードを用いることが好ましい。紫外線を照射する雰囲気としては、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気あるいは酸素濃度を低下させた雰囲気が好ましいが、通常の空気雰囲気でも十分硬化させることができる。照射雰囲気温度は、通常10〜200℃とすることができる。
また、活性エネルギー線として紫外線等を用いる場合は、通常、光重合開始剤を使用する。光重合開始剤と光増感剤を併用してもよい。用いられる光重合開始剤及び光増感剤には特に制限はなく、公知の光重合開始剤及び光増感剤を使用することができる。活性エネルギー線として、例えば、電子線を用いる場合は光重合開始剤を配合しなくてもよい。
熱硬化性エラストマーとしては、例えば、各種加硫性ジエン系ゴム組成物や加硫性オレフィン系ゴム組成物が挙げられる。
10 本体部
11 上側カバー部
12 下側カバー部
20 保護ケース
21 上蓋部
22 下蓋部
30、30a、30b 突条部
31 突条部の凹部
Claims (9)
- 電子部品装置の本体部と、保護ケースと、衝撃緩衝材からなる突条部とを具える電子部品装置であって、該本体部を該保護ケース内の空間に保持する該突条部を該本体部及び/又は該保護ケースに形成してなる電子部品装置。
- 突条部が、本体部の上側カバー部及び/又は下側カバー部の外表面に連続して形成されてなる請求項1に記載の電子部品装置。
- 突条部が、保護ケースの上蓋部及び/又は下蓋部の内表面に連続して形成されてなる請求項1又は2に記載の電子部品装置。
- 突条部が、本体部の上側カバー部及び/又は下側カバー部の外表面に不連続に形成されてなる請求項1又は3に記載の電子部品装置。
- 突条部が、保護ケースの上蓋部及び/又は下蓋部の内表面に不連続に形成されてなる請求項1、2又は4に記載の電子部品装置。
- 突条部が、ディスペンサーから衝撃緩衝材を吐出して形成されたものである請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品装置。
- 突条部が、衝撃緩衝材を射出成形して形成されたものである請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品装置。
- 衝撃緩衝材が、熱可塑性エラストマー、活性エネルギー線硬化性エラストマー及び熱硬化性エラストマーからなる群から選択される請求項1〜7のいずれかに記載の電子部品装置。
- 電子部品装置の本体部がハードディスクドライブ装置である請求項1〜8のいずれかに記載の電子部品装置。
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